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参考資料 長谷川委員配付資料(PDF:135KB)
東京都現代美術館 事業企画課長 長谷川 祐子 ●現代の美術(館)に求められるもの 1) 創造的な鑑賞者の創出 多様な価値観やメデイアによる表現と、鑑賞者との出会いを創出することにより。 啓蒙→創発 教育→セルフエデユケーション 創造的な鑑賞者は創造的なクリエイター、創造的産業を生み出す 2) コミュニケーションの場 子供からシニアまで広い年齢層の人々がアート、文化をとおして集まりさまざまなレベル のコミュニケーションが実現する。 3) 文化観光主義 美術館、そこにある作品とともにある人々のたたずまいが魅力的にみえる場所、建物の 外観が風景と融合すると同時に、風景を現代的にリフレッシュしたとき新しいランドマー クとなる。 4) 歴史を現在—そして未来につなげる 文脈にそった収蔵品形成と、多彩なその見せ方によって、現在を基点に過去と未来を つなげると同時に、滋賀という地点と世界をつなげる。 ●地域や暮らしの場から美を発信する方法について 1) 歴史的な美の再構成、再プレゼンテーションの仕方を考える 2) 生活の中の美意識、空間や身の回りの物のデザインなどをリデザイン、別の形の情報 として発信する可能性を探る。滋賀ブランドの創出、例えば水、(ミネラルウオーター) ボトルのデザインとロゴによって大きくイメージがかわる。 3) 元々あったたたずまいを自然との関係で生かしていく、環境デザインを重視する。このコ ンセプトで、「琵琶湖環境芸術祭」、「みずうみの風景デザイン、アートフェステイバル」 といった、従来の芸術祭に風景、環境デザインを組み込んだ企画を行い、毎回の成 果物、プロジェクトが現場に設置保存され、活用されるようにする。 4) 映画やメデイア情報の中で滋賀のイメージがどのようにとらえられ、解釈され、発信さ れるかをプロデユースサポートする。 5)新しい視点で地域を見直す。看過されていた歴史—オーラルヒストリーの アーカイブ化、 世界の眼が既述した滋賀の文化、風景をアーカイブ化する。 東京都現代美術館 事業企画課長 長谷川 祐子 ●美術(館)と地域や暮らしの場を結びつける方法 1) アクセスを徹底的によくする、直行のマイクロバス。デザインされた魅力的なアートバス の「運行」同じデザインのマイクロバスを県内の仏像スポット巡りにも運行させる。 2) 明るく入りやすい雰囲気に改修。 3) 時間的にもプログラム的にも開かれた美術館とする 例:ワークショップやイベント、県民ギャラリーの拡大 4) 図書館や大学など周囲の文化施設との連携 5) 学会や国際会議の分科会や懇親会を美術館でおこなうなどさまざまなミーテイングポ イントとしてもちいる 6) アーテイスト(デザイン、建築なども含むクリエイター、キュレイター、研究者など)インレ ジデンスをつくり、作家、専門家が滞在して地域の人々と交流したり、地域の文化的、 産業的資質を生かしていく相互的な活性化をはかる。 7) メデイアラボをつくり、映像編集や録音、情報の収集を行う場とする。時間制で一般 にも利用可能とし、インストラクターサービスを行う。情報をデザイン、発信することに寄 与する。 8) 町中に2−3カ所コンテナ大のデイスプレイスペースをつくり、美術館のコレクションを出 張でみせる。解説ビデオを流す。オランダで試行済み。 9) 小、中、高等学校の美術館ツアーを行う、そのための交通手段の補助を手配する。 長期入院者や老人ホーム入居者で補佐がいれば来館可能な人々の美術館訪問の 補助。乳児のいる母親の来館補助。リクエストに応じての特別ツアー。 10) ミュージアムショップと地域のデザイナーとの提携、新ブランドの創出 東京都現代美術館 事業企画課長 長谷川 祐子