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垣港 期構想の基本 向と 空間利 計画案について

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垣港 期構想の基本 向と 空間利 計画案について
⽯垣港⻑期構想の基本⽅向と
空間利⽤計画案について
平成25年1⽉
⽯垣市建設部港湾課・(社)⽇本港湾協会
⽬次
1
2
3
⽯垣港の役割・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
⻑期構想の基本⽅向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
主要施策の展開⽅向(案)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
1)圏⺠の⽣活や産業を⽀える物流・⽣産機能の拡充と再編・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
2)エネルギー供給基地の整備と新エネルギーへの対応・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
3)臨港部の交通ネットワーク機能の強化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8
4)⼤型クルーズ船に対応する旅客船機能の拡充・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
5)東アジアの中⼼に位置する特性を活かした交流・サービス機能の強化・・・・・・・・・・・13
6)観光レクリエーション機能の拡充・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
7)ウォーターフロントにおけるアメニティ基盤の整備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
8)臨海部での⾃然環境の保全・活⽤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19
9)海洋資源開発等の調査・開発の⽀援・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
10)⼤規模地震・津波対策等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23
11)領海警備体制強化への⽀援・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25
4
空間利⽤計画(案)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27
1)港湾利⽤ゾーニング(案)(中短期)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27
2)港湾利⽤ゾーニング(案)(⻑期)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28
1
1 ⽯垣港の役割
石垣港の課題
石垣港のポテンシャル
○東アジアの中心
○八重山観光の拠点
○八重山圏の生活拠点港
○中心市街地と近接
○八重山圏の防災拠点
○海洋資源開発の支援
○新エネルギー開発の支援
八重山圏(背後圏)のポテンシャル
○海外からのクルーズ船の急増、大型化
○上陸したクルーズ客の離島へのアクセス確保
○ヨット等ビジター対応施設の不足
○小型船(観光船等)の係留施設の不足
○観光関連施設の誘致
○離島ターミナルと市街地との連携不足
○親水空間の不足
○自然体験型施設の整備
○人工ビーチの整備
○新港地区のアクセスの複数化
○係留施設の不足
○大型貨物船バースの不足
○牧草の輸入への対応
○冷凍・冷蔵機能の確保
○港内航路の過密緩和・安全確保
○道路交通渋滞の回避・歩行者の安全確保
