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タイ・The world I live in(PDF:318KB)
中長期ボランティア 事業報告書 ∼目次∼ 1) 2) 3) 4) 5) 6) 7) 8) 9) 10) 名前 はじめに 事業の概要 参加者・協力者 活動期間中の日程 事業のねらい、ワーク、その成果 ワーク以外の活動 生活 アンケート結果 提案と今後の構想 終わりに :宮嶋 従子 活動期間:07/May/09 ∼ 01/Aug/09 1)はじめに 私に出来ることはなんだろう?そんな漠然とした心持で今回のプログラムに参加しました。自分が異国の 地で英語の先生をやりにいくなんて、正直全く想像もしてみませんでした。でも自分の強みと言えば英語と 人との出会いが大好きだと言う事。とにかく、まずは現地に飛んで、そこからまたなにか自分に出来ること を見つけていこう、と思い5月の初頭、タイランドに飛び立ちました。 世界各地から、国際ボランティアの人たちが集まって、月曜日から水曜日までは現地の小中学校で英語の 先生を、木曜から土曜は、自給自足の生活を目指して全員で畑で働いたり、自然からの材料のみで、家を建 てる練習をしてみたり。オランダ、インドネシア、ドイツ、オーストラリア、マレーシア・・・様々な国か らボランティアたちがここに集まって、24時間生活を共にし、働きました。 感想は、素晴らしかった、の一言に尽きます。喧嘩したり、意見が食い違ったり、タイの現状に突き当た ったりもしましたが、今全てのWORKを終了して思うのは、自分がここに来た意味は確実にあったと言う 思い、そして自分自身もたくさんのことを学ばされた3ヶ月だったと言う事です。 2)事業の概要 The World I Live In 2−1)事業名 中長期ボランティア・タイランド 2−2)開催期間 Klongh nek school 2009 年 5 月 18 日∼7 月 1 日(45 日間) Pra rak school 2009/7 月 13 日∼7 月 29 日 (17 日間 ) タイランド Chumpon市 Phato地区 Klongh nek school, Pra rak school ① 現地の小中学校の生徒たちに英語教育 ② 学校に通ってない子供たちと英語のレッスン ③ (木曜日∼土曜日) 可能な限りの自給自足の生活を目指して 畑でのガーデンワーク、クレイハウスの建築 2−3)開催地 2−4)事業目的 2−5)参加者 *共に活動したボランティア: 7ヶ国 約30名 *様々な形で参加した住民 :約 10名 詳しくは、「3)参加者と協力者」を参照 2−6)ワーク内容 ①小学校で英語の授業を週3日6時間 (TCDFからバスで1時間弱の場所に位置する小中学校。) ②馬の糞、食べ残し、コーヒーピールから肥料を作り、野菜や果物の肥 料を自分たちで作る。畑の耕作、種植え、栽培。 ①馬の糞、泥、雑草を用いてレンガを作成。クレイハウスの壁部分を 手伝う ②CLC(criative learning center)にて、地元の子供たちと交流 2−7)他の活動 2−8)生活方法 2−9)言語 2−10)協力 宿泊:月曜∼水曜は先生宅、もしくは生徒宅にホームステイ 水曜∼日曜はボランティアハウスにて共同生活 食事:月曜∼水曜は先生が料理をご馳走してくれた 水曜∼日曜は他のボランティアの子たちと自炊。 (人数が多いときは週4回程度。ボランティアが少なかった時期 は一日一回は料理をしていた。) ボランティアの子達とは英語。 生徒とは、辞書やJackが毎週やってくれたタイレッスンで 学んだ例文を使って、タイ語で交流。 Klongh nek 小中学校(小中学校での活動を一緒に)先生 12名 Pra rak 小中学校 先生 13 名 Pe-gun TCDF専属従業員。