Comments
Description
Transcript
第 3 回かながわ電気自動車普及推進協議会 議事録
第 3 回かながわ電気自動車普及推進協議会 議事録 開催日時 : 平成 19 年 5 月 17 日 14:00~16:00 開催場所 : 神奈川県本庁舎 大会議場 (神奈川県知事あいさつ) 本日は、ご多用のところ、県庁までご足労いただきまして、まことにありがとうございます。 「かながわ電気自動車普及推進協議会」も昨年発足して3回目となりますが、先ほど事務局からも 紹介がありましたとおり、今回は新たにエリーパワーさんと、神奈川県バス協会さんがメンバーに加 わっていただきました。電気自動車の普及には、電池メーカーさんが積極的に取り組まれることが重 要でございますし、また、コミュニティーバスのような形で電気自動車が活用されることが大変効果 的でございますので、大変心強く思っております。 私は、先の県知事選挙におきまして、マニュフェスト 2007 神奈川力全開宣言を掲げ、神奈川の力で 日本を変えていくことを目標といたしました。神奈川力は、日本で初めてのことにチャレンジし、日 本を変えるために引っ張っていく「先進力」と、県民、企業、NPO など様々な主体が力を合わせる「協 働力」にあると考えております。 こうした神奈川だからこそ「究極のエコカー電気自動車の開発普及」が可能であります。私は、マ ニュフェストの中で、神奈川県電気自動車普及構想に基づき、企業・大学の技術開発を支援し、電気 自動車の機能向上・低廉化を図るとともに、その受け皿としてのインフラを整備します。 」と県民の皆 様に約束してまいりました。 結果として、こうした私のマニフェストを200万人以上の県民の方が支持してくださいましたこ とは、この協議会での議論を具体化していくための環境が整ってきたのではないかと感じております。 環境と調和した自動車社会の実現に向けて、本日お集まりの皆様方とともに、いわば神奈川モデル を確立して、全国に、そして世界に発信してまいりたいと考えております。 本日の協議会では、電気自動車の普及をどう展望するのか、また、充電インフラや普及啓発活動は どのように進めていったらよいのかなど、より踏み込んだ議論ができるのではないかと期待しており ます。皆様方から活発なご意見、ご提言をいただきたく、よろしくお願い申し上げます。 以上、簡単ではございますが、開会に際しての私からのあいさつとさせていただきます。よろしく お願いいたします。 (新委員の紹介及びあいさつ) 【小野委員(神奈川県) 】 人事異動等により新たに委員等に就任されました方々をご紹介させていただきます。富士重工業株 式会社 宮脇基寿様、経済産業省 資源エネルギー庁 藤田和功様でございます。 次に、エリーパワー株式会社 八木委員、社団法人神奈川県バス協会 齋藤委員が新たに本協議会 にご参画くださいましたので、一言づつご挨拶をいただきます。 【八木委員(エリーパワー)】 昨年新しくできたベンチャー企業で、副会長である慶應の清水教授がおられる電気自動車研究室の 研究成果を受けて、車載型や定置型の大型リチウムイオン電池を間もなく生産する予定です。 1 【齋藤委員(バス協会) 】 バス経営は、環境・福祉問題を避けては通れない状況です。皆様のご協力を頂きながら、協議会で 精一杯勉強していきたいと考えております。 (資料1「第2回 かながわ電気自動車普及推進協議会 議事要点」により事務局が説明) 【小野委員(神奈川県) 】 只今の議事要点につきましてご質問等ございますでしょうか (質疑なし) [ 議題1:EVの導入展開イメージについて ] 【小野委員(神奈川県) 】 それでは、議題に入らせていただきます。議題の1として「EVの導入展開イメージについて」で ございます。第2回の協議会では、EVの充電インフラと普及啓発活動については、ワーキングを設 置し具体的な検討をすることとしておりますが、こうした検討を進める上でも、今後、EVがどのよ うな導入展開になっていくのかについて整理しておく必要がありますので、事務局より報告させます。 (資料2「EVの導入展開イメージ」により事務局が説明) 【小野委員(神奈川県) 】 このEVの導入展開イメージにつきまして、ご意見をいただけますでしょうか。 【宮脇委員(富士重工業) 】 2006年に実証試験を東電と共同開発で始めており、2009年からの市販開始は、うまくいけ ばこのくらいになるかと思う。ただし、自動車メーカだけの力で達成できることではなく、バッテリ ーメーカーによる原価低減やインフラ整備などの環境がをセットで整って初めてこのくらいのイメー ジなると思う。 【大道委員(三菱自動車工業) 】 導入順序、スケジュールの 2 点について申し上げたい。 まず、導入順序であるが、我々も、1日も早く市場に出したいとの思いはあるが、EVは新しいタイ プの車なので、EVのイメージを傷つけないよう、仕上げのところまで慎重に開発を進めていくこと が重要である。 最初から不特定多数のユーザーを対象とするよりも特定ユーザーを対象とすることにより、電気自 動車の使い易さを向上させるユーザーのニーズを事前に確認して、可能なものは車両に反映させてか ら、一般の方に車両を提供することが可能になると考えている。このような理由で、個人ユーザーに 広める前に、自治体、大手ユーザーといった資料のイメージの順番で考えていきたい。 スケジュールについては、想定している開発が上手く進めば、資料に書かれている様なイメージだ と思うが、今年から来年にかけて電力会社と共同で行う実証走行モニターの様子などを踏まえて進め ていきたい。 2 【久富様(日産自動車) 】 弊社もグリーンプログラムを発表しており、2010年当初まで実証試験を行い、2010年中に 市販と見込んでいる。資料2はそのスケジュールよりやや前倒しだが、展開イメージはこのとおりだ と思う。 最初は東京電力からフリートで使ってもらい、最終的に個人ユーザーへ繋げていく予定で、201 0年頃から徐々に広まっていくのかな、といったイメージである。 また、普及活動により認知度を上げることについては、EVの良さ、新しい使い方も含め、カーシ ェアリングやレンタカー事業などの実証試験も必要であると思う。 【尾﨑様(東京電力)】 開発は自動車メーカーによるが、導入のシナリオは資料のとおりでよいと思う。昨年 8 月に神奈川 県内では、富士重と共同開発したEVを横浜市支社に導入し実証を行っている。 今年度は横浜みなとみらいに 10 台程度配備する予定であり、3000 台普及に向けて着々と導入して いくので、県や市町村などの行政側でも進めていただきたい。 また、インフラを整備してから EV を導入するのは大変なので、EV を導入しながら、最適なイン フラを導入できればよいと思う。 【小野委員(神奈川県) 】 EVの導入展開イメージを整理することで、今後のEV導入やインフラ整備、普及啓発活動を検討 する際の目安になると思われます。 EVの導入展開イメージを共通認識として、このように整理させていただくということでよろしい でしょうか。 【全員】 異議なし [ 議題2:EVの充電インフラについて ] 【小野委員(神奈川県) 】 充電インフラにつきましては、ワーキングを設置し具体的な検討をすることとしておりますので、 ワーキングでの検討状況を事務局より報告させます。 (資料3「EVの導入インフラについて」により事務局が説明) 【小野委員(神奈川県) 】 EVの充電インフラにつきましては、当初、急速充電器だけを想定しておりましたが、ワーキング では、急速充電器の他に、100V及び200Vの普通充電器の3種類の充電インフラを、検討する こととしております。この充電インフラについて、ご意見をいただけますでしょうか。 【宮脇委員(富士重工業) 】 3 EV導入イメージの資料でも啓蒙活動に触れてあるが、インフラも、東京電力、市役所、県庁等だ けでなく、ごく普通に、例えば通勤途中などの「日常的に見える場所」にあることが大切である。 最初のインフラ整備は、日常生活において、EVが使われていると認識されるような「目立つとこ ろ」にお願いしたい。 