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じゅんさい池の自然 ・・・現状と課題 じゅんさい池の自然 ・・・現状と課題
じゅんさい池の自然・・・現状と課題 じゅんさい池の自然 ・・・現状と課題 平成27年(2015)10月17日 中地区コミュニティセンター 環境省希少野生動植物種保存推進員 ・新潟市潟環境研究所 ・生物多様性保全ネットワーク新潟 事務局 井上 信夫 これまでの活動から(1) 2003年7月外来魚生息状況調査 2003年7月19日 西池 2003年7月19日 東池 1 じゅんさい池の自然・・・現状と課題 ブルーギル オオクチバス タモ網による採集結果 釣りによる採集結果 西池 西池 ほとんど カムルチー稚魚 ギンブナ3尾 オオクチバス♀ 西池 体長27cm(全長約33cm) タモ網による採集結果 東池 ブルーギル【特定外来生物】 オオクチバス【特定外来生物】 じゅんさい池で確認された魚類 2003年7月19日調査 種名 西 池 東 池 3 25 コイ ギンブナ + モツゴ 備考 5尾目撃(錦鯉混じる) ※オオクチバスを西池⇔東池 移動する釣りの小学生 6 カムルチー (ライギョ) 500+ オオクチバス 10 ブルーギル 18 16 確認魚類:5種 ・コイは 西池では確認できない ・オオクチバスは西池・東池で、 ブルーギルは西池でのみ確認 ・メダカは確認できない すべて稚魚 保護する成魚目撃 ※学校の先生からカメを じゅんさい池に放してくるよう 言われたという小学生 2 じゅんさい池の自然・・・現状と課題 これまでの活動から(2) 2004年9月25∼26日 じゅんさい池サミットに合わせて 柴犬も見物 じゅんさい池 調査結果 分類群 魚類 種 名 2004年9月25∼26日 西 池 東 池 1 11 1 ゲンゴロウブナ ギンブナ 2 モツゴ ブルーギル カムルチー 4 1 両生類 ウシガエル幼生 12 爬虫類 クサガメ 12 36 1 2 ミシシッピアカミミガメ 甲殻類 1 スジエビ 3 ヌマエビ科の一種 アメリカザリガニ 水生昆虫 4 1 1 イトトンボ幼虫 コシアキトンボ幼虫 2 ゲンゴロウの一種 2 3 コオイムシ 2 12 ヒメミズカマキリ 3 5 3 じゅんさい池の自然・・・現状と課題 ギンブナ鼻上げ ・・・酸欠ぎみ ウシガエル幼体 人を恐れないバン幼鳥 巨大アカミミガメ これまでの活動から(3) 10年後の状況 2014年8月3日 Save Japan Project 2014 じゅんさい池の生きもの観察 参加 160名 ・・・グループごとに園内で観察 4 じゅんさい池の自然・・・現状と課題 Save Japan Project 2014 じゅんさい池の生きもの観察 ・・・専門分野のガイドが解説 開会式の様子 現場での解説 5 じゅんさい池の自然・・・現状と課題 じゅんさい池の魚類・カメ類 種名 じゅんさい池で確認されたトンボ類 2014年8月3日 東池 西池 備考 コイ(飼育品種) + + ニシキゴイ + + ギンブナ + + タモロコ + モツゴ + ● キタノメダカ + + カムルチー + ● オオクチバス ※ ※ 当日は確認できなかった ブルーギル ※ ※ 当日は確認できなかった クサガメ ● ● ミシシッピアカミミガメ ● ● キバラガメ ※ No. 科名 1 モノサシトンボ科 2 イトトンボ科 2014.8.3実施 種名 モノサシトンボ 西池 東池 ○ ○ ○ ○ ○ (オオモノサシトンボ) 在来 在来:持ち込み? 商品名:ミドリガメ マリンピア日本海 田村氏撮影 2014.9.27 移入 キイトトンボ 3 アジアイトトンボ 4 クロイトトンボ ○ 5 セスジイトトンボ ○ 6 ヤンマ科 7 10 アオヤンマ オオルリボシヤンマ 8 9 ギンヤンマ エゾトンボ科 オオヤマトンボ トンボ科 ショウジョウトンボ ○ ○ ○ 東池1個体のみ ○ ○ 東池1個体のみ 11 コフキトンボ ○ 12 シオカラトンボ ○ ●当日捕獲 +目視確認 ※別な機会に確認 13 オオシオカラトンボ ○ 魚類8種(うち外来種:6種) オオクチバス・ブルーギルが確認できず 14 ウスバキトンボ 15 コシアキトンボ ○ ○ 16 チョウトンボ ○ ○ 17 アキアカネ 18 ノシメトンボ 19 マイコアカネ 20 リスアカネ リバークーター ※ 2013年捕獲 備考 ○ 確認種数 調査担当者 ○ 12 9 須藤さん 山浦さん トンボ類20種(過去の記録を含む) 目撃されたカムルチー クサガメ キバラガメ ミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ) カメ4種はすべて外来 リバークーター(2013年捕獲) カメたちの日光浴(甲羅干し) マリンピア日本海 田村氏撮影 6 じゅんさい池の自然・・・現状と課題 水生植物の世界も 外来種が優占 キショウブ(ヨーロッパ原産) スイレン(園芸種) ハゴロモモ(北アメリカ原産) 消えた希少植物 2004年 西池の水面を被っていたタヌキモの花 ・・・数年後姿を消す ・・・そしてサンショウモも・・・ タヌキモの花 【新潟県絶滅危惧Ⅱ類】 食虫植物: タヌキモの捕虫のう 水面を被うジュンサイとタヌキモの花 ・・・2004年9月9日 サンショウモ【新潟県絶滅危惧Ⅱ類】 7 じゅんさい池の自然・・・現状と課題 タヌキモ・サンショウモは なぜ消えたのか? ◆考えられる原因① 雑食性のコイ(錦鯉・黒鯉)による食害 ※最近、西池のニシキゴイが急に増えた ・・・世代が変わり、持て余された錦鯉が放された (ペットのアカミミガメ増加と同じ構図) ・・・コイヘルペス問題で、引き取り手なし ※ハゴロモモ(商品名:カボンバ) アクアリウムプラントとして流通 ◆考えられる原因② 外来植物が大繁茂 コイ 【世界の侵略的外来種ワースト100】 ※西池の水面下はハゴロモモが密生 ・・・水草から様々な水生動物、 魚や水鳥のヒナまで食べる例も ショウジョウトンボ 頑張る在来種 バン親子 オオタカ幼鳥 じゅんさい池では5年前から 繁殖していない チョウトンボ 8 じゅんさい池の自然・・・現状と課題 東池の光景 2015年10月17日 たくさんのアカミミガメが日光浴 コイ・錦鯉が増加・・・2015年10月17日 9 じゅんさい池の自然・・・現状と課題 西池のスイレン群落拡大 ・ハゴロモモ増加 ・・・2015年10月17日 じゅんさい池の方向性と課題 (私見) ◆数少ない砂丘湖・マツ林 ・・・外来種・園芸種が多数定着しているが、野生生物の 貴重な生息空間としても役立っている ◆自然環境を生かし、学ぶ都市公園に ・・・「普通の都市型公園」ならどこでもできる・遊具はいらない ボランティア自然ガイドを配置 ◆在来動植物を守り育てる努力 ・・・外来生物・園芸種対策:排除すべき種・容認する種の線引き? 規制・自粛すべき事項:ペット持ち込み・ランニング・餌付け 10