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山形県道路情報ボックス利用の手引き 1 はじめに
山形県道路情報ボックス利用の手引き 1 はじめに 情報ボックスは、道路管理用光ファイバーの収容空間として設置されるものであ るが、内部に空き空間がある場合には、高度情報通信社会の構築に資するため、これ を民間事業者及び地方公共団体等行政機関(以下「民間事業者等」という)に利用 させることとしているところであり、その利用の手続き、費用負担については、本手 引きによる。 2 基本的な考え方 情報ボックスは、道路管理用光ファイバーケーブルを収容する施設として、道路 管理者が設置するものである。情報ボックス内部の空き空間について、道路管理者 は、高度情報通信社会の構築に資するため、これを民間事業者等に貸出し、利用させ るものであり、民間事業者等は、道路管理者の許可を受けて、通信線を当該空間に占 用することができる。 3 貸出基準 情報ボックス内部空間の貸出が可能な物件は、高度情報通信社会の早期実現に寄 与するものである。したがって、対象となる民間事業者等のケーブルは、高度情報通 信社会の実現に寄与する大容量の情報を通信するケーブルを原則とし、早期に整備 する計画が確定していることが必要である。 情報ボックスは、情報ハイウェイを構築する光ファイバーケーブル等の収容空間 を提供するもので、いわゆる幹線系のケーブルを収容するものであり、頻繁に沿道 利用が生ずるような利用形態は考えていない。 (1)情報ボックスに占用することができる物件は、地方公共団体等行政機関並び に電気通信事業法(昭和 59 年法律第 86 号)による電気通信事業者、放送法(昭和 25 年法律第 132 号)による一般放送事業者等の民間事業者等の敷設する光ファイ バーケーブル等の通信線とするが、更に以下の3条件を満たしているケーブルに ついて対象とする。 ①光ファイバーケーブルなど大容量のケーブルであること。 ②ネットワークとして建設完了後概ね2ヶ年内に占用することが高い確度で 明らかなケーブルであること。 ③特定の企業内通信ケーブルでないこと。 (2)整備済みの情報ボックスでは、限られた空間について占用を許可することと なる。その場合の優先度は、つぎのとおりである。 ①義務占用物件を優先する。 ②より広域なネット網を優先する。 ③より芯数の多いケーブルを優先する。 ④整備年度の早い計画に係わるケーブルを優先する。 ⑤限られた空間を系統的に有効活用できるケーブル(複数の組み合わせにより 有効活用出来る場合を含む。)を優先する。 (3)留意事項は、つぎのとおりである。 ①企業数が少ない区間でも、1企業1条とする。また、近く合併を公表している 企業は、合併後の1企業に割り当てる。 ②より多くの企業が参画出来るように、調整(少芯数の企業による共有ケーブ ル、又はインナー管による分割等)は、関係者間で出来る。 ③占用許可できなかった民間事業者等について、その理由を明確にする。 ④入溝工事やその後の管理については、情報ボックス管理要綱及び保安要領に よることとする。 ⑤占用を終える場合、独自に必要とした施設を除去し、情報ボックス及び道路 を現状に回復すること、並びに、情報ボックス本体の構造の変更を行った場 合、当該企業が負担した費用は一切返却しないこととする。 4 利用手続き (1)貸出の周知 道路管理者は、情報ボックスの整備状況・予定及び貸出希望の受付期間等につ いて次に掲げる方法により民間事業者等に周知するものとする。 ①山形県のインターネットホームページへの掲載 ②情報ボックス所管の総合支庁による5万分の1程度の路線図による提示 (2)貸出希望の受付 当該情報ボックスの占用を希望する者は、情報ボックスを所管する総合支庁に 情報ボックス貸出希望申出書(別紙1)を提出するものとする。 貸出希望申出書には、貸出基準を満たしているか判断できるように、目的、敷設 する区間、通信線の種類及び芯数、敷設する時期等を明示するほか、全体施設計画 書並びに企業説明書を添付する。 (3)貸出希望承諾の通知 ①道路管理者は、貸出基準を満たし調整を要しない民間事業者等に対して情報 ボックス貸出希望承諾書(別紙2)を送付するものとする。 ②貸出を希望する民間事業者等の数が入溝可能さや管数を超過した場合、道路 管理者は貸出を希望する民間事業者等に対して情報ボックス貸出希望者間 調整通知書(別紙3)を通知し、当該民間事業者等間の調整を求めるものとす る。 ③当該民間事業者等は、前記②の調整結果を事務所長に対し情報ボックス貸出 希望者間調整結果報告書(別紙4)により報告しなければならない。 ただし、本手引5(2)「さや管の増設」及びインナー管の整備等に必要とな る費用は、民間事業者等が負担することとなるため、関係者による調整の結 果、辞退する旨の申し出をすることは差し支えないものとする。