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労働法務の基礎知識

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労働法務の基礎知識
Q&A
います。口頭では何度か注
意しているのですが、数か
月もするとまた繰り返しま
す。管理職としては、どうし
たらいいのでしようか。
あると予告したうえで、人事・労務
の責任者に対して解雇を促すことに
なります。そして、後日争いになる
ことも想定して、だれが、いつ、ど
のような注意を何回位したのかとい
う事実を記録にとどめておくことが
重要です。
これらの実績を積んだうえで、い
よいよ改善が困難と判断された場合
勤が多いということだけの理由で解
れにあたります。ただし、遅刻や欠
することも可能ですが、実務上は
あまりに多い場合には、懲戒解雇と
ます。その場合、遅刻や無断欠勤が
に初めて解雇を申し渡すことになり
雇を命じたりすると、解雇権の濫用
A
就業規則や、使用者の指示などに
よって決められている始業時間まで
については、勤怠不良の回数、期間、
まうおそれもあります。濫用か否か
として解雇が無効であるとされてし
通です。退職に際して紛争の生じる
しくは任意退職を勧告することが普
日間の予告期間を定めて通常解雇も
行歴、改善の見込み、会社における
ことを極力避けるためです。
することは、雇用契約の当然の前提
先例などを総合して判断されること
しく不良な場合﹂などを普通解雇の
業員に対しては、何度か注意を促し、
そこでご質問のケースですが、管
理職としては、遅刻・欠勤の多い従
刻や欠勤の原因をよく聞いてみるこ
なお、遅刻・欠勤に関しては、上
司や人事担当者などが、本人から遅
原因によっては
サポートも必要。
程度、理由、当該従業員の過去の非
です。作業の能率上からも当然のこ
になります。
に出勤し、終業時間まで仕事に従事
とでしょう。そこで、ほとんどの会
要件としています。無断欠勤、遅刻、
これ以上繰り返すと解雇することが
解雇をおそれたりして、本人が隠し
社 の 就 業 規 則 で は、
﹁勤務状態が著
早退、私用外出の繰り返しなどがこ
とが重要です。身体上の疾患や、精
ていることも多いのです。
それでも改善されないことが明らかな
場合のみ、解雇できるということにな
ります。
あり、その結果によって休職命令を
会社は本人に改善を促すべきであり、
た従業員が、急に遅刻・欠勤を繰り
つまり、いくら勤務態度が悪くても、
発して、治療の機会を提供すること
のような状況でいきなり解雇するのは
返すようになった場合には、うつ病
「過酷であって無効」とされたのです。
が大切です。治療の開始を遅らせる
ず、警告もしてこなかったからで、そ
などの精神疾患に陥っていることも
良について会社は何ら制裁措置をとら
ことによって回復を困難にさせてし
としました。理由は、勤務状態の不
少なくありません。睡眠障害によっ
件ですが、裁判所はこの解雇を無効
まうばかりでなく、精神疾患を無視
業員に対し、会社が論旨解雇した事
て疲労が蓄積し、やむを得ずに遅刻
が 72 日、遅刻早退が 99 回という従
したとして、解雇そのものが無効と
あります。この事件は、1年間の欠勤
するというケースが少なくないから
京地裁昭和 50 年 9 月 11 日判決)が
されてしまうこともあり得るからで
が争われた事件に、神田運送事件(東
です。病状がかなり進行している場
勤怠問題での解雇が有効か無効か
す。
解雇無効の裁判例
合 で も、 周 囲 の 悪 評 を 心 配 し た り、
それまでかなり几帳面に勤務してい
このような場合には、速やかに精
こ と が 少 な く な い か ら で す。 特 に、
神科を受診するように勧める必要が
神的な障害がその原因になっている
週 明 け に よく休 む 、
無 断 欠 勤 す る ……
まずは本人に口頭で改善を求めること。
それでも改まらない場合には、就業規則に基づいた制裁措置を。
心の病が疑われる場合には速やかに精神科を受診するように勧める。
…4…
…5…
遅刻・欠勤の多い社員が
まずは口頭注意。
制裁措置はその後で。
