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牛乳・乳製品 (PDF:456KB)
第4章 牛乳・乳製品 【要約】 牛乳は貿易管理法上、国内生産支援と乳牛農家の保護を目的に、関税割当制度があり、事前の 許認可が必要である。また、食品法上は「特定管理食品」であり、事前に調理法登録や食品登録番 号の取得および製造国からの GMP 製造基準適合証明書が必要であるほか、牛乳に関して詳細な 食品衛生条件が規定されている。そのため、日本からの牛乳の輸出は、他の商品に比べて、難しい 面が多いと思われる。乳製品は貿易管理法上の事前の許認可はなく、輸出は可能である。ただし、 食品法上、品目によって「特定管理食品」、「品質管理食品」となり、事前に許認可が必要である。 近年、都市を中心に食卓の洋風化が進み、また健康志向の高まりで、牛乳や乳製品の市場も堅 調に推移している。また、在住日本人の数が増加傾向にあり、日本製の乳製品、特にチーズやアイ スクリームが、日本人も多く利用する大手スーパーにも出回るようになっている。 1.品目の定義 【HS 品目の定義】 HS4 桁分類:HS0401~0406、HS2105 HS6 桁分類の品目は第 2 部「重点グループの HS 範囲」に掲載している。 重点個別品目については各品目の項に掲載している。 2.輸出の可否 牛乳は貿易管理法上、国内生産支援と乳牛農家の保護を目的に、関税割当制度があり、 事前に許可申請が必要である。また、食品法上、「特定管理食品」となり、事前に調理法登録 や食品登録番号の取得および製造国からの GMP 製造基準適合証明書が必要であるほか、牛乳 に関して詳細な食品衛生条件が規定されている。原則的に輸出が「可」であるが、実質上、輸出は 難しい。 乳製品は、貿易管理法上の制約はなく、食品法上、品目によって「特定管理食品」や「品質 規格管理食品」となり、品目ごとに食品衛生条件が詳細に規定されているが、輸出は「可」で ある。(以上から次項以降は主に乳製品を対象にしている。 ) 3.手続き全体の流れ (1)フローチャート 牛乳・乳製品の場合は輸入前に保健省食品医薬品局の手続き、輸入時に税関での手続き 等が必要である。保健省食品医薬品局での手続きは品目の食品の分類によって手続きが異 なるが、牛乳は「特定管理食品」、乳製品は品目によって「特定管理食品」、「品質規格管理食 品」となる。 (詳細の手続きは第 2 部「保健省食品医薬品局の輸入手続き」参照) 98 ①保健省食品医薬品局での手続き 国内市場 ) 「 」 ) 所要 7 日~10 日 所要 2 日~35 日 通常1日以内 ②財務省関税局(税関)での手続き 通常、申請から1日以内 貨物の引取り 納税手続き・貨物検査 関税審査 輸入時 輸入申告書・船積み書類の提出 通関者登録の取得 所要1日 貨物検査(各所管) 輸入前 備考 1)食品輸入許可は輸入業者登録に近いもの で、1 度取得すれば、有効期間(3 年)の間 は使用することができる。 2) 食品登録番号は商品ごとに取得する必 要がある。食品登録番号取得の所要時間は 「表示管理品目」の場合、約 2 日であるが、 密閉容器に詰められた野菜・果実ジュース や缶詰など場合は特定管理食品の扱いとな り、食品調理法、サンプルなどを提出する 必要があり、35 日程度の日数が必要である。 3)さらに食品登録番号取得の際および輸入 時には 輸出国の GMP 製造基準適合証明書 を提出する必要がある。 4)スーパーなどで加工・再包装されること なく、一般消費者に直接販売される食品に ついては、輸入時点でタイ語表記の表示ラ ベルを商品に貼り付けておく必要がある。 通関 国内の食品衛生基準 国内市場 ) 製造基準適合証明書の提出 対(象の場合 GMP 書類審査 ①(、②の提出 の取得 ① (Orr.7) (Orr.6) 貨物検査(食品衛生状況等 輸入時 食品登録番号取得 一 ( 般食品 以外の場合 ②) 食品輸入許可申請 食品輸入許可書 輸入前 備考 1)通関者登録(カスタム・スマート・カード)の取得につ いて 商品を輸入する事業者は事前に財務省関税局で通関者登 録(通称:カスタムカード)を取得する必要がある。申 請場所は財務省関税局輸出入登録部。通常 1 日で発行し てもらえる。必要書類(法人の場合)は次のとおりであ る。1) 申請書、 2) VAT申請書(Por Por 20)、3) パス ポート、納税者カード及び労働許可書(外国人がサイン 権のある取締役の場合)、4) Bank Statement(通帳コピ ー)、5) 商務省発行の登記証明書、6) 社印登録証(Bor Orr Jor 3)、7) 写真 2 枚(申請者 1 インチ×1 インチ、6 ヶ月 以内のもの) 2)タイにおける一般的な通関手続き、税関の特徴につい ては JETRO ウェブサイトの「タイの輸出入手続き」を参 照のこと。 (2)留意点 ・食品法上の輸入手続きがあり、事前に食品輸入業務許可書の取得が必要である。 ・牛乳は関税割当品目であり、商務省外国貿易局で事前の許可申請を必要とする。 ・ 牛乳は食品法の食品分類上、「特定管理食品」となり乳製品は品目によって、「特定管理 食品」または「品質規格管理食品」となり、「特定管理食品」は調理法登録、食品登録番号 の取得に他の食品に比べ時間を要する。また、サンプル以外にも、成分等の分析証明書 や使用している食品添加物の輸出国政府の証明書など、各種書類を準備する必要がある ので、輸入業者との事前の準備・調整には留意する必要がある。 99 ・ 食品登録番号取得の際と輸入時に製造国の GMP 製造基準適合証明書が必要である。(次 項参照) ・輸入時の食品衛生検査は必要書類が備わっていれば、実績のある食品であれば、書類及 び目視検査で終了する。 ・食品医薬品局の行政検査は必要に応じて残留化学物質などのモニタリング調査が実施さ れる。 4.輸入制度・輸入規制 (1)輸入手続き(所管官庁とその窓口、手順、必要書類、所要日数、注意事項など) ①食品輸入業務許可の取得 手続きについては「精米」(前述)と同じ。(第 2 部「保健省食品医薬品局の輸入手続き」 参照) ②食品登録番号の取得(および食品調理法登録) 該当食品が「品質規格管理食品」、「表示管理食品」に該当する場合は食品登録番号の取得 が求められ、さらに「特定管理食品」の場合、食品登録番号の申請の際に食品調理法登録 の申請をしなければならない。