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資料7 先行して小学校英語を実施している他都市の状況について(PDF
資 料 7 先行して小学校英語を実施している他都市の状況について ◎ 小学校において英語教育を行う特区は 55 件(17 年 11 月認定現在) (ただし、京都市など、区域内の一部の学校のみの特区も含む) 石川県金沢市「『世界都市金沢』小中一貫英語教育特区」 1. 目標設定 ○ 義務教育を終えた段階で、英語による実践的コミュニケーション能力を中核と したより高い英語力を身に付けることで、「世界都市金沢」を形成する市民の 一員として、様々な場面で豊かな国際性を発揮できるようにする 2. 教育課程 ○ 教育委員会が「小中一貫英語カリキュラム」を策定 (小学校) ・ 3 年生以上に、標準指導時数(年間)35 時間以上の「英語科」授業の実施 ・ 標準指導時数以外に、週 1 回以上 15 分程度のショートタイムによる指導の 実施 (中学校) ・ 週 4 時間の必修英語を実施 ・ 全学年に、習熟の程度に応じた指導を充実させるために選択英語(補充・発 展の 2 コース)を開設 3. 評価規準・評価方法 ○ 児童生徒をはげまし指導に生かすための評価 ・ 児童生徒一人一人の授業での理解度を確認する ・ 児童生徒が学習の振り返りができるような成果物等記録を残す ・ 学習状況連絡表や通知表で学習の到達状況を児童生徒に伝えるとともに助 言する ○ 観点別評価 (小学校 3・4 学年)3 観点 ① コミュニケーションに関する関心・意欲・態度 ② 表現・理解の能力 ③ 言語・文化に関する知識・理解 (小学校 5 学年~中学校 3 学年)4 観点 ① コミュニケーションに関する関心・意欲・態度 ② 表現の能力 1 ③ 理解の能力 ④ 言語・文化に関する知識・理解 ○ 評価方法 ・ 自己評価・相互評価:児童生徒が学習の振り返りをする ・ 観察:授業中のペア活動、グループ活動、発表、教師とのやりとりから、児 童生徒の理解度、到達度を把握する ・ ペーパーテスト:絵を選ぶなど視覚に訴えるリスニングテスト、文字を認識 するテストなど ・ 指導者と児童生徒との 1 対 1 の口頭質問(インタビュー) 4. 教材・指導方法 (小学校) ○ 3~5 学年で小学校英語副読本を主たる教材として指導 ○ 小学校英語副読本準拠音声CD、ピクチャーカード、デジタル教材、動画教材 を全学校に配布 ○ 6 学年で中学校第 1 学年英語科教科書を主たる教材として指導 (中学校) ○ 全学年で中学校英語副読本を使った各 10 時間の「金沢文化発信」の授業を実 施 ○ 3 学年途中で教科書を終了し、「金沢文化発信」を含む発展的・重点的な内容 を指導 5. 指導体制 (小学校) ○ 標準指導時数(年間)の 35 時間は小学校英語指導講師等と学級担任によるテ ィームティーチング ○ 週に 1 回以上 15 分程度のショートタイムの指導は学級担任単独指導 ○ 12 名の指導講師(小 7 名、中 5 名)、32 名の小学校英語インストラクター、計 44 名を学校に派遣 ・ 英語で授業ができる英語力がある ・ 英語担当教員と打合せができる日本語力がある ・ 指導講師;週 5 日 40 時間勤務 ・ インストラクター;勤務可能な曜日・時間帯の勤務、実施授業数に応じた報 酬 ・ 指導講師等への年度当初集中研修(約 10 日間)と定例研修(毎月)の実施 (中学校) ○ 英語担当教員による必須英語及び英語教員や中学校英語指導講師による選択 教科の指導 2 ○ ALTと英語担当教員による必修英語、及び選択教科「英語」でのティームテ ィーチング 6. 授業時数確保方策 ○ 小学校 3~6 学年に、年間 35 単位時間の「英語科」を実施 ○ 各学校は、前述の時間の他に 15 分程度のショートタイムの学習時間を週 1 回 以上設定 ○ 小学校 1・2 学年は、特別活動や生活科等を活用して、年間 10 単位時間の英語 教育を実施 ○ 中学校では、「英語科」の授業時間数を全学年年間 105 単位時間から 140 単位 時間に拡充 ○ 小学校では「総合的な学習の時間」の年間 35 単位時間の削減、中学校では、 「選択教科」及び「総合的な学習の時間」の削減で対応 3 大阪府寝屋川市「小中学校英語教育特区」 1. 目標設定 ○ 21 世紀を担う寝屋川市の子どもたちに、早期から英語に慣れ親しませ、国際 感覚とコミュニケーション力を身につけることをめざしている (新教科「国際コミュニケーション科」の教科目標) ○ 英語を通じて、国際社会を主体的かつたくましく生きるために必要な資質や能 力の基礎を育成する ○ コミュニケーション・情報活用 ・ 自らすすんで知識や情報を入手、理解し、発信、対話するなど、コミュニケ ーションに対する主体的な態度を養う ○ 英語 ・ 英語を用いて相手の意向を理解し、自分の考えや気持ちを表現することがで きるなど、実践的コミュニケーション力の基礎を育成する ○ 国際理解 ・ 異文化に対する関心や理解を深めることを通して、異なる文化や価値をもつ 人々と共に生きる資質や能力の基礎を養う (英語検定受検料補助事業) ・ 全中学生対象に、在籍 3 年間に 1 度、英語検定の受検料のうち 1,000 円を補 助 ・ 3 学年卒業時には 70%の生徒が 3 級を取得することを目標 2. 