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レグザクラウドサービス 「TimeOn」

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レグザクラウドサービス 「TimeOn」
レグザクラウドサービス TimeOn (タイムオン)
事例紹介
2013年6月5日
株式会社東芝 デジタルプロダクツ&サービス社
© 2013 Toshiba Corporation
1
自己紹介&組織紹介
• 坪井 創吾
企業向けネットワークサービスの研究・開発 (Web屋 & サーバー屋)
現在、下記の部署
• デジタルプロダクツ&サービス社 商品統括部
プロダクト&ソーシャル・インターフェース部
– デジタルAV機器向け クラウドサービスの企画・提案
テレビ・レコーダー・レグザPCを連携させる
スマホ・タブレットアプリ群
レグザAppsコネクトのクラウドサービス側を進化
テレビとの親和性を向上
© 2013 Toshiba Corporation
2
本日の紹介内容
• 前半
– レグザクラウドサービス 「TimeOn」 の紹介
• 後半
– “デジタルAV” のクラウドサービス 歴史と悩み
– AWSの利用
– サービス立ち上げ後と今後の課題
© 2013 Toshiba Corporation
3
レグザクラウドサービス 「TimeOn」 (タイムオン) の紹介
3
© 2013 Toshiba Corporation
4
テレビ視聴をとりまく状況
• テレビ、パソコン、ゲーム機の利用減 → スマホ・タブレット利用増
– (1) 興味のあるコンテンツが探しやすい
– (2) 仲間うちでの話題の共有が簡単
各デバイスの利用時間と利用率の変化
※角川アスキー総合研究所が毎年実施している消費者動向調査を元に分析した結果を引用
© 2013 Toshiba Corporation
5
海外名称:TOSHIBA Cloud TV Services
• 映像コンテンツを楽しむためのクラウドサービス
• 興味のある番組を発見 / 録画・視聴 / 話題を共有
© 2013 Toshiba Corporation
6
サービス対応機種 (1)
2012/10 発売
タイムシフトマシン搭載:
6チャンネルそれぞれ約40時間分(純正HDD使用時)を常に録画
© 2013 Toshiba Corporation
7
サービス対応機種 (2)
2012/10 発売
USB HDD接続でW録(2チャンネル同時録画)が可能
おまかせ録画コミュニティサービスとの組み合わせが強力
© 2013 Toshiba Corporation
8
サービス対応機種 (3)
2013/06下旬 発売予定
タイムシフトマシン+4K
© 2013 Toshiba Corporation
9
Price
最新状況は web でご確認ください
© 2013 Toshiba Corporation
10
クラウドサービス TimeOn の起動
• テレビ視聴時、リモコンの「クラウドメニュー」キーを押すと、TimeOnの
メニュー画面が立ち上がります
© 2013 Toshiba Corporation
11
主要サービス紹介
① おまかせ録画コミュニティ サービス
(日本)
② みどころシーン再生 サービス
(日本)
③ メディアガイド サービス
(北米・欧州)
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12
① おまかせ録画コミュニティ サービス (1)
• 観ている番組に関連する ”番組コミュニティ” を推薦
(国内向け)
– 「タレントA 関連番組 コミュニティ」, 「SFアニメコミュニティ」,
「韓流ドラマ コミュニティ」, 「バラエティ予約ランキング」, 「ゴルフ 海外大会」等
観ている番組に関連する
“番組コミュニティ”
を推薦
“番組コミュニティ”
に含まれる番組から好き
なものを録画/全部録画
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13
① おまかせ録画コミュニティ サービス (2)
• 興味のある “番組コミュニティ” を登録 → 関連番組を毎日予約
– ジャンルや人名の他に、予約ランキング、人手による番組セレクションなどを用意
• “番組コミュニティ” を自分で作って友人を招待 → 同じ番組を録画予約
© 2013 Toshiba Corporation
14
② みどころシーン再生 サービス (1)
(国内向け)
• 録画番組の中から、Webサイト検索のように、番組やシーンを検索
– タイムシフトマシン機能との組み合わせで効果大
話題のトピックを
検索キーワードとして
提供 (by Yahoo殿)
© 2013 Toshiba Corporation
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サービス紹介:みどころシーン再生 サービス (2)
(国内向け)
• 見つけたシーンをダイレクトに再生
– さらに、シーン内容や関連商品をスマホなどに eメール で送信することも可能
• 有名人の出演シーンなど、見たいシーンだけを連続再生
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③ メディアガイド サービス (1)
(北米・欧州向け)
• 放送番組・VOD・出演者の横断表示・検索が可能な電子番組表
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③ メディアガイド サービス (2)
(北米・欧州向け)
• 放送番組→出演者→他の出演作品→番組予約/VOD再生
という探し方が可能
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18
サービス アーキテクチャ
• HTML5アプリとしてTV内Webブラウザ上で動作
– GUI用ファイル群はクラウドサービスから配布、TV内でキャッシュ
– JavaScriptでTV機能群 (チャンネル切替や録画再生)を制御
– スマホ・タブレット用アプリとも連携
© 2013 Toshiba Corporation
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“デジタルAV” のクラウドサービス
歴史と悩み
15
© 2013 Toshiba Corporation
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当社のデジタルAV向け ネットワーク系サービスの歴史
HDD&DVDレコーダ向け
ネットワーク版電子番組表(EPG) 開始
(自社 DC)
レグザAppsコネクト
サーバ
(自社DC)
レグザAppsコネクト
番組メタデータサーバ
(Microsoft Azure)
RD-X4 アップデートキットをダウンロード配布
→ 帯域パンク
2004
2005
2006
2007
2008
HDD&DVDレコーダ向け
“おすすめサービス”
※予約ランキング提供
(自社 DC)
2009
2010
2011
TVファームウェア
ダウンロードサーバ
(AWS)
2012
2013
レグザクラウドサービス
「TimeOn」
(AWS)
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ネットワーク系サービスの商品企画・開発上の壁
ネットワーク系サービスに向かう理由
① TV と PC (Web) の文化の違いの問題
作れるか?