また対象 54 品目については食品登録番号の申請時に製造国 のGMP製造基準証明書の提出を必要とする。 (手続きの詳細については第 2 部「保健省食品医薬品局の輸入手続き」参照) 牛乳・ 乳製品の食品分類は概ね次のように分類される。 ◎牛乳 牛乳(No.265/2002 、No.282/2004) 特定管理食品 乳幼児用調整乳、幼児および小児用連用処方調整乳 特定管理食品 (No.156/1994、No.286/2004、No.307/2007) ◎乳製品 乳製品(No.267/2003) 特定管理食品 乳飲料(フレーバーミルク)(No.266/2002) 特定管理食品 発酵乳(No.289/2005) 特定管理食品 アイスクリーム(No.222/2001、No.257/2002) 特定管理食品 クリーム(No.208/2000) 品質規格管理食品 バター(No.227/2001) 品質規格管理食品 ギー(No.226/2001) 品質規格管理食品 チーズ(No.209/2000) 品質規格管理食品 注:()内は保健省告示番号/発行年を示す。2008 年 1 月時点のものである。 100 ③関税割当制度(牛乳の場合のみ) 所管官庁:商務省外国貿易局(Ministry of Commerce, Department of Foreign Trade) 1979 年輸出入法及び商務省関連告示に基づき、牛乳は貿易管理品目となっており、関税 割当制度が適用されている。そのため、割当枠内・枠外でも事前の輸入許可が必要である。 対象範囲は「HS0401:未濃縮、または水分や甘味料等を加えていない原乳とクリーム」、 「HS2202.90:加工牛乳飲料のみ」である。2007 年の割当数量は 2,400t、関税率 30%、 割当枠外の関税率は 52%である。 手続きについては、「精米」(前述)と同じ。 (2)輸入許可のための要件 ①化学物質の最大残留基準値 1) 動物医薬品 畜水産物に関する残留動物医薬品の最大残留基準値(MRL)については、CODEX に準 拠しているが、それ以外に独自に保健省告示 No.303(2007 年)において 44 種類グループの 動物医薬品の MRL を規定している。但し、牛乳については原乳のみを対象としている。う ち、牛乳については 25 種類グループの動物医薬品の MRL を規定している。 (同告示については第 2 部「その他の主な食品衛生規則」参照) 2) 残留化学物質 保健省告示第 288 号(2005 年)で 11 種類の化学物質について最大許容残留値(MRL) および 5 種類の化学物質について不可避的原因による生じた許容残留値(ERL)を規定し ている。その他の化学物質については Codex の基準に従う必要があり、さらに農業・協同 組合省が告示で国内での使用を禁止している農薬(毒素物質)については不可避的原因の 許容残留値(ERL)を規定する化学物質を除いては、残留してはならない。輸入時には、 保健省の担当官がモニタリング検査を実施している。このうち、ミルク(すべての家畜を 含む)及び乳製品については、9 種類の MRL、5 種類の ERL が規定されている。 (第 2 部「その他の主な食品衛生規則」の保健省告示第 288 号 MRL リスト参照) 101 ミルク(すべての家畜)及び乳製品のMRL 化学物質名 最大許容残留値(MRL) (食品 1kg 当たりの mg) ミルク(すべての家 アセフェート 0.02 畜)及び乳製品の カルバリル 0.05 MRL クロルピリホス 0.02 シペルメトリン 0.05F ジコホール 0.1F ジメトエート 0.05 メソミル 0.02 プロフェノホス 0.01 トリアゾホス 0.01 「F」は油脂とともに再検討しなければならないことを意味する。 *分析されたミルク及び乳製品の脂肪分が 2%以下の場合、全製品を分析し、残留量は規定された残留量 の 0.5 倍を採用する。 *分析されたミルク及び乳製品の脂肪分が 2%またはそれ以上の場合、油脂の一部を分析し、残留量は規 定された残留量の 25 倍の値を採用する。 (その他については Codex の MRL 基準に従う。またタイ国内の使用禁止農薬については 残留してはならない。) ミルク(すべての家畜)及び乳製品のERL 不可避的原因による残留上限値(ERL): 不可避的な原因(外部的要因)により生じた残留毒素の上限 (食品 1 ㎏あたりの㎎) ヘプタクロ DDT エンドリン クロルデン アルドリン及 ル (endrin) (chlordane) びディルドリン (heptachlor) (aldrin and dieldrin) - ミルク(および乳製品) 0.006F 0.002F 0.02 0.0008F 0.006F 「F」は油脂とともに再検討しなければならないことを意味する。 *分析されたミルク及び乳製品の脂肪分が 2%以下の場合、全製品を分析し、残留量は規定された残留量 の 0.5 倍を採用する。 *分析されたミルク及び乳製品の脂肪分が 2%またはそれ以上の場合、油脂の一部を分析し、残留量は規 定された残留量の 25 倍の値を採用する。 食品の種類 3) その他の化学物質 以下の化学物質については、残留してはならないか、MRL を超えてはならないとしている。 保健省告示 No.98(1986 年)及び No.273(2003 年)に基づく残留基準値 最大残留基準値 (食品1kg 当たり mg) スズ 250 亜鉛 100 銅 20 鉛 1 102 水銀 0.5 アフラトキシン 20 砒素 (水産物は無機砒素 2mg) (水産物以外は総砒素 2mg) 出所:保健省告示 No.98(1986 年)「汚染物質を含む食品の基準について」、砒素については 保健省告示 No.273(2003 年)「ある特定の化学物質を含む食品の基準について(弟 2 版)」 ②含有禁止の化学物質(検出された食品の流通、販売を禁止する化学物質) 含有禁止の化学物質 1 クロラムフェニコールおよびその塩並びにその代謝系物質 (Chloramphenicol and its salt, and its metabolities) 2 ニトロフラゾンおよびその塩並びにその代謝系物質 (Nitrofurazone and