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経験尤度に基づく検定と t 検定との検出力比較: モンテ・

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経験尤度に基づく検定と t 検定との検出力比較: モンテ・
Kobe University Repository : Kernel
Title
経験尤度に基づく検定とt検定との検出力比較 : モンテ
・カルロ実験による小標本特性(Power Comparison
between Empirical Likelihood Based Test and t Test :
Small Sample Properties by Monte Carlo Experiments)
Author(s)
谷崎, 久志
Citation
国民経済雑誌,186(3):53-64
Issue date
2002-09
Resource Type
Departmental Bulletin Paper / 紀要論文
Resource Version
publisher
DOI
URL
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/handle_kernel/00339478
Create Date: 2017-03-28
経験尤度 に基づ く検定 とf検定 との検 出力比較 :
モ ンテ ・カル ロ実験 による小標本特性
谷
崎
久
志
母集団の分布を仮定 しない検定は,様々なものが考えられている。本稿では,そ
の中の一つである経験尤度比検定を用いて,母平均の検定を行 う。経験尤度比検定
は大標本検定であるため,小標本では,サイズに歪みが生 じる。このサイズ是正を
行 うためにも,様々な修正法が考案されている。ここでは,バー トレット修正を用
いて,サイズ是正を行 うことにする。そして,本稿の目的は,モンテ ・カルロ実験
によって,t
検定,経験尤度比検定,修正済み経験尤度比検定の検出力比較を行 うこ
とである。
キーワー ド 経験尤度, t検定,バー トレット修正,検出力
1 は
じ め
に
平均 の検定 を行 う場合,通常,母集団に正規分布 を仮定 して,f検定 を用 いて,仮説検定が
行われ る。 しか しなが ら,母集団が正規分布 に従 うか どうかは,本来 は未知である。小標本
で,母集団が正規分布でないにもかかわ らず,t
検定 を当てはめ ると,正 しい検定結果が得 ら
れない。大標本では,母集団の分布 が何 であろ うと,平均 と分散が存在 しさえすれば, 中心
極 限定理 によって,標本平均 の分布 を正規分布 に近似す ることがで きる。
ここでは,標本の分布 を仮定せずに平均 の検定 を行 うことを考 える。分布 に依存 しない検
nonpa
r
a
me
t
r
i
ct
e
s
to
rdi
s
t
r
i
but
i
o
nf
r
e
et
e
s
t
)はこれ まで数多 く考案 されて きた。ここで
定 (
は,経験尤度 (
e
mpi
r
i
c
all
i
ke
l
i
hood)に基づ く検定方法 を紹介 し,t
検定 との検 出力を比較 す
る。これ までの研究 としては,Tho
ma
sandGr
unke
me
i
e
r(
1
9
7
5
)は,経験尤度比 (
e
mpi
r
i
c
al
l
i
ke
l
i
hoodr
a
t
i
o) とい うアイデ ィアを用 いて,信頼区間 を作 ることを試みた。Owe
n(
1
9
8
8
)
は,Tho
masa
ndGr
unke
me
i
e
r(
1
9
7
5
)を拡張 して,-変数の場合 に平均や他の統計量 に関 し
て,経験尤度 を用 いること提案 した。 さらに,Owe
n(
1
9
9
0
)は,多変数 に拡張 して,経験尤
度 を用 いて同時信頼区間を求めることを試みた。また,Ove
n(
1
9
91
)は,経験尤度 を用 いて,
線形 回帰モデルでの検定問題 を考 えた。Qi
na
ndLawl
e
s
s(
1
9
9
4
)は,よ り一般的 に,平均 の
l
l
検 定 も線形 回帰 モデルの検定 もあ る特殊 なケースであるこ とを示 した。その他 に も,Ha
(
1
9
9
0
)
,Ba
gge
r
l
y(
1
9
9
8
)
,Laz
arandMykl
and(
1
9
9
8
)
,Ki
t
amur
a(
1
9
9
7
,2
0
0
1
)
,Ki
t
amur
a
第 186巻
5
4
第
3 号
a
ndSt
ut
z
e
r(
1
9
9
7
)等数多 くの様 々な研究がある。Owe
n(
2
0
0
1
)が この分野の最 もよい参考
書 となるだろ う。
本稿 では,f検定,経験尤度 に基づ く検定,バ ー トレッ ト修正 を行 った経験尤度 に基づ く検
定の 3種類の検定方法 を,モンテ ・カル ロ実験 によって,検 出力やサイズについて比較検討
を行 う。
2 経験尤度 に基づ く検定方法
n(
2
0
0
1
)に沿 って,経験尤度の考 え方 とそれに基づ いた検定方法 (
特 に,
本節では,Owe
平均 の検定) を簡単に紹介す る。
まず,確率変数 X を kxlベク トル とす るoX の分布関数の定義 は,
F(
x)
-Pr
o
b(
H ≦x)
,
である。
n個 の互 いに独立 な確率変数 Xl
,
x 2,
-,
Xn を考 えるoこの とき,経験分布 (
e
mpi
r
i
c
aldi
s
-
t
r
i
but
i
on) は,
x
)
上
皇
I
(
X
i
≦
x
)
n
i
l
Fn(
,
として得 られ る。ただ し,
I(
X -≦
x)
-
,X≦xのとき,
l
0,
その他 ,
とす る。
分布関数 F (
x)の離散近似 を考 え,Pr
o
b(
X之
-Xi
)-Piと近似す る。この とき,X.