遅 刻 が 多 い 、
30
Q
できる管理職は知っている!<労働法務の基礎知識>
Q&A
に暴言を吐いたり、業務に
まず、この従業員が性格的なゆが
みからこのような行動に及んでいる
のか、あるいは何らかの精神疾患に
陥ったことが原因でそうなっている
性格や相性の問題なら、配転などの対策を考えるべき。
解雇できるのは改善の見込みがなく、業務に悪影響が出たとき。
場の秩序を著しく乱す﹂、﹁会社の対
外的な名誉、信用を傷つけた﹂など
人の従業
の程度にまで至った場合ということ
になります。要するに、
員の協調性の欠如によって、業務の
遂行上や会社としての社会的信用に
まで悪影響が生じるという要件が必
要とされているのです。
そして、このような場合でも、い
き な り 解 雇 を 申 し 渡 す の で は な く、
改善の見込みの有無を判断し、見込
都合が生じたとしても、解雇などで
れる場合には、多少業務の遂行に不
個性があり、個性の範囲内と判断さ
前者の場合でもかなり慎重な対処
が必要になります。人にはだれでも
合と同様です。
雇にすべきことについては前項の場
はなく、予告期間をもうけた普通解
なります。この場合に、懲戒解雇で
て就業規則に従って解雇することに
みがほとんどなさそうな場合に限っ
きません。せいぜい注意を繰り返し
たり、職場や職種を転換させてみる
などの工夫でしのぐ程度です。
過去の裁判例を見ると、協調性の
欠如が著しいこと、本人に反省の態
成 11 年 5 月 14 日判決)があります。
この事件は、デパートの売り場に出店
している宝飾品販売会社の従業員が、
気に入らないことがあると理由もなく
12
管理職は就業規則をきちんと理解しておくことも大切。
裁判では会社の
努力も評価対象。
従って解雇できるようなケースとし
度が全く見られず、逆に注意すると
また、協調性の欠如が著しい場合
でも、それだけの理由によって解雇
ては、
﹁上司の命令に従わない﹂、
﹁職
解雇することはできません。適切な
開き直ってしまうなどの事情が解雇
そこで、ご質問のケースでは、管
理職としてこのような努力をしたう
することはできません。就業規則に
の前提として重視されています。具
えで、人事・労務の責任者に対して
治療を受けることによって改善され
参
体的には、独善的な営業活動をする、
解雇を促すことになります。
﹁人
なお、このようなケースでは、
格障害﹂あるいは﹁境界性人格﹂な
上司に暴言を吐く、取引先の担当者
事を進めようとしないなどの行為が
どの診断名の付せられた診断書を見
ルティエ・ジャパン事件(東京地裁平
にくってかかる、同僚と協力して仕
指摘されています。また、会社側か
ました。
かけることがありますが、これらの
にあたるものとして解雇を有効と認め
あらぬ噂を流したり、上司
ることがあり得るからです︵精神疾
業 務 を 妨 害 す る ……
1
があったとき」という就業規則の条項
らは繰り返し注意し、反省を促して
社の信用、対面を傷つけるような行為
診断名はあまり参考にはなりませ
め裁判になりました。裁判所は、
「会
いたこと、配置転換や、相性のよさ
認められた典型的な判例の一つにカ
ん。﹁ 人 格 障 害 ﹂ 等 は 脳 の 機 能 障 害
要請された宝飾品会社が解雇したた
ロジェクトから外して以来、
のかを見定めることが重要だといえ
いいのでしょうか。
協調性の欠如を原因とする解雇が
そうな上司の下に移動させるなどの
パート側から他の従業員に代えるよう
れだけならまだしも、あるプ
ます。後者の場合であれば、簡単に
照︶。
管理職としてどう対応したら
解雇有効の裁判例
ではないため、投薬による治療が困
しく欠いていたというケースです。デ
わない従業員がいます。そ
患者に対する解雇についてはP
誹 謗 中 傷 する 、
…6…
…7…
為をするようになりました。
努力をしていたことなどが評価の基
自分の非を認めないなど協調性を著
をとったり、残業命令に従
性格的な問題か、
精神疾患が原因か。
業 務 命 令 に 従 わ な い 、
支障が生じるような妨害行
難だからです。
当者から注意されても、くってかかり
仕事が忙しいときに休暇
A
準とされています。
部下を怒鳴りつけたり、デパートの担
