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伴性遺伝 - EuroGentest

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伴性遺伝 - EuroGentest
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伴性遺伝
Modified from leaflets produced by Guy’s and St Thomas’
Hospital, London; and the London IDEAS Genetic Knowledge Park,
according to their quality standards.
2007年1月
おれはEU-FP6 により支援された NoE 契約番号512148 であるに
EuroGentest より支援されています。
Illustrations by Rebecca J Kent
www.rebeccajkent.com
[email protected]
患者とその家族が知っておきたいこと
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伴性遺伝
伴性遺伝とは何か、伴性遺伝はどのように受け継がれるかについて
以下に説明してあります。伴性遺伝を理解するためには、まず遺伝
子と染色体について知らなくてはなりません。
遺伝子と染色体
我々の身体は、非常に多くの細胞で出来上がっています。ほとんど
の細胞は完全な遺伝子のセットをもっています。遺伝子は、指示書
のようなはたらきをし、我々の成長や、我々の身体の機能をコント
ロールします。遺伝子と染色体は、我々の身体の特徴の原因ともな
ります。例えば、目の色や血液型や身長など。我々は、何千もの遺
伝子を有しています。我々は遺伝子を2 セット受け継ぎます。一つ
は母親から、もう一つは、父親から。これが、我々が両親それぞれ
に似ている理由です。
図1:遺伝子、染色体及びDNA
ここまで伴性遺伝について簡単にご説明しました。もっと詳しく知
りたい方は、地域の遺伝子疾患センター
(www.geneticalliance.org.uk/services.htm)又は下記のアドレスにご
連絡ください。
Genetic Alliance UK
Unit 4D, Leroy House,
436 Essex Rd.,
London, N1 3QP
Telephone: 0207704 3141
特定の遺伝子疾患についての情
報やサポート組織についての連
絡先を提供しています。
[email protected]
www.geneticalliance.org.uk
Orphanet
希少疾患や希少疾患用医薬品 に
ついての情報提供やヨーロッパ
中の支援グループとのリンクを
しているウェブサイト
www.orpha.net
Contact a Family
209-211 City Rd.,
London,
EC1V 1JN
Helpline 0808 808 3555 or
Textphone 0808 808 3556
(患者と家族のための無料電話 ,
10am-4pm Mon-Fri, 4.30pm7.30pm Mon)
[email protected]
www.cafamily.org.uk
EuroGentest
遺伝子検査についての情報提供
やヨーロッパ中の支援グループ
とのリンクをしているウェブサ
イト
www.eurogentest.org
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を受け継いだ場合、子供は遺伝子疾患の影響を受けます。も
し、女の子供が変化した遺伝子を受け継いだ場合、子供は母親
と同じように保因者となります。

男性であって伴性劣勢遺伝疾患を有している場合、女の子供に
は必ず変化した遺伝子を受け継がせ、子供は保因者となりま
す。しかしながら、伴性優性遺伝疾患の場合、女の子供は必ず
遺伝子疾患の影響を受けます。男性の場合、男の子供には変化
した遺伝子を受け継がせることは決してありません。

変化した遺伝子は、一生修正できません。

変化した遺伝子は、他の人からうつるようなものではありませ
ん。変化した遺伝子を持っていても、例えば、献血もできま
す。

家族の中で受け継がれる遺伝子疾患について、罪悪感を
感じることもあるでしょうが、このような遺伝子疾患
は、誰が悪かったということでもなく、誰もそれを引き
起こすことも止めることもできなかったということを覚
えておきましょう。
遺伝子は、染色体という糸のような構造体上にあります。通常、
我々はほとんどの細胞それぞれに46の染色体を有しています。23の
染色体のセット1つを母親から、そして、23の染色体のセット1つを
父親から。したがって、我々は23の染色体を2セット又は23ペア有し
ています。
図2:23ペアの染色体を大きさの順番に並べたところ;
1番染色体が一番大きい。最後の2つの染色体は性染色体
染色体(図2参照)1番から22番は、男性でも女性でも同じに見
えます。これらは常染色体と呼ばれています。23番染色体は、男
性と女性で異なっており、性染色体と呼ばれています。女性は通常
2つのX染色体(XX)をもっています。女性はひとつのX染色体を母
親から、もうひとつのX染色体を父親から受け継ぎます。男性は通常
XとYの染色体(XY)をもっています。男性はX染色体を母親からY染
色体を父親から受け継いでいます。下の絵は、最後の一組の染色体
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が(XY)であることから、男性の染色体を表しています。
伴性劣性遺伝とは何ですか?
X染色体上には、成長や発達に重要な遺伝子がたくさんあります。Y
染色体はずっと小さく、遺伝子の数はほとんどありません。女性は
二つのX染色体を有しています(XX)。したがって、X染色体上の遺
伝子ひとつに変化があっても、もうひとつのX染色体上に正常な遺伝
子があれば変化した遺伝子を代償することができます。こうした場
合、女性は伴性遺伝疾患の保因者となります。保因者ということは
症状が出ないが、変化した遺伝子のコピーを有しているということ
です。症例によっては、女性でも緩やかな症状がでることがありま
す。
男性はX染色体とY染色体を有しています( XY )。したがって、
男性のX染色体の遺伝子が変化している場合、変化した遺伝子を代償
するもうひとつの遺伝子のコピーをもっていません。これは、この
人が遺伝子疾患の影響を受けるということです。こうした形で遺伝
する遺伝子疾患は伴性劣性遺伝疾患と呼ばれます。伴性遺伝疾患の
例としては、血友病、デュシェーヌ型筋ジストロフィー、脆弱X症候
群などがあります。
伴性優性遺伝
他の家族について
家族の中に伴性遺伝疾患の患者や保因者がいる事が分かった場合、
家族の他の方と相談をしたいと思うかもしれません。そうすれば家
族の他の方も、希望するならば保因者かどうか知るために血液検査
を受けることができます。血液検査をすれば、家族の他の方の診断
にも役立ちます。これはまた、すでに子どもがいる人や、将来子ど
もを持つであろう人にとっては特に重要な情報となります。
人によっては、家族に遺伝子疾患について話すことが難しい場合が
あります。家族内に心配事を持ち込むことを恐れているのかもしれ
ません。家族によっては、親戚と係わり合いがなくなり、連絡する
のも難しいと感じることもあります。遺伝の専門医はこうした状況
について経験を積んでおり、家族の方とこうした状況について話し
合うのをお手伝いすることもできます。
覚えておくべきこと