,
x 2,
-,
Xn の同時密度関数,すなわち,尤度関数 (
特 に,この ときの尤度関数 を no
npar
a
me
t
r
i
cl
i
ke
l
i
hood と呼ぶ) は,
n
T
I
L(
F)
≡nP
臼
r
d
i
lr
o
b(
Xi
-Xt
・
)
=i
gl
Pl
・
と表 され る。一方,経験尤度 (
e
mpi
r
i
c
all
i
ke
l
i
hood)は, xl,x2,
・
・
・
,Xn は無作為標本 なのでそ
れぞれ同等の確率
(
1
/
n)で起 こると考 えて,
L(
Fn)=
丘 土
l
1
n,
となる。
さらに,経験尤度此 (
e
mpi
r
i
c
all
i
ke
l
i
hoodr
at
i
o) を,
R(
F,=諾
与・
経験尤度に基づ く検定とt検定との検出力比較 :モンテ ・カルロ実験による小標本特性
55
の ように定義す るoL(
F)とL(
Fn) を代入することによって,経験尤度比は,
n
R(
F)
-I
ln
,
i
1 ♪i
となる。
分布関数 F(
x)の離散近似 によると,X の期待値 は,
n
n
E(
X)
=l
写.
xi
Pr
ob(
Xl
-X.
)
=且 x7
91
・
=〟・
n
n
と表 され るO 且 xl
bl
=Pは, 且 (
xi 〟)
bt
=0と書 き直 され る。
この とき, 〟を与えた もとで,次の最大化問題 を考 えることがで きる。それは,
r
Z
(i) J
∑
(
∬1
-〟)
♪1
-0,
L
=1
(
i
i
) 0≦pl
≦1,
n
(
i
i
i
) 且 ♪i
=1,
の 3つ制約の もとで,経験尤度比の対数
〟
)
,
∑l
n♪Z
l
=1og(
31)
を,
91
,
92
,
-,
i
・
nについて最大化す るという最大化問題である。(i)∼ (
i
i
i
)の制約付 きで(1)
を最大化す るような9.
,
92
,
・
・
・
,
bnを求め,(1)に代入す ることによって,J
Lを与えた もとでの
経験尤度比の最大値 を得 ることがで きる。具体的には, ラグランジェ関数
G- き
og(
npl
)
-n
ll
A ・
$l
(
xi
-
(i
-
)
・T (i
; .♪ i-
1 ) ,
を設定 し,pl
,
P2
,
・
・
・
,
Pn
,
A,
γについて,それぞれ偏微分 して,ゼロと置 き,n+2本の連立方
程式 を解けばよい.ただ し,Aと γをラグランジェ乗数 とす る。右辺第 2項 は,計算の簡単化
n
のために,nを掛 けることにする。対数経験尤度比 臼
∑l
n♪i
)の関数形か ら,ただ一つの大
・
i
Iog(
局的最大値が存在す ることが分かる。
しか し,pl
,
P2
,
日・
,
Pn
,
A,γの解が全部,陽関数の形で,求 まるわけではないので,次の よ
うな方法で解 を求めることになる。 まず,plについて,偏微分す ると,
些 -i -nA
,
(
x
‡
-〟)
.γ-0,
api
Pi
を得 る.両辺にPiを掛 けて, iについて足 し合わせ ると,
ゑ p還 -n・r-o・
5
6
第
186巻
第
3 号
が得 られ るOγ--n を代入 し,^'(
xi-F
E
)- (
xr J
L
)
′
九に注意 して,
Ptについて整理すると,
♪J
=
1
1
n 1+(xi-P)
′
入
(2)
を得 る。 この ように, 人が与えられれば,piは明示的に決 まる.
Aを求めるためには, (
xi-F
L
)を(2)
式の両辺に掛 けて,iについて足 し合わせて,
Xi
-F
L
(3)
i
=11+(
xl
-F
L)
′
ス
を得 る.J
Lを与えた もとで,(3)式 を満たす 九を求めればよい.非線形方程式の解 を求める方
法 はい くつか考 えられ るが,例 えば,ニュー トン法等の非線形最適化問題 を解 くことによっ
て も, 人を得 ることがで きる.すなわち,
i
H'-スl̀'・(i
fl
-F
E)(
x書
-F
L
)
I
(
xi
・'
の ように,収束計算で Aを求めることがで きる。計算上の注意点 として,0≦P之≦1という条
件が必要 となる。この条件は, (2)式か ら,1+ (
xl
-J
L)
′
入 ≧1
/
nと同値である。そのため,
この 1+ (
xi-P)
′
入 ≧1
/
nという条件 を満 た しなが ら,上 に示 した収束計算 を行わなければな
らない。この ように して得 られた Aを(2)
式に代入することによって, (xl,x2,
- ,Xn) とF
Eを
与えた もとで,(
Pl
,
P2
,
.
