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モバイルブロードバンド時代 快適なユーザー体験を提供する

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モバイルブロードバンド時代 快適なユーザー体験を提供する
モバイルブロードバンド時代
快適なユーザー体験を提供する
ネットワーク考察
モバイルブロードバンド時代
快適なユーザー体験を提供する
ネットワーク考察
目次
目次
1 はじめに ............................................................................................................................ 1
1.1 調査結果のハイライト ........................................................................................................................ 1
1.2 回答者のプロフィール........................................................................................................................ 2
2 快適な MBB ネットワーク体験の指標とは .......................................................................... 3
2.1 待ち時間は MBB 時代の主要指標 .................................................................................................... 3
2.2 ストレスを感じない待ち時間に関する実験 .......................................................................................... 5
2.3 実験方法 .......................................................................................................................................... 5
2.4 分析 ................................................................................................................................................. 6
3 世界の MBB ネットワークのユーザー体験概況 .................................................................. 8
3.1 3G ネットワークの待ち時間調査 ......................................................................................................... 8
3.2 4G ネットワークの待ち時間調査 ......................................................................................................... 9
4 動画・ウェブサイトのコンテンツ増加がもたらす影響力 ....................................................... 10
4.1 動画サービスの待ち時間 ................................................................................................................ 10
4.2 初期バッファリングに必要なエアインターフェースの帯域幅 ............................................................... 12
4.3 大画面・高画質端末の普及と高画質動画利用の促進 ...................................................................... 13
4.4 ウェブサイトコンテンツの増加と伝送遅延 ......................................................................................... 14
5 MBB ネットワークのサービス遅延改善の方向性 ............................................................... 15
5.1 エアインターフェースの帯域幅と RTT が伝送速度を左右 ................................................................. 15
5.2 コンテンツソースまでの距離と RTT 短縮 ......................................................................................... 16
6 付録 ................................................................................................................................ 18
