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平成21年度 アジア人財資金構想 共通カリキュラムマネージメント

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平成21年度 アジア人財資金構想 共通カリキュラムマネージメント
平成21年度
経済産業省委託事業
平成21年度
アジア人財資金構想
共通カリキュラムマネージメントセンター事業
報告書
平成22年3月
財団法人 海外技術者研修協会
本書は、財団法人海外技術者研修協会が経済産業省より平成21年度受託事業として委
託を受け実施した「平成21年度アジア人財資金構想共通カリキュラムマネージメントセ
ンター事業」の報告書です。
目次
はじめに
第1章 事業概要
1.1 事業項目一覧.................................................................................................... 1
1.2 実施体制........................................................................................................... 2
1.3 事業の実施期間 ................................................................................................ 4
第2章 日本語研修、ビジネス研修の教材開発及び運用モデルの検証事業
2.1 自立化支援のための教材の改善及び開発 ........................................................ 5
2.2 研修事例検討.................................................................................................... 8
2.3 巡回訪問による事例の情報収集....................................................................... 9
第3章 開発した教材等に係る講師トレーニング事業
3.1 多様な講師研修の実施 ..................................................................................... 9
3.2 巡回訪問による実施支援...............................................................................17
第4章 成果に対する評価と教材等の効果検証及び改善事業
4.1 カリキュラム・教材の改善とホームページ上での配信................................19
4.2 評価ツール運用の改善 ..................................................................................20
4.3 修了留学生追跡調査......................................................................................27
4.4 データベース運用 .........................................................................................32
第5章 その他
5.1 委員会の設置.................................................................................................33
5.2 他機関との連携強化......................................................................................33
5.3 報告書の作成.................................................................................................33
第6章 今年度事業に関する考察と次年度事業への課題
6.1 開発カリキュラム・教材のホームページによる配信と一般への普及 ..........33
6.2 講師研修による人材育成...............................................................................34
6.3 巡回訪問によるコンソーシアム支援と研修事例等の情報収集・発信 ..........34
6.4 修了留学生追跡調査とアジア人財研修カリキュラムの構築 ........................34
6.5 評価ツールの実施と検証...............................................................................35
6.6 その他 ...........................................................................................................35
添付資料
①
共通カリキュラムマネージメントセンター事業 委員名簿
②-1「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート質問事項
②-2「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート結果
③-1 教材例(「ITコース:企業の情報化活動研究入門」
)
③-2 教材例(「就職活動ワークブック」
)
④
巡回指導訪問先リスト
はじめに
経済産業省及び文部科学省が共同で平成19年度より実施している「アジア人財資
金構想」事業は本年で3年目となる。本事業では、アジア諸国をはじめとする海外の
優秀な学生を日本へ留学生として迎え、大学・大学院在学中に、日本企業で生かせる
高度な能力の育成を行っている。卒業後、彼らは、日本社会を拠点にして、グローバ
ル人材、ブリッジ人材として活躍することが期待されている。現在、本事業に参加す
る留学生は、全国の大学に所属し、就職活動から入社後に必要とされる知識・スキル・
マインドを習得するために、大学・企業等からなるコンソーシアムにて研修を受けて
いる。
本報告書は、当協会が実施した「アジア人財資金構想共通カリキュラムマネージメ
ントセンター事業」の平成21年度事業についてまとめたものである。我々はカリキ
ュラムマネージメントセンターとし、各地のコンソーシアムを通じての留学生研修支
援を行っている。本報告書では、今年度で行った教材改訂・開発また、評価ツールの
運用変更を通じてのカリキュラム改善、講師研修による人材育成、また修了生追跡調
査等、個別事業の活動内容について、また事業全体についての考察とそれを踏まえた
次年度への課題を取り上げた。
今年度は本事業1期生が、約2年間の研修を経て、日本社会で就労を始めた年とな
った。本事業の成果が実社会で実を結ぶという点で、非常に大きな意味を持つ年であ
った。1期生に引き続き、2期生、3期生が日本社会での就職を目指し、各自の専門
の研究に励みつつ本事業における研修にも力をいれている。近年、雇用環境は本事業
開始時より大きく変化しており、現在の経済状況下においては、高度人材である留学
生にも就職難という問題は非常に重くのしかかっている。しかしながら、このような
状況下だからこそ、本当に必要とされる真の高度人材を本事業から日本社会に輩出し、
日本社会に広く寄与する必要がある。その点でも、本事業の意味合いは非常に大きい。
なお、本事業の実施には、コンソーシアムの方々、また運営委員会等委員の協力が
欠かせない。日ごろより多大なる協力を頂いている皆様に敬意を表し、改めてここで
お礼を申し上げたい。
本報告書が「アジア人財資金構想」事業実施の一助となり、本事業の自立化に向け
た取り組みに役立つことを切に願っている。
平成22年3月
財団法人海外技術者研修協会
理事長
金 子 和 夫
第1章 事業概要
「アジア人財資金構想共通カリキュラムマネージメント
AOTSは、平成21年度、
センター事業」
(以下、
「本事業」という)の共通カリキュラムマネージメントセンター
(以下、
「マネージメントセンター」)として、全国のコンソーシアムの自立化支援を行
った。21年度は、事業開始後3年目であり、アジア人財資金構想事業全体をPDCA
サイクルでとらえたときに、
「C(チェック)
」フェーズとなる。したがって、今年度の
重点取組項目は、20年度までの取組を総括して、分析・検証を行い、事業の有効性を
改めて確認するとともに、次年度へ向けた改善提案を出すことである。
AOTSは、平成19年度、20年度と本事業に取組、カリキュラム・教材の提案や
講師研修会の実施、巡回訪問による研修実施支援等を行った。今年度は、これらの取組
を継続した上で、さらに「C」フェーズに特化した重点取組項目として、全国の研修事
例のまとめと修了生に対する追跡調査を行った。
このような背景と考え方のもと、AOTSが1年間取り組んできた本事業の内容と成
果・課題について本報告書にまとめる。まず、第1章では、1年間に取り組んだ事業項
目一覧を列挙する。第2章から第5章では、事業計画に従って具体的に各事業項目につ
いてどのような取組を行ったか、その取組の内容と成果を詳述する。そして第6章で、
取組の結果を総括し、現在までの成果をまとめるとともに、次年度以降の課題を提示す
る。
1.1 事業項目一覧
事業項目一覧
(1) 日本語研修、日本ビジネス研修の教材開発及び運用モデルの検証事業
1)自立化支援のための教材の改善及び開発
・
「ITコース:企業の情報化活動研究入門」教材改訂
・
「就職活動ワークブック(自習用冊子)
」教材開発
2)研修事例検討
・
「研修事例検討部会」の設置
・
「日本ビジネス・ビジネス日本語研修事例集」の作成
3)巡回訪問による事例の情報収集
・
「研修事例検討部会」委員による巡回訪問
(2) 開発した教材等に係る講師トレーニング事業
1)多様な講師トレーニングの実施
・集合型研修(3回)及び地域型研修(3回)の実施
2)巡回訪問による実施支援
・計32拠点、延べ57回 実施
1
(3)成果に対する評価と教材等の効果検証及び改善事業
1)カリキュラム・教材の改善とホームページ上での配信
・評価運用変更についての配信(4月)
・改訂及び開発教材の配信(2月)
・
「日本ビジネス・ビジネス日本語研修事例集」の配信(3月)
・
「平成21年度アジア人財資金構想
共通カリキュラムマネージメントセンター事業報告書」の配信(3月)
2)評価ツール運用の改善
・BJT個別テストの実施方法及び成績通知書の改善
・日本語力チェックリスト及び社会人基礎力チェックリスト運用の改善
3)修了留学生追跡調査
・
「修了留学生追跡調査部会」の設置
・インタビュー調査の実施(計3回、計10名)
・ Webアンケート調査の実施
(平成21年12月1日~平成22年1月17日)
4)データベース運用
・留学生及びコンソーシアムデータに関しデータベースにて随時更新、管理
(4)その他
1)委員会の設置
・
「共通カリキュラムマネージメント委員会」の設置
2)他機関との連携強化
・プロジェクトサポートセンターとの連携
・全国コンソーシアムとの連携
3)報告書の作成
・平成21年度共通カリキュラムマネージメントセンター事業報告書の作成
(5) 今年度事業に関する考察と次年度事業への課題
多様化する研修現場の実情の考察を踏まえ、今年度事業全体を考察した上で、次年
度に向けた本事業の方向性と課題について検討した。
1.2
実施体制
(1)アジア人財資金構想関係機関との協力・連携
本事業は、経済産業省をはじめとして、プロジェクトサポートセンター、各コン
ソーシアム関係者、BJTを提供する財団法人日本漢字能力検定協会等との綿密な
協力・連携のもとで実施された。
2
(2)本事業実施のための委員会編成
「共通カリキュラムマネージメント委員会」を中心に、事業内容に合わせ、「修了
