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南シナ海における中国の活動

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南シナ海における中国の活動
南シナ海における中国の活動
2016年12月
防衛省
(ダイジェスト: 1/3)南シナ海全体図
● 南シナ海においては、南沙諸島や西沙諸島の領有権などをめぐってASEAN諸国と中国の間な
ラオス
どで主張が対立
中国
西沙諸島
ウッディー島
タイ
フィリピン
スカボロー礁
ベトナム
南沙諸島
カンボジア
③スビ礁
西沙諸島の領有権
を中国、台湾、ベト
ナムが主張
⑤ガベン礁
南沙諸島の7地形
などの領有権を
中国、台湾、ベト
ナム、フィリピン
などが主張
①ファイアリークロス礁
②ミスチーフ礁
⑦ヒューズ礁
④クアテロン礁
⑥ジョンソン南礁
「九段線」
ブルネイ
インドネシア
500
1,000km
※ イメージ図
出典:米国防省議会報告書(2012)、フィリピン大統領令no.
1596(1978)、ベトナム外務省国家国境委員会資料
マレーシア 0
(ダイジェスト: 2/3)中国の南シナ海における活動
● 中国は、2013年以降、西沙諸島のウッディー島にて滑走路延長工事を実施
● 2014年以降、南沙諸島の7地形において急速かつ大規模な埋立てを実施。主要な埋立てが完了
した2015年後半までの埋立て面積は約12.9㎢(他の係争国は同期間に約0.2㎢埋立て )
● 埋立て完了後も引き続き、軍事目的に利用し得る各種インフラ整備を推進
2014年8月
2015年3月
2013年3月
2016年6月
2014年11月
2016年1月
埋立後面積: 約2.69㎢
(2015年埋立完了)
埋立後面積: 約0.247㎢
(2014年埋立完了)
対空砲、近接防空システム
〔推定〕、レーダータワー
約3,750m
庁舎
大型港湾
通信タワー〔推定〕
ヘリパッド
滑走路
(約3,000m)
ファイアリークロス礁
複数のポール
(HFレーダー
〔可能性〕)
クアテロン礁
出典:CSIS Asia Maritime Transparency Initiative(写真)/ 2016年米国防省議会報告書(面積)/Google Earth(長さ)、各種報道
(ダイジェスト: 3/3)安全保障上の影響
港湾建設の結果、中国軍所属の船舶等の寄港、更に
は南沙諸島を拠点とした活動が可能となり、南シナ
海における中国の警戒監視能力や作戦遂行能力が
大幅に向上する可能性
滑走路建設の結果、中国の戦闘機・爆撃機等が南沙諸島
を起点に運用できるようになり、レーダー配備とあい
まって、軍所属の航空機を南シナ海全域で運用する中国
の能力向上に繋がる可能性
西沙諸島
1500km
ウッディー島
ベトナム
Su-27/30戦闘機
フィリピン
中沙諸島
(暗礁)
「九段線」
ベトナム
南シナ海
フィリピン
南沙諸島
スビ礁
「九段線」
スビ礁
ミスチーフ礁
H-6爆撃機
ガベン礁
1800km
ミスチーフ礁
ファイアリークロス礁
クアテロン礁
台湾
ヒューズ礁
ジョンソン南礁
ファイアリークロス礁
マレーシア
南沙諸島
マラッカ海峡
(約1,400km)
インドネシア
ブルネイ
シーレーン マレーシア
0
スンダ海峡
※イメージ図
500
1,000km
(約1,800km)
ロンボク海峡
(約2,000km)
※イメージ図
目次
1.中国の南シナ海における進出【p.1-3】
 中国が南シナ海に進出してくる歴史的過程を、他の沿岸国との衝突事例とあわせ解説
2.中国による南沙諸島の占拠状況【p.4-19】
 中国が占拠する南沙諸島の7つの地形の状況について、特に埋立活動に焦点を当て
て解説
3.南シナ海の「軍事化」に関する指摘【p.20】
 南シナ海の「軍事化」に関する指摘について解説
4.南沙諸島の地形開発による安全保障上の影響【p.21-22】
 南沙諸島における地形開発がもたらし得る安全保障上の影響について解説
5.中国を除く南シナ海沿岸国等の状況【p.23-26】
 南シナ海沿岸国の戦力・動向や、南シナ海における米国の取組みについて解説
0
1.中国の南シナ海における進出
1-1 中国の南シナ海における進出
● 中国は力の空白を突いて南シナ海全域に進出(50’-70’西沙諸島→80’-南沙諸島)
関連年表
1950年代:
1950年代:
1973年:
1974年:
仏軍撤退
↓
中国、西沙諸島の東半分を占拠
(南越も同時期に西沙諸島進出)
↓
