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気を付けましょう! 公務災害でよく発生する災害(通勤災害編)
気を付けましょう! けましょう! 公務災害でよく 公務災害でよく発生 でよく発生する 発生する災害 する災害( 災害(通勤災害編) 通勤災害編) 今回は自転車・原付・自動二輪車による通勤災害についてです。 これからの季節は日が短くなり,道路の凍結や積雪によるスリップ事故が懸念される季節と なりました。過去3年間の通勤災害の発生件数では,月ごとの発生件数の増減はそれほどみら 12月 12月が17件 17件で最も多く,2月が16件で次いでいます。 れませんが,3年間の合計では また,平成23年度の通勤災害の認定件数は,55件で,前年度より8件増加しました。こ れは職員千人当たりで,1.1件の発生率になります。 職員千 職員千人に1人程度の 人程度の発生率ですが,一旦,事故が発生すると,骨折や 通勤災害は,確かに 靭帯損傷などの重症事例が多く占め,後遺障害が残るケースも多くあります。 また,通勤災害の半分以上は相手方のある第三者加害事案と言われる事故で,相手方や相手 方保険会社などと示談交渉を行う必要もあります。 認定件数( 認定件数(H21~ H21~23 年度) 年度) 区 分 通勤災害認定件数 (職員千人当たり) 自転車・原付・自動 2輪車認定件数 (構成比) H21年度 68件 (0.8 件) 33件 H22年度 47件 (0.9 件) 31件 H23年度 55件 (1.1 件) 24件 (48.5%) 48.5%) (66.0%) 66.0%) (43.6%) 43.6%) 通勤災害の 通勤災害の発生内容には 発生内容には次 には次の特徴があります 特徴があります。 があります。 ○ 上記のとおり自転車,原付,自動二輪車による発生割合が高い。 ○ 原付,自動二輪車,徒歩での事故では,骨折,靭帯損傷などの重症事案が多く,療養が 長引き,後遺障害が残るケースも少なからずある。 ○ 原付の事故では,雨や凍結によりスリップしたり,左折の際にスリップしての自損事 故が多く,車の横をすり抜け,交差点を入ったところで右折車と衝突したものがある。 ○ 自動二輪車での事故は,スリップによる自損事故のほか,交差点に進入した自転車との 衝突や対向右折車との衝突が多い。 ○ 自転車での事故では,雨や凍結スリップによる自損事故や交差点での車との衝突のほか, 自転車の整備不良によるものや操作ミスによるものも目立つ。 交通手段別の 交通手段別の受傷傷病 受傷傷病 交通手段 四輪車 自動二輪車 原付 自転車 徒歩 その他 計 H21・22 認定件数 31 21 24 19 19 1 115 〔単位:件〕 骨折 5 11 14 6 10 1 47 靭帯損傷 捻挫 12 1 1 1 3 2 2 18 -1- 主な傷病名 打撲 創傷 11 1 8 2 7 1 7 2 6 1 39 7 その他 2 2 計 31 21 24 19 19 1 115 事故原因の 事故原因の分類( 分類(H21・ H21・22 年度認定分) 年度認定分) 区分 項 目 自損事故 雨による転倒 33件 凍結による転倒 (51.6%) 交差点での左折時の転倒 自転車や歩行者の飛び出しによる転倒 下り坂や赤信号等での急ブレーキによる転倒 操作ミスによる転落・転倒 整備不良による転倒 相手車両と 交差点で対抗右折車との衝突 の衝突 横から出ていた車両との衝突 32件 見通しの悪い交差点等での衝突 (48.4%) 後続車からの衝突 相手直進車との衝突 右折待 車両との衝突 相手車両の の行動による衝突 機 予想外 件 数 6件 4件 2件 3件 5件 9件 4件 7件 5件 6件 2件 2件 1件 8件 構成比 9.4% 6.3% 3.0% 6.3% 7.8% 15.6% 4.7% 10.9% 7.8% 9.4% 3.1% 3.1% 1.6% 12.5% 事故の 事故の防止方法としては 防止方法としては, としては,次の点が考えられます。 