留学生追跡調査部会」「研修事例検討部会」を設置した。これら委員会は各専門分野
の有識者によって構成された。また、教材の改訂や開発にあたっては「作業部会」を
設けそれぞれの作業にあたった。
(3)AOTS事業担当者と担当者
統括責任者 理事・AOTS日本語教育センター長
春原 憲一郎
開発責任者 AOTS日本語教育センターグループ長
小柴 基弘
担当管理職 AOTS日本語教育センター調査役
飯塚 達雄
開発担当
AOTS日本語教育センター上席日本語専門職
神吉 宇一
AOTS日本語教育センター
常川 早希子
AOTS日本語教育センター
原田 容子
AOTS日本語教育センター
谷田部 直美
(4)AOTS経理担当者
出納長 半澤 昭一
(5)実施体制上のAOTSと各種委員会の関係図
共通カリキュラム
マネージメント
委員会
AOTS
【統括責任者】
理事・AOTS日本語教育センター
センター長 春原 憲一郎
【経理責任者】
出納長
半澤 昭一
【開発責任者】
AOTS日本語教育センター
グループ長 小柴 基弘
【担当管理職】
AOTS日本語教育センター
調査役 飯塚 達雄
修了留学生
研修事例
追跡調査部会
検討部会
(財)日本漢字能力検定協会
BJT個別テスト
【ビジネス日本語開発担当】
AOTS日本語教育センター
神吉 宇一
常川 早希子
原田 容子
谷田部 直美
3
(ビジネス日本語能力テスト)
提携協力
1.3
事業の
事業の実施期間
(1)事業実施期間:平成21年4月1日から平成22年3月31日まで
(2)事業実施日程(実績)
平成21年
4月
5月
6月
7月
8月
平成22年
9月 10月 11月 12月 1月
2月
3月
(IT)
(就活)
自立化支援のための
教材の改善及び開発
(1)日本語研修、ビジネス
研修の教材開発及び運用 研修事例検討
モデルの検証事業
巡回訪問による事例
の情報収集
多様な講師トレーニ
ングの実施
(集合型研修)
多様な講師トレーニ
(2)開発した教材等に係る
ングの実施
講師トレーニング事業
(地域型研修)
△△
大阪
△△
東京
△
東京
△
札幌
△
北大
△
沖縄
巡回訪問による実施
支援
カリキュラム・教材の
改善とホームページ
上での配信
(教材配信)
BJT等の評価実施
(3)成果に対する評価と教 評価結果の収集
材等の効果検証及び改善
事業
評価結果の分析・検
討
修了留学生追跡調
査
データベース運用
委
員
会
設
置
委員会*
△
事例検討
△
追跡調査
△
△
△
△
△
△
△
△
△
△
(4)その他
他機関との連携強化
報告書の作成
委員会*:共通カリキュラムマネージメント委員会
4
第2章 日本語研修、
日本語研修、日本ビジネス
日本ビジネス研修
ビジネス研修の
研修の教材開発及び
教材開発及び運用モデル
運用モデルの
モデルの検証事業
検証事業
平成21年度新規採択先を除き、全国の研修現場では、AOTSが配信したカリキュ
ラム・教材や評価ツール、その他各地の独自のリソースを用いて、効果的な研修や実施
体制を構築している事例が現れてきている。全国各地の研修レベル、効果向上のため、
独自カリキュラムやリソースの効果的な取り組み事例を各地で共有し、情報共有する必
要が格段にあがった。一方で、マネージメントセンターが、モデルとなる新たな研修支
援ツールを開発する役割は相対的に低下した。そこで、開発については求められる最小
限のものに絞り、並行して事例の収集とそのまとめ、全国への波及ということに注力し
た。
2.1 自立化支援のための
自立化支援のための教材
のための教材の
教材の改善及び
改善及び開発
(1)昨年度開発教材「ITコース:企業の情報化活動研究入門」の改訂
1)目的
「ITコース:企業の情報化活動研究入門」は平成20年度に開発した教材であ
る。本事業の効果的な実施には多様な関係者の存在が欠かせないが、具体的な研修
場面で、日本語講師とITの専門家が有機的に協働を行うことを念頭に作成した。
しかし、現場の状況は多様であり、ときに日本語教師がITの専門家が担う研修の
一部を代替しなければならない事例が現れた。またITを専門としていない学生に
対しては、若干理解に時間がかかる項目があり、本教材を限られた時間内で扱う場
合には、困難があった。これらの課題に対応するために、以下のとおり、改訂作業
を行った。
2)改訂実施期間
2009年8月~2010年1月
3)改訂作業委員
浅井 宗海
学校法人大阪成蹊大学現代経営情報学部 教授
亀田 美保
学校法人大阪YMCA学院日本語科 専任講師
惟任 将彦
同上
佐藤 真紀
同上
立和名 房子 同上
4)改訂のポイント
昨年度、本教材を実施したコンソーシアムから、本教材を実施した上での課題
をあげてもらった。その結果、ITを専門としていない学生が内容を十分に理解
するには、教材のさらなる工夫が必要だということがわかった。そこで、全体構
成の見直し、情報管理やITについての解説の充実、さらに学習活動のうち業務
のモデル化の手法について具体的な例を挙げる等の改訂を行い、学生の理解が深
まるようにした。また、教材全体を通して、学生が今何をしなければならないの
5
かということが容易に把握できるよう、活動の流れを図によって視覚的に表す工
夫をした。
なお、本教材は日本語教師とIT専門家の連携によるチームティーチングを前
提に作成されている。しかし、現場からの現実的な声として、専門家と随時連携
したチームティーチングを行うにしても、日本語教師側もある程度ITの内容に
ついて知っておく必要があるというものが多く挙げられた。そこで、日本語教師
向けの情報管理やITに関する解説を多く取り入れ、日本語教師が教材の内容や
流れを理解できるようにした。同時に活動・課題に対する解答例を増やし、日本
語教師が学生のグループ活動等に関与しやすくした。この改善により、日本語教
師とIT専門家が、建設的かつ対話的に授業設計を行えるようになることを可能
とした。
5)成果物について
①タイトル:
「C-5 ITコース:企業の情報化活動研究入門[活動冊子]
Ver.2.0」
ページ数:全57ページ(全10回)
改訂内容:・教材全体の構成、流れを見直した。
・導入部で企業活動に不可欠な情報をまとめて整理、分析するこ
との重要性について解説を充実させた。
・情報管理における業務を整理、分析する手法について具体的な
例を多く取り入れた。
②タイトル:
「C-5 ITコース:企業の情報化活動研究入門[リソース集]
Ver.2.0」
ページ数:全15ページ
改訂内容:・
「活動冊子」改訂に合わせて、自習用語彙リストのみ改訂。
③タイトル:
「C-5 ITコース:企業の情報化活動研究入門[講師用手引き]
Ver.2.0」
ページ数:全93ページ
改訂内容:・手引きの冒頭部で教材の目的、留意点、「活動冊子」の構成な
どを提示し、以降「活動冊子」の各回に対応する解説、留意点、
解答例等で構成するように改訂した。
・ITや学習活動に関する解説部分を充実させた。
・グループワークの解答例を増やした。
(2)新規開発教材「就職活動ワークブック(自習用冊子)
」
6
1)目的
参加学生の多くは、日本的な就職活動についての基礎的な知識を十分に有してお
らず、自分の周囲にロールモデルとなる先輩も多くない。そのため、就職活動の理
解という就職活動支援の入り口部分でかなりの研修時間が必要となる。しかし、多
くの研修現場では、参加学生の大学の授業スケジュールが画一的ではないため、全
学生の予定に合わせて研修を実施するには時間的制約が大きい。また、日本企業へ
の就職に強い意欲を持ち、遠方から本事業に参加している学生もいるが、その移動
の金銭的・時間的負担もある。そこで、研修で就職活動支援を行うにあたり、その
前提知識を自習できれば、より効果的・効率的な研修の実現が可能であることがわ
かった。このような課題を解決するために、研修の補完的な自学自習を支援するツ
ールとして、教材開発を以下のように実施した。
2)開発実施期間
2009年7月~2010年1月
3)開発作業委員
山本 弘子
株式会社ケー・エー・アイ カイ日本語スクール 代表
松尾 恵美
同上 講師
中村 和弘
同上
倉本 史子
同上
松本 直美
同上
深澤 道子
同上
4)開発のポイント
開発のポイントは2点ある。1点目は、自習継続可能なことである。2点目は、
登場するキャラクターに自分自身を重ね合わせ自己投影を行うことで、より理解深
められる設計にしたことである。
まず1点目は、教材を開始するにあたって、5つの観点から自己評価できるよう
になっており、自分自身の現状と課題に気づくことで学習動機を高められるように
した。この自己評価は、最終的にレーダーチャートとしグラフ化する構成となって
おり、学習者が自習を通した自己変容も視覚的に認識できることで達成感を高めら
れるようになっている。また、学習目的が容易に把握できるよう導入部分にその課
で扱うテーマに関連した4コマ漫画を使用した。また、全体的にキャラクターの顔
アイコンを効果的に取り入れ、飽きずに継続し学習することを意識した。2点目は、
本教材は留学生3名及び、先生の会話を通して、教材が進む形式をとっている。こ
れは「交流分析」と言われる心理学的手法を援用したものである。性格、国籍、専
門の異なる留学生のキャラクターをたて、学習者がこれらのキャラクターに感情移
入したり、また自分との差異を認識したりしながら教材を進められるような形をと
った。このような学習の進め方によって、ロールモデルが少ないという留学生の就
7
職支援における課題の克服をねらった。
なお、本教材は、現在行っている集合研修を補完するために個人で学習に取り組
める形式であるが、あくまでも集合研修がメインという位置づけは変更していない。
したがって、本教材だけを切り離して学習しても十分な学習内容となることは想定
していない。
5)成果物について
①タイトル:
「A-4 就職活動ワークブック[自習用教材]
Ver.1.0」
ページ数:全69ページ(全14UNIT)
改訂内容:・就職活動の時系列を意識し、教材の流れを見直した。
・各UNIT導入部分に漫画を活用した。
2.2 研修事例検討
(1)目的
本事業は今年で3年目を迎え、全国各地の現場では多様な留学生の状況に合わ
せ、様々な工夫を凝らした研修が実施されている。我々は、マネージメントセン
ターとして、これらの研修事例を収集、検討し、再整理し、全国各地に広く知ら
しめる必要があると考えた。また、留学生に対する就職支援研修をどのようにモ
デル化していけばよいかについての検討も行い、全国の本事業実施地域の自立的
な研修構築に裨益することを目指した。
そこで、本事業において実際に研修を実施している日本語教育の専門家6名を
委員とした「研修事例検討部会」を以下の通り設置した。本部会では、研修事例
の収集・検討・整理の作業を行った。
(2)研修事例検討部会 委員
◎武井 直紀
国立大学法人東京工業大学留学生センター 教授
大石 寧子
国立大学法人徳島大学国際センター 教授
押谷 祐子
株式会社国際情報 国際アカデミーLANGUAGE SCHOOL
教務主任
川邊 理恵
国立大学法人九州大学留学生センター 非常勤講師
栗原 由加
国立大学法人京都大学
国際交流センター、工学研究科アジア人財資金構想非常勤講師
関 かおる
学校法人佐野学園 神田外語キャリアカレッジ
研修コーディネーター
(◎印=部会長)
(3)本部会の成果物
各地の特徴ある事例を掲載し、活用参考事例集とし、全国の研修現場に周知す
るために、「日本ビジネス・ビジネス日本語研修事例集」とし、まとめた。本事
8
例集は、印刷物とし各管理法人はじめ、関係各所に配布すると同時に、Web上
より配信した。
本事例集の活用想定者は、ビジネス日本語研修を直接担当する講師とカリキュ
ラム設計者である。本事例集は全て委員が執筆し、掲載事例は27事例としたが、
コンソーシアム名は掲載していない。これは、あくまでも現場の意見を元に作成
された事例であり、コンソーシアム全体を代表した意見ではないため、また日本
語講師の雇用形態によっては、コンソーシアムに問い合わせがあってもすぐに対
応できない場合がある等の理由からである。
2.3 巡回訪問による
巡回訪問による事例
による事例の
事例の情報収集
全国各地に広がる研修を専門的見地から、分析・整理を行うため、前節2.2で報
告した「研修事例検討部会」委員に巡回訪問の同行を依頼した。本巡回訪問は計6回
実施された。なお、情報収集の成果は前述「日本ビジネス・ビジネス日本語研修事例
集」に反映されている。
第3章 開発した
開発した教材等
した教材等に
教材等に係る講師トレーニング
