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Masters World Cup Hockey 06 Leverkusen, Germany参加

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Masters World Cup Hockey 06 Leverkusen, Germany参加
WGMホッケー大会参加報告
2006年9月
浜中謙治
周々木東作
9月8日−15日の間、ドイツ Leverkusen 市で行なわれた Masters World Cup Hockey 大会に国
際混成チーム「Alliance」の一員としてゲーム参加しましたが、大会の様子、各国のシニアホッケー
の状況など以下報告します。
(1) 大会の状況
ドイツ中西部の Leverkusen 市内にある Bayer 社所有のホッケー専用人工芝グラウンド2面をフ
ルに使い挙行。
GMの部(60歳以上) :
ドイツ、オランダ、オーストラリア、英国、スコットランド、イタリー、マレーシア、エジプト、以上8
カ国を2グループに分け予選を行ない、上位2カ国4チームで1-4位決定戦、下位4チーム
で5-8位決定戦。
GGMの部(65歳以上) :
ドイツ、オーストラリア、オランダ、英国が参加。総当り2試合ずつで順位決定。
その他の部(60歳以上) :
GMの第2チーム(ドイツ、オランダ、オーストラリア、英国、スコットランド)とGGMの第2チー
ム(オーストラリア)、Alllance-1(60歳以上)、Alliance-2(65歳以上)、以上8チームが参加。対
戦方式はGM と同じ。
最終の戦績は別紙の通りですが結果はドイツ、英国、オーストラリアがGMで1-3位を占め3強
という位置づけとなるが選手の力量、参加人員とも他を引き離していた。4強の一角と思われたオ
ランダは意外に苦戦でGMでは5位、GGMでは4チーム中3位であった。
マレーシアは上位国に対し健闘し3強を苦しめてGMでベスト4の一角を占めたことが光る。
スコットランド、イタリーはこれに次ぐが少し差が感じられた。
エジプトは初参加であるがかなり実力差が感じられ試合中足を引き摺る選手も見受けられた。
全般的に試合内容は時折エキサイトする場面も見られたがラフプレーは少なく、まずまず Clean,
Fair, Safe な試合ぶりであった。しかし上位チームほど勝敗にかける意気込みは盛んで強い意欲
が感じられた。
オランダを含む4強国は各部門合わせて3-4チームを編成、ほとんどのチームが年齢制限内で1
7-18人のメンバーを揃え、かつまたチームとしての統制がとれており、周到な準備ぶりを感じられ
た。
各国ともGMは第1、第2チームとも平均63歳、GGMは67-8歳であるが Alliance-2のみは70歳
以上と飛び抜けて高年齢であった。
(2) 各国のシニアホッケー事情
大会期間中各国の選手から得た各国の状況は以下の通りです.公式な情報ではないがほほ
間違いないと思います。
・オーストラリア
GMで500人以上、GGMで300人以上が登録。全土でリーグが14ある。州ごとにわかれ夏
と冬に全豪州の大会が行なわれる。各地では毎週なんらかの試合を行なっている。
Alliance-2の Turner 氏は82歳で恐らく世界最高齢の現役プレーヤーだが毎週2回は地元
のGMチーム(東海岸にある小さな町だがGMで2チームある)でプレーしているとのこと。州
ごとに Association があり National Association につながっている。
GM、GGMの国代表チーム選手は Selection Committee が全国大会などを見て選出する。
GM、GGM代表に対する財政的支援はない。
・英国
登録選手はGM60人、GGM30人、また70歳以上のチームもーつあり13人が登録。
GM、GGMチームはクラブ単位で組繊されておりシーズン中(9月から翌年3月まで)月3回
集まって試合を行なう。
代表チームは Selection Committee で選出する。
英国ホッケー協会の下部組繊だが財政的支援はない。