主にタイの小中学校との連絡や契約など 3)参加者・協力者 3−1)共に期間中活動したボランティア(女16名:男6名) 姓名:難しい場合ふりがな Jack Aleef Toom Anouk Chris Daphner Esther Nini Judith Judy Anellies Mali Bow Stephanie Bob Imke Marjolein Sonnne 佑山 晃久 Poom Mariahn 在住地 性 年 Thailand Thailand Thailand Holland Australia Holland Holland Indonesia Holland holland Holland Germany Thailand Belgien Holland Holland Holland Holland Japan Thailand Holland 男 男 女 女 男 女 女 女 女 女 女 女 男 女 男 女 女 女 男 女 女 29 23 19 23 23 23 23 28 23 26 26 26 28 23 25 21 21 23 19 19 23 職業(専攻) タイボランティア タイのアーミー 看護師 フリー 大学生 インターンシップ生 医学生 英語の先生 フリー 航空会社勤務 英語の先生 フリー タイボランティア フリー 弁護士の卵 心理学専攻 Biology 専攻 セラピストの卵 もうすぐ大学生 フリー 建築学専攻 備考 ガーデンと動物に目がない! アーミーの休暇中。いい奴! 卒業後の休暇中のみ ムードメーカー! 休暇中。最強に優しい! リーダー的存在 喋りがノンストップ!! 世界旅行中!現在日本。 馬のケアが主な仕事 姉御!辛口。 姉御2!激辛。面白い! 歌手。声が超綺麗!大好き!! クレイハウス&ギター担当! 最強に面白いおねえちゃん! パーティーボーイ! スーパーモデル兼お笑い Imke と最強お笑いコンビ 馬に夢中な美女。相談相手! 英語の勉強に夢中 究極のクリーニングマスター クレイハウス担当!funny!!! 3−2)協力団体・協力者の方々 Klongh nek 小中学校(小中学校での活動を一緒に)先生 12名 Pra rak 小中学校 先生 13 名 Pe-gun: TCDF専属従業員。主にタイの小中学校との連絡や契約など Ding Den project のみんな 総勢 約20人 4)開催中の日程と出来事 4-1)大まかなスケジュール 月 5 6 活動内容 ○オリエンテーション ○月∼水曜まで現地の小中学校に て英語の教育 ○毎日の Daily Task に慣れる。 (食事作り,洗濯,掃除,ごみ分別) ○ 畑での作業 ○ 木曜はミーティング &タイ語レッスン ○ 新しいボランティアがくる ○ 遠足で生徒とアユタヤへ ○ 生徒が先生に感謝を示す 重点事項 出来事 ①健康管理(特に虫刺され) ① 水道管破裂・水道が泊ま ②子供たちとどうやってコミュニ る・電気が無くなるのは ケーションを取り、如何に英語 ほぼ日常茶飯事。 を学ばせられるか(全く喋れな ② 月曜日は5時半起床 いので) ③ 生徒との授業後一緒に ③可能な限りの自給自足 スポーツ ④クレイハウス手伝い ① 毎日のように降るスコールの ① 2 ヶ月お世話になった 為、蟻がキッチンに大量発生。 Klongh nek school に 時間があれば常にボランティ お別れ。皆が盛大なお別 ceremony に参加 アハウスの掃除を皆でする。 れ会をしてくれる。 ○ TCDFの所有するジャング ② 水がいつ止まっても大丈夫な ② アユタヤへ、タイの女王 ル全ての開拓を開始 ように常に浴槽に水を溜めて 様に会いに行く。 (肥料は食べ残し、馬の糞、枯れ おく。 ③ 先生が学校終わった後 草、コーヒーピールから作る) にムエタイを観に連れ て行ってくれた。 ○ 新しい学校 Pra rak school に ① 鶏に植えた種を食べられない ① 新しいボランティアの 一人で授業をしに行く事に。 ように全てのガーデンの周り 子達にTCDFを紹介 ○ 自給自足生活のため、鶏を飼う に竹で柵を作る。 するホストに! 計画をたてる。→鶏小屋を竹か ② ミャンマーにVisa ら作る。 の更新へ行く ○ ガーデンの規模を広げる ③ Pra rak school でお別 れ会。 7 4-2)基本的な週間スケジュール 曜日 月 火 水 木 金 土 日 予定 活動内容 5時半に起きて、7時前のバスで学 小学校1年生から中学3年生までに英語の授業を 校に。6クラス各一時間の授業。 行う。授業後は生徒とスポーツしたり、次の日の 授業内容の話し合いをしたり。 8 時半から3時半まで月曜と同じく 同じく6クラス各1時間の英語の授業を行う。 英語の授業を行う。 