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平成27年8月1日発行

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平成27年8月1日発行
長崎大学水産学部
海外留学ニュースレター
No. 1
2015年8月1日発行
留学のすすめ
海外がますます身近になっている今日、水産分野においても世界を相手に積極的に活躍する人材が求
められています。また、外国語能力の向上と多様な文化を理解するためには、外国の大学への留学が効
果的です。そこで長崎大学では、皆さんの海外留学を支援するために様々なプログラムを用意していま
す。このニュースレターでは、留学の準備、長崎大学の留学プログラム、留学体験者からの声など、水産
学部生の海外留学に役立つ情報を紹介して、皆さんの留学活動をサポートしていきます。
留学へのロードマップ(その1)
留学には十分な準備が必要です。留学への意識が芽生えたら何をすれば良いのでしょうか?
■ 自分の将来について考えてみよう!
留学を意識したら、自分の将来について考えてみてください。大学時代にどのような時間を過ごしたか、
どのような活動を行ったかということが、あなたの人間力となり、今後の人生に大きな影響を与えます。留
学は、あなたのキャリア形成に新たな可能性を与える絶好の機会となります。ただし、留学を実現させる
ためには多くの時間とエネルギーを使って準備しなければなりません。いきなり留学するのはハードルが
高いと感じる人のために、長崎大学では、1~3週間程度、海外の協定校を訪問し、その国の雰囲気を体
験する海外文化研修プログラムを実施しています。まずは文化研修で海外に慣れ、少しずつ海外留学の
ステップを進めましょう。
■ 留学への思いを具体化しよう!
留学を真剣に考え始めたあなたがすべきことは、まず、留学の目的を具体的に考えることです。その際
には、先輩の体験談を読むことも一つの助けになると思います。留学は、すでに留学準備から始まってい
ます。最低でも1年以上の準備期間が必要と思ってください。
●なぜ自分は留学したいのか?
●留学先で何をしたいのか?
●留学を将来どのように活かしたいのか?
■ 留学の計画を立てよう!
留学の目的が定まったら、目的に合った留学先の大学を決め、留学中の計画を立てるとともに、留学先
の習慣や文化、生活にいて必要な情報をきちんと調べておきましょう。例えば、同じ英語圏でも、アメリカ、
カナダ、イギリス、オーストラリアなど国や都市によって教育制度、生活条件、気候や人の性質、物価や治
安など大きく異なります。また、必要な資金の準備も必要です。授業料(交換留学の場合は留学先大学の
授業料が免除)と生活費のほかに、往復渡航費、教材費、保健代などがあります。水産学部では、学部
生の海外留学旅費を支援するための学術振興基金(5~10万円)を用意していますので活用してください。
家族や助言・指導教員への相談も早めに行っておきましょう。
●留学先:どこの国・地域に留学したいのか?それはなぜか?
●留学時期:在学中に留学するのか?何年生でどれくらいの期間留学したいか?
●留学の種類:語学研修をしたいか?専門を学びたいか?
●留学費用:自分又は親が準備できるか?奨学金の申請が必要か?
●プログラム:大学主催のプログラムを利用するか?自分で行先とプログラムを選ぶか?
■ 情報収集をキッチリ行いましょう!