Q
できる管理職は知っている!<労働法務の基礎知識>
Q&A
ような対応をしたらよいので
まず休職とは、ある従業員につい
て労務に従事させることが不能もし
︵解雇の手続きを要しないで︶自然
退職または解雇となります。これが
休職制度の最大の効果です。
安易に休職を認め
ないことも重要。
ご質問のケースでは、休職・復職
を繰り返している従業員がいるとの
協約に定めておかないと適用できな
がないため、就業規則あるいは労働
これをそのたびごとに認めてきたと
治癒したとして復職を求め、会社が
該従業員が休職期間の満了時までに
ことですが、このような現象は、当
いものだからです。
に 及 ん だ と き に 発 令 さ れ る も の で、
月とされている例が多いようです︶
長期欠勤が一定期間︵2か月∼6か
休職原因のうちで最も重要とされ
る傷病休職は、業務外の傷病による
本人の申告を受け入れて安易に休職
するほどの症状ではないのに会社が
に職場復帰しているケースか、休職
おそれ、十分に回復していないうち
当該従業員が退職させられることを
いう場合に起きてきます。実際には、
休職期間の長さは、ほとんどの会社
を命じているケースなどが考えられ
す。
く は 不 適 当 な 事 由 が 生 じ た 場 合 に、
では、勤続年数や傷病の性質に応じ
過去の裁判例によれば、使用者が
傷病休職を発令し得るのは、従業員
払わないとしている会社がほとんどで
繰り返すようであれば、辞め
使 用 者 が 雇 用 契 約 関 係 は 解 消 せ ず、
退職してもらいたいのであれば、毅然とした態度で。
ます。
了し、復職となりますが、治癒しな
の傷病の内容、程度が通常の勤務に
の条件としての欠勤期間と、休職扱
しか思えません。これ以上
一定期間労務への従事を免除または
休職の最大効果は、期間満了で自然退職となること。
て定められています。この期間中に
いまま期間満了となれば、自動的に
休職規定
禁止する制度です。
会社の休職、復職制度は、就業規則に定められている。
治癒し、就労可能となれば休職は終
支障を生じる程度に達している場合
具体的には、①休職制度について
よく理解し、欠勤を申し出た従業員
ければならないのは、休職命令発令
すが、どうも単なるサボリと
休職、復職制度については、ほと
んどの会社が就業規則に定めていま
に限られます。ここしばらく体調が
に対して、この制度について適切な
説明をする、②休職が適切でないと
すぐれないという程度では足りない
のです。
判断される場合には、休職命令を出
の期間とし、休職期間中は賃金を支
さないよう人事・労務担当者に働き
に応じて、3 か月から 6 か月程度まで
ご質問のケースでは、サボリとし
か思えないとのことですので、おそ
者については、勤続期間や疾病内容
かける、③提出された診断書に記載
的に表現している会社があります。後
らく健康上不具合などなさそうなの
の期間に及んだとき」のように抽象
された疾病について、精密検査を受
いる会社と「業務に支障が生じる程度
に、気分が乗らないという程度で休
及ぶとき」のように具体的に表現して
けるよう進言するなどの配慮が必要
いにする期間です。前者については、
職を求めているのでしょう。管理職
「業務外の疾病により欠勤が 1 か月に
とされるのです。
くありません。休職規定で必ず定めな
て休職を願い出てきたので
す。民間会社の場合には、休職制度
し か 思 え な い ……
…8…
…9…
すが、管理職としてはどの
としては、休職制度の悪用と判断さ
「休職規定」を定めている会社が少な
また医師の診断書を持参し
について労働基準法等の法令に定め
繰 り 返 す、 サ ボ リと
てもらうしかないと思うので
れるようなケースでは、毅然とした
ため、就業規則とは別にかなり詳細な
いる従業員がいます。昨日、
A
態度で臨む必要があります。
問題がしばしば発生する分野である
休職・復職を繰り返して
休職命令は
使用者が発令する。
休 職 ・ 復 職 を
しょうか。
休職や復職は労務管理の実務上、
Q
できる管理職は知っている!<労働法務の基礎知識>
Q&A
主治医の診断書は
参考資料。
問題は、当該従業員がそれまで受
診していた主治医の﹁治癒したもの