【尾﨑様(東京電力)】 「目立つところ」という意味では、急速充電器は、横浜など中心部を主体に配置を検討している。 急速充電器は、短時間で充電するためパワーや専用設備が必要となり、場所やコストがかかる。 一方で、100Vや200Vの普通充電器は、パワーは少ないがコンセントさえあればよく、簡単 な仕組みであり、急速充電器、普通充電器のそれぞれの利点・特性を踏まえた活用をすべきである。 また、基本は環境負荷の低減でCO2の排出量を少なくすることなので、家庭での充電も含めて夜 間電力の活用も検討したら良いと思う。 【大道委員(三菱自動車工業) 】 大口フリートユーザ向けなどには、急速充電器が非常に有益だと思うが、一方で100Vや200 V対応の普通充電器でも、1 時間の充電で 10~20km 走行でき充分にメリットがあり、こうした充電器 を活用できるようにすることが非常に重要だという思いがどんどん強くなってきている。ファミレス などに充電用のコンセントが数多くあると、ユーザーにとっては安心で利便性にも優れている。また、 設置コストも低くすむので、スーパーやコインパーキングなど設置場所を考えていけば、十分に広め ていけるのではないか。 【伊藤オブザーバー(経済産業省 製造産業局 自動車課】 資料3のような場所ごとに検討するのはいい視点である。 一般ユーザーにとって、家庭での電気代割引は大きいが、百貨店では、1時間の充電気代は微々た る額であり、こうした集客力のある場所では、無料充電できるといったインセンティブが必要である。 民生部門でのCO2排出量の大きさを考え、こうした施設に環境の視点でご協力頂きたい。 また、EVなら入り口に近いところに止めることができるなといった優先駐車可能など、使う側に 対するメリットについて、可能性を調査して頂きたい。県・市町村の駐車場も対象として考えられる がいかがか。 【松沢会長(神奈川県) 】 公営駐車場料金の減額などインセンティブなどは考えられる。普及のためには、 導入から3年程度、 電気代の無料化などの検討があってしかるべきと考える。 また、パリなどではEVの充電代は無料と聞いており、パーキングメーターの活用も検討すべきと 考えている。 さらにガソリンスタンドは街中の車のサービスを行うところと多くの人が認識しているので、ガソ リンスタンドに充電器を置くことを検討してもらいたいし、弊害があるならば対策を検討したい。 【岡田委員(東日本電信電話) 】 我々も急速充電器などの設置を期待されていると思っているが、どのくらいの費用負担になるのか など、設置のイメージがはっきりしない。 現在の充電器の値段はどのくらいになるのか。 4 【尾﨑様(東京電力)】 現在は、試作段階なので数百万円程度だが、量産されれば低廉化する。また、普通充電する場合は、 普通充電器が車に備えてあるため、用意するのは100Vや200Vのコンセントだけである。 【岡田委員(東日本電信電話) 】 普通充電器というより、コンセントと言った方がなじみやすいと思う。 【久富様(日産自動車) 】 100Vや200Vのコンセントの設置には、簡単な工事が必要となる。 EVは当面は馴染みがないため、導入者にメリットのあるものにしなければ定着しない。 自宅充電時は電気料金を安くする、また、例えば米国のカリフォルニアでは、空港の最も便利な場 所にインフラ整備され駐車も無料となっており、公共設備では普及に向け、利便性を上げるための工 夫が必要である。 昨年開催されたEVS-22でEVを展示した際に「充電は、誰にでもできるのか?」などの質問 を受けたが、一般の方には、我々が当然と思っている初歩的なことも理解されていないため、イベン ト等で、充電に対する安全性や簡単さを啓発してもよいのではないか。 【清水委員(慶応義塾大学)】 充電器の設置場所はこれまで調査を行ってきたが、それによれば、ホテルも設置に好意的だったた め、資料3の充電インフラの場所に、ホテルを追加して頂きたい。 急速充電器については、技術的に向上しており毎年サイズが小さくなっている。比較的大きな電源 さえあれば、設置は可能で、キャスターを付けて移動可能である。 