女性の保因者は、50%の確率で変化した遺伝子を子供に受け
継がせる可能性があります。もし、男の子供が変化した遺伝子
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もし伴性遺伝疾患の男性に男の子供がいる場合、その男の子供がX染
色体上の変化した遺伝子を受け継ぐことは決してありません。これ
は、男性は必ずY染色体を男の子供に受け継がせるからです。(X染
色体を受け継がせた場合、女の子供となります。)
子供に家族内で最初に遺伝子疾患がみつかった場合、どう
したらいいのでしょうか?
伴性遺伝疾患を有している子供が、家族内で最初に影響を受けてい
る者である場合があります。これは、新たな遺伝子の変化が、子供
を形づくった卵細胞又は精細胞に、初めて起こったからかもしれま
せん。この場合、子供の両親は影響を受けていません。両親が同じ
伴性遺伝疾患を有する子供をもう一人もつ可能性はほとんどありま
せん。しかしながら、影響を受けている子供は、変化した遺伝子を
自分の子供に受け継がせることはあります。
保因者検査と妊娠中の検査
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ほとんどの伴性遺伝疾患は劣性ですが、
ごくまれに優性に遺伝する場合がありま
す。これは、ある女性が正常な遺伝子の
コピーひとつと変化した遺伝子のコピー
ひとつを受け継いでいる場合であって
も、変化した遺伝子だけで症状がでると
いうことです。男性が変化したX染色体を
受け継いだ場合も、男性はひとつしかX染
色体をもっていないので、そのひとつで
症状がでるのには十分ということになり
ます。遺伝子疾患の影響を受けている女
性は、50%(2回に1回)の確率で遺
伝子疾患の影響を受けている子供(男の
子供でも、女の子供でも)をもちます。
遺伝子疾患の影響を受けている男性の場
合は、全ての女の子供は遺伝子疾患の影響を受けており、男の子供
は全て遺伝子疾患の影響を受けません。
どのように伴性遺伝疾患は受け継がれるのでしょうか?
伴性遺伝疾患の家族歴がある方には、い
くつもの選択肢があります。女性はその
変化した遺伝の保因者かどうか検査する
保因者検査を受けることもできます。保
因者かどうかを知っておくことは、これ
から妊娠しようとするときに役立つかも
しれません。いくつかの伴性遺伝疾患に
ついては、胎児が遺伝子疾患を受け継い
だか否かを確認する検査を妊娠中に実施
することができます。「絨毛穿刺検査」
と「羊水検査」 のリーフレットにより
詳しく情報が載っています。)医師や病
院の専門スタッフに相談しましょう。
もし女性の保因者に男の子供がいる場合、彼女は正常な遺伝子を有
したX染色体か変化した遺伝子を有したX染色体のいずれかを受け継
がせることになります。男の子供は、それぞれ50パーセント(2
回に1回)の確率で変化した遺伝子を受け継ぎ、遺伝子疾患の影響
を受ける可能性があります。このほかに、男の子供は、50パーセ
ント(2回に1回)の確率で正常な遺伝子を受け継ぐ可能性があり
ます。この場合、男の子供は遺伝子疾患の影響を受けません。確率
は、それぞれの男の子供で同じです。
もし女性の保因者に女の子供がいる場合、彼女は正常な遺伝子を有
しているX染色体か変化した遺伝子を有しているX染色体のいずれか
を受け継がせます。したがって、各々の女の子供は、50パーセン
ト(2回に1回)の確率で変化した遺伝子を受け継ぐ可能性があり
ます。この場合、女の子供は母親と同じ様に保因者となります。こ
のほかに、50パーセント(2回に1回)の確率で正常な遺伝子を
受け継ぐ可能性があります。この場合、女の子は保因者とはなら
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ず、遺伝子疾患の影響はまったく受けません。確率は、各々の女の
子供で一緒です。
図3:伴性劣性遺伝疾患が女性の保因者からどのように受
け継がれるか。
図4:伴性劣性遺伝疾患の影響を受けている男性からどの
ように受け継がれるか。
影響を受けている男性
影響を受けていない男性
正常な遺伝子
保因者の女性
影響を受けていない男
変化した遺伝子
正常な遺伝子
変化した遺伝子
保因者の女性
保因者の女性
影響を受けていない
女性
影響を受けて
いない男性
影響を受けて
いる男性
保因者の女性 影響を受けてい 影響を受けて
ない男性
いない男性
もし伴性遺伝疾患の男性に女の子供がいる場合は、彼は必ず変化し
た遺伝子を女の子供に受け継がせることになります。これはその男
性はひとつしかX染色体を有しておらず、これを必ず女の子供に受け
継がせるからです。したがって、男性の女の子供は全員保因者とな
ります。女の子供は通常症状がでませんが、遺伝子疾患の影響を受
ける男の子供をもつリスクがあります。
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