在南越米軍撤退
↓
中国、西沙諸島全域支配(南越撃退)
(1975年:南越崩壊(ベトナム戦争))
1980年代半ば:在越ソ連軍縮小
↓
1980年代: 中国、南沙諸島進出
1988年:
中国、南沙諸島6か所占拠
1992年:
1995年:
在比米軍撤退
↓
中国、ミスチーフ礁占拠
2000年代:
中国、南シナ海南部進出
2012年:
中国、スカボロー礁事実上支配
2014年~:
中国、南沙諸島において大規模埋立・イ
ンフラ整備実施
中国の進出
東沙
1950年代
1974年
全域支配
西沙諸島
スカボロー礁
1988年
6か所支配 1995年
↓
2014年~
大規模埋立
ミスチーフ礁
セカンドトーマス礁
南沙諸島
「九段線」
南ルコニア礁
ジェームズ礁
0
※イメージ図
500
1,000km
1
1-2 中国の進出に際しての交戦事例
● 中国がそれまで未占拠の島嶼へ進出した際、1974年及び1988年の2回にわたりベトナ
ムとの間で戦闘が生起
東沙
中国
1974年1月、中国が民兵を乗船させた艦艇部隊 (哨戒艇
等6隻)をそれまで占拠していなかった西沙諸島の西部へ
派遣、南ベトナムのフリゲート等4隻と交戦
中国側の損害
艦艇4隻に損傷
85名が死傷
南ベトナム側の損害
艦艇1隻が沈没、3隻に損傷
100名以上が死傷
各国・地域の構築物の凡例
:中 国
:台 湾
:ベトナム
:フィリピン
:マレーシア
西沙諸島
中国の哨戒艇
ウッディー島
ダンカン島
南ベトナムのフリゲート
ベトナム艦艇
ベトナム
スビ礁
南ベトナム側が撤退し、中国が西沙諸島の全域を占領
フィリピン
南沙諸島
ガベン礁
1988年1月、南沙諸島に基地のなかった中国が艦艇部隊
を派遣しファイアリークロス礁で構築物建設を実施。3月、
ジョンソン南礁において中国フリゲート3隻がベトナム揚陸
艦等3隻と交戦
中国のフリゲート
ヒューズ礁
ファイアリークロス礁
中国側の損害
1名が負傷
越側の損害
艦艇2隻が沈没、1隻に損傷
400名以上が死傷
ミスチーフ礁
クアテロン礁
ジョンソン南礁
「九段線」
ブルネイ
攻撃を受けるベトナム艦艇
インドネシア
ベトナム側が撤退し、中国がジョンソン南礁を占領
※ 上記2件に関して中国側は、(南)ベトナム側が不当に侵入し挑発してきたためなどと説明
※イメージ図
マレーシア 0
1,000km
2
(資料源:中国国防部HP、各種報道 等)
500
1-3 最近の中国の軍・海上法執行機関等による活動の事例
● 近年においても中国軍・海上法執行機関等が南シナ海沿岸国と衝突する事案等が頻発
①2010年6月、ナツナ諸島周辺で、中国漁船を拿捕
したインドネシア巡視船に対し、中国海上法執行船
が砲の照準を合わせ威嚇。また、2016年3月にもイ
ンドネシアが拿捕し曳航中であった中国漁船に、中
国海警船舶が体当たりし、当該漁船を回収する事
案発生
②2011年5月、ベトナムの沖合で海上法執行船舶(
海監)がベトナム資源探査船の作業を妨害し曳航し
ていたケーブルを切断
③2011年6月、バンガード礁周辺で作業中のベトナ
ム資源探査船を中国艦船が妨害
④2012年のスカボロー礁でのフィリピン艦船との対
峙以降、中国海警船舶がプレゼンスを維持
⑤2013年5月、セカンドトーマス礁周辺に艦船を派遣
し、フィリピン軍の哨所(揚陸艦)への補給妨害
⑥2013年10月、南ルコニア礁周辺へ艦船を派遣。ま
た、2016年3月には海警船舶2隻が約100隻の中国
漁船に同行しルコニア礁周辺に進出
⑦2014年1月、ジェームズ礁周辺で艦艇が活動
⑧2014年5月~7月、トリトン島南方に軍・海警船舶
の護衛を伴いつつオイルリグを展開し、ベトナム艦
船と対峙
⑨2014年8月、中国海警船舶がリード礁で活動し標
識を投下。2011年にもフィリピン船舶の航行を妨害
⑩2015年4月、スビ礁周辺でフィリピン航空機に対す
る強力な光の照射、退去要求などを行い、フィリピン
側が懸念を表明
⑪2015年7月、西沙諸島においてベトナム漁船が中
国船に衝突され沈没。9月にも中国船と見られる船
舶による同様の事案発生
⑫2016年3月、ナツナ諸島でインドネシア海洋資源
水産当局が拿捕し曳航中であった中国漁船に対し、
中国海警船舶が体当たり
ベトナム船に放水
する中国海警船
各国・地域の構築物の凡例
「海洋石油981」
:中 国
:台 湾
:ベトナム
:フィリピン
:マレーシア
中国
ケーブルを切断したとされ
る中国法執行船(海監)
トリトン島
⑪
スカボロー礁
⑧
②
④
⑩
ベトナム
※ 細い破線は沿岸から200NM/
中間線を示す
⑨
