Comments
Description
Transcript
「2014 FRANTIC UNDERLINES」展 礒谷権太郎
presents 「2014 FRANTIC UNDERLINES」展 礒谷権太郎、廣瀬薫、笹山直規、清原亮、杉本克哉、高森幸雄、田井中善意 Frantic Gallery、 東京 2014 年 5 月 13 日(火) – 18 日 (日) 2014 年 5 月 13 日(火)より、Frantic Gallery では例年開催しているフランティック・アンダーラインを開始いたします。この展示は所属アーテ ィストたちによる最新の試みにアンダーラインを引き、長期的展望のもと、わたしたちの前に現れた新たな日本の現代アーティストたちがもつ才 能へ目を向けるものです。今回は7名の作家たちによる 40 点を超える作品を展示し、ローカルなアートシーンの可能性を示すとともに、彼らがそ れぞれにかかえているテーマと表現手段へのアプローチをご覧いただきます。既に数年にわたって国際的水準の経験を積んだアーティストたちと 、美術大学を卒業して間もないアーティストたちが、自らの表現と将来的なヴィジョンを発表します。われわれ Frantic は彼らの表現するアート の構想を読み解き、展示をかたち造り幅広い鑑賞者に向けて発信することで、彼らが生み出す視覚的メッセージのキーポイントに 2014 本のアンダ ーラインを引きます。 展覧会詳細 展覧会タイトル: 2014 FRANTIC UNDERLINES 参加作家: 礒谷権太郎、清原亮、笹山直規、杉本克哉、廣瀬薫、高森幸雄、田井中善意など 主催: Frantic Gallery キュレーター: ENTOMORODIA curatorial net/work 会期: 2014 年 5 月 13 日(火) - 18 日(日) オープニングレセプション: 2014 年 5 月 13 日(火) 18:00-20:00 開廊時間: 12:00 – 19:00 (18 日(日):12:00~18:00) 会期中無休 住所:154-0001 東京都世田谷区池尻 2-4-5 IID 1F URL: www.frantic.jp 問い合わせ:[email protected] 礒谷権太郎 (Kentaro Isotani) 礒谷権太郎は「Life is a tragedy when seen in close-up, but a comedy in long-shot(人生 は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れ ば喜劇である)」というチャールズ・チャ ップリンの言葉を信じ、それに従いなが ら破綻の結末とジョークを掛け合わせた 身体を作り出します。この「礒谷の」劇場 的身体は、物自体を見せると同時に音楽 、娯楽、演劇を生じさせ、見る者はとき に哀しみを、ときにアイロニーをかき立 てられるのです。 Kentaro Isotani, Orion puppet, mixed media, H260xW130xD90cm, 2014 Kentaro Isotani, ACTERSA, mixed media, H55xW18xD7cm, 2014 Kentaro Isotani, Bucket Woofer, mixed media, H58xW35xD35cm, 2014 廣瀬薫 (Kaoru Hirose) Frantic は、廣瀬薫の絵画にアンダー ラインを引きます。廣瀬の作品で表 現されるイメージは、ある肖像を構 成すると同時にそれを溶解し分解さ せます。不安を孕んだイメージ―― たとえば人形の顔のクローズアップ ――は、形象を不安定で決して固定 されない視覚の領域へと拡大してい きます。画面上の小さな黒いシミは 水の中のプランクトンのように集積 することで知覚されますが、次の瞬 間にはすでに、認識された対象は形 象と空間の間の境界線を消しながら 分散し始めているのです。 Kaoru Hirose, Plane, oil on panel, 65.2x106cm, 2012 Kaoru Hirose, Doll 1, oil on canvas, 130.3x130.3cm, 2014 Kaoru Hirose, Doll 2, oil on canvas, 130.3x130.3cm, 2014 Kaoru Hirose, Doll 3, oil on canvas, 130.3x130.3cm, 2014 Kaoru Hirose, Doll 4, oil on canvas, 130.3x130.3cm, 2014 Kaoru Hirose, Doll 5, oil on canvas, 130.3x130.3cm, 2014 Kaoru Hirose, Boat, oil on canvas, 97x145.5cm, 2014 笹山直規(Naoki Sasayama) 事故・死の直前、直後の瞬間は、人体と事 故現場全体の構図にとって完全に予測不能 な配置や連関、姿勢をもたらすものです。 わたしたちが目を向けるのは、「ネクロダ ンス」の美学的可能性を探る笹山直規の新 しいシリーズです。笹山の水彩画における 「偶然性」は自由で想像もできない方向に むかって身体と表現を再構成し、なおかつ 両者は依然として自らの形と美のために闘 い、それを維持しているのです。笹山の作 品に表現された、人間の身体に起こる非日 常性にご注目ください。 Naoki Sasayama, Posing # 1, watercolor on paper, 65x53cm, 2014 Naoki Sasayama, Posing # 2, watercolor on paper, 53x41cm, 2014 Naoki Sasayama, Posing # 3, watercolor on paper, 65x53cm, 2014 Naoki Sasayama, Posing # 4, watercolor on paper, 60x50cm, 2014 Naoki Sasayama, Posing # 5, watercolor on paper, 60.6x60.6cm, 2014 Naoki Sasayama, Hamburger Eats Me!, watercolor on paper, 53x53cm, 2014 清原亮 (Ryo Kiyohara) 核爆発の写真はわたしたちにとって強力な意 味とメッセージを含むイメージですが、いった んモニター上のデジタル画像になってしまえば 単なる色の連続でしかありません。清原亮は、 油絵具とアルキド樹脂を使い、パネル上に反復 する機械的なパターンのイメージを再生させる ことで、そのギャップを際立たせます。