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久良岐便り - 久良岐母子福祉会

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久良岐便り - 久良岐母子福祉会
久良岐便り
(第7号)
(水森亜土作)
久良岐の里にも秋の深まりが感じられる今日この頃です。
子どもたちも 2 学期の様々な行事を経験して、一段と成長しております
ご家庭でも親子での楽しい活動を繰り広げ、充実した時を過ごされて
いる事と思います。
「親は子育てを通して親になる」ともいわれています。
久良岐母子福祉会も、これまで親が子育てを楽しいものだと感じなが
ら、親自身も育っていくことを願って様々な取り組みを行ってきました。
さらに一歩進めて、親が自分の生き方を広げたり、自己発揮をしなが
ら互いに子育てを支え合う力を身につけたりしていく場としての役割と
して、どのようなことが大切か法人全体で取り組んでおります。皆様の
中で久良岐にこのような支援をしてほしいなどのご要望が在りましたら
ご意見をお寄せいただきたく存じます。
さて 7 号は、久良岐の子どもたちが夏に様々経験をした様子などを各
施設からの報告を交えて掲載しております。子どもたちの輝かしい表情
をご覧いただけると思います。(平成18年11月)
発行人
社会福祉法人
久良岐母子福祉会 理事長 鈴木ひろ
〒232−0063
Tel045−731−5994
横浜市南区中里3−23−1
Fax 045−721−3166
http://www.kuraki-boshi.or.jp/
久良岐学童部(2006 年キャンプです)
久良岐乳児院 (水族館に行きました)
久良岐保育園 (プールは楽しい!) (七夕バイキング)
くらき永田保育園(納涼祭)
(お泊まり保育)
法人研修会 第5回
発達障害
日時: 平成17年9月6 日
場所: ウィリング
講師: 児童精神科医 管野 美紀先生(南部地域療育センター)
今回は、各施設「
発達障害」
の事例を出し合い、菅野先生を中心に
今抱えている問題や、今後の対応について、意見交換を展開していきました。
各施設、抱えている問題が似ていて、どう発達障害の子どもを観ていくか?という点に
集中しました。
菅野先生は、発達障害について…
・発達障害は、知的に低くはないが対人関係等での障害があり、知的障害との
違いはそこにある。
・「
軽度発達障害と言われるのは、何故?」
∼「アスペルガー障害」
「広汎性発達障害」「
高機能自閉症」
「学習障害」
「ADHD」
等、知的遅れがない発達障害
等、紹介された。
いかに集団の中でも、パニック状態を最小限にし、子どもへの負担を減らすか…
*出来るだけ刺激の少ない環境・
場所においてあげる。
*怒った時、気分を落ち着かせる場の提供。
*集中する時間を短くする。(例:10分やったら、5分休憩)
*場合により、Dr
から処方される投薬治療。
等。
質問に対し、具体的なアドバイスがあり、また前回よりもフロアとの質疑応答も増え
実りある研修になりました。
今後も、この様に事例を取り入れ、異職種間での意見交換を更に生かし、
各現場に役立てていけるとより良いものになっていくのではないだろうか 。
以上
久良岐保育園のお泊り会
平成18年7月14日(金)∼15日(土)に、久良岐保育園の年長児・ばら組のお泊り会が
ありました。
今回のお泊り会のねらいは…
・家族から離れて、クラスの友達と保育園に泊まることを期待する。
・グループ、クラスの中で自分の係、役割など責任を持って行う。
・クラスで育てた食物の成長、収穫を喜び、食卓にのせ感謝していただく。
・友達とのつながりを深め、思いを伝え合いながら過ごしていく。
・2日間共に生活する中で、何事にもルールがあり、それを守ってみんなで協力して
いかないとスムーズに進まないことに気が付く。
お泊り会までの準備としては、
「お泊り会でどんな事がしたいか」
「夕食は何が食べたいか」
「どんなお風呂に入りたいか」などを子ども達と話し合い、全職員が関ってお泊り会への
期待を高めてきました。
<一日目>
◆午前・野菜の収穫
自分達の畑で育てた野菜を収穫しました。特に枝豆は豊作でした。収穫した野菜は給
食室に運び、夕食の食材になりました。
◆午後・冒険ゲーム
「お泊り会でどんな事がしたいか」の話し合いの中で、子ども達から出た『冒険ゲー
ム』は当日だけではなく、お泊り会前の活動として取り組んできました。
『久良岐保
育園に住んでいる蛇は実は保育園の守り神(ドラゴン)で、大事な水晶を失くして困
っている』というストーリーを楽しんできて、お泊り会当日、みんなで力を合わせて
水晶を探すことになりました。3グループに分かれ、山・海・空をテーマにした冒険
ゲームを制覇し、水晶の地図を手に入れ、無事水晶を見つけ出すことができました。
◆夕食
山・海・空をテーマにした屋台スタイルで、自分達で好きな物を選んで食べました。
好きな物から食べていいというのがとても魅力だったようで、一番人気は『海のゼリ
ー』でした。
◆花火
園庭で打ち上げ花火やナイヤガラなどの花火を見ました。
空を見上げ何度も「うわぁ∼!」と歓声をあげる子ども達でした。
地域の方達もたくさん見にいらして好評でした。
◆お風呂
乳児プールが『くらきの湯』に変身!子ども達は、この日のためにお家でお風呂に入
る時、自分で体を洗う練習をはりきってやっていたそうです。
<2日目>
元気良く起床。朝食を食べ、無事保護者の元へと帰っていきました。
体調の心配な子が何人かいましたが、全員で楽しくお泊り会に参加できた事が何より嬉し
いことでした。
全員でちからを合わせて見つけ出した水晶は、お泊り会の翌週に子ども達の手によってド
ラゴンへと返されました。
お泊り会を経て、また一つ成長した子ども達でした。
学童キャンプ報告
7月27日(木)・
28日(金)の二日間、くらき学童部は、神奈川県津久井町にある、神
之川キャンプ場へ行ってきました !!