フィリピン
リード礁
スビ礁
ガベン礁
ヒューズ礁
ファイアリークロス礁
クアテロン礁
ミスチーフ礁
⑤
③
セカンドトーマス礁
フィリピン軍の哨所(揚陸艦)
バンガード礁
ジョンソン南礁
北ルコニア礁
①⑫
インドネシア
南ルコニア礁
⑦
⑥
ブルネイ
ジェームズ礁
ナツナ諸島
マレーシア
※イメージ図
0
500
1,000km
(資料源:各種報道 等)
3
2.中国による南沙諸島の占拠状況
2-1 中国による南沙諸島の占拠状況(埋立前)
● 中国は南沙諸島において合計7つの地形を事実上支配し、構造物建築
● 領海法制定(92年)や三沙市・三沙警備区設置(12年)等、領有を前提とした国内法の
整備等も併せて推進
各国・地域の構築物の凡例
ス
ビ
礁
:中 国
:台 湾
:ベトナム
:フィリピン
:マレーシア
1997年
フィリピン
西沙諸島
中沙諸島(暗礁)
スカボロー礁
※ 細い破線は沿岸から200NM/
中間線を示す
ガベン礁
1990年
「九段線」
ベトナム
ファイアリークロス礁
ヒューズ礁
1988年
1988年
クアテロン礁
1991年
ジョンソン南礁
南沙諸島
1988年
ミスチーフ礁
1995年
ブルネイ
※イメージ図
(資料源:各種報道 等)
マレーシア
0
500
1,000km
4
2-2 中国による南沙諸島の占拠状況(埋立後)①
(出典:米国防省議会報告
書(2016)、各種報道等)
● 中国は、2013年以降、西沙諸島のウッディー島にて滑走路延長工事を実施
● 2014年以降、南沙諸島の7地形において急速かつ大規模な埋立てを実施。主要な埋立てが完了
した2015年後半までの埋立て面積は約12.9㎢(他係争国は同期間に約0.2 ㎢埋立て )
● 埋立て完了後も引き続き、軍事目的に利用し得る各種インフラ整備を推進
凡
例
:中 国
:台 湾
:ベトナム
:フィリピン
:マレーシア
:200NM
2016年5月撮影
出典:CSIS/AMTI
2016年2月撮影
出典:IHS Jane’s
2,400m級滑走路の建
設工事実施
2016年初頭、HQ-9地
対空ミサイル、YJ-62地
対艦ミサイル、J-11戦
闘機の展開
ウッディー島
スカボロー礁
スビ礁
3,000m級の滑走路において民
間機の試験飛行を強行
戦闘機用格納庫はほぼ完成と
の指摘
インフラ整備実施中
レーダ施設、灯台設置
ヒューズ礁
西沙諸島
2016年2月撮影
出典:CSIS/AMTI
出典:CSIS/AMTI
埋立完了、灯台・近接防空シ
ステム(可能性)等を含むイン
フラ整備実施中
クアテロン礁
2016年1月撮影
出典:CSIS/AMTI
ジョンソン南礁
2016年2月撮影
ミスチーフ礁
出典:CSIS/AMTI
0
500
埋立完了、ヘリパッド等を
含むインフラ整備実施中
南沙諸島
2016年6月撮影
3,000m級滑走路完成
民間機の試験飛行を強行
滑走路南端の格納庫はほぼ完成と
の指摘
出典:CSIS/AMTI
2016年2月撮影
/中間線
ファイアリークロス礁
ガベン礁
埋立完了、灯台・ヘリパッ
1,000kmド等を含むインフラ整備実
施中
埋立完了、灯台・ヘリパ
ッド等を含むインフラ整
備実施中
約2,600mの滑走路におい
て民間機の試験飛行を強
行
格納庫建設は初期段階と
の指摘
インフラ整備実施中
2016年7月撮影
出典:CSIS/AMTI
5
2-3 中国による南沙諸島の地形埋立動向(各礁別)①
1. ジョンソン南礁➊
2014年2月
2013年2月
出典:フィリピン軍
出典:フィリピン軍
2014年8月
出典:IHS Jane’s
6
1. ジョンソン南礁➋
2016年2月
埠頭
レーダータワー〔推定〕
ヘリパッド
対空砲、近接防空システ
ム〔推定〕、レーダータワー
浚渫された水路
灯台
2016年11月
近接防空システム
〔可能性〕
約320m
約380m
庁舎
発電施設
(太陽電池パネル〔推定〕)
面積:0.109㎢
既存の施設
ヘリパッド
(2014年埋立完了)
出典:CSIS Asia Maritime Transparency Initiative (写真)/ 2016年米国防省議会報告書 (面積) /Google Earth (長さ)
7
2-3 中国による南沙諸島の地形埋立動向(各礁別)②
2. ヒューズ礁➊
2015年1月
2013年
既存の施設
既存の施設
出典:各種資料
出典:IHS Jane’s
8
2. ヒューズ礁➋
2016年2月
浚渫された水路
既存の施設
2016年11月
対空砲〔高可能性〕
ヘリパッド
埠頭(クレーン付き)
約620m