6.1 TCP 伝送速度と RTT の関係に関する定性分析 .............................................................................. 18
6.2 動画初期バッファリング時のエアインターフェース帯域幅と RTT の定量分析 .................................... 19
6.3 ウェブページのダウンロード時間とエアインターフェース帯域幅・RTT の定量分析 ............................. 20
モバイルブロードバンド時代
快適なユーザー体験を提供する
ネットワーク考察
図
図
図 2-1 トラフィック統計調査 .................................................................................................................... 3
図 2-2 サービスの評価に影響を与える要素 ............................................................................................ 4
図 2-3 実験方法..................................................................................................................................... 5
図 2-4 アイ・トラッキング技術 .................................................................................................................. 6
図 2-5 ストレスを感じない待ち時間に関する統計 .................................................................................... 7
図 3-1 3G 統計調査 ................................................................................................................................ 8
図 3-2 4G 統計調査 ................................................................................................................................ 9
図 4-1 エンド・ツー・エンドの RTT .......................................................................................................... 11
図 4-2 段階別の必要帯域幅 ................................................................................................................ 13
図 4-3 動画解像度のトレンド ................................................................................................................ 13
図 4-4 ウェブページサイズのトレンド ..................................................................................................... 14
図 5-1 中国地域別 RTT 比較 ............................................................................................................... 17
図 5-2 Cache/CDN で RTT を短縮 ....................................................................................................... 17
図 6-1 TCP スロースタート原理イメージ ................................................................................................ 19
モバイルブロードバンド時代
快適なユーザー体験を提供する
ネットワーク考察
表
表
表 4-1 統計結果.................................................................................................................................... 11
表 4-2 段階別の必要帯域幅 ................................................................................................................ 12