○危険物取扱施設の早期の移転
○サンゴ礁の保全・活用
○藻場の保全
○港内景観の改善
○緊急時の海上保安庁等官公庁船の停泊場所の確保
○大規模地震・津波発生時の防災・減災対策
○緊急物資輸送手段の拡充
○広大な海域
○亜熱帯の多様性に富んだ自然環境
○独特の歴史・文化
○沖縄県における畜産(肉牛)基地
「石垣港将来構想」の将来像
八重山の経済活動を支える港湾から、東アジア
の中心に位置する港湾として、国内外との多様
な交流を推進し、美しい自然と共生しつつ、安
心・安全を保障する港湾を目指す。
資料:「石垣港将来構想懇談会答申」H23.10.28
○東アジアにおけるクルーズ寄港地としての交流拠点
○亜熱帯海洋性リゾート拠点
○自然環境と調和した賑わいの親水空間としての交流拠点
○圏域の生活・産業を支える物流・生産拠点
○圏域のエネルギーの供給基地
○海洋資源開発等の拠点
その他の上位計画・関連計画
○沖縄21世紀ビジョン基本計画
○第4次石垣市基本構想
○石垣市都市計画マスタープラン
○災害時に圏民の生活や経済活動を支える防災拠点
○国境離島の領土・領海保全及び広大な海域の安全を図る拠点
等
2
2 ⻑期構想の基本⽅向
石垣港長期構想の基本方向
石垣港の役割
・圏民の生活や産業を支える物流・生産機能の拡充と再編
④
・エネルギー供給基地の整備と新エネルギーへの対応
③⑤
・臨港部の交通ネットワーク機能の強化
④⑤
①東アジアにおけるクルーズ寄港
地としての交流拠点
②亜熱帯海洋性リゾート拠点
③自然環境と調和した賑わいの親
・大型クルーズ船に対応する旅客船機能の拡充
①
水空間としての交流拠点
④圏民の生活・産業を支える物
・東アジアの中心に位置する特性を活かした交流・サービス機能の強化
①②
流・生産拠点
⑤圏域のエネルギー供給基地・産
・観光レクリエーション機能の拡充
①②③
業用地
⑥海洋資源開発等の拠点
⑦災害時に圏民の生活や経済活動
を支える防災拠点
⑧国境離島の領土・領海保全及び
・ウォーターフロントにおけるアメニティ基盤の整備
②③
・臨海部での自然環境の保全・活用
③
・海洋資源開発等の調査・開発の支援
⑥
・大規模地震・津波対策等
⑦
・領海警備体制強化への支援
⑧
広大な海域の安全を図る拠点
3
3 主要施策の展開⽅向(案)
1)圏⺠の⽣活や産業を⽀える物流・⽣産機能の拡充と再編
【概要】
⼋重⼭圏の⽣活・産業を⽀える基盤として港湾施設は重要であり、定期船、不定期船のニーズに適切に対応して、⽣活物資や⽣産品の輸移出
⼊が効率的に⾏えるようにする。
【現状と課題】
・定期RORO船・貨物船やセメント船等の利⽤がある上に、
夏場には週1回以上の頻度で⼤型クルーズ船が寄港するな
ど、浜崎町地区の係留施設を中⼼にバース利⽤が混雑。
利⽤時間の調整などが発⽣。バースの拡充が必要。
・砂砂利の輸⼊のための船舶として、⼤型バースが無いため
6千DW級以下の船舶を利⽤。しかし、傭船市場では10千DW
級以上が⼀般的なため、傭船が難しい状況。6千DW級以上の
⼤型船を利⽤した際には、浜崎町地区で荷降ろしし吃⽔調整
をした後、新港地区のバースに移動する等の対応が必要で
コスト、時間などで無駄。
F岸壁(-9)250m耐震
定期RORO船:週3 4便
クルーズ船:週2便(夏場)
⼤型砂砂利船:不定期
E岸壁(-9)185m
定期貨物船:週3 4便
不定期船(協栄丸、⽯垣 与那国)
浜崎町地区
・新港地区に作業船が係留しているが、アンカーが回頭泊地にまで及ぶため
回頭操船の阻害要因。離島航路船舶もこれを避けて航⾏している状況。
新港地区における作業船の係留状況
作業船
回頭操船の阻害要因
浜崎町地区
離島待合所
新港地区物揚場の利⽤状況
・⾁⽜⽣産拡⼤を計画しており、そのために
は海外からの牧草の輸⼊が必要。しかし、
その為には、40Fコンテナが扱えるクレー
ンや燻蒸施設が必要。
クレーンのイメージ
バース利⽤が集中
⼤型砂砂利船・
クルーズ船
⼤型の砂砂利船は、
バース移動が必要
新港地区
A・B岸壁(-5)160m
離島フェリー⽤の物揚場整
備のため利⽤できない状況