約230m
近接防空システム
〔可能性〕
庁舎
ヘリパッド
レーダータワー〔推定〕
埋立後面積: 0.073㎢
(2014年埋立完了)
出典:CSIS Asia Maritime Transparency Initiative (写真)/ 2015年米国防省議会報告書 (面積) /Google Earth (長さ)
9
2-3 中国による南沙諸島の地形埋立動向(各礁別)③
3. クアテロン礁➊
2013年3月
2014年11月
出典: 南海諸島網20140724
既存の施設
出典:各種資料
出典: CSIS Asia Maritime Transparency Initiative / DigitalGlobe
10
3. クアテロン礁➋
2016年1月
監視所〔可能性〕
浚渫された水路
地下施設〔推定〕
灯台
レーダータワー〔推定〕
(建設中)
対空砲、近接防空システ
ム〔推定〕、レーダータワー
庁舎
約650m
通信タワー〔推定〕
埠頭(クレーン
付き)
既存の施設
ヘリパッド
2016年1月
通信タワー及び
パラボラアンテナ〔推定〕
複数のポール
(HFレーダー〔可能性〕)
建設中受信基地(可能性)のアンテナとの指摘
約330m
2016年5月
対空砲、近接防空システ
ム〔推定〕、レーダータワー
監視所〔可能性〕
埋立後面積: 約0.247㎢
(2014年埋立完了)
出典:CSIS Asia Maritime Transparency Initiative (中央・中央左写真)/ Medium Victor Robert Lee & Digital Globe (左下写真)/ 2016年米国防省議会報告書 (面積) /Google Earth (長さ)
11
2-3 中国による南沙諸島の地形埋立動向(各礁別)④
4. ガベン礁➊
2014年8月
2014年3月
2015年1月
既存の施設
出典:IHS Jane’s
出典:IHS Jane’s
出典:IHS Jane’s
12
4. ガベン礁➋
2016年11月
2016年2月
ヘリパッド
対空砲〔高
可能性〕
2016年11月
約450m
近接防空シス
テム〔可能性〕
約300m
既存の施設
レーダータワー〔可能性〕
発電施設
発電施設
(太陽電池パネル)
庁舎
約250m
ヘリパッド
埠頭(クレーン付き)
浚渫された水路
埋立後面積: 約0.147㎢
(2014年埋立完了)
出典:CSIS Asia Maritime Transparency Initiative (写真)/ 2016年米国防省議会報告書 (面積) /Google Earth (長さ)
13
2-3 中国による南沙諸島の地形埋立動向(各礁別)⑤
5. ファイアリークロス礁➊
2014年8月
2015年3月
既存の施設
出典: CSIS Asia Maritime Transparency Initiative / DigitalGlobe
出典: CSIS Asia Maritime Transparency Initiative / DigitalGlobe
14
5. ファイアリークロス礁➋
2016年6月
滑走路標識
※飛行機はイメージ
格納庫
2016年7月
大型港湾
・2016年5月、海軍歌舞団が揚陸
艦に乗船し、現地将兵等を慰問
滑走路
(約3,000m)
約3,750m
誘導路
・2016年1月に民航機の
試験飛行強行
・2016年4月に中国海軍
哨戒機が急病人輸送の
ため着陸
エプロン
ヘリパッド標識
既存の施設
埋立後面積: 約2.69㎢
(2015年埋立完了)
出典:CSIS Asia Maritime Transparency Initiative (写真)/ 2016年米国防省議会報告書 (面積) /Google Earth (長さ)
15
2-3 中国による南沙諸島の地形埋立動向(各礁別)⑥
6. スビ礁➊
2015年1月
既存の施設
2015年4月
既存の施設
(早期警戒レーダー)
出典:IHS Jane’s
出典: Medium / Victor Robert Lee & DigitalGlobe
16
6. スビ礁➋
2016年5月
埋立後面積: 約4.10㎢
(2015年埋立完了)
主要インフラ
格納庫
(2016年7月に確認)
約5,500m
滑走路(建設中)
(約3,000m)
埠頭
2016年1月に民航機
2016年7月、民航機が試
の試験飛行強行
験飛行強行
※飛行機はイメージ
2016年7月
格納庫
(2016年7月に確認)
拡張された水路
←2016年1月
に活動が確認
された貨物船
約3,000m