バスで揺られること約2時間30分。心配していた天気もなんとかもってくれて一
安心。
開村式から始まり、いよいよ皆待ちに待ったキャンプの主役
川遊び!!
水はしびれるほど冷たかったですが、魚を捕まえたり、流れに流されるのを楽しん
だりと、子どもたちにとっては水温など関係無いようでした。
そして夕飯はBBQ(バーベキュー )!!
肉や野菜を、ほぼ全ての子がタレをた
っぷりつけながらお腹いっぱい食べました!
夕飯のあとは、キャンプ の王様、キャンプファイア!!毎年くらき学童のキャンプ
では、3,
4班に分かれ、それぞれスタンツをしています。今年も例年通り、この日の
為に1
ヶ月程前からコツコツと準備や練習を重ねてきました。
練習をみっちりこなしていた班も、練習よりも遊びをとっていた班のメンバーも、皆
共通して緊張した面持ちでした 。
しかし、そんなスタンツも、全ての班が大盛況のうちに幕を閉じました。
そして、裏の一大イベント「就寝」。
意外にも女の子の部屋ではそんなに騒ぐ様子も無く、早々と寝息が聞こえてき
ました。 しかし、予想通りの結果を残してくれた男の子の班。私たち職員も、キャン
プに来たと実感した一場面でした。
二日目の朝は、夜遅くまで作った、先生たちの特製カレー !!チキンと豚の2種
類を用意しました。
そんな朝食を摂った後は、キャンプ最後の川遊び!みんな 川に悔いを残さない
よう、全力で遊びました。 途中、夏のおやつの神様、スイカが登場しました。もちろ
んタダ では食べれません。 「スイカ割り」です。偶然、キャンプ中に誕生日を迎え
たラッキーボーイが皆を代表して、スイカを叩き割ってくれました。その後も、引き
続き全力で川遊びをして、帰路につきました。
一泊二日にしては充分、夏を堪能できたキャンプになりました。
乳児院は、江ノ島水族館に行ってきました。
少し前まで体調が崩れ気味でしたが、当日はみんな元気に
大好きなお魚さんに会いに行くことが出来ました。
その楽しい思い出をみんなにも教えちゃいます。
右の写真は、大きなカメさんを
見ているところです!
あんまり大きいからびっくりしちゃった!
でも、だんだんとカメさんが可愛いく見え
てきて、最後はカメさんとチューしちゃっ
た!!
江ノ島水族館の他にも、大好きな水遊び・泥遊びもいっぱいしました。
0才児は、初めての体験で大泣きしてしまう児も何人か・・。
1・2才児になると、顔にお水がかかってもだいぶ泣かないで遊べるよう
になり、バシャバシャと手でお水を叩いて大はしゃぎ!
3才は、お水も泥もお友達!もう、誰にも止められないほど大はしゃぎ!
こんな感じで、赤ちゃん達も、夏の暑さに負けず、毎日すくすく元気に
成長してます。職員も、子ども達の元気いっぱいパワーに負けないくらい、
いっぱい遊びましたね!