インナー管 工事は、道路法第 24 条に基づき民間事業者等が施工するものとするが、イン ナー管は道路管理者に帰属する。 ④当該民間事業者等間の調整が整った場合、道路管理者は、情報ボックス貸出 希望承諾書(別紙2)を当該民間事業者等に対して送付するものとする。 ⑤情報ボックス貸出希望承諾書(別紙2)は、情報ボックスの空き空間の貸出 が可能であることを通知するものであり、当該承諾書により民間事業者等へ の占用の権利を設定するものではない。なお、当該区間に事後貸出希望者か ら情報ボックス貸出希望申出書(別紙1)の提出があった場合には、調整を 求めることがある。 ⑥情報ボックス貸出希望承諾書の通知の日から起算して2年を超えても入溝 しない場合には、情報ボックス未整備区間を除き当該民間事業者等に対する 情報ボックス貸出希望承諾書の取り扱いを解消するものとする。 ⑦道路管理者は希望承諾されなかった民間事業者等に対して、その理由を通知 するものとする。 (4)占用許可の申請 貸出希望承諾の通知を受けた民間事業者等は、速やかに、占用許可申請(「道路 占用許可申請・協議書」にて申請する。)を道路管理者に提出する。 道路管理者は、当該民間事業者等が 30 日を経過しても、正当な理由がなくして 占用許可申請を行なわない場合には、先の希望承諾通知を取消すことができる。 (5)占用許可の通知 道路管理者は占用許可申請について、貸出希望申出時の内容と照査し、占用を 許可する。占用を許可するに当たっては、占用することが出来る部分、情報ボック スに敷設することができる通信線の種類及び芯数等を明示する。 なお、占用許可通知は、占用許可申請後2~3週間程度とする。 (6)占用工事の施行 占用許可を受けた民間事業者等は、ケーブル設計に必要な資料の提示を道路管 理者に求めることが出来る。 ケーブル工事に際して、占用許可を受けた民間事業者等は、工事に着手する時 又は完了した時には、別途定める「山形県情報ボックス管理要綱」に基づき、情報 ボックス占用工事着手届又は情報ボックス占用工事完了届を道路管理者に提出 し、道路管理者の確認を受けなければならない。 道路管理者は、情報ボックス占用工事内容に、占用許可申請内容と重大な差異 がある場合は、占用許可を取り消すことがある。 (7)事後占用の取扱い 情報ボックス貸出後も、情報ボックス内部に占用することが出来る空間が残さ れている場合は、当該区間に占用をしていない民間事業者等(事後貸出希望者) は、本手引の手続きにより、道路管理者の許可を受けて、情報ボックスを占用する ことが出来る。 この場合、新たに必要となる民間事業者等間の調整及び工事費用の負担につい ては、事後貸出希望者において行うものとする。 ①増設さや管工事は、道路法第 24 条に基づき民間事業者等が施工するものと するが、さや管は道路管理者に帰属する。 ②さや管の内部をインナー管により区分することが可能であり、これにより入 溝させることが可能であれば、道路管理者は占用許可する。この場合、既占用 者は、同一のさや管内に他の民間事業者等が事後占用することについて合理 的な理由がない限り拒否できない。インナー管工事は、道路法第 24 条に基づ き民間事業者等が施工するものとするが、インナー管は道路管理者に帰属す る。 情報ボックスの占用は、さや管内の空間を独占使用する権利まで付与されてい るのではなく、あくまで情報ボックス内部の特定のさや管の中に通信線を設置す ることを許可されているにすぎないないからである。 ただし、道路管理者は、事後貸出希望者による情報ボックスの占用が次の各号 のいずれかに該当することとなる場合は、占用許可をしない。 ①当該情報ボックスを占用している者の権利を侵害すること。 ②当該情報ボックスの規模及び構造上相当でないこと。 ③当該情報ボックスの管理に支障を及ぼすこと。 5 費用負担及び管理 情報ボックス本体の建設に要する費用は、道路管理者が負担する。ただし、貸出希 望の申出を考慮した結果、道路管理者が予定した構造に変更が生じる場合には、当 該変更に必要な建設費用については、民間事業者等が負担する。 また、情報ボックスは、道路施設として道路管理者が所有し、情報ボックスの安全 かつ円滑な管理運営を図るため別途定める「山形県道路情報ボックス管理要綱」及 び「山形県道路情報ボックス保安要領」に基づき管理する。 (1)民間事業者等が独自に必要とする施設 民間事業者等が情報ボックスを利用する際に独自に必要とする施設(ハンド ホール等)は、民間事業者等の負担で施行するものとし、占用物件として民間事 業者等が管理する。 なお、道路管理者が設置するハンドホールの設置場所と民間事業者等の希望す る設置場所が一致する場合であって、かつ、道路管理者が道路管理上支障がない と認める場合には、道路管理者が設置するハンドホールを使用することが出来る。 この場合、構造に変更がない限り建設費用を負担することなく使用することが できるが、構造変更が必要となる場合は、その妥当性を勘案し、民間事業者等の負 担により構造変更を行なう。 