②インフラの壁
③組織の壁
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① TV vs. PC 文化 (1)
安定度への期待値の差
TV
ユーザの期待値
フリーズせずに
動いて当たり前
映像停止・録画に失敗
→返品、リコール騒ぎへ
機能を統合管理
ソフトの作り
新機能追加時:
既存機能との関係を全確認
→非常に高コスト
(一度作ると更新が難しい)
PC
ほしい機能は
なんでも足せる
安定性はベストエフォート
「相性が悪い」でOK
各アプリまかせ
APIを積極的に追加、公開
他のアプリのことは気にしない
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① TV vs. PC 文化 (2)
UIと性能の差
TV
ユーザー
インターフェース
リモコン
マウス/キーボード
上下左右+決定+戻る+4色キー
レイアウトに依存してUIが変化
※音声入力などは高級機のみ
性能
PC
触りたい場所をすぐ指定可能
高速・快適な文字入力
低速
超高速
消費電力の訴求
PC 比 1/3 程度のCPU
Webブラウザも随時高速化
AC接続時消費電力問題なし
© 2013 Toshiba Corporation
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Web技術を用いた家電文化の打破
• TV基本機能とは分離し、Webブラウザの中で独立して実装
– TV本体は 機器制御用 API を整備 (安定性の確保)
• UI は HTML5 で記述、リモコン操作対応
– 開発しやすく、Webブラウザで抽象化されるため、グローバル共通化が可能
– SoC (System on a Chip) 変更時の再開発範囲の最小化
• 計算パワーはクラウドに逃がす
– 最上位機種以外でも使える(対応機器増加≒運用経費割り勘)
おすすめサービス
組込 GUI
(2005)
本体 HTML5アプリ
開発容易性/
サービス拡張性
低
高
SoC依存性
高
低
UI
表示速度
普通
(2012)
普通
(リモコンUI)
(リモコンUI)
高速
高速
(Webブラウザに依存)
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② インフラの壁
~自社DCでの運用の限界
• 本格的なサービスを動かすには運用コストが高すぎる
– サービス立ち上げよりかなり前の段階で設備投資が必要
• サービス開始直後から老朽化との戦い
• 一方で、利用者はすぐには増えない
– 想定から外れた場合に適応しにくい
• 計算パワー、ネットワーク帯域、ハードウェア保守
開発開始
サービスローンチ
設備予算申請&発注
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パブリッククラウドで解決
• 2011-2012年は熟成の年
• AWS
– より安価に (large, extra-leargeの値下げ)
– セキュリティ強化(VPC環境が使いやすく)
– 便利なコンポーネント増加 (SES, SQS, Cloud Formation, …)
• 世間への認知度増大
– パブリッククラウドが、あまり 「とがった」 環境と思われなくなった
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③ 組織の壁
~我々は基本的にハードウェアメーカー
開発
組み込みソフトの開発プロセス
品質管理
法務・知財
出荷時確認が基本
サービスの利用規約?