えられます。 ① 法定速度を 法定速度を守ること。 ること。特に,雨天や 雨天や凍結時, 凍結時,左折時には走行速度に留意すること。積雪 時や凍結時にはできるだけ公共交通機関を利用すること。 ② 交差点での対向右折車両との衝突が多いことから,十分な安全確認を行うとともに,相 手から自分の車両が,乗用車の陰に隠れるなどで認識されにくかったり,走行スピードが わかりにくいことが考えられ,その点を留意しながら走行すること。 ③ 自転車や原動機付き自転車等では,乗用車のような車検制度がなく,特に,自転車で整 備不良のまま乗っていることが災害の遠因となっているものが多いことから,定期的な 定期的な 点検・ 点検・整備を 整備を適切に 適切に行うこと。 うこと。 なお,年に1回自転車安全整備点で整備点検を受けると,TSマークが貼付される。 TSマークには賠償責任保険と傷害保険の2つがセットのなった1年間の付帯保険が付 いているので,もしものときに安心である。 ④ 自転車に乗る時は「自転車安全利用五則」 自転車安全利用五則」を守ること。 1. 自転車は,車道が原則,歩道は例外 2. 車道は左側を通行 3. 歩道は歩行者優先で,車道寄りを徐行 4. 安全ルールを守る ○ 飲酒運転・二人乗り・並進の禁止 ○ 夜間はライトを点灯 ○ 交差点での信号遵守と一時停止・安全確認 5. 子供はヘルメットを着用 -2- 平成21 平成21~ 21~22年度 22年度通勤災害 年度通勤災害認定事例 通勤災害認定事例( 認定事例(事故原因別) 事故原因別) 表 ~ 因別 集 ち この は,平成21 22年度の通勤災害のう ,通勤手段が自転車,原付,自動2輪車で ある64件について,原 に 計し, なものを しています。 代表的 掲載 1 自損事故 (1) 雨による転倒 による転倒( 転倒(6件) 年月日 概 要 H21.7.10 原動機自転車で出勤途中,右折しようとしてブレー 8:10 キをかけてハンドルを右に切ったところ,雨で路面 が濡れていたため,滑って転倒した。 (2) 凍結による 凍結による転倒 による転倒( 転倒(4件) 年月日 概 要 H21.12.21 自宅からJR駅まで自転車で通勤中,三叉路を左折 しようとしたところ,路面が 7:15 路面が凍結しており,自転車 が滑って転倒した。 (3) 交差点で 交差点で左折時 左折時の転倒( 転倒(2件) 年月日 概 要 H21.11.12 勤務のために原付で出勤していたところ,交差点で 交差点で 15:00 左折中に 左折中に後輪がスリップし,転倒して負傷した。 (4) 自転車や 自転車や歩行者の 歩行者の飛出しによる転倒 による転倒( 転倒(3件) 年月日 概 要 H21.4.17 勤務が終了し,自動二輪で帰宅途中,直進が工事中 10:05 だったため,警備員の迂回の指示に従い交差点を右 折していたところ,交差点の角にある店舗から自転 車が車道に 車道に出てきたため,急ブレーキを掛けたとこ ろ,バランスを崩して転倒した。 (5) 下り坂や赤信号等での 赤信号等での急 での急ブレーキによる ブレーキによる転倒 による転倒( 転倒(5件) 年月日 概 要 H22.3.12 原動機付自転車で退勤中,下り坂でブレーキをかけ 16:20 たところ前輪が 前輪がロックし ロックし,右側に転倒した際に右膝 を捻り負傷した。 (6) 操作ミス 操作ミスによる ミスによる転倒 による転倒・ 転倒・転落(9件) 年月日 概 要 H21.5.29 勤務終了後,帰宅するため,駅まで急いで自転車を 19:00 運転していたところ,バランスを崩して,歩道から 歩道から 田んぼに転落 んぼに転落し 転落し,右手首を負傷した。 (7) 整備不良等 整備不良等による転倒 による転倒( 転倒(4件) 年月日 概 要 H22.5.21 帰宅時に自転車でトンネルを走行中,突然自転車の 18:10 後輪の 後輪の泥除けがはずれて 泥除けがはずれて巻き込まれ,自転車を動か すことができなくなった。その際,無意識に左足を 突き,転倒した。 -3- 傷病名 骨折 種 職 その他職員 種 傷病名 職 創傷( 過 その他職員 傷 ) 擦 含む 傷病名 骨折 種 運輸 業 職 員 職 事 種 擦 運輸 業 職 含む 傷病名 職 創傷( 過 事 傷 ) 員 種 靱 腱断 義務教育学 裂 校職員 傷病名 帯, 傷病名 骨折 職 職種 義務教育 以 外 の 教育 職 員 傷病名 打撲・挫傷 種 義務教育学 校職員 職 2 相手車両との 相手車両との衝突 との衝突 (1) 交差点での 交差点での対向 での対向右折車 対向右折車との 右折車との衝突 との衝突( 衝突(7件) 年月日 概 要 傷病名 H21.7.22 通勤のため,普通自動二輪車で道路を直進していた 骨折 7:50 ところ,反対車線から右折した 右折した乗用車 した乗用車の側面に衝突 し,負傷した。 (2) 横から出 から出てきた車両等 てきた車両等との 車両等との衝突 との衝突( 衝突(5件) 年月日 概 要 傷病名 H21.5.15 自転車で帰宅途中,道路を横切ってきた自動車が進 骨折 17:35 路を妨害,衝突し,左踵を道路に強く打ちつけ,同 部位を骨折した。 (3) 見通しの 見通しの悪 しの悪い交差点や 交差点や信号機のない 信号機のない交差点 のない交差点等 交差点等での衝突 での衝突( 衝突(6件) 年月日 概 要 傷病名 H21.4.2 軽二輪で退勤途中,信号機のない交差点に差し掛か 打撲・挫傷 17:45 ったところ, 交差点に 交差点に進入してきた 進入してきた自転車 してきた自転車と 自転車と衝突 し,転倒して負傷した。 (4) 後続車から 後続車からの からの衝突( 衝突(2件) 年月日 概 要 傷病名 H21.10.27 普通自動二輪車で退勤途中,赤信号で停車し,信号 打撲・挫傷 18:00 が青となり進んだところ,後方から 後方から軽四自動車 から軽四自動車に 軽四自動車に追 突され,転倒し負傷した。 (5) 相手直進車との 相手直進車との衝突 との衝突( 衝突(2件) 年月日 概 要 傷病名 H22.7.28 自転車で出勤しようと寮から市道に出た直後,後方 打撲・挫傷 7:30 から進行してきた 進行してきた自動車 してきた自動車に 自動車に衝突され 衝突され,ボンネットに 仰向けのまま叩きつけられた後,路面にも叩きつけ られ負傷した。 (6) 右折待機車両との 右折待機車両との衝突 との衝突( 衝突(1件) 年月日 概 要 傷病名 H21.4.17 自動二輪車で出勤途中,前方の車両が進路変更した 打撲・挫傷 7:35 ため,進路変更したところ,前方に右折待ち普通乗 用車が停車していたことから,これを避けようと更 に進路変更をしたが間に合わず,普通乗用車と接触 してバランスを崩し,自動二輪車ともども転倒し, 負傷した。 (7) 相手車両の 相手車両の予測外の 予測外の行動による 行動による衝突 による衝突( 衝突(8件) 年月日 概 要 傷病名 H21.4.21 自動二輪車で出勤途中,右前を走行していた相手方 打撲・挫傷 13:30 乗用車が 乗用車が方向指示器を 方向指示器を出さずに左折 さずに左折してきた 左折してきたため, 急ブレーキをかけたものの間に合わず,接触して転 倒した H22.8.20 オートバイで帰宅途中,渋滞で停車中の車両の左側 打撲・挫傷 18:18 を 走 行 中 , 停車車両の 停車車両の左後部ドア 左後部ドアが ドアが突然開いた 突然開いたた め,急ブレーキをかけたが間に合わず,接触して転 倒した。 -4- 職種 義務教育学 校職員 種 職 その他職員 種 職 その他職員 職種 警察職員 種 職 職員 警察 種 職 職員 警察 職種 運輸 事 業 職 員 運輸 事 業 職 員