既存の施設
(早期警戒レーダー〔推定〕含む)
出典:CSIS Asia Maritime Transparency Initiative (写真)/ 2016年米国防省議会報告書 (面積) /Google Earth (長さ)
17
2-3 中国による南沙諸島の地形埋立動向(各礁別)⑦
7. ミスチーフ礁➊
2012年1月
2015年4月
既存の施設
出典: CSIS Asia Maritime Transparency Initiative / DigitalGlobe
出典: Medium / Victor Robert Lee & DigitalGlobe
18
7. ミスチーフ礁➋
2016年7月
主要インフラ
(住居、セメント工場等)
滑走路(建設中)
(約2,600m)
2016年7月、民航機が
試験飛行強行
2016年1月
埠頭
既存の施設
格納庫
(2016年7月に確認)
※飛行機はイメージ
約9,000m
約5,700m
2016年7月
人工島
既存の施設
埋立後面積: 約5.70㎢
(2015年埋立完了)
2016年1月
出典:CSIS Asia Maritime Transparency Initiative (写真)/ 2016年米国防省議会報告書 (面積) /Google Earth (長さ)
19
3.南シナ海の「軍事化」に関する指摘
3 南シナ海の「軍事化」に関する指摘
(出典:各種報道等)
● 2015年9月の訪米の際、習近平国家主席は南シナ海について「軍事化を追求する意図はない」と
発言※。他方、中国は「軍事施設を置いている」とも発言する等、各種指摘が存在
※ 「我々は、中国の習近平国家主席が最近(2015年9月)の訪米中に言及した『南シナ海において軍事化を追求する意図はない』との約束(assurances)
を歓迎する。」 (第10回東アジアサミット議長声明(2015年11月22日))
中国側による説明
 「中国側は、いくらかの必要な、限定的か 
つ純粋に防衛的な性質の軍事施設を置い
ている」(外交部報道官、2015年10月)
 「我々が島嶼の軍事化を図ることは絶対に
ないが、防衛のための措置をとらないこと 
も絶対にない」(呉勝利・海軍司令員、
2016年1月(リチャードソン米海軍作戦部長
とのテレビ会談))
 「(ウッディー島における地対空ミサイル展
開に関し)中国は南沙諸島の島嶼・岩礁に 
有限かつ必要な防衛施設を配備している。
これは国際法に基づいていかなる主権国
家にも与えられている自衛権を行使するも
のであり、軍事化とは無関係」(王毅外交
部長、2016年2月)
米国側による指摘
「様々な軍事化が強化されているという全
ての証拠が毎日のように出てきている。こ
れは深刻な懸念である」(ケリー国務長官、
2016年2月)
「 (ウッディー島における地対空ミサイル展
開に関し) 以前なかった軍事武器システム
が置かれたということは、明らかに海岸の
一部の軍事化である」(カービー国務省報
道官、2016年2月)
「南シナ海における人工島建設と軍事化ー
これは、特に中国が争いのある島々に接近
阻止システムと軍用機を展開したことを含
む・・・中国は南シナ海での軍事化を追求す
べきではない」(カーター国防長官、2016 年
3月)
20
4.南沙諸島の地形開発による
安全保障上の影響
4-1 南沙諸島の港湾建設が及ぼし得る影響
● 南沙諸島の港湾建設は南シナ海における中国の作戦遂行能力を大幅に向上させる可
能性
・ 一定規模以上の港湾を建設し、海軍艦艇、
海警船等の展開、補給、メンテナンスを行う
能力を確保
西沙諸島
ウッディー島
フィリピン
中沙諸島
(暗礁)
・ 南シナ海全域に艦艇・海警船を常態的に配
備・展開することが可能に
・ 南シナ海中南部における警戒監視能力や作
戦遂行能力が大幅に向上する可能性
南沙諸島
スビ礁
ガベン礁
ベトナム
「九段線」
・ 特に南シナ海沿岸国への影響大及びシー
レーンへの影響大との論調あり
ミスチーフ礁
ファイアリークロス礁
クアテロン礁
ヒューズ礁
ジョンソン南礁
【例】ファイアリークロス礁
2016年6月撮影
出典:CSIS/AMTI
ブルネイ
大型港湾
シーレーン マレーシア
0
※イメージ図
500
1,000km
※ CSIS/AMTI = CSIS Asia Maritime Transparency Initiative / DigitalGlobe
21
4-2 南沙諸島の滑走路建設が及ぼし得る影響
● ファイアリークロス礁、スビ礁、ミスチーフ礁での滑走路建設(含3000m級)は、南シナ海