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スモールスタートからはじめる
• 作りやすい PaaS ではじめ、社内プロセスを一度通す作戦
• 米・欧・日
放送番組・VOD横断検索アプリ 「RZ番組ナビ」
(海外名称: TOSHIBA MediaGuide)
番組メタデータサーバ
(米・欧・日で別インスタンス)
• 開発者のみならず、IS部門、法務部門、知財部門の経験値UP
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(番外)Microsoft Azure
• Microsoftの PaaS (Platform as a Service)
– ○アプリケーションだけ。OSやネットワークの構築不要
– ○ホットデプロイなど、可用性を高める仕組みを持つ
– ×サービスの特性に合わせたシステム構成やデザインチューニングが行いにくい
PaaS のススメ
シンプルなサービスであれば十分実用
関係者のクラウドサービス経験値獲得に向く
(レベル10までは行ける)
↓
癖のあるサービスや大規模な場合はAWSへ
(レベル99を目指せる)
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AWSの利用
25
© 2013 Toshiba Corporation
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なぜ AWS か
• グローバルにDCが存在、シームレスに操作可能
– 特に欧州は個人情報保護法の関係で地域内設置が必須
• 公開情報、ノウハウが多い
– 複数拠点同時開発:各開発拠点のチームでメジャーであること
• 柔軟性のあるコンポーネント群
– 番組&シーン収集・検索、リコメンデーション計算など癖があるサービスを予定
• セキュリティ、価格
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AWSの拠点と開発体制
• 6拠点で開発
• 開発コードはいったんCI環境に集約、リリースは各拠点毎
-16
US
deploy
Italy
US
France
Vietnam
-7
-2
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構成例(日本の場合)
他社 サーバ
Web API
Web API
Web API
FTP
SQS
おすすめ
サービス
東芝 内部 DC
SES
S3
Cloud Front
REGZA J7/Z7/Z8X
RDS
RDS
x5-
EC2
x10-
AWS (VPC)
FTP
FTP
Azure
SQL
VM Role
VM Role
Microsoft Azure
RZ番組ナビ
RZクラウド
(Media Guide)
(Cloud TV App)
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導入効果
• 設置&運用
– インフラ導入コストがない
• マシンやストレージ等のインフラがその場で入手可能
– 監視ツールが最初から提供
• アプリレイヤーの監視には難
• サービス評価
– サービスの利用状況をリアルタイムに把握可能 → ハードウェア屋には衝撃的
• Google Analyticsとの併用
• 運用費用
– 従量制:予算確保時は、ある想定条件下での上限値で説明
– 状況に応じて柔軟に運用
• 「今だけだから、ちょっとグレード上げさせてくれ」「OK」
• 「もう下げて良いよね」「… ぇー」
– 諭吉さん x0枚 / 月
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2012/10 CEATEC
サービス立ち上げ後と今後の課題
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36
利用傾向(1)地域
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利用傾向(2)利用時間帯
4:00AM
週末
9:00AM-0:00AM
5/18
(土)
5/19
(日)
平日
7:00PM-0:00AM
5/20
(月)
5/21
(火)
5/22
(水)
5/23
(木)
5/24
(金)
5/25
(土)
5/26
(日)
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初期トラブル:負荷急上昇
• クラウドサービス上のアプリが未成熟な段階で、
TV側の想定外の挙動とのコンビネーション => 分散 DOS 発生
• EC2 を部分的に Extra Large に上げ、対策までの時間を稼ぐ
© 2013 Toshiba Corporation
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初期トラブル:アナログ(放送波)との戦い
• サーバ上の識別情報 と、
実TVが受信する放送波の識別情報の不一致
R社 データ
?
放送波
欧州:
・欧州で規定されている識別情報(DVB-Triplet)の運用が各国でばらつきがあり、
サーバ内で横断的に扱った場合に重複発生(IDなのに!)
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今後の課題:運用開発
• サービス無停止での更新(ホットデプロイ)
– 現在、サービスバージョンアップ時は一定時間の停止が必要
– ホットデプロイ設計にはサーバーシステムの運用経験値が必要
– WEB+DB PRESSの記事のようにはいかない
• 新機種が増えたときのポリシー
– 高速+表現力UP+API追加
– システムを機種別には持てない(テスト工数、運用費)
• デジタルAV機器のライフサイクルは5年~
(法律ではTVの部品保有年数 8年)
– サポートしえるか?
– 予告なく終了できる “サービス” とは書いてあるが …
© 2013 Toshiba Corporation
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まとめ
• 社内初のデジタルAV向け 大規模Webサービスをローンチ
• 非常に大きい効果
– 実際の利用者の反応がすぐにわかる!
– 使われているサービスや、課題がある場所がすぐにわかる!
• AWS の柔軟性には日々お世話になっています
– 不具合対策までの EC2 一次的スケールアップ
– 各種便利コンポーネント (VPCなど) が使える2012年でありがたかった
• 今後
– デジタルAV機器 のライフサイクルとどう折り合いをつけるか
– 組織全体で、地道に知見を貯める
お問い合わせや、協業のご相談は以下まで
[email protected]
© 2013 Toshiba Corporation
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ご静聴、ありがとうございました
http://www.toshiba.co.jp/tech/review/2013/05/index_j.htm
“東芝レビュー” で検索
お問い合わせや、協業のご相談は以下まで
[email protected]
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ネットワーク系サービスの提供目的
• それでしかできない体験の提供
– 大規模データ処理に基づくサービス:シーン検索、予約ランキング、…
– モバイル:宅外からの機器制御(予約確認等)
• 利用可能機器数最大化
– 最上位機種でなくても便利な仕組みを提供
– 計算パワーを機器の外へ (機器・運用コストを割り勘)
• 進化するサービス
– 限られた開発期間でタイムリーなリリース
• ユーザーフィードバックを得ながら洗練化
– Webの世界の流行への追従
• 低開発コスト
– グローバル横断で利用可能なプラットフォーム
– SoC (System on a Chip) 変更時の開発し直し範囲の最小化
© 2013 Toshiba Corporation
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