表 5-1 動画サービスにおけるエアインターフェース・RTT の要求値........................................................ 16
表 5-2 ウェブ閲覧におけるエアインターフェース・RTT の要求値 ............................................................ 16
表 6-1 TCP スロースタートの各タイミングでのデータ伝送量 ................................................................... 20
モバイルブロードバンド時代
快適なユーザー体験を提供する
ネットワーク考察
1 はじめに
1
はじめに
1.1 調査結果のハイライト

モバイルブロードバンド(Mobile Broadband、以下 MBB)時代のユーザー体験は、主
に人とマシン間の通信がベースとなっています。その評価については、ユーザーが
サービスを利用する際の待ち時間が決定的な指標となります。

mLAB*の調査によると、ユーザーがサービスの良し悪しを判断するまでの時間は 3 秒
前後。つまり優れた MBB ネットワーク体験とは待ち時間 3 秒以下でサービスを提供さ
れることです。

調査では、世界で現存する約 35%のネットワークが優れたネットワーク体験の基準を
満たしていることがわかりました。

動画の高画質化やウェブサイトのコンテンツ増加等への対応が、MBB ネットワークが
今後取り組まなければならない課題です。

待ち時間を縮小する主な対策としては、エアインターフェースの帯域幅向上とエンド・
ツー・エンドの遅延の短縮です。
*mLAB とは :
ファーウェイの最新のモバイル・ブロードバンド(MBB)研究開発施設。mLAB は MBB 業界各社と緊密に連携し
て研究開発を進め、ファーウェイの革新的な HSPA/LTE 向け MBB ソリューションと未来のネットワーク環境を
体験していただけるよう、顧客向けに公開されます。
スマート・デバイス、アプリケーション、オーバー・ザ・トップ(OTT)サービスの急速な発展により、ネットワークの
構築においてはこれまでにないデータ・トラフィックの増大に対応することが求められています。mLAB は、エン
ド・ユーザー、デバイス、MBB サービスにおける動向をすばやく分析し、ネットワーク展開とプラットフォーム開発
のための実効力のあるトラフィック・モデルを提供します。mLAB は、ネットワーク・アーキテクチャを強化し、リ
ソースの有効利用を促進し、ユーザー・エクスペリエンスを改善し、新しいビジネス・モデルを創り出す革新的な
MBB ソリューションを設計することに注力します。mLAB は MBB 業界のあらゆる企業と積極的に協力し、MBB
エコシステムの未来に貢献します。
1
モバイルブロードバンド時代
快適なユーザー体験を提供する
ネットワーク考察
1 はじめに
1.2 回答者のプロフィール
最新の人間工学に基づき、眼球運動を利用した実験を通じて MBB ユーザー体験における
指標を導き出します。実験参加者は 2,892 名。
実験参加者(回答者)のプロフィール:年齢分布 16~59 歳、男女比 6:4。実験は 2014 年
上半期に実施。
実験参加者国別比率
中
国
韓
国
イ
ン
ド
ロ
シ
ア
ド
イ
ツ
ル
ー
マ
ニ
ア
ペ
ル
ー
ア
ラ
ブ
首
長
国
連
邦
ナ
イ
ジ
ェ
リ
ア
2
モバイルブロードバンド時代
快適なユーザー体験を提供する
ネットワーク考察
2
2 快適な MBB ネットワーク体験の
指標とは
快適な MBB ネットワーク体験の
指標とは
2.1 待ち時間は MBB 時代の主要指標
2G の時代は音声通話、つまり人と人のコミュニケーションの時代でした。一方、MBB 時代
は人とマシンのコミュニケーションの時代です。音声通話はコンテンツの消費に取って代わ
られ、またそのコンテンツ自体も多様化しています。
動画とウェブ閲覧は MBB 時代の 2 大サービスで、データ通信市場の 78%を占めていま
す。
図 2-1 トラフィック統計調査
3
モバイルブロードバンド時代
快適なユーザー体験を提供する
ネットワーク考察
2 快適な MBB ネットワーク体験の
指標とは
音声通話の時代から MBB のデータ消費の時代となった今、ユーザー体験を評価する指標
にはどのような変化が起こったのでしょうか。人と人とのコミュニケーションであった音声通
話時代にユーザー体験の指標は電話の接続率、コールドロップ・レート、ハンドオーバー・
サクセスレート、音声の MOS 値など音声の品質を評価するものでした。しかし MBB 時代に
入ると状況は一変し、人と人との通信は人とマシンの通信に取って代わられ、ユーザー体
験を評価する新たな指標が必要となりました。
調査の結果、サービスの待ち時間を人-マシン関係の MBB 時代におけるユーザー体験を
評価する重要な指標と定義しました。
図 2-2 サービスの評価に影響を与える要素
動画サービス
ウェブ閲覧サービス
初期バッファリング時間
ダウンロード所要時間
再生停止回数
データ通信量
再生停止時間
操作性
画質
メモリ占用率
コンテンツ更新頻度
画面の分かりやすさ
動画サービスでユーザー体験に大きな影響を及ぼす要素の一つに「初期バッファリング時
間」があげられます。これは、ユーザーが再生アイコンを押してから動画が始まるまでの時
間を指します。一方、ウェブ閲覧でユーザー体験に最も大きな影響を与える要素は「ダウン
ロード所要時間」、つまりユーザーが URL を入力してからウェブサイトが完全に表示される
までにかかる時間です。
動画サービスでの再生停止回数、再生停止時間と初期バッファリングの時間は大きな関係
があります。初期バッファリング時の MBB ネットワークに対する要求がより高いことから、
ネットワーク全体で初期バッファリングの時間を短縮することは、再生停止回数や停止時間