における中国航空戦力のプレゼンス増大をもたらす可能性
・ 南沙諸島の3地形に滑走路・格納庫を建設。インフラ整備は
引き続き進展
1500km
2000km
台湾
Su-27/30
南シナ海
「九段線」
UAV ベトナム
フィリピン
スビ礁
ミスチーフ礁
H-6
1800km
ファイアリークロス礁
マレーシア
南沙諸島
マラッカ海峡
・ 中国は戦闘機・爆撃機・UAV等、様々な航空戦力の前方展
開等が可能に
・ また、南沙諸島へのレーダー施設の配備は、中国による南
シナ海における警戒監視能力を向上
・ その結果、一般論として、以下のことが派生的に起こり得る
可能性あり:
①南シナ海全域に及ぶ戦力投射能力の向上(特に、南シナ
海中南部における警戒監視能力や作戦遂行能力の大幅
な向上)
②南シナ海における中国の航空優勢獲得容易化
③米軍プレゼンス及びその介入に対する中国の「接近阻止/
領域拒否(A2/AD)能力」が向上
・ 将来的な「南シナ海防空識別区(ADIZ)」設定の可能性も
(約1,400km)
インドネシア
【参考】「中国が南シナ海防空識別区を設定するかどうかは、各方面の要素、特
に直面する空の安全保障上の脅威の程度を総合的に考慮する必要」(中国外交
部報道官、2016年6月)
スンダ海峡
(約1,800km)
ロンボク海峡
(約2,000km)
※イメージ図
22
5.中国を除く南シナ海沿岸国等の状況
5-1 中国とフィリピン、ベトナム、マレーシアの海上・航空戦力比較
● 主な南シナ海沿岸国であるフィリピン、ベトナム、マレーシアも軍事力強化に努めている
が、中国との質的・量的な戦力差は歴然
3,000
※沿岸警備隊等の
航空機を含まず
作戦機
(機)
2,715
(㌧)
中国
140
2,500
120
フィリピン
2,000
艦船隻数
60
40
500
20
101
71
26
中 国
ベトナム
879隻、150.2万t
艦
潜水艦
船
139隻、4.8万t
戦闘機
哨戒機等
(固定翼)
海兵隊等
1 39
1 26
4.4
4.8
マレーシア
78隻、5.9万t
ハミルトン級 (2,700t)×2
キャノン級(1,400t)×1
オーク級(1,100t)×2 等
レキウ級(1,900t)×2
カツリ級(1,500t)×2 等
101機(内第4世代機40機)
71機(内第4世代機36機)
26機
し※4
J-10×347
Su-27/J-11×352
Su-30×97 等
Su-30MK2×29
Su-27×11
MiG-21×33 等
Mig-29×10
Su-30MKM×18
F/A-18×8 等
な
KJ-2000(早期警戒管制機)×4
Y-8、Y-9(早期警戒機)×14 等
な し
な し
F-27×1
N-22SL×1 等
約10,000人(海軍陸戦隊)
326隻以上(中国海警)
1,500t以上×51※2
沿岸警備隊艦船等 1,500t以下×53 等
※2:世界最大級となる1
万t級の巡視船建造
を推進
約27,000人
40隻以上(沿岸警備隊)
4隻(漁業監視局)
1,500t以上×2
1,500t以下×7
哨戒機×6 等
な し
0
126隻、4.4万t
ソブレメンヌイ級(6,500t)×4
ルーヤンⅡ級(5,700t)×6 等
※4:15年7月までにさらに2隻を追加配備
ゲパルト級(1,600t)×2
ペチャ級(1,000t)×5
BPS500級(400t)×1 等
200
フィリピン
な し
2,715機(内第4世代機810機)
作
戦
機
78
5.9
※1:改良型4隻を建造 キロ級(3,100t)×3※3 ※3:16年2月までに更 スコルペン級(1,800t)× 2
シャン級(6,100t)×2※1
中との指摘もあ
に2隻導入済。16
る(米国防省報
ユアン級(2,900t)×12
ユーゴ級(100t)×2
※1:14年までにさら
年中に残り1隻引
告書2015)
渡予定
キロ級(3,100t)×12 等 に1隻が就役した見
込み
駆逐艦
/フリゲート等
400
0
マレーシア
0
800
600
80
1,000
(隻)
1,000
総トン数
8 79
100
ベトナム
1,500
※沿岸警備隊等の
艦船を含まず
艦艇
150.2
※4:攻撃機OV-10ブロンコ×10を
保有。14年、韓国製FA-50
戦闘機12機を購入済(17年
までに導入予定)
約8,300人
191隻(マレーシア海上法執行庁)
72隻(沿岸警備隊)
132隻(海上警察)
1,500t以下×7 等
1,500t以下×2
哨戒機×2
