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出会う。 変わる。 新たな自分。

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出会う。 変わる。 新たな自分。
平成 26 年度
内閣府青年国際交流事業
出会う。
変わる。
新たな自分。
第 41 回「東南アジア青年の船」事業報告会
日時:平成 27 年 2 月 22 日(日) 13:00~16:30 (受付開始 12:30)
場所:国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都渋谷区)国際交流棟 1 階 国際会議室
主催:内閣府子ども若者・子育て施策総合推進室 (一財) 青少年国際交流推進センター 日本青年国際交流機構(IYEO)
実行委員長挨拶、ナショナル・リーダーからのメッセージ ---------------------第 41 回「東南アジア青年の船」事業概要 ----------------------------------実行委員長挨拶、ナショナル・リーダーからのメッセージ ---------------------第 41 回「東南アジア青年の船」事業概要 ------------------------------------
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目次
実行委員長挨拶、ナショナル・リーダーからのメッセージ ---------------------第 41 回「東南アジア青年の船」事業概要 -----------------------------------日本国内活動:日本国内活動概要
----------------------------------------地方プログラム
-----------------------------------------日本・ASEAN ユースリーダーズサミット
-------------------船内活動
:船内及び訪問国活動日程 --------------------------------------ナショナル・プレゼンテーション -----------------------------ディスカッション活動 ---------------------------------------ディスカッション活動 グループテーマ ------------------------ソリダリティ・グループ活動 ---------------------------------クラブ活動 -------------------------------------------------自主活動
--------------------------------------------------船内の一日 -------------------------------------------------訪問国活動 :表敬訪問 -------------------------------------------------ホームステイ ------------------------------------------------課題別視察 -------------------------------------------------パネルディスカッション ----------------------------------------------------Q&A
-------------------------------------------------------------参加青年の声 -------------------------------------------------------------展示内容紹介 --------------------------------------------------------------
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プログラム
第一部
13:00
開会式
第 41 回「東南アジア青年の船」事業
管理官 岡 朋史
一般財団法人
理事長 川上 和久
青少年国際交流推進センター
第 41 回「東南アジア青年の船」事業報告会
13:15
実行委員長
橋本 亜沙美
「東南アジア青年の船」事業概要説明
「東南アジア青年の船」事業の歴史と目的等についてご紹介します。また、本年度の
約 50 日間にわたる事業全体と活動内容について、映像と共にご報告します。
13:45
14:15
平成 27 年度内閣府青年国際交流事業 募集説明 (内閣府担当官より)
パネルディスカッション 「出会う。変わる。新たな自分。」
学生から社会人まで、異なる立場で参加した青年が経験した、活動の詳しい内容やこの
事業を通して得た気づき・変化などを生の声でお伝えします。
第二部
15:30
展示・質問コーナー
本事業の概要を理解し、雰囲気を感じて頂けるような展示物をご用意しました。
展示スペースや相談コーナーには参加青年がいますので、お気軽にご質問ください。
16:15
閉会式
日本青年国際交流機構(IYEO)副会長
本田
温子
日本参加青年
堀部
佳奈
2
実行委員長挨拶
橋本
亜沙美
第 41 回「東南アジア青年の船」事業報告会にご来場いただき誠にありがとう
ございます。約 50 日間のプログラムを昨年の 12 月 17 日に終えて以来、本報告
会で何を伝えたいのか、全体のテーマから展示物に至るまですべて自分たちで話
し合い、ひとつずつ準備を重ねて参りました。船の上での共同生活では毎日顔を
合わせていた分、帰国しそれぞれの生活に戻ってからの意志疎通は、想像以上に
難しいものでした。直接話すことが難しい中で、時には上手く思いを伝えられず、
意見が食い違い、戸惑うこともありました。このような厳しい状況の中でも事業
で培った協調性を大切に、ひとりひとりが助け合い、41 回生全員で作り上げてきた本報告会を本日無事
に開催できますことを大変うれしく思っています。
本報告会のテーマは「出会う。変わる。新たな自分。」です。事業を通して、新しい文化・人・考え方
などとの出会いによって、日本参加青年は一人一人違った変化を実感しました。
「興味関心が変化し、事
業への参加が進路選択に大きく影響を与えた人」、
「異なる文化に対する見方・考え方が変化した人」、
「自
分の新たな才能に気がついた人」、「社会の見方が変わり、特に東南アジアの存在を身近に感じるように
なった人」
、39 通りの変化があり、そのすべてが成長なのだと気が付きました。39 人 39 色の個性、成
長の証を本報告会を通し皆様に少しでもお伝えできれば幸いです。
“Never Ending Journey” 本事業は本日の報告会をもって集大成となりますが、私たちの航海はここで終
わりではありません。事業を通し成長した新たな私たちは、この経験をこれから社会に還元していける
よう努力していきます。
最後に、第 41 回「東南アジア青年の船」事業を支えてくださったすべての皆様に心より感謝申し上げ
ます。本当にありがとうございました。
ナショナル・リーダーからのメッセージ
清水
御冬
「東南アジア青年の船」、それは日本と ASEAN の青年たちが船上でつくる2
ヶ月間の小さな社会です。多種多様な人がいて、船内での様々なプログラムを自
分たちで運営するためにチームをつくり、話し合い、時にぶつかりあいながら一
つの結果を生みだしていく。その中で青年たちはリーダーシップや多様性、異文
化理解などを学んでいきます。プログラムの外枠は与えられますが、その枠組み
の中身をどのように生かすか、どんな社会をつくりたいかは普通の社会同様、参
加青年一人一人の自主性、創造性、行動力、問題意識、責任感にかかっているの
です。
東南アジアの文化は日本の文化とかなり違います。本事業に参加する日本の青
年は、東南アジアの人たちの時間の感覚、規則に対する感覚、コミュニケーションの感覚、様々な異文
化を肌で感じることになります。最初は違和感を覚えたり、ストレスを感じたりするかもしれません。
第 41 回「東南アジア青年の船」事業に参加した日本参加青年 39 名も様々な経験をし、悩みながらみん
なで考えてきました。そして、異なる価値観、多様性を徐々に認められるようになり、大きく成長しま
した。日本の価値観は絶対的なものではない、これまでの自分の物差しなどちっぽけなものだ、と痛感
させられたのです。一方で、自分から動き出せば次第に大きな変化を生み出せることを体感した青年や、
外国参加青年に刺激されて、何でも挑戦してみよう、という意欲が高まった青年もいます。日々、様々
な刺激にあふれていて、成長しようと思えば、いくらでも成長するチャンスがある、新たな自分を見つ