its salts, and its metabolities) 3 ニトロフラントンおよびその塩並びにその代謝系物質 (Nitrofurantoin and its salts, and its metabolities) 4 フラゾリドンおよびその塩並びにその代謝系物質 (Furazolidone and its salts, and its metabolities) 5 フラルタドンおよびその塩並びにその代謝系物質 (Furaltadone and its salts, and its metabolities) 6 マラカイトグリーンおよびその塩並びにその代謝系物質 (Malachite Green and its salts, and metabolities) 7 β-agonist およびその塩並びにその代謝系物質(β-Agonist and its salts, and its metabolities) 出所:保健省告示 No299(2006 年)「ある特定の化学物質に汚染されている食品の基準について(第 2 版)」、 No.269(2003 年)「β-agonist 類の化学物質に汚染されている食品の基準について」 ③その他の関連の食品衛生条件 牛乳・乳製品は以下の保健省告示の食品衛生条件に従う必要がある。 i) 牛乳 例: 「牛乳」(2002 年 12 月 19 日付け保健省告示第 265 号) 「牛乳(第 2 版)」(2004 年 8 月 18 日付け保健省告示第 282 号) 「乳幼児用調整乳、幼児および小児用連用処方調整乳」(1994 年 12 月 19 日付け保健省告 示第 156 号) 「乳幼児用調整乳、幼児および小児用連用処方調整乳(第 2 版)」(2004 年 11 月 11 日付け 保健省告示第 286 号) 「乳幼児用調整乳、幼児および小児用連用処方調整乳(第 3 版)」(2007 年 11 月 7 日付け 保健省告示第 307 号) ii) 乳製品 例:「乳製品」(2003 年 12 月 19 日付け保健省告示第 267 号) 「乳飲料(フレーバーミルク)」(2002 年 12 月 19 日付け保健省告示第 266 号) 「発酵乳」(2005 年 1 月 17 日付け保健省告示第 289 号) 103 「アイスクリーム」(2001 年 7 月 24 日付け保健省告示 第 222 号) 「アイスクリーム(第 2 版)」(2002 年 7 月 24 日付け保健省告示 第 257 号) 「クリーム」(2000 年 9 月 19 日付け保健省告示第 208 号) 「バター」(2001 年 7 月 23 日付け保健省告示第 227 号) 「ギー」(2001 年 7 月 23 日付け保健省告示第 226 号) 「チーズ」(2000 年 9 月 19 日付け保健省告示第 209 号) iii)その他の衛生条件 例:「食品容器の品質または基準、食品容器の使用、食品容器として使用が禁止されている ものについて」(1985 年 7 月 19 日付保健省告示第 92 号) 「食品添加物」 (2004 年 8 月 18 日付け保健省告示第 281 号)、 「食品添加物の使用に係る品 質または基準について」 (2004 年 11 月 3 日付け食品医薬品局告示)、 「食品添加物の使用に ついて、食品添加物の使用基準リスト」(2004 年 11 月 3 日付け食品医薬品局告示) (保健省告示については、第 2 部「その他の主な食品衛生規則」または「食品関連の保健 省告示一覧」を参照のこと。) (3)関税以外の国境特別措置 上記以外の該当する規制はない。 5.販売時の規制・手続き (1)販売手続き 該当する規制はない。 (2)販売許可のための要件 該当する規制はない。 6.表示方法 (1)法律に基づく義務表示および手続き 食品法に基づく保健省告示第 194 号(2000 年) 「ラベルについて」及び第 252 号「ラベル について(第 2 版)」において、食品医薬品委員会が表示をしなくても良いと例外を認めた 場合を除き、すべての食品に対して定められた事項を表示することを義務付けている。同 告示においては「特定管理食品」、 「品質規格管理食品」および「表示管理食品」 (いわゆる 「一般食品」以外)と「一般食品」によって義務表示項目が異なり、 「一般食品」以外の食 品は各食品の告示規定にも従う必要があり、さらに食品医薬品局が別で定めた場合はそれ に従う必要がある。 義務表示項目については①消費者に直接販売する食品、②レストラン等の調理者または 食品販売者向け食品③その他、工場などに販売する食品、に分類される。 104 なお、消費者に直接販売される食品の表示には「消費者の誤解を生じない」表示をする 必要があり、また、外国語併記でも構わないがタイ語による記載が義務付けられている。 (表示に関連する告示については、第 2 部「表示について」を参照のこと。) 牛乳・乳製品の場合は「一般食品」以外の特定管理食品または品質規格管理食品になる ため、その場合は以下の表示項目が必要である。 表示項目 食品名 食品登録番号 輸入者の名前および住所並びに製造国名 メトリック法による食品量 (4.1) 個体の食品は、正味の重量を表示すること。 (4.2) 液体の食品は、正味の体積を表示すること。 (4.3) 半固体、半液体の食品は、正味の重量または体積を表示すること。 (4.4) その他の食品は賞味の重量を表示すること。 (4.5) 液体または水に具などの小片が混ぜられ、明確に分離できる食品は、具の重量 (drained weight) を表示すること。 (5) 主要成分 全体の重量に対する主要成分のおよそのパーセンテージを多いものから順に記すこと。 ただし、次の場合は除く (a) ラベルの総面積が 35 平方センチメートルより小さい食品。しかし、この食品につ いては、包装の上に主要成分を表示しなければならない。 (b) 食品添加物や香料、調味料、着色料を除いて主要成分が 1 種類のみの食品 (6) もし使用している場合、「保存料使用」と表示すること。 (7) もし使用している場合、「天然着色料使用」または「合成着色料使用」と表示すること。 (8) もし使用している場合、「.....を調味料として使用」と表示すること。(空白の部分には、 使用した調味料の名前を記載) (9) もし使用している場合、 「.....