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加古川駅北健康増進施設整備事業 要求水準書 平成 24 年 9 月 1 日
加古川駅北健康増進施設整備事業 要求水準書 平成 24 年 9 月 1 日 公益財団法人加古川総合保健センター 一般社団法人加古川医師会 -目 1 次- 総則 ................................................................... 1 要求水準書の位置付け ............................................. 1 1-2 要求水準書の構成 ................................................. 1 1-3 要求水準の変更について ........................................... 1 2 1-1 業務の概要 ............................................................. 2 2-1 業務内容 ......................................................... 2 (1)設計に関する業務 ................................................. 2 (2)建設に関する業務 ................................................. 2 (3)その他の業務 ..................................................... 2 2-2 加古川駅北健康増進施設の概要 ..................................... 3 (1)加古川総合保健センター機能 ....................................... 3 (2)子育て支援機能 ................................................... 3 (3)医師会機能 ....................................................... 3 (4)駐車場の規模 ..................................................... 3 (5)施設規模 ......................................................... 3 (6)事業スケジュール ................................................. 3 2-3 業務実施場所 ..................................................... 4 (1)敷地の位置・規模 ................................................. 4 (2)敷地の法的条件 ................................................... 5 (3)敷地図 ........................................................... 5 (4)その他の敷地条件 ................................................. 6 (5)インフラ整備状況等 ............................................... 6 2-4 関係法令及び参考基準等 ........................................... 7 (1)遵守すべき関係法令等 ............................................. 7 (2)その他 ........................................................... 9 3 業務内容に関する要求水準 .............................................. 10 3-1 建築計画に係る要求水準 .......................................... 10 (1)基本方針 ........................................................ 10 (2)ライフサイクルコストの低減を図ること ............................ 10 (3)アメニティ等の充実 .............................................. 11 (4)駐車場整備における留意点 ........................................ 11 (5)ランドスケープへ配慮した提案とすること .......................... 11 (6)医療技術の変化に対応できるフレキシブル性を確保すること .......... 11 (7)地球温暖化防止など環境負荷の低減を図ること ...................... 11 (8)高度情報化、情報セキュリティへの対応 ............................ 12 (9)円滑な実施体制を構築すること .................................... 12 (10)近隣への配慮を図ること .......................................... 12 (11)その他留意点 .................................................... 12 3-2 施設整備に係る要求水準 .......................................... 15 (1)地質調査 ........................................................ 15 (2)測量資料 ........................................................ 15 (3)電波障害調査・対策業務 .......................................... 15 (4)申請などの手続き業務 ............................................ 15 3-3 設計業務(基本設計、実施設計)に係る要求水準 .................... 16 (1)基本方針 ........................................................ 16 (2)設計業務(基本設計、実施設計) .................................. 16 (3)技術者に求める条件 .............................................. 17 3-4 建設業務に係る要求水準 .......................................... 18 (1)基本方針 ........................................................ 18 (2)建設業務 ........................................................ 18 3-5 部門別計画に係る要求水準 ........................................ 20 (1)健診部門 ........................................................ 20 (2)検査部門 ........................................................ 21 (3)情報部門 ........................................................ 21 (4)介護部門 ........................................................ 22 (5)保健センター管理部門 ............................................ 22 (6)乳児検診部門・親子ふれあい部門・催事部門・賃貸部門 .............. 22 (7)医師会部門 ...................................................... 23 (8)部門共通 ........................................................ 23 3-6 構造計画に係る要求水準 .......................................... 