講師トレーニング事業
トレーニング事業
本章では、マネージメントセンターが実施した講師研修及び巡回訪問によるコンソー
シアム支援事業について考察し、報告する。
3.1 多様な
多様な講師研修
講師研修の
研修の実施
(1)目的
今年度の講師研修は、本事業の自立化を支援することを前提に、集合型研修と地
域型研修を実施した。
集合型研修は、巡回等を通して収集した全国のコンソーシアムで研修実施に当た
り問題となっていること、また共通して必要性の高いテーマについて実施した。そ
の際、コンソーシアム間の情報共有を意識し、参加者間の意見交換・情報共有がで
きるよう図った。
地域型研修は、特定の地域の管理法人と相談の上、特にその地域に必要とされる
テーマ、また要望が高いテーマを取上げ実施した。この場合、遠方のため、集合研
修に参加することが困難という物理的な要素も考慮して実施した。
(2)対象者
集合研修のうち、IT教材研修では、当該の教材を用いてコース設計をするコー
ディネーターと、今後その教材を使用する予定の日本語講師を対象者とした。評価
研修では、研修の評価設計者・管理者を対象者として実施した。
地域型研修は、各地域で研修を担う日本語教師・関係者を中心的な対象者とした。
9
しかし、それだけでなく、現在アジア人財事業を担当していないが自立化後には担
当する可能性のある人々も周辺的な対象者として実施した。
(3)実施形態
Project Based Learning(以下、
「PBL」という)型教材や、評価の具体的な活
用法理解を目的としたレクチャー及びワークショップ、研修事例の紹介、参加者間、参
加者・講師間での情報共有を主な目的としたワークショップ、ディスカッション等参加
型の研修を多く取り入れた。
(4)実施内容
(集合型研修)
研修テーマ
実施日
ITコース教材活用講座
平成21年6月22日
(大阪)
ITコース教材活用講座
大阪YMCA学院
~6月23日
平成21年7月25日
(東京)
行動中心の評価、CDS作成
実施地
AOTS東京研修センター
~6月26日
平成21年12月8日
AOTS東京研修センター
(地域型研修)
研修テーマ
実施日
実施地
学習活動のデザイン、模擬授業 平成21年9月5日
札幌商工会議所
評価(CDS)、PBL型研修
平成22年1月23日
琉球大学留学生センター
平成22年3月2日
北海道大学
研修事例共有、PBL型研修、
評価(CDS)
1)集合型講師研修
3回
①「IT教材活用講座(大阪)
」
・日時、場所
2009年6月22日~6月23日 大阪YMCA学院
・内容
E-R図・レコードの作成、解説 他
・講師
2名
浅井 宗海
学校法人大阪成蹊大学現代経営情報学部 教授
亀田 美保
学校法人大阪YMCA学院日本語科 専任講師
・参加者(日本語教師、ITコース設計関係者)7名
・ねらい
10
平成20年度に開発・配信された教材「ITコース:企業の情報化活動研究入門」
は日本語教師とIT専門家による連携授業が想定されているが、PBLによる教室
活動に関与するには、日本語教師もある程度のITに関する知識、資質が必要であ
ることから本講師研修は実施された。受講対象は日本語教師である。研修現場にお
けるより有効な本教材の活用を図ることを目的とした。
同時に参加者間の意見交換を通して、現在実施されている他地域の研修の取り組
みに関し参加者間で共有することを目指した。
・参加者の感想、成果
参加者は、ITの専門家である講師から情報管理に関する概論並びに具体的な管理
手法等の講義を受け、さらに教材で取上げられているグループワークを実践したこと
で、ディスカッションの方法やまとめ方、情報管理手順等について理解が深まり、実
際の授業での指導ポイントについて示唆を得たとの意見が多かった。
アンケート結果からは、日本語教師にとってITや情報管理に関する講義やグルー
プワークは難しいものの、実社会における情報管理の重要性は認識され、今後何らか
の形でカリキュラムに取り入れていきたいとの意向が読み取れた。また、ITに限ら
ず専門家と日本語教師の連携授業の組み立てに大きな関心を寄せているが、今回の研
修会で専門家との連携に関する授業運営の一例を提供できたと考えられる。
②「ITコース教材活用講座(東京)
」
・日時、場所
2009年7月25日~7月26日 AOTS東京研修センター
・内容
E-R図・レコードの作成、解説 他
・講師
2名
浅井 宗海
学校法人大阪成蹊大学現代経営情報学部 教授
飯塚 達雄
財団法人海外技術者研修協会(AOTS)日本語教育センター
・参加者(日本語教師、ITコース設計関係者)7名
・ねらい
平成20年度に開発・配信された教材「ITコース:企業の情報化活動研究入門」
は日本語教師とIT専門家によるチームティーチングが想定されているが、日本語
教師にも一定程度のITに関する知識が必要である。研修現場におけるより有効な
本教材の活用及び授業担当日本語教師のIT教材に関する資質向上を目的に日本語
教師を主な対象として講師研修を実施した。
同時に参加者間の意見交換を通して、現在実施されている他地域の研修の取り組
みに関し参加者間で共有することを目指した。
・参加者の感想、成果
11
参加者からは、情報管理に関する概論、情報の整理の仕方については一部に難し
いとの声も聞かれたが、アンケートによれば、専門家による講義を通して知識とし
てITや情報管理に関して理解を深めると同時に論理的な思考による情報の整理
の仕方について学ぶことができたとの意見が多かった。また、アジア人財の学生が
実際に行なうグループワークを経験することで、グループワークへの関与を高めら
れる実感を得られたとしている。
参加者は、大阪での研修参加者と同様に日本語教師と他分野の専門家との協働授
業の組立てについて関心が高かったが、今回の研修会を通して日本語教師とIT専
門家の協働授業の一形態を提示することができた。また、意見交換ではITに限ら
ず研修に対する課題と対応策等について活発に議論された。
③「行動中心の評価、CDS作成(東京)
」
・日時、場所
2009年12月8日 AOTS東京研修センター
・内容
言語学習における行動中心の評価
「社会人基礎力チェックリスト」の活用方法 他
・講師
2名
伊東 祐郎
国立大学法人東京外国語大学 留学生日本語センター 教授
長沼 君主
国立大学法人東京外国語大学 英語学習支援センター 専任講師
・参加者(ビジネス日本語・日本ビジネス研修の評価設計者、管理者)15名
・ねらい
アジア人財資金構想事業の各現場の自立化を視野に、社会人基礎力等の評価指標
を理解し効果的な授業・学習評価実施に役立てることを目的に実施した。
具体的には、講義とグループワークを組合わせることで、以下を目的とした。
●評価指標として行動中心の学習評価の位置づけ、意義を理解する。
●企業が留学生採用時に重視する留学生の能力を記述し、その能力育成には、どん
なカリキュラムやタスクが必要かを考える。
●行動中心の評価を実施するための評価指標として、具体的な能力記述文(Can Do
Statements[CDS])の作成方法を身に付ける。
●参加者によるグループワークとしてCDS及びタスク例を作成し、意見交換や専
門家のコメント・講評等を通して、所属コンソーシアムでの行動中心の評価活用
を促す。
●「意見交換」のセッションでは、専門家からのアドバイス等を踏まえ、
「行動中
心の評価・CDSを研修現場で生かすために」参加者間で意見交換し方向性を
確認する。
12
●参加者間の意見交換を通して、現在実施されている他地域の研修の取み組みに関
し参加者間で共有することを目指す。
・参加者の感想、成果
マネージメントセンター提供の評価ツールを「義務」と考え、そのまま使用してき
たが、今回の研修で行動中心の評価について概念からCDSやタスクの具体的な作成
方法まで学ぶことができ、評価とは何か、どう活用するかという視点を身に付けられ
た。今後所属コンソーシアムで生かす方法を検討したいとの声が多かった。アンケー
ト結果からは「理解に時間がかかった」「講義、グループワークの時間が足りなかっ
た」との指摘があったが、グループワークの内容については評価が高い。CDSやタ
スク作成の以外にもグループワークを通して他地域での取組の状況が理解でき役に
立つとしている。
2)地域型研修
3回
①「学習活動のデザイン、模擬授業(北海道地区)
」
・日時、場所
2009年9月5日 札幌商工会議所
(共催:管理法人・札幌商工会議所)
・内容
学習活動のデザイン 他
・講師
2名
春原 憲一郎
(敬称略)
財団法人海外技術者研修協会(AOTS)
理事・日本語教育センター長
神吉 宇一
財団法人海外技術者研修協会(AOTS)日本語教育センター
・参加者(日本語講師及びコンソーシアム関係者)13名
・ねらい
8月初旬に北海道地域を巡回し、授業見学後コメントを行った。コメントには、現
状で評価できる側面と同時に、留学生の自発的かつ能動的な学習活動を現状以上に展
開していく必要があるという旨の課題も盛り込んだ。その指摘を受けた高度実践北海
道コンソーシアムから、具体的な模擬授業を通して、現状の課題を克服する方法を見
出したいという要望があった。そこで、AOTS配信教材である「知的財産権プロジ
ェクト」を素材にして、15回の授業設計の実際と、そのうちの一コマの学習活動を
体験する、模擬授業受講型研修を行った。本来であれば、模擬授業の対象者は留学生
であることが望ましいが、長期休暇中のために留学生の都合がつかないということで、
講師及び関係者が学習者役となって研修を実施した。
・参加者の感想、成果
学習活動の設計についてはある程度の見通しが立ったが、学習者の学習動機を高め
るという点については、引き続き議論を継続していきたいという感想が出された。ま
13
た、AOTSの事務局機能に対して、個別の質問や問い合わせにもきめ細やかに対応
してほしいという要望が改めて出され、今後の対応改善のきっかけとなった。
②「評価(CDS)、PBL型研修(沖縄地区)
」
・日時、場所
2010年1月23日 琉球大学留学生センター (共催:管理法人・琉球大学)
・内容
CDS、プロジェクト学習の活動設計について 他
・講師
2名
伊東 祐郎
国立大学法人東京外国語大学 留学生日本語センター 教授
春原 憲一郎
財団法人海外技術者研修協会(AOTS)
理事・日本語教育センター長
・参加者(日本語講師及びコンソーシアム関係者)14名
・ねらい
6月に沖縄に巡回訪問で訪れた際、「沖縄から本州の講師研修に行くのは時間的金
銭的コストがかかりなかなか難しく、可能であれば沖縄で出張型の講師研修をやって
ほしい、みな学びたいという気持ちは持っている」という声を聞き研修を行った。プ
ロジェクトベースの学習活動について、改めて考えなおしたいという要望と、できれ
ば実際に使える学習活動を、研修を通じて作り上げたいという要望にこたえる形で、
学習目標の設定(評価)と具体的な学習活動の考え方について研修を行った。また、
来るべき自立化を見据え、現在アジア人財事業に直接かかわっている講師のみならず、
今後、沖縄地区でビジネス日本語を担う可能性のある日本語講師にも参加を呼び掛け
ることで、自立化支援の側面を持たせた。
・参加者の感想、成果
全般的に非常に勉強になったという声をもらい、研修は成功裏に終わった。また当
初のねらいであった、具体的な学習活動の設計を行うという目標も達成でき、沖縄の
独自性を盛り込んだプロジェクト学習案が完成した。ディスカッションでは、評価と
学習活動の関係について、そもそも何のために何を評価するのか、その意味はどこに
あるのかという本質的な議論が活発に行われ、非常に有意義な研修が実施できた。
③「研修事例共有、PBL型研修、評価(CDS)
(北海道大学)
」
・日時、場所
2010年3月2日 北海道大学 (共催:管理法人・北海道大学)
・内容
CDS、プロジェクト学習の活動設計について 他
・講師
2名
14
伊東 祐郎
国立大学法人東京外国語大学 留学生日本語センター 教授
武井 直紀
国立大学法人東京工業大学 留学生センター 教授
・参加者(日本語講師及びコンソーシアム関係者)14名
・ねらい
9月の実践北海道に対する研修に参加していた北海道大学の講師から、「北大で
もビジネス日本語の実施について苦慮している部分があるので、可能であれば研修
会を実施してほしい」という要望があった。そこで、北海道大学の関係者を対象に、
全国の事例紹介とプロジェクト学習の活動の設計、及びそれに付随する評価につい
ての研修を行った。これらの項目を研修内容に盛り込むことで、北大独自の研修デ