・乳製品や⽣鮮⾷品等の移⼊にリーファー
コンテナを利⽤。冷凍・冷蔵施設が無い
ため、⻑期保管が難しく、また、荷捌き
を露天で⾏うため鮮度維持が難しい。
台⾵時に品物がなくなるスーパー
4
3 主要施策の展開⽅向(案)
1)圏⺠の⽣活や産業を⽀える物流・⽣産機能の拡充と再編
展開⽬標案
将来(中短期)
将来(⻑期)
・⼤型船による砂砂利の輸⼊に対して、適切に対応し、コスト・時間の無駄
・定期RORO船・離島航路フェリー等の⼤型化に対応しつつ、効率的な新た
な物流拠点を形成する。
を無くして効率的な輸送を実現する。
・⼤型コンテナ等の荷役を可能として、海外からのコンテナ輸⼊に対応する。 ・海外からのコンテナ輸⼊の増⼤に対応する。
・乳製品・⽣鮮⾷品・冷凍⾷品等の保管を可能として、台⾵などに際しても
これらの⾷品等が供給可能な輸送体系を整備する。
・港内航⾏船舶の安全確保を図る。
戦略
・客船ふ頭整備(新港地区)
・浜崎町地区沖での⼤型貨物船バース整備
・⼤型貨物船バース整備
・浜崎町地区沖での作業船⽤船だまり整備
・新港地区での上屋・⼤型クレーン・燻蒸施設整備、冷凍冷蔵倉庫・セメン
・製造業の誘致
トサイロ等誘致
・陸上養殖施設の誘致
・作業船だまりの整備
浜崎町地区
沖合展開
作業船だまり
⼤型貨物船バース
作業船の移転
⼤型砂砂利船の移転
⼤型貨物船
バース ⼤型船の移転
上屋・クレーン等の
物流機能の整備
クルーズ船
バース
作業船の移転
クルーズ船
バース
陸上養殖施設の誘致
セメントサイロ
冷凍・冷蔵倉庫の整備
中短期の戦略
作業船だまり
マリーナ
⻑期の戦略
5
3 主要施策の展開⽅向(案)
2)エネルギー供給基地の整備と新エネルギーへの対応
【概要】
市街地の安全向上のため、危険物取扱施設の早期移転を図る。
国・県等のエネルギー施策に対応して、再⽣可能エネルギーの導⼊を図る。
海上・陸上交通での環境負荷の⼩さな機能の導⼊を図る。
【現状と課題】
・油槽所・ガス供給基地等が美崎町に⽴地しており、⽕災等が市街地におよび易いことが懸念されている。
・EV⾞の普及やEV船の開発が進められているが、⾵⼒発電や太陽光発電等の再⽣可能エネルギーの展開が期待されている。
危険物取扱施設の早期の移転
浜崎町地区
美崎町地区
登野城地区
新港地区
6
3 主要施策の展開⽅向(案)
2)エネルギー供給基地の整備と新エネルギーへの対応
将来(中短期)
展開
⽬標案
戦略
将来(⻑期)
・市街地内の災害時の危険要因を除去する。
・港湾施設使⽤電⼒の再⽣可能エネルギー⽐率を⾼める。
・港湾での新エネルギー関連施設等の導⼊を促進し、再⽣可能エネル
ギーの導⼊⽐率を⾼める。
・新港地区への危険物取扱施設の移転の促進。
・港湾関連施設への太陽光発電設置
・新港地区への新エネルギーの試⾏的導⼊。
・緑地駐⾞場等⼤規模駐⾞場への太陽光発電設置
・新たな旅客ターミナルビル等へのピークカットや停電対策に寄与する
・再⽣可能エネルギーを最⼤限活⽤した電気利⽤のマネジメント
システムの検討
タンクなどの⼯夫事例
危険物取扱施設の位置図
ライトアップのイメージ
危険物取扱施設イメージ
周囲に盛り⼟し隠すイメージ
太陽光発電のイメージ
7
3 主要施策の展開⽅向(案)
3)臨港部の交通ネットワーク機能の強化
【概要】
臨港部における交通渋滞を回避し、安全確保を図る。
新港地区のアクセスの複数化を図り、荒天時等における孤⽴化を防ぐとともに、観光客、市⺠のアクセスの向上を図る。
【現状と課題】
・浜崎町地区と美崎町地区を結ぶ臨港道路の⼀部が狭⼩かつ交差点間の距離が短いため、朝⼣等に交通渋滞が発⽣。
同区間は⽚側歩道で歩道も狭⼩なため、歩⾏者が⾞道にはみ出して歩⾏するケースが多く⾒られ、交通事故の発⽣が懸念。
・新港地区のアクセス道路がサザンゲートブリッジのみで利⽤者が増加した場合、ピーク時の混雑が懸念される。
また、橋梁付近で事故が発⽣した場合等のリタンダンシー確保が課題
道路の⼀部区間が狭⼩
朝⼣等に交通渋滞が発⽣
交通事故の発⽣が懸念
サザンゲートブリッジ
新港地区とのアクセスは、ここのみ
8
3 主要施策の展開⽅向(案)