・オランダ
ここは他の国と違った組機である。GM150人、GGM220人が「60歳プラス」という単一クラ
ブに登録し、このメンパーがシーズン中(9月より6月まで)毎月異なるクラブに集まり、その場
でチー編成し、4-5試合を行なう。勿論各プレーヤーはその間、所属のクラブでも適宜試合
する。
代表選手は Selection Committee で選出。National Association に所属するが財政的支援は
ない。
・エジブト
ホッケークラブはカイロ、アレキサンドリアなど各都市に4つあり.選手は80名.決まったリー
グはなくクラブ間で適宜試合を行なっている。
・ドイツ
GM55人、GGM25人が登録。その他まとまった情報は得られなかったが Alliance のドイッ
人メンパーは Hannover 在住だが地元に2 チームあり毎週試合しているとのことから、かなり
盛んなことは確か。昨年訪問した Ulm のクラブは50歳以上のチームであった。
なお70歳以上というチームも最近、英国、オランダで結成され対抗戦をおこなっているとのこ
と。
(3) 所感――日本はどう戦うか
まず Alliance チームの一員として戦った感想から述べる。
我々2名は Alliance-2として英国、ドイツ、豪州のGM第2チームと戦ったが、いずれも大差で敗
れた。これは年齢差(平均70歳対63歳)がある上に、我が方は11-12人で35分ハーフをフルに戦
ったに対し、相手は17-8人を回転させるので体力面の不利はいかんともできない。
また技術的にも相手はヒット、ストッブなど全てにおいて確実性が高く、かつ走力の差もあった。
4強国のメンバーは各国でセレクションを経て選出されており、新陳代謝も大分あるようで、昨年ロ
ッテルダムで一軍で戦っていたオランダ、ドイツの顔見知りは今年は第2チームで戦っていた。
平均年齢を上げないよう常に若手を入れ込んでいる.因にGMチームでは60-61歳の若手は豪
州7人、ドイツ7人、オランダ5人、英国5人、スコットランド5人(ほかに60歳以下2人)、イタリー4人
(ほかに60以下2人)、マレーシア7人(ほかに60歳以下2人)である。
しかしそのような面だけでなく戦術面の差が大きいと感ぜられた。相手チームはいずれも戦術
的理解がメンバー間で共通化されており試合を通じてまとまった戦術的意図が徹底されていた。
これに対し Alliance は寄せ集めチームで試合直前にやっとメンパーがそろうという状態で選手
間の共通の戦術的理解などほど遠く、またサイドからてんでばらばらの指示が出るので、とてもチ
ームとしてのまとまりが出せない状態であった。
対戦した各チームの戦術はほぼ共通であったと思われるのでここにまとめて説明すると、まず基
本陣形であるが概ね3-5-2(FW-MF-FB)であるが理解を容易にするため、一昔前のポジション用
語で説明する。
攻撃サイドからいえば、RW-CF-LW が概ねハーフラインより前で張る。
場合により、そのうちの一人が突出して張ることもある。
中盤は CH,RI,LI で形成しかなり精力的に攻撃、守備両面で働く。攻撃の際は3人の間でフラット
パスを交換しながらサークルまで攻め上がることが多い。
両サイドハーフは相手ウイングをぴったりマークしながら場合によって積極的に相手サークルま
で攻撃参加する。ただし攻め上がったハーフの逆サイドのハーフは控え気味でカウンターに備え
る。前の FB は相手 CF をマークするがこれも機を見て攻め上がる。後ろの FB はスイパーとして機
能しカウンターを受けた場合は他の守備陣の戻りまで時間を稼ぐ。
以上のような基本陣形と機能であるがボジション間の間隔、位置取りが的確で FW に球が渡り攻
める場合、必ずその後ろにバックアッブとしてついており FW が攻め切れない時は受け手となり攻
撃を組み立て直す。とくにサイドハーフは必ず味方ウイングの後ろをカバーしている。
球のつなぎは原則としてたてまたはフラットであり斜めパスはカットされやすいので、あまり使わ
ない。このように攻撃は FW,MF,SH が一体化して行ない FW だけの速攻という場面ばあまり見られ
ない。いわば重層的攻撃体形といえるだろう。