の削減にもつながります。ウェブ閲覧に関しては、ダウンロード時間の他に、データ通信量
の削減もユーザー体験を向上させる一つの方向性です。
本報告書ではユーザーがストレスを感じない待ち時間、サービスの待ち時間に関する基準、
無線ネットワークの課題、および待ち時間を短縮するための措置について述べています。
これによってユーザー体験の向上とテクノロジーを結び付け、通信事業者のビジネス目標
4
モバイルブロードバンド時代
快適なユーザー体験を提供する
ネットワーク考察
2 快適な MBB ネットワーク体験の
指標とは
とネットワーク構築の目標をマッチングさせることを目指しています。
2.2 ストレスを感じない待ち時間に関する実験
ユーザーが OTT サービスの開始をトリガーしてから実際に反応が返ってくるまでの時間、
これが MBB ユーザー体験を左右する大きな要素です。ユーザーがストレスを感じない待ち
時間を調べるため、mLAB は人間工学に基づいた実験、アイ・トラッキングを行いました。実
験参加者にスマートフォン端末で動画を見せ、再生アイコンのクリックを起点に時間を計測
し、ビデオカメラで実験参加者の眼球運動(眼球の動きと瞳孔の大きさの変化)を記録しま
す。視覚行動学と生物心理学の原理に基づき眼球運動測定から得られたデータを分析し、
ユーザーがストレスを感じずにサービス開始を待つことができる時間を割り出します。
図 2-3 実験方法
Concluding the acceptable waiting time
3 based on eye-tracking
PC
Audience
Video Camera
Eye-tracking: Recording
2 eyeball & pupil status of the
audience
1 Playing video clips with different buffering time on Smartphone
2.3 実験方法
人間工学とは、人とモノ、環境の相互作用や理想的な組み合わせを研究し、人の生理的・
心理的特徴に合わせたモノや環境をデザインするための学問です。アイ・トラッキングとは、
人とマシンの相互作用や視覚体験の研究において重要な人間工学の応用技術です。今回
採用したのは瞳孔-角膜反射法で、カメラとスクリーン(光源)の位置を固定し、眼球の中心
線がずれないようにします(図 2-4 参照)。眼球のプルキニエ像*の絶対位置は変化すること
がなく、一方瞳孔の位置は常に変化することから、瞳孔とプリキニエ像の位置をリアルタイ
ムでトラッキングして角膜反射の角度を割り出し、眼球の幾何学模型を利用してユーザー
5
モバイルブロードバンド時代
快適なユーザー体験を提供する
ネットワーク考察
2 快適な MBB ネットワーク体験の
指標とは
の視線を算出します。瞳孔の直径の変化や動きから眼球の動きをつかみ、ビデオカメラの
記録を使って注視時間、瞳孔の変化、動向の動きといった眼球運動のデータを取得しま
す。
*プルキニエ像 :
眼球の角膜表面に現れる、瞳孔に入った光が反射してできる明るい点。
図 2-4 アイ・トラッキング技術
硝子体
虹彩
瞳孔
網膜
瞳孔中心軸(視線)
盲点
赤外線入射光線
角膜
網膜反射光線
プルキニエ像
水晶体
房水
視神経
Credit: A.Meyer - Science&Vie
研究では人の認識能力の限界と眼球運動の強い関係性を利用し、アイ・トラッカーで捉え
たユーザーの眼球運動に基づいてユーザーがストレスを感じない時間の許容範囲を求め
ました。この方法は皮膚電気活動、汗腺分泌など他の生理的測定指標と比べるとデータの
正確性が高く、誤差は 5 ミリ秒以内に抑えられています。
2.4 分析
実験の基本データ:瞳孔の中心からスクリーンまでの距離は 60 センチ、スマートフォン端末
のスクリーンは 4 インチ。視覚行動学と生物心理学の原理に基づいて、眼球運動とそれに
対応する人間の心理および行動のモデルを定義します。そして実験参加者の視線の移動
から、人が許容できる待ち時間を割り出します。
分析の結果:2 秒以内では 95%以上のユーザーが一定の注意力を保ち、3 秒後に注意力
が散漫になり始めました。5 秒を超えると 70%のユーザーが一定の注意力を保ち、待ち時
間が 9 秒を超えるとその割合は 20%まで下がりました。またスクリーンのサイズも許容でき
る待ち時間と大きな関係があり、スクリーンが小さいほど、ストレスを感じるまでの時間が短
くなりました。
6
モバイルブロードバンド時代
快適なユーザー体験を提供する
ネットワーク考察
2 快適な MBB ネットワーク体験の
指標とは
図 2-5 ストレスを感じない待ち時間に関する統計
人間工学に基づいた人間とマシンの相互作用と視覚体験の研究では、ネットワークを次の
3 つのレベルに分けて定義しました:Excellent(優)―ユーザーの待ち時間が 3 秒以内、
Good(良)―ユーザーの待ち時間が 5 秒以内。
7
モバイルブロードバンド時代
快適なユーザー体験を提供する
ネットワーク考察
3 世界の MBB ネットワークの
ユーザー体験概況
3
世界の MBB ネットワークの
ユーザー体験概況
世界の代表的な MBB ネットワークにおいて、動画サービス利用時の待ち時間測定を目的
としてサンプルテストを行いました。それぞれのネットワークで実験参加者は 100 人以上、
合計人数は 9,130 人。そのうち有効な体験データ数は 9,022 件でした。実験は 2014 年 4
月から 7 月にかけて行われました。
3.1 3G ネットワークの待ち時間調査
解像度が低い 360 ピクセルの動画を視聴する場合、グローバルで 90%のネットワークが
Excellent の待ち時間基準をクリアしています。しかし解像度が 480 ピクセルの場合、わず
か 23%のネットワークしか Excellent の待ち時間基準をクリアできませんでした。3G ネット
ワークは広範囲で高負荷の状態になっており、3G ネットワークのキャパシティを引き上げ