民間事業者等が独自に必要とするハンドホール等の施設については、道路法第 32 条に基づく占用物件とする。この場合、ハンドホールの使用が個別事業者によ って独占的に使用させることがないよう、占用許可において所要の条件を付す。 (2)さや管の増設 情報ボックスは、単一空間として整備されているが、施工上の余裕空間に、さや 管が増設可能な区間がある場合で、占用を希望する民間事業者等が多く、貸付を 受けられない民間事業者等が生じている場合は、道路管理者がさや管を増設し、 その費用を占用許可を受けた民間事業者等から均等に負担を求めることがある。 (3)占用料 道路管理者は、情報ボックス内部を占用している民間事業者等から、当該情報 ボックスを占用している光ファイバー等の通信線について、道路法第39条第 1 項及び第2項の規定により、山形県道路占用料徴収条例(昭和 44 年山形県条例 第 18 号)にもとづく占用料を徴収する。 6 その他 (1)占用許可条件 占用許可に当たっては、一般的な条件のほか次の条件を付す。 ① 道路に関する工事のためやむを得ない必要が生じた場合その他道路管理 上の事由により占用物件の移転、除去等の必要が生じた場合には、占用者が 自らの費用負担により占用物件を移転、除去その他必要な措置をとらなけれ ばならない。 ② 情報ボックスの占用にあたっては、別途定める「山形県情報ボックス管理 要綱」及び「山形県情報ボックス保安要領」に基づくこと。 (2)占用を終える場合の取扱い 占用を終える場合には、以下の取扱いとする。 ① 独自に必要とした施設については除去し、情報ボックス及び道路を原状に 回復すること。 ② 情報ボックス本体の構造の変更を行った場合、当該企業等が負担した費用 は一切返却しないこと。 別紙1 情報ボックス貸出希望申出書 第 号 平成 年 月 日 山形県知事 殿 事 業 者 名 印 担当者 TEL 情報ボックスの内部の空き空間に通信線の入溝を希望したいので、情報ボックス利 用手引きに基づき申出します。 記 目 的 路 線 名 場所(区間名) 敷 設 時 期 平成 年 月から 平成 年 月まで 計 画 内 容 通信線種類と芯数 添 付 資 料 位置図、全体施設計画書、企業説明書等 別紙2 ○○第 号 平成 年 月 日 (民間事業者等) 様 山形県知事 情報ボックス貸出希望承諾通知書 平成○○年○○月○○日付けで申出のあった貸出希望について、下記のとおり承諾 します。 なお、事後貸出希望者から情報ボックス貸出希望申出書の提出があった場合には、 情報ボックス貸出希望者間調整通知書により調整を求めることがあります。 また、ケーブル敷設前には、道路法第32条の規定に基づく道路占用許可申請を提 出してください。 記 路線名: 区 間: ~ 延長L=○○.○ km 入溝方法:情報ボックス貸出希望者間調整結果報告書に基づき入溝すること。 (民間事業者等間の調整を要した場合に記載) 注意事項:本情報ボックス貸出希望承諾書は、情報ボックスの空き空間の貸出が可 能であることを通知するものであり、当該承諾書により占用の権利を設定 するものではありません。 別紙3 ○○第 号 平成 年 月 日 (民間事業者等)様 山形県知事 情報ボックス貸出希望者間調整通知書 平成○○年○○月○○日付けで申出のあった下記区間においては、貸出を希望する 民間事業者(地方公共団体等行政機関)が別紙のとおり○社(機関)となり、貸出を 希望する民間事業者(地方公共団体等行政機関)の数が貸出可能さや管数を超過し たため、入溝方法等について関係者間で調整してください。 調整結果については、平成○○年○○月○○日までに別紙様式により報告してくだ さい。 なお、整備計画区間において情報ボックス本体の構造変更を伴う場合には負担金が 必要となります。 また、既整備区間におけるさや管及びさや管内の工事は、道路法第24条に基づき 貸出希望者が費用負担して施工することになります。 入溝計画検討の結果、辞退する旨の申し立てをしてもさしつかえありません。辞退 申し出は、調整結果報告書で回答してください。 記 路線名: 区 間: ~ 延長L=○○.○ km 別紙4 情報ボックス貸出希望者間調整結果報告書 第 号 平成 年 月 日 山形県知事 殿 ○○○○株式会社 株式会社□□□□ △△△△株式会社 (調整担当者) (連絡先) 平成○○年○○月○○日付けで通知のあった下記区間において、貸出を希望する民 間事業者○社での調整結果を報告します。 記 路線名: 区 間: ~ 延長L=○○.○ km 入溝方法:(調整後の入溝方法について具体的に記載) (共同収容を行う場合は、代表民間事業者名を記載) 入溝予定時期:平成○○年○○月から平成○○年○○月 (さや管毎の入溝予定時期を記載) 通信線の種類:(調整後の通信線の種類及び芯数についてさや管毎に記載) 及び芯数 ※詳細を別紙により報告することも可