・
・
,
Pn
)をすべて計算す ることがで きる。すなわち,(1)式 に(2)式を
H
代入 して,P之を消去すると, (i)∼ (
i
i
i
)の制約付 き対数経験尤度比 7
∑l
g(
n♪i
)は,
-1o
n
-∑l
1+(
xi
-〟)
′
Å)
,
l
-log(
と書 き直す ことがで きるOただ し, Aは(3)式 を満たす もの とす る。
仮説検定は,次のように して,行 えばよい。いま,〟。:〟-〟。という帰無仮説 を考える。
実現値 x王を確率変数 X tで置 き換 える。この とき,帰無仮説 H.が正 しい もとで,nが大 きく
n
なるにつれて, -2l
o
gR(
F)
=2∑l
Xi
-F
E
o
)
′
Å)は x2
(
k)分布 に分布収束することが
i
=1og(1+(
知 られている (
例 えば,Owe
n(
20
01
)を参照せ よ)
。すなわち,帰無仮説 H.:J
L-〟。が正 し
い もとで,
2
∑
i
=
l
og(1+(
Xr Po)
'
A)
-x
2(k)
,
1
(4)
と表 され る。x
2
u(
A)を自由度 kの x2分布 の上側 100×αパ ーセ ン ト点 とす る。 この とき,
n
2∑l
og(1+(
x r po
)
′
ス)
>xa
2(
k)であれば,Ho:F
E
-J
L
。を棄却すればよい。
z
l
l
n
(
k)分布 に従 うが,小標本では近似 はあまりよく
2∑1
Xl
-Po)
'
Å)は漸近的には x2
I
-10g(1+(
ないことが分かっている。そのため,サイズ修正 (
s
i
z
ecor
r
e
c
t
i
on)を行 う必要がある。様々
なサイズ修正法が提案 されているが,本稿では,バー トレッ ト修正 (
Bar
t
l
e
t
tcor
r
e
c
t
i
on)を
経験尤度に基づ く検定とf
検定との検出力比較 :モンテ ・カルロ実験による小標本特性
5
7
採用す る。バ- トレッ ト修正 によると,
2
・
意)
x(k)I
1
91
1
0g(
1・(
X‡
-〝o)
,
A)
∼(1
2
によって近似す ることになる (
バー トレッ ト修正については,例 えば,Owe
n(
2
001
)を参照
せ よ)。ただ し,
1m4 1m3
2
a=す m
7 官房'
とする。m ,は平均 E(
Ⅹ)の回 りの j次の積率で,mj-E(
(
X-E(
X)
)J) として定義 され る。
〟
しか し, m,は未知であるので, mjをその推定値
2i
gl
l
og(l・(
X‡
-〝o)
'
小
(
1/
n)
∑ (
xij )
'で置 き換えて,
1
-1
あ j-
・
意)
x(k)
(l
2
(5)
によって近似 して,検定が行われ る。ただ し,丘は αの推定値 を表 し,
. 1 m4 1 あ3
2
a=官 房
す 房'
とする。
以上の ように,分布 に依存 しない検定の中で, (4)式 と(5)
式 による経験尤度 に基づ く検
定方法, しか も,平均 に関する検定方法 を紹介 した。平均だけでな く, より一般的な検定問
題 については,補足 を参考 にせ よ。本稿では,次節で t
検定,経験尤度 に基づ く検定,バー ト
レッ ト修正 を行 った経験尤度に基づ く検定の 3種類の平均の検定方法 を,モンテ ・カル ロ実
験 によって,検 出力やサイズについて比較 を行 う。
3 モンテ ・カル ロ実験 による検出力比較
次のセ ッ トアップの もとで,経験尤度による検 出力 (
バー トレッ ト修正 を行 った もの と行
わない ものの 2つの検定の検出力) と t検定 による検 出力を計算する。
(i)
母集団の分布は,標準正規分布,一様分布 ,x 2 (
1
)分布,i(
3)分布の 4通 りを考 え
るOそれぞれを,平均 0,分散 1に基準化す る。これ以降,標準正規分布 を (
N),一
様分布 を (
U),x2(
1
)分布 を (
Ⅹ),i(
3)分布 を (
T)とそれぞれ表記することにす る。
(i
i) 標本数は n-1
5,25,50,1
00,2
0
0とす るO,
ト標本 と大標本 とを比較す るO
(
i
i
i
) 帰無仮 説 Ho:J
L-〟。,対 立仮 説 Hl:F
l-J
Llとす る。ただ し, F
l
o
-.
0, I
l
l
-.
0
,
-.
1
, -.
2
, -.
4とする。
(
i
v) 有意水準 αは .
1
0,,
0
5
,.
01とす る。
(Ⅴ) それぞれの有意水準について,1
0
0
0
0回の実験 を行い,それぞれの対立仮説 を棄却す
る回数 を求める。それを,1
0
00
0で割 って,棄却率 (
すなわち,検 出力) を求める。
5
8
第 186巻
第
3 号
以上の ようなセ ッ トアップで,モンテ ・カル ロ実験 を行 う。得 られる結果 は次のように予
想 され る。
●(
N)では,正規母集団が仮定 されている。そのため,J検定は,他の どの検定方法 より,
正 しい検 出力が得 られ るはずである。
●〟1
-.