ザインの全体を考えることができるようになることを企図した。同時に、来るべき
自立化を見据え、現在アジア人財事業に直接かかわっている講師のみならず、今後、
北海道地区でビジネス日本語を担う可能性のある日本語講師にも参加を呼び掛け
ることで、自立化支援の側面を持たせた。
・参加者の感想、成果
北海道大学の日本語講師を中心に、高度実践のビジネス日本語教育の委託を受け
ているIAYのマネージャーや北大で日本語教育について研究している大学院生
なども参加し、多様な参加者の中で活発な意見交換が行われた。学習活動の設計で
印象的だったのは、北大で学生対象に行われている学内公募事業の「北大元気プロ
ジェクト」への応募を目指したプロジェクト学習の設計である。学生たちの現状、
動機づけ、学内リソースの活用など、地域の独自性をうまく取り込んだ設計であっ
た。これが次年度のビジネス日本語コースで行われることがほぼ確定し、今回の講
師研修を通して、留学生に対する研修の具体的な形が作り出されたのは大きな成果
と言える。また、評価については、Can-Do Statements のあり方について、
「そも
そも、
『できる』
『できない』を、何を持って判断するのか」という本質的議論が白
熱し、講師も交えて、言語学習のあり方というところまで議論が展開した。この議
論から、研修を担当した伊東講師、武井講師やAOTS事務局スタッフにもさまざ
まな気づきが生み出された。非常に有意義な研修だったといえる。
(5)今年度の成果と課題
集合型研修については、昨年度から行っている教材、授業運営関連の研修(I
T研修)だけでなく、評価ツールの運用について取り扱った。カリキュラムに評
価を結びつけることが困難であるという声は初年度から多かった。各地が研修経
験を蓄積していくことにより、この課題はある程度解決に向かうと想定していた
が、予想以上に困難であることが明らかになった。現在日本語教育業界において
も評価についてどのように考えるかという課題は注目されており、セミナー等も
多い事項である。そこで今年度、評価をテーマにした講師研修を実施した。一つ
15
は各地で取り組んでいるアジア人財研修を広い視点から意識化し、評価を研修の
中にどうブレイクダウンしていくかを考えられるようになることを目指した。換
言すると、各現場の関係者が改めて研修を分析(C)する視点を持ち、次年度以
降の研修設計に生かす視点を養うことをねらったということである。本集合研修
によって、各地に芽生えた萌芽が改めてどのように実を結ぶか、それには次年度
の取組が重要となってくる。
地域型研修については、巡回訪問によって現場の課題を把握し、現場ニーズに
即した研修を実施していくというオンデマンド対応の形が、マネージメントセン
ターのルーティーンとして定着しつつある。今年度の地域型研修を振り返ると、
その総括として「遠隔地」「拡張的研修内容」
「キーパーソン」という三つのキー
ワードで表現できる。
まず「遠隔地」について、東京から(心理的・距離的・時間的に)遠い地域で
は、一般的な日本語教育の研修会も多くない。そのような機会を求めて都市部に
出ていくにも、時間的・金銭的コストがかさむ。一方で、だからこそ現場の講師
たちは学ぶ場の提供を強く求めている。公的事業として講師研修を展開する場合、
どのような地域にも同様のサービスを展開することは基本であるが、その上で、
遠隔地に対するより手厚い取組を実施する意義は大いにある。
次に、
「拡張的研修内容」について、今年度も、全国の研修実施コンソーアムの
要望を踏まえた研修を個別に設計した。その際、地域特有のテーマを取り扱った
研修設計をし、自立化に向けコンソーシアムごとの特色が出るための意識付けに
も取り組んだ。これは大きな成果である。しかし、マネージメントセンターが各
地域に出向いて研修を行う意味を考えると、各地の要望と全国の現状等を勘案し
て、要望を内容的に拡張するような研修設計が求められる。このような取組は、
AOTSのような研修の専門機関が本事業を実施しているからこそ実現できるこ
とである。現状の課題に合わせた講師紹介以上のものを提供するのがマネージメ
ントセンターの社会的役割である。このような観点から今年度の地域型研修を振
り返ると、1回目の実践北海道に提供した研修は、一定の成果がありつつも反省
すべき点もある。9月段階では、まだ上記の方向性が明確に出せておらず、結果
としてコンソーシアムの要望に素朴に応える研修設計を行った。要望に応えるだ
けでは、現場の講師たちが現状の取組をもう一度見直し、新しい試みにチャレン
ジするというような「意識改革」を仕掛けることは難しい。そこでその後の沖縄
と北大の地域型研修では、各地の要望をマネージメントセンターで一度咀嚼し、
その要望を内包した上で、より拡張的な内容の研修を実施することができた。具
体的には、今年度収集した全国の事例を広めるセッションも用意したことや、評
価についての議論を深めたことである。地域ごとの特色を出した研修を行いつつ、
他地域とのつながりや研修設計の本質に立ち返ることを意識した作りとした。そ
16
の結果、すでに述べたとおり、実際の研修会では評価や学習に対する本質的な議
論が展開された。本質論を展開することで、改めて自分たちの取組を振り返り、
新たな研修設計への一歩を踏み出せるようになる。今年度の講師研修が現状の検
証(C)フェーズであることからも、一度本質論に立ち返って取組を振り返り、
研修を再構築することは非常に意義深いものがあった。
最後に、
「キーパーソン」について、地域型研修では、各現場の関係者に研修の
広報、参加者の募集と名簿作成、当日の会場準備等をお願いした。この業務をお
願いするキーパーソンの存在が、研修を円滑に進めるかどうかという点で非常に
大きいことが改めて確認された。通常、マネージメントセンター実施の研修は、
ビジネス日本語に関連する事柄を扱うため、各コンソーシアムの日本語講師のキ
ーパーソンにアクセスすることが多い。講師研修の計画立案をするには、日本語
講師のキーパーソンと相談しながら進めることは重要であるが、研修の運営・ロ
ジ面では、日本語講師ではない他の人がその役割を担うことで、研修が円滑に実
施できた。今後、各コンソーシアムが自立化を進めていくにあたっては、研修を
担う講師として有為な人材を確保するのはもちろんのこと、研修の実施・運営を
円滑に切り回せる人材の確保も不可欠であることが改めて確認された。
(6)次年度講師研修へむけて
次年度は本事業自立化に向けての運営が個別コンソーシアムで始まる実質の走
り出しの年度となる。今まで一律に手厚く国の支援を受けて実施されていたアジア
人財事業も、各地の事情に応じた事業が行われていくと考えられる。そこで起きて
くるのは、今以上の多様化、個別化、地域化だと思われる。したがって、次年度は
集合研修においては全国の取組を継続的に共有できるよう、密なネットワークを構
築することが大きな目標となる。地域型研修においては、より地域に密着した要望
に応えつつ、各現場が自律的取組を促進できるような研修を企画していく必要があ
ると思われる。
3.2 巡回訪問による
巡回訪問による実施支援
による実施支援
(1) 目的
巡回訪問では、全国各地のコンソーシアムで行なわれている研修現場を直接訪
ね、研修や参加学生の様子、講師及び関係者との意見交換を行ない、研修実施体
制、課題等を確認するとともに研修計画、研修実施内容等へのアドバイスを行な
った。同時に研修事例について情報の交換・共有を行ない、各コンソーシアムと
の緊密な連携体制の下に質の高い研修が実施されることを目的に巡回訪問を実施
した。
17
(2) 概要
巡回訪問は、コンソーシアムにおける研修実施に対するサポート事業として実
施した。
今年度「高度専門留学生育成事業」
(以下、
「高度専門」という)として採択さ
れた新規採択先に対しては、研修開始前の初期の段階から研修体制・研修計画構
築に対し、具体的なアドバイスを行なった。また、継続採択先については、年度
前半は「高度実践留学生育成事業」
(以下、
「高度実践」という)
、後半には高度専
門に重点を置き、授業見学、課題等についての意見交換、情報の収集、情報共有
等を実施した。研修内容や情報共有についての意見交換は主に以下の内容を中心
に行なった。
(訪問日と訪問先等の詳細は添付資料④参照)
・研修実施体制、実施状況、目標設定についての確認
・カリキュラム(教材、授業、評価)に関する実施状況
・主に研修分野における自立化への取組
・研修実施上の課題と工夫など特記事項についての確認
・アジア人財事業に対する要望
その他、本年度も適宜、本事業の委員にも巡回訪問への同行を求め、コンソー
シアム関係者との意見交換及び授業やカリキュラムに対する具体的なアドバイス
を行なうとともに、具体的な研修事例についてのヒアリングを行なった。
(3)研修実施状況について
以下、巡回訪問で散見された事項をまとめる。高度専門案件、高度実践案件と
もに研修内容については、一昨年、昨年の経験をベースに創意工夫が見られる。
(高度専門案件)
・研修に日本人学生を参加させ、共同でグループワークを行ったり、地域やコ
ンソーシアム参加企業の協力を得てホームステイを実施するなど、日本人と
の接点を増やす工夫をしているところが多い。
・また、コンソーシアム関係者間の連携は比較的良好に進んでいる。
・学生の日本語力に差が大きい大学では、既存の日本語コースを利用したり、
到達目標をクリアするために時間数に差を設けたりして、現状に対応してい
る。
・海外リクルート学生に対する渡日前日本語研修を実施している大学が増えて
いる。また、実施に向けて方法等を模索している大学も多い。
・自立化に向けた学内体制、研修リソース、人的リソース整備など方策も具体
化しつつある。
(高度実践案件)
・研修カリキュラム設計に関しては、経験をもとに年々修正されている。
18
・研修内容の見直し、研修時間帯や時間数の再編、届出の徹底、所属大学への
報告など努力しているが、学生の出席率確保が課題となっているコンソーシ
アムが多い。
・高度実践案件には比較的日本語力の高い学生が多いが、研修担当講師がそれ
ら学生の能力を十分生かし、プレゼンテーション技法や社会人基礎力の育成
などまでを含めた総合力育成授業ができないケースが見られた。巡回訪問で
は授業展開や総合力育成についてアドバイスや地域型講師研修で対応したが、
依然として講師の資質を課題として抱えるコンソーシアムが散見された。
・自立化を見据え、学生の参加大学や企業との連携・協力関係強化に取り組む
コンソーシアムが増えてきている。
(4)巡回訪問に関する考察
今年度の巡回訪問は各コンソーシアムの研修状況を把握するとともに、AOTS
が実施してきたビジネス日本語等の本事業についての経験と知見をもとに、研修現
場が抱える課題等について意見交換や他地域の研修事例や取組等の情報を共有する
ことで対処法を探った。また、現場における講師研修に対するニーズの掘り起こし
や意見交換を行なった。今年度は、プロジェクトサポートセンターと連携で行なう
ケースを増やし、相互の事業を補完する形での巡回訪問を行なった。各コンソーシ
アムが行なう開講式・修了式やセミナー等アジア人財事業のイベント等にも参加し、
自立化に向けたコンソーシアムとのネットワーク構築を図った。
今年度の巡回訪問は地域経済産業局訪問を含め、高度専門案件・高度実践案件に
対し計32拠点、延べ57回実施した。
次年度も引き続き巡回訪問により現場の状況や課題の把握を行ない、コンソーシ
アムの関係者とともに課題に対する解決法を探る等の支援が必要である。また、良
好な研修事例を発掘し、全国のコンソーシアムに発信し、共有することが重要であ
ろう。
第4章 成果に
成果に対する評価
する評価と
評価と教材等の
教材等の効果検証及び
効果検証及び改善事業
改善事業
4.1 カリキュラム・
カリキュラム・教材の
教材の改善と
改善とホームページ上
ホームページ上での配信
での配信
今年度開発・改善教材「就職活動ワークブック(自習用冊子)
」及び「ITコース:
企業の情報化活動研究入門」をホームページ上で配信した。両教材とも一部のコンソー
シアムにおいて使用したとの報告を受けている。
また、今年度実施した「BJT個別テスト」
「日本語力チェックリスト」
「社会人基礎
力チェックリスト」等評価ツールの運用に係る改善についての通知及び「評価運用ガイ
ドライン」をホームページ上で配信し、コンソーシアムでの円滑な実施を促進した。
報告書関連では研修事例を紹介した「日本ビジネス・ビジネス日本語研修 事例集」
19
及び本報告書を同様に配信している。
4.2 評価ツール
評価ツール運用