を砂糖の代わりに甘味料として使用」と表示すること。 (空 白の部分には、砂糖の代わりに使用した甘味料の名前を記載)を 2mm 以上の文字で背景と 対比色で表示すること。 (10) もし使用している場合、場合に応じて「天然香料」 「天然に似せた香料」 「合成香料」 「天然 調味料」「天然に似せた調味料」と表示すること。 (11) 製造年月日または製造年月、賞味期限の年月日または食品の品質を維持できる期限の年月 日 これらを「製造」、「賞味期限」または「~までに賞味すること」などと書いて次のよう に表示すること。 (11.1)保存期間が 90 日以内の食品の場合、賞味期限年月日 (11.2)保存期間が 90 日を超える食品の場合、製造年月または賞味期限年月日。 (11.3)食品医薬品委員会が告示で規定した食品の場合、製造年月日および賞味期限年月 日。 (11.1)、(11.2)、(11.3)の記載に基づく表示は、日月年の順に従って表示しなければなら ない。また、月の表示には文字を用いてもよい。なお、賞味期限年月日は「年月日までに 賞味すること」で代用できる。 (12) 適切な保存方法(もしあれば) (13) 調理法(もしあれば) (14) 乳児または幼児あるいは特定の者を対象としている食品の場合、必要な注意書きまたは使 用方法。 (15) その他食品医薬品局が告示で規定した食品の場合、食品医薬品局が規定した表示。 (1) (2) (3) (4) 105 また、食品の分類に関係なく、レストラン等の調理者または食品販売者向け食品の場合 も、上表の項目を記載しなければならないが、(5)~(10)および(12)~(15)の詳細を示した書 類がある場合は、(1)~(4)および(11) を表示するのみでよい。 さらにその他、工場などに販 売する食品の場合は、(1)~(4)のみでよく、また英語表記でも構わない。 (2)法律に基づく任意表示および手続き 栄養成分表示をする場合は、1998 年 3 月 20 日付保健省告示第 182 号「栄養成分表示」、 2001 年 6 月 21 日付同省告示第 219 号「栄養成分表示(第 2 版)」に従って表示する必要が ある。 (栄養成分表示をタイ語で表記する場合は、日本での分析と異なることもあり、タイ国内 の検査機関を利用し、同告示で定められた様式に従い表示しなければならない。 ) (同告示の仮訳は第 2 部「その他の主な食品衛生規則」を参照のこと。) (3)業界自主表示および手続き ①HACCP,GMP等の製造基準合格証 自主的に HACCP、GMP 認定の表示をしている場合もある。 ②ハラール食品認定表示 タイ・ハラール食品基準研究所(The Institute of Halal Food Standard in Thailand)により認定を受けたハラール食品の認定表示で、タイでは多くの食 品で認定を受けている。 (同研究所ウェブサイト:http://halal.or.th) (4)「食の安心・安全」表示に関する基準・認定制度 a) 食の安心・安全についてタイ政府が実施している認定制度とその表示 牛乳・乳製品に関して特に該当する認定制度はない。 b) 食の安心・安全について業界、生産団体等が独自に実施している認定制度とその表示 牛乳・乳製品に関しては特に該当する認定制度はない。 c) わが国での認定マーク等の表示・販売に対する規制、等 該当する規制はない。 7.税制度 (1)関税 タイの輸入関税は申告評価制度であり、関税率は、基本税率(MFN)のほか、WTO 税率、 タイ政府が譲許する Discount 税率、その他二国間(自由貿易協定等) 、多国間(AFTA 等) 106 などの種類がある。日本の場合は、WTO 税率または Discount 税率あるいは 2007 年 11 月に 発効した日タイ経済連携協定税率(JTEPA)の税率の適用を受けることができる。 なお、JTEPA 適用税率の権利を得るには日本からの原産地証明書(Certificate of Origin C/O)が輸入時に必要となる。 (2)付加価値税(VAT) 輸入額と関税額の合計に付加価値税(VAT)7%が課税される。 (3)その他 特になし 8.国内流通・取引慣行等 (1)国内マーケット事情 牛乳 一般に牛乳は乳製品とともに伝統的食文化としての位置づけが低く、気候が酪農に適し ないことや良質の飼料が入手しにくいことから、従来は消費が活発ではなく、全粉乳など の粉乳類か、缶入り加糖練乳主体であったが、2001 年からの学校供給用牛乳に国産牛乳 100%使用が義務つけられたことで、大規模投資による冷蔵施設の普及が一気に進展し、ま た都市部を中心とする健康志向の高まりで従来からの粉乳類製品とともに牛乳市場も急速 に成長してきている。現在は数社の大手の寡占市場となり、各社が様々なタイプの牛乳を 販売している。タイプとしては UHT 牛乳、殺菌牛乳に大別されるが、後者では高脂肪牛乳、 低脂肪または無脂肪牛乳、砂糖入り牛乳のほか、チョコレート、ストロベリー味なども販 売されている。パッケージはペット容器と紙製があるがタイでは 500ml または 750ml 以上 の容器では殆どがペット容器であり、200ml サイズでは UHT 牛乳は紙製も多いが、ペット容 器が主流である。 国内の牛乳市場は年間 300 億バーツ(約 8.7 億ドル)程度となっている。学校給食などの業 務用も含めると「フォモースト」が約 4 割の市場シェアを確保しているが、次いでタイ・ 酪農振興公団の「タイ・デンマーク」で約 3 割のシェアとされる。小売店では「CP-Meiji」、 「ネスレ」、 「フォモースト」、「チョクチャイ」のブランドが主流である。 日本産の輸入品は、2007 年に日系輸入業者が日本食のイベントで北海道産の高温殺菌牛 乳(常温保存可能なもの)を販売し、ある程度人気を博した。現在、定期的にイベントの 際に目玉商品として販売されている。 乳製品 乳製品を代表とするものとしてヨーグルト(発酵乳)、乳酸菌飲料、バター、チーズ、アイ スクリームなどが挙げられるが、ヨーグルト、乳酸菌飲料は国内生産が多く、牛乳製造業 者が独自ブランドで製造しているか、海外ブランドの生産ライセンス契約を得て国内で製 107 造している。特に健康志向を反映して乳酸菌飲料、ヨーグルトの市場も拡大している。