3)臨港部の交通ネットワーク機能の強化
将来(中短期)
展開
⽬標案
戦略
将来(⻑期)
・臨港部交通の効率化、安全確保を図る。
・交通アクセスのリタンダンシーを確保する。
・浜崎町地区と美崎町地区を結ぶ臨港道路の改良
・新港地区と美崎町地区を結ぶ新たな臨港道路の整備
浜崎町 美崎町地区へのアクセス道路イメージ図
臨港道路の改良による
渋滞の解消
新たな臨港道路
サザンゲートブリッジ
9
3 主要施策の展開⽅向(案)
4)⼤型クルーズ船に対応する旅客船機能の拡充
【概要】
今後、拡⼤が⾒込めるアジア圏のクルーズにおける寄港地・拠点となることで東アジア地域におけるクルーズの発展に寄与するとともに
沖縄県、⼋重⼭圏が国際級の観光地となることを⽀援する。
【現状と課題】
・来訪するクルーズ客船は年々増加し、2011年は49隻、61千⼈の旅客が来訪。
寄港数の増加に伴い同⽇複数のクルーズ船が寄港する状況や同⽇寄港予定と
なり寄港断念の事例も⽣じている。
・寄港船舶は次々と⼤型化しており、7万トン以上の寄港申込も増加するが、
施設がないため対応できない。
・我が国へ来訪するクルーズ客船は⼤型化が進んでおり、沖縄にも10万トン
を超えるクルーズ客船も寄港している。
2隻同時着岸しているクルーズ船
2010/10/4
クルーズ船の⼤型化
10
3 主要施策の展開⽅向(案)
4)⼤型クルーズ船に対応する旅客船機能の拡充
将来(中短期)
将来(⻑期)
・東アジアにおけるクルーズ寄港地として、国内のみならず海外からのク
・海外との定期クルーズネットワークが定着し、年間を通してクルーズ船が
展開⽬標案
寄港する。
ルーズ船の寄港を促進する。
・東アジア地域における定期クルーズの定着とクルーズ産業の発展を寄港地
・県内でのアイランドホッピングと称する島伝いクルーズ(H23年より試⾏
的に実施)が定着する。
という⽴場で⽀援する。
・新⽯垣空港の海外からのチャーター機の利⽤とともに海外からの観光客を
誘致し、国際級の観光地を⽬指す。
・⼋重⼭の知名度向上に伴い、世界を周遊するクルーズ船の寄港地として選
定される。
・クルーズの活性化に伴い、⼋重⼭圏の国際観光化が進展する。
・客船ふ頭の複数整備、⼤⽔深バースの整備、離島への乗り継ぎが可能な⾼
同左
戦略
速船旅客乗降バース
・⼊出国の⼿続きが迅速に可能なCIQ機能をもった客船ターミナル、バス・
タクシー等の駐⾞場、ボーディングブリッジなどの整備
・ポートセールスの推進、タグボートの常駐化
・旅客船バース・緑地と⼀体的な観光商業施設の整備
平成22年
平成24年の寄港数
船名
ボイジャー・オブ・ザ・シーズ
総トン数
137,276
DIAMOND PRINCESS
那覇港
将来の航路図イメージ
石垣港
4
那覇港の利⽤実績があり
⽯垣港に、⼤型岸壁ができた際に
利⽤の可能性がある⼤型のクルーズ船
115,875
3
AURORA
コスタ・ビクトリア
76,125
75,166
1
1
LEGEND OF THE SEAS
ザーンダム
69,130
61,396
8
1
COSTA ROMANTICA
COSTA CLASSICA
53,049
52,926
1
6
1
スーパースター・アクエリアス
飛鳥Ⅱ
51,039
50,412
52
3
83
3
SUPERSTAR LIBRA
オーシャン・ドリーム
42,300
35,265
26
1
43
OCEAN PRINCESS
NAUTICA
30,277
30,277
8
2
アマデア
SEVEN SEAS NAVIGATOR
28,856
28,550
1
1
EUROPA
SILVER SHADOW
28,518
28,258
2
ぱしふぃっくびいなす
26,561
12
5
ふじ丸
にっぽん丸
23,235
21,903
15
12
1
6
オリエンタル・ドラゴン
アテナ
18,455
16,144
8
1
2
プリンセス・ダフネ
コロンバス
15,833
15,000
1
1
1
HANSEATIC
オリオンⅡ
8,378
4,077
1
1
2
1
173
150
総計
1
1
11