0の場合,数値 はサイズを表 し,有意水準に一致す る必要がある。 しか し,本稿で
紹介 した経験尤度比検定は,大標本検定であるので,小標本ではサイズ (
〟1
-,
0の場合
の検 出力)に歪みが生 じる。そのため,サイズ修正 を行 った修正済み経験尤度比検定は,
小標本 において経験尤度比検定 よりサイズが是正 されているはずである。
●母集団が どの分布 に従 っていた として も,経験尤度比検定,修正済み経験尤度比検定,
t検定はすべて,nが大 きくなるにつれて,一致すべ きである.この結果は中心極限定理
か ら明 らかである。
実際に,得 られた結果 は,表 1に示 され る。方を表 中の数値 とした とき,少の標準誤差 は
b(1
- i)/
1
0
0
0
0とな り,大 きくて も
.
5
(
1-.
5)
/1
0
0
0
0-.
0
0
5となる (
1
0
0
0
0回のモンテ ・
カル ロ実験 を行 ったため,1
0
0
0
0で割 ることになる)0
得 られた結果 は,次のように要約 される。
●pを真のサイズ,p
^を経験的サイズ (
すなわち,
表 1の数値)とす る。この とき,
帰無仮説
H.:A-αが正 しい もとで,中心極限定理か ら,漸近的に,(
i-a)/a(1-a)
/1
0
0
0
0-.
0のケースの右肩に付けた *
*
*は有意水準 1%,*
*は有意
〃(
0
,1)となる。表 1の 〟.
0%の両側検定で,真のサイズは有意水準 と異なることそれぞれ
水準 5%,*は有意水準1
を示す。すなわち,〟1
-.
0の数値 については,右肩に何 も付 いていないケースが望 まし
検定について,
いと言える (
この場合 は,正 しいサイズを表 していると言えるので)。t
(
N)は どの場合 (
α-.
1
0,.
0
5,.
0
1と n-1
5,20,25,50,100,200の場合)に も正 しい
サイズを示 し,t
検定は正 しい検定であると言える.正規母集団の場合,t
検定は一様最
強力検定であるので,これは当然の結果である。 (
U)も正 しいサイズを示 していると言
えるが, (
Ⅹ)と (
T)については特 に nが小 さいとき,t
検定は正 しい検定 とはなってい
ないことが分か る (
経験的サ イズは統計的 に有意水準 と異なるとい う結果が得 らてい
る)
。すなわち,t
検定については, (
N)は正 しいサイズ と検 出力 を与えるが,母集団が
(
U)
,(
Ⅹ), (
T)の場合はサイズが過大評価 される場合 も過小評価 される場合 もある。
●また,nが小 さい とき,経験尤度比 による検定方法では,母集団の どの分布 について もサ
イズに歪み (
s
i
z
ed
i
s
t
o
r
t
i
o
n)が生 じ,サイズ も検出力 も過大評価 されている。例 えば,
n-1
5,2
0,2
5で (
N)の場合,経験尤度比検定 と t検定 を比べ ると,経験尤度比検定の方
がサイズだけでな く検出力 も大 きく推定 されている。しか し,
nが大 きくなると(
例 えば,
n-2
0
0の とき),経験尤度比検定 も,t
検定 と同様 に,正 しいサイズを示すことが分かる。
経験尤度 に基づ く検定 と t検定 との検 出力比較 :モ ンテ ・カル ロ実験 による小標本特性
59
表 1 :経験尤度比 に基づ く検定 と t検定の検 出力比較
1
0 経験尤度比検定
.
0
5
01
〟1
\α .
(
4)式 .
n
.
0
5
t
検定
.
01
1
5
5
3
.
2
3
1
9
0
9
5
8
.
1
5
1
2
3
5
.
0
6
3
3
1
4
0
5
.
2
1
2
2
0
8
8
.
1
32
5
3
.
9
3
02
5
6
.
1
1
9
8
8
6
7
.
0
6
9
1
01
7
.
1
4
8
03
0
0
-.
4
.
4
87
6
.
37
5
4
.
2
0
03
.
4
6
6
8
.
3
481
.
1
7
8
8
.
4
34
5
.
30
41
.
1
1
2
4
.
1
1
01*桝 .
06
07*** .
01
7
2*
*
* .
09
9
6
.
0
5
29
.
01
4
9***
.
0
96
9
.
04
8
5
.
011
0
1
3
6
3
.
2
0
9
6
0
6
9
2
.
1
1
7
8
2
1
1
.
0
3
9
0
1
0
.
1
7
7
5
0
6
6
.
1
03
1
5
.
0
1
5
8
2
8
7
.1
.
0
(
U)-.
I
2
-.
4
.
0
.
0
0
7
8
5
.
1
3
1
6
2
57
0
.
0
4
6
25
2
7
.
1
9
5
.
4
80
4 .
3
5
82 .
1
6
41
.
4
5
58 .
3
37
4 .
1
4
5
2
.
4
07
5 .
27
80 .
0
9
84
.
1
2
99*
*
*.
0
770*** .
0
27 1 *** .
1
1
7
2相 *.
06
7 2 *… .
0
2
27*** .
1
0
01 .
0
4
9
2 .
0
0
93
.
1
81
5… * .
1
24
8… *.
0
61
7*
*
事 .
1
6
48*
*
*.
1
1
1
3*** .
0
5
51*
*
* .
1
6
42*
….
1
1
9
0*… .
0
6
57***
(
Ⅹ了-.
.
1
2
.
2
2
7
5
3
0
3
0
1
6
5
9
.
2
3
4
7
0
9
3
4
.
1
4
0
7
.
2
0
9
8
3
9
1
5
2
5
.