こ れまで低脂肪、脂肪分ゼロを謳った商品が幅を占めていたが、ビフィズス菌配合など食品 の機能性を高めた商品も出回るようになっている。また所得の向上、食卓の洋風化が進み、 バターやチーズの消費が増えており、海外からの様々なブランドの商品が出回っている。 アイスクリームは、熱帯というお国柄、子供、若者に限らず、全ての世代で受け入れられ ている乳製品である。国内の市場規模は年間 26 億バーツで、国内のチョコレートの市場規模 と同程度となる。 (2)流通経路 主に乳製品の流通経路は次のとおりである。 ①最も一般的な流通経路である。 輸出業者 ① ③ ② 輸入 業者 製造業者 小売業者 (スーパー、飲食業者) 卸売業者 小売業者 (スーパー、飲食業者) ②スーパーやホテル・レストラン等 の飲食業者が自ら輸入者となる場合 である。 ③牛乳・乳製品の現地製造会社が輸 入業者となり、 (輸入業者を介する場 合もあり)、現地で再包装する場合 や、原材料を輸入する場合である。 小売業者 (スーパー、飲食業者) 消費者 (3)新規参入の留意点 牛乳は貿易管理上の様々な制約を受け、また食品衛生上の管理規制も厳しいため、実質 的に輸入が難しい。乳製品は食品衛生条件や規則が詳細にわたるため、食品医薬品局での 事前の許認可には他の食品に比べ時間を要する。そのため、輸出にあたっては輸入側と周 到な事前の準備・調整が必要となることに留意する。日本産は今のところ高温殺菌牛乳(常 温保存可能なもの)が不定期に輸入されているのみであるが、これより味がよい冷蔵保存 が必要な通常の牛乳も一定の人気を得る可能性もある。しかしながら、タイで最も流通し ているCP明治の牛乳は、日本人の技術指導によりかなり高い品質を持っているので、価 格のハンディが大きい輸入品はタイ市場の主流となる可能性は低い。 9.サンプル輸出の規制状況等 サンプルとして限度を超えない量において「可」。個人消費の携帯持ち込みは担当官の裁 量に委ねられるが、概ね 10 ㎏程度が認められる。また販売以外の目的、例えば見本市出展 等、また飲食店用の使用については事前申請により、数量等の条件はあるが、輸入は可能 108 である。(第 2 部「各種輸入手続き」参照) 10.関連企業・団体概要リスト 主な関連団体については、第 2 部「関係機関・団体リスト」を参照のこと。 主な輸入業者については重点個別品目の各項を参照のこと。 109 11.重点個別品目の詳細補足説明 11.1 アイスクリーム 英語:Ice cream タイ語:英語と同じ <輸出の可否> 輸出は「可」 11.1.1 品目の定義 HS コード分類: 2105.00.00.000: アイスクリームその他の氷菓(ココアを含有するかしないかを問わない。) HS 番号 品目 統計 HS Code 分類 2105 2105.00.00 000 “Ice cream and other edible ice, whether or not containing cocoa” アイスクリームその他の氷菓(ココアを含有するかしないかを問わない。) Ice cream and other edible ice, whether or not containing cocoa アイスクリームその他の氷菓(ココアを含有するかしないかを問わない。) 11.1.2 手続き全体の流れ 「牛乳・乳製品」(前述)と同じ 11.1.3 輸入・販売上の規制 「牛乳・乳製品」(前述)と同じ アイスクリームは「特定管理食品」となり、事前に食品登録番号の取得のほか、食品調 理法登録、これらの申請時には製造所の GMP 製造適合証明書が必要である。 食品衛生条件は特に「アイスクリーム」 (2001 年 7 月 24 日付け保健省告示第 222 号)お よび「アイスクリーム(第 2 版)」 (2002 年 7 月 24 日付け保健省告示第 257 号)に従う必要 がある。 (保健省告示については、第 2 部「その他の主な食品衛生規則」または「食品関連の保健 省告示一覧」を参照のこと。) 11.1.4 表示方法 上記「アイスクリーム」の告示に基づき、表示項目は通常の規定とおり(「牛乳・乳製品」 (前述)と同じ)で構わない。 110 11.1.5 税制度 「牛乳・乳製品」(前述)と同じ。 アイスクリームの関税率は次のとおりである。 HS 番号 Heading Sub Code Code 2105.00.00 000 基本税率(MFN) 2105.00.00 00 品目 関税率 Ice cream and other edible ice, whether or not containing cocoa Ice cream and other edible ice, whether or not containing cocoa 60% WTO 税率 2105.00.00 00 Ice cream and other edible ice, whether or not containing cocoa 40% Discount 税率 2105.00.00 00 Ice cream and other edible ice, whether or not containing cocoa 30% JTEPA 関税率 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 年度 年度 年度 年度 年度 年度 年度 年度 年度 年度 年度 11/1/07 4/1/08 4/1/09 4/1/10 4/1/11 4/1/12 4/1/13 4/1/14 4/1/15 4/1/16- 4/1/17 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 3/31/08 3/31/09 3/31/10 3/31/11 3/31/12 3/31/13 3/31/14 3/31/15 3/31/16 3/31/17 2105.00.00.00 (2105.00.00.000) Ice cream and other edible ice, whether or not containing cocoa 26.67% 23.33% 20.00% 16.67% 13.33% 10.00% 6.67% 3.33% 無税 無税 無税 2008 年 1 月時点 11.1.6 国内流通・取引慣行等 (1) 国内マーケット事情 タイでは熱帯の国というお国柄、アイスクリームは全世代にわたり親しまれている食品 であり、小売店のほか、露店、ファーストフード・チェーン店、アイスクリーム専門店を 通じて様々な種類のアイスクリームが出回っている。