ツール運用の
運用の改善
マネージメントセンターが実施している「BJT個別テスト」「日本語力チェックリ
スト」「社会人基礎力チェックリスト」等に関し、今年度は実施に係る関係者(学生及
び試験管理担当者等)の負担の軽減、試験管理の徹底による質並びにフードバック実施
の有効性を担保するなどの理由から運用上の改善を行なった。
(1) BJT個別テスト
1)受験回数と受験時期の改善
受験回数は昨年度までの初期、中間、最終の3回受験義務を改め、予備教育期間
を除く2年間で初期と最終の2回受験することを義務とした。初期と最終の受験で
結果の伸びを比較することができ、事業評価は可能である。これは主に学生と試験
管理担当者の負担を軽減することになる。
また、受験時期について従来は各コンソーシアムが任意で設定していたが、今年
度はマネージメントセンターから受験時期を年2回固定し、その時期に初期または
最終受験に該当する学生が受験することとした。これにより受験時期のコンソーシ
アム間のばらつきがなくなり、採点と試験結果の通知を早めることができる。同時
にコンソーシアムにおいては学生へのフィードバックをタイムリーに行なえる構
造とした。
2)試験結果通知書の発行
今年度はBJT個別テストに関し、学生個人別に「結果通知書」を発行し、試験
結果の学生へのフィードバックを容易にできるようにした。また、同通知書を就職
活動への活用も可能とした。
3)BJT個別テスト実施結果
①BJT個別テスト実施結果
初期、最終テスト結果の概要は以下の通りである。
表4-1:BJT個別テスト結果概要
■2009年 BJT 個別テスト実施結果
受験人数
最高点
最低点
平均点
1期生最終
16
667
367
452.6
2期生初期
75
609
252
409.9
2期生最終
319
758
217
495.5
3期生初期
704
723
143
456.1
20
B J T 個 別 テス ト 分 析
(点)
平均
最低
最高
800
700
600
500
400
300
200
100
0
1期生初期
1期生最終
2期生初期
2期生最終
3期生初期
グラフ4-1:BJT個別テスト各回の平均点・最低点・最高点
グラフからわかるとおり、最高点についてはほとんど伸びがみえない。これは700
点超という高得点であるがゆえの天井効果によって、これ以上の伸びが難しくなってい
ると考えるのが妥当である。一方で最低点と平均点については各期の初期値よりも最終
値のほうが伸びている。1期生に比して、2期生のほうが最終値の最低点自体も、また
初期から最終への伸び率も上がっており、期を重ねるごとに日本語研修の効果が現れて
いると言える。
21
22
グラフ4-3:BJT個別テスト2期生初期と最終点数分布
751~775
726~750
701~725
676~700
651~675
626~650
601~625
576~600
551~575
526~550
501~525
476~500
451~475
426~450
401~425
376~400
351~375
326~350
301~325
276~300
251~275
226~250
201~225
176~200
0~175
751~775
726~750
701~725
676~700
651~675
626~650
601~625
576~600
551~575
526~550
501~525
476~500
451~475
426~450
401~425
376~400
351~375
326~350
301~325
276~300
251~275
226~250
201~225
176~200
0~175
1期生初期
1期生最終
20.0%
18.0%
16.0%
14.0%
12.0%
10.0%
8.0%
6.0%
4.0%
2.0%
0.0%
(点)
グラフ4-2:BJT個別テスト1期生初期・最終点数分布
2期生初期
2期生最終
20.0%
18.0%
16.0%
14.0%
12.0%
10.0%
8.0%
6.0%
4.0%
2.0%
0.0%
(点)
次に、1期生と2期生それぞれの初期値と最終値を全体的に比較した。これを見ると、
2期生のほうがどのレベルにおいても伸びが現れている。1期生の最終値では山が二つ
できており、日本語レベルによる日本語力の伸長に偏りが見られる。一方、2期生は山
が一つになっており、日本語力のレベルにかかわらず全体としてバランスよく日本語力
の伸長が数字で現れている。どのようなレベルの学習者に対しても事業の成果が明確に
現れているといえる。
1期生初期
2期生初期
3期生初期
20.0%
18.0%
16.0%
14.0%
12.0%
10.0%
8.0%
6.0%
4.0%
2.0%
751~775
726~750
701~725
676~700
651~675
626~650
601~625
576~600
551~575
526~550
501~525
476~500
451~475
426~450
401~425
376~400
351~375
326~350
301~325
276~300
251~275
226~250
201~225
176~200
0~175
0.0%
(点)
グラフ4-4:BJT個別テスト初期値の比較
グラフ4-4では、BJT個別テストの初期値を年度ごとに集計した。2期生と3期
生はほぼ軌跡が重なっているが1期生についてはやは右寄り、つまり点数が高くなって
いる。2期生以降日本語ができない学生が増えた、日本語力の底上げが課題として重く
なってきているというような巡回での聞き取り結果が、本データでも裏付けられている
といえる。
23
1期生最終
2期生最終
20.0%
18.0%
16.0%
14.0%
12.0%
10.0%
8.0%
6.0%
4.0%
2.0%
0~
1
6 ~ 75
20 20
1~ 0
22 22
6~ 5
25 25
1~ 0
27 27
6~ 5
30 30
1~ 0
32 32
6~ 5
35 35
1~ 0
37 37
6~ 5
40 40
1~ 0
42 42
6~ 5
45 45
1~ 0
47 47
6~ 5
50 50
1~ 0
52 52
6~ 5
55 55
1~ 0
57 57
6~ 5
60 60
1~ 0
62 62
6~ 5
65 65
1~ 0
67 67
6~ 5
70 70
1~ 0
72 72
6~ 5
75 75
1~ 0
77
5
0.0%
17
(点)
グラフ4-5:BJT個別テスト最終値の比較
グラフ4-5では、1期生と2期生の最終値を比較した。グラフ4-4の分析で見た
ように、初期値では1期生が全体的に少し高くなっていたが、最終値では400点(J
3レベル)以下の学生について、2期生のほうが高い点数分布を示している。これは、
2期生以降、全体のバランスのみならず、低いレベルの学生に対しても効果的な日本語
力伸長のための支援が行われている証左だといえる。
4)BJT個別テスト実施の成果と課題
BJT個別テストは、アジア人財事業に参加している学生の能力の伸びを唯一量的
に記述できるツールである。BJTによって測定できる能力には当然ながら限界はあ
るが、本節での分析のように、研修を受ける留学生の日本語力について全体の傾向を
把握するという点で、本事業に導入した意義は大きい。
既に述べたが、今年度はBJT個別テストの運用も大幅に変更した。その結果、B
JTを事業の有用性を示す指針として活用すると同時に、参加学生に対する学習支援
と就職支援という点でも活用することができるようになった。これが大きな成果であ
る。なお、個人的理由による未受験が若干数発生しており、留学生に対する本テスト
の有用性と運用に関するさらなる周知が今後の課題となる。
24
(2) 日本語力チェックリスト、社会人基礎力チェックリスト
1)チェックリスト運用の改善
マネージメントセンターはBJT個別テスト以外の評価ツールとし、「日本語力
チェックリスト」および「社会人基礎力チェックリスト」を配信している。昨年度
まではBJT個別テストと同時期に実施することを義務としていたが、各地の研修
実施カリキュラムが多様であることを踏まえると、敢えてこれらを同時期に行なう
必要はないと考えた。この2つのツールは時期を定めて、全国一律に行うよりも学
生の学習を支援するためのツールとして活用することが必要であり、コンソーシア
ム内の研修実施上適当な時期に、適当な回数実施するのがチェックリストの有効な
活用法と考えられる。従って今年度は実施時期、回数については各コンソーシアム
に委ねることとした。但し、マネージメントセンターとしては2年間で最低、初期・
中間・最終の3回程度実施することを推奨した。
また、同様なチェックリストは学生の学習支援ツールとして極めて有効なツール
であることから、必ずしもマネージメントセンターが提供しているものをそのまま
使う必要はないが、同様なチェックリストによる評価の実施は義務と位置付けた。
2)チェックリストの実施状況と活用
「日本語力チェックリスト」と「社会人基礎力チェックリスト」の実施について
コンソーシアムからの報告をもとに、実施状況等をまとめる。
①実施状況
・ほとんどのコンソーシアムは昨年までと同様に、チェックリストを使った評価
を実施している。
・回数は日本語力チェックリスト、社会人基礎力チェックリストともに同一学生
に対し、年1~2回実施しているところが多いが、日本語力チェックリストに
関して同一学生に年4回実施したコンソーシアムもある。
・使用しているチェックリストは、AOTSが配信しているツールをそのまま使
っているコンソーシアムが多いが、AOTS配信ツールを一部改変して使用し
ている例もある。また、独自にツールを開発して使用しているケースや現在開
発中のところも見られる。独自開発のツールを使っている場合、AOTS配信
ツールと併用しているケースもある。
②チェックリストの活用例
・学期末等の個人面談でチェックリストの結果を教師、学生双方で確認し、教師
から学習に対しアドバイスを実施していることが多い。また、授業内で学生へ
のフィードバックを行っているケースもある。
・毎回授業終了後に学生に日本語ポートフォリオ記入を義務づけている。社会人
基礎力については、チームワーク力を授業内で発揮できたかどうかを自己評価
25
して振り返る。学生自身が学習履歴や自己達成度を把握することで、以降の学
習に対する姿勢をコントロールし、学習を進める。
・研修開始直後にプレースメントテストとチェックリストを実施し、テスト後に
レベルに合わせ、学生一人一人が自分の到達目標を立てる。それをもとに教師
が面談し、本人の到達目標と日本語力に合わせた学習計画を作成する。
③チェックリスト活用の効果
・評価自体の効果・・・学生は自己評価によって、意識化が図れ、目標を確認し、
自己の不足点が認識できる。また教師評価を参照することで客観視が可能とな
る。教師にとっては、学生に必要な日本語技能・レベル、社会人基礎力の内容
とレベルを知り、授業現場の中で意識して取り込む目安となる。
・面談での活用・・・教師はフィードバックすることによって、個別に話す機会が
生まれ、長期的・短期的に日本語指導ができる。また、日本語以外の生活面や
就職関連などについての情報も得られ、総合的な指導がしやすくなる。
・授業での活用・・・チェックリストが徐々に教室活動の中に浸透し、担当教師・
学生双方にとって具体的に教室活動との関連性を指摘できるようになる。
・その他・・・教師間による評価のバラツキを共通尺度によって測ることができる。
④チェックリスト担当教師の比較的多いコメント
・学生は自分の能力を過大評価することが多い。しかし評価の実施回数を重ねる
ことで自己評価が教師の評価に近づく。
・個人差があるが、総じて日本滞在の長い学生や日本語力の高い学生ほど自己評
価は厳しく、教師の評価の方が高いケースも見られる。学生の目標がそれだけ
高いか、謙虚すぎるかなどの理由が考えられる。
・初期評価から中間評価あるいは中間評価から最終評価に能力の伸びが見られる
のは、継続して研修に参加している学生である。
3)考察
巡回訪問での聞き取りやチェックリストに対するコンソーシアムからの報告
によると、適切な評価の管理と活用を行なっているところは、チェックリスト等の
評価ツールの見直しや改善に積極的に取り組む姿勢が感じられた。
チェックリストによる評価は、学生と担当教師の主観的評価であり、BJT個別
テストのように客観的な数値で表されるものではない。ポートフォリオや学生カル
テ等を用いて管理することで、学生は具体的な学習目標に対し自分がどの位置にい