24 (1)基本方針 ........................................................ 24 (2)構造要件 ........................................................ 24 3-7 設備計画に係る要求水準 .......................................... 25 (1)電気設備計画 .................................................... 25 (2)衛生設備計画 .................................................... 29 (3)空調設備計画 .................................................... 30 (4)搬送設備計画 .................................................... 31 3-8 外構計画に係る要求水準 .......................................... 33 (1)整備における留意点 .............................................. 33 (2)駐車場整備における留意点 ........................................ 33 3-9 医療機器・備品等 ................................................ 35 1 総則 1-1 要求水準書の位置付け 本要求水準書は、公益財団法人加古川総合保健センター及び一般社団法人加古川医師会(以下 「事業主体」という。)が実施する「加古川駅北健康増進施設整備事業」 (以下「本事業」という。) の事業者として決定された者が行う業務内容に関して、事業主体が求める内容及び質の満たすべ き水準を示すものである。 なお、本要求水準書において使用する用語の定義は、入札説明書において使用される用語と同一 のものである。 1-2 要求水準書の構成 本要求水準書は、以下のように構成されている。要求水準に記載していない事項については、 基本計画に記載の内容を基準として計画を行うこと。なお、要求水準書と基本計画に内容の相違 がある場合は、要求水準書の内容を優先するものとする。また、諸室リストは全ての必要諸室を 反映しているわけではないため、設計時における各部門とのヒアリングにより必要諸室の追加等 変更が生じることもある。なお、ラフ・ゾーニングプランについては、あくまでも諸室リストの 補足資料として図示したものであり、計画について制限・誘導するものではない。 ・要求水準書(参考資料、諸室一覧表および標準施工区分表を含む) ・基本計画書(ラフ・ゾーニングプランを含む) 1-3 要求水準の変更について 事業主体は、本事業の事業期間中に、法令等の変更、災害の発生、その他特別な理由により業 務内容の変更が必要となった場合、要求水準の見直し及び変更を行うことがある。 1 2 業務の概要 2-1 業務内容 (1)設計に関する業務 ア 事前調査業務 測量調査 地質調査 イ 設計に関する業務 基本設計 実施設計 (2)建設に関する業務 ア 建設に関する業務 建築工事 電気設備工事 衛生設備工事 空調設備工事 搬送設備工事 外構工事 各種許認可申請及び取得 イ 近隣対応対策 敷地及び周辺地域の電波障害調査・対策(建設中、建設後含む。) 近隣住民への計画説明、調整 建設に伴う近隣対応 (3)その他の業務 敷地周辺の供給処理施設(電気、電話、ガス、上水道、下水道等)調査及び諸官庁協議・申 請 関係行政機関との事前確認を行い、関係法令等(建築基準法、消防法、都市計画法、市条例 等)の申請、許認可に係る手続きを遅滞なく実施すること。 室内空気中化学物質濃度調査 保健センターが契約する医療機器メーカー・施設関係者等との調整業務 その他上記業務を実施する上で必要となる関連業務 2 2-2 加古川駅北健康増進施設の概要 新施設に整備される機能と部門は以下のような計画である。 (1)加古川総合保健センター機能 健診部門・・特定健診や事業所健診、がん検診、人間ドック等の各種健康診査を実施 検査部門・・医療機関からの臨床検査と健診事業の臨床検査を実施 介護部門・・介護保険事業として、訪問入浴介護、居宅介護支援事業を実施 管理部門・・保健センターの事務・管理を実施 情報部門・・加古川地域保健医療情報システムの管理・運営 催事部門・・健康に関する相談やセミナー等を実施 賃貸部門・・受診者の利便性や新たな魅力づけを図るための民間賃貸事業を実施 (2)子育て支援機能 乳幼児健診部門・・乳幼児健診の実施 親子ふれあい部門・・子育相談、セミナー、健診時に子どもの一時預りを実施 (3)医師会機能 管理部門・・医師会・歯科医師会・薬剤師会(三師会)の事務管理を実施 (4)駐車場の規模 大型健診車(長 980 cm×幅 250 cm×高 351 cm)8 台分 軽四訪問入浴車(長 339 cm×幅 147 cm×高 150 cm)5 台分 一般者利用駐車スペース 普通車 100 台分 一般者利用駐輪スペース 約 60 台分 (5)施設規模 7,300 ㎡程度(立体駐車場は除く)で事業者の提案による。ただし、諸室リストの各諸室の 面積は機能を損なわれない程度で変更可能とする。 (6)事業スケジュール 本事業スケジュールについては平成 24 年 12 月中に契約を締結する予定であり、事業期間は 契約締結の日から工事完成まで 660 日以内とする。 3 2-3 業務実施場所 業務の実施場所は以下のとおりとする。なお、敷地については【参考資料1】東播都市計画事 業加古川駅北土地区画整理事業仮換地指定図及び参考図参照。尚、参考図の寸法は差異がある場 合がある。 (1)敷地の位置・規模 地名地番 加古川駅北土地区画整理事業仮換地 30 街区 1 画地 (底地) 加古川市加古川町篠原町字樋詰 103 番 3 他 敷地面積 敷地位置図 4,106 ㎡(仮換地地積) 加古川駅北健康増進施設計画 現在の総合保健センター 4 (2)敷地の法的条件 区域区分 市街化区域 用途地域 商業地域 建蔽率 法定 80% 容積率 法定 400% 斜線制限 道路斜線 適用距離:20m(勾配 1.5) 隣地斜線 立上り 31m(勾配 2.5) 北側斜線 該当せず 壁面後退 該当せず 絶対高さ制限 該当せず 日影規制 あり(商業地域であるが、敷地の西側が第 1 種住居地域であ り、その部分への日影規制) 高度地区 指定なし 防火指定 準防火地域 地区計画 加古川駅北地区(商業業務B地区) 区画整理 東播都市計画事業加古川駅北土地区画整理事業 (3)敷地図 5 (4)その他の敷地条件 敷地は現状での引渡しとする。尚、現状については参加者にて確認のこと。 (5)インフラ整備状況等 都市計画総括図 :参考資料2 土質調査資料 :参考資料3(近隣3ヶ所) 敷地周辺の供給処理施設(電気、電話、ガス、上水道、下水道等)については、各事業者等 に確認すること。 6 2-4 関係法令及び参考基準等 (1)遵守すべき関係法令等 本業務の実施に当たっては、本要求水準書の各業務の要求水準に特段の記載がない場合でも、 次の関係法令等(すべての関連施行令・規則等を含む。)を遵守すること。また、下記以外に業務 実施にあたり必要となるその他の法令、関係条例等についても遵守すること。 ア 法令等 建築基準法(昭和 25 年法律第 201 号) 建設業法(昭和 24 年 5 月 24 日法律第 100 号) 建築士法(昭和 25 年法律第 202 号) 都市計画法(昭和 43 年法律第 100 号) 消防法(昭和 23 年法律第 186 号) 文化財保護法(昭和 25 年 5 月 30 日法律第 214 号) 水質汚濁防止法(昭和 45 年 12 月 25 日法律第 138 号) 大気汚染防止法(昭和 43 年 6 月 10 日法律第 97 号) 悪臭防止法(昭和 46 年 6 月 1 日法律第 91 号) 土壌汚染対策法(平成 14 年 5 月 29 日法律第 53 号) 道路法(昭和 27 年 6 月 10 日法律第 180 号) 水道法(昭和 32 年法律第 177 号) 下水道法(昭和 33 年法律第 79 号) 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成 18 年 6 月 21 日法律第 91 号) 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和 45 年 12 月 25 日法律第 137 号) 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成 10 年 10 月 2 日法律第 114 号) 建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(平成 12 年 5 月 31 日法律第 104 号) 資源の有効な利用の促進に関する法律(平成 