そのと き彼はイメージの持つメッセージ性と表現に用 いる素材を一気につなぎ合わせます。そうして 具体的な空間/時間に起きた爆発とそれによっ てひき起された結果が機械的に描かれたイメー ジの裏から主張することとしないこととの間で 浮遊し、記録と記憶のずれから絵画というもの が表現であるかということを問いかけます。 Ryo Kiyohara, mushroom cloud “hiroshima” #1, oil, alkyd on wooden panel, 120x120cm, 2013 Ryo Kiyohara, mushroom cloud “hiroshima” #2, oil, alkyd on wooden panel, 120x120cm, 2013 Ryo Kiyohara, bomb picture #4, oil, alkyd on wooden panel, 100x100cm, 2013 Ryo Kiyohara, bomb picture #6, oil, alkyd on wooden panel, 100x100cm, 2013 Ryo Kiyohara, bomb picture (gradient color) #1, oil, alkyd on wooden panel, 100x100cm, 2014 Ryo Kiyohara, bomb picture (gradient color) #2, oil, alkyd on wooden panel, 100x100cm, 2014 Ryo Kiyohara, aerial photograph on the light box “hiroshima”, mixed media, 44x32x8cm, 2013 Ryo Kiyohara, aerial photograph on the light table “hiroshima”, mixed media, 96x105x75cm, 2013 杉本克哉(Katsuya Sugimoto) 杉本克哉は、ハイパーリアリスティ ックな手法で、自分が向き合ってい る倫理的命題を描き出します。彼の 新シリーズでは、われわれが直面し 取捨選択すべき事柄を示唆するも のとしてことわざをとりあげ、それ らを視覚化する試みが行われてい ます。矛盾しているようにも思われ ますが、杉本は人形やおもちゃとい った一見瑣末なものを使って古今 の知恵を表現し、善悪に対する自分 の視点を示しながら、ことわざとい う言語的メタファーがもつ形式的 な特色を絵画という視覚的なアー トへと組み込んでいきます。 Katsuya Sugimoto, “A friend in need is a friend indeed.”/「幸福な時は真の友を見分けられない、不幸な時は誰が敵だがはっきりする」, oil on canvas, 53.5x53.5cm, 2014 Katsuya Sugimoto, When close they are clenching horns, when far – they are crying MOO / 近くでは角を付き合い、遠くではモーモーと鳴き合う, oil and silver leaf on canvas, 165x165cm, 2014 Katsuya Sugimoto, “Better an egg today than a hen tomorrow.”/「明日の鶏より今日の卵。」, oil on canvas, 45.6x38cm, 2014 高森幸雄 (Yukio Takamori) 高森幸雄は写真の生む記録性に 満足することができず、その記録 とある瞬間の記憶を合わせて絵画 というアートで表現しようと試み ています。高森の作品は、あたか も高スピードで都市を通り抜ける 人々の心理的フィルターを通して 見ているかのようです。そこでは 、写実的な厳密さとぼやけた印象 、柔らかい光のグラデーションと アドレナリンがひき起す眩暈、瞬 時に起こる出来事が統合されてい るのです。 Yukio Takamori, Traffic Speed - Night Motion, acrylic on plywood, 65.2x100cm, 2014 Yukio Takamori, Trafficscape (Kinetic) I, acrylic on plywood, 89.4x145.5cm, 2014 Yukio Takamori, Trafficscape (Kinetic) II, acrylic on wooden panel, 89.4x145.5cm, 2014 田井中善意(Zen Tainaka) Frantic は皮肉を孕んで、多数のケ ースにサティリカルな世界表現に 下線を引きます。ジャンルの条件と スタイルのルールから解放された 田井中の絵画的表現は悪と善を悪 夢の境界線にあるドリームのよう に見せています。彼の作品のシュル リーアルのシチュエーションは理 性とナンセンスとゲームしながら、 現在のアクチュアルなリアリティ と作家の周りにある現実に対する クリティカルな視点に光を与えま す。 Zen Tainaka, Space Shuttle, acrylic, plastic, aluminium, textile on wooden panel, 72.7×91cm, 2014 Zen Tainaka, Meat Meat Meat, acrylic, wool, resin, plastic on wooden panel, 53×45.5cm, 2014 Zen Tainaka, Kill Buddha, acrylic, lacquer on canvas, 91x116.8cm, 2014 展覧会詳細 展覧会タイトル: 2014 FRANTIC UNDERLINES 参加作家: 礒谷権太郎、清原亮、笹山直規、杉本克哉、廣瀬薫、高森幸雄、田井中善意など 主催: Frantic Gallery キュレーター: ENTOMORODIA curatorial net/work 会期: 2014 年 5 月 13 日(火) - 18 日(日) オープニングレセプション: 2014 年 5 月 13 日(火) 18:00-20:00 開廊時間: 12:00 – 19:00 (18 日(日):12:00~18:00) 会期中無休 住所:154-0001 東京都世田谷区池尻 2-4-5 IID 1F URL: www.frantic.jp 問い合わせ:[email protected] www.frantic.jp www.entomorodia.com