2
1
5
6
0
8
4
0
.
1
2
9
3
.
2
4
2
1
3
3
58
.
1
8
6
0
2
7
2
3
.
1
1
1
9
6
8
6
-.
4
.
47
61
.
3
8
61
.
25
5
0
.
4
5
3
3
.
3
631
.
23
41
.
5
4
5
0
.
4
61
0
.
31
71
.
0
.
1
57
5*** .
0
9
9
2相
*
.
0
37 2 +'+ .
1
4
0
3*** .
0
86
2*** .
03
0
8…* .
087
8*… .
0
4
03… *.
0
0
6
8***
(
T)-.
1
2
.
2
3
0
1
1
8
6
.
2
1
31
8
2
.
0
1
5
1
6
4
9
4
.
2
1
8
0
7
2
0
.
2
1
0
1
6
8
5
4
.
0
1
4
0
6
0
8
1
.
2
1
2
4
9
0
9
5
.
0
1
6
4
3
4
.
0
3
1
9
1
1
-.
4
.
5
8
81
.
4
91
2
.
3
27
8
.
5
6
2
3
.
4
60
9
.
30
01
.
54
65
.
41
95
.
1
9
9
8
(
N)- .
2
1
53
1
7
.
2
5
.
0
9
1
3
1
6
4
.
02
8
8
6
2
5
1
9
4
.
2
3
8
0
8
2
9
.
1
5
0
1
.
0
2
5
2
5
4
1
.
1
2
8
2
23
9
.
0
6
1
1
37
0
5
.
0
1
4
3
63
8
-.
4
.
5
7
8
2
.
4
56
4
.
2
41
0
.
5
55
7
.
4
31
4
.
21
7
7
.
5
391
.
39
8
3
,
1
69
6
.
0
.
1
0
45
.
05
4
0* .
01
3
2*
*
* .
09
7
5
.
0
4
82
.
011
3
.
0
94
3* .
0
4
9
0
.
01
1
2
(
U)-.
1
2
.
2
1
34
7
3
.
0
1
7
4
6
7
2
1
.
0
1
6
3
8
6
5
2
.
04
1
7
1
5
6
.
2
1
2
0
2
8
0
1
.
0
3
1
5
9
0
-
20
.
1
0
(
N)-.
2
-
1
5
_
1
0 経験尤度比検定
.
0
5)式み .
01
修正済
(
1
-.
4
.
0
.
0
.
04
1
91
7
.
2
1
2
91
3
.
0
1
6
2
5
29
3
.
571
2 .
4
4
40 .
22
37
.
5
5
7
9 .
4
2
8
5 .
2
0
4
8
.
51
40 .
37
36 .
1
5
04
.
1
1
66*
*
*.
0
6
6
0*** .
0
21
5*** .
1
0
6
4叫 .
05
91*** .
01
9
0''# .
09
6
6 .
0
47
9 .
0
0
9
6
.
1
66
2*** .
1
0
97*… .
0
4
81*** .
1
5
35*
'
*.
0
9
91*** .
0
4
29**' .
1
51
9*
*
*.
1
08
6*** .
0
5
81***
(
Ⅹ)-.
2
.
21
3
7
1
9
7
.
2
1
5
3
8
6
5
7
.
0
1
8
3
2
7
3
1
.
2
0
91
6
0
1
.
2
1
2
4
5
1
7
0
.
0
1
2
7
5
43
7
.
3
2
5
4
06
2
.
2
1
83
9
2
.
1
0
7
6
80
7
-.
4
.
5
27
0
.
4
28
6
.
2
81
9
.
5
0
4
2
.
4
0
87
.
2
61
0
.
5
921
.
50
7
8
.
35
6
4
-
.1
.
0
(
T)-.
12
1
.
1
4
55*** .
08
67*
*
*.
0
30
2*…
.
1
3
0
8*
*
*.
07
3
7***.
0
2
4
0*** .
08
9
5*
*
*.
0
4
0
8*** .
0
0
6
6*
*
*
.
1
9
81
.
1
81
3
.
1
3
0
3
.
05
2
5
.
11
6
0
.
0
4
3
3
.
1
41
7
.
07
54
.
01
7
3
60
第 186巻
3 号
第
表 1:経験尤度比 に基づ く検定 と t検定の検 出力比較-
1
0 経験尤度比検定
.
0
5
01
I
,
i
\α .
(
4)式 .
n
2
5
.
1
0 経験尤度比検定
.
0
5)式み .
01
修
(
正済
.
1
0
.
0
5
t
検定
.
01
(
N)-.
2
1
.
1
5
6
0
2
7
9
9
0
96
1
3
.
1
8
.
0
2
7
1
7
0
9
1
4
6
.
2
6
8
0
0
8
3
0
.
1
7
1
8
.
0
2
3
3
6
2
1
.
1
3
8
4
2
5
7
2
0
7
37
.
1
5
8
.
0
1
7
6
4
-.
4
.
6
4
4
9
.
5
22
8
.
2
97
1
_
6
3
0
2
.
5
04
0
.
27
5
3
.
61
8
8
.
4
8
61
.
2
4
01
.
0
.
1
0
34
.
051
6
.
01
1
7*
.
0
9
6
0
.
0
48
3
.
01
0
2
.
0
9
6
7
.
0
47
9
.
0
0
9
9
(
U)-.