8時半から3時半まで(この日は5 5クラス各一時間、英語の授業を行った後、先生 クラス)英語の授業を行う。 の車にてボランティアハウスまで帰る。 コミュニティーDay。基本的に他 ① クレイハウスのプロジェクトに参加。馬の糞。 のプロジェクトで働くTCDFの 土、石、枯れ草などを混ぜ、クレイハウスの ボランティアの子達と一緒に働く。 壁を作る。またキッチンを作るために石を側 から拾う。 ② ガーデニングのプロジェクトの手伝い。 ③ 馬の飼育。馬小屋の掃除。 ④ 鶏小屋の建築。 一日ミーティング日。来週の学校で ① 次 週 学 校 で 何 を す る か を 、 T C D F の の授業の準備。タイ語レッスン。時 Education 分野担当の Ingrid と話し合う。そ 間が余ればガーデニングの手伝い。 の後各自で話し合う。(最初の2ヶ月はオラ ンダ人の子たちと一緒に授業をしていたの で、彼女たちと) ② 生活する中で、なにか問題がないか、何か発 表したいことがあれば、ここで発言する。 ③ ガーデニングにおいては、種植え、耕作、雑 草抜きなど 基本的に自由。 ① 皆で Ranong という町や beach に。 ② 最後の一ヶ月は誰も education プロジェクト の子がいなかったので、私は皆とガーデンで 働いたり。鶏小屋を手伝ったり。 休日 ①皆で遊びに行ったり、呑んだり、ボランティア ハウスでリラックスしたり。基本的に何しても自 由。一度みんなでビーチに泊りがけで行きまし た! 4-3)基本的な1日のスケジュール 8:00 9∼11:30 11:30∼ 1:30 1:30∼ 4:30 4:30∼ 7:00~ 8:00∼ 11:00∼ 起床。朝ごはん担当の人は7時半に起 きて朝食を皆分作る。 朝のワークを開始。皆で2時間半活動 する。 昼休み。昼食担当の人は昼食造り開始。 他の子たちはこの時間に daily task(風 呂掃除、部屋の掃除、ごみ捨て etc) 午後のワーク開始。みんなで約3時間 活動する。 ワーク終了。シャワーを浴びたり、馬 や魚にえさやり担当の子はそっちへ向 かう。基本的に自由。 夕食。夕食担当の子は6時くらいから 夕食作りを開始する。 自由。皆でカードゲームしたり、音楽 聴いたり、キャンプファイヤーしたり、 喋ったり、本読んだり。 就寝。 ガーデンワークの日(木曜∼土曜日) とにかく雨を気にしていたら、全然働けない!と 言う事で、みんなでポンチョを着て毎日作業をし ました。でもやっぱり皆で鶏小屋やガーデン作業 を完成させると、すごく達成感があって、毎日凄 く充実していました!Jackはたくさん植物な どの知識を持っていたので、畑も皆で一から始め て、鶏小屋も協力して竹を割ったり・・・とにか く何もかもが、初めての体験で、大変だったけれ ど、ものすごく楽しかったです! 学校での授業がある日(月曜∼水曜日) 時間 5:30 7:00 8:30∼ 11:30∼ 12:30∼ 15:30 18:00 20:00 22:00 行動 起床。朝食は各自で食べる。 大通りのバス停に行き、バスに乗る。 学校まで役45分。 授業開始。午前は3クラスにおいて英 語の授業。 昼食。生徒や先生たちと食事を外の食 堂のようなところで食べる。 午後の授業開始。3クラス各1時間。 全部の授業終了。生徒とスポーツ。 先生/生徒宅にホームステイ。 みんなで夕食。 遅くまで話したり、ゲームしたり。 次の日の授業の準備。 基本的に自由時間。本を読んだり。 就寝 馬のケアも私たちの仕事 鶏小屋も一から皆で作成しました! 5)事業のねらいワーク、その成果 5-1)本事業のねらいと背景 本事業の目的は主に、以下の2つである。 ① タイの小中学校に通う生徒たちに、英語だけでなく、勉強する楽しさ、また何か気持ち的にいい刺激が 与えられるよう、工夫を凝らした授業を行う。 (現実としては、決して貧しい環境ではないのですが、まだ多くの生徒が大学に進学せず、家族のガーデ ンワークを手伝ったり、早い子だと中学を出て、そのままガーデンの仕事に携わる、という感じでした。) ② TCDFにおける食事に回るお金を出来る限りセーブして、ボランティアの方にお金を回せるように、 可能な限りの自給自足生活を目指す。また、ごみも出来る限り出さないように、食べ残しなどは全て畑 の肥料に。空き缶やビンは現地の人たちが毎週収集に来ていました。 