3 年 4 月 26 日法律第 48 号) 建築物における衛生的環境の確保に関する法律(昭和 45 年 4 月 14 日法律第 20 号) エネルギーの使用の合理化に関する法律「省エネ法」(昭和 54 年法律第 49 号) 地球温暖化対策の推進に関する法律(平成 10 年 10 月 9 日法律第 117 号) 労働基準法(昭和 22 年 4 月 7 日法律第 49 号) 労働安全衛生法(昭和 47 年 6 月 8 日法律第 57 号) 有機溶剤中毒予防規則(昭和 47 年 9 月 30 日労働省令第 36 号) 特定化学物質障害予防規則(昭和 47 年 9 月 30 日労働省令第 39 号) 個人情報の保護に関する法律(平成 15 年 5 月 30 日法律第 57 号) 宅地造成等規制法(昭和 36 年法律第 191 号) 電波法(昭和 25 年 5 月 2 日法律第 131 号) ガス事業法(昭和 29 年法律第 51 号) 7 電気事業法(昭和 39 年 7 月 11 日法律第 170 号) 駐車場法(昭和 32 年法律第 106 号) 騒音規制法(昭和 43 年 6 月 10 日法律第 98 号) 振動規制法(昭和 51 年 6 月 10 日法律第 64 号) 警備業法(昭和 47 年 7 月 5 日法律第 117 号) 医療法(昭和 23 年 11 月 5 日厚生省令第 50 号) 健康保険法(大正 11 年 4 月 22 日法律第 205 号) 高齢者の医療の確保に関する法律(昭和 57 年 8 月 17 日法律第 80 号) 児童福祉法(昭和 22 年 12 月 12 日法律第 164 号) 健康増進法(平成 14 年 8 月 2 日法律第 103 号) 土地区画整理法(昭和 29 年 5 月 20 日法律第 119 号) その他関連法令等 イ 条例等 加古川市景観まちづくり条例(平成 10 年 9 月 29 日条例第 20 号) 加古川市中高層建築物の建築に関する指導要綱(平成 18 年 4 月 1 日改正) 加古川市開発事業の調整等に関する条例(平成 19 年 3 月 30 日条例第 1 号) 加古川市火災予防条例(昭和 36 年 12 月 25 日条例第 30 号) 加古川市建築防災計画書指導要領(昭和 62 年 7 月 1 日) 加古川市地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例(平成 16 年 6 月 28 日条例第 20 号) まちづくり基本条例(平成 11 年 3 月 18 日兵庫県条例第 29 号) 屋外広告物条例(平成 4 年 3 月 27 日兵庫県条例第 22 号) 建築基準条例(昭和 46 年 3 月 25 日兵庫県条例第 32 号) 福祉のまちづくり条例(平成 4 年 10 月 9 日兵庫県条例第 37 号) 景観の形成等に関する条例(昭和 60 年 3 月 27 日兵庫県条例第 17 号) 危険物の規制に関する規則(昭和 37 年 9 月 10 日兵庫県規則第 66 号) 環境の保全と創造に関する条例(平成 7 年 7 月 18 日兵庫県条例第 28 号) 総合治水条例(平成 24 年兵庫県条例第 20 号) その他の関連条例等 ウ 本業務の実施にあたり参考とする仕様等 公共建築工事標準仕様書 平成 22 年版(国土交通大臣官房官庁営繕部監修)(建築工事編・ 電気設備工事編・機械設備工事編) 建築工事監理指針 平成 22 年版(国土交通大臣官房官庁営繕部監修) 建築保全業務共通仕様書 平成 20 年版(国土交通大臣官房官庁営繕部監修) 昇降機の維持及び運行の管理に関する指針 平成 5 年 6 月 30 日(財団法人 日本建築設備・ 昇降機センター) 8 (2)その他 国土交通省大臣官房官庁営繕部監修「公共建築工事標準仕様書」 (建築工事編、電気設備工事 編、機械設備工事編)を標準とするが、イニシャルコストを低減するために実績等を含め事 業者が建物性能上支障の無い(ランニングコスト等含め)と認める範囲での仕様変更の提案 は可とする。 質の高いサービスを提供するために、日本適合性認定協会が実施する臨床検査室の評価 (ISO15189)の認定基準、日本人間ドック学会が実施する人間ドック施設機能評価の認定基 準、全国労働衛生団体連合会が実施する労働衛生サービス機能評価の認定基準、日本情報経 済社会推進協会が実施するプライバシーマーク制度の基準等に対応できる施設とすること。 9 3 業務内容に関する要求水準 3-1 建築計画に係る要求水準 (1)基本方針 本事業の基本的な考え方については、加古川市都心再生プラン(平成14年3月策定)を踏ま え、加古川駅周辺地区に加古川市の都市像である「ウェルネス都市」の具体的な拠点となる施 設を整備する。さらに、加古川市の中心市街地における街づくりの核(ランドマーク)となる 施設とし、加古川市の持つ都市イメージの向上に繋げるとともに、加古川駅周辺という立地の 良さを活かし、賑わいの創出をめざし中心市街地の活性化にも貢献できる施設とする。また、 加古川市、稲美町、播磨町と保健センターおよび三師会(医師会、歯科医師会、薬剤師会)の 連携により、子どもから高齢者までの住民一人一人が生涯を通じて健康に過ごすことができる よう、健康の保持・増進に向けた健康づくりを支援するため、幅広い世代に健康診査や健康相 談などを実施する機能と、次世代を担う子どもたちの育成を目指した子育てを支援する機能、 さらに、施設の有効利用の観点から多目的な活用ができる機能、これらの機能を併せ持つ施設 を整備する。とりわけ、健康づくりの基礎となる健康診査については、これまで、子育てで健 康管理か疎かになりがちな子育て世代の女性、健康づくりに向けた意識が低く健康診査等の受 診行動に結びつきにくい若年層、受診機会が比較的少ないフリーター、勤め先で健康診断を行 なっていたが定年退職となり自ら健康管理をすることとなる団塊の世代などを対象とした新た な健診メニューを創出し、健康診査等受診率の向上を図ることとしている。 なお、フロア構成については、次のフロア構成を参考としてレイアウトの提案を行なうこと。 1階:子育支援部門と民間テナント・・・大ホール、大会議室、遊戯室、研修室等と民間テ ナントスペースを配置する。 2階:健診部門・・・健診関係事務室を含め、健診部門諸室を配置する。 3階:検査部門・・・検査関係事務室を含め、検査部門諸室を配置する。 4階:情報管理部門、介護部門・・・情報管理部門、介護部門と休憩室、更衣室などの管理 共用諸室を配置する。 5階:管理部門・・・共用諸室以外の管理部門諸室を配置する。 6・7 階:医師会部門・・・三師会(医師会、歯科医師会、薬剤師会)の事務部門を配置する。 (2)ライフサイクルコストの低減を図ること 本施設建設においては、公益性の高い建築物であるため、地域住民に対しても事業の透明性 が求められるともに、公益財団法人として安定した経営を求められ、限られた事業規模の中 で最大限の効果を発揮することが必要である。そのためにも、ライフサイクルコスト(LC C)の観点からのコスト縮減を図る。LCCは、建築物の建設初期投資に加え、将来的に想 定される光熱水費、維持管理費、修繕・改修費、解体費等を総合的に評価すること。また、 将来における建物改修費、廃材抑制についても配慮した計画とすること。 10 維持管理の容易なシステム計画とすること。 使用機器・配管材料は、長寿命のものを使用すること。 屋外に使用する機材も耐蝕性に配慮し、長寿命化を図ること。 (3)アメニティ等の充実 「住民のための施設」として、ゆとりある待合室、休憩室等を適宜配置するとともに、それ ぞれ光や緑を取りいれた環境とし、電車の騒音等にも配慮すること。また、動線の短縮・他 動線との交錯回避・セキュリティ及びプライバシーの確保、癒しの環境づくり、快適性に配 慮すること。なお、バリアフリーへの配慮はもちろんのこと、誰もが使いやすい施設を目指 しユニバーサルデザインに配慮した計画とすること。 (特に車いすやストレッチャーでも移動 できるスペースを確保すること。) なお、健診ホールでは、一般健診・ドック・女性ゾーンの明確化を図り、女性ゾーンについ ては、仕上げ、デザイン、配色を配慮し、プライバシーを確保すること。 (4)駐車場整備における留意点 駐車場は、2-2(4)に記載のある車両の駐車スペースを設けること。 駅前という立地から、住民の駐車場に対する関心は高いと考えられるが、効率的な管理運用 方法を提案すること。なお、維持管理の方法については、容易で安価なものとすること。 周辺の環境に配慮した出入口を設けるほか、立体駐車場から施設への動線は、利用者が雨に ぬれない等利便に配慮すること。 騒音等近隣住民に迷惑がかからない構造とすること。 立体駐車場は、満車、空車表示灯(入口には総合満車灯、各階にはフロア満車灯)を設けること。 (5)ランドスケープへ配慮した提案とすること 周辺環境の状況を十分に把握した上で地域環境に調和した計画とするとともに、加古川市の中 心市街地における街づくりの核(ランドマーク)となる施設とし、若者、女性、団塊世代など 幅広い年代層を取り込めるような建設デザイン、設備、機能を有する魅力ある施設とすること。 