けられる、それが「東南アジア青年の船」事業です。そして、39 名の日本参加青年は事業を通じて出会
った東南アジアの人々の笑顔、愛情に圧倒されました。あふれんばかりの愛と友情。多くの人々との出
会いこそが、彼らを成長させる最大のきっかけとなりました。本日は、そのきっかけをつかんだ彼らが
何に出会い、どう変わり、どんな自分に成長したのかを、自らの言葉で皆さまに御報告します。どうぞ
お楽しみください。
3
第 41 回「東南アジア青年の船」事業概要
経緯・目的
「東南アジア青年の船」事業は 昭和 49 年に 日本と ASEAN(東南アジア諸国連合)加盟国の間の共同事
業として発足し、その後、毎年実施され、今回で 41 回目を迎える。この事業には、現在、ASEAN10
か国と日本が参加し、船内及び訪問国において各種の交流活動を行うことにより、日本及び東南アジア
諸国の青年相互の友好と理解を促進し、青年の国際的視野を広げ、国際協調の精神のかん養と国際協力
における実践力の向上を図り、もって国際化の進展する社会の各分野で指導性を発揮することができる
青年を育成するとともに、青少年健全育成活動等の社会貢献活動に参加青年が寄与することを目的とし
ている。
事業内容
健全育成活動等の社会貢献活動に参加青年が寄与することを目的としている。
船内活動:
ディスカッション活動、各国紹介、グループ活動など
訪問国活動:
表敬訪問、ホームステイ、施設見学、訪問国青年との交流など
参加国
ブルネイ・ダルサラーム国、カンボジア王国、インドネシア共和国、ラオス人民民主共和国、
マレーシア、ミャンマー連邦共和国、フィリピン共和国、シンガポール共和国、タイ王国、
ベトナム社会主義共和国及び日本
構
構成
管理官 1 名、副管理官 1 名、管理部員約 30 名、ファシリテーター8 名
ナショナル・リーダー11 名(各国から 1 名)、日本参加青年 39 名、外国参加青年 276 名
管理官 1 人 副管理官 1 人 管理部員約 30 人 ファシリテーター8 人
日程・航路及び寄港地
ナショナル・リーダー11 人(各国から 1 人)、日本参加青年 37 人、外国参加青年 278 人
事前研修(日本参加青年)
8 月 2 日~8 月 7 日
出航前研修(日本参加青年) 10 月 25 日~10 月 29 日
外国参加青年等来日
10 月 29 日
参集式・歓迎レセプション
10 月 30 日
日本国内活動
10 月 30 日~11 月 6 日
出航(東京)
11 月 7 日
ブルネイ(ムアラ)
11 月 13 日~11 月 16 日
カンボジア
11 月 19 日~11 月 23 日
(シアヌークビル、プノンペン)
ミャンマー(ヤンゴン)
11 月 28 日~11 月 30 日
インドネシア(スラバヤ)
12 月 5 日~12 月 8 日
帰港(東京)
12 月 17 日
外国参加青年等帰国
12 月 18 日
帰国後研修(日本参加青年) 12 月 18 日~19 日
4
日本国内活動
日本国内活動概要
日程
10/29
外国参加青年来日
10/30
参集式・歓迎レセプション
10/31
地方プログラム
~11/3
11/4~5
日本・ASEAN ユースリーダーズサミット
11/6
秋篠宮同紀両殿下御引見(代表者)
安倍晋三内閣総理大臣表敬訪問(代表者)
歓迎レセプションにて赤澤亮正内閣府副大臣とともに
課題別視察
11/7
出航式
参集式・歓迎レセプション
11 か国のすべての参加青年が都内の
ホテルに初めて集い、第 41 回「東南ア
ジア青年の船」事業が正式に開始。歓迎
レセプションでは、各国の参加青年がそ
れぞれの想いを胸に決意を新たにし、船
で共に過ごす仲間との新たな出会いを
安倍晋三内閣総理大臣を表敬訪問(代表者)
得た。
課題別視察
船内でのディスカッション・グループ別に、テーマに沿って企業、団体、学校などを訪問し、
日本における様々な社会問題に対する取組みを学ぶ。
ディスカッション・グループ
視 察
先
青年の起業
異文化理解促進
環境(自然災害と防災)
食育
特定非営利活動法人エティック、株式会社旅と平和(パクチーハウス東京)
一般財団法人言語交流研究所 ヒッポファミリークラブ
内閣府(防災担当)
、防災ガール、本所防災館
株式会社タニタ総合研究所、内閣府食育推進室
特定非営利活動法人ぷれいす東京、
保健教育(HIV/AIDS 対策)
東京都エイズ啓発拠点事業 HIV/AIDS 情報ラウンジふぉー・てぃー
国際関係(日・ASEAN 協力) 国際機関日本アセアンセンター、特定非営利活動法人開発教育協会
学校教育
東京都立田柄高等学校
情報とメディア
株式会社電通 若者研究部、株式会社毎日新聞社(東京本社)
「キャンパる」
パクチーハウス東京
(青年の起業)
本所防災館
(環境)
タニタ食堂
(食育)
5
電通「若者研究部」
(情報とメディア)
日本国内活動
地方プログラム
地方プログラムとは
全参加青年が 11 グループに分かれ、各県市で表敬訪問や地元青年との交流プログラムを行う。
また、異なる国の参加青年とペアになり、2 泊 3 日のホームステイを経験する。
in
A:武将と一緒に(山形県)B:善光寺にて(長野県)C:TOYOTA ミュージアムにて(愛知県)D:鳥取砂丘にて(鳥取県)
E:出雲大社にて(島根県)F:倉敷を散策(岡山県)G:三景園の日本庭園(広島県)H:佐賀城本丸歴史館にて(佐賀県)
I:グラバー園にて(長崎県)J:くまもんと一緒に(熊本県)K:人と防災未来センター前で(神戸市)
日本の地方での国際交流の橋渡し
石戸谷 奎(東京大学
文学部 4 年)
私は、地方プログラムで山形県に滞在しました。東京に暮らす私にとって、山形での生活は未知の経験
でした。私のホストファミリーはホームステイ中の予定を用意して下さっていました。そこで私は、一緒
にホームステイするインドネシア参加青年と日本人家族との通訳を通して、双方の橋渡し的な役割を果た
すよう心がけました。今の季節に収穫する特産品は何か、この方言はどういう意味なのかなど山形の生活
や文化について疑問に思った点は、その都度こちらから積極的にホストファミリーの方に質問し、また、
箸の持ち方や日本食の名称など、説明できる点は自分から解説を加えるなどして、インドネシア参加青年
が日本文化をより良く理解できるように努めました。一方で、インドネシアの生活文化や日本との相違点
なども聞き出し、ホストファミリーの方々に説明する機会も可能な限り設けました。話題はイスラム教で
は豚肉を食べない、飲酒をしない、という基本的な教義の説明から、ホームステイメイトの故郷の話にま
で及びました。三日間の生活を通してインドネシアの文化や日常生活に関する知識を得、日本の農村部に
おける伝統について理解を深めることができました。また、この事業に参加する前は英会話に自信がなか
ったのですが、通訳をこなすことで、英語での意思疎通を十分に図ることができることがわかり、乗船に
向けて自信がつきました。
6
日本国内活動
日本・ASEAN ユースリーダーズサミット
日本・ASEAN ユースリーダーズサミット(YLS)とは
日本と ASEAN 諸国の友好に大きな役割を果たしてきた「東南アジア青年の船」事業の日本
国内活動の一環として、日本・ASEAN ユースリーダーズサミット」を開催する。本プログラ
ムは、日本と「ASEAN 各国及び ASEAN そのものとの連携を強化するために、より多くの青
年が日本と ASEAN 諸国を結ぶネットワークに参加することを目的として、駐日 ASEAN 各国
大使館及び国際機関日本アセアンセンター(東南アジア諸国連合貿易投資観光促進センター)
と連携し、ディスカッション及び文化交流を中心とした合宿型プログラムを実施するものであ
る。このサミットには、事業の参加青年とは別に日本で募集・選考された約 100 名のローカル
ユースが参加する。
11/3
•オリエンテーション
•リハーサル、展示ブース準備
11/4
•オープニングセレモニー
•各国文化パフォーマンス、展示
•交流会
•ディスカッション
11/5
・ 基調講演(東京大学准教授 北村友人氏)
•ディスカッション、全体成果発表
•修了式、フェアウェルパーティー
大舞台でのパフォーマンス(ソーラン節)
ローカルユースから日本参加青年に
柚山 昂輝(慶應義塾大学 商学部 4 年)
私は、昨年度は YLS のローカルユースとして、今年度
は日本参加青年として、2 度このサミットに参加しまし
た。ローカルユースの頃には、外国参加青年たちのパワ
フルな勢いに驚いたのを覚えています。彼らのバックグ
ラウンドの多様さと優秀さ、そして人間的な人柄の良さ
にすごく惹かれ、定期的に連絡を取り合う中で、次年度
に船に乗る決意をしました。今年度は、船に乗る日本参
加青年としてこのサミットに臨み、外国参加青年、ロー