情報収集ですが、まず、書店にある留学ガイドブックを読み、基本的なことを勉強しましょう。さらに、学
内の国際教育リエゾン機構や(独)日本学生支援機構のホームページなども参考にしてください。長崎大
学では、海外留学を希望している学生を対象とした海外留学説明会を開催しています。実施日等は、掲
示版や国際教育リエゾン機構ホームページで確認してください。
水産学部生の海外留学体験記
【短期語学留学】中国・上海大学(平成23年2~3月) 浦田 千里
上海へは何度か行ったことがあり、ここは人も街も活気に満ちています。スーパーや道端、食事処など、どんなところでも必ず
大きな声でしゃべる人達がいて、日本と違った雰囲気を持っています。そんな人達が一体どんなことを話しているのだろうか、
少し騒々しくも賑やかなこの街が好きで、街の人達の会話に加わってみたいと思っていました。そんな時、リエゾン機構の方か
ら新たに上海大学が留学先となったことを聞いてすぐに留学を決めました。留学先で少しでも多く吸収できるよう、事前学習とし
て中国語検定の勉強を始めました。目標は帰国後に3級を取ることと明確に決めていました。
授業は中国語、教科書も全て中国語。事前に勉強していてもやはりこの日の授業はわからなかったということもあり、不安に
なったりもしました。それでも、先生と些細な中国語でも会話が出来るようになると、中国語を話すことが楽しくなり、わからない
ことも調べたりと意欲が湧いてきました。また、寮生活でいつでもみんなと一緒に予習復習できる環境と、日本では食べられな
いたくさんの料理がたくさんあって毎日が楽しかったことが大きな心の支えとなりました。その他に、神田外国語大学の方たちも
一緒に留学して授業を受けており、外大の方々の語学に対する意識の強さに圧倒されながらも、励みになったと感じています。
授業は午前中にあり、午後は自由時間です。1度街の人にインタビューを行う課題はありましたが、基本的に授業をやってそ
の日はおしまいです。学んだことを役立たせるためには自分からアクションを起こすことが大切で、自由時間では一緒に留学し
ている人達と出かけて、よく道を尋ねたり、運動場でスポーツをやっている人達に混ぜてもらったりして、交流を増やしていきま
した。あるおじいさんに道を尋ねると、今度はおじいさんがいろんな人を呼ん
できてその道を聞いてまわってくれました。他の人も同様に周りの人がさも
知り合いであるかのように呼び止めて聞いてくれました。こんな協力的な人
達がたくさんいる街で留学できて本当によかったです。留学を終えて数年が
たちましたが今後この経験を生かし、さらに1年間と期間を伸ばして、次は語
学としてではなく、他国の研究に触れたいと考えています。
たった3週間でも多くのことを学び、感じ自身の進路決定に大きな変化をも
たらすとおもいます。留学してみませんか。
【短期語学留学】オーストラリア・エディスコーワン大学(平成25年3月) 竹田 佳代
私は大学1年生の春休みに3週間、オーストラリアに留学しました。留学のきっかけは、妹が留学した経験談を聞き海外へ関
心を持ったことと、教養教育の語学の単位に還元されることです。英語の成績は普通ですが、自ら話す経験はないといって良
いほどでした。私は人と話をすることが好きなので、見ず知らずの土地に行っても口さえあればやっていけると考えていました。
そこで日本語が使えない国に身をおくことで、自分の限界を試すために留学を決意しました。オーストラリアのパースを選んだ
のは、英語圏であって治安面も良さそうだという評判と、大学の提携校があったからです。 留学に関する情報は主にインター
ネットや知人に聞くことで手に入れ、ホームステイ先の人へのお土産や日本の文化などを知ってもらうためのお土産話を用意し
て留学に臨みました。
12時間近くの長いフライトを終え、パースに着くと、ホームファミリーが迎えに来てくれ、温かい手料理でもてなしてくれました。
ホームステイ型の留学だったため、家での生活ではいくつかの決まり事がありました。現地では水不足がひどかったので、シャ
ワーの時間や水の使い方を厳しく教えられました。 現地の授業は、現地の学生や他の国から留学に来ている生徒との交流を
重視していました。5,6人のグループで書道をしながら現地の学生に私達が日本語を教え、逆に私達は英語を教えてもらいま
した。休日や学校終わりの時間は大きなショッピングモールや、街中を歩きまわりました。商品の陳列方法や販売方法が日本
と異なり、見たことのない色の魚などが売られていました。