・ ・・子どもよりも真剣に遊んでいたような気もしますが。
子どもシリーズ
『模倣の魔法』
くらき永田保育園
園長 鈴木 八朗
ついこの前までハイハイしていた赤ちゃんが、立って歩き始めた頃は、親で
あれ、保育士であれ、ハラハラドキドキで子どもを見ています。
“あっ、立った”
と思ったらしりもちをついて。“歩いた”と思ったら、また転んで・・・。
でも、改めて考えてみて、すごいなと感心してしまうのは、「立ち上がる」こ
とや「歩く」ことを赤ちゃんはあきらめないことです。
先日、私の友人が交通事故で足を怪我し、入院してしまいました。仕事を任
され早く元の生活に戻りたい彼ですが、リハビリでの歩く訓練は、考えていた
以上に苦痛で根気も必要だそうです。それでも大人は「また、立って歩かねば
ならない」ということが分かっているので頑張ることが出来るのでしょう。
では、赤ちゃんは何故、転んでも倒れても、歩き始めるのでしょう?
お母さんに褒められるからでしょうか? それもあるかもしれません。でも、
褒められることだけを求めて立ったり、歩いたりしているようには考えられま
せん。
では、遺伝子に組み込まれているからでしょうか?これも正解とは思えませ
ん。1920年にインドの森の中で発見されたアマラとカマラは、オオカミに
育てられ、四つんばいで走っていたそうです。もし、立って歩くことが遺伝子
に書き込まれていたならば推定8歳といわれるアマラは立って歩くことが出来
たはずです。
そもそもヨチヨチ歩きの赤ちゃんよりも、ハイハイの方が早く移動できるし、
安定しているはずです。さらに転ぶことだってありません。それでも赤ちゃん
が立とうとするのは不思議ではありませんか?
正解ではないかもしれませんが、赤ちゃんは自分を育ててくれる相手を模倣
する本能があると思うのです。アマラとカマラが四つんばいで走っていたこと
の理由もそのためではないでしょうか。
そして、その模倣(立ったり・歩いたり)がまわりの大人たちから好意を持
って受け入れられたときには、喜びと希望の感情が生まれ、さらにその行動の
意欲が湧いてくるのでしょう。
2∼3歳くらいになると真似っこしたいという欲求も高度になり、
「料理をや
ってみたい」「洗濯してみたい」といったことを言うようになります。しかし、
現代の家庭の中では、特に仕事をもった親の家庭では、頭では分かっていて
も、子どもの欲求を認め、すべて任せることは困難でしょう。「おもちゃで遊ん
でて!」
「テレビでもみていなさい!」というのが現実といったところではない
でしょうか。昔の子どもたちなら、兄弟や友達を集めて「おままごと」のよう
な“群れ遊び”で大人の生活の模倣が出来ましたが、現代では保育園のような
ところで行わなければ「人間関係を学ぶ」群れ遊びは体験することは困難です。
そして、その結果、模倣の対象はテレビに移ってきています。しかし、テレ
ビはいくら模倣しても相手との一体感は得られません。浜崎あゆみのように化
粧して、.浜崎あゆみのように着飾って、浜崎あゆみのように歌っても、一方通
行の一体感だけで、赤ちゃんが感じるような「生きること喜びや希望の感情」
は感じられません。そしてそのことは「成長の意思」の力を弱めているような
気がしてなりません。
また、子どもの模倣の本能は行動面だけではありません。たとえば「天気が
いいですね」というときには「天気が良くて気持ちよいですね」という言葉以
外の意味も含まれています。子どもはそんな大人の行動や、言葉や感情を良く
観察し、深く感じ取ることで、その大人の考え方や感じ方まで模倣します。
実際、子どもは何で叱られたかは覚えていなくとも、どのように叱られたか
は良く覚えています。そして、人形や自分よりも幼い子どもに同じように叱っ
たり、叩いたり・・・。
また、お母さんが夕日を見て「きれい!」という言葉を使うなら、子どもは
その母親の表情までも真似て「きれい!」と言う様になります。そもそも「き
れい」という言葉の意味するものは目に見えないものなので、その情景と母親
の感覚をセットで覚えていくようです。同じように『勇気』『やさしさ』『希望』
といったものも目に見えませんが体験と一緒に子どもは模倣するわけです。
子どもは大人の言葉を模倣する過程で、大人の感覚までも真似てしまうとい
うことです。恐ろしい力ですね。
子どものモデルとなるような大人でいなければ・・・自分に言い聞かせるよ
うな文章でした。
編集後記
久良岐便り 7 号が完成しました。各施設の協力によるものと深く感謝いたしま
す。厳しかった夏でしたが、こうして見ると楽しい思い出に包まれていたこともわかりま
す。また、秋の思い出作りにがんばっていきたいものと思います。有り難うございました。
編集委員一同(平成 18 年 11 月)
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