それぞれの背景は、以下の通りである。 ① 英語の授業を行うにつれ、何度かタイの子供た ちに英語教える意味はあるのだろうか、と悩ん だことがありました。両親のガーデンを手伝う ため学校にこれない生徒や、学校のタイ語の授 業にもついて行けない子も多くいる中で、まず はやはり日本で言う基本的な必須科目の勉強が、 まずは大事なのでは・・と思ったのです。 しかし、TCDFの理念として、もちろん英語 の授業をするのはもちろんですが、外国の人や 文化と国際交流することで、彼らの気持ちの面 で、良い刺激を与えられれば、自分(ボランティ ア)ひとりでは大きな変化はもたらせられなく ても、時間をかけて活動を持続させて行けば、 確実に何か変化は起こせる、それもボランティ アの活動理由の一つ、と言う事でした。 ガーデンの仕事は多くのタイ人の人にとって (特に都心から離れたところに住む人々)、将来 選択する職業の一つであり、日常の生活を送っ ていく分には問題はあまりありません。けれど、 ガーデンの手伝いで学校に行けない子や、中 学・高校を出てすぐにガーデンの仕事に入る子 がまだ多いのが現状でした。彼らには、小中学 校という多感な時期の中、将来を選択するのに 充分な時間が与えられていないように思いまし た。『将来何したい?』と聞くと、『家族のガー デンを手伝う』と即答する子もいました。 英語を学ぶことが重要だとは思わないけれど、 もし私たちが、子供たちが教育に興味を持った り、勉強の楽しさ、色んな知識を知するきっか けになって、その中で、彼らの心境に少しでも 変化が起こり、彼らの視野が広がれば、確実に 継続する意味があるように思います。 ② 普段生活をする中で、必ずお金を使わなければ ならないのが食費です。生きていくために、人 間に必要とされているのが衣食住の3つですが、 その中でもやはり食費にかけるお金が一番大き いと思われます。 現在TCDFは、食費にかけるお金をすこしで もセーブし、運営にお金をもっと回せるように するため、また可能な限りボランティア同士で、 地域の人々の知恵を借りて畑を作り、可能な限 りの自給自作を実現するために、大きなプロジ ェクトを行っています。 そのプロジェクトと言うのが、TCDFの所有 する土地・物全てを利用・再利用して、すべて の場所をガーデンして野菜を育て、ボランティ アの食事から、ゲストとしてくる人々に振舞う 食事まで、可能な限り自分たちで作ろう、と言 うものです。 肥料はTCDFの所有する二頭の馬の糞を毎日 集め、1∼2週間分の食べ残しもポリバケツに 集め、近所の農家(コーヒー栽培)からコーヒ ーの残りカスを貰い、それを混ぜて作ります。 種などは最初は買わなければいけませんが、そ の後は育った作物からまた種を集めて、繰り返 し野菜を育てることが出来ます。 5-2)ねらい①への成果 正直、 3ヶ月前と、確実にここに成果が出た! と言い切れるところはありません。TCDF のスタッフの人 にも、これはそんなすぐに成果が目に見えるものではない、でもコツコツ続ければ確実に変化は起こって行 くから、持続することが大事だと考えてる、との話でした。 私は3ヶ月間 TCDF のプロジェクトに参加し、最後の1ヶ月間を pra rak school ですごしたのですが、私が 最初の2ヶ月間を klongh nek school ですごしていた間、他のオランダ人の子たちが1ヶ月ずつ pra rak school ですごしていました。彼女たちは、授業で何をしたか全てノートを作っていて、それを最終的に私に 渡してくれたのですが、その中のメモに`このクラスは全く英語が喋れないし、やる気がない!`と(みんな ハッキリと何でも書くので。。)1ヶ月目に pra rak school に行っていた女の子が書いていました。 しかし、最後の3ヶ月目に、私が pra rak school に行ったところ、みんな一生懸命英語を話そうとしたり、 単語なんて、 難しいかな∼ と思いながらクイズを出しても、みんなすらすら∼と答えてしまって、 先生、 そんなのもう知ってるよ∼ といわれてしまうほど。でもその時、確実に、短い期間でもちゃんと成果が出 てるんじゃないのかな、と実感できました。