3 主要施策の展開⽅向(案)
4)⼤型クルーズ船に対応する旅客船機能の拡充
Queen Mary 2
旅客ターミナル及び⼤型バス・
タクシー等のための⼗分な広さ
をもった駐⾞場の確保
ボイジャー・オブ・ザ・シーズ
スタークルーズの写真
チビタベッキア港のターミナル事例
チビタベッキア港のターミナル事例
チビタベッキア港のターミナル内の受付カウンター
離島への乗り継ぎが可能な
⾼速船旅客乗降バース
12
3 主要施策の展開⽅向(案)
5)東アジアの中⼼に位置する特性を活かした交流・サービス機能の強化
【概要】
増加するクルーズ船の観光ニーズに対応するため、離島観光のオプションツアーを充実する。
海外から来訪するヨット等のクルージング客が安⼼して寄港・滞在できるようにする。
【現状と課題】
・クルーズ船が⼤型するのに伴い、観光客数も増加し、島内のバス、タクシーでは対応できない状況も予測され、滞在時のオプションツアーの
離島への分散化が必要である。
・海外からヨット等で寄港する利⽤者があるが、安⼼・安全に係留できる施設がないため、短時間で出港したり、滞在中の荒天により沈没事故
を起こすなど問題が発⽣、その対策が課題となっている。
クルーズ船寄港時の下船状況(那覇港での事例)
海外からのヨット等の係留場所対策
13
3 主要施策の展開⽅向(案)
5)東アジアの中⼼に位置する特性を活かした交流・サービス機能の強化
将来(中短期)
将来(⻑期)
展開⽬標案
・クルーズの寄港地として、国内外のクルーズ船を誘致するため、主に周辺
・ビジターヨット等の⻑期滞在
離島へのオプションツアーを拡充する。
・ビジターヨット等に適切に対応し、その寄港数・滞在⽇数を増やす。
戦略
・クルーズ客が円滑に乗り継ぎ、離島にアクセスできるように離島航路バー
スの整備
・ビジター施設周辺の賑わい空間・利便施設の整備
・マリーナ(プレジャーボート係留施設)の整備
・ヨット等ビジター桟橋(給⽔、給電機能付)整備
客船
埠頭
体験型施設の事例
マリーナ
長崎出島ハーバー
14
3 主要施策の展開⽅向(案)
6)観光レクリエーション機能の拡充
【概要】
増加するダイビング等の海レクのニーズや市街地内に滞在する観光客や市⺠の海レクニーズ、さらに修学旅⾏⽣等のニーズにも対応できる観
光レクリエーション機能を強化し、⽯垣島の観光ポテンシャルを向上させる。
【現状と課題】
・ダイビング船や釣り船等マリンレジャーのニーズが⾼く、多くのダイビング船や釣り船等があるが、
係留施設が不⾜している。また、係留施設も登野城、美崎、浜崎に分散して拠点性が乏しいため、
集約して拠点を形成する必要がある。
・市⺠のプレジャーボートの保管需要に加えて、圏外からの需要も増えているが、既存の施設は
余裕が無く、新たなニーズを受けられない状況にある。
・修学旅⾏⽣等を対象とした体験ダイビングを⾏っているが、気象海象条件の影響が⼤きく、
実施できない状況も⽣じる。このため、安⼼・安全に実施できる場の確保が求められている。
また、ダイビング客はリピート率が⾼いことから、初⼼者等が気軽に体験することで新たな
リピーターとなることが期待される。
ダイビング船・官公庁船
⾼速船
観光船
⽯垣港における待機隻数(H24.1⽉末現在)
H19
H20
H21
H22
H23
離島フェリー
作業船
係留待機
8
18
資料:石垣市港湾課資料
作業船
現在の⼩型船だまりの
位置図
作業船
陸置待機
28
7
3
(単位:隻)
H24
1
合計
65
(単位:隻)
小型
中型
大型
合計
2
9
18
29
資料:石垣市港湾課資料
15
3 主要施策の展開⽅向(案)
6)観光レクリエーション機能の拡充
展開
⽬標案
戦略
将来(中短期)
将来(⻑期)
・新港地区に観光客や市⺠が気軽に海⽔浴等を楽しめる場を提供して
・新港地区に観光船等の⼩型船を集約した観光拠点を形成し、新たな賑
ニーズに対応する。
わいの場とする。
・その背後に観光関連施設を誘致し、リゾートエリアを形成する。
・リゾートゾーンの拡充
・⼈⼯海浜・海浜公園の整備
・マリ-ナ整備
・観光関連施設(ホテル、マリン関連ショップ、飲⾷店等)の誘致