特に週末になると、アイスクリーム の大手専門チェーン店では多くの若者、家族連れで賑わっている。また、最近では外資系 の大手アイスクリーム製造会社のカフェが進出し、そのブランド力でプレミアム・アイス クリームの市場を新開拓しようとしている。大手スーパーや量販店でも、多種類のアイス クリームが出回っているが、最近はそうした様々なブランドの高級アイスクリームも販売 するようになっている。また高所得者層がよく利用する大手スーパーなどには日本の大手 企業が製造した各種のアイスクリームが販売されるようになってきており、その「日本」 のアイスクリームというトレンディさや、包装デザインの良さも手伝って、高価であるも のの需要が定着している。 111 (2) 流通経路 海外産は輸入業者→小売業者が最も一般的である。国産は製造会社から小売業者、また は卸売り業者を介して小売業者となる。 (3) 新規参入の留意点 流通経路における温度管理は当然であるが、価格も高いこともあって、タイでは高級ア イスクリームであるため、その包装や箱の破損・傷みにも十分気をつける必要がある。ま たタイは熱帯であるため、スーパーでの購入後、自宅に戻るまでには溶けてしまうという 問題もあるため、購入前の商品管理だけでなく、氷やドライアイス、保冷パックなど、ス ーパー側への顧客対応の連携も必要となってくるだろう。 そのほか、プレミアム・アイスクリームの市場は今後、競争が激しくなると予測される ため、他の海外産との明確な差別化を打ち出していく必要がある。 11.1.7 サンプル輸出 「牛乳・乳製品」(前述)と同じ 11.1.8 輸入業者リスト 日本からアイスクリームを輸入する主な輸入業者は次のとおりである。 Name Kobe-Ya Shokuhin Kogyo Co.,Ltd. Address 256-266 Soi Chokechaijongjamroen, Rama 3 Rd., Bangpongpang, Yannawa, Bangkok 10120 Tel: - Fax: - URL Tel. 0-2683-0520-4 Fax.0-2683-0177 Erawan Ploenchit (Branch 2) Co., Ltd. JW Marriott BKK Surasak Import Export Commercial Co.,Ltd. 4 JW Marriott Hotel Bangkok Sukhumvit, Klongtoey, Klongtoey, Bangkok 10110 Tel : 0-2656-7700 1887 Moo4、Serithai Bangkok, 10240 Tel : 0-2540-4123 Fax : 0-2540-4148 Thai Nisshin Seifun Co., Ltd. Bangpoo Industrial Estate 276 Moo 4, Sukhumvit Rd. Prak Sa, Mueang Samut Prakan, Samut Prakan 10280 112 Rd, Klongkum, Bungkum, Tel : 0-2324-0564 11.2 チーズ 英語:Cheese タイ語:Nuey Keng <輸出の可否> 輸出は「可」 11.2.1 品目の定義 HS コード分類: 0406.10.10.000: フレッシュチーズ(ホエイチーズを含むものとし、熟成していないものに限 る。)及びカード 0406.10.90.000: その他のフレッシュチーズ(ホエイチーズを含むものとし、熟成していない ものに限る。)及びカード 0406.20.10.000: おろしチーズ及び粉チーズ(20kg を超える重量のパッケージに入れられてい るもの。) 0406.20.90.000: おろしチーズ及び粉チーズ(その他のもの) 0406.30.00.000: プロセスチーズ(おろしチーズ及び粉チーズを除く) 0406.40.00.000: ブルーベインドチーズ及びその他のペニシリウム・ロックフォルティにより 得られる模様を含むチーズ 0406.90.00.000: その他のチーズ HS 番号 品目 統計 HS Code 分類 0406 “Cheese and curd.” チーズ及びカード - Fresh (unripened or uncured) cheese, including whey cheese, and curd 0406.10 フレッシュチーズ(ホエイチーズを含むものとし、熟成していないものに限る。) 及びカード - - Fresh (unripened or uncured) cheese, including whey cheese, and curd 0406.10.10 000 0406.10.90 000 フレッシュチーズ(ホエイチーズを含むものとし、熟成していないものに限る。) 及びカード - - Other その他のもの - Grated or powdered cheese, of all kinds 0406.20 おろしチーズ及び粉チーズ(チーズの種類を問わない。) 0406.20.10 000 0406.20.90 000 0406.30.00 000 0406.40.00 000 0406.90.00 000 - - In packages of a gross weight exceeding 20 kg 20kg を越える重量のパッケージに入れられているもの。 - - Other その他のもの - Processed cheese, not grated or powdered プロセスチーズ(おろしチーズ及び粉チーズを除く。) - Blue-veined cheese and other cheese containing veins produced by Penicillium roqueforti ブルーベインドチーズ及びその他のペニシリウム・ロックフォルティにより得られ る模様を含むチーズ - Other cheese その他のチーズ 11.2.2 手続き全体の流れ 「牛乳・乳製品」(前述)と同じ 113 11.2.3 輸入・販売上の規制 「牛乳・乳製品」(前述)と同じ チーズは「品質規格管理食品」となり、事前に食品登録番号の取得のほか、申請時と輸 入時には製造所の GMP 製造適合証明書が必要である。 