この留学で気付いたことは、語学力の不足を補うためにはあらゆる手段で相手に自分の意思を伝えることが大切だということ
です。現地で生活を始めた頃は、文の構成を考えながら英語を話すことに慣れておらず、かつ間違った英語を話して恥をかき
たくないと思って英語を話すことをためらっていました。しかし、自分の気持ちを相手に伝えるためには下手な英語でも話す努
力をしないと相手には伝わりません。ですから、拙い英語でも、わからない単語や読めない単語は電子辞書の発音を何度も聞
いて会話に挑戦しました。よりわかってもらうために写真なども用いました。こうすることで、相手も私の話を聞こうとしてくれるよ
うになりました。このことから、結局は人と人の付き合いであって言語は手段でしかなかったことに気づかされ、大切なのは気持
ちだと感じました。この経験は日本にいる現在でも友人との会話や就職活動で痛感しています。
留学は大きな視野から物事を捉えるきっかけとなり、逆境に身を置き生活することで当たり前が当たり前ではないこと(今まで
自分の世界観で生きていたこと)を学ぶことができます。普段の日常ではどこか関係ないような言葉から日本と海外との繋がり
をみることができたり、海外に行ったことで見えてくる日本の特徴や自分自身ということからも留学経験は自分が成長できる機
会になると思います。機会があれば、在学期間中に留学をすることをお勧めします。
留学最終日にBBQをした際の集合写真
ホームステイ先での誕生日パーティー
【短期語学留学】フランス・ブルゴーニュ大学(平成25年8~9月) 宮崎 夏実
テレビや雑誌などでフランスの特集が多く、私はそれらに触発されて第二外国語学選択でフランス語を選びました。フランス
語をある程度理解した頃、フランスへのあこがれも強く、大学のプログラムがきっかけとなって行くことにしました。留学前は1ヶ
月ほど言語や文化、マナーなどを勉強しましたが、実際にフランスに着くと勉強していたことと違いが多く驚きばかりでした。
大学での勉強は1日3時間から4時間程度でした。また、授業には3・4人日本人の学生が常にいました。しかし、スーパーなど
商店の営業時間が5時か6時までで非常に短く、土日も休みのところが多く、生活に困ることもありました。
留学先で、私は外国人留学生のための寮に住んでおり、多国籍の友人ができた一方で、フランスだけでなく様々な国や地域
の文化に触れることができました。また、アメリカやシンガポール、ロシアといった様々な国籍の友人ができ、今でもSNSを通し
て連絡を取り合っています。フランス留学なのでフランスのことばかり意識していましたが、寮生活によって様々な文化に関わ
ることができました、一方で、様々な国に対して知識が薄いということに気づかされ、もっと世界のことを勉強しようというきっか
けになりました。
住んでいたディジョンという町は世界的にマスタードが有名で、日本に帰ってから何度もディジョンのマスタードを見かけました。
トラムという路面電車が非常に発達しており、町の交通は便利でした。留学生全体の面倒を見てくれるミミという女性がいたの
ですが、私は非常にその方にお世話になり、日本に帰るときは涙が止まりませんでした。
片言でもいいので、フランス語で話しかければお店の店員さんなど優しく対応してくれました。物事がスムーズに進むだけでな
く、素晴らしい滞在になるとおもいました。
【一般留学】ブリティッシュ・カウンシル・シンガポール校(平成25年4月~26年3月) 藤田 裕也
私は、2013年4月から2014年3月の一年間シンガポールに留学していました。大学の交換留学のプログラムではなく、一年間、
大学を休学してプライベートで語学学校に入学しました。現地の学校に入学する前に、日本にいるときにインターネット上で入
試関連の書類を集め、英語能力を測るために現地で面接と筆記試験を受験しました(もちろんすべて英語で)。結果はともかく、
私は最初から一番基礎の、英語の文法から学ぼうと考えていたので、迷わず基礎クラスから始め、一年間でイギリス移住権の
指標ともなっているIELTSという試験を受ける人のためのコースまで勉強しました。
シンガポールは発展途上国であり、マルチカルチャーな国です。日本語でいう「訛り」が英語にもあり、シンガポールは、その
多文化性から多くの国の「訛り」英語に出会う機会であふれています。私は現地の学校では、イギリス英語を専攻しており、学
校外を「訛り」英語の中で生活するといったスタイルでした。学校のコースは、朝・昼・夜クラスに分かれていて1コマ4時間で一