カルユースとともに充実した時間が過ごせました。
親しくなったローカルユース数人から来年は船に乗り
たいと言われた時には、この事業の魅力が伝わって良か
ったと思いました。YLS は 3 日間と短い期間ではありま
すが、ディスカッションと文化交流プログラムは、この
事業の魅力が凝縮されたものになっていると思います。
日本の展示ブースにて琴を紹介
ディスカッションの成果発表
主催・協力
主催:内閣府/一般財団法人 青少年国際交流推進センター
協力:ブルネイ・ダルサラーム国大使館/カンボジア王国大使館/ミャンマー連邦共和国大使館/
インドネシア共和国大使館/ラオス人民民主共和国大使館/マレーシア大使館/
フィリピン共和国大使館/シンガポール共和国大使館/タイ王国大使館/
ベトナム社会主義共和国大使館/国際機関日本アセアンセンター
7
船内活動
船内及び訪問国活動日程
月 日
10:00~11:15
6日(木)
11月
9日(日)
オリエンテーション
ディスカッション活動
(グループ別ミーティング)
SGミーティング
船内活動小委員会
ディスカッション 活動運営委員会
11日(火)
ディスカッション活動
(グループディスカッションI)
13日(木)
14日(金)
19日(水)
20日(木)
21日(金)
22日(土)
23日(日)
自主活動
日本紹介
ラオス紹介
クラブ活動紹介
マレーシア紹介
SG活動①
ブルネイ紹介
《ディスカッション・テーマと関連した課題別視 察を実施》
《ホームステイ》
国別ミーティング
(17:00-18:00)
Free Day (半日)
COCミーティング
ディスカッション活動
(グループディスカッションⅢ)
自主活動
SG活動②
カンボジア紹介
ディスカッション活動
(グループディスカッションIV)
8:00 入港(シアヌークビル)
カンボジア訪問国活動
《ホームステイ》
COCミーティング
(16:00-18:00)
国別ミーティング
(14:15-15:15)
12:00 出港
自主活動
24日(月)
Free Day (半日)
寄港国活動振返り<SG毎>①
フィリピン紹介
25日(火)
ディスカッション活動
(グループディスカッションV)
クラブ活動A①
シンガポール紹介
26日(水)
ディスカッション活動
(事後活動の企画・実践への導入)
クラブ活動A②
タイ紹介
自主活動
ミャンマー紹介
28日(金)
29日(土)
ディスカッション活動
(事後活動の企画・実践に向けたワークショップ)
8:00 入港(ヤンゴン)
ミャンマー訪問国活動
30日(日)
21:00 出港
27日(木)
12月
COCミーティング
船長講話
(15:15-16:00)
16:00 出港
17日(月)
18日(火)
荷物移動
写真撮影(SG別)
船内見学
ディスカッション活動
(グループディスカッションⅡ)
9:00 入港(ムアラ)
ブルネイ訪問国活動
15日(土)
16日(日)
船オリエンテーション
(18:00-18:30)
国別ミーティング
(15:15-40)
(17:00-18:00)
出航(16:00)
GLミーティング
ディスカッション活動運営委員会
管理官講話
(14:15-15:00)
ディスカッション活動
(導入プログラム)
19:30~20:45
出航式
船内公開
(13:30-14:45)
10日(月)
12日(水)
15:45~17:00
移動
(視察先から)
出国手続
(10:30-12:00)
(9:3010:30)
8日(土)
14:15 ~15:30
避難訓練
7日(金)
11:30~12:45
COC ミーティング
(10:30-11:45)
1日(月)
自主活動
ディスカッション活動
(成果発表会の準備・DG毎のレポート作成)
ベトナム紹介
ディスカッション活動
(成果発表会)
3日(水)
7日(日)
ディスカッション活動
(自己評価)
10:00 入港(スラバヤ)
インドネシア訪問国活動
《ファシリテーター・OBSC引継ぎミーティング》
8日(月)
16:00 出港
9日(火)
5日(金)
6日(土)
国別ミーティング
(19:45-20:30)
Free Day(1日)
ディスカッション活動
(まとめ)
2日(火)
4日(木)
《ホームステイ》
自主活動
SG活動③
インドネシア紹介
・OBSC乗船(12/6)
・ファシリテーター下船(12/8)
《ホームステイ》
国別ミーティング
(17:00-18:00)
COCミーティング
Free Day (半日)
寄港国活動振返り<SG毎>②
自主活動
10日(水)
事後活動セッションⅠ
(全体会)
クラブ活動B①
自主活動
11日(木)
事後活動セッションⅡ
(国別・各国の事後活動紹介)
クラブ活動B②
自主活動
Free Day (1日 完全休養日)
12日(金)
13日(土)
事後活動セッションⅢ
(国別プロジェクト案議論・作成1)
14日(日)
クラブ活動A
(成果発表準備)
15日(月)
事後活動セッションⅣ
(国別プロジェクト案完成・帰国報告会準備)
16日(火)
クラブ活動B
(成果発表準備)
下船手続説明
10:00 入港(晴海)
17日(水)
入国手続・荷物審査
ASEAN各国NL・PY
18日(木)
下船・帰国(6:00-)
※ファシリテーター:11月1日来日、12月8日下船、帰国
自主活動
SG活動④
自主活動
クラブ活動(成果発表)
自主活動
フェアウェルフェスティバル準備
フェアウェル
フェスティバル
国別ミーティング
荷物移動
帰国報告会準備
帰国報告会
解散式
(16:00-17:30)
(18:00-30)
OBSC:12月6日スラバヤ参集、乗船、12月20日帰国
8
解散パーティー
(18:45-20:30)
船内活動
ナショナル・プレゼンテーション
ナショナル・プレゼンテーションとは
ナショナル・プレゼンテーション(NP)は、船内で日本及び ASEAN10 か国の青年が、音楽、劇、
舞踊等を通して、様々な角度から自国の文化や青年の実情を紹介する活動。各国とも趣向を凝らした
演目を上演し、船内における活動の中でも最も参加青年が注力するプログラムの一つである。他国の
歴史や文化を間近で感じるだけではなく、自国の NP を自らの手で創り上げていく過程において、自
国の文化の豊かさや良さを再認識できることも、大きな魅力である。
ナショナル・プレゼンテーションの目的
参加各国の歴史や国民性、青年を取り巻く環境などについてプレゼンテーションや伝統舞踊、
演劇などを通じて学び、相互理解を深めること。
ヒロインが時空を超え各地を巡りながら歴史を学ぶ(タイ・上)
華やかな伝統衣装で多民族国家を表現(インドネシア・下)
日本の NP テーマ「和」の概念について説明(上)
就職活動を模したダンスで青年の社会問題を提起(下)
0から作り上げるリーダーシップ
吉村 友孝(立命館アジア太平洋大学 アジア太平洋学部3年)
国民性の表れたパフォーマンスに感銘
石賀 貴惠
(東京都市大学 都市生活学部 4 年)
年)
私は、ナショナル・プレゼンテーション係の
リーダーとして活動をしました。NP は国の紹
介をすることをメインとしており、各国それぞ
れ、劇やダンスなどを取り混ぜながら構成して
います。日本は基本的に時代順に構成してお
り、神話から現代まで幅広く内容を取り入れま
した。何も決まっていない状態からのスタート
で最初は戸惑う場面が多く、リーダーシップに
ついて多くの事を考えさせられました。合計 11
の演目に構成を分け、各演目のリーダーとして
内容を詰めていきました。自主合宿の際に全体
を合わせ、メンバーと議論を重ね、二か月間努
力をしていきました。全体を通して、1 つのも
のを 0 からつくりあげる経験は、全体のバラン
スを取ることの重要性、問題が出たときの解決
の仕方など、気付かされることが多くあり、非
常に実りのある経験でありました。
「基本的な国の情報」「現在の青年を取り巻く
環境」
「伝統・文化の紹介」を 75 分で伝えるとい
う共通のタスクを、どの国も全く異なる独自の方
法で表現していました。私は特にタイの映像と劇
を融合させた斬新さや、インドネシアの圧倒的な
舞踏のクオリティに魅了されました。私が最も印
象的だったのは青年達の高い演出力です。ドレス
コードの細かい指定、映画のチケットに見立てた
入場券の配布など、徹底したこだわり、“観客を
巻き込み、共に創る”という考えに感銘を受けま
した。また、練習への取り組み姿勢ひとつとって
も、シリアスな雰囲気の国もあれば陽気な国もあ
り、各国の特色が表れており、非常に興味深かっ
たです。
私は NP を通じて抱いた、その国に対する自分
のイメージ・感情を大切にしていきたいです。
9
船内活動
ディスカッション活動
ディスカッション活動とは
日本、ASEAN10 か国の参加青年が「青年の社会活動への参加」(Youth Participation in Social