食品衛生条件は特に「チーズ」(2000 年 9 月 19 日付け保健省告示第 209 号) に従う必 要がある。 (告示の仮訳については、第 2 部「その他の主な食品衛生規則」または「食品関連の保健 省告示一覧」を参照のこと。) 11.2.4 表示方法 上記「アイスクリーム」の告示に基づき、表示項目は通常の規定とおり(「牛乳・乳製品」 (前述)と同じ)で構わない。 11.2.5 税制度 「牛乳・乳製品」(前述)と同じ。 チーズの関税率は次のとおりである。 HS 番号 Heading Code 0406.10.10 0406.10.90 0406.20.10 0406.20.90 0406.30.00 0406.40.00 Sub Code 000 000 000 000 000 000 0406.90.00 000 基本税率(MFN) 0406.10.10 00 0406.10.90 0406.20.10 0406.20.90 0406.30.00 0406.40.00 00 00 00 00 00 0406.90.00 WTO 税率 0406.10.10 00 0406.10.90 0406.20.10 0406.20.90 0406.30.00 0406.40.00 00 00 00 00 00 0406.90.00 Discount 税率 00 00 品目 関税率 - - Fresh (unripened or uncured) cheese, including whey cheese - - Other - - In packages of a gross weight exceeding 20 kg - - Other -Processed cheese, not grated or powdered -Blue-veined cheese and other cheese containing veins produced by Penicillium roqueforti -Other cheese - - Fresh (unripened or uncured) cheese, including whey cheese - - Other - - In packages of a gross weight exceeding 20 kg - - Other -Processed cheese, not grated or powdered -Blue-veined cheese and other cheese containing veins produced by Penicillium roqueforti -Other cheese - - Fresh (unripened or uncured) cheese, including whey cheese - - Other - - In packages of a gross weight exceeding 20 kg - - Other -Processed cheese, not grated or powdered -Blue-veined cheese and other cheese containing veins produced by Penicillium roqueforti -Other cheese 114 60% 60% 60% 60% 60% 60% 60% 30% 30% 30% 30% 30% 30% 30% 0406.10.10 00 0406.10.90 0406.20.10 0406.20.90 0406.30.00 0406.40.00 00 00 00 00 00 0406.90.00 00 - - Fresh (unripened or uncured) cheese, including whey cheese - - Other - - In packages of a gross weight exceeding 20 kg - - Other -Processed cheese, not grated or powdered -Blue-veined cheese and other cheese containing veins produced by Penicillium roqueforti -Other cheese 30% 30% 30% 30% 30% 30% 30% JTEPA 関税率 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 年度 年度 年度 年度 年度 年度 年度 年度 年度 年度 年度 11/1/07 4/1/08 4/1/09 4/1/10 4/1/11 4/1/12 4/1/13 4/1/14 4/1/15 4/1/16- 4/1/17 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 3/31/08 3/31/09 3/31/10 3/31/11 3/31/12 3/31/13 3/31/14 3/31/15 3/31/16 3/31/17 0406.10.10.00 (0406.10.10.000) - - Fresh (unripened or uncured) cheese, including whey cheese 0406.10.90.00 (0406.10.90.000) - - Other 0406.20.10.00 (0406.20.10.000) - - In packages of a gross weight exceeding 20 kg 0406.20.90.00 (0406.20.90.000) - - Other 0406.30.00.00 (0406.30.00.000) -Processed cheese, not grated or powdered 0406.40.00.00 (0406.40.00.000) -Blue-veined cheese and other cheese containing veins produced