日の学校は終了です。私は朝クラスだったので、朝の9時から13時まで学校、それが終わると友達と映画にいったり、趣味のス
ケボーをしたり、ビーチにいったりと、とりあえず外国人と遊ぶことに時間を費やしました。学校が終わってすぐ家に戻ってしまう
と、英語を話す機会にめぐり会えないからです。このように言い訳を正当化していますが、単に毎日、自分と異なる文化人と時
間を共有して、さまざまなアイデアを交換する生活が楽しかっただけというのは言うまでもありません。
一年間の留学を経て、帰国したとき最も危惧したのは英語能力の衰退です。一年間かけて英語漬けの脳にしたからには廃ら
せるわけにはいくまいと、アルバイト先でも外国人を見かけたら英語で接客し、映画はすべて英語・字幕なしで見ることを心が
けました。たまに留学時代に知り合った友達と英語で電話するときはまさに至高の時です。
誰かもし、留学について躊躇しているのならば、それは行くべきです。マストです。
長い人生のなかでほんの短い時間、世界に足を踏み入れるだけで、今後の人生は
大きく変化すると思います。留学には大金が伴いますが、人生を変えることに費やす
時間と資金は後に変えられない宝となることを保証します。
伝統料理 チリクラブ
長崎大学の海外留学プログラム
長崎大学に在籍したまま協定校へ留学します。長崎大学に授業料を払う必要があり、留学先大学では
授業料は徴収されません。
夏休み・春休み等を利用して、海外で語学を学んだり、異文化を体験してみたい人におすすめ
A.海外文化研修プログラム
海外文化研修プログラムはフランス・韓国・台湾・中国の協定校が実施する各国の文化体験ができるプ
ログラムです。参加学生のレベルに合わせた語学の授業の他に、国際人材マネージメント、伝統音楽体
験、博物館見学、乗馬、海洋体験、世界遺産・史跡巡り、 産業見学、料理教室、ホームステイなどを体験
します。
学年・学部を問わずに長崎大学在学中の学生であれば参加できます。単位取得がないプログラムなの
で、履修科目等とは関係ありませんが、各プログラムの実施時期が、現在、履修している科目の授業及
び試験日程と重なる場合は、参加できませんので注意してください。
協定校によって基本的な言語能力を参加要件として求める場合はありますが、
必ずしもその言語の授業を履修している必要はありません。
B.海外短期語学留学プログラム
夏季や春季の長期休暇を利用して3~4週間の語学研修を行うプログラムです。2014 年度の派遣先は
アメリカ、中国、韓国、フランス、ドイツの5ヶ国(学ぶことが出来る言語は英語、中国語、韓国語、フランス
語、ドイツ語)でした。
このプログラムに参加して一定の成績を修めた場合、本学教養教育の外国語科目の単位として認定さ
れます。ただし、単位取得のためには、参加したプログラムで一定レベル以上のクラスに入ったり、一定
の成績を修めたりする必要があります。また、帰国後に自分で単位認定の申請を行わなければなりませ
ん。
参考までに2014年度の研修費用は、中国は15万円程度、韓国は7万3千円(授業料免除の場合)程度、
アメリカは45万~50万円程度、フランスやドイツは40万円程度でした。日本学生支援機構(JASSO)奨学
金(~8万円)と長崎大学海外留学奨学金(~8万円)に申請することができます。
(H18-26年度)
1学期間(半年)または1年間、海外の留学で勉強したい人は...
C.交換留学
長崎大学では、海外の大学(協定校:26カ国、100校以上)と学生を相互に派遣する
協定を結んでおり、本学の学生は交換留学生として協定校へ一定期間(1年以内)、
1校につき原則最大1年間に5人まで留学することができます。
留学先大学で修得した単位は、帰国後所属学部に申請し、認められれば長崎大学
の単位として取り扱うことができます。ただし、単位認定については、事前に所属学部
学務班及び指導教員に相談・確認しておく必要があります。
語学力がないと出願できない大学とそうでない大学があります。出願時に語学要件
がなくても、留学先での授業や生活では語学力が必ず必要となります。
水産学部生の交換留学先:マレーシア科学大学、 トルコ・黒海工科大学 、ノルウェー科学
技術大学、上海海洋大学 、フランス・アンジェ大学
休学による留学
長崎大学へ授業料を払う必要はありません。基本的に休学した分、卒業が先に延びます。
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