教育課程 ○ 教育委員会が「国際コミュニケーション科カリキュラム・ガイドライン」を策 定 ・ 小学校 1・2 学年;年間 10 時間 ・ 小学校 3・4 学年;年間 20 時間 ・ 小学校 5~中学校 3 学年;年間 35 時間 3. 評価規準・評価方法 (小学校 1~4 学年) ○ 評価の観点としては、 ・ 「コミュニケーションに対する積極性」 ・ 「意欲的に未知のことがらを知ろうとする態度」 ・ 「英語についての理解や表現の能力」 ・ 「外国の言葉や文化に対する興味・関心」 とし、観点ごとに評価規準を作成し評価する ○ 評価方法としては、教員の観察による評価、自己評価、相互評価、ポートフォ 4 リオ評価があげられる ○ 結果よりも活動過程を重視し、数値化による評価はしない (小学校 5~中学校 3 学年) ○ 評価の観点としては、 ・ 「コミュニケーションや情報活用に対する積極性」 ・ 「話す・聞く能力」 ・ 「読む・書く能力」 ・ 「言語や文化に対する知識・理解」 とし、観点ごとに評価規準を作成し評価する ○ 評価方法としては、教員の観察による評価、自己評価、相互評価、ポートフォ リオ評価、パフォーマンス評価があげられる ○ 学習者による学習ジャーナル、教師が実施するアンケートやインタビューなど 多様な評価法を実践することで、評価の客観性、妥当性、信頼性を高める 4. 教材・指導方法 ○ 「小学校 1~6 年英語活動シラバス」の作成 ○ 活用教材の開発、配布 5. 指導体制 ○ 小学校に英語担当教諭を選任(各校 1 名) ○ 小学校英語教育支援者の配置(同一中学校区の 2 小学校に 1 名、児童英語に指 導経験のある民間人を公募、全 14 名) ○ ALTの配置(中学校区に 1 名、全 7 名) ○ 英語研修の充実 ・ 「小学校英語活動の実践」研修(上級・中級・初級、全 27 回) ・ 「中学校英語実践的コミュニケーション指導法」研修(6 回) ・ 「ALT指導による英語活動体験」研修(10 回) ・ 「教材活用」研修(3~4 回予定) ・ 「小学校英語教育支援者定例会」(35 回) 6. 授業時数確保方策 ○ 小学校 1・2 学年は年間 10 単位時間、小学校 3・4 学年は年間 20 単位時間、小 学校 5~中学校 3 学年は年間 35 単位時間の「国際コミュニケーション科」を 実施 ○ 小学校 1・2 学年は「生活科」(6 時間)及び「音楽科」(4 時間)を削減 ○ 小学校 3~6 学年は「総合的な学習の時間」を削減 ○ 中学校は「総合的な学習の時間」及び「選択教科」を削減 5 東京都荒川区「国際都市『あらかわ』の形成特区」 1. 目標設定 ○ 英語学習をとおして、身近な英語を聞いて理解し、自己表現できる基礎的な話 す力を養い、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を身に付けると ともに、言葉や文化に対する興味・関心を深める 2. 教育課程 ○ 「荒川区小学校英語科指導指針及び解説書」の策定 ・ 全小学校の全学年で教科として週 1 時間の英語授業の実施 ・ 全中学校の全学年で年間 140 時間、週 4 時間の英語授業の実施 3. 評価規準・評価方法 ○ 小学校段階における英語科では、英語に親しみをもち、楽しく活動することを とおして、関心・意欲・態度を育成し、英語を使うことを楽しみ、英語で積極 的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育てることが重要である ○ 指導要録 ・ 荒川区小学校英語科指導指針に示された目標及び内容に基づき、英語科の時 間での児童の活動状況のうち、関心・意欲・態度を重視した評価を文章で記 述する ○ 評価の方法 ・ 児童の活動状況を観察し、個々の児童の記録を積み重ねることなどをとおし て、児童一人一人の英語への関心、伸びようとする意欲や努力、積極的にコ ミュニケーションを図ろうとする態度、身に付いた力などを的確に把握する ○ 通知表 ・ 記入に当たっては、児童の英語への関心・意欲・態度が高まるように留意す る 4. 教材・指導方法 ○ 学級担任が中心となって授業を進める際に、児童が正しい英語の発音を学ぶこ とができる音声教材が付属されている教材を選定し、全校に配置する 5. 指導体制 ○ 荒川区小学校英語教育指導指針に基づき、学級担任が指導の主体となり、英語 教育アドバイザーの支援を受けながら、児童の実態や発達段階に即して各学校 にて作成された年間指導計画のもと、主たる英語教材や補助教材(ビデオ教材 や音声教材など)、授業の一部にAETを活用して授業を構成する ○ 教員研修の実施 6 ・ 英語授業づくりのため、全教員を対象とした実技研修を実施する ・ 習熟度に応じた 3 段階の研修コースの設定(8 コース各 8 回、全 64 回)の 研修会の実施 ・ 新任・転任教員および管理職を対象とした研修の実施(4 回) ・ 夏季・冬季休業中の集中研修の実施(各 4 回) ○ 英語教育アドバイザーの配置 ・ 年間指導計画の作成や教員の指導力向上のために、専門的な立場から指導・ 助言を行う日本人英語指導員を全校に配置する ○ AETの配置 ・ 英語の授業の一部に、ネイティブの英語の発音を学んだり、授業で学んだ英 語を活用して直接交流したりする相手となるAETを全校に配置する 6. 授業時数確保方策 ○ 小学校は、全学年に年間 35 単位時間の「英語科」を実施 ○ 中学校は、英語科の授業時間数を全学年年間 105 単位時間から 140 単位時間に 拡充 ○ 小学校、中学校ともに「総合的な学習の時間」の削減 7