Activities)を共通テーマに、8 つのテーマに分かれ、ファシリテーターによる指導のもと、英語で
活発な議論を行う。
ディスカッション活動の目的
ディスカッション活動は各国における様々な分野の実情について理解を深め、各分野の課題解決
のための活動への意欲を高めるとともに、率直かつ活発な意見交換を通じ、相互理解の促進、集団
の中での意見のやりとりをする能力の向上及び、人前でのプレゼンテーション能力の向上を図るこ
とを目的として実施するものである。さらに、ディスカッションの成果を活かして、事後活動(事
業後の社会活動)の具体的な活動案を考えさせ、積極的な参加を促すことを目的として実施するも
のである。
ディスカッション活動運営委員会とは
管理部、ファシリテーター、ナショナル・リーダー3 名に加え、各国の代表青年 11 名、各デ
ィスカッション・グループからの代表 16 名で構成される。主に、船内で行われる国ごとやテー
マごとのディスカッションを企画運営する。また、各テーマのファシリテーターと協力してディ
スカッションをリードしていくほか、グループごとの自主活動を企画実施することもできる。
小グループで意見をまとめ(左)発表する(右)参加青年(異文化理解促進グループ)
視野を広げられたディスカッション活動運営委員会
西川
由真(同志社大学法学部3年)
ディスカッション活動を通して学んだこと
桑原
私は日本代表としてディスカッション活動運営
委員会に参加し、導入プログラムや成果発表会の企
画をしました。参加青年により関心を持ってもら
い、いかに惹きつけるかを考えるのが大きな壁でし
た。委員会の話し合いでは、何度も意見が衝突しま
した。例えば、成果発表会の座席決めです。座る場
所の違いによって、集中力にバラつきが出ることが
問題でした。しかし、座席は一度座ったら変えない
という固定概念があり、座席の配置にあまり考慮し
ていないことに気付きました。そこで、休憩の後に
は座席の配置を変えるという手法を取り入れまし
た。その結果、320 人の関心をしっかり惹きつけ、
有意義なプログラムを委員会全員の力で作り上げ
ることができました。
難しい環境でも一からイベントを企画する面白
さ、固定概念を捨てて視野を広げた上で、しっかり
問題を分析する大切さを学びました。悔し涙を流し
た日もありましたが、委員として運営に携われたこ
とは今の私の自信にもなっています。
10
喜子(NPO 職員
教育関連)
学校教育をテーマにディスカッション
を行いました。活動中は、毎回異なるグ
ループでテーマに沿った議論をし、全体
で発表する機会が多く設けられました。
ある時、各国参加青年の優れた発表能力
に圧倒されていた私を気遣い、一人のフ
ィリピンの青年が「あなたが今回の発表
者ね」と背中を押してくれました。
「全員
でサポートするから大丈夫」という一言
が私に人前で発表する勇気と自分の殻を
破るチャンスを与えてくれました。
貴重な時間を過ごすなかで、主体的に
関わっていくことで得られる学びの量は
何倍も異なると改めて認識しました。船
内活動の中でも、このディスカッション
活動の時間と経験は、私にとって大切な
宝物となりました。
沢山の学びを与えてくれた素晴らしい
仲間と共に、今後国境を越えて社会活動
に取り組むことが私の夢です。
船内活動
ディスカッション活動
委員会からの説明
グループテーマ
国別に調べてきたことを発表
少人数のディスカッション
<青年の起業>
日本と ASEAN 各国における社会と起業(ビ
ジネス)の関係や現状を理解し、その上で、
社会及び経済を活性化する点から、社会とし
てどのような取組が必要か、また、青年自身
もどのように取り組むことができるかにつ
いて議論し、発表する。
<異文化理解促進>
多文化共生社会を築き上げることを目指し
て、特に家族関係や社会文化習慣など身近な
トピックを取り上げ、異文化理解を促進する
ために青年ができることについて議論し、活
動案を発表する。
<環境(自然災害と防災)>
日本と ASEAN 各国における自然災害と防災
への取組の現状を把握し、災害の被害を少し
でも減らし、安全で安心して暮らしていける
社会をつくるためにどのような取組が必要
かを議論し、青年ができることについて活動
案を発表する。
<食育>
日本及び ASEAN 各国における伝統的な食
文化、農業や食糧事情なども取り上げなが
ら、生涯を通じて健全な食生活を実現する
ために青年ができることについて議論し、
活動案を発表する。
寸劇を使ったグループごとの発表
発表に用いた模造紙
成果発表会でのプレゼンテーション
<保健教育(HIV/AIDS 対策)>
日本及び ASEAN 各国における HIV/AIDS
対策の現状を理解し、その上で、青年がど
のように HIV/AIDS 対策を含む保健教育に
取り組んでいけるのか議論し、活動案を発
表する。
<学校教育>
日本と ASEAN 各国における学校教育の現状を
認識し、学校教育において地域社会・国際社会
で活躍できる人材を育成するための取組につい
て議論するとともに、そのために青年がどのよ
うに貢献できるのか議論し、活動案を発表する。
<国際関係(日・ASEAN 協力)>
日本と ASEAN の現在の協力関係を認識
し、その上で、日本と ASEAN のこれから
の協力関係と連携のために、また、2015
年 ASEAN 共同体構築の促進のために、青
年がどのような取組ができるのかについ
て議論し、活動案を発表する。
<情報とメディア>
現代のメディアと情報の社会的影響力を認識
し、日本と ASEAN 各国において、人々が情報
を発信するためにいかにメディアを主体的、か
つ効果的に活用できるか、また、メディアから
の情報の取捨選択ができるかについて議論し、
その上で、青年ができることについて活動案を
発表する。
11
船内活動
ソリダリティー・グループ活動
ソリダリティー・グループ(SG)とは
船内及び訪問国における活動の基本単位で、日本と ASEAN 計 11 か国の約 30 人からなる多国
籍グループ。Solidarity は団結を意味する。
SG 活動とは
各 SG 内において参加青年の相互理解、友情を深めるための活動。今年度は船内活動として 4
回の SG 活動を実施。各回の活動内容は SG 活動小委員会によって企画・運営される。
今年度の SG 活動内容
・写真撮影
・SG 旗作り
・リサイクルファッションショー
・メイクアップコンテスト
・ミニ運動会
・寸劇
SG の象徴である旗を作る
完成した旗を掲げて記念撮影
SG 対抗リサイクルファッションショーとその準備
SG 活動小委員会を通して得た学び
SG ごとに話し合いをする
リーダーとは
橋本 るみ(国家公務員(税関))
津田
有沙(筑波大学人文・文化学群4年)
SG 活動を通して学んだことはリーダーの在り
方です。SG 活動は基本的に SG 対抗で行われる
ため、チームが 1 つにまとまる必要があります。
例えば「SG 対抗リサイクルファッションショー」
です。これは SG ごとにリサイクルできる品を持
ち寄り、それを使って男女の服を作成しました。
私のグループは前日の夜になっても特に動きは
なく、当日の準備時間 30 分程で完成・プレゼン
準備を行うことになりました。そこで私たちのグ
ループのリーダーはデザイナー、モデル等まず決
めなければならないことをあげ、役割分担を行い
ました。そしてそれぞれを担当者に任せ、自分は
全体を見渡し、必要であれば手伝いをしていまし
た。そして結果的に無事、プレゼンテーションを
行うことができました。これまでの私のリーダー
像は全体を牽引するイメージが強かったのです
が、限られた時間の中で効率的に物事を進めるた
めには、チームのメンバーが物事を進め易いよう
に仕事の環境を整え、 彼らの自主的な行動を後
押しするリーダーシップのとり方も有効である
ことを学びました。
SG 活動は、計画から運営まで全て参加青
年に任されているのが特徴で、主に SG 活動
小委員会が、計画案の提出、計画表の作成、
物品申請、活動の運営を行います。文字にす
ると簡単ですが、船の上で使える場所や物品
が限られた中で 300 人を超える参加青年が
できる活動を考え、多国籍の代表が集まって
物事を決定するというのはとても大変でし
た。最初の頃は、考え方や物事の優先順位が
違ったり、話がすぐに脱線したりして、会議
にとても時間がかかることも多々ありまし
た。その時に会議以外でも話し合いを重ね、
特に委員会の決定方法が曖昧だったため改
善策について外国青年と議論し、委員会で意
見を出してよりよいものを作り上げられる
ように取り組みました。自分の意見を発しそ
れを形にする良い機会が得られると共に、他
の参加青年が楽しんでいる姿を見ると大変
だったこと以上のやりがい、楽しさ、そして
委員会の団結力も得られました。