海難救助ヘリ×3 等 (資料源:Military Balance 2016、Jane’s Fighting Ships 2015-2016
等)
23
5-2 フィリピン、ベトナム、マレーシア等による開発動向
● 中国以外(越、比、馬、台)は80-90年代にかけて滑走路を建設(600-1,200m)
● 各国・地域とも施設の維持・整備を実施、特にベトナム(※)は近年埋立実施の指摘あり
各国・地域の構築物の凡例
2011年10月撮影
出典:CSIS/AMTI
サンド礁(越)
:中 国
:台 湾
:ベトナム
:フィリピン
:マレーシア
2011年10月と2016年8月に撮影
された写真から、約3.7万平方メ
ートルを埋め立てたことが判明
西沙諸島
シンコウ島(越)
2006年2月撮影
出典:CSIS/AMTI
2011年、滑走路改修計画表明
2016年1月、民間航空機追尾システムを設置する計画を表明
1,200m級滑走路
2006年2月と2016年9月に撮影さ
れた写真から、約10.6万平方メー
トルを埋め立てたことが判明
※ 細い破線は沿岸から200NM/中間線
※ 東京ドーム1個分:約4.7万平方メートル
※CSIS-AMTIの指摘によれ
ば、ベトナムは計10カ所の地
形で、最近2年間で延べ48.6
万平方メートルの埋め立てを
行ったとされる。
ティトゥ島(比)
フィリピン
イツアバ島(台)
出典:CSIS/AMTI, IHS Jane’s
2016年9月撮影
出典:CSIS/AMTI
1,200m級滑走路
出典:CSIS/AMTI
2016年8月撮影
2013年3月撮影
出典:CSIS/AMTI
拡大された飛行場
港湾工事
⇒2015年12月完成
ウエストロンドン礁(越)
2016年5月撮影
2013年3月と2016年4月に撮影さ
れた写真から、約28.5万平方メ
ートル埋め立てたことが判明
2015年10月、高さ12.7mの灯台が完成
2015年12月、3,000t級の艦船が停泊可能な深水埠頭が完成
スプラトリー島(越)
約162m
約494m
2014年5月と2016年11月に撮影された写真か
ら、約15.1万平方メートル埋め立てたことが判
明。滑走路も1000m級へと延伸し、大型格納
庫も整備
スワロー礁(馬)
南沙諸島
1,400m級滑走路
ブルネイ
出典:CSIS/AMTI
2016年4月撮影
※イメージ
(資料源:各種報道 等)
600m級滑走路
2014年5月撮影
出典:CSIS/AMTI
2016年11月撮影
「九段線」
マレーシア
0
2003年に滑走路延長工事を実施
(1,000m級→1,400m級)
500
1,000km
※CSIS/AMTI = CSIS Asia Maritime Transparency Initiative / DigitalGlobe
24
5-3 米国等の南シナ海における取組み
中国軍及び海警の
● 港湾や飛行場の建設、南シナ海への艦艇
や航空機の常続的な展開による警戒監視
能力や作戦遂行能力の向上
● 米軍の介入に対するA2/AD能力の向上
米越関係
(主要な軍事基地)
✈
:航空基地、
:海軍基地等
○ 13年12月、ケリー米
:中国が構築物を建築している地形
:中国艦船による妨害活動が指摘される地形
国務長官が海上安全
16年1月、米海軍がトリトン島の12海里
保障分野で、1,800万ド
以内を航行、10月、西沙諸島周辺を航
ルの支援を表明 (巡視
行し「航行の自由作戦」を実施
船4隻の購入)
トリトン島
スービック湾
バサ
○ 15年11月、米国が、
西沙諸島
スカボロー礁
今後2年間で約4,000万
✈
✈
ドルの支援を表明
15年10月、米海軍がスビ礁の12海里
ベトナム
○ 16年5月、米国は、ベ
クラーク
以内を航行し、「航行の自由作戦」を
実施
トナムに対する武器禁
✈
輸を全面解除すること
セカンド
スビ礁
フィリピン
トーマス礁
カムラン湾
で合意
✈
ファイアリークロス礁
16年5月、米海軍がファイアリークロス
礁の12海里以内を航行し、「航行の自
由作戦」を実施
パラワン島
南沙
諸島
アントニオ・
バウティスタ
豪空軍が拠点として使用
✈
✈
南ルコニア礁
バターワース
✈ マレーシア
米比関係
ジェームズ礁
✈
ラブアン
※イメージ図
○13年12月、海洋安全保障や対テロ能力強化のため、4,000万ドルの支援を表明
○14年4月、米比防衛協力強化協定(EDCA)に調印(16年1月、比最高裁が合憲と
判断) ⇒米軍の比軍基地へのローテーション配備が可能に
⇒両国間の合同演習拡大を通じた、比軍の能力向上を企図