と認める﹂、あるいは﹁復職可能﹂、﹁就
労可能﹂などという診断書を添えて
復職を申し出た場合には、使用者は
診断書を尊重して復職させなければ
か否かによって結論を異にしていま
時に職種を限定して採用されている
いての裁判例を見てみますと、採用
なります。そこで、治癒の判断につ
ているといえるか否かが分かれ道に
ならないことにはなりません。
すから、必ずしも復職させなければ
者の権限において判断すべきもので
否は種々の資料を参考にして、使用
書が提出された場合でも、復職の可
らいえば、主治医の復職可との診断
ならないのかという点です。結論か
す。即ち、職種を限定して採用され
この場合、主治医の診断内容は一
つ の 参 考 資 料 で あ る に 過 ぎ ま せ ん。
を作成し、発言責任を明確にしておく、
作成した議事録は非公開とする、など
の工夫が必要でしょう。当該従業員
から議事録の開示を求められた場合
にも、非公開を理由に拒否できると
考えてよいでしょう。
復職とは、休職期間の満了前に治
癒して再度職場に復帰することをい
に な し 得 る か 否 か を 基 準 に 判 断 し、
主治医は従業員の職務内容や職場の
ている場合には、従前の業務を完全
職種を限定せずに採用されている場
状況を詳しく知っているわけではな
めには、毎回の議事について議事録
います。傷病休職の場合、休職期間
合には、従前の業務に限らず、復職
いからです。また、主治医は、従業
この委員会を公正なものにするた
中 に 傷 病 が 治 癒 す れ ば 復 職 と な り、
にあたり業務軽減なり配置換えなど
員 や そ の 家 族 の 強 い 懇 請 に 応 じ て、
務的なことを話し合います。
治癒せずに休職期間が満了すれば解
の配慮をしたうえで復職の可否を判
した場合の問題などについての情報
は、会社が定めた復職プログラムに
慮すべきことは何なのか、といった実
則って対応することになります。
入れる場合にはどう対処するのか、配
の診断書がある以上復職を
雇もしくは退職として扱われること
復職の最終判断は、使用者が自ら行う。
病状を軽めに記載したり、予後の見
主 治 医 の 診 断 書 に 対 処 す る た め、
就業規則に会社指定医での受診を命
を忌憚なく伝える、②復職した場合
うかを検討するとともに、復職を受け
は思えないのですが、医師
になります。傷病休職が解雇または
限定していなければ、業務軽減も視野に入れて対応。
断すべきだとしているのです。
じ、指定医が復職を可とする診断を
の業務軽減措置が業務の実情に照ら
って、当該従業員の復職を認めるかど
どうも治癒しているように
退職の猶予制度であることについて
職種を限定しての採用かどうかで異なる「治癒」の基準。
通しを楽観的に述べたりしてしまう
下した場合に限って復職を認めると
して不可能であったり、人間関係の
会 に お い て、 実 際 の 業 務 や ス ト レ
いう方法をとっている会社が少なく
問題が絡んでいる場合には人事・労
ことも少なくないからです。
ありません。また、産業保険スタッ
務担当者と協議し、配置転換や指示
復職判定委員会
ス要因、本人の仕事のやり方、復職
フを含めた関係者で構成する復職判
命令系統の変更を検討する、③復職
業医、当該従業員の上司などが加わ
願い出てきました。しかし、
は、前項でご説明したとおりです。
思 え な い ……
… 10 …
… 11 …
定委員会という制度を設ける会社も
委員会には、人事・労務担当者や産
の診断書を持参して復職を
復 職 判 断 に 際 し て は﹁ 治 癒 ﹂ し
治 癒 して い るとは
しょうか。
を認めるという結論になった場合に
設ける企業が増えてきています。この
下が、主治医の「復職可能」
復職は﹁治癒﹂が
条件だが⋮⋮
復 職 を 願 い 出 て き た が
認めなければならないので
増えてきました。
復職に際しての問題をできるだけ解
2か月間休職していた部
A
そこでご質問のようなケースで
は、管理職として、①復職判定委員
消する目的で「復職判定委員会」を
Q
できる管理職は知っている!<労働法務の基礎知識>
Q&A
かったのですが、奇行を繰
り返すようになった女子従業