12
船内活動
クラブ活動
クラブ活動とは
参加青年が主に自国の文化(伝統舞踊、伝統工芸、歴史、民族衣装など)を他国の参加青年に
紹介・指導し、参加者はそれを体験・習得する活動。成果発表会の場が設けられおり、参加青年
は習得した成果を全体に発表する。
クラブ活動の目的
参加青年が共通の趣味と関心を追求することで、参加青年相互の自発的交流を図ることを第一
の目的とする。一つのクラブに所属し、継続的に参加することで、互いの文化を深く理解するこ
とを目指す。また、他国の文化を習得することによりその国の文化の本質を知ることができる。
クラブ活動を主催する参加青年は、日本と ASEAN 各国の参加青年を指導することで、リーダー
シップを学び、最終的には日本と ASEAN 各国の参加青年が一体となり、一つの成果を生み出す
体験をすることができる。
クラブ活動小委員会とは
各国のクラブ活動代表者が集まり、予定されているクラブ活動時間帯に基づき、どのクラブ
をいつどこで開催するかなどを決定する。また、クラブ活動実施中は各クラブの進行状況を確
認したり、成果発表会の企画・運営を行う。
茶道のお点前を学ぶ外国参加青年
インドネシア伝統舞踊の成果発表会
クラブ活動委員会を通して学んだこと
高梨
真衣
マレーシアのヘナを体験
クラブ活動を通して触れる多文化
(上智大学外国語学部4年)
弘中 眞子(山口大学経済学部 3 年)
)インドネシアの参加青年が主催するクラブ
日本参加青年が主催するクラブ活動の統括
と外国参加青年と共にクラブ活動の運営に携
わりました。
「静と動」をテーマに、茶道とソ
ーラン節を紹介しました。単に体験して終わる
のではなく、
「参加青年が母国に戻って成果を
発表できる」ことを目標に、主催者側で議論を
重ねました。最後の成果発表会では、参加青年
の「日本の忍耐力の精神を学ぶことができた」
という声や一致団結してソーラン節を踊る姿
に感動しました。また約 30 名で構成される船
内のクラブ活動小委員会では、運営方法につい
て外国参加青年と一から議論しました。そこで
は、相手の要望を受け入れつつ自身の意見を主
張するバランスの大切さを学びました。全体を
通し、日本文化を「改めて学ぶ・伝える」こと
の誇りと楽しさを実感し、またリーダーとして
視野を広く持つことの重要性を学びました。
で習ったダンスは、霊を呼び起こす際に踊る
ダンスであり、笑顔を作ってはいけませんで
した。日本舞踊も無表情で踊ることが多いで
すが、これは趣を体で表現し、
「無」を美しい
とする日本特有の文化から来ています。この
ように、同じ無表情でも理由は全く異なりま
した。シンガポールのクラブでは、リサイク
ルとしてビニール袋で花を作りました。作り
方が分からず困っていると、手は貸さずに一
生懸命に助言してくれました。その時、教え
方の違いを身を持って体験しました。日本人
ならここで手を貸していたかもしれません。
教え方やダンス一つを取っても、その背景に
は私たちとは異なる文化があります。同じ船
の上で過ごす仲間の文化に直接触れ、自国の
文化との違いを期待以上にたくさん発見する
ことができる大きな機会となりました。
13
船内活動
自主活動
自主活動とは
国や SG の枠組みを超えて、共通の興味・関心を持った参加青年が明確な目標・目的を持ち自由
に各種イベントやセミナーを企画運営する。
自主活動の目的
自らがしてみたいと思う活動について、参加青年がその活動の目的とねらいを明確に定めて具
体化することで、自身の考えや思いを発信・企画・実践する力を養うとともに、国籍や所属する
グループ、性別、年齢、職業などの枠を超えて、青年同士が活発に交流し、友好を深めること。
今年度の自主活動例
ミュージッククラブ/餅つき/よさこいソーラン/ジブリ映画上映会/ソーラン節/茶道体験教室
書道体験ワークショップ/HIV 啓発キャンペーン/SSEAYP Got Talent (タレントショー)
タイマッサージ教室/Mr. & Ms.ラオスコンテストなど
Mr. & Ms.ラオスコンテスト
よさこいソーラン教室
“音楽”を通して
畑中
みどり
(愛知教育大学 初等教育教員養成課程音楽選修4年)
私は自主活動の一つとして、ミュージッククラ
ブを企画・運営しました。音楽好きの有志が集ま
り、50 人前後の大きな団体として活動しました。
ミャンマーでの歓迎夕食会や、船内でのフェアウ
ェルフェスティバルといった公式な場での発表
から、自主企画のコンサートやパーティーでの演
奏など、多岐にわたる場面で活動しました。
「何もない所から新しいものを作り上げる」こ
れはどんな環境であっても非常にチャレンジン
グであり、かつエネルギーが必要です。また、船
の中では多国籍の仲間とともに行うので、その分
運営をする上での悩みや苦労は尽きませんでし
た。しかし一方で、「異なる文化や価値観を持っ
ていても“音楽“という一つの共通ツールを使っ
て繋がることができる」そんなことを、ミュージ
ッククラブの活動を通して実感し、多くの感動を
仲間と共有することができました。
たとえ英語でのコミュニケーションが苦手だと
しても、音楽は国境を越えるのだと感じていま
す。また、ミュージッククラブに限らず、たとえ
既存のプログラムに含まれていなくても「何かし
たい」と感じたことを実現できる場があるのがこ
の事業だと思います。枠にとらわれずに新しいこ
とに挑戦することができ、自分のタレント性を発
揮できる場が多くあるといえます。
14
11 か国の参加青年で結成したミュージックク
ラブがミャンマーの歓迎夕食会で演奏を披露
書道教室で漢字や平仮名で名前の書き方を
外国参加青年に教える
船内活動
台風ハイヤンの自主活動の司会をして
喜田 さゆり
(立命館大学 国際関係学部4年)
私は「環境」がテーマのディスカッショ
ン・グループに所属していました。このグル
ープのフィリピンの参加青年が 2013 年 11 月
にフィリピンで起きた台風ハイヤンについ
てみんなに知ってもらおうと、自主活動を企
画し、私はその司会を手伝いました。
当日は、ハイヤンに関するドキュメンタリ
ーを上映し、実際にその台風で被災した参加
青年に彼らの経験について話してもらい、来
場者にハイヤンの生存者に励ましのギフト
を持ち寄ってもらったり、手紙を書いてもら
ったりしました。
私はこの活動の経験をから、外国の自然災
害に関するニュースにもっと目を向けるよ
うになりました。プログラム終了直後、マレ
ーシア、タイでは大雨による洪水が起きまし
たが、ニュースを見たり東南アジアの友人に
連絡を取ったりするなど、外国の災害がより
身近に感じるようになりました。それと同時
に、国内で災害が起きた時も正しい情報の収
集や、ボランティア活動に参加するなどし
て、自らも積極的に発信していきたいと思う
ようになりました。
台風ハイヤンの生存者へ励ましのメッセー
ジを書く参加青年
茶道体験教室で感じた日本文化の奥深さ
佐竹 瑛理奈
(早稲田大学 政治経済学部3年)
今までリーダー経験の少なかった私に
とって、自主活動の開催は大変なことでし
た。しかし、運営メンバーのサポートによ
り、開催日時・場所の調整、参加者集め、
物品申請、コンテンツ決め等、無事に準備
をすることができました。当日は、参加者
にお茶を点ててもらい、皆で抹茶の味や羊
羹・楽雁等の和菓子を楽しみました。
外国参加青年から「お菓子とお茶は同時
に頂くのか?」といった難しい質問を受け
ることが多くあり、私たちが疑問に感じる
ことのない新たな視点に気づかされまし
た。そして、このような気づきが異文化相
互理解の重要な部分であると感じました。
参加者からは、「お茶の道具の素晴らし
さに驚いた」、「抹茶のおいしさに感動し
た」等の感想をもらい、喜びを感じたと共
に日本の伝統文化の質の高さや、本質的に
美味しいもの・美しいものは、国境を越え
て受け入れられると実感しました。また、
「日本人のおもてなし文化のルーツは茶
道にあるように感じた」という声も多く聞
くことができ、外国参加青年の日本への理
解が深まったことが今回の一番の成果で
した。今後は、茶道への関心をより多くの
人に持ってもらい、さらに日本文化の良さ
を広めていきたいと思います。
タイのムービーナイトに参加して
大橋 奈美
(静岡県立大学 経営情報学部4年)
私はタイのホラーコメディー映画の鑑賞
会に友人とふらっと参加しました。私はこの
自主活動に参加して大きく2つのことを学
びました。一つ目は、笑いのツボが ASEAN
諸国と日本では異なるということです。人が
殺されているシーンを見て、黙って映画を見
ている私達日本参加青年を見て、外国参加青
年は「怖いの?これはコメディーだから少し
も怖くなんてないよ」と言って、大声で笑っ
ていました。二つ目は文化の違いです。この
映画が上映される前に、金の服を着た男の人
が宮殿から出てくるという映像が流れまし