商業施設のイメージ
観光船対応船だまりのイメージ
新港地区のホテルのイメージ
16
3 主要施策の展開⽅向(案)
7)ウォーターフロントにおけるアメニティ基盤の整備
【概要】
美崎町地区周辺の再開発を図り、離島ターミナルと中⼼市街地との連携を改善するとともに港の雰囲気を楽しめる場を形成する。
【現状と課題】
・かつて、美崎町地区の奥部に離島航路船社が⽴地していた頃は、
観光客が頻繁に市場等のある中⼼市街地との間を散策していた。
しかし、離島ターミナルが整備されると観光客はレンタカーや
タクシーで来訪するようになり、中⼼市街地との連携が希薄に
なっている。
・また、美崎町地区は最も市街地に近いウォーターフロントで
あるにもかかわらず、殆どの市⺠の関⼼のない場所となっている。
もっと市⺠を引きつけることができれば、中⼼市街地と⼀体的に
賑わいの場を取り戻すことができる。
公設市場
市街地
美崎町
連携が希薄
旧離島航路船社
駐⾞場
駐⾞場
新離島ターミナル
賑わいの不⾜
離島へ
⼈の往来が少ない
17
3 主要施策の展開⽅向(案)
7)ウォーターフロントにおけるアメニティ基盤の整備
将来(中短期)
展開
・市街地に近いウォーターフロントとして賑わいを取り戻す。
⽬標案
・市街地と新港地区の緑地・交流ゾーンの連携の強化を図る。
将来(⻑期)
・美崎町地区周辺の港湾関連⽤地の再開発
戦略
・船だまりふ頭⼀体の親⽔公園化
・新港地区と美崎町地区を結ぶ新たな臨港道路の整備
みなとや⽔辺を望める
ように空間を開ける
賑わい施設
(オープンカフェ)のイメージ
賑わいを演出する
PB等係留施設
(ビジター)
連携強化を図る
新たな臨港道路
夜市のイメージ
⽯垣港でのイベント
ライトアップのイメージ
18
3 主要施策の展開⽅向(案)
8)臨海部での⾃然環境の保全・活⽤
【概要】
⼋重⼭の海は、国定公園に指定される等⾃然が豊かで、その保全は⼋重⼭圏だけでなく、世界規模で重要。⼀⽅、ダイビング、漁業等多様な
利⽤がなされており、地域経済に果たしている役割も⼤きい。
このため、こうした優れたサンゴ礁や藻場を保全するとともに楽しめるための仕組みも必要。
海上交通での環境負荷の低減に資する。
【現状と課題】
・⼋重⼭のサンゴ礁はグレートバリアリーフと⽐べても種類数は多く、本海域のサンゴ礁
が沖縄本島から本⼟へサンゴ卵やその幼⽣を供給している。
・しかし、経年的にオニヒトデの⼤発⽣状態が続いており、環境省を中⼼に保全のための
取り組みが継続されている。
・⼀⽅、藻場は⽯垣島全体で1,168ha、⽯垣港内の新川地区の藻場は115haで名蔵、⽩保に
次ぐ規模で重要。海域⽣物の産卵、⽣育の場として藻場は重要な役割を果たしており、
その保全が課題となっている。
資料:石西礁湖自然再生全体構想、2007.9
サンゴの種類数
藻場の分布状況
19
3 主要施策の展開⽅向(案)
8)臨海部での⾃然環境の保全・活⽤
将来(中短期)
展開
⽬標案
戦略
将来(⻑期)
・サンゴ礁及び藻場の保全、サンゴ礁の海の気軽な体験
・サンゴ礁の健全化
・⼩型船舶排出ガスの海域への環境負荷低減
・遊覧船、ダイビング船、漁船等の⼩型船への電池推進船の普及による
排出ガスの海域への環境負荷0の実現
・新川地区での船だまり計画の⾒直し
・港湾⼯事に際してさらに海域環境への影響が少ない⼯法の採⽤
・新港地区でのビーチの回復
・電池推進船ステーションの整備(急速充電施設の整備)
・港湾⼯事に際して海域環境への影響が少ない⼯法の採⽤
・新たな港湾整備に伴うサンゴ礁等の移植
・サンゴ礁の海を気軽に体験できる施設の整備(再掲)
・電池推進船導⼊研究の⽀援
サンゴの移植
新川地区
新川地区での船だまり計画の⾒直し
⼩型船舶の排出ガスの海域への環境負荷低減
が可能な電池推進船のイメージ
20
3 主要施策の展開⽅向(案)
9)海洋資源開発等の調査・開発の⽀援
【概要】
⼋重⼭近海には海底熱⽔鉱床や⽯油・天然ガス賦存ポテンシャルの⾼いエリアがあり、将来的にこれらの海洋資源の開発、商業化が進み、⽯
垣港がその開発基地となる。
【現状と課題】
