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電子カタログ
7 -93 海洋構造物計測装置 ●海底多心ケーブル方式 土木 ・ 建 築 関 係 大海水,高波浪域に適用できる新型防波堤として,低反射 率・低伝達率であり,かつ海水交換機能をもつ二重円筒 ケーソンが旧運輸省,港湾技術研究所で開発されました。 このケーソンは,八角形の底版の上に二重の円筒壁を立ち 上げた構造で, その外円筒の上方には適度の開口部を設け て波浪や海水を透過させ,一方の内円筒壁は不透過構造 になっています。透過した波は,外側・内側円筒壁との空 間部の上部に設けられた遊水部を通り,背後でお互いに衝 突して波のエネルギーを消費させるしくみになっています。 このケーソンの対波特性の実証試験および,堤体の安定性 を検証するための滑動試験が行われたときに使用された 計測システムについてご紹介します。 観測装置はすべて陸上に設置し,堤体ケーソンに設置され た埋設計器類からの信号は,海底に埋設された多心ケー ブルにより陸上観測装置に直接送られる方法を採用して います。送られてきた静的,動的データの収集,処理は, データの信頼性,操作性の容易性,収集データのバック アップなどに考慮をはらって設計製作されています。 ■実証試験(静的,動的試験) 土木計測システム 海底埋設の多心ケーブルによる 直接送信方式 ●ブリッジ電源印加方式は, 定電流方式を採用しているので, 精度のよい測定が可能 ●観測モードは, 波高観測, 一定時間間隔, 毎正時観測, 任意 観測モードなどを備えている ●静的試験は小型デジタル測定器で, 動的試験はシグナルコ ンディショナとデジタルデータレコーダを使用 ●滑動試験は, 常時66時間分をハードディスクに格納し, 滑 動データを取り逃がさないようになっている。 また,重要 データは, デジタルデータレコーダにバックアップが取れる ●電話回線によるデータ伝送により,管理事務所で重要 データのモニタや印字ができるため,観測への対応が早く できる (103点) (56点) 動的 観測 (滑動函) 実 証 函 (55点) (57点) 静的 観測 プルボックス 鉄 筋 計 ひずみ 計 温 度 計 傾 斜 計 プルボックス 傾 斜 計 J.BOX 60点用 波高 増幅器 波向 3ch 海底多心ケーブル 99点+4点容量 J.BOX 50点用 動的観測接続 静的観測接続 24H連続観測 システム コントローラ A-D処理器 (48ch) I/F 58点 (容量64点) 増幅装置部 静的観測 システム 各機器AC 100V 記録装置 速度 増幅部 1CH 遠隔 システム ネットワーク ディスプレイ データ処理器 【陸上観測室】 大変位1CH 小変位2CH 事務所 傾斜2CH 波高1CH 伝送 NTT 回線 静的 データ45点 ネットワーク 【24H連続観測】 HDD HDD 【66H分データ保存】 【事務所】 プリント出力 NO1 FD 格納 NTT回線 無停電電源装置 7-93 無停電電源装置 【波高起動観測】 遠隔システム プリント出力 NO2 FD 格納 プリント出力 リアルタイム (2点) 間隙水圧計 波 圧 計 鉄 筋 計 ひずみ 計 速 度 計 土 圧 計 波 圧 計 鉄 筋 計 ひずみ 計 変 位 計 速 度 計 管理事務所と陸上観測室とは電話回線を介して結ばれ,観測状態がモニ タできます。その内容は,主要データの監視,観測データの表示,データ の掃き出し,動作状況の確認などです。 波高 (47点) ■モニタ部(管理事務所) RC起動信号 静的 観測 ケーソンから多心ケーブルで導かれた検出器のアナログ信号は,シグナル コンディショナで増幅され,A-D変換器でデジタル化され,データ処理器 を経て,ハードディスクに格納されます。 また,ハードディスク内に格納さ れたデータのうち重要なデータは,デジタルデータレコーダにバックアッ プできるようになっています。 端子ボックス 正 規 RC函 ■滑動試験 波高,波向ケーブル 超音波式波高計 超音波式流速計 動的 観測 ●検出部 ケーソンに設置された検出器の出力は,ジャンクションボックスに集めら れ,海底多心ケーブルを経由して陸上観測室にある端子ボックス,静/動 切換器に導かれ,静的用,動的用機器に分けられます。 ●測定部(静的観測) 静的観測用の小型デジタル測定器で計測を行い,自動的に電話回線を介 して管理事務所に伝送し,格納されます。 ●測定部(動的観測) 検出部からの信号は, シグナルコンディショナで増幅され,デジタルデータ レコーダに集録されます。 波高起動観測用の波高計,波向計の信号も専 用増幅器で増幅され, デジタルデータレコーダに集録されます。 データ 管 理