た。その際、タイの参加青年が、座って映画
が上映されるのを待っていた私たち青年に
起立するように促しました。鑑賞会が終わっ
た後に、タイの参加青年になぜ全員立たなけ
ればならなかったのかを聞いたところ、映像
に出てきた男の人は国王様で、全員起立する
ことで国王を称えなければならないと聞き
ました。また、この国王様の映像が流れてい
る間に立たなかったものはタイの法に触れ、
処罰をうけるということを聞き、日本とタイ
の文化の違いに驚きました。
インドネシアの参加青年に、お茶の頂き方を
教える
15
船内活動
船内の一日
時間帯
活動
7:00
モーニングコール※ (起床)
7:30 - 8:00
モーニングエクササイズ/国旗掲揚式
8:00 - 9:00
朝食
9:15 - 9:45
モーニング・アセンブリー(朝礼)
10:00 - 12:45
船内活動(SG 活動、クラブ活動、ディスカッション活動等)
12:45 – 14:15
昼食
14:15 – 17:00
船内活動(SG 活動、クラブ活動、ディスカッション活動等)
18:00 – 19:30
夕食
19:30 – 20:45
ナショナル・プレゼンテーション/自主活動
21:00 – 23:00
自由時間
23:00
ナイトコール※ (消灯)
※ モーニングコールとナイトコールは船内放送により 1 日の始まりと終わりをグループごとに持ち回りで
アナウンスする活動の一つです。
楽しく体を動かして 1 日をスタート
厳粛に行われる国旗掲揚式
キャビンメイトとの生活
金子
異なる国の仲間とテーブルを囲む
梓(青山学院大学 国際政治経済学部4年)
私のキャビンメイトは、タイ人とフィリピン人の参加青年でした。船内生活では誰よりも信頼が
でき、悩み事も相談し合う、姉妹のような関係でした。彼女達は、私の SSEAYP Life を語る上で
外すことのできない、かけがえのない存在です。しかし、そんな彼女達とも、乗船当初は日常の挨
拶など、ごくありきたりな会話が交わされていました。ところがある日、タイの参加青年が船内の
友人関係についての悩み事を相談してくれたのをきっかけに、私たちの会話の内容は濃く、深いも
のになり、それまでの表面的なコミュニケーションはなくなっていきました。同時に、互いが常に
オープンマインドを持って接するようになり、キャビン内には常に気持ちの良い空気がありまし
た。その中で私が彼女達の姿勢に見てとれたことは、相手の考えがどんなに自分と異なっても、そ
の違いを受け入れて話を聞き、その後で自分の考えも伝えているところでした。私は、違いを受け
入れて話を聞くところまでは出来ていると自負していましたが、彼女達との圧倒的な違いを感じた
のは、その先で自分の意見も相手に伝える点でした。そんな彼女達の姿勢を見習うことで、その後
は自分の意見を伝えることにも注力するようになり、新たな視点を設けて人とコミュニケーション
を取るようになりました。これまで私が気付かなかったことを教えてくれた彼女達との日々は、私
の生涯の中でとても大切な宝物です。この関係は今回の事業のみで終わらせることなく、これから
もずっと繋がっていたいと思います。
タイ(中央)とフィリピン(右)の
キャビンメイトとともに
3 人一部屋のキャビン
16
夜食をとりながら語り合う
訪問国活動
表敬訪問
表敬訪問とは
各訪問国において、参加青年または代表者はその国の国家元首や事業を担当する大臣等へ表敬
訪問する。これは、本事業が日本と ASEAN 各国との共同声明に基づき、青年リーダーを育成す
るために始められた、政府間で行っている共同事業によるためである。また、航海を終えて東京
に帰港した後、日本参加青年全員は秋篠宮同妃両殿下の御接見を賜る。
安倍晋三内閣総理大臣への表敬訪問
(首相官邸ホームページより)
フンセン首相への表敬訪問(カンボジア)
ブルネイの出港式にて、
ブルネイ政府や受入実行
委員会、ホストファミリ
ー、ボランティアの皆さ
んへ、感謝の意を込めて
参加青年を代表してスピ
ーチを行った。
青年スポーツ省副大臣及び東ジャワ州副知事への
表敬訪問(インドネシア)
“国の代表”としての意識が芽生えた表敬訪問
ユース・リーダー 長尾 正明 (富士通株式会社 経営戦略室)
事業期間中、参加青年は各国青年の代表として行動します。私を含め多くの日本の青年は普段
の生活で「国家」を強く意識する場面があまりないように思います。海外に出た時に日本人であ
ることは意識しても、自分が「国」や「国家」を代表する立場にある、というまでには至りませ
ん。しかし、本事業では 20 代の青年が、訪問するそれぞれの国の中枢を担う立場の方々に表敬
訪問することで、参加青年自身も、それぞれの国を代表しているという意識を醸成する機会に恵
まれます。
日本から出航する前と帰国後に秋篠宮同妃両殿下への御引見・御接見を賜ったほか、安倍内閣
総理大臣からは、
「この事業で育んだ友情を長く大切にし、アジアの未来に貢献する人材として、
母国・地域・世界において大いに活躍して頂きたい」とのお言葉を頂き、事業後も精力的に活動
していきたいと想いを新たにしました。
また、本年度、初めて船が寄港したカンボジアにおいては、フンセン首相への表敬訪問を全参
加青年で行いました。フンセン首相から、参加青年への期待やカンボジアの歴史や文化等につい
て、ご自身の経験も交えながらお話を頂きました。言葉を選びながら、感情を込めてお話しされ
る姿を前にして、国を代表する立場にある方の想いや考え方だけでなく、国を背負うことへの誇
りを垣間見ることができました。
このように、国家を率いるリーダーから直接お話を伺うことで、自分自身も日本を代表して参
加しているのだという自覚と誇りが生まれました。それは私だけでなく席を同じくした ASEAN
の青年たちにとっても同様でした。20 代という若いこの時期に、「雲の上」のような人から直接
お話を伺ったり、お会いしたりする機会を得たことで、自信がつき、今後描く夢をより大きくす
ることにつながりました。将来的には私自身、日本を背負えるくらいの人物になり、国政に携わ
ってみたいという思いが芽生えました。
日本を含む 5 か国の訪問国において、多忙を極めるこのような国を代表する方々が時間を私た
ち参加青年のために割き、直接お話される姿を見、この事業がいかに日本と ASEAN の友好関係
の維持・発展に役立っているのかを感じ取ることもできました。
17
訪問国活動
ホームステイ
ホームステイとは
日本を含む各訪問国において、現地の家庭に 2 泊 3 日(※)で滞在する。ホストファミリーは本
事業の過去の参加青年や現地の人々がボランティアで引き受けている。ホームステイ先では、一緒
に滞在する外国参加青年と共に、一般家庭の日常生活を体験する。それぞれの家庭では温かいもて
なしを受け、帰国後も交流が続いている。ホームステイを終えて船に戻った後、それぞれのホーム
ステイでの経験を参加青年同士で共有できるのもこの事業ならではの特色である。(※ミャンマー
では 1 泊 2 日)
目的
実際に現地の人々の日常生活を体験することで、ASEAN 各国の歴史、人々の生活や習慣、文
化を身をもって学び、そこに生きる人々をより深く理解する。また、外国参加青年とホームステ
イの経験を共にすることで、参加青年同士の相互理解を図る。
ホストファミリーの計らいで結婚式を疑似体験(ブルネイ)
ホストファミリーとの記念写真(ミャンマー)
ホストファミリーが活動する青年団体を
訪問し意見を交換する(カンボジア)
ホストファミリーに案内された
イスラム教モスクの内部(インドネシア)
ブルネイ:交流を通じて未知の国が身近に
關 健宏(京都大学大学院 工学研究科1年)
ミャンマー:歴史的関わりを知る重要性
米川 愛美(獨協大学 国際教養学部4年)
事業参加前までは、ブルネイという国につ
いての知識も少なく、ただ漠然とイスラム国
家という未知の対象への好奇心を抱いた一
方、日本でのイスラム教に対する報道などか
ら、一種の恐ろしさをも覚えていました。し
かし、実際に現地でホームステイをしてみる
と、ホストマザーは英語の拙い私を気にかけ
て常に話しかけてくれ、ホストファザーは朝
から晩までブルネイの魅力を語ってくれまし
た。またある晩、ホストファミリーが親戚を
呼んでご馳走を振舞ってくれたのですが、そ
の際、私にブルネイの民族衣装を着せ、花婿
役として疑似結婚式を催してくれたのです。
彼らの心からのもてなしとユーモアを受け、
ブルネイの存在がとても身近に感じられるよ
うになりました。国籍も言葉も違う私たちを、
彼らが家族同然に扱ってくれるのを受けて、
イスラム教に対して持っていた間違ったイメ
ージも消えました。固定観念に囚われず、人
と交流することの大切さを実感しました。
ミャンマーでのホームステイの経験は、日
本とミャンマーの歴史的な関わりについて
深く考えさせられるものでした。ホストファ