by Penicillium roqueforti 0406.90.00.00 (0406.90.00.000) -Other cheese 26.67% 23.33% 20.00% 16.67% 13.33% 10.00% 6.67% 3.33% 無税 無税 無税 26.67% 23.33% 20.00% 16.67% 13.33% 10.00% 6.67% 3.33% 無税 無税 無税 26.67% 23.33% 20.00% 16.67% 13.33% 10.00% 6.67% 3.33% 無税 無税 無税 26.67% 23.33% 20.00% 16.67% 13.33% 10.00% 6.67% 3.33% 無税 無税 無税 26.67% 23.33% 20.00% 16.67% 13.33% 10.00% 6.67% 3.33% 無税 無税 無税 25.71% 21.43% 17.17% 12.86% 4.29% 無税 無税 無税 無税 無税 26.67% 23.33% 20.00% 16.67% 13.33% 10.00% 6.67% 3.33% 無税 無税 無税 8.57% 2008 年 1 月時点 11.2.6 国内流通・取引慣行等 (1) 国内マーケット事情 タイでは、都市を中心に食卓の洋風化が進んでいることもあり、チーズは日本のマーケ ット同様に多くのメーカーによるチーズが販売されている。その殆どは輸入製品であり、 価格もタイの物価水準で割高の方であるが、乳製品のコーナーではバター、ヨーグルトと 並び主要商品の一つとなっている。高所得者層がよく利用するスーパーでは量り売りでナ 115 チュラルチーズも販売しているが、主流はプロセスチーズである。また、プロセスチーズ には種類も様々なものが店頭に並んでいるが、主流はスライスチーズで、そのほか一箱サ イズのものや、スプレッドチーズなどがある。ただし、日本のように嗜好性のあるスナッ ク感覚なバラエティのあるチーズ商品はまだ僅かである。高所得者層がよく利用するスー パーではこのような日本製チーズ商品も販売しているが、まだタイ人にはまだ知られてい ないこともあり、主に購買者は日本人のようである。今後、こうした新感覚なチーズ商品 や特徴が一味違う日本発のチーズ製品を積極的に PR していけば、需要は十分に期待できる だろう。 (2) 流通経路 海外産は輸入業者→小売業者が最も一般的である。国産は製造会社から小売業者、また は卸売り業者を介して小売業者となる。 (3) 新規参入の留意点 タイでもプロセスチーズは、国産のほか、欧米からの輸入もあり、競争の激しい市場で もある。ただし、現在出回っているものは、横並び的で同様なチーズ商品であり、新規参 入を図るには日本発チーズ商品の良さを積極的に PR していく必要がある。 11.2.7 サンプル輸出 「牛乳・乳製品」(前述)と同じ 11.2.8 輸入業者リスト 日本のチーズを輸入する主な輸入業者は次のとおりである。 Name Thai Glico Co.,Ltd Address Tel: - Fax: - URL 898 Phoenchit Tower 12 th Tel : 0-2263-0510 Fl..,Phoenchit , Lumpini, Pathum Wan Fax : 0-2630-0518 Bangkok 10330 www.thaiglico.com Surasak Import Export 1887 Moo4、Serithai Commercial Co.,Ltd. Bungkum, Bangkok, 10240 Fax : 0-2540-4148 968 24th-26th Fl., U-Chuliang Tel : 0-2632-4100 Thai-MC Company Limited Rd, Klongkum, Tel : 0-2540-4123 Foundation Building Rama 4 Rd., Silom, Bang Rak, Bangkok 10500 Kobe-Ya Shokuhin Kogyo 256-266 Soi Chokechaijongjamroen, Rama Tel. 0-2683-0520-4 Co.,Ltd. 3 Rd., Bangpongpang, Yannawa, Bangkok Fax.0-2683-0177 10120 Ajinomoto Betagro Betagro Tower(North Park),9 th Fl,323 Tel : 0-2955-0555 Specialty Foods Co., Ltd. Vibhavadi Rangsit Rd, Fax : 0-2955-0350 Tungsonghong,Laksi, Bangkok 10210 116 Thai Nippon Food Co., Ltd Rojjana Industrial Park 21 Moo 5, Rojjana Tel : 0-3533-0046 Rd, Kan Ham, Uthai ,Phra Nakhon Sri Ayutthaya 13210 McKey Food Services 210 M.1 Thepharak Rd., Bangsaothong, Tel : 0-2315-4763-64 (Thailand) Ltd. Bangsaothong, Samutprakran 10540 Fax :0-2315-4765 Buono (Thailand) Co., Ltd. 603/8-9 Moo 10 Petkasem Rd, Bangkae, Te l: 0-2801-5884-6 Bangkae, Bangkok 10160 Fax : 0-2801-5887 www.buonogelato.com International 29 th Floor,Siam Tower,989 Rama Flavors&Fragrances Rd.,Pathum Wan , Pathum (Thailand) Ltd. Wan,BANGKOK, 10330 S.Chaiwaree Cold Storage 29/1 Ekachai Rd., Nadee, Muang, Samut Co., Ltd. Sakorn 74000 117 Tel : 0-2664-5555 Tel : 0-3442-2226