【岡田委員(東日本電信電話) 】 外で作業するための3相の電源があればよいのか。 【清水委員(慶応義塾大学)】 そのとおりである。 【関谷様(環境省) 】 インフラの設置者に対するメリットとして、例えば固定資産税や電気代等の減額なども検討する必 要がある。 CO2削減対策にもなるので、設置に積極的な事業者等には県が表彰するなどが考えられる。 また、インフラの設置者にとって、充電器が壊れたときどうするかが心配になると思うので、東京 電力や電池メーカーなどが、メンテナンスも含めたサービスのパッケージ化などの仕組みも、検討が 必要と考える。 【村田様 (ジーエス・ユアサコーポレーション) 】 ガソリンスタンドは、給油ではなく、洗車を利用してもらうと経営メリットが高いようである。E Vの急速充電器を設置することで、集客のメリットがあり、収益につながるなど置く人のビジネスメ リットを生む仕組みづくりが必要である。 5 駐車場における、車椅子用駐車スペースの近くにEVスペースを設けることは、環境&弱者にも優 しいということで、EVの認知が進むと思う。 【久富様 (日産自動車) 】 EV普及における、パリやカリフォルニアの例もあるので、海外の情報をワーキングで調べてまと めたらどうか。各社が調べた情報を持ち寄り、日本ではどうしたらよいか検討したらよい。 【小野委員(神奈川県) 】 EVの充電インフラにつきましては、いただいたご意見を踏まえて、充電インフラ可能性調査を行 い、充電インフラの整備のあり方を引き続きワーキングで検討していくことにしたいと思いますが、 よろしいでしょうか。 【全員】 異議なし。 【小野委員(神奈川県) 】 それでは、協議会の皆様には、充電インフラ可能性調査への協力などについて、よろしくお願いい たします。 [ 議題3:EVの普及啓発活動について ] 【小野委員(神奈川県) 】 次に、議題3の「EVの普及啓発活動について」でございます。普及啓発活動につきましても、ワ ーキングを設置し具体的な検討をしておりますので、ワーキングでの検討状況を事務局より報告させ ます。 (資料4「EVの普及啓発活動について」により事務局が説明) 【小野委員(神奈川県) 】 EVの普及啓発活動として、フォーラムやイベントの開催などの報告がありましたが、皆様にご意 見を伺う前に、富士重工業さんと東京電力さんが共同開発しているEVを神奈川県や市町村に貸与し て、実証試験を行うというお話がありましたので、富士重工業の宮脇委員から詳細をご説明いただき たいと思います。よろしくお願いいたします。 (宮脇委員 (富士重工業)より、別紙資料で東電と共同開発しているEVを神奈川県や市町村に貸 与して、実証試験を行うことについて説明) 【宮脇委員 (富士重工業)】 昨年度東京電力と共同開発した車両に関して、ワーキングで検討していただいた結果を受けて、この 車を活用してほしいと考えている。実際に使った場合には予測しない使い方があったり、想定しないこ とも起こるため、本計画で実際に使われた結果を参考にしてそのようなことがないように直していきた 6 い。EVが便利で安心、環境に役立つといったメリットが出せればよいと考えている。充電時間は、現 在80km走るための1回の充電時間は15分程度だが、もっと短縮したいと考えている。加えて、我々 メーカーが予測しない使い方もままある。改善努力をし、便利に安心して環境によい車として使われて いけば、と思う。 【松沢会長(神奈川県) 】 EVの提供については、県内市町村が30以上あるが、それだけの数を提供していただけるのか。 【宮脇委員 (富士重工業)】 台数は限られる。試験車なので限られたところのみで活用していただきたい。 【松沢会長(神奈川県) 】 走行データの提供など、県も是非、協力させていただきたい。 【山口様(横浜市) 】 EVの推進は自治体として積極的に支援していきたいと考えている。横浜市では 6 月 2 日、3 日に エコカーワールドを開催するので協力したい。いままでも鉛電池のEVを導入したり、MM21 地区でカ ーシェアリングに参加したなどの経緯もある。 