ミリーのおじいさんは、戦後、職業訓練のた
め来日した経験を持つ人でした。当時、ミャ
ンマーという遠く馴染みの薄い国から来た
自分に、日本人がとても優しく接してくれた
と日本語で語って下さり、同じ日本人として
誇りを感じました。また、『ビルマの竪琴』
という愛読書を紹介して下さいました。この
本には、ビルマに残ることを決意した日本兵
の、祖国への思いや、現地で僧として生きる
覚悟が描かれており、日本とミャンマーとの
歴史的関係に強い興味を抱きました。その他
にも、ホストファミリーと一緒に日本の歌を
歌うなど、彼らの歓待を受けて喜びを覚えま
したが同時に、私たち日本の若い世代が、負
の歴史を含めた日本の歴史に正面から向き
合っていない現状に気付き、自分を含め歴史
について学び直す必要があると考えました。
18
訪問国活動
インドネシア:
異国の生活を見て宗教を見つめ直した
辻 則夫(香川大学 農学部3年)
カンボジア:社会活動への関心強くした
堀部 佳奈
(立命館アジア太平洋大学 アジア太平洋学部3年)
カンボジアでは、ホストファミリーの案内で、
同国の社会問題にかかわる様々な場所を訪ねま
した。町はずれのゴミ山では、そこに住みゴミか
らお金になるものを集めて収入を得ている人々
に出会い、貧富の差の現実に衝撃を受けました。
また、若者の進学支援を行っている青年団体や、
応急処置の知識を広める活動を行っている NGO
のリーダーと交流しましたが、そこではカンボジ
アの青年たちの考え、目標や夢について知ること
ができました。また、カンボジアと日本における
若者の社会活動参加についても意見交換し、その
際青年リーダーが語ってくれた、「『3 つの H
(Head, Heart, Hands)』があれば人は社会問題解
決に貢献できる」という言葉が印象的で、私自身
もより積極的に機会を求め、主体的に社会活動を
行うべきだと強く感じました。
私のホストファミリーは敬虔なイスラム教徒
で、家族全員が毎朝3時に起床し、1 日 5 回の
お祈りを欠かさず行っていました。また、ホス
トファミリーによれば、ホストブラザーが通う
小学校では、午後からイスラム教についての授
業が行われるということでした。宗教が、それ
ほどまでに彼らの生活の大きな要素を占めてい
ることを知って、自分が常識だと思っているこ
とが必ずしも世界に通用するわけではないとい
うことを痛感しました。一方で、そうした彼ら
の生活を自分のそれと照らし合わせてみると、
初詣や墓参りなど本来宗教行為であるはずの行
事を、自分が無意識の内にこなしているのを顧
み、そうした儀礼の宗教的意義や、私たち日本
人独特の宗教観もまた存在するのではないかと
考え直すきっかけとなりました。
課題別視察(施設訪問)
課題別視察とは
現地の人々や社会について学び理解を深めるため、政府の機関や大学、企業等を訪問し、その
国の取組みを学んだり、現地の青年との交流をする。特に最初の寄港国であるブルネイでは、デ
ィスカッション・グループごとに各テーマに関連する施設等を訪問し、そこで学んだことを船内
でのディスカッション活動の中で共有し、「青年の社会活動への参加」についての認識を深めた。
首相官邸情報局で担当者の説明を受ける
(ブルネイ)
ヤンゴン第一医科大学
(ミャンマー)
国情を知るうえで有用な気づきを得られた
山内 遼
国営造船企業 PT.PAL 社を視察
(インドネシア)
(京都大学
経済学部 4 年)
課題別視察として、私はブルネイでは首相官邸情報局、ミャンマーではヤンゴン第一医科大学、イン
ドネシアでは国営造船会社の PT.PAL 社を尋ねました。ブルネイの視察では、担当者から同局の役割に
ついてご説明いただきました。主な任務として、国民の愛国心・連帯意識発揚のため、国王の尊厳を保
持することを掲げて、報道機関への許可付与、国内情報の収集・発表といった活動を行っているとのお
話があり、ブルネイの国情を理解する上で大きな助けとなりました。また船に戻った後、ディスカッシ
ョン・グループで、この視察先での学びを基に、各国のメディア規制の様子について紹介しあいました。
ミャンマーでは、現地の医学生と交流する機会を得ました。大学での授業や教科書などが英語であるの
を知り、彼らの語学力の高さを痛感すると共に、医師の給与水準の低さから、卒業後他の職を目指す人
も一定数いるとの話を聞き、現地の医師の社会的地位と日本のそれとの違いを実感できました。またそ
の話を元に、参加青年やホストファミリーの方々とも、学生の進学状況や大学での生活についてより詳
しく話を聞くことができした。このように、実際に現地の施設を訪問し、見聞を広める機会を得ること
で、船内やホームステイ先の日常生活とは違った視点を通し、国情をより深く理解しようと努める様に
なりました。
19
パネルディスカッション
「出会う。変わる。新たな自分。
」
この事業との出会い、
ASEAN10 か国の参加青年たちとの出会いから、私たちは大きく成長しました。
ゼロから作る難しさ。仲間とやり遂げた達成感。1 人 1 人の自覚と責任感。船という特別な空間、各寄
港地でのホームステイなど多様なプログラムに溢れた約 50 日間の体験を通して、日本参加青年 39 人、
39 通りの変化が生まれました。
パネルディスカッションでは『出会う。変わる。新たな自分。』をテーマに、5 人の参加青年が事業か
ら得た多くの学びや変化を具体的なエピソードを交えて、生の声でお伝えします。
パネリスト
長尾 正明
富士通株式会社
持前の明るい性格で音楽
好きの各国参加青年と協
力し、船内でゼロからミ
ュージッククラブを立ち
上げた。価値観の違いを
理解しながらマネジメン
トすることの難しさを学
んだ。
前例のない中、自ら勤務
先に働きかけて理解を得
て、本事業に参加。ユー
ス・リーダーとして、挑
戦心と調整力を発揮し、
日本参加青年や各国のリ
ーダーの声に耳を傾け、
取りまとめに尽力した。
長谷川 朋子
西日本旅客鉄道(株)
畑中 みどり
愛知教育大学
初等教育教員養成課程音楽選修 4 年
歌って踊れて知性溢れ
る会社員。会社からの推
薦を得て本事業に参加
した。学生とも積極的に
関わるなど、明るい性格
で多くの参加青年から
愛された。
西川 由真
同志社大学
法学部政治学科 3 年
自分の殻を破るために、
ディスカッション活動運
営委員に立候補した。日本
参加青年のディスカッシ
ョン活動に対する不安に
耳を傾け、「皆が楽しめる
活動に」を目標に準備し、
仲間から厚い信頼を得た。
司会進行
柚山 昂輝
慶応義塾大学
商学部 4 年
日本・ASEAN ユースリー
ダーズサミットのロー
カルユースを経て参加。
背景や住む場所 の違う
日本参加青年をひとつ
にしようと力強く行動
した。現在は、事後活動
プロジェクトの リーダ
ーとして活躍中。
高梨 真衣
上智大学
外国語学部 4 年
20
ナショナル・プレゼン
テーション、クラブ活
動、ディスカッション
活動、情報管理等の数
多くの実行委員・係を
兼任し縁の下の力持ち
として、日本参加青年
の活動に大きく貢献。
Q&A
選考の流れについて
大林 由季
東京大学
教養学部4年
まずは、都道府県等に応募書類等を提出します。選考方法は、書類選考のみの
場合もあれば、面接を実施する都道府県もあります。続いて、内閣府において、
教養試験・小論文、英会話試験、個人面接、グループ面接が行われます。合格
者は、約 1 週間の最終選考兼事前研修を経て、正式に参加資格を得ることが
できます。
乗船前・選考後乗船までの準備について
深川 京香
立命館アジア太平洋大学 国際経営学部2年
選考前は筆記試験や英会話試験に備え、準備をしました。具体的には、時事問
題対策の本を読んだり、友人の留学生と英語で話す機会を増やしました。
選考後は、乗船後に行われるプログラムの準備を主に行いました。
地方に住んでいることもあり、参加青年とは SNS を使用し毎日連絡を取りな
がら、その準備をおこなっていました。
参加費以外にかかった費用は?
樋口 隆充
同志社大学
商学部3年
日本参加青年全体として、1 人あたり 5 万円を集金し、お揃いの T シャツ・
パーカー・着物等を購入しました。事業開始前に各係やナショナル・プレゼ
ンテーションの進行状況を把握するための自主合宿を行う際に活用しまし
た。また、個人的には各ホームステイ用に日本のお土産を自分で購入し、プ
レゼントしました。
勤務について
長谷 川朋子 西日本旅客鉄道(株)
会社から本事業を紹介され、事業参加中は研修という扱いでした。他にも研
修という形で参加した社会人もいましたし、休職や事業前に休日出勤をして
休暇を得た参加者もいました。働きながらの参加は難しいように思えます
が、上司に直接話して参加の説得をした青年もおり、事業に参加する熱意や
目標を持つことで充分に可能だと感じました。
プログラム中で苦労したことは?