員がいます。精神科を受診
するように勧めても、自分
は病気ではないと言い張っ
て出向こうとしません。業務
見込みもなさそうです。今
後は、どのように対応すべ
治る見込みがなさそうだとのこと
ですが、素人判断は危険です。この
ような場合には、まず当該従業員に
事・労務担当者の責任において、半
ば強制的に受診を勧めるほかありま
せん。業務命令の一種として実務上
認められている受診命令を発すると
いう方法もあり得ます。社内にカウ
ンセラー、看護師などが置かれてい
るケースでは、その協力が効果を発
揮することも少なくないでしょう。
精神科医を受診させた結果、特定
の精神疾患であると判断された場合
会社は雇用を維持
する努力も必要。
るケースが少なくなく、労務担当者
には、精神疾患に罹患しているとい
のではないかとの不安から、自発的
や管理職にとって、悩みの種になる
う理由で直ちに解雇するわけにはい
このような場合には、両親・配偶
者などの家族の協力を得て精神科医
いきなり解雇をすると解雇権の濫用
よ っ て 治 癒 す る 可 能 性 が あ る 以 上、
に医師の診断を受けることを拒絶す
ことがしばしばあります。
必要があります。確かに治癒の困難
を受診させることになります。とこ
きません。精神疾患も適切な治療に
な精神疾患もありますが、精神医療
と判断されてしまうのです。
精神疾患によって通常の業務に従
事することが困難な場合には、人事・
手当や退職金が支払われる解雇であ
り、懲戒解雇はこれらのない解雇だと
理解している人が多いのですが、この
理解は必ずしも正確ではありません。
大部分の場合はそうなのですが、普
通解雇であっても、
「従業員の責めに
帰すべき場合」には、解雇予告もさ
れず、予告手当も支給されません。
懲戒解雇の場合にも原則的には退
職金の支給が必要であり、その支払
いを免れるためには、就業規則にそ
の旨の規定を設けておく必要がある
上の技術、抗うつ薬等の水準が著し
精 神 障 害 で は
な い の か ……
家族の協力を得て精神科医を受診させる。
会社には障害雇用が義務づけられているが、
労務に耐えられないのであれば退職も。
に両親が高齢で地方から出かけてく
ることができないとか、独身でかつ
労務担当者と協議し、休職を命じる
普通解雇は解雇予告がされ、予告
く発展した現在では、早期に治療を
周囲に親族がいないようなケースで
方向で対処します。精神疾患による
解雇は解雇事由による区別です。
開始すれば、改善する確率がかなり
は、管理職の協力を得たうえで、人
業務に耐えられないような場合に
による区別であり、普通解雇と懲戒
高くなっているのも事実です。
休職の場合には、休職期間の設定が
は、依願退職の方向で家族に働きか
ご質問のようなケースでは、管理
職としては、福祉制度の紹介などを
す。予告解雇と即時解雇は解雇手続
ところが、本人に病識がないこと
特に重要であり、可能な限り長期の
らい作業になるわけですが、会社は
けることになります。幼い子供を抱
軽作業ならば可能だという場合に
は、業務軽減措置や配置転換などの
リハビリ施設ではないのですから割
に よ っ て 障 害 者 雇 用 の 義 務 が あ り、
親身に行うことによって、スムーズ
える場合など、心情的にまことにつ
方法を検討し、雇用維持の努力をす
り切るほかありません。
精神障害者もその対象とされている
解雇には、いくつかの種類がありま
を果たすしかないでしょう。
に依願退職に導くという程度の役割
解雇の種類
そ れ で も 治 癒 の 見 込 み が 立 た ず、
のです。
ことを忘れてはなりません。
害者の雇用の促進等に関する法律﹂
る必要がありますす。会社には﹁障
期間を定めるべきでしょう。
ろが、周囲に家族がいない場合、特
精神科医の診断・治療を受けさせる
きでしょうか。
や、精神病とのレッテルを貼られる
に支障がありますし、治る
A
入社当初 は気にならな
専門家による治療を優先。
奇 行 を 繰 り 返 す、
… 12 …
… 13 …
Q
できる管理職は知っている!<労働法務の基礎知識>
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