EV貸与は本日初めて伺ったが、本庁舎は工事中で利用はできないので、車の利用条件などにより 使える部署があるかどうかもあるので、条件をふまえて使用できるところを検討していきたい。 現状では、行政も効率的な経営を求められているため、単にEVがCO2削減という環境に寄与す ることの他に、経営的にもメリットがないと難しい。 【寺岡様(川崎市) 】 EVは、用途を限定すれば十分活用できると考えており、当市に貸与していただけるならば、配置 先等は検討したい。 【松沢会長(神奈川県) 】 リチウムイオン電池の耐用年数、寿命はどれくらいか。また、蓄電したものを車に積み替えるカセ ット式の電池といった考え方は技術的に可能なのか。 【春山様(NECラミオンエナジー)】 リチウムイオン電池の寿命は、最低でも10年持たせてほしいと自動車メーカーから言われており、 走行距離や使い方にもよるが、その前提で開発している。 また電池のリサイクルも検討している。交換する場合は、フォークリフトのような重機では電池交 換をするものもあると聞いている。 【村田様(ジーエス・ユアサコーポレーション) 】 メーカーの要望もあり、使い方にもよるが交換しないで済むように10年は耐用させるものを開発 している。 カセット式の考え方は、電池がまだ相当大きく、車の構造上可能かという自動車メーカーの設計に もかかわってくるし、交換費用の負担も踏まえ相当な検討が必要。 7 なお、京都市のバスでカセット式の例があるが、交換がかなりたいへんだったと聞いている。 【大道委員(三菱自動車工業) 】 大口フリートユーザ向けなどには、急速充電器が非常に有益だと思うが、一方で100Vや200 V対応の普通充電器でも、1 時間の充電で 10~20km 走行でき充分にメリットがあり、こうした充電器 を活用できるようにすることが非常に重要だという思いがどんどん強くなってきている。ファミレス などに充電用のコンセントが数多くあると、ユーザーにとっては安心で利便性にも優れている。また、 設置コストも低くすむので、スーパーやコインパーキングなど設置場所を考えていけば、十分に広め ていけるのではないか。 【久富様(日産自動車) 】 カセット式での交換型はアイディアとしてはあり、過去に多摩自動車時代にカセット式を試みたが、 安全性・居住性から、まだまだだった。 当面は、充電タイプの小型化・居住性の向上・低コスト化を目指し、カセット式の開発はまだ先に なると思う。 【小野委員(神奈川県) 】 協議会主催のイベントを2回開催する予定だが、これについてはいかがかでしょうか。 【阿部委員(神奈川工科大学) 】 イベントでの普及啓発は、広い分野に広げて将来的な技術なども展示したほうが良い。 【松沢会長(神奈川県) 】 3月22日の赤レンガ倉庫広場で試乗体験できれば、県民にいいPRとなると思うが、モデル車両 はどのくらい提供していただけるか。 【宮脇委員(富士重工業) 】 一般の方が乗るとなると安全性を検討する必要があるため、事故時のフォローなどの検討もよろし くお願いしたい。 【大道委員(三菱自動車工業) 】 アピールのために、できるだけ出したいとは考えているが、公道を走るためのナンバーを取得して いる車がまだ少ない。 なお、 一般の方が公道で試乗される際の問題点については、旧 (財)電動車両協会(現 自動車研究所) が虎ノ門で電気自動車試乗事業をやっていたことがあるはずなので、その前例を調べて見れば参考に なるのではないか。 【久富様(日産自動車) 】 古いハイパーミニなら数台出せるし、このタイミングで車を用意できればと考えている。 昨年のEVS-22など、試乗事例はあるため、公道でなければ手続きは簡単である。JARIに 確認すればスムーズにできるのではないか。実際に参加者に運転してもらう際には、事前に誓約書を 8 書いてもらっている。 【清水委員(慶応義塾大学)】 エリーカは公的イベントには積極的に参加していきたいため、ぜひ参加したい。 