続け、さらに、より多くのユーザーを 4G ネットワークに移行させることがユーザー体験を改
善する上で重要です。
図 3-1 3G 統計調査
3G 网络平均等待时间分布
3G ネットワークの平均待ち時間
6
5.2
5
4.6
4
3
2
3.8
3.4
2.6
3.6
2.3
2.8
2.3
3.5
2.6
2.2
2.6
2.3
2
2
2.2
2.4
2.9
2.5
2.2
3.3
2.9
2.8
3.8
3.7
3.2
3.1
2.8
4.5
4.21
3.5
3.2
3.1
2.8
3.7
3.5
3.2
2.7
4.72
4.5
4.3
3.2
2.1
3.8
3.7
3.2
2.8
2.5
2.4
2.1
2
3.1
2.9
2.9
2.6
2.85
2.9
2.82
3.1
2.8
2.5
2.1
1.7
1
360p
480p
北京
北京
上海
上海
香港
香港
新德里
ニューデリー
东京
東京
吉隆坡
クアラルンプール
新加坡
シンガポール
汉城
ソウル
莫斯科
モスクワ
伦敦
ロンドン
罗马
ローマ
奥斯陆
オスロ
华沙
ワルシャワ
斯德哥尔摩
ストックホルム
马德里
マドリッド
巴黎
パリ
柏林
ベルリン
渥太华
オタワ
墨西哥城
メキシコシティー
圣地亚哥
サンティアゴ
利马
リマ
巴西利亚
ブラジリア
惠灵顿
ウェリントン
波哥大
ボゴタ
伯尔尼
ベルン
比勒陀利亚
プレトリア
曼谷
バンコク
加拉加斯
カラカス
开罗
カイロ
马斯喀特
マスカット
开普敦
ケープタウン
马尼拉
マナーマ
0
8
モバイルブロードバンド時代
快適なユーザー体験を提供する
ネットワーク考察
3 世界の MBB ネットワークの
ユーザー体験概況
3.2 4G ネットワークの待ち時間調査
480 ピクセルの動画を視聴する場合、グローバルで 85%のネットワークが Excellent の待
ち時間基準をクリアしています。解像度がより高い 720 ピクセルの場合、49%のネットワー
クが Excellent の待ち時間基準をクリアしています。LTE のネットワークは現在広い範囲で
低負荷状態ですが、コンテンツとユーザーの増加に従いユーザー・エクスペリエンスが低下
するリスクをはらんでいます。
図 3-2 4G 統計調査
4G ネットワークの平均待ち時間
4G 网络平均等待时间分布
8.9
5.6
5.31
4.7
4.1
2.8
1.9
1.8
1.3
1.1
2
3.2
3.84
2.91
3
3.9
3.3
3.22
2.7
3.8
3.7
2.8
2.1
2.2
1.8
2.7
2.3
1.9
2.6
2.5
2.1
2
2.9
2.8
2.1
1.4
2
2
1.5
2.9
3.3
2
3.8
4.3
3.8
3
2
3.6
3
2.7
2.6
2.2
2.1
2
2.8
3.2
4.3
3
2.3
3.2
480p
720p
北京
北京
上海
上海
香港
香港
新德里
ニューデリー
东京
東京
吉隆坡
クアラルンプール
新加坡
シンガポール
汉城
ソウル
莫斯科
モスクワ
伦敦
ロンドン
罗马
ローマ
奥斯陆
オスロ
华沙
ワルシャワ
斯德哥尔摩
ストックホルム
马德里
マドリッド
巴黎
パリ
柏林
ベルリン
渥太华
オタワ
メキシコシティー
墨西哥城
サンティアゴ
圣地亚哥
リマ
利马
ブラジリア
巴西利亚
ウェリントン
惠灵顿
ボゴタ
波哥大
ベルン
伯尔尼
プレトリア
比勒陀利亚
バンコク
曼谷
クアラルンプール
吉隆坡
アブダビ
阿布扎比
マナーマ
麦纳麦
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
総合的に見ると、グローバルで 35%の MBB ネットワークが Excellent の基準を満たしてい
ますが、動画サービスの高解像度化とユーザーの増加に従い、MBB ネットワークは今後よ
り大きな課題に直面するでしょう。
9
モバイルブロードバンド時代
快適なユーザー体験を提供する
ネットワーク考察
4 動画・ウェブサイトのコンテンツ
増加がもたらす影響力
4
動画・ウェブサイトのコンテンツ
増加がもたらす影響力
超高画質動画やウェブサイトのコンテンツ充実が主流となっている今、コンテンツ増加への
対策は MBB ネットワークにとって大きな課題です。エンド・ツー・エンドのユーザー体験が今
後の競争で焦点となる中、動画サービスを利用するユーザーの待ち時間に関する詳細な
分析を通じて、ユーザー体験という切り口から動画サービスの成長が MBB ネットワークに
もたらす影響力について考察します。
4.1 動画サービスの待ち時間
ユーザーが動画サービスを利用するとき、再生アイコンをクリックしてから動画再生が始ま
るまで、ユーザーが体感する待ち時間は次のように示すことができます。
待ち時間 = 端末とサーバのレスポンス時間 + シグナリングの交換時間
+ 初期バッファリング時間
端末のレスポンス時間は端末の処理能力に左右されます。例えば Huawei の P6 スマート
フォンを使って Youku(优酷:中国の動画サービスサイト)を訪問する場合、レスポンスタイ
ムはおよそ 200 ミリ秒、もし端末の処理能力が低い場合レスポンス時間は更に長くなります。
コンテンツサーバのレスポンス時間はテストによると平均で約 80 ミリ秒でした。
シグナリングの交換時間は、動画のリクエスト、URL の生成、リダイレクトの時間を含みま
す。Youku の動画サービスを分析すると、以下の結果を導き出すことができました。図 4-1
に見られるようにシークエンスは一定に設定されており、インターネットで使われている通信
方式である TCP は、ひとつの流れとして独立しています。必要なネゴシエーション時間は
RTT(Round Trip Time:往復遅延時間)の約 6 往復分で、他の動画クライアントでも状況は
ほぼ同じです。
10
モバイルブロードバンド時代
快適なユーザー体験を提供する
ネットワーク考察