○15年11月、米国が7,900万ドルの支援、巡視船1隻及び調査船1隻の供与を表明
○16年3月、EDCAに基づき防衛協力を進める拠点5か所に合意
(出典:各種報道等)
米国の懸念要素
● 海上交通路の航行の自由の阻害
● 米軍の活動に対する制約
● 地域全体の安全保障環境の悪化
⇒米国は中国に対し国際的な規範の遵守を求めるとともに、中国
の南シナ海における一方的かつ強圧的な行動を批判
南シナ海周辺国との関係の強化
● 装備品の供与や共同演習の実施等の協力関係の強化、及びそ
れによる周辺国の対処能力の向上を追求。以下の国等に対し、
今後2年間で計2億5,900万ドルの支援を表明(15年11月)。
・フィリピン:同盟国としての従来からの安保協力の更なる強化・拡大を
推進。(装備協力、沿岸警備の能力構築、共同演習を含む)
・ベトナム:これまで希薄であった防衛協力関係を装備品の供与を含め
漸進的に拡大
・インドネシア:沿岸警備、ISRの能力構築等の協力を拡大
・マレーシア:港湾警備、共同訓練等の協力を拡大
米軍のプレゼンスの拡大
● 海軍艦艇の寄港の増加、ISR活動の強化、種々の共同訓練
の実施、部隊の展開の強化(空母などの艦艇や航空機)等に
より米軍のプレゼンスを拡大
・ 海洋における状況認識の強化を南シナ海における喫緊の課題と
して、米軍自らも積極的なISR活動を実施
⇒日本、豪州等の同盟国の役割に期待(豪は既にバターワース
(馬)を拠点に南シナ海周辺での活動を実施)
・ 星への沿岸域戦闘艦(LCS)の展開(13年4月~)、星への哨戒機P8の展開(15年12月)、比に攻撃機、電子戦機等が展開(16年3月~)
● 行き過ぎた海洋権益主張に対抗する「航行の自由作戦」実施
・ 「米国は国際法が許容するいかなる場所でも航行・上空飛行・作
戦行動を継続する」(オバマ大統領(15年9月)等)
25
5-4 米国による「航行の自由作戦」
(出典:米国防省HP、各種報道等)
「航行の自由作戦」の位置づけ
○ 「航行の自由作戦」は、「航行の自由プログラム」を実行する手段の一つ
航行の自由プログラムとは、
目的: 沿岸国による行き過ぎた海洋権益の主張に対抗することにより、国際法上、すべての国に保障された権利、自由、
海洋及び空域の合法な利用を保護すること
手段: ① 国防省(米軍)による作戦行動(「航行の自由作戦」)または②国務省による協議及び抗議
歴史: 1979年より継続的に実施
南シナ海における「航行の自由作戦」の実施経緯(報道等)
○ 2012年、南シナ海における中国の埋立地の12海里以内で「航行の自由作戦」を実施 (※)
○ 2015年4月、南シナ海において米国が「航行の自由作戦」を実施(対象相手国は明言せず) (※)
○ 2015年5月、カーター国防長官は、「米国は、世界中で行っているように、国際法が認めるいかなる場所においても、飛行、航行及び運用する。」
と発言
○ 同年8月に発表された『アジア太平洋海洋安全保障戦略』において、「米太平洋軍は南シナ海及びその周辺で強固なプレゼンスを維持し、同盟国
及びパートナー国との訓練・演習から寄港、航行の自由作戦等といった幅広い活動を実施」、「日常的な活動の一部として、海軍、空軍、沿岸警備
隊は航行の自由作戦を実施」する旨記述
○ 同年10月、南沙諸島・スビ礁の12海里以内で「航行の自由作戦」実施(駆逐艦「ラッセン」)
○ 同年11月、ハリス太平洋軍司令官は「航行の自由作戦」はこれまでも南シナ海で実施しており、今後とも実施する旨発言
○ 2016年1月27日、ハリス太平洋軍司令官は、 「さらに多くの(航行の自由)作戦を目の当たりにするだろう。作戦はより複雑になって幅も広がり、
異議を申し立てる海域も増えるはずだ」と発言
○ 同月30日、西沙諸島・トリトン島の12海里以内で「航行の自由作戦」実施(駆逐艦「カーティス・ウィルバー」)。同作戦について「米国や他国の権
利を制約する過度な主張に対抗するものであり、地形の領有主張に関するものではない」旨表明。
○ 同年5月10日、南沙諸島・ファイアリークロス礁の12海里以内で「航行の自由作戦」実施(駆逐艦「ウィリアム・P・ローレンス」)
○ 同年10月21日、西沙諸島周辺で「航行の自由作戦」実施(駆逐艦「ディケーター」。島から12海里以内には入らず)
(※) 過去の実施状況は、その都度公表されたのではなく、2015年9月17日上院軍事委員会公聴会におけるシェア国防次官補発言により、明らかになった
26
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