るのか、何をすれば目標に近づけるかを知るためのツールとなる。また、チェック
リストには学生と教師が学習支援のために使われるコミュニケーションツールと
いう意味合いもある。教師は学生の目標達成のために様々なアドバイス等、適切な
支援を行なうことができる。また教師はチェックリストによる評価項目により、本
事業の教育目標を確認することできる。カリキュラム、授業内容等の進捗管理や改
26
善を行うツールともなる。
したがって、評価は、学習の一環としてカリキュラムや研修計画の中に位置付け
られ、計画的に実施されることが必要とされる。具体的な授業内容、教育内容が学
生の実情や教育目標をもとに設計されるのと同じように、チェックリストによる評
価も学生の実情や教育目標を加味したコンソーシアム独自の評価ツール・指標とし
ていくことが求められる。
4.3 修了留学生追跡調査
(1)目的
昨年度末に修了したアジア人財事業1期生に対して、現行の日本企業での就労
状況及び、本事業の研修に関する効果・検証を行うため、次年度以降の更に効果
的な研修実施に反映させるため、修了生の追跡調査を実施した。調査を実施する
にあたり、3名の調査専門家からなる「修了留学生追跡調査部会」を設置し、調
査前に2回、調査後分析のために1回 計3回の部会を行った。
(2)修了生追跡調査部会 委員
◎柳澤 好昭
学校法人明海大学外国語学部日本語科 教授
佐藤 由利子 国立大学法人東京工業大学留学生センター 准教授
松尾 慎
学校法人東京女子大学現代教養部人間科学科 准教授
(◎印=部会長)
(3)概要
修了生全員対象のWebアンケート及び、修了生数名を抽出したインタビューを
実施した。
これら2種類の調査により、明らかにしたい点は以下の3つである。
・アジア人財事業の取組が就職活動支援の側面でどのように役立っているか。
・アジア人財事業の取組が日本社会での就労にどのように役立っているか。
・外国人として日本社会で就労する際の課題は何か。
1)インタビュー調査
①実施概要
【日時等】
1回目
日時
同席者
2009年
協力者4名(中国3名、韓国1名)
、
11月15日
部会委員2名、事務局2名
14時~17時
27
2回目
2009年
協力者2名(中国1名、ベトナム1名)
、
12月6日
事務局2名
14時~17時
3回目
2010年
協力者4名(中国4名)
、
1月23日
事務局2名、コンソーシアム関係者5名
13時~15時
※第1回インタビュー調査の協力者には、全数アンケート調査の質問項目に対するコメ
ントもいただいた。
【協力者】
(順不同)
国籍
業種・職種
学位
専門
中国
製造・技術営業
修士
経済学
中国
コンサル・企画開発 修士
経済学
中国
製造・工場で研修中 修士
工学
韓国
人材・人事
学部
文系
ベトナム
製造・工場で研修中 修士
工学
中国
IT・企画開発
修士
工学
中国
製造・研究開発
修士
工学
中国
製造・研究開発
修士
工学
中国
製造・研究開発
修士
工学
中国
製造・研究開発
修士
工学
【主なインタビュー項目】
・現在の業務について
・就職活動について
・アジア人財資金構想の研修について
・人間関係について
・今後のキャリアパス
②結果
<就職活動について>
・母国に支店があるかどうかを一つの選考基準にしている人が一定数いる
・就職先を「仕事」で選んだ学生と「会社」で選んだ学生がいる
・留学生の先輩やアジア人財の仲間、キャリアカウンセラーから情報をもらった
・就職活動を通して成長していったという実感がある
<業務について>
・インフォーマルに軽く通訳・翻訳を頼まれることはある
・育成支援システムができており困ったことは聞ける先輩や上司がいる
・業務ではそれほど困らない
・通常は日本語以外使わない
<人間関係について>
28
・特に問題なくみなやさしい
・休憩時間の過ごし方等どうすればいいか難しい面があり、周囲を観察しながら真似
ている
・困ったときはアジア人財の友達に相談する
・OB、OG同士のネットワークを作ってほしい
・外国人同士の情報交換の場が必要
<大学時代の研修について>
・就職活動とインターンシップが役立った
・他のコンソーシアムの研修にも参加してみたい
・英語も重要だという情報だけはほしい
<キャリアパスについて>
・いつかは帰国したい
・わからない
③考察
本インタビュー調査を引き受けた修了生は、休日にも関わらず無償でインタビュー調
査を引き受けた非常に積極的な人物であり、また非常に少数からの意見であるため、こ
の結果を一般化することができない。しかしながら、就職直後にある修了生の一部の意
見とし参考にできるものであろう。
さて、今回のインタビューの中では、全体の意見として、困っているという声はあま
り聞こえてこなかった。これは、AOTSが平成19年度に実施した調査とほぼ重なる。
当該調査でも、修了生の自己評価は総じて高かったが、受け入れ企業の担当者の評価は
それほど高くなく、双方にギャップがあるという結果が出ている。今回は、受け入れ企
業への聞き取りはしていないため、ギャップについては明らかにはなっていないが、今
後継続的に聞き取りをしていく中で、視野に入れなければならない事柄である。
アジア人財事業については、インターンシップと就職活動が役に立ったという声が強
かった。インターンシップや就職活動は、留学生が日本の企業文化に触れる入り口であ
り、この経験をどうフィードバックして研修に生かしていくかが重要である。実際に、
修了生の声として挙げられているものとしても、インターンシップや就職活動の経験を
整理する場がほしいというものがある。この声をどのように研修に生かしていくかが重
要な課題となる。
翻訳や通訳については、その言語を知っている人に気軽に単語を聞くという程度の依
頼は多いものの、業務として依頼されることはほとんどないとのことである。このこと
から、翻訳・通訳を担う人材として雇用されているわけではないことが改めて明確にな
った。
修了生が困難を感じているのは、業務を取り巻く明文化されていないルールにあるこ
29
とも明らかになった。困ったこととして挙げられた声に「昼休みに誰と食事に行くか、
一人で食べてもいいのかわからなかった」「自分の仕事が終わっているのに定時で帰っ
ていいのかどうかわからなかった」というのがある。業務の裏にあるさまざまな文化や
慣習について、知識はあるがどのように対応すればよいかにとまどったということであ
る。修了生たちは、このような場面に遭遇したとき、周囲をよく観察して周りの人がど
う対応しているかを把握し、自分たちのふるまいに反映させるということを語っていた。
これも、今後の研修設計に重要な示唆を与えるコメントだと思われる。
2)アンケート調査
①概要
実施日時:2009年12月1日~2010年1月17日
実施形態:メールによりURL送付したWebアンケート
*質問項目については別添資料参照
回答者数:
①
②
③
④
⑤
修了者数
メール
メール
回答者数
回収率
送信数
到達数
401人
349人
462人
④/③
86人
24.6%
②結果
◆回答者の主たる属性
国籍
中国
77.6%
年齢
25~31歳 75.6%
学習歴
2~5年
73.3%
在住歴
3~8年
88.3%
◆就職活動について
就職活動に関して役に立った研修としては、エントリーシートの作成(77.2)
、個
人面接(75.4)の二つが高い。多くの学生にとってこの二つが必須であることがわ
かる。また、この点に関して、他の就職活動支援が手薄なために、本事業で扱う有用性
が高まっている可能性もある。
◆業務上の日本語について
業務を行う上での日本語力については、おおむね困っていないという回答であった。
現在の日本語力を技能別に自己評価した結果は以下である。
30
(%)
十分
ほぼ十分
どちらともい やや不十分
不十分
えない
聞く
22.7
48.5
16.7
6.1
6.1
話す
10.6
39.4
30.3
13.6
6.1
読む
30.3
39.4
19.7
6.1
4.5
書く
15.2
39.4
24.2
15.2
6.1
十分であると感じている人は、聞く(71.2)、話す(50.0)、読む(69.7)、
書く(54.6)となっており、理解系で約7割、産出系で約5割が日本語での問題点
は抱えていないと回答した。また、本事業の研修が実際の業務のどういう場面で役立っ
ているかという質問では、メールのやりとり(63.5)、電話応対(60.3)の二つ
が6割を超える回答となった。さらに同様の質問に対して、同僚との会話(41.3)、
打合せや会議(34.9)
、プレゼンテーション(34.9)
、商談(31.3)
、上司との
会話や社内の飲み会・接待(27.0)も3~4割が役に立ったと回答している。一方で、
その他という回答はわずか4.8%であり、役立った部分は質問の選択肢の範囲内に収
まっていることがわかる。以上の結果から、研修でビジネス日本語を扱うことが入社後
に有用であることが明らかになった。
◆企業に入ってからの研修について
企業に入ってから実施された研修については、グループワークが58.9%、実習が
62.5%と高い数値を示している。就労後に必要な能力を、大学教育で先行して付与
するには、研修形態としてもグループワークや実習等の体験型を多くする必要がある。
◆企業に入ってから求められる能力や行動について
企業に入ってから求められる能力や行動についての質問項目は、マネージメントセン
ターが作成した「日本語力チェックリスト」及び「社会人基礎力チェックリスト」の項
目である。今回のアンケート調査では、これらの項目の全数について、非常に高い割合
で求められていることが明らかになった。これは、研修設計の前提となった求められる
能力と実際に求められているものが重なり合っており、本事業のビジネス日本語・日本
ビジネスの研修設計が妥当なものであったことがわかる。
◆後輩に対してやアジア人財事業に対するコメント
<大学時代に学ぶべきこと>
・インターンシップ
・日本人学生と一緒にする活動
31
・日本社会を理解することが重要
・いろんな人と接する
・日本語力や英語力など語学力をアップさせる
・異文化理解
・専門知識
③考察
アンケート調査に答えてくれた修了生は、メールでの依頼に対して時間を割いて積極
的に協力してくれた人たちであり、インタビュー調査同様、回答者は前向きな意識を持
った人の集団だといえる。したがって、この結果を一般化することはできないが、ある
種の非常に高度な人材の現状についての情報であるといえる。今回のアンケート調査で
は、新たなことが発見されたというよりも、今までの知見が改めて確認されたというこ
とが言える。当初設計した研修計画の方向性はニーズと合致しており、また研修を受け
た修了生からの評価も高かったということで、本事業が一定の社会的役割を果たしてい
ることがいえる。
3)今後の研修設計への示唆
インタビュー調査で、インターンシップや就職活動の経験を整理する場が欲しいと
いう話があったことは既に述べた。この意見を取り入れ、今後の研修設計をさらに洗
練させていくことができるだろう。
今まで、マネージメントセンターも各コンソーシアムも、インターンシップや就職
活動の準備のための研修は手厚く行うことを意識していた。しかし、インターンシッ
プが終わってからは発表会、就職活動についても就職内定後に十分な振り返りの時間
を設定した研修は多くなかったと思われる。今後は、インターンシップや就職活動の
経験を整理することで、企業での就労へとスムーズに移行できることを支援する必要
があるだろう。
ビジネス日本語の教室は、大学と社会の接面である。学生たちはさまざまな社会経
験を積んでそれを持ち帰る。講師として、また事務方としても大学外の社会人が多く
関与する。このような環境を最大限に生かすには、学生たちが予備的に社会経験を積
む場を今まで以上に意識的に構築し、またその経験をさらに今後の研修に生かしてい
くというスパイラル構造が必要である。このことで、研修のPDCAサイクルの構築
が可能となり、来るべき自立化への準備も整ってくると思われる。
4.4 データベース運用
データベース運用
一昨年度の本事業開始時から本事業に参加している留学生データ及び、コンソーシア
ムデータをPC管理している。随時アップデートを行い、コンソーシアム全体の実施状
32
況について、共通カリキュラムマネージメントセンター内で共有し、管理している。
特にBJT個別テストの結果管理についても、本データベース上で行い、参加学生の
能力伸長を管理、分析に役立てている。今年度もデータベースの運用を利用した分析結
果については、前節4.2を参考されたい。
第5章 その他