4 動画・ウェブサイトのコンテンツ
増加がもたらす影響力
図 4-1 エンド・ツー・エンドの RTT
それぞれの所要時間には以下のような特徴があります。端末のレスポンス時間は端末の
処理能力によって決まります。無線ネットワーク側の RTT は通信事業者でコントロールや
最適化ができ、インターネット側の RTT はネットワーク全体の伝送品質とコンテンツサーバ
の位置によって決まります。コンテンツサーバのレスポンス時間はコンテンツを提供する側
で最適化や改善を行わなければなりません。
初期バッファリング時間とは、動画を再生する前に一定量の動画データをバッファに保存し
てから再生を始めるまでの時間を指しています。初期バッファリングのサイズは通常動画ク
ライアントで設定できます。YouTube、Youku などの動画サービス、Sohu(搜狐:中国の大
手ポータルサイト)の動画サービスにおける TCP を分析したところ、動画ソースの違いに応
じて、再生前には約 8 秒間分のデータをバッファしておくようになっており、つまり初期バッ
ファリングの設定時間で端末は 8 秒分の動画データのダウンロードを完了しなければなりま
せん。分析の結果は次の通りです。
表 4-1 統計結果
初期バッファリング量(秒)
クライアント
360p
480p
720p
1080p
YouTube
8.7
8.4
8.0
8.0
Youku
8.9
8.0
8.0
8.0
Sohu
8.9
8.0
8.0
8.0
初期バッファリング時間の詳細に関しては次章の分析と計算をご参照ください。
11
モバイルブロードバンド時代
快適なユーザー体験を提供する
ネットワーク考察
4 動画・ウェブサイトのコンテンツ
増加がもたらす影響力
4.2 初期バッファリングに必要なエアインターフェースの
帯域幅
優れたネットワークでは待ち時間を 3 秒以内に抑えなければなりません。異なった解像度
の動画に対する初期バッファリングに必要なエアインターフェースの帯域幅を定量分析する
ため、ここでは端末のレスポンス時間を 200 ミリ秒、コンテンツサーバのレスポンス時間を
80 ミリ秒と仮定します。RTT が 100 ミリ秒の場合(シグナリングの交換時間は 600 ミリ秒)、
許容初期バッファリング時間は 2120 ミリ秒となります。つまりこの時間内に動画 8 秒分の
バッファを完了しなければなりません。計算の定義や定量分析方法は付録をご参照くださ
い。
TCP 接続が確立され、スロースタートの段階では、TCP のレイヤにおけるダウンロードデー
タ量は
(2N-1 * MSS)、MSS は最大セグメントサイズで 1500 文字とします。動画サービス
の場合、N は通常 6 から 8 の間の値をとります。N=8 の時、スロースタート段階の時間は
N*RTT、データダウンロード量は 0.38Mb となります。スロースタート段階が終わると安定状
態に入ります。安定状態の時間は 2120-N*RTT です。異なった解像度のビットレートにおけ
る初期バッファリング時間内かつ安定状態でのダウンロード量、それに必要なエアインター
フェースの帯域幅は次の表の通りです。
表 4-2 段階別の必要帯域幅
解像度
360p
480p
720p
1080p
4K
平均ビットレート
(Mbps)
0.55
1.5
2.2
6
30
安定段階での
ダウンロード量
(MBytes)
0.17
1.12
1.82
5.62
29.62
初期バッファリング
帯域幅(Mbps)
2
7.7
12.5
38
203
Codec: H.264
解像度がより高い動画の場合、エアインターフェースに対する要求もより高くなります。動画
の初期バッファリングが終わって再生の段階に入れば、スムーズな動画再生を行うのに必
要な帯域幅は動画のビットレートの 1.5 倍で、初期バッファリングよりもだいぶ低い要求と
12
モバイルブロードバンド時代
快適なユーザー体験を提供する
ネットワーク考察
4 動画・ウェブサイトのコンテンツ
増加がもたらす影響力
なっています。動画サービスの異なった段階における必要帯域幅は下記のグラフをご参照
ください。
図 4-2 段階別の必要帯域幅
视频业务不同阶段所需带宽的对比
動画サービス段階別必要帯域幅
Mbps
40
35
30
25
20
15
10
5
0
360p
码率(Mbps)
ビットレート(Mbps)
480p
播放阶段带宽(Mbps)
再生時の帯域幅(Mbps)
720p
1080p
初始缓冲带宽(Mbps)
初期バッファリング帯域幅(Mbps)
4.3 大画面・高画質端末の普及と高画質動画利用の促進
スマートフォンの大画面化が定着してきた昨今でも、2014 年 9 月は 1 つのターニングポイ
ントと言えます。大手メーカーが Note4、Mate7、iPhone6 plus などの大画面・高画質端末
を相次いで発表しました。大画面端末の躍進は高画質動画の利用促進をもたらしています。
mLAB と SohuTV(中国大手ポータルサイト Sohu が提供する動画サービス)が共同で行っ
た調査では、3.5 インチの端末が主流だった 2012 年の動画配信は 360 ピクセルがメイン
だったのに比べ、4.5 インチの端末が主流になった 2014 年は 480 ピクセル・720 ピクセル
に上がっています。これが 2015~2016 年に 5.5 インチの端末が主流になると予測される
頃には、動画配信は 720 ピクセル・1080 ピクセルがメインになると推測されます。
図 4-3 動画解像度のトレンド
13
モバイルブロードバンド時代
快適なユーザー体験を提供する
ネットワーク考察
4 動画・ウェブサイトのコンテンツ
増加がもたらす影響力
4.4 ウェブサイトコンテンツの増加と伝送遅延
ユーザーが iPhone を使用して訪問したウェブサイトを分析すると、2014 年 6 月までに世界
Top5000 のウェブページの平均サイズは 2012 年初めの 500KB から 940KB までと 2 年で