【伊藤オブザーバー(経済産業省 製造産業局 自動車課】 EVを小中学校の子供たちにPRすれば、 子供たちが親に話し、購買につながると考えられるため、 燃料電池自動車の学校での普及啓発のように取り組むことは有効だと思う。 【齋藤委員(バス協会) 】 バスにもEVを採用してみたいと思うが、何年後くらいに実現するか。是非、多くの方々が利用す るバスに取り入れていきたい。 大和の基地周辺で、どれだけEVの音が少ないかPRしてもよいのではないか。 【清水委員(慶応義塾大学)】 齋藤委員には、EVに試乗して頂き、 EVバスが実現性あるものとして実感して頂いていると思う。 当面は、小型バスの普及を研究していき、量産化を目指したいと考えている。 【松沢会長(神奈川県) 】 将来的には、自家用車としてEVを購入していただくことが目標となるが、多くの人にEVの性能 や開発が進んでいることを知ってもらうには、バス、タクシー、レンタカーなどの公共交通機関に先 導的に導入することで購入につながると考えている。 例えば、MMで走っている横浜市の「赤いくつ号」などの観光型路線バスは、首都圏からくる観光 客が多く乗るので、県・市が資金を出しても良いので、メーカーでも地域限定のEVバスの先行開発 をしてほしい。バスであれば、インフラ整備もバスの停留所などに設置できるので問題ない。 また観光タクシーやレンタカーも横浜市内の観光する際に有効なので、タクシーなどに使いやすい 形もメーカーで開発してほしい。 【吉田委員(レンタカー協会) 】 プリウスはブレーキで充電されるが、EVも同様に充電できるのか。 フランスのモンペリエでは環境が悪化したため、以前、場内にマイカーで入れず、周辺に駐車させ、 たばこ屋でコインを買い、場内はレンタカーにコインを入れ料金分走るという制度を導入した。 横浜山手なども土日は車の渋滞がひどいため、EVに乗り換えて観光案内をすることも検討したら いかがか。 子供たちをターゲットに考えるなら、収容規模の大きい競技場でのデモとして、日産スタジアムで のサッカーの試合に合わせてEVのPRや、横浜スタジアムでピッチャー交代の車にEVを使用する こととなども、子供たちに夢を与える。 【八木委員(エリーパワー)】 EVの普及啓発を進めるには、シンボルマークをつくることが、他の自動車と区別でき増えていく 姿がわかりやすくなっていくと思う。 9 イベント時に使うことに加え、レンタカー・タクシーなどの車や、駐車スペース・充電スタンドな どインフラにも、おしゃれで誇りに思えるような共通のマークをつけ、認知度の向上を図り、購買意 欲が高まる工夫を考えていただきたい。 【清水委員(慶応義塾大学)】 EVの蓄電の話だが、EVはブレーキの際に充電する、いわゆる回生することが前提であり省エネ である。ハイブリッド自動車は、こういったEVの良さを利用したものである。 【久富様(日産自動車) 】 横浜駅周辺のまちづくりが発表されていたが、街づくりにEVを活かすことを視野に入れて、新し いモビリティと新しい街といった開発について、20 年~30 年先を見据えた普及を検討してもよいので はないか。 【早川委員(あいおい損害保険)】 EVの普及には、安全で安心、継続的なメンテナンス、こういったバッグヤード的な部分が必要で ある。環境車検など、新たな考えも出てきているようだが、EVの有用性を法整備なども含めて、車 全体の業界を巻き込むことが大事だと思う。 【藤田オブザーバー(経済産業省 資源エネルギー庁 新エネルギー対策課】 ユーザーの認識を上げるためには、幼いときからEVに触れる事も有効で、試乗会の開催はよいと 思う。認識をあげるだけでなく、一般ユーザーが購入しやすい価格にしていかなければならない。国 としても、電池の技術開発を推進していき、コンパクト化、低コスト化、安全面での開発を各業界と 連携して検討していきたい。 【小野委員(神奈川県) 】 EVの普及啓発活動につきましては、いただいたご意見を踏まえて、引き続きワーキングで検討し ていくことにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。 【全員】 異議なし。 