また、施設アプローチ、外構計画においても地域環境を十分に考慮した計画とすること。 (6)医療技術の変化に対応できるフレキシブル性を確保すること 施設利用者及びスタッフが、スムーズに移動できることを視野に入れた計画とすること。 将来の主竪配管、ダクト、配線類の増設、電力の増強、更新性を確保した建築計画とするこ と。 新検診サービスへの対応など将来レイアウト変更が容易に行える構造の部屋・壁とすること。 大型医療機器の搬出入について、容易に移動できる計画とすること。 (7)地球温暖化防止など環境負荷の低減を図ること ライフサイクルCO2(LCCO2)低減を図ること。 11 太陽光発電、太陽熱利用等自然エネルギーの有効利用を図ること。 採光等の工夫による節電対策等エコロジカルな対策がアピールできること。 雨水の再利用等、資源の有効利用を図ること。 屋上緑化等、熱負荷低減を図ること。 使用する機材はエコケーブル等再生材料を使用すること。 (8)高度情報化、情報セキュリティへの対応 大量の医療情報を扱う施設として、インテリジェントビル機能もしくは同等の機能を有した 計画とすること。 地域保健医療情報を扱う施設として、情報システムのデータセキュリティが確保出来る環境 に配慮した計画とすること。 将来の主竪配管、ダクト、配線類の増設、電力の増強、更新性を確保した建築計画とするこ と。 (9)円滑な実施体制を構築すること 設計から建設、開館にいたるまでの業務遂行にあたって、事業主体及び関係機関との協議、 調整を無理のないスケジュールで行うことが可能な計画とすること。 事業主体及び関係機関との打合せにあたっては、わかりやすい説明手法を用いて行うこと。 業務の実施にあたっては、関係機関等と十分に協議、調整を行うとともに、その内容を記録 にまとめ事業主体に報告すること。 明確な責任体制の下、事業主体と協議、調整を行い、迅速な意思決定に努めること。 (10)近隣への配慮を図ること 業務の実施にあたっては、関係法令などを遵守し、近隣への騒音・振動・悪臭・公害・粉塵・ 電波障害・交通渋滞等の生活環境への影響を最小限に止めるように対策を講じること。 地域住民・周辺自治会及び関係機関に対して、工事着手前・事業の進捗上重要な段階及び事 業主体が必要とするときは工事説明会を開催し、調整を図ること。 周辺区域の学校等に対しては、必要に応じて連絡及び調整を行うこと。 近隣への工事説明会、地域住民・周辺自治会及び関係機関との調整、協議等については記録 を取りまとめ事業主体へ報告すること。 施設整備業務期間中は、歩行者及び一般車両の通行に支障がないように、交通誘導員を必要 箇所に配備すること。 施設整備業務を着手から完了までの間は、敷地境界沿いの清掃等の実施により近隣への配慮 を行うこと。 (11)その他留意点 各部門毎に光熱水費が、把握出来る設計とすること。 建物全体を通じたサイン計画(表示板)を提案すること。 12 住民動線(建物 2 階まで)と職員及び医師会関係者動線(建物全体)が異なるため、セキュ リティ面等を考慮し、住民の方が 3 階以上のフロアに不必要に入れないよう提案すること。 階段は非常時にストレッチャーが取り回せる広さ(踊り場)を確保すること。 仕上げ等への配慮 仕上げについては、施設の利用者等の安全性に配慮するとともに、以下の点に留意すること。 (共通事項) シックハウス対策として揮発性有機化合物を含まない材料(JIS・JAS規格の「F ☆☆☆☆(エフフォースター)」を採用すること。 健診機材等等の移動の際、出隅や腰壁及び扉等に損傷を与えないよう施設の各部門の特 性に応じた保護対策を講じること。 仕上げ材料は、防塵性やメンテナンス性等の機能性及び安全性に配慮して選定すること。 インテリアは画一的とならないように配慮すること。また、エントランスホール等誰も が利用する空間は、特に癒しの空間を演出できるように工夫し、何度でも利用したい作 りとすること。 全ての利用者にとって快適に利用できるよう、自然光や通風等の自然エネルギーを利用 した明るく落ち着いた空間となるように工夫すること。但し、騒音や風の吹き込み等が 発生しないよう十分配慮すること。 住民が利用する扉は引戸(車いす用者及びストレッチャーの搬出入に支障のない有効巾 を確保すること)とし、必要に応じて自動扉とすること。 (扉の開閉時の指つめ防止など の工夫をすること)ただし、多目的及び車いす用トイレを除くトイレはこの限りでない。 施設として清潔感のある色彩及びデザインとすること。また、健診ホールその他各諸室 の内装については、その用途、特性等を考慮した仕上げとすること。 周辺環境を十分に考慮した断熱性能、遮音性能を確保すること。 (床) 原則段差を設けないこと。(バリアフリーとすること) 多数の利用者が往来するエントランスホールや廊下等については、滑りにくく、乾きや すい素材を使用するとともに、床材と壁材の取り合い部分にゴミや埃が滞留しないよう 配慮すること。 (壁) 建築物の外壁は、防汚機能を持つ仕上げ等、汚れにくくかつ汚れが落ちやすいもので、 長く美観を保つことができる素材を使用すること。 内装壁は清掃しやすく防汚性の高い材料を使用すること。 (天井) 天井については、将来の変更を考慮した仕様(天井ふところへの配慮など)とすること。 (窓) 住民利用部分の外壁窓は、住民の飛び出し防止や物品等の落下防止に配慮すること。 すべての開閉式外壁窓には、網戸を設置すること。 13 断熱性能、遮音性能等機能性を考慮したものとすること。 外部に面する窓には室の機能及び用途を考慮しカーテンレールまたはブラインド、ロー ルカーテン等を設置すること。 (トイレ) 利用者用トイレについては、各部門における機能性を考慮し、一般的なトイレ、車いす 対応トイレ、おむつ交換が可能な広めのトイレを整備すること。また、トイレ内には必 要に応じて手すりを設置するとともに、個室には手荷物等を置く台、手すり、体調不良 を知らせるインターホンを設置すること。 14 3-2 施設整備に係る要求水準 (1)地質調査 現存する近隣施設の地質調査データを提供するので、確認すること。尚、契約後設計に着手 するまでに事業者が必要と判断したポイント及び調査項目について事業者の業務として行う こと。その結果、提供データと大きく異なる要素がある場合は別途協議する。 (2)測量資料 事業者の業務として調査を行、測量図を作成のこと。 (3)電波障害調査・対策業務 本事業に伴って、周辺家屋等に電波障害の発生が予想される場合は、事前に十分な予備調査 を行い、必要な時期に受信設備の改善等適切な対策工事を実施すること。調査及び対策工事 の事前及び事後に、その内容及び結果を書面にて報告すること。 (4)申請などの手続き業務 本事業に伴い必要となる各種申請及び届出等は、事業者が行うこと。 関係機関との協議等は事業者が行い、それらに伴う各種調査は事業主体の承諾を得て実施す ること。事業主体は、事業者から要請があった場合は、上記申請等の必要な資料の提供等に 協力する。 上記各項以外に施設整備において事業者が必要と判断したものについては事業者の業務として 調査を行うこと。 15 3-3 設計業務(基本設計、実施設計)に係る要求水準 (1)基本方針 本要求水準を達成した上で、先進的な健康診断を提供できる環境と住民が利用しやすい環境 の整った健康増進施設の整備を実現すること。 (2)設計業務(基本設計、実施設計) 設計業務は、 「四会連合協定建築設計・監理業務委託契約約款」によることとし、その業務内 容は「四会連合協定建築設計・監理業務委託書」に示された業務とする。 事業者は基本協定締結後に本業務を開始する場合は、速やかに設計工程表、実施体制表、設 計業務着手届、技術者届(設計経歴書添付)、協力技術者届(設計経歴書添付)等を提出して 事業主体の担当者の確認を受け、設計業務を行うこと。 事業者は設計期間中の業務進捗状況に応じて、業務区分ごとに事業主体へ設計図書等を提出 する等の中間報告を行い、事業主体及び関係機関と十分な協議・打合せをして設計業務を行 うこと。 事業者は定期的に当該業務の進捗状況及び内容について事業主体に報告し、事業主体及び関 係機関と協議等を行った際には協議録等を作成し保管すること。 図面等の様式、縮尺表現方法、タイトル及び整理方法は、事業主体と協議の上指示を受ける こと。また、図面は、工事ごとに順序よく整理統合して作成し、各々一連の整理番号を付け ること。 医療法、その他の関係法令に基づく許認可申請において、事業主体の求めに応じて、協力を 行うこと。 法規制やインフラ等の諸条件については官公庁等で事前に調査の上、必ず事業主体に確認す ること。また、協議録等を作成し、保管すること。 事業者は基本設計、実施設計完了時に以下の成果品を事業主体に提出し、事業主体に内容の 確認を受けること。 基本設計 建築概要書、電気設備概要書、空調・衛生設備概要書、搬送設備計画書 工事費概算書、官公庁打合せ記録、その他必要図面・パース・資料 実施設計 設計書類 ・構造計算書、設備負荷計算書、官公庁打合せ記録 工事内訳書 ・工事内訳書は工種ごととし、建築工事内訳書標準書式(建 築積算研究会制定)に従って細目まで作成すること。 ・数量は、建築数量積算基準解説(建築積算研究会制定)に 従って積算すること。 図面(建築) 特記仕様書、図面リスト、案内図、配置図、仕上表、平面図、 立面図、断面図、矩計図、各部詳細図、展開図、建具表、サ イン計画図、外構図、日影図、構造図、諸室ごとの面積表、 法チェック図、その他必要図面 16 図面(電気) 特記仕様書、図面リスト、屋外配線図、受変電設備図、非常 用発電機設備図、幹線動力設備配線図、電灯コンセント設備 配線図、弱電設備配線図、各種系統図、機器参考図、防災設 備配線図、その他必要図面 図面(衛生) 特記仕様書、図面リスト、屋外配管図、機器及び器具表、配 管系統図、各階配管平面図、詳細図(便所他) 、屋外設備図、 その他必要図面 図面(空調) 特記仕様書、図面リスト、屋外配管図、機器及び器具表、各 種系統図、機械室平面図・断面図、各階配管平面図、各階ダ クト平面図、換気設備平面図、排煙設備平面図、部分詳細図、 機器詳細参考図、監視関係図、自動制御系統図、制御回路図、 制御機器表、盤結線図、その他必要図面 図面(搬送) 昇降路平面図、昇降路断面図、その他必要図面 完成予想透視図 完成予想模型 工事を伴う備品リスト (3)技術者に求める条件 (a) 意匠担当主任技術者(管理技術者のもとで意匠分野を管理及び統括する技術者を指す。 以下同じ)として以下の条件をすべて満たす者を配置すること。なお、意匠担当主任技 術者は、管理技術者が兼務することができるものとする。 (ア) 一級建築士の資格を有すること。 (イ) 3 カ月以上の恒常的な雇用関係があること。 (ウ) 平成 14 年 4 月 1 日以降に検診センター、保健センター、又は病院の設計業務を完了 した実績を有すること。 (b) 構造担当主任技術者(管理技術者のもとで構造分野を管理及び統括する技術者を指す。 以下同じ)として以下の条件をすべて満たす者を配置すること。 (ア) 一級建築士又は構造設計一級建築士の資格を有すること。 (c) 電気設備担当主任技術者(管理技術者のもとで電気設備分野を管理及び統括する技術者 を指す。以下同じ)として以下の条件をすべて満たす者を配置すること。 (ア) 一級建築士又は建築設備士又は設備設計一級建築士の資格を有すること。 (イ) 平成 14 年 4 月 1 日以降に検診センター、保健センター、又は病院の設計業務を完了 した実績を有すること。 (d) 機械設備担当主任技術者(管理技術者のもとで機械設備分野を管理及び統括する技術者 を指す。以下同じ)として以下の条件をすべて満たす者を配置すること。 (ア) 一級建築士又は建築設備士又は設備設計一級建築士の資格を有すること。 (イ) 平成 14 年 4 月 1 日以降に検診センター、保健センター、又は病院の設計業務を完了 した実績を有すること。 17 3-4 建設業務に係る要求水準 (1)基本方針 設計図書に基づき、先進的な健康診断を提供できる環境と住民が利用しやすい環境の整った 健康増進施設の安全・品質を確保したうえで、予定工期内に完成すること。また、工事中に おける周辺住民及び事業主体による要請に対しても柔軟な対応が可能な実施体制とすること。 (2)建設業務 事業者は現場代理人及び監理技術者又は主任技術者を配置し、工期内に工事が完了するよう 適切な工法を採用すること。 事業主体が別途行う、医療機器・情報システムの整備、既存施設からの医療機器や備品等の 移設等、事業者が行う工事と密接な関係があるため、これらの事業者と自主的、主体的に連 携を図り、円滑な工事施工を行うこと。 事業者は文書により定期的に工事の進捗状況等について報告を行うとともに、工事の事前説 明、事後報告及び現場での施工状況を説明すること。 工事現場は、周囲に適当な柵・囲い等を設け範囲を明確にし、工事関係者以外の立入りを禁 止するとともにその旨の表示を徹底すること。また、工事現場以外の場所、隣地及び公道等 における作業は禁止し、工事現場内の秩序を保持させること。 工事現場内、近隣、通行人等の第三者に対して人身事故、落下事故、火災、倒壊、資材の飛 散、騒音及び振動等による被害を与えないための必要な措置を講じた後に作業をさせること。 また、近隣の建築物、樹木及びその他施設に対しても同様とすること。 関係諸法令を遵守し、工事の円滑な進捗を図ること。 「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」 (建設リサイクル法)の趣旨に則り、建設 廃棄物の発生抑制に努めるとともに、建設資材の分別解体等排出された建設廃棄物の再資源 化に積極的に努めること。また、再資源化により得られた建設資材を積極的に使用すること。 「建設業法第 24 条の 7」の規定による施工体制台帳及び施工体系図を作成し、工事現場に備 えるとともに、施工体系図は工事関係者や公衆が見やすい場所に掲げること。 工事現場ではすべての工事関係者に名札を着用させること。また、現場代理人及び主任技術 者又は監理技術者は顔写真入りの名札を着用すること。 建築物に関する完成検査等、必要な手続や業務等を事業スケジュールに支障がないように実 施すること。 事業者が独自に有する仕様書及び品質管理基準を用いる場合は、その用いる仕様書及び品質 管理基準を事業主体に提出し説明するとともに、確認を受けること。 事業主体が要請したとき、事業者は、工事施工の事前説明及び事後報告を行うこと。なお、 事業主体は工事現場での施工状況の確認を行うことができる。 事業者は工事完成時には施工記録を整備して、現場で事業主体の確認を受けること。 工事完了後、事業主体に業務完了届を提出して事業主体の履行確認を受ける。また、施工完 了後、各種設備の点検・試運転を行い、施設の運営開始に支障がないことを確認する。 18 竣工後、事業者は、事業者独自の品質管理基準による検査を行い、これに合格していること を事業主体に報告し、事業主体の確認を受けること。 事業をすすめるにあたり工事監理業務を別途設計事務所に発注するので、事業者は建設業務 を通じ工事監理者の指示に従い、また指導・確認・承認を受け、円滑に業務を遂行すること。 19 3-5 部門別計画に係る要求水準 (1)健診部門 【健診ホール】 外からの光を活用しつつ外部から健診ホール内が見えないようにすること。 受診者の前を通らず健診ホール、受付、事務所へのスタッフ通路を設けること。 問診、診察室は外部に聞こえないようプライバシーに配慮すること。 待合スペースは、一人一人ゆとりを持ったスペースを確保するよう配慮すること。 各健診諸室から車椅子、ストレッチャーで外にスムーズに搬送出来るよう設計すること。な お、この際スタッフ通路での移動が望ましい。 健診ホール内は新検診サービスなど将来レイアウト変更が可能な構造の部屋・壁とすること。 女性専用ゾーンを設けること。 受診者が転倒しても怪我が少ない床、壁の提案をすること。 高齢者等歩行が困難な方に配慮し、手すりを設置すること。 健診ホール内において、周りの騒音、雑音から解放された空間について提案すること。 窓を開放しない状況が考えられるため、快適かつ効率的・経済的な空調管理について提案す ること。 健診ホール内の収納スペースは、目立たないように配慮すること。また、機能性も保持する こと。 レントゲン機器等健診機器の配線については、受診者の動線の妨げとならないよう埋め込み 配線とすること。 各部屋の扉は、基本的に引き戸とし、コンセントはアース付コンセントにすること。 受診者の立場に立ったわかりやすいサイン表示や、居心地の良い健診ホールを提案すること。 【受付】 時間ごとに受診者をスムーズに健診ホールに誘導できるシステム(時間ごとの受診者がわか るように配列すること等)を提案すること。 後会計が漏れなくできるシステムを提案すること。 受付横又はその付近に TV などを設置できる出来るスペースを設けること。 【健診事務所】 部外者の立ち入り制限、業者納品口等セキュリティを確保しつつ、使いやすい動線の提案を すること。 OA 機器等の配置変更が容易にできること。(電話、電源、LAN 等) 事務所内には、機能的な書庫を備え付けること。 電話受付、結果処理等が同じフロアで快適に業務できるレイアウトを提案すること。 同時に複数の書類を取り扱うため、それらの作業を効率的に行える空間づくりを提案するこ と。なお、応接室の 1 つは、繁忙期の作業スペースとして利用出来る構造とすること。 その他、各諸室の詳細については、別表の通りとする。 20 (2)検査部門 床面は検体飛散時に清掃しやすい防汚機能のあるタイプのクッションフロアとすること。 受診者とスタッフの動線が交差しないようにスタッフ専用 EV(寝台用)や階段を設置するこ と。※スタッフ専用 EV(寝台用)や階段の設置が困難な場合は、検体や物品搬出入用に小型 EV の設置を考慮すること。 各検査室内においてもスタッフの動線が交差しないように十分な通路を確保すること。 壁紙は臭いを吸着するタイプのものを使用すること。 手荷物等(貴重品)を入れる個人用ロッカーを配置するスペースを確保すること。 