最初は全然話そうとしなかった子も、何かを伝えようと、辞書 を一生懸命ひいたり、文法はめちゃくちゃながらも、『Yoriko, good afternoon, volleyball!!』(放課後一 緒にバレーボールしようよ!と言いたかったらしく)と誘ってくれたり、『I want to go Japan! So I study』 と日本に好奇心を持ってくれたりと、なにか小さくても、彼らの刺激になれたのかな、と感じることが出来 ました。 最後、みんながお別れ会をしてくれたときに、8歳の To という男の子が、タイの英語の先生に手伝ってもら いながら、私に英語で『thank you for teach me English! I like English!』といってくれた時は、ここ に来た意味はあったんだなぁ、と思えました。 私はこれまで21年、たくさんの人に出会って、刺激を受けて、今の自分があります。まだまだこれからも、 たくさんの人に出会って、たくさんの刺激を受けていくんだと思います。タイの子に、『タイ人にとって、外 国に行ったりするのは簡単じゃないし、大学に進むのも簡単じゃないんだ。』と言われたとき、当たり前のよ うに海外旅行をする今の日本の現状との違いを感じて、返答に困りました。でもその子が最後手紙をくれて、 『旅行に行くのは難しいけど、頑張って勉強して、もしタイの貿易会社とかに就職できたら、もしかしたら 仕事で日本にいつか行けるかもしれないね!』と書いてくれてました。私も彼の人生に小さな刺激を与えら れたのかなぁ、と思うと、3ヶ月間タイに英語の先生をしに行った意味があるように思えました。 5-3ねらい②の成果 TCDF はボランティアハウスの周りに広大なジャングルを所有しているのですが、私が最初 TCDF に着いたと きは、まだそこは本当にただのジャングルでした。小規模なガーデンはいくつかすでにあり、そこから摘ん だ野菜をボランティアハウスで食べることはあったのですが、週末に TCDF のスタッフがマーケットに行って 私たちボランティアの食べる一週間分の食料を購入する、というのが現状でした。 そこで『ジャングル全てを、食べ物にする!』と言う大きなプロジェクトが持ち上がりました。『可能な限り の自給自足を実現して、可能な限り食事にお金をかけない!』という目標をかかげて、今 TCDF ではジャング ルの耕作を始めています。食費がセーブされれば、TCDF の活動資金にも今以上にお金が回せるし、タイの障 害者の子供たちへのより多くのサポートが可能になります。 耕作と言っても、とにかくまずは皆で雑草を抜き、充分な土地が出来れば、そこを耕作して種を植えていく、 と言う果てしない作業の繰り返しです。でもこのプロジェクトを始めて1ヶ月で、小さなコーンの芽がぐん ぐんと育ったり、と確実に自給自足の一歩を踏み出しています。 今はまだこのプロジェクトは始まったばかりですが、他にも鶏を飼って、卵や鶏肉もマーケットで買わずに 済むようにしよう、とみんなで一から鶏小屋を建てたり、(今は完成して、あとは近所の人から鶏のおすそわ けを待っています笑。)目標通り、『可能な限り』をみんな実現させよう、と働いています。 TCDF が所有している馬も、食事は水と草と一日一回ライス(これは買わなければいけないけれど)とたくさ んのケアが必要なのですが、彼らの糞は大切な肥料になります。 今、いろいろと自然や動物についての問題がある中、『自然と動物と共存』する、と言う意味や、その大切さ を考えさせらました。 6)ワーク以外の活動 は生徒たち一人ひとりに言葉をかけていました。私 も先生の一人として行事に参加させてもらいました。 6-1)学校での運動会 6月に入ると、子供たちは6月末の運動会に備えて スポーツの練習を行います。授業も各クラス50分 に短縮して、放課後はとにかく皆でスポーツの練習 に励んでいました。バレーボールからフットボール、 バスケットボールとそれぞれとくいな種目に別れ、 他の地域から集まった、約14校と共にスポーツを 競います。私の行ってた Pra Rak school は徒競走で 金メダル2個、他の種目でも銅メダルなどを獲得し て大変盛り上がっていました。運動会は5日間に渡 って行われ、初日は皆朝の5時からドレスアップし て、開会式の前に1時間以上に渡るパレードをいっ ていました。私も皆のスポーツの練習に参加しまし た。 