・⼋重⼭近海の海底資源開発については、未だ、具体的なものはない。
21
3 主要施策の展開⽅向(案)
9)海洋資源開発等の調査・開発の⽀援
将来(中短期)
将来(⻑期)
展開⽬標案
・周辺海域の海洋資源調査に関して協⼒する。
・近海の海底資源開発とその商業化の推進を積極的に⽀援する。
戦略
・海洋調査実施時のバース利⽤協⼒
・海底資源開発の基地港化。
・資源開発商業関連でのプラント等の⽴地⽤地の提供。
浜崎町地区
沖合展開イメージ
海洋調査船「かいよう」の係留イメージ
22
3 主要施策の展開⽅向(案)
10)⼤規模地震・津波対策等
【概要】
⼤規模地震・津波への対応については、⽯垣港の地震津波対策防災協議会での検討結果を踏まえ対応する。
緊急物資の輸送⼿段の拡充を図る。
台⾵時における⽯垣港在港の⼩型船等安全確保を図る。
【現状と課題】
・沖縄県によると⽯垣港では5m以上の浸⽔深、5分の到達時間の津波が予測されており、市街地の前⾯に位置する⽯垣港では、その対策が急務。
・耐震強化岸壁が浜崎町地区に1バースしかないため、津波に際して航路・泊地に沈船等が発⽣した場合、啓開までの間、輸送路が完全に絶た
れる懸念がある。
・⽯垣港には離島航路船を含めた⼩型船が多数在港するため、その荒天時の避難場所の確保が課題となっている。
東⽇本⼤震災の状況
台⾵時の⾼速船避難状況
資料:「沖縄県津波・⾼潮被害想定調査業務委託
(宮古・⼋重⼭諸島沿岸域)報告書(H20.2)」沖縄県
23
3 主要施策の展開⽅向(案)
10)⼤規模地震・津波対策等
将来(中短期)
将来(⻑期)
展開⽬標案
・⼤規模地震対策・津波対策の強化
・⼤規模地震対策・津波対策の強化
・荒天時の⼩型船の安全確保
・継続的に⼤規模地震・津波対策を進める。
・新港地区における耐震バースの新設
戦略
・新港地区における⼀部⽤地の嵩上げ
・旅客等の津波避難施設の整備
・⽯垣港BCPの策定
・⼩型船だまりの充実と静穏度確保(台⾵時)
浜崎町地区
⼩型船だまりの充実と
静穏度の確保
新港地区における
耐震バースの新設
⼩型船だまりの充実と
新港地区
静穏度の確保
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3 主要施策の展開⽅向(案)
11)領海警備体制強化への⽀援
【概要】
国境離島の領⼟・領海保全及び広⼤な海域を保全する拠点としての機能を確保する。
【現状と課題】
・尖閣諸島周辺海域等において、中国・台湾活動家による領有権主張活動や中国・台湾公船による領海内での国際法上認められない「はいか
い」等我が国の主権を侵害する事案が発⽣。
・東シナ海等のEEZ(排他的経済⽔域)において、中国による資源開発や我が国の同意を得ない海洋調査活動等が確認。
・平成20年7⽉に施⾏された「領海等における外国船舶の航⾏に関する法律」では、我が国の
領海や内⽔において、正当な理由がない外国船の停留や「はいかい」を認めないなど外国船
の不審な⾏動を抑⽌し、領海の安全の確保に努めることとされている。
・このため、尖閣諸島に最も近い⽯垣港においては、こうした事態への対応のために海上保安
庁の巡視船艇が多数集積する状況が⽣じている。
尖閣諸島
保安庁船
保安庁船
RORO船
保安庁船
保安庁船
領有権主張活動家の船舶
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3 主要施策の展開⽅向(案)
11)領海警備体制強化への⽀援
将来(中短期)
将来(⻑期)
・⽯垣港に配属されている海上保安庁の巡視船艇等が係留できる場所の
確保を図る。
展開
⽬標案
・同左
・緊急事態等に際しても⽇常的な港湾活動が確保された上で、応援船等
が港湾施設を利⽤できるようにする。
戦略
・作業船バースの移転(⼀時的な移転)
・浜崎町地区沖での作業船⽤船だまり整備(再掲)
・⼤型砂砂利船の整備移転
・浜崎町地区沖での⼤型貨物船バース整備(再掲)
・上記によるバース利⽤の整理を図り官公庁船が利⽤可能なバースの確
保を図る。
浜崎町地区
沖合展開
⼤型貨物船バース ⼤型船の移転
作業船の移転
⼤型貨物船
