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︻ プロメテウス︼人類に火を与えたギリシャ神話の神族 プロメテウスの 艶 関連する企業が集ま ってチームを つくり、ただちに開発に着手した。 実は溝口は当初、それほど期待し ていなか った。互いに全く知らない 土地の人間同士。企業人が自分たち 以上に何を知 っているのか- 0 ところが、集ま った企業の本気度 さ か も と か ず ゆ き グ社の会長、坂本 1行( 65) たちは即 座に答えた。 「 や ってみましょう」 即座 に「 やろう」 もちろん課題はある。 イノシシが泥をかぶ ったら線量計 研究会彊 を担当する塩尻市 振興公社の林茂( 63) はいう。 「 どの企業も利益を度外視してや ってくれていますOいま日本に必要 なのは秤ですから」 ( 前田史郎) と社長たちが市内 で酒を酌み交わ が誤データを測定しないか。首輪が し、 「 やろうぜ」と誓い合 った。 外れてしまわないか。試作品は、今 秋にもイノシシに着ける予定だ。 試作品は8月に完成した。 発信器付き首輪は、無線機器開発 溝口はいう 。 「 成功すれば人間が入れない所で 会社のサーキットデザイン社が作 っ た0700雫と軽量で、半年のデー もイノシシが放射能の線量地図を作 タを蓄積できる。線量計はスキャナ ってくれる。ふだんは悪者扱いです ーを扱うアイメジャー社がチ ューイ が、彼らは自然の異変を身をも って ンガム大の小型のものを提供した。 教えてくれる貴重な生き物です」 データを受信するため、無人飛行 機をもっ情報通信研究機構も紹介し てくれた。 今年3月5日、福島市。獣医師の 害。福島県側に 「 力を貸したい」と 溝口俊夫 ( 66) ら福島県関係者が、長 申し出た。 野県塩尻市内の企業の代表らと会 っ 専門分野では全国的に名を知られ ていた。 た優秀な企業ばかりだ。溝口は具体 的に要望した。 「 われわれがほしいのは、イノシ シにつけられる小型の線量計と、そ の情報を受信する技術です」 研究会の会長でソフトウェア開発 の借越ソフトウ ェアエンジ ニアリン は驚くほどだ った。被害に悩む農家 の声に、真剣に耳を懐けていた。 4月には塩尻市で2回目の会議を 開く。その日夜、港口ら福島の代表 5年前、塩尻では中小企業が中心 工でアグリ研究会」を発 にな って 「 足させていた。目的はITを使 った 農業活性化で、イノシシの捕獲で実 績をあげていた。そんなとき、人づ てに聞いたのが福島でのイノシシ被 鑑 腔 慧 開 発 した GPSつ き線 量 計 首 輪 Ⅰ ≡ヨ 毒蔓 R 金曜 日 2013年 (平成25年 ) 8月23日