6-2)先生の日 タイの学校の先生の話によると、タイの人にとって、 先生と言うのは、親の次に尊敬するべき相手である 生徒たちは先生の前に列を作り、お辞儀をし、先生 との事。 6-3)CLC(Creative learning center) 最初の1ヶ月目は毎週土曜日に近くに住む子供たち を集めて、英語のレッスンや一緒に交流したり、ご 飯を食べたり、交流会を行っていました。 しかし 6・7 月に入ると、大雨が続いたり、子供た ちの両親が雨の中子供たちをやらすのが心配と言う 事で、話し合いの結果、雨季の間はしばらくCLC は休止することになりました。 6-4)ホームステイ 授業終了後は先生のお宅へ。所有するガーデンに連 れて行ってもらったり、海へ連れて行ってもらった り、日本語や英語を教えてあげたり…と、とても充 実していました。 7)生活 7−1)宿泊施設 Volunteer house にて他のボランティアの子達と共同生活。ベットルームは一応男女別で、男の子は別のク レイハウスで寝ます。リビングとキッチンは共同で、朝昼晩そこで全員で一緒に食事を取ります。 キッチンとリビングには窓・ドアはなく屋根だけがある感じ。ベッドルームにはパイプベット(2段式)が 5つほどあって、そこに蚊帳を取り付けて、自分たちで持参した寝袋で寝ます。シンプルな感じで、ベット とリビングに大きなテーブル、冷蔵庫は2台、キッチン、と言う感じ。ファンが1台。 ① 女の子のベッドルーム ②キッチン ③毎日皆で料理 7−2)食事 学校に行く月曜ー水曜以外は、みんなで自炊。私の場合は最初の1ヶ月は10人ほどのボランティアがいた ため、料理を担当するのは週に3∼4回程度でした。でもボランティアが少ない時期(3人)は毎日朝昼晩、 どこかしらで料理を担当。学校にいる間は朝晩は先生宅にてご飯をご馳走になり、昼は生徒や先生と、日本 で言う給食を食べていました。(全部先生と生徒が共同で料理を毎日してました!このシステムにはすごく 感心させられました。そして、なにより凄く美味しい!!)木曜日の夜は buffe night で、TCDFが所有 するレストランにて、地元のタイ人の人の料理を50バーツ(150 円程度)で食べることが出来ます。 ①毎日みんなでリビングで一緒に食事 ②毎週木曜日はレストランで食事が出来る 7−3)シャワー 大きな浴槽に水をためて、それを頭からかぶる感じ。シャワーはありませんでした。一週間に2−3回水を 全部抜いて、新しい水を溜めていました。(トカゲやかえるが糞をするので) でも水が止まるのが結構日常茶飯事だったので、水が止まると、お風呂から置けで水を運んで皿洗いを出来 るようにしておいたり。もしくは雨水をためておく。 7−4)その他 普通はトイレットペーパーを使わないらしいのですが、全員一致でトイレットペーパーだけは買うことに。 床はこまめに掃除して、綺麗にするよう心がけていました。 (虫がいると蛙が来て、蛙が家に入ると今度は蛇 が家に入って来るので。。)ボランティアハウスの周りには、徒歩5分ほどのところに小さな店があって、小 さなスナックやビールはそこで買うことが出来ました。でも基本的には30分ほど歩いて大通りにでて、オ ランダ人の子達はそこで食パンを買っていました。洗濯はその小さな店の人に頼むことも出来ました。でも 7月に入ると、マンゴスチンの出荷で忙しいらしく、なかなか洗濯できないと言う事で、自分たちで洗濯し ていました。 8)自分自身の変化 8-1)モチベーションの変遷 最初はとにかくやるしかない!と言う思いと大丈夫かなあ?という不安の中で現地に飛びました。でもとに かく最初から最後まで、ものすごくメンバーに恵まれて、すぐに生活に馴染むことが出来ました! 学校が始まってからは、最初の週は思うように行かず、皆(このときはオランダ人の女の子2人と)で話し 合ったり、授業後は疲れ果てていましたが、日が経つにつれて、どんどん『今度はこれやってみよう!』と かみんなモチベーションが上がっていって、生徒たちも楽しんでくれて、最高に充実していました。 1ヶ月後に最初のボランティアのこたちが去り、メンバーが総入れ替えになってからも、今度はどんな授業 をしようか、などどんどん構想が膨らんでいって、火を王ごとにモチベーションは上がっていきました!学 校校での最後の授業の後の、やりきったという充実感はたまらなかったです! 