感染区域(検体を取り扱う区域)と非感染区域(検体は取り扱わない区域)を区別しつつ作 業動線に配慮した配置とすること。 感染区域と非感染区域の境には、滅菌灯付きの下足箱及び白衣掛け(40 名程度)を設置する こと。なお、このエリアでは感染予防の対策を講じること。 検査課フロア内に、簡易な会議室(カンファレンス等行える設備付)、白衣脱衣用更衣エリア、 宿直室を配置すること。 その他、各諸室の詳細については、別表の通りとする。 (3)情報部門 事務所およびマシン室は土足厳禁とする。 マシン室入口は大型機器の搬入に対応した入口(サイズ)を確保すること。 開閉時の事故防止およびスペースの有効活用のため、ドアは原則引戸とすること。 サーバ室への入室は通路から直接入室するのではなく、事務所を経由して入室することとす る。ただし、機器搬入時、または緊急時においては、サーバ室非常口から退出出来る構造と すること。 サーバ室入口に監視カメラを設置し、入退室については、別途生体認証を行うこと。 サーバ室については、極力窓を付けず、外部から分からない位置に配置すること。ただし、 災害時や非常時に内外の様子がわかるように入口付近に網付きや強化ガラスを用いた窓を設 置すること。 サーバ室の出入り口は必要最低限の数とすること。 サーバ室は大量のコンピュータからの発熱に対応するため、365 日 24 時間体制で空調管理を 行い、効率的な冷却を行うため、機器から排出された熱気を逃す為の換気扇をサーバ室に設 置すること。また、停電後の復旧時にも対応できる空調機器を設置すること。なお、サーバ 用空調装置故障にも対応できるよう、サーバ室空調装置については一定規模以上の冷却能力 を持ったものとする。 サーバ室にはコピーや FAX 等、情報の複写や送信のための設備を設置しないこと。 サーバ機器および通信機器については停電時の対応として無停電電源装置を設置すること。 サーバ室は火気施設、水道設備等、災害のリスクの大きい場所からは遠ざけること。 サーバ室内消火設備は、火災が発生した場合にも中に設置されている機器を極力痛めないよ うに、二酸化炭素やハロンガスによる消火器を設置すること。 21 耐震対策として、サーバ機器等を床に固定できるようにすること。 開発及び機器修理やデータ移行などの保守作業用スペースを確保すること。 機器および添付品保管庫およびシステム関連文書保管用スペースを確保すること。 サーバ室以外についても、換気設備を配備すること。 その他、各諸室の詳細については、別表の通りとする。 (4)介護部門 事務所スペースについては、保健センター管理部門と同様とすること。 タオル、ネット等天日干し出来るスペースを設け、入浴車駐車場、洗濯機置き場、乾燥室、 準備室との動線を考慮したレイアウトとすること。 その他、各諸室の詳細については、別表の通りとする。 (5)保健センター管理部門 職員が働きやすい施設として、スタッフ用WC、宿直室、休憩室、オープンスタッフエリア、 会議室等を適宜配置し、機能的にも心理的にも働きやすい環境づくりに配慮するとともに、 各部署を集約的に配置する等動線の短縮化により業務や職員配置の効率化を図ることとする。 また、住民動線と職員動線が交錯しないよう配慮すること。 事務所スペースは、採光を考慮し、窓を設置すること。ただし、直射日光は避け、省エネ・ グレアに配慮すること。 施設全体の事務所については、フリーアクセスフロアとし、LAN ケーブルと電源ケーブルを 敷設する溝は別々にすること。また、コンセントはアース付コンセント対応とし、雷サージ 対策を行う。 OA 機器、机の配置等の変更が容易にできること。(電話、電源、LAN 等) その他、各諸室の詳細については、別表の通りとする。 (6)乳児検診部門・親子ふれあい部門・催事部門・賃貸部門 当日の催事・会議・健診に関する情報や健康情報等を表示する大型モニターを、来館者の見 やすい場所に設置すること。 乳幼児健診の実施及び数百人規模の講演会やフォーラムが開催できる大ホールを配置す ること。 大ホール以外に、健康や医療に関する講演会やセミナーが開催できるホール又は会議室 を配置すること。 大会議室に設置するLANポートについて、不特定多数の人が利用するため、情報漏洩を考 慮した構造とすること。 子育て、健康、医療等様々な相談を受ける相談室を配置すること。 健診受診時に子どもの一時預りする部屋を配置すること。 職員の研修ができる研修室を配置すること。 22 守衛・警備員が常駐する部屋を配置すること。 健康や医療に関する情報をPRするコーナーを配置すること。 手軽に検診を受診できる検査カフェコーナーを配置すること。 民間事業者が飲食関係テナントとして使用する部屋を配置すること。 開放感のあるエントランスホールとすること。 (7)医師会部門 6、7 階は、他フロアとは違った相応のグレード・イメージを備えること(壁・床・造付家具) 通路はなるべく減らしスペースを有効利用すること。 階段、エレベーターホールは広めにとり、ホールに出た眼前に医師会事務所を設置すること。 医師会事務所はフリーアドレスとし、柱や壁を減らし開放感のある明るい事務スペースとす ること。 医師会事務所の LAN および電源配線は部屋の用途に応じて適切に配置し、フリーアクセス フロアとすること。 6、7 階の各会議室は電子会議、テレビ会議等に使用するため、防音性を高めること。 1階大ホール、大会議室、研修室など医師会にも共用される会議室等については、テレビ会 議も含めた医師会事務所との有線でデータ通信が可能であること。 通路等は壁面に安全な強化ガラス等を利用し、採光面と守秘性のバランスを取ること。 台車を頻繁に使用するためバリアフリーとし、フロア保護素材、床強度に配慮すること。 医師会長室は過大なものとせず、作業スペース、収納スペースを十分確保すること。 医師会事務所の出入口は自動ドアとすること。 その他、各諸室の詳細については、別表のとおりとする。 (8)部門共通 今後起こりうる南海・東南海地震等に備え、防災、耐震性等を十分考慮反映すること。 非常時は駅周辺住民、乗客等の避難所になる可能性があることを考慮すること。 (注)但し、構造要件は次ページにある官庁施設の総合耐震計画基準の構造体Ⅲ類、非構造部材B類、建設 設備乙類以上とする。 非常用電源の確保(上層階設置、自家発電、太陽光発電等での持続確保領域及び時間の確保) 災害時の水の確保(予備水源、井戸の設置、給水タンク容量、水回りの耐震性) プライバシー保護や平穏環境のための適切な防音対策を講じること。 防犯、不審者対策(24 時間稼動による不審者侵入防止設備、監視モニタ-の設置等) 23 3-6 構造計画に係る要求水準 (1)基本方針 災害発生時においては、施設利用者等の安全並びに施設機能の維持確保のほか、収容物の保 全が図れる構造とすること。 建物基礎種別の選定については支持地盤の深さ等を考慮のうえ、提案内容が最もコスト的に 優れていることを提示すること。 構造種別及び構造形式は提案による。 (2)構造要件 構造計画及び構造設計は、「建築構造設計基準(国営整第 221 号 平成 22 年 3 月 31 日)」に 従い実施すること。ただし、特別な調査・研究に基づき設計する場合は、これによることが できる。 耐震安全性の目標は、「官庁施設の総合耐震計画基準(国営整第 123 号他 18 日)」の構造体Ⅲ類、非構造部材B類、建築設備乙類以上とすること。 将来の用途変更及び医療機器の入替え等に配慮した構造計画とすること。 24 平成 19 年 12 月 3-7 設備計画に係る要求水準 全体として、設備機器のメンテナンスが容易に出来る内容とすること。 (1)電気設備計画 (a) 受変電設備 受電方式は信頼性、コスト(イニシャル・ランニング)、メンテナンス性、将来性等を踏まえ 提案すること。 受変電設備は、原則として、屋内キュービクル型とし、更新性、信頼性、保守管理、拡張性 等を十分に考慮すること。 受変電構成は、電気設備の絶縁状態を活線状態で監視することが出来る装置を導入すること。 変圧器は高効率型トランスとすること。 力率改善や高調波抑制を留意すること。 (b) 非常用発電機設備 原動機は空冷式又はラジエター冷却方式とすること。 連続運転時間は3時間以上とすること。 発電機の容量・構成は、消防法、建築基準法に基づいた負荷、施設運営上重要な負荷に供給 するものとし、更新性、信頼性、保守管理、コスト(イニシャル・ランニング)を踏まえ提 案(提示)すること。 対象となる負荷は、官庁施設の総合耐震計画基準及び同解説に規定する「乙類」に準ずる他、 下記に示すとおりとすること。 ① 消防法及び建築基準法に規定する非常用電源が必要な負荷 ② 施設運営上必要な負荷 検査機器用電源(最低限血液検査、尿検査等を実施するのに必要なもの) 医療用、事務用等のコンピュータネットワーク及びサーバの電源 施設内の薬品・血液検体保管用冷蔵庫・冷凍庫設置場所等、停電時においても必要な 電源等 健診機器用電源 その他、災害対応時の施設機能を維持するために必要な負荷(サーバ室、検査室、健 診諸室等の空調機器) ③ 保安上必要な負荷 上記以外に必要と思われる負荷(電灯・動力)について適宜想定の上、必要室及び容量(も しくは負荷率)について提示すること。 (c)直流電源設備 蓄電池はメンテナンス及び寿命を考慮したものとすること。 直流電源設備は電圧降下を考慮し、適切に設置すること。 25 (d)幹線動力設備 施設運営上重要な負荷の幹線は耐震性を考慮すること。 負荷の種別に対応した系統で構成すること。 医療負荷は電源トリップ警報を可能とし、医療機器の用途に応じた電源・電圧を設計するこ と。 電磁接触器等をはじめ、すべての機器は瞬時電圧低下発生時にも、支障なく設備運用が続行 できること。 系統、EPS配置、EPSスペース、区画貫通方式等については、信頼性及び医療機能を保 持したまま、幹線設備を更新していける計画とすること。 使用するケーブル類はエコケーブルとすること。(他設備についても同様) 分電盤は部門毎に機能的・効果的に設置し、電気代が別で計上できる設計とすること。 (e)医療用接地設備 JIS T 1022 病院電気設備の安全基準、電気設備技術基準に準拠した計画とすること。 (f)電灯設備 照明器具については、高効率蛍光灯、コンパクト蛍光灯ダウンライト、LED等、省エネ性 に優れた器具を主体とすると共に、色温度についても配慮すること。 必要照度はJIS照度基準に準拠することとし、目標値は基準範囲の中位以上とすること。 建築意匠との調和及び、サイン計画と整合性の取れた照明計画を行うこと。 器種については、省エネルギータイプを原則として採用すること。また建築基準法、消防法 に基づき、誘導灯・階段通路誘導灯(非常照明器具兼用型)は電池内蔵型、非常照明器具に ついては電池別置型もしくは電池内蔵型の器具を設置すること。 点灯、消灯システムは遠隔操作(パブリックスペース等)、自動点灯、消灯(スタッフ廊下、 階段、トイレ、洗面所等)及び点灯区分の省エネ及び院内感染防止を考慮した方式とするこ と。 必要となる場所には、調光設備を設けること。 照明方式、点灯区分については使い勝手、メンテナンス性、コスト(イニシャル・ランニン グ)、将来性等を踏まえること。 廊下、ホールには常夜灯を考慮すること。 住民が横になる部屋の照明器具については、直接光源が目に入らないように考慮すること。 屋外には、適宜外灯を設けること。 (g)コンセント設備 コンセントの取り付け位置、形式、数量・容量については、その部屋の用途や目的に応じ設 置すること。 使用する医療機器、備品、医療情報システム等に対応した十分な量の電源を確保すること。 各コンセントがどのブレーカに接続されているか分かるようにすること。また、通常と非常 26 用コンセントの区別をすること。 機能上必要に応じ動力用200v コンセントを設けること。 (h)電話通信設備 引込みは、光ファイバーの引込みとし、マルチキャリア対応等を考慮すること。また、情報 管理課のサーバ室へ敷設すること。 電話設備の配線方式は、EPS内及び主要ルートは、ケーブル方式を基本とし、それ以降は 配管方式とする。 電話システム及び電話機について、適宜見込むこととするが、電話システムの将来形を想定 した提案であることが望ましい。 公衆電話の設置を想定し、配管設備を設けること。 (i)情報用配管設備 以下に示す用途の配線用の情報用配管等を設けること。 ① 健診機器、健診システム、検査機器、検査システムを中心とした情報システムに関す る保健センター機能運営上必要な各室とサーバ室間のLAN配線用。 ② ③ 各室とサーバ室間でインターネット用のLAN配線用。 その他、上記以外にLAN配線用、光ケーブル用等として必要と思われる空配管を必 要に応じて見込むこと。 ④ サーバ室から各フロアー、もしくは各課への基幹 LAN は光ケーブルとし、2 本(正・予 備)敷設する。 (j)時計設備 時計はエレベータホール、会議室など利用者等が多く集まる場所に適宜設置すること。 (k)拡声設備 非常時の避難誘導放送を行うために、消防法施行令第 24 条に規定されている非常放送設備 を設置すること。このため増幅器は一般業務・非常放送兼用型とし、守衛室に設置すること。 緊急地震速報の受信機能を備え、必要に応じて館内放送に連動できる設備を設けること。 一般業務放送は部門毎のゾーニングとし、BGM放送が可能なこととすること。 会議室に個別放送設備を設けること。各室毎に選曲可能なシステムとすること。なお、音源 ソースとしては有線放送、CD、MP3、ラジオ等を流せるようにすること。 待合などでの呼出等が確実に行うことのできる設備を設置すること。 (l)テレビ設備 地上波デジタル、ケーブルテレビの視聴が可能な設備とすること。 ケーブルテレビが引込めるよう配管設備を設けること。 必要と思われる全ての諸室で視聴可能とすること。 27 (m)インターホン設備 施設運営上必要な場所や内線電話により利便性が高いと考えられる場所に、適切なインター ホンを設置すること。 各インターホン系統は、トイレ等必要に応じて設置すること。 (n)ITV設備 施設内 1 階及び外部に状態監視用もしくは防犯用のITVカメラを設置し、その映像を所定 の場所で監視できるようにすること。なお、設置するITV設備は以下の性能を満たすこと。 ① 屋内に設置するカメラはドーム型とし、必要に応じて旋回ズームレンズ付きとすること。 ② 防災センターには、ITVコントロール装置及びカラー液晶モニター(21インチ以上) 記録装置(デジタルハードディスクレコーダー)を設置すること。 ③ 記録装置の記録容量は、全カメラのデータを14日分以上(3コマ/1秒)保存出来る容 量とすること。なお、記録装置は外部記録媒体取出可能とすること。 ④ 液晶モニターは、ITVカメラ8台につき1セット設けるようにすること。 必要諸室への状態監視用、並びに防犯用のITVカメラ及びその映像を監視できる箇所につ いて提示すること。 必要諸室への防犯用ITVカメラ及びその映像を監視できる箇所について考慮し、見込むこ と。 (o)視聴覚設備 大会議室、小会議室に研究会・講演会・学術発表会等に対応が可能な映像・音響設備導入す ること。また、使い勝手、メンテナンス性を考慮し、システムと設置機器について提案する こと。 (p)防災設備 自火報設備:建築基準法及び消防法に基づき設置すること。 排煙設備:防火ダンパー等を建築基準法及び消防法に基づき設置すること。 (q)セキュリティ設備 施設内をセキュリティ区画に分け、カードリーダー等による入退室管理が可能な設備につい て提案すること。なお、検査部門においては 24 時間体制、2 交代制のため、それらも考慮す ること。 必要に応じてインターホンにより対応及び管理扉の開錠ができるようにシステムについても 併せて提案すること。 高レベルについてはカードリーダー、最高レベルについてはカードリーダー+生体認証によ る二重チェック、一般レベルについては鍵により施錠などといったセキュリティグレードが 分かるように提案すること。 認証方式は、非接触式カードリーダーによること。また、カードを必要枚数用意すること。 28 認証入力、開錠の履歴等は必要に応じ記録すること。 アクセス資格の設定、認証、入退室履歴の管理、遠隔監視制御等、保安警備業務と一体のレ ベルに応じたトータルセキュリティシステムを構築すること。また、必要に応じ、防犯ベル 及び非常通報装置等の設備を設置すること。 (r)避雷設備 建築基準法、JIS (JIS A4201-2003「建築物等の雷保護」 )、消防法、危険物の規制に関す る政令、危険物の規制に関する規則等に準拠し、適切に設置すること。 情報系などの重要負荷に対しては内部雷保護設備を設置すること。 (2)衛生設備計画 (a)衛生器具設備 節水型器具を設置し、水資源の有効利用を図ること。 洋便器の便座は温水洗浄便座とすること。 各階にトイレを設置することとし、1 階については、大ホール、大会議室利用時に対応可能 とする個数を設置することとする。 女性トイレと男性トイレの大便器には、トイレ用擬音装置を設置すること。 小便器の洗浄弁はセンサー式とすること。 手洗器は自動水栓とし、グースネック形など手洗空間の確保及び逆流防止を図ること。 手洗器は深型とし、溢水口を設けないこと。 手洗いはカウンタータイプを原則とし、車椅子の方が利用できる仕様とする。また合わせて 鏡を設置すること。 カウンタータイプの場合は、一体成型などの清掃性及び清潔性に配慮されたものを使用する こと。 利用者用トイレには、各階に用途に応じて、車椅子での利用が可能なもの、おむつ交換が可 能な広めのトイレを整備すること。また、かばん等荷物を置く台、手すり、体調不良を知ら せるインターホンを設置すること。 電気式作動の自動水栓、消毒(殺菌)用設備及び洗浄弁は停電時にも使用可能な配慮を行う こと。 多目的トイレはオストメイト対応ができる器具構成とすること。 (b)給水設備 給水系統は、上水とすること。 水槽には緊急遮断弁を設けるなど、災害時の水の確保に配慮すること。 (例えば予備水源、井 戸の設置、給水タンク容量、水回りの耐震性など) 給水方式について各方式を比較検討し推奨方式を提案すること。 給水用水槽類は耐久性、耐震性を考慮した材質とすること。 29 加古川市水道局の規準によること。 (c)排水設備 建物内の排水は、汚水、雑排水及び特殊排水を分流すること。 敷地外への排水は、建物内排水及び雨水の合流方式とすること。 加古川市下水道部の規準によること。 (d)排水処理設備 下水道放流水質基準を超える排水は、適切な排水処理施設又は除外施設により処理した後、 下水道へ放流すること。 排水処理施設又は除害施設は、検査部門の排水(中和処理装置の設置)及び健診部門のレン トゲン現像液(タンクを設置し、専門業者が回収)など必要に応じた排水処理設備を計画す ること。 (e)給湯設備 給湯方式は、用途に見合った方式・設備を提案すること。 熱源については、自然エネルギー・排熱等の有効利用を考慮した上で経済性、環境性、維持 管理性、更新性等を比較検討し提案すること。 流し台、手洗い、シャワー等必要に応じて給湯設備を設けること。 (f)消火設備 消防関係法令を遵守した計画とすること。 消火器については、施設全体に埋め込みボックスにするなど必要台数を設置すること。また、 消火器の種類についても諸室に応じて考慮すること。 水損により二次的な被害を生じる恐れのある箇所については、ガス系消火設備の自主設置を 考慮すること。 (g)ガス設備 都市ガスの供給箇所は最小限とすること。 (3)空調設備計画 (a)空調設備 熱源システムは、経済性、環境性、維持管理性、更新性等を比較検討し、提案すること。 熱源システム各部門の運営時間帯の違い、室の方位、発熱機器等熱負荷性状の違いに対応し、 低負荷時にも効率的運用が可能なシステムとすること。 各諸室または、フロアの空調方式は提示すること。 室毎に温度の設定が可能な空調方式とすること。 検査部門は、感染防止を考慮したゾーニングを行うこと。 30 極力、有資格者の不要な機器構成とすること。 24時間稼動するサーバ室、検査部門の空調機器は、マルチタイプを避け、バックアップ機 器を設置するなど、更新性に配慮すること。 所定の加湿能力が維持できる空調方式とすること。 健診部門の住民が横になる心電図室等は空調の吹き出しの気流が直接ベッド等にあたらない よう工夫すること。 騒音、振動に対して支障のない計画とすること。 (b)換気設備 室毎に適正な換気量、陰陽圧を設定し、階毎にエアバランスを確保すること。なお、検査部 門の細菌室、PCR については前室を設け、陰圧構造とすること。 室用途に応じて、細菌除去、脱臭などの適切な排気処理を行い、その排出箇所は、原則とし て建物最頂部とすること。 検査部門等臭気の発生するおそれのある排気は建物最頂部で排出すること。 排気口は外気取入口、近隣の建築物の配置及び離隔距離に配慮すること。 室用途に応じて臭気・有害物質などの除去に対して満足できるものとすること。 排気装置付実験台、安全キャビネット、クリーンベンチ等に必要な給排気ダクトを設けるこ と。 キシレン、ホルマリンを使用する検査部門の病理検査室については、 「有機溶剤中毒予防規則」 、 「特定化学物質障害予防規則」を遵守した対策を講じること。 検査部門の細菌室については、病原微生物が室外に放散するのを防ぐ対策を講じること。な お、排気用ダクトにはヘパフィルターを設置すること。 (c)排煙設備 「建築基準法」及び「消防法」に基づいて設置すること。 機械排煙の系統については、用途区画及び安全区画を考慮して計画を行うこと。 (d)自動制御設備 ビルエネルギーマネジメントシステム(BEMS)により、機器及びシステム等の 最適運転、 監視、用途別の各種エネルギー使用量の計測、統計処理、分析及び診断ができるものとする こと。 停電や瞬時電圧低下の復電時には、速やかに各設備の停電前の状態に復帰する機能を有する こと。 (4)搬送設備計画 (a)エレベーター設備、エスカレーター設備 31 各種動線・交通量・用途・維持管理費用を見極めたうえで、適切な機能及び数量を必要な位 置に配置すること。また、住民動線(建物 2 階まで)と職員動線(建物全体)が異なるため、 それらを考慮し、交錯しない配置とすること。 各部門間の隣接条件や動線等に十分配慮し、機能的な配置計画とした上で、交通量・用途を 見極め、適切な計画を提案すること。エスカレーターに関しては諸室の関係性において必要 と思われる場合、維持管理費等を考慮した上で適宜設けること。 エレベーターについては、ストレッチャーが出入り出来る仕様とすること。 利用目的及び利用者に合わせた適切な速度とすること。 エレベーター及びエスカレーターの耐震安全性については、建物の耐震安全性の分類に対応 し、建築設備設計基準の要求性能を満足するものとする。 (b)小荷物専用昇降機設備 健診ホールと臨床検査室間、1 階荷捌き用スペースと臨床検査室間の隣接条件や動線等に十 分配慮し、機能的な配置計画とした上で、適切な計画を提案すること。振動等により搬送物 に影響を与えない設備とする場合は、小荷物専用昇降機に限らない。 32 3-8 外構計画に係る要求水準 (1)整備における留意点 敷地内外の各種動線に配慮した計画とすること。 バイクおよび駐輪場については、敷地内に来館用、職員用60台を想定し設置すること。 バイクおよび駐輪場については、駅前という立地条件から放置対策を講じること。 バイクおよび駐輪場については、防犯対策としての視認性を確保した配置、構成とすること。 構内は、歩車道を明確に分離し、歩行者の安全を確保するとともに歩道については出来るだ け勾配がないようにすること。 構内の歩道床面は滑りにくい材料を選定するとともに住民が転倒しないよう配慮すること。 周辺に配慮し可能な限り緑化につとめること。但し、植栽帯、緑地帯を設ける場合は、散水 設備等維持管理面へも十分に配慮した計画とすること。 外部へゴミ置き場を設ける場合、悪臭等周辺に影響を与えない構造で、近隣住民が安易にゴ ミを投棄出来ない機能とすること。 (屋根付とし、再生ゴミ等分別して管理が出できるように すること) (2)駐車場整備における留意点 駐車場は、2-2(4)に記載のある車両の駐車スペース(屋根付)を設けること。 駐車場管理システムを導入し、来館者用、一般利用者の駐車場全体をシステムで管理し、一 般利用者用等駐車場は有料対応が出来るようにすること。 有人管理の場合は出入口には管理室、無人管理の場合は出入口には発券機、精算機及び屋根 付ゲート装置等を設けること。 駐車場は24時間利用が可能なこと。 【健診部門】 健診車の入れ替えが容易なレイアウトの提案を行うこと。また、その際は歩行者、自動車等 道路の通行の妨げにならないようにすること。 健診車の車庫には、100V、200V の外部電源を備え、点検修理、洗車に必要なスペース、照明、 水道を備えること。 施設のレントゲンが故障した場合、健診車を停車させ、健康診断を実施出来るよう考慮する こと。また、その際は受診者動線を考慮すること。 健診車に機材の入れ替えがしやすい工夫を提案すること。 健診車の出発前のアイドリングを考慮し、排気ガスの排気設備を完備すること。ただし、近 隣住民へ影響しない構造とすること。 【検査部門】 集配担当者がスムーズに検体や物品(試薬・材料)の搬出入ができる駐車場の運用提案をす ること。なお、施設への動線は、雨にぬれない等利便性に配慮すること。 緊急検査依頼時に直ちに出動できるように 3 台分の集配車駐車スペース(屋根付)を建屋周 33 りまたは駐車場内に確保すること。ただし、関係者以外が駐車出来ない構造とすること。 【介護部門】 入浴車駐車場には、コンセント及び水道の蛇口を 3 つ以上(その内の 1 つは三ツ口蛇口)設 置すること。また、入浴車のタンクの水を流す排水設備を設置すること。 34 3-9 医療機器・備品等 事業主体が別途行う情報システムの整備、既存施設からの医療機器や備品等の移設等、事業 者が行う工事と密接な関係がある場合は、これらの事業者と十分連携を図り、設計への反映 及び円滑な工事施工に努めること。 35 参考資料1 参考資料1 B B B B B B B B B B B B B B B 7 B B 7 B B B 7 B B B 7 B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B E B B B B B B B B B ) H B B 7 6. 6 3 道 路 建 設 中 ) 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7 県 道 一 般 M 0 3 5. 9 7 7 7 7 7 M 0 5. 9 B B B B B B B B B B B 7 B B 7 B B 川 B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B 7 7 7 7 7 7 $ 7 $ # ( 6. 1 B 5 B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B B ( B B ( L 5 B B # H B 線 ) ( ( ( B B B B ) # ( $ 古 7 加 7 JR 5 7 B 3 . 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