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家庭学習のすすめ - 山梨県総合教育センター

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家庭学習のすすめ - 山梨県総合教育センター
平成25年度山梨県学力向上プログラム作成委員会
家庭学習の充実(教師向け)リーフレット
小学校版
家庭学習のすすめ
“自ら学び、自ら伸びる山梨の子供を育てるために”
家庭学習の充実を進めましょう。
子供たちが学習意欲をもち学習習慣を定着していくためには、学校での体験活動の
充実等主体的に学ぶ学習活動の工夫や学習の進め方の指導とともに、保護者や地域と
の連携を図った家庭学習の充実が欠かせません。
これまでの一人一実践、一校一実践の取組により、多くの学校から「家庭学習の充
実」に向けた効果的な事例が寄せられ、県教育委員会の作成した「学力向上プログラ
ム」において公開させていただいております。各学校においては、これらの事例を活
用していただき、「自分で計画を立てて勉強したり、復習に取り組んだりできる力」
を育成することを目指して、計画的、効果的な家庭学習の推進に取り組んでいただき
たいと思います。
山梨県教育委員会
山梨県の児童生徒の状況
平成25年度の全国学力・学習状況調査の結果から、本県の児童生徒の学力向上に
は、一層の授業改善が必要であることが分かりました。
その中で、児童生徒の意識を見ると、国語や算数(数学)の授業について、高い意
識をもっていることが分かります。一方、家庭学習の取組状況を見ると、学校の授業
以外に学習する時間が少ないことが分かります。
(1) 国語や算数(数学)の授業についての意識
※そう思う、どちらかと言えばそう思う児童生徒の割合(%)
小学校
質問項目
中学校
山梨県
全国
山梨県
全国
国語の勉強は大切だ
92.5
91.0
89.9
88.4
国語の授業で目的に応じて資料を読み、自分
の考えを話したり、書いたりしていますか
64.3
59.4
58.7
52.2
算数(数学)の勉強は大切だ
93.5
92.1
82.6
80.5
算数(数学)の授業で問題の解き方や考え方
が分かるようにノートに書いていますか
86.6
82.5
84.0
79.8
(2) 家庭学習の取組状況
① 学校の授業時間以外に、普段(月~金曜日)、1日当たり、1時間以上勉強する割合
55.3%
小学校
63.2%
64.0%
中学校
40.0%
山梨
全国
68.6%
45.0%
50.0%
55.0%
60.0%
65.0%
70.0%
75.0%
② 土曜日や日曜日など学校が休みの日に、1日当たり、2時間以上勉強する割合
19.0%
小学校
25.2%
38.1%
40.6%
中学校
10.0%
山梨
全国
15.0%
20.0%
25.0%
30.0%
35.0%
40.0%
45.0%
学力向上のポイントは、教科観、学習観を豊かにすることです。子供た
ちの家庭学習が、漢字の書き取り、教科書の音読、計算ドリルに偏ってい
ませんか。こうなるのは、子供たちが(その保護者も)「勉強するってこ
んなこと」と思っているからです。家庭学習で取り組むことは、基礎的な
学習に限りません。家に帰って、授業を振り返り、考える、調べる、読書
する、そんな学校と家庭を「つなぐ」アイデアがここにはあります。
山梨県学力向上推進協議会会長 山梨大学教育人間科学部 岩永正史 教授
50.0%
「学力向上プログラム」の紹介
実践事例1
~家庭学習の充実に向けて~
プログラム No.30、37、55、69、83
子供のやる気と学力を伸ばす 家庭学習ノートを始めましょう!
◇真似から始めて、やる気を育てる「ノート作り」を進めましょう。
学年に合った使いやすいマス目のノートを用意します。まずは、ノートのお手本を見て
真似ることからスタートです。「めあて」「答え合わせ」「ふりかえり」「学習時間」を
書くことで、やる気が育ちます。「家庭で毎日勉強するのが当たり前」を目指しましょう。
◇「ほめる・認める・励ます」ことが担任の役割です。
担任の温かい言葉が、児童のやる気を持続させ、学びの質を高めます。個々の能力や実
態にあった家庭学習ができるようにアドバイスをしましょう。
◇家庭との連携を図り、家族が参加する「家庭学習」を広げましょう。
家族に見てもらうことが子供たちの励みになります。ノートをきっかけに、子供との関
わりが生まれます。家族の果たす役割の大きさを、積極的に説明しましょう。
実践事例2
プログラム No.53、81、84、102
自ら学ぶ子供に 家庭学習の手引きと宿題の活用を!
*保護者の理解や協力が欠かせません。
家庭学習のねらいや内容、学習時間の目安、学習の仕方等をまとめた「家庭学習の手引
き」を作成しましょう。また、宿題の考え方や出し方などについて、校内で改めて話し合
い、共通確認を図ることが大切です。宿題についての保護者の考えを把握することも大切
です。自校の宿題の方針を保護者に伝え、理解と協力を得られるようにしましょう。
*「生活・学習チェック」をしてみましょう。
保護者の協力のもと、普段の生活や家庭学習についてチェックしてみましょう。自分の
生活や学習にめあてをもち、振り返る習慣を付けることで、自ら学ぶ子供が育ちます。
実践事例3
プログラム No.103
おうちの人と一緒に読書 家読に取り組んでみませんか!
○学校の読書を充実させましょう。
朝読書の内容を簡単に記入できる「読書記録ノート」を活用し、学校での読書の足跡を
残します。どんな本を読んだか、何冊読破したか、自分の読書を振り返ることで、本を読
むことへの意欲が高まります。
○家読におすすめの本を家庭に紹介しましょう。
「親子で読書しましょう。」と呼びかけるだけでは、何を読んでいいのか、どんなふう
に読書すればいいのか保護者は迷うはずです。学校から家読におすすめの本を紹介した
り、家読のスタイルを提示したりすることが大切です。家読は学力向上のカギです。
「学力向上プログラム」掲載ページの紹介
山梨県総合教育センターホームページ→
関連リンク・義務教育課→学力向上対策事業→学力向上プログラム
http://www.ypec.ed.jp/gimukyo/
平成25年度「学力向上の集い」リーフレット
生活・学習習慣の確立のため、次のようなポイントを示しています。
「学力向上プログラム」のページに掲載してありますので、ご活用ください。
○家庭で「学びの空間づくり」を進めましょう。
①
②
③
④
早寝早起き朝ごはん
テレビやゲーム、携帯電話、パソコンの使い方
遊びと読書が子供を成長させる
家庭学習の充実が学力向上のカギ
○家庭学習を支えるための5つのポイント
①
②
③
④
⑤
時間を大切にする意識を育てましょう。
がんばりを認め、ほめて、励まして、やる気を育てましょう。
勉強しやすい環境をつくりましょう。
学校での様子に関心をもちましょう。
将来の夢や職業について語り合いましょう。
「自分で計画を立てて勉強したり、復習に取り組んだりできる力」
を育成していくためには、家庭学習の内容が、宿題から児童生徒の興
味・関心に基づく自主学習へと移行していくことが理想です。計画的、
効果的な家庭学習の推進により、児童生徒の学習意欲を高め、自ら学
び、自ら伸びる山梨の子供を育てましょう。
山梨県教育委員会教育長
瀧田武彦
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