1
2
1
47
7
.
2
6
2
0
8
05
1
.
1
7
3
2
1
1
.
0
5
6
2
1
3
8
7
.
2
5
7
3
.
0
7
4
1
1
6
7
05
1
7
8
.
1
9
1
3
4
.
2
4
3
1
0
7
20
3
.
1
5
1
6
9
.
0
4
5
3
.
6
5
00 .
5
2
57 .
2
8
95
.
6
3
86 .
51
2
3 .
2
7
33
.
1
1
4
2*
*
*.
0
61
8 .
01
7
5
.
1
0
6
4* .
0
56
4… .
018
.
1
5
3
5… .
0
9
50 *.
0
3
35*
*
* .
1
3
90榊 .
0
85
4 .
0
3
04
.
6
01
1
_
0
9
81
.
1
4
5
9
.
4
62
0
.
0
4
81
.
09
9
3
.
21
6
2
.
0
0
9
5
.
0
4
84**'
(
Ⅹ)-.
1
2
.
2
1
9
8
3
2
4
1
3
1
.
2
5
0
4
0
7
4
2
.
1
3
5
6
.
2
0
6
7
3
9
6
.
1
0
6
24
3
3
2
.
0
6
5
1
2
39
4
.
2
4
8
9
3
7
2
7
.
1
9
0
5
3
0
3
2
.
1
0
6
8
9
1
6
-.
4
.
5
7
22
.
46
81
.
3
07
2
.
5
5
01
.
4
4
8
2
.
2
87
8
.
6
3
8
8
.
5
5
57
.
3
9
84
-.
4
.
0
.
0
.
0
***
*
***
**
.
1
4
3
0 事.
、
0
81
9*
*
*.
0
2
6
2
**
** *
*
*
*
***
.
1
27
4*
*
*.
070
1
…
3
*
** *
***
***
+ **
.
0
207*
*
* .
0
9
0
8*
….
0
4
1 1 ** *
.
0
0
6
6*
*
*
(
T)-.
2
1
2
0
4
7
.
3
5
5
4
1
3
50
4
.
2
6
8
0
5
1
2
.
1
3
3
5
1
9
08
1
.
3
3
6
1
2
1
4
.
2
4
8
9
0
4
46
0
.
1
1
9
1
5
5
6
.
3
1
7
0
0
8
6
.
2
1
1
5
.
1
7
9
0
7
2
1
-.
4
.
7
1
3
3
.
61
91
.
4
27
0
.
6
9
3
8
.
5
94
9
.
39
7
9
.
71
0
6
.
6
0
3
3
.
3
6
2
2
:
・
N,
5
0
<続 き>-
1
8
7
3
.
4
1
4
7
1
0
9
2
.
2
9
4
5
0
3
0
7
.
1
2
2
2
1
8
0
7
.
4
0
6
0
1
0
7
.
2
8
2
6
0
2
9
3
.
1
1
4
7
1
7
6
5
.
4
0
3
1
1
0
2
2
.
2
8
1
5
.
0
2
6
5
1
0
8
3
-.
4
.
87
9
0
.
80
41
.
5
9
27
.
87
47
.
7
97
3
.
57
89
.
8
7
4
3
.
7
9
41
.
5
6
87
.
0
.
1
0
47
.
0
5
30
.
01
1
2
.
1
02
4
.
0
51
5
.
01
04
.
1
01
5
.
051
1
.
01
1
0
・
U, 二 ;
.
1
8
5
9
4
1
1
7
.
1
1
1
0
2
9
5
5
.
0
3
1
0
1
2
3
7
.
1
8
1
7
4
0
6
0
.
1
0
7
5
2
8
9
7
.
0
2
9
2
1
1
7
.
1
7
6
7
3
9
2
3
.
1
0
45
3
2
7
5
.
0
2
8
2
1
0
7
7
.
8
91
1 .
81
87
.
1
0
3
5 .
0
51
8
.
1
2
7
3*
*
*.
0
7
07
.
61
1
8
.
8
8
8
5
.
01
1
1
.
09
9
2
.
0
20
6 * .
1
1
9
2
.
81
4
4
.
0
4
8
5
.
06
37
.
6
01
5
.
0
0
97
.
01
89
.
87
4
5 .
7
9
07 .
5
4
9
8
.
0
9
5
2 .
04
7
0 .
0
0
94
.
1
2
5
8… .
0
80
3 串.
0
3
04
(
Ⅹ了- .
.
1
2
.
2
2
1
3
,
3
9
6
4
.
1
4
5
5
3
0
0
3
0
6
0
.
1
4
7
1
.
2
1
0
6
3
8
2
5
1
3
6
1
.
2
8
5
7
0
5
5
.
1
3
7
6
2
0
.
4
69
6
.
1
9
8
5
3
8
1
3
.
1
0
5
5
2
3
9
4
-.
4
.
7
5
7
6
.
6
5
46
.
4
3
5
5
.
7
4
2
5
.
6
3
5
2
.
41
43
.
8
21
6
.
7
5
0
7
.
5
9
32
.
1
31
0H .
07
3
0*
*
*.
01
8
2
.
1
2
0
2… .
0
65
3榊 .
01
47
*
*
.
0
9
8
9
.
0
4
8
4
.
0
0
6
6
.
2
2
8
3
4
8
2
2
2
1
5
3
.