その他の事業
5.1 委員会の
委員会の設置
有識者による「共通カリキュラムマネージメント委員会」を設置し、事業運営に関す
る専門的な助言・提言を頂いた。なお、今年度は初期、中間、終了時の計3度開催した。
また本委員会は「修了生追跡調査部会」
、
「研修事例検討部会」
、
「作業部会」の上位委員
会役割も課されており、本委員会では各部会の遂行状況についても協議した。
5.2 他機関との
他機関との連携強化
との連携強化
自立化に向け、プロジェクトサポートセンターとの業務上の連携、情報交換を一層活
発化させた。特に今年度は連絡会でコンソーシアムからの要望が多かった巡回訪問の協
働実施を数箇所のコンソーシアムに対して行った。関係者が多くなるため調整に時間が
かかるが、一度で二機関の訪問に対応できるためコンソーシアムの負担軽減にあるとい
うメリットがあった。またその他にも、プロジェクトサポートセンター、当事務局との
定期的な会議も行い、3者間で意見の刷り合わせを行い、円滑な運営を心がけた。
5.3 報告書の
報告書の作成
本事業の事業実績と結果について取りまとめ報告書を作成した。
第6章 今年度事業に
今年度事業に関する考察
する考察と
考察と次年度事業への
次年度事業への課題
への課題
本章では、コンソーシアムの自立化を支援することを前提に、今年度事業を考察し、
次年度に向けてのマネージメント事業の課題、方向性について述べる。
6.1 開発カリキュラム
開発カリキュラム・
カリキュラム・教材の
教材のホームページによる
ホームページによる配信
による配信と
配信と一般への
一般への普及
への普及
昨年度開発の教材を加えマネージメントセンターが開発・配信した
共通教材は、4フェーズ計18テーマである。巡回訪問等で確認したところでは、カス
タマイズ等の改変や一部使用を含めると、多くのコンソーシアムで共通教材は使われて
いる。これらは自立化後の研修に供する教材・カリキュラムとして極めて有効なツール
といえる。次年度も教材の検証と適正な管理の下でホームページ上での配信を継続する
ことが必要である。
一方、共通カリキュラム・教材等の一般留学生の使用を望む声は多い。本事業で蓄積
されたカリキュラム、教材、評価ツール、日本ビジネス・ビジネス日本語研修事例集、
33
修了留学生追跡調査の報告、カリキュラムモデル等々を一般に公開し、広く社会に裨益
していくことは、事業の本来の目的とも合致すると考えられる。一般化することは、留
学生支援研修のカリキュラム等に対し新たな見地からの提案がなされる可能性を含む。
次年度は本事業において現在までに開発されたカリキュラム・教材をはじめ成果物類の
一般への普及に向けた方策等の検討作業が重要な課題である。
6.2 講師研修による
講師研修による人材
による人材育成
人材育成
今年度の講師研修は、集合型研修3回、地域研修型3回実施した。今年度は研修テーマ
を絞り実施したことや地域に共通するテーマで行なったこと及び研修の形態としてグル
ープワークやディスカッションを多く取り入れた参加型の研修であったことが、意見交換
や情報の共有を図る上で大きな成果を生んだ。
次年度の講師研修においても自立化を視野に、集合型研修では対象者をコンソーシア
ムの研修コーディネーター等に限定し、研修目的を明確にして実施することおよび活発
な意見交換や情報共有の場を提供する研修を実施することでコンソーシアム間の横の繋
がりを促進する研修が望まれる。また、地域型研修でも巡回訪問等でさらに地域の特性
やニーズを掘り起こし、自立化に向けて現場の研修を担う人材の研修を中心に、地域ネ
ットワーク構築に繋がる研修を企画実施することが必要である。
6.3 巡回訪問による
巡回訪問によるコンソーシアム
によるコンソーシアム支援
コンソーシアム支援と
支援と研修事例等の
研修事例等の情報収集・
報収集・発信
巡回訪問では、各コンソーシアムとも自立化を控え、各々が抱える課題に対し創意工夫
して対処していることが窺えた。今年度も研修に対するアドバイスと全国の良好な事例等
の発掘と発信を行ない、情報の共有化を図り自立化への支援を行なった。
次年度についても引き続き、研修現場の現状や課題を把握し、マネージメントセンター
としてのAOTSが培ってきた経験や知見を使って現場に合った的確な支援を行なう
とともに好事例を発掘し全国のコンソーシアムと情報の共有化を図ることが重要であ
る。
6.4 修了留学生追跡調査
修了留学生追跡調査とアジア人財
アジア人財の
人財の研修カリキュラム
研修カリキュラムの
カリキュラムの構築
アジア人財事業の1期生が日本企業に就職したのを受け、修了生に対し追跡調査
を実施した。日本企業で遭遇する様々な事柄、課題を明らかにすることで、アジア人
財事業の研修カリキュラムの検証を行ない、日本企業への就職要件を反映したカリキ
ュラムの構築を図った。今年度は自立化に向けた研修カリキュラムを探る意味で修了
生から我々の気付かなかった指摘や示唆にとんだ情報を得ることができた。
次年度も今年度同様の調査を継続し、自立化後に有効な研修カリキュラムモデルの
構築を図ることが必要である。
34
6.5 評価ツール
評価ツールの
ツールの実施と
実施と検証
BJT個別テストの今年度の検証、分析によると年々日本語の伸びが顕著になって
いることからは年々現場において効果的な研修が行なわれていることを窺わせる。ま
た、日本語力チェックリスト、社会人基礎力チェックリストの活用は極めて重要な学
習支援ツールとしての機能することから、次年度も引き続き実施を義務化することが
必要である。
BJT個別テストによる日本語力の伸長は本事業の初年度からベータベースで管
理・蓄積しており、分析等を通して研修の効果検証を行なうことは、本事業の有効性
を裏付けるものと考えられる。
6.6 その他
その他
(1)委員会の編成
今年度同様有識者による委員会を設置し、委員からの専門的見地からの助言を得る
ことで、共通カリキュラムマネージメントセンター事業を推進することが必要である。
(2)関係他機関との連携強化
プロジェクトサポートセンターとの補完関係等連携を強化し、また全国のコンソー
シアムとのネットワークを一層強めることで相互自立化に向けた支援体制を確立する
必要がある。また、大学等の留学生関係機関やビジネス日本語関係機関、企業等幅広
い層との協力・連携を図り、本事業を通した留学生支援事業の有効な方策を探ること
も重要である。
以上
35
添付資料
①
共通カリキュラムマネージメントセンター事業 委員名簿
②-1 「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート質問事項
②-2 「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート結果
③-1 教材例 (
「ITコース:企業の情報化活動研究入門」
)
「就職活動ワークブック」
)
③-2 教材例 (
④
巡回指導訪問先リスト
添付資料① 委員名簿
共通カリキュラムマネージメントセンター 委員名簿
(五十音順、敬称略)
【共通カリキュラムマネージメント委員会】
伊東 祐郎
国立大学法人 東京外国語大学留学生日本語教育センター 教授
武井 直紀
国立大学法人 東京工業大学留学生センター 教授
春原 憲一郎
財団法人 海外技術者研修協会 理事
AOTS日本語教育センター センター長
柳澤 好昭
学校法人 明海大学外国語学部日本学科 教授
山本 弘子
株式会社 ケー・エー・アイ カイ日本語スクール 代表
横田 雅弘
学校法人 明治大学国際日本学部 教授
【研修事例検討部会】
大石 寧子
国立大学法人 徳島大学国際センター 教授
押谷 祐子
株式会社 国際情報 国際アカデミーLANGUAGE SCHOOL 教務主任
川邊 理恵
国立大学法人 九州大学留学生センター 非常勤講師
栗原 由加
国立大学法人 京都大学
国際交流センター、工学研究科 アジア人財資金構想 非常勤講師
関 かおる
学校法人 佐野学園 神田外語キャリアカレッジ 研修コーディネーター
武井 直紀
国立大学法人 東京工業大学留学生センター 教授
【修了留学生追跡調査部会】
佐藤 由利子
国立大学法人 東京工業大学留学生センター 准教授
松尾 慎
学校法人 東京女子大学現代教養学部人間科学科 准教授
柳澤 好昭
学校法人 明海大学外国語学部日本学科 教授
別添②-1「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート質問事項
別添②-1「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート質問事項
別添②-1「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート質問事項
別添②-1「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート質問事項
別添②-1「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート質問事項
別添②-1「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート質問事項
別添②-1「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート質問事項
別添②-1「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート質問事項
別添②-1「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート質問事項
別添②-1「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート質問事項
別添②-1「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート質問事項
別添②-2「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート結果
Q1 あなたは西暦何年生
あなたは西暦何年生まれですか
西暦何年生まれですか。
まれですか。
(名) 20
18
18
16
14
12
10
8
8
7
6
3
2
1
9
6
5
4
9
8
3
3
3
1
19
71
19 年
72
年
19
75
19 年
76
19 年
77
19 年
78
19 年
79
19 年
80
19 年
81
19 年
82
19 年
83
19 年
84
19 年
85
19 年
86
19 年
87
年
0
Q2 あなたの性別
あなたの性別を
性別を教えてください。
えてください。
女性
40%
男性
60%
Q3 あなたの出身国
あなたの出身国・
出身国・地域を
地域を教えてください。
えてください。
(%) 90.0
80.0
77.9
70.0
60.0
50.0
40.0
30.0
20.0
8.1
10.0
2.3
2.3
2.3
1.2
1.2
1.2
1.2
1.2
ア
の
他
そ
ロ
シ
イ
ン
イ
ド
ン
ド
ネ
ウ
シ
ズ
ア
ベ
キ
ス
タ
ン
ネ
パ
ー
ル
ベ
トナ
ム
マ
レ
ー
シ
ア
台
湾
韓
国
中
国
0.0
1.2
2
別添②-2「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート結果
Q4 学校や
学校や教室でのあなたの
教室でのあなたの日本語学習歴
でのあなたの日本語学習歴は
日本語学習歴は何年ぐらいですか
何年ぐらいですか。
ぐらいですか。
(%) 20.0
18.6
18.0
16.3
16.0
14.0
14.0
12.8
11.6
12.0
10.0
8.1
8.0
5.8 5.8
6.0
4.0
2.3
1.2 1.2
2.0
1.2
1.2
約
16
年
約
10
約 年
11
約 年
12
約 年
13
年
約
1年
約
2年
約
3年
約
4年
約
5年
約
6年
約
7年
約
8年
0.0
Q5 あなたの日本在住歴
あなたの日本在住歴は
日本在住歴は総計で
総計で何年ぐらいですか
何年ぐらいですか。
ぐらいですか。
(%) 30.0
26.7
25.0
20.0
17.4
14.0
15.0
11.6
9.3
10.0
9.3
4.7
5.0
2.3
1.2
1.2
1.2
1.2
Q6 あなたの最終学歴
あなたの最終学歴を
最終学歴を教えてください。
えてください。
理系博士
15%
文系博士
1%