【小野委員(神奈川県) 】 それでは、協議会の皆様には、普及啓発活動への協力などについて、よろしくお願いいたします。 [ 議題4:EV普及推進方策策定調査について ] 【小野委員(神奈川県) 】 それでは、議題の4として「EV普及方策策定調査について」でございます。内容について事務局 より報告させます。 10 (資料5「EV普及推進方策策定調査について」により事務局が説明) 【小野委員(神奈川県) 】 このEV普及方策策定調査については、EVの導入可能性やインフラの導入可能性などを調査する こととしております。この調査について、ご意見をいただけますでしょうか。 【岡田委員(東日本電信電話) 】 EVの開発目途がわからないと導入計画が立てられないので伺うが、荷物がつめるような軽のミニ バンなどの1BOXについて、ニーズがあれば開発可能か。 【宮脇委員(富士重工業) 】 需要が見込めれば、 車体の形状に関わらずベース車体は使い回しができるので、 開発は可能である。 車の形にかかわらず。 メーカーとしては、EVの価格を下げるために需要があるものを開発したい。 【大道委員(三菱自動車工業) 】 三菱では、i(アイ)の車体をそのままで、EVのアイミーブを製作した。ニーズがあれば、同様 に製作していくことが可能である。 【清水委員(慶応義塾大学)】 慶応大学でも小型バスのニーズなどは調査しているが、今回の推進方策策定調査にも協力して調査 していきたい。 慶応大学には、小型EVバスの導入可能調査に日本で最も詳しい教員もいるし、また、当方の学生 も一緒に検討に加わっていければと考えている。 【小野委員(神奈川県) 】 それでは、協議会の皆様には、調査への協力などについて、よろしくお願いいたします。 [ 議題5:その他 ] 【小野委員(神奈川県) 】 それでは、議題の5「その他」でございます。なにかございますでしょうか。 (経済産業省 製造産業局 自動車課 伊藤オブザーバーより、別紙資料で国のEVへの取組みについて 説明) 【小野委員(神奈川県) 】 ありがとうございました。皆様方から大変貴重なご意見、ご提案をいただき感謝申し上げます。最 後に本協議会の会長より総括をお願いしたいと存じます。 11 【松沢会長(神奈川県) 】 皆さん2時間にわたりご審議をいただきありがとうございました。導入開発のイメージについて、 また、インフラ整備について、普及啓発活動について、最後には調査について、そして経産省から電 池開発の最新の情報についてお話いただき、ありがとうございました。 この協議会も3回目で半年を超えましたが、いろいろな民間の皆さんや、国でも様々な動きがあり まして、最近では新聞で、リチウムイオン電池の開発について、自動車メーカーと電池メーカーがそ れぞれ共同開発を始めたとたくさん報道されており、私自身も、いよいよ動き始めたなとの実感を持 っております。 是非とも、この先進性を伝統文化としている、この神奈川県でEVの開発普及構想を皆さんのご参 加とご協力により、新しいモデルを作っていきたいと思っております。 今日、ご審議いただいたことをしっかりと事務局でも、ワーキングでも検討し、次の協議会でつめ て、一歩一歩、しかし迅速に進めてまいりたいと思っておりますので、どうか皆さん今後のご協力よ ろしくお願いいたします。 【小野委員(神奈川県)】 どうもありがとうございました。今後の協議会の予定でございますが、本日のご議論を踏まえた上 で、EV普及推進方策策定調査を実施するとともに、9月には協議会主催のイベントを開催させてい ただきたいと考えております。 委員の皆様方にも、調査やイベントなどにつきましては、改めにご協力をお願いさせていただきた いと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 以上をもちまして、本日予定しておりました議事は、すべて終了いたしましたので、進行を事務局 にお返しいたします。 【事務局】 ご審議ありがとうございました。これをもちまして、第3回かながわ電気自動車普及推進協議会を 閉会させていただきます。誠にありがとうございました。 12