4
6
6
2
1
3
9
5
.
3
5
6
3
1
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.
4
7
2
0
1
2
3
1
.
3
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4
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.
1
5
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0
二三
-.
4
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0
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1
2
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*
**
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1
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3
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1
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…
*
***
* **
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5
2
9
.
1
7
7
6
*
**
***
***
経験尤度 に基づ く検定 と≠検定 との検 出力比較 :モ ンテ ・カル ロ実験 による小標本特性
表 1 :経験尤度比 に基づ く検定 とJ検定の検 出力比較-
<続 き>-
1
0 経験尤度比検定
.
0
5
01
〟1
\α .
(
4)
式 ,
.
1
0 経験尤度比検定
.
0
5)
01
修正済
(
式み .
.
1
0
.
0
5
t
検定
.
01
.
0
.
0
9
89
.
051
4
.
01
1
4
.
0
9
67
.
05
04
.
01
0
9
.
09
64
.
04
93
.
01
0
2
(
N)-.
2
1
.
2
6
7
6
6
4
8
8
1
7
3
.
5
1
9
9
0
5
7
1
.
2
8
1
4
2
6
7
.
6
4
3
9
1
7
1
1
.
5
1
4
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07
5
.
2
49
5
.
2
6
3
7
6
4
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2
1
6
8
.
5
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3
3
0
5
6
.
2
7
3
8
-.
4
.
9
89
9
.
9
7
81
.
91
56
.
9
89
8
.
9
77
5
.
91
2
4
.
9
89
6
.
977
7
.
91
26
.
0
.
0
9
89
.
0
50
3
.
0
0
9
8
.
0
97
5
.
04
9
2
.
0
09
7
.
0
97
2
.
0
49
4
.
0
09
9
n
(
U)∴
-
il
2
-.
4
1
0
0
.
0
(
Ⅹ) .
2
6
2
4
.
6
4
1
3
1
6
6
4
.
5
1
5
6
0
5
5
1
.
2
8
3
6
2
6
0
0
.
6
3
8
5
1
6
3
9
0
3
8
.
5
1
1
5 ..
25
7
8
6
.
2
7
3
65
2
9
2
1
6
1
7
.
5
0
0
9
0
5
.
2
6
21
.
9
9
2
3
.
9
81
5
.
9
2
87
.
9
9
21
.
981
1
.
99
07
.
97
87
.
91
31
.
9
27
6
61
.
1
1
7
1…*.
0
5
81*
榊.
01
5
3*…
.
1
1
19
*… .
0
5
5
2… .
01
4
4*…
.
11
4
5… *.
06
5
4… *.
0
2
30***
.
2
73
1
0
5
6
1
1
7
1
.
4
3
90
03
6
9
6
.
2
3
3
.
2
6
4
5
5
2
1
70
1
6
.
4
3
2
0
6
4
7
.
2
2
3
2
.
3
2
3
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5
2
.
2
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4
5
5
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6
.
1
2
6
9
3
5
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6
-.
4
.
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5
.
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7
2
.
71
7
0
.
9
35
7
.
87
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2
.
6
9
95
.
96
3
6
.
9
3
48
.
8
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.
0
.
1
1
72 …
.
01
53***
.
1
09
7***.
0
5
85*… .
01
28*…
.
1
0
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.
0
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0
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2
95
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1
.
6
6
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1
.
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1
.
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.
6
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1
9
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.
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6
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.
3
2
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1
27
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.
6
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.
5
6
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.
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9
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.
94
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54
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26
.
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3
66
.
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.
97
84
.
9
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38
.
911
1
.
1
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.
1
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1
0
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.
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5
24
.
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6
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…
4
24
6
.
8
8
7
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0
4
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.
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1
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7
1
2
4
.
5
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2
.
8
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5
.
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.
1
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.
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.
1
24
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-.
4
.
99
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9
.
9
9
97
.
9
98
5
.
99
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9
.
99
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7
.
9
98
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.
9
99
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.
9
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.
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.
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.
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.
0
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,
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1
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.
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1
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.
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.
1
1
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1.
0
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0
1.
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.
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6
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0
3
.
2
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98
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.
1
0
1
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4
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8
6
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3
68
9
.
8
4
8
3
3
97
5
.
7
6
8
1
7
9
2
.
5
9
0
9
.
9
97
7
.
9
95
2
.
96
4
4
.
9
97
6
.
9
9
49
.
9
6
20
.
9
9
86
.
9
97
6
.
9
88
8
.
1
1
5
9*H .
05
9
4*H .
01
2
8*
…
.
11
0
0*** .
05
51** .
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0
.
1
0
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.
0
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.
0
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0…
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.
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.
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3
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.
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15
4
3
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6
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.
1
5
3
5
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1
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.
3
2
0
7
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9
.
1
4
4
2
5
9
9
4
6
2
第
186巻
第
3 号
●小標本の とき(
nが小 さい とき)
,
経験尤度比検定におけるサイズの歪み (
s
i
z
edi
s
t
o
r
t
i
on)
を是正するために,バー トレッ ト修正 を行った。 しか し,ある程度の改善は見 られたが,
サイズの歪みはな くなっていないことが確認 され る (
表 1の修正済み経験的尤度比検定
を見 よ)
。例 えば,(
N)
,〟-1
5
,〃1
-.
0
,α-.