FW 同士はポジションがかなり離れているせいか戦術的にワンツーで相手を抜き去りシュートと
いう場面はあまり見かけなかった。(瞬間的にたまたまワンツーになることはよくあるが)
サークル前まで MF が玉を持ち込んだ場合は FW はゴール前に陣取り、たての打ち込みをゴー
ルに向かって弾く、あるいは混戦に持ち込み得点、ないしは SC を取るという場面がよく見られた。
守備面で特に気がつくのは前 FB、両 SH の相手 FW のマークがしっかりしていることであり、マー
クを離す場合は必ずマークの引き継ぎが行なわれていることである。例えば相手 LW のマークをは
ずして RH が攻め上がる場合 LW はノーマーク状態になるがこの場合は後ろの FB が少し相手 LW
に近づき、前の FB は相手 CF をきっちりマークする。また LH は真中に寄る、という具合に最低3
人の守備体形は崩さない。
またポジションは別にして味方が球を持っている場合必ず昧方の誰かがそれをヘルプできる位
置をとり孤立させないという基本動作がしっかりしているように見られる。
以上のような戦い方は Monehengladbach で見たほんちゃんの World Cup 戦(日本−スペイン戦、
ドイツー韓国戦を観戦)とはだいぶ様相が違う。本ちゃんの方は全員守備、全員攻撃参加でスピ
ードもまったく違う。シニアは、このような戦い方は不可能でありシニアに合った戦い方をすればよ
いのであって、以上のべたような戦い方がもっとも合理的と見なされているようである。
ただし、この戦い方でも MF3人の運動量はかなりのものでありこれに耐えうる体力と交代戦術は
不可欠であろう。
SC は単に Stop & Hit だけでなくサインプレーで左右にバスをだし、そこからシュートさせることも
よくやっており、かなりの得点源になっている。真っ直ぐヒットするだけではキーバーの防御用具も
含め防御技術が進んでいるので簡単には得点できない。
以上を要約すると今後日本GMチームとして他国と互角に国際試合を戦うためには抜本的な
対応策が必要と思います。その為に必要なことは以下のようになろうかと思います。率直に云って、
現状のメンバーの数、練度から見て日木は、4強は勿論その下の3カ国とも対等に戦えそうにない、
というのが偽らざる実情ではないかと思います。勿論以下は理想論に近く早急な実現は因難でし
ょうがこのような理想を掲げ時間をかけても実現してゆくという気持ちがなければ日本のシニアホッ
ケーを国際的に評価されるようなものにすることは難しいと思います。
a) 戦略面の体制作り
60歳以上の選手数を少なくも20名以上確保するとともに常に新陳代謝していけるような体制を作
り上げること。またそれと同時に欧州チームのように First Team を卒業した選手は65歳以上、70
歳以上のチームを作り長くプレーできるよう配慮することも必要でしょう。
b) 技術、体力面の進歩ないしは劣化防止を図れるような体制作り
欧州とはブレー環境が違うので練習、試合回数が限られるのはやむをえないが、その間テーマを
決めて自主練習をするとか、ほかの種目のスポーツで体力を養うことを奨励する。
c) 戦術の確立
シニアに適切なゲーム戦術を確立しそれをチームメンバーに十分浸透させ、メンバーが入れ替わ
ってもチームとして常に一定した戦術で戦えるようにする。
(4) 今後の予定
2007年のESVTは英国南東部の Canterburry 市で6月末に開催される可能性が高い。
これには ESVT 幹部の Vorbund 氏は日本カな参加するかどうかは別として、必ず招待状を出すと
いってくれえていた。
また南アなどでもシニア大会があるようだが、あまりフォーマルな大会ではないようである。
2008年オリンビック後のシニア大会は北京開催は無理なようで恐らく香港で開くだろうとのこと。
時期はオリンビック後の秋が有力。
なおマレーシアチームのコーチと話した際お互いに近いのだから交流したいねということになり
今後相手方から動きが出るかも知れない.
以上
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