生活面でも、とにかくメンバーに恵まれて、もちろん仕事で疲れ果てて9時にベット・・・なんて日もあり ましたが、みんな協力し合って働いて、ミーティングの時に不満があればガンガンみんな発言していったの で、腹を割ったいい関係が出来たし(たまに割りすぎて喧嘩にもなりましたが・・) 、最後の1ヶ月はとにか くやり残したことがないように、とモチベーションは最高潮でした! 8-2)モチベーションの変化の分析 モチベーション 開始前 1週目 2週目 3週目 4週目 5週目 6週目 ワークのモチベーション 7週目 8週目 9週目 10週目 11週目 12週目 全体的な ☆仕事が性に合っていたというのもあるのかもしれませんが、生活をするにつれ、どんどん仕事へのモチベ ーションは上がっていき、常に次の週なにをするか考えていました。8週目は、少し体調が悪かったのと、 授業のネタに詰まったり、次の週から自分ひとりで英語の先生をするというプレッシャーですこしナーバス になっていました。でも結果は2ヶ月間皆で一緒に先生を経験した成果が出て、一人での英語の先生も楽し かった!最後の最後まで本当にメンバーに恵まれて、生活は最高に楽しかったし、充実していました! 8-3)活動を通じて得たことや気づき 活動を通して『得た』と思えるものは、自分への自信です。最初は英語で先生なんて経験もないのに、果た してどうやって授業をすればいいんだろう、、とただただ不安で仕方ありませんでした。でも始まってしまっ たら、とにかくやるしかない!と言う感じで最初の1週目はがむしゃらで過ごしました。最初の2ヶ月間は 共に先生をやるオランダ人の子達がいたので、そこでの掛け合いや、どういった授業を自分がしたいのか細 かく伝えるのに苦労しましたが、『うまくやれそうな気がする、やってみたい!』とどんどん挑戦していって、 時には失敗した授業もありましたが、そこからも色々学んで、さいごの1ヶ月間、びびりながらの自分一人 での授業も2ヶ月間の成果がでて、生徒たちと楽しんで過ごせて、凄く自信につながりました。 自分に自信がなければ、物事はうまく相手に伝わらないと思います。最初の 1 週間、とにかく不安で不安で、 緊張していたら、生徒もすこし構えてしまっていたけれど、自分の発言に自信を持って、どんどん生徒を引 っ張って行ったら、最初は恥ずかしがってた子も次第に打ち解けてくれて、本当に日が経つに連れて授業が 自分自身でも楽しめたし、生徒たちも楽しんでくれました。 『気づいた』事、と言うのも、自分自身についてです。今まで経験したことのない環境での生活、やったこ ともない英語の先生としての授業、自分より小さな子供たちと過ごす時間(兄弟はいるのですが、歳がそん なに離れていないので) 、全てが新しくて、その中で、自分の知らなかった自分の性格や、好きなこと・嫌い なことが前よりもくっきりしていって、新しい自分の発見に、自分自身が驚かされっぱなしでした。 今までやったことがなかったこと・やろうとすら思ってもみなかったこと、まさか自分が好きだと思わなか ったこと(主にガーデン。笑)、いろんな事を3ヶ月間経験することが出来て、本当に得たことが多い、最高 の3ヶ月間でした。 8−4)今後どのようにこの経験を生かしていくか 今回このボランティアに参加してみて、もちろん英語の先生という今までやったことのないことを出来たこ とは、凄く良い経験になったと思います。でも何よりも、今回この経験で得られた事は、やはり精神的に成 長出来たこと・自分が何をしたいのか、自分を見つめなおせたことだと思います。生徒だけでなく、自分自 身も多く学ばされた3ヶ月でした。 出発前は不安だらけで仕方なかったけれど、今3ヶ月のボランティアを終えて思うことの一つは、可能性は 無限大だと言う事。いつでも性格上、自分に出来るのかとか、大丈夫なのか、と不安だらけなのですが、と にかくやってみよう!と突っ込んでみて、例え失敗したとしても、そこから何かどんどん学べばいいし、と にかく不安がっていては何も始まらない!と思います。今回の3ヶ月のボランティア活動で、その考えは確 固たる物となりました! いつも親友と、『try everything you can do now! Even if the result was bad, it gonna be funny story someday!』