約 2 倍に増加しています。ウェブサイト埋め込みの画像、動画、flash 等のコンテンツは増加
の一途を続けており、2016 年には平均 3MB になると予想されています。
図 4-4 ウェブページサイズのトレンド
iPhone で閲覧されたウェブページ平均伝送サイズのトレンド
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ネットワーク考察
5 MBB ネットワークのサービス
遅延改善の方向性
5
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遅延改善の方向性
遅延の構成要素を見てみると、端末の処理能力向上やコンテンツサーバのレスポンス時間
の改善等、全ての段階で遅延を短縮する方向に向かっています。ここでは主に無線ネット
ワークにおいてどのように遅延を短縮するかを検討します。私たちはエアインターフェース
の帯域幅改善がユーザー・エクスペリエンス向上の主な方法であり、また同時にネットワー
クのエンド・ツー・エンドの RTT 遅延を短縮させることによって、ベストなユーザー体験を実
現できると考えております。
5.1 エアインターフェースの帯域幅と RTT が伝送速度を
左右
優れたネットワークは待ち時間 3 秒以内に動画再生に必要なデータをバッファし、または
ウェブページのダウンロードを完了しなければなりません。これらの要求を満たすために次
の計算式を導き出します。
ほとんどの動画、ウェブサイトは TCP 伝送を採用しています。待ち時間を短くするためには
TCP レイヤの伝送速度を上げなければなりません。そして TCP レイヤの伝送速度はエアイ
ンターフェースの帯域幅および RTT によって決まります。これに関する定義と定量分析方
法は付録をご参照ください。エアインターフェースの帯域幅と RTT の間には関係性があるこ
とが研究で明らかになっています。エアインターフェースの帯域幅を上げ、RTT を短縮する
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という 2 つのアクションを同時に行うことによって初めて TCP レイヤの伝送速度が向上し、
ユーザーの待ち時間を短縮させることができます。
動画・ウェブ閲覧の待ち時間を 3 秒以内に抑えるために必要なエアインターフェースと RTT
の値を付録の計算式で算出したものが次のグラフに示されています。
表 5-1 動画サービスにおけるエアインターフェース・RTT の要求値
解像度
エアインターフェース
エンド・ツー・エンドの RTT
360p
≥2 Mbps
≤100 ms
480p
≥6 Mbps
≤80 ms
720p
≥10 Mbps
≤60 ms
1080p
≥24 Mbps
≤60 ms
表 5-2 ウェブ閲覧におけるエアインターフェース・RTT の要求値
サイズ
埋込み平均数
エアインターフェース
エンド・ツー・エンド
の RTT
500KB
36
≥ 7 Mbps
≤100 ms
1000KB
50
≥ 9 Mbps
≤80 ms
1500KB
70
≥ 12 Mbps
≤60 ms
5.2 コンテンツソースまでの距離と RTT 短縮
エンド・ツー・エンドの RTT は無線ネットワーク側の RTT とインターネット側の RTT の 2 つ
から構成されています。無線ネットワークの RTT は基本的に固定されています。UMTS の
無線ネットワーク側 RTT は 60 ミリ秒未満、LTE のアーキテクチャはより平面的なため、LTE
の無線ネットワーク側 RTT は更に短く、40 ミリ秒未満です。
インターネット側の RTT は無線ネットワークとサービスサーバ間のパスの距離によって決ま
ります。距離が遠ければその間のノードも増え、遅延がより長くなります。その差は数十ミリ
秒から数百ミリ秒とばらつきがあります。中国では大部分の OTT サーバが北京、上海、広
州といった東部の都市に配置されているため、西部の都市での RTT は東部の都市に比べ
40~70 ミリ秒ほど多くなっています。
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図 5-1 中国地域別 RTT 比較
中国都市部の Top30 ウェブページの平均 RTT(ms)
成都
西安
上海
これらのことから分かるように、コンテンツソースを端末ユーザーのネットワークの近くに配
置することでインターネット側の RTT の短縮が可能です。例えばパケットコアの Gi インター
フェースに Cache/CDN を配置することで、無線ネットワークとサービスサーバ及びコンテン
ツの距離を大幅に縮めることができます。
図 5-2 Cache/CDN で RTT を短縮
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6 付録
6
付録
6.1 TCP 伝送速度と RTT の関係に関する定性分析
TCP 接続を確立した後、スロースタートの段階において TCP の送信ウインドウは累乗で増
加します。一回目の RTT で 1 つの MSS(最大セグメントサイズ、1500 バイトとする。送信ウ
インドウは MSS1 つ分からスタート)のデータを送信し、N 回目の RTT では 2N-1*MSS のサ
イズのデータを送信します。このことから、スロースタート段階の TCP レイヤの瞬間伝送ス
ピードは次のようになります。
TCP レイヤの伝送速度がエアインターフェースの速度まで到達すれば、その後スピードは
伸びないのでエアインターフェース速度となります。この時の TCP 送信ウインドウのサイズ
はほぼ安定しています。スロースタートの時間は N*RTT、RTT が大きければスロースター
トにかかる時間も長くなり、全体的なサービスの待ち時間が延びてしまいます。上記の計算