バース ⼤型船の移転
クルーズ船バース
作業船の移転
⼤型砂砂利船
バースの整備移転
中短期の戦略
作業船だまり
作業船バースの
整備移転
作業船だまり
クルーズ船
バース
マリーナ
⻑期の戦略
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4 空間利⽤計画(案)
1)港湾利⽤ゾーニング(案)(中短期)
船だまり関連ゾーン
・遊漁船・プレジャーボート等が利⽤する。
・官公庁船が利⽤する。
船だまり関連ゾーン
・海底資源開発の基地港化
・官公庁船が利⽤可能なバースの整備
物流関連ゾーン
・浜崎町地区・新港地区北側は、これまでも
物流関連ゾーンとして、物流関連施設が集
積していることから、物流関連ゾーンとし
て位置づける。
交流拠点ゾーン
・登野城・美崎町地区は、離島への⾼速船が
主に利⽤。
今後も交流・サービス機能の強化を図る交
流ゾーンとして位置づける。
船だまり関連ゾーン
・プレジャーボート等が利⽤する。
・離島への⾼速船の休憩に利⽤する。
エネルギー関連ゾーン
・⽯油・ガス等については、新港地区で
集約を図り、エネルギー関連ゾーンを
形成する。
船だまり関連ゾーン
・遊漁船・プレジャーボート等
が利⽤する。
賑わい・交流関係
・賑わいと交流機能を導⼊する。
賑わい・交流関係として、交流拠点ゾー
ン、緑地レクリエーションゾーンを位置
づける。
交流拠点ゾーン
・⼤型クルーズ船に対応する
旅客船機能の拡充による東
アジアにおけるクルーズ寄
港地として交流拠点を形成
する。
船だまり関連ゾーン
・作業船を⼀時集約する。
・離島への⾼速船の旅客乗降を⾏う。
・ビジター艇が利⽤する。
交流軸
緑地レクリエーションゾーン
・観光レクリエーション機能の整備やウォーター
フロントにおけるアメニティ基盤の整備を進め、
レクリエーションゾーンとして位置づける。
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4 空間利⽤計画(案)
2)港湾利⽤ゾーニング(案)(⻑期)
船だまり関連ゾーン
・官公庁船・プレジャーボート等が利⽤する。
物流関連ゾーン
・物流関連施設が集積していることから、
物流関連ゾーンとして位置づける。
船だまり関連ゾーン
・官公庁船が利⽤可能なバースを確保
⽯垣漁港
物流関連ゾーン
・浜崎町地区の沖合に砂砂利船や
作業船を集約する。
・海底資源開発の基地港化
交流ゾーン
(市街地)
港湾と市街地の
連携強化
船だまり関連ゾーン
・プレジャーボート等が利⽤する。
・離島への⾼速船の休憩に利⽤する。
エネルギー関連ゾーン
・中⼼市街地に位置する⽯油・ガス施
設等の移転。
・超⻑期的には、港外への移転も検討
船だまり関連ゾーン
・遊漁船・プレジャーボート等
が利⽤する。
交流拠点ゾーン
・東アジアにおけるクルーズ
寄港地として交流拠点を形成。
賑わい・交流関係
・賑わい・交流関係として、交流拠点ゾー
ン、緑地レクリエーションゾーンを位置
づける。
船だまり関連ゾーン
・観光船・プレジャーボートが利⽤する。
・離島への⾼速船の旅客乗降を⾏う。
・ビジター艇が利⽤する。
・美崎町からの景観に影響を与えている
作業船の移転(中期)
新⽯垣空港⽅⾯
交流軸
登野城漁港
交流拠点ゾーン
・登野城・美崎町地区は、離島への
⾼速船が主に利⽤。
緑地レクリエーションゾーン
・⼈⼯ビーチを活かしたレクリエーション
機能の充実
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参考-⽯垣市の都市構造と⽯垣港
都市拠点
伝統的集落拠点
交流拠点
川平
緑の拠点
川平湾
歴史・⽂化拠点
⽔辺の拠点
観光・レク拠点
都市軸
真栄⾥
ダム
物流・交流軸
底原ダム
名蔵
ダム
名蔵
アンパル
新⽯垣
空港
バンナ
公園
⽯垣
ダム
観⾳堂
歴史公園
中⼼
市街地 中央運動公園
⽵富島
フルスト原
遺跡公園
崎原公園
⼤浜
宮良
⽩保
⽯垣港
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