とお互いに言い合っています。失敗しても、いつかはきっと笑い話に出来るから、不安がってな いでまずは今やれることをやろ!…という感じです。 実はこのボランティアに参加する前、仕事のことで色々と問題があって、色々諦めかけていたことがあった のですが・・・ずっとやりたかった夢なので、今出来ることから始めて、失敗を恐れずに、いつかかなえら れる様に、TCDF で得た最高の経験を思い出しながら、頑張っていこうと思います! 9)提言と今後の構想 今後としては、両親とタイへ行く前に約束したとおり、まずは職探しを始めます!自分の夢のためにもお金 も必要だし…すこしワクワクしています! その就くであろう仕事は、直接はボランティアに関係している職種ではないと思います。将来的にはやっぱ りなにか他の人のために出来る事をしたいとは思っているのですが…色々勉強しなきゃいけないこともある ので、まずはとにかく働きまくろうと思います! でもこれから、時間をみつけて、国内の週末ワークキャンプなどにも参加していければなあ!と思っていま す!根本的に人との出会い、そこから学ぶこと・吸収することが凄く好きなので…! 10)おわりに わたしには弟がいるのですが、歳が近いので、小さい頃から、面倒をみたりかわいがったりと言うよりかは、 一緒に遊んで一緒に成長した、という感じでした。今でも、お姉ちゃんとは呼びはするものの、弟と言うよ りかは、友達といった感じです。最近いとこが何人か結婚したのですが、まだ赤ちゃんはいないし、友達が 赤ちゃんを産んでも、だんなさんと一緒にアメリカに行ってしまったり、と、全く小さい子どもと遊んだり する経験がありませんでした。中学高校も、後輩が出来ても、何を喋っていいのか分からず、年上の人たち と話す機会のほうが多かったし心地が良かったです。授業においては、先生は好きだけど、興味のない授業 には関心を示さない、今思うとなんてにくったらしい生徒だったんだろう。。と赤面します。 専門学校に入って、一緒に留学を目指す最高の友達を得て、またバイト先の人たちからもたくさん刺激を受 けて、ようやく自分が何を勉強したかったのか目標を得て留学をして、12月に帰国し、たくさんの選択肢 があった中、何か縁があったのか、TCDF に行くことになりました。 英語を話せれば、あらゆる国の人と喋れる=たくさんの異文化を知れる!という単純な理由で、好きだった 英語。ずっと参加してみたかったボランティアの中で、自分が唯一条件に当てはまれるのが『英語が話せる』 という部分でした。(専攻は現地でボランティアするには、あまり関係のないことだったので…)とにかく、 飛び込んでみたい、と参加を決意して1ヶ月強後、タイで英語の先生になっていました。 英語の先生なんて経験がないし、準備は上手く行かないし、と不安だらけでしたが、いざ始めてみると凄く やりがいがあって、でも時には自分の高校生の時みたく、授業に興味を示さない生徒がいて、苦笑させられ たり(注意したいけれど、自分もこうだったなーなんて思ってみたり・・・)。でも生徒が『yoriko∼yoriko ∼』とよってきてくれたり、バレーボールに誘ってくれたりすると、『子どもってなんてかわいいんだろ∼∼』 と夢中になってる自分がいたり、怠けてばっかりの生徒でも、一緒に発音の練習をしたりすると、テレなが ら一緒に発音してくれて、それがたまらなくかわいかったり!笑 自分が子どもが好きだなんて、思って も見ませんでした。 小さい発見としては、わたしはよく日本の友達から『テキトーで自由だよね∼』といわれるのですが、 『いやいや外国人の友達とかもっとテキトーだから∼』と思っていました。 でもボランティアハウスで毎日・24時間、違う国から来た子達と過ごしていく中で、みんなから『ヨリコ はテキトーだし、自由奔放だよね∼』といわれて、『あ、本当にわたしってテキトーなんだ…』と自覚させら れました。(でもポジティブに受け止めています笑!) 自分の知らなかった、関心を示さなかった、思っても見てなか った自分を発見するたびに、わたしは私自身のこと、まだまだ あんまり知らないんだな∼なんて思っておもしろいです。先生 のボランティアを終えた時、『もうこの子達に会えないの?!』 と泣いてた自分がいたり… でもだからこそ、人と出会う事・旅をする事・そして自分をも っと知ることはやめられない!と思います!