式に当てはめると、エアインターフェースの帯域幅が向上すれば RTT は減尐し、TCP の伝
送速度もより速くエアインターフェースの速度に到達することができます。このようにしてエ
アインターフェースのリソースを十分に活用し、サービスデータを高速でダウンロードするこ
とが待ち時間の短縮につながります。
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6.2 動画初期バッファリング時のエアインターフェース帯域
幅と RTT の定量分析
TCP スロースタート段階イメージ図:
図 6-1 TCP スロースタート原理イメージ
Tinit は待ち時間を示しています。1.5*RTT は TCP コネクション確立をするためのスリーウェ
イハンドシェイクの長さを示しています。
動画の初期バッファリングで待ち時間 Tinit を超過しない時間内でダウンロードできるデータ
量は上の図で TCP レイヤ伝送速度の曲線が囲っている面積になります。この面積は 2 つ
の部分に分けることができます。一つはスロースタート段階のデータダウンロード量、1 回
の RTT でダウンロードできるのは 2N-1*MSS、合計 N 回繰り返されます。もう一つは TCP
ダウンロード速度がエアインターフェースの速度に到達した後のダウンロード量です。この
面積を算出する計算式は次の通りです(パケットロスと再送が無かったと仮定する)。
TCP レイヤの速度がエアインターフェース速度に達した時点で満足させるべき条件:
ここでの Bandwidth は動画の解像度毎にそれぞれ必要なエアインターフェースの帯域幅で
す。上記の計算式でエアインターフェースの帯域幅ごとに必要な RTT の選択範囲を求める
ことができます。
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6.3 ウェブページのダウンロード時間とエアインターフェース
帯域幅・RTT の定量分析
ウェブページをロードする際の遅延は、メインページのロード遅延、メインページの解析遅
延(クライアント側の性能によって左右されます。以下の計算式ではこの部分は無視しま
す)、埋め込みオブジェクトのロード遅延、ページのレンダリング遅延が含まれています。メ
インページ及び埋め込みオブジェクトのロード遅延は次の計算式によって求められます。
1. メインページのロード:メインページ DNS リクエスト遅延(1RTT として計算)、メインペー
ジ TCP 確立遅延(1.5RTT)、メインページロード遅延。
2. オブジェクトロード遅延:(オブジェクトの DNS 遅延(メインページと同じメインコンピュータ
にあるのであれば無視)+TCP 確立遅延+オブジェクトロード累計遅延)× (オブジェクト合
計数÷単体 TCP ロードオブジェクトの個数÷TCP 同時発送数)。
1MB 前後のウェブページを例にとり、メインファイルのサイズが 20KB、平均埋め込みオブ
ジェクトが 50 個、埋め込みオブジェクトの平均サイズは 20KB と仮定、ウェブページの TCP
同時発送率は 10、1 つの TCP は 2 つのオブジェクトを発送できると仮定します。スロース
タート段階での N 番目 RTT が運べるデータサイズは 2N-1*MSS バイトになります。以下の
表にまとめました。
表 6-1 TCP スロースタートの各タイミングでのデータ伝送量
RTT の回数
TCP 送信ウインドウ
のサイズ
N 回目の RTT の
データ伝送量
N 回目のまでの RTT
データ伝送量合計
1
2
3
4
5
1*MSS
2*MSS
4*MSS
8*MSS
16*MSS
1.5KB
3KB
6KB
12KB
24KB
1.5KB
4.5KB
10.5KB
22.5KB
46.5KB
ページのロード遅延の計算は次の通りです。
1. スロースタートの初期ウインドウを 1 とすると、メインファイル(20KB)と単一埋め込みオ
ブジェクト(20KB)はそれぞれロード完了まで 3.5RTT かかります。1 つの TCP コネクション
で 2 つのオブジェクトを連続してロードする時間は 3.5RTT(1 つ目のオブジェクトロード遅
延)+1RTT(Get リクエスト)+1RTT(2 つ目のオブジェクトのロード時間)=5.5RTT とする
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と、メインページのロード時間はおよそ次の通り:メインページのロード遅延(1RTT(DNS リ
クエスト)+1.5RTT(TCP 確立)+3.5RTT)+埋め込みオブジェクトのロード遅延(1.5RTT
(TCP 確立)+5.5RTT+1RTT(TCP コネクションリリース時間))*(50 ÷2 ÷10)≈ 約
26RTT
2. スロースタートの初期ウインドウを 2 とすると、メインページと TCP1 つ目のオブジェクト
のロード遅延はそれぞれ 1RTT 尐なくなるので、ページのロード遅延はメインファイルの
ロード遅延(1RTT+1.5RTT+2.5RTT)+ 埋め込みオブジェクトのロード時間(1.5RTT+
4.5RTT+1RTT)* (50 ÷2 ÷10)≈ 23RTT
mLAB の調査によると、大多数のウェブページは初期ウインドウを 2 と設定しているので、
ウェブページのロード時間はおよそ 23*RTT となる。ページの解析遅延とレンダリング遅延
をここでは約 1 秒と仮定すると、ウェブページの表示に必要な時間を 3 秒以内に抑えるため
には 23*RTT<2s、つまり RTT<80ms となる。
TCP レイヤの平均伝送速度 =
* TCP 同時送信数。この場合、オブジェ
クトのサイズは 20KB、伝送時間は 4.5RTT、TCP 同時送信数は 10 とする。
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