北郷 孟 国家公務員(財務局)
プログラム中で苦労したことは体調管理です。船内での共同生活や各寄港
地でのホームステイをはじめ、慣れない環境での生活が続きます。体調を
崩してしまうとせっかくの貴重な体験の機会を逃してしまいます。全ての
プログラムに万全の状態で臨めるよう、日々の体調管理に気を配ることが
非常に大切です。
参加者の英語レベルは?
松本 大輝 新潟大学
日々の生活でのコミュニケーションは大丈夫でしたが、プログラムの一つ
であるディスカッションは苦労しました。しかし、ボディランゲージも使
い、伝える意識を持って話せば、聞き手も熱心に話を聞いてくれました。
間違いを恐れずに、積極的に自分から会話を行うことがとても重要でした。
21
経済学部4年
参加青年の声
名前/大学名 or 職業
① この事業への志望動機
② 事業の中での「出会い、自分の中での変化」
③ これからの挑戦
佐久間 美帆 横浜市立大学 国際総合科学部4年
前年度にローカルユースとして参加した YLS のディスカッション活動では、
外国参加青年の雰囲気に圧倒され、積極的に取り組むことができなかったた
め、それらの反省を活かして、国際交流を楽しみたいと思ったから。
大小を問わず、常に全力で取り組む外国参加青年と共同生活をしたことや、
様々な価値観や習慣に触れたことで、ものの捉え方や考え方が変化した。
事業を通して得た気付き、経験、スキル、ネットワークを活かしてアジアを引
っ張っていくような社会貢献をしていきたい。
①
②
③
山本 昂
①
②
③
大阪市立大学
経済学部4年
開発経済学を専攻しており、東南アジアを実際に訪れたいという思いと現地
00
青年と実際に対話をする機会を作りたかったため。
改めてコミュニケーションは難しく挑戦しがいのあるものだなと感じた。他
国青年との交流を通して、毎日をもっと楽しく生きようと思った。
仕事を通じて新興国の開発に携わるという目標は事業参加前から変わらな
い。言葉や考え方の違う人々の声を汲めるような大きな人間になりたい。
奥田 理紗子 青山学院大学 国際政治経済学部2年
① 海外に住んだことがあり様々な文化に触れたが、改めて日本人としての自分とい
うアイデンティティを学びたかったため。
② ホームステイにおいて、食べ物や日常生活のふとした瞬間など直に体験すること
でその文化の本質の理解の促進が得られると知り、自ら身をもって体験すること
の大切さを学んだ。
③ プログラムで得たネットワークとスキルを活かし、グローバル化してく世界に向
けて多くの人の視野が広くなるようなきっかけとなる活動を行っていきたい。
朱 明奈
①
②
③
(公財)日本英語検定協会 / (株)旺文社※出向中
「華僑」としての居場所を求め、同様の背景を持った東南アジアの人たちと出会う
ため。また、一生涯の友人を作り、彼らを通じ東南アジアをより身近に感じるため。
「周りに高い期待を抱くのではなく、与えられた環境の中で最大限、自分自身が周
りにいる人を幸せにできる人になりたい。」ホームステイ後の外国参加青年の言葉
に感化された。
「挑戦する大切さ」を学び今後もこの気持ちを忘れないでおく。この事業を通じて
得た友人たちと国境を越えた社会貢献に関わる活動を行いたい。
田中 卓 前職:証券会社 / 現職:飲食店ベンチャー
①
②
③
今後も経済成長が期待される東南アジアで仕事をする事を目的に、現地の文
化や風習をより深く理解し、各国に切磋琢磨できる友人を作るため。
イスラム教の家庭にお世話になった際、日常生活では気づかない宗教と生活
の深い関わりを実感し、改めて宗教に向き合って生きるきっかけを得た。
日本と東南アジアの架け橋となるような事業の展開を考えている。事業が成
功した暁には、何らかの形で同プログラムに貢献したい。
④
⑤
22
参加青年の声
タイエビ パリマ 上智大学 外国語学部4年
① 異なる国籍、文化、宗教、価値観等を持つ人々と交流し、時を同じくすること
00
で、異文化理解力や国際協調の精神を養い、自分自身の視野や可能性を広げて
いきたいから。
② ある ASEAN の参加青年に「英語の善し悪しは重要ではない。大切なのは“伝
えたい”と思う気持ちだよ。」と言われ、自分がその気にさえなれば、相手は
全力でぶつかってきてくれると感じた瞬間だった。
③ 世界中の人々の生活の質を上げ、より多くの人々の幸せや心の豊かさに貢献す
ること。国際人として世界を舞台に活躍し、世界をつなぐ架け橋になりたい。
長谷川 貴史 特殊金属線製造・販売業
①
②
③
齊藤 小夏
①
②
③
大阪大学
学生の頃、兵庫県が主催する船事業に参加し、船旅の虜となった。仕事
に余裕ができ、会社からは社外研修として参加した。
将来を語る参加青年との交流の中で、これまで目の前にある仕事にとら
われ、いかに閉鎖的な視野で過ごしてきたのかを自覚した。
地元の町興しや国際交流等の活動に参加し、積極的に対外的な視野を持
つように努め、国際社会の発展に貢献できる一員となりたい。
外国語学部3年
東南アジアの国々に興味があり、船上プログラムやホームステイなどを
通して、本音で語り合える友人を作りたいと思い、参加した。
同じホームステイ先だった参加青年と意気投合。彼女から、将来への思
いや物事に対する考えを聞くことができ、とても刺激になった。
この事業で得た貴重な経験や知識を、多くの人に共有したい。誰かの異
文化理解のきっかけになり、自分自身もそこで新たな気づきを見つけら
れたらと思う。
嶋村 泰一 立命館大学 経済学部 4 年
① 北米留学の経験から、アジア人・日本人としての視点を大事に考えるよう
になり、アジアに対する知識をより一層深めたかったため。
② ディスカッションを通して、自らが知らずに作っていた文化に対する「壁」
に気づき、理解をより深めることができた。
③ 参加青年とともに、アジア全体を活気づけるような、そして世界にアジア
の素晴らしさを伝えられるような活動を行っていきたい。
日野 美久
①
②
③
高知大学
教養学部 4 年
日本と東南アジアの子どもたちを繋ぎたいと思っていたが、そのために
はまず、自分が東南アジアの青年たちと繋がりたいと思ったため。
事業参加中、参加青年同士が出会う場を作るためにある企画を行ったと
ころ、回数を重なるごとに同志が増え、企画をする意義を知り、自信を
得た。
本事業で出会った同志とともに、日本と東南アジア諸国で異文化理解の
面白さ・必要性を伝えるイベントを企画し、実行し続けたい。
日本参加青年オリジナルロゴ
ナショナル・プレゼンテーションのテーマである「和」をコンセプトに、
「調和、協力、平和」を表すデザインにしました。
日本参加青年がお揃いで作った T シャツなどに使用しました。
23
展示内容紹介
1. 船内の活動紹介
船内活動の中で特に大きな割合を占める「ディスカッション活動」、参加青年の相互理解と
友情を深める「ソリダリティー・グループ(SG)活動」、各国の参加青年が自国の文化を紹
介・指導し、参加者はそれを体験・習得する「クラブ活動」、自国の文化や実情を紹介する
「ナショナル・プレゼンテーション」などの紹介に加え、キャビン生活の様子やキャビンメ
イトとの思い出のエピソードなどをご紹介します。
2. 寄港地活動紹介
寄港地における、表敬訪問、課題別視察などの様子や、日本参加青年のホームステイ体験などにつ
いて、写真や感想文などと共にご紹介します。
3. 日本国内活動紹介
地方プログラムや日本・ASEAN ユースリーダーズサミットなど、出航前の日本での活動を、写真や
感想文などと共にご紹介します。
4. アタイヤ紹介コーナー
「東南アジア青年の船」事業では、式典や表敬訪問、レセプションなど場面に応じた服装規定(ア
タイヤ)があります。このコーナーでは、第 41 回参加青年のアタイヤを展示します。
5. 相談コーナー
社会人と学生の日本参加青年が皆様のご質問にお答えします。
「仕事をしているけど、参加するには
どうしたらいいか?」
「選考のアドバイスが欲しい!」など、第一部では聞けなかった疑問にお答え
します。お気軽にお立ち寄り下さい。
6. スナックコーナー
コーヒーやタイのドライフルーツなど、ASEAN10 か国のお菓子や飲み物の試食コーナーです。
ASEAN ならではの味を、どうぞお楽しみ下さい。
7. 内閣府相談ブース
内閣府の担当者が事業や選考に関するご質問にお答えします。お気軽にお立ち寄り下さい。
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