1
0について,(4)
式によると.
1
2
9
9が得
式では .
1
1
5
7とな り,サイズの是正が確認 される。α-.
0
5,
.
0
1について
られたが,(5)
は, (4)式は .
0
7
7
0
,.
0
2
71であ り,(5)
式は .
0
6
5
9
,.
0
2
2
6で,サイズは改善 されてはい
るものの,実用的ではない と言えるだろう。
●nが大 きい ときは,経験尤度比検定,修正済み経験尤度比検定,t
検定共に,理論通 りに,
有意水準 に等 しい正 しいサイズを得 る傾向にある。すなわち,F
E
1
-.
0で n-2
0
0の場合
0
0の場合 を比
は,右肩の印が付いていない ものが増 えているO検出力については,n-2
べ ると,〟1の値 にかかわ らず,どちらの検 出力 も同 じ様 な値 になっている。したがって,
両者の検定は,同等の検 出力をもた らす と言えるであろう。
4 お わ
り に
本稿では,平均の検定 を経験尤度 を用いて行 った。平均の検定 を行 う場合,通常,正規母
集団を仮定する必要がある。母集団を正規分布 と仮定 したとき,検定統計量は f分布 に従 う。
この ように,t
検定 を用いるためには,正規母集団を仮定 しなければな らないOしか し,一般
に,母集団の分布 は未知であるため,正規分布の仮定は現実的な仮定 とは必ず しも言えない。
本稿では,母集団に分布の仮定 を置かずに,平均の検定 を行 うことを試みた。
大標本の場合は,中心極限定理か ら,母集団に平均 と分散が存在 しさえすれば,標本平均
は正規分布で近似で きることが分かっている。そのため,正規分布 を用 いて,母集団の平均
の検定 を行 うことがで きるOすなわち,t
分布の漸近分布は正規分布なので,t
検定 を用いる
と, どの母集団に対 して も,平均の検定 を行 うことがで きる。
本稿では,母集団に正規分布,一様分布,x 2 分布 ,t
分布 を仮定 して,t
検定,経験尤度比
検定,修正済み経験尤度比検定 を行い,サイズ と検出力をそれぞれの分布 について求めた。
標本数 nが大 きいとき,3つの検定は同 じようなサイズや検 出力 となる結果 を得たoしか し,
nが小 さいとき,経験尤度比検定は,サイズの歪みが大 きく,あまり実用的ではないという結
果が得 られた。そのため,バー トレット修正によってサイズ修正 を行 ったが,修正済み経験
尤度比検定 も,確かに少 しの改善は見 られるが, まだサイズの歪みが見 られた。 この原因は,
大標本における結果 を小標本 に単に当てはめたために,サイズのの歪みはな くならなかった
と考 えられ る。 したがって,ブー トス トラップ等の別の方法 によって,検定 を行 う度ごとに
その都度, より適切な棄却域 を求めることが, この経験尤度比検定にとっては,望 ましい と
言えるであろう。
経験尤度 に基づ く検定 と t検定 との検 出力比較 :モンテ ・カル ロ実験 による小標本特性
6
3
補足 :一般化
2節の最大化問題の制約条件 (i)について,E(
X)-F
Lが E(
X -F
E
)-0と書 き直 され,これが条
n
件 (i)の l
∑
(
x
rF
L
)
♪
i
0となるということを踏
まえると,
本稿
で
とりあげた平均
の検定 を一般化す
=1
ることがで きる。
X,
e)を考 える。この
Oをパ ラメータ とし,Oに関す る推論 を行 う。X とCの既知の関数であるg(
とき,
E(
g(
X,0)
)
-0,
を満 た しているもの とす る。 これは,
l
l
xz
.e)
bi
-0,
(i)
′Z
∑g
=
】(
n
として離散近似 され る.したがって,この場合の対数経験尤度
此り∑l
g(
nL
)
Z
)は,Cを与 えた もとで,
F
;
ドo
(i)′に加 えて,2節の (i
i),(
i
i
i
)の 3つの制約条件付 きで最大化 され ることになる。この最大化問
式ではxi-F
Lをg(
xと
,
e)に,(4)と(5)式では Xr J
L
。をg(
Xと
,C.
)に (
棉
題 を解 くと,(2)と(3)
無仮説 H。:8-C。に対応す る)
,それぞれ置 き換 えることによって,2節で行 った議論 をその まま当
てめることがで きるということが分か る。 この ように して,g(
x‥e)の関数形 に応 じて,一般的に
βに関す る推論 を行 うことがで きる。
一つの例 としては,Ziを 1×kの説明変数 (しか も,確率変数で もよい),Oを kXlの回帰係数ベ
ク トル,elを誤差項 (
スカラー) として,
Xl
-Ze
e+E
"
とい う回帰式 を考 えるOただ し,el,82,
-I,en は平均ゼ ロの互 いに独立な確率変数 とす るOこの場合,
最小 自乗法 によると,E(
Z;
ei
)-0
,すなわち,E(
Z:
・(
Xi
-Zi
e))-0とい う仮定 を必要 とす る。こ
Xi
,
e)-Z;(
Xl
-Zi
e)と置 くことによって, Oに関す る検定 を行 うことがで きるとい うこ
れ は g(
とを意味 している。
参
考
文
献
Bagge
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y,K.A.
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第 186巻
第
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