文系学部
29%
理系修士
29%
理系学部
5%
文系修士
21%
約
16
年
約
12
年
約
1年
約
2年
約
3年
約
4年
約
5年
約
6年
約
7年
約
8年
約
9
約 年
10
年
0.0
別添②-2「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート結果
Q8 現在の
現在の就労状況について
就労状況について、
について、該当するものを
該当するものを一
するものを一つ選んでください。
んでください。
無職/学生
16%
非正規雇用
7%
自営業/会社経営
3%
正規雇用
74%
Q9 現在働いている
現在働いている会社
いている会社/団体
会社 団体の
団体の主な業種について
業種について、
について、該当するものを
該当するものを選
するものを選んでください。(
んでください。(回答
。(回答はいくつでも
回答はいくつでも)
はいくつでも)
33.3
(%) 35.0
30.0
25.0
22.7
20.0
13.6
15.0
10.6
10.0
6.1
7.6
6.1
5.0
3.0
3.0
3.0
1.5
他
そ
の
教
育
業
ェ
ア
店
開
発
業
業
ル
ソ
フ
トウ
飲
食
不
動
運
輸
旅
行
電
気
・ホ
テ
産
業
業
・ガ
ス
・情
業
商
業
報
(小
通
信
売
業
業
・卸
売
業
)
製
造
建
設
業
0.0
Q10 現在の
つまで)
現在の主な仕事内容について
仕事内容について、
について、該当するものを
該当するものを選
するものを選んでください。(
んでください。(回答
。(回答は
回答は3つまで
つまで)
(%) 35.0
28.8
30.0
28.8
24.2
25.0
20.0
16.7
16.7
15.0
10.0
9.1
7.6
5.0
6.1
3.0
1.5
6.1
1.5
通
訳
そ
の
他
・開
発
調
専
査
門
・
技
研
術
究
(設 教育
・
計
・S 研修
E等
含
む
)
・宣
伝
企
画
広
報
・庶
務
・会
計
総
務
営
業
人
事
経
理
マ
ー
ケ
テ
ィン
グ
0.0
別添②-2「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート結果
Q11 現在働いている
現在働いている会社
いている会社/団体
会社 団体の
団体の総従業員数は
総従業員数は全社でどのくらいですか
全社でどのくらいですか。
でどのくらいですか。
9人以下
6%
10~49人
6%
5000人以上
29%
50~99人
6%
100~299人
11%
300~999人
15%
1000~4999人
27%
Q13 この事業
この事業に
事業に参加した
参加した理由
した理由は
理由は何ですか。
ですか。
(%)
0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0
75.6
就職に有利になると思ったから
39.5
プログラム内容がおもしろそうだったから
30.2
国費留学生になれるから
14.0
大学の教師が薦めたから
大学事務(就職課やキャリア支援課、所属学部の
事務)が薦めたから
親が薦めたから
友達が参加すると言ったから
24.4
1.2
3.5
53.5
日本語の勉強をもっとしたかったから
19.8
専門の勉強をもっとしたかったから
その他
3.5
別添②-2「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート結果
Q14 この事業
この事業の
事業の中で特に後輩に
後輩に薦めたい内容
めたい内容は
内容は何ですか。
ですか。
交流会などの
イベント
9%
薦めたい部分
はない
1%
その他
2%
専門の教育や
研究
10%
インターンシッ
プ
17%
日本語研修
22%
キャリアカウン
セリング
16%
ビジネス研修
23%
Q15 就職活動をしましたか
就職活動をしましたか。
をしましたか。
8%
6%
一般的な日本人学生と
同じ就職活動をした
研究室で紹介された会
社に就職活動をした
就職活動はしなかった
86%
Q16 就職活動で
就職活動でアジア人財資金構想事業
アジア人財資金構想事業の
人財資金構想事業の研修は
研修は役に立ちましたか。
ちましたか。
どちらともいえ
ない
8%
あまり役にたた
なかった
7%
役に立った
42%
ある程度役に
立った
43%
別添②-2「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート結果
Q17 具体的にどのような
具体的にどのような場面
にどのような場面で
場面で役立ちましたか
役立ちましたか。
ちましたか。
その他
5%
集団面接
18%
エントリーシート
の作成
34%
会社訪問のス
ケジュール調整
9%
個人面接
34%
Q18 アジア人財資金構想事業
アジア人財資金構想事業の
人財資金構想事業の日本語研修や
日本語研修やビジネス研修
ビジネス研修は
研修は仕事をはじめてから
仕事をはじめてから役立
をはじめてから役立っていますか
役立っていますか。
っていますか。
あまり役にたっ
ていない
3%
役に立っていな
い
2%
どちらともいえ
ない
17%
とても役に立っ
ている
30%
役に立っている
48%
Q19 具体的にどのような
具体的にどのような場面
にどのような場面で
場面で役立っていますか
役立っていますか。
っていますか。
上司との会話や
社内の飲み会
その他
接待
2%
9%
プレゼンテー
ション
12%
商談
11%
打合せや会議
12%
同僚との会話
14%
メールのやりと
り
20%
電話応対
20%
別添②-2「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート結果
Q20 現在の
現在の自分の
自分の日本語力についてどう
日本語力についてどう思
についてどう思いますか。
いますか。
(名)
0
5
10
15
20
25
30
35
15
聞く
32
11
4
4
7
話す
4
26
20
9
20
読む
3
26
13
4
10
書く
4
十分
10
ほぼ十分
26
16
どちらともいえない
やや不十分
不十分
Q21 仕事をする
仕事をする上
をする上でのビジネス
でのビジネス日本語
ビジネス日本語や
日本語やビジネス文化
ビジネス文化の
文化の理解を
理解を自己評価してください
自己評価してください。
してください。
(%)
0
5
10
15
20
25
30
35
28
32
自分の仕事をどうやって進めるかの理解
5
1
28
上司が指示するときに使う日本語の理解
33
5
24
上司が指示している内容の理解
よくわかる
ほぼわかる
34
8
どちらともいえない
わからない
40
別添②-2「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート結果
Q22 現在の
現在の職場の
職場の人間関係について
人間関係について教
について教えてください。
えてください。
どちらともいえ
ない
12%
問題ない
39%
ほぼ問題ない
49%
Q23 入社後に
入社後に新入社員研修はありましたか
新入社員研修はありましたか。
はありましたか。
いいえ
15%
はい
85%
Q24 新入社員研修はどのくらいの
新入社員研修はどのくらいの期間行
はどのくらいの期間行いましたか
期間行いましたか。
いましたか。
6か月以上
13%
1週間未満
17%
6か月
18%
5か月
2%
4か月
4%
1週間~1か月程
度
28%
3か月
9%
2か月
9%
別添②-2「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート結果
Q25 新入社員研修ではどんなことをしましたか
新入社員研修ではどんなことをしましたか。
ではどんなことをしましたか。
ボランティア活動
3%
その他
3%
講義
29%
実習
23%
見学
20%
グループワーク
22%
Q26 講義ではどんなことをしましたか
講義ではどんなことをしましたか。
ではどんなことをしましたか。
(%)
0.0
10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 90.0
34.9
現在の日本社会や日本の経済状況について
30.2
世界的な市場・経済の状況について
62.8
会社の歴史について
83.7
会社の経営方針について
60.5
会社の現在の状況(財務や経営状態)について
76.7
会社の規則について
39.5
商品知識について
81.4
基本的なビジネスマナー
18.6
日本語
16.3
英語
その他の外国語
その他
7.0
別添②-2「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート結果
Q28 どんなところを見学
どんなところを見学しましたか
見学しましたか。(
しましたか。(回答
。(回答はいくつでも
回答はいくつでも)
はいくつでも)
(%)
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
80.0
工場・研究所
海外工場・研究所
6.7
3.3
30.0
関連企業(国内)
関連企業(海外)
90.0
43.3
支社・営業所
海外支社・営業所
80.0
3.3
10.0
取引先(国内)
取引先(海外)
3.3
その他
3.3
Q32 どうして資格
どうして資格や
資格や免許を
免許を取りましたか/取
りましたか 取るつもりですか。
るつもりですか。
11%
その資格・免許がないと 今の仕
事ができないから/ 会社で義
務化されているから
16%
その資格・免許がなくても 仕事
はできるが あったほうが有利
だから
26%
18%
スキルアップのため
今後のキャリアを考えて
趣味の範囲で
29%
別添②-2「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート結果
Q33 現在、
現在、日常生活や
日常生活や仕事以外に
仕事以外に特別に
特別に時間を
時間を割いて日本語
いて日本語の
日本語の勉強を
勉強を続けていますか。
けていますか。
いいえ
56%
はい
44%
Q34 日本語の
日本語の勉強を
勉強を続けているのはどうしてですか。(
けているのはどうしてですか。(回答
。(回答はいくつでも
回答はいくつでも)
はいくつでも)
(%)
0.0
10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0
5.3
会社で義務化されているから
7.9
義務ではないが昇進や出世に関係するから
10.5
先輩や上司に勉強したほうがよいといわれたから
60.5
仕事で必要な日本語力が十分身についてないから
71.1
仕事とは関係なく日本語の能力を伸ばしたいから
60.5
仕事とは関係なく今の日本語力を維持したいから
21.1
日本語を勉強するのが好きだから
その他
2.6
Q35 どんな形態
どんな形態で
形態で勉強を
勉強を続けていますか。(
けていますか。(回答
。(回答はいくつでも
回答はいくつでも)
はいくつでも)
(%)
0.0
学校・教室に通っている(ボランティア教室なども含
む)
プライベートレッスンを受けている
友人や知人に教えてもらっている
テレビやラジオで勉強している
10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0
5.3
2.6
13.2
65.8
社内で日本語教室が開かれている
その他の方法で自習している
73.7
別添②-2「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート結果
Q36 日本語勉強の
日本語勉強の経費は
経費は誰が払っていますか。
っていますか。
お金はか
からない
63%
全額自費
で払って
いる
37%
Q37 日本語の
日本語の勉強を
勉強を続けてないのはどうしてですか。
けてないのはどうしてですか。
勉強の必
要を感じな
いため
29%
勉強したい
が制約が
あってでき
ないため
71%
Q38 具体的にどんな
具体的にどんな制約
にどんな制約ですか
制約ですか。(
ですか。(回答
。(回答はいくつでも
回答はいくつでも)
はいくつでも)
(%)
0.0
お金が払えない
10.0
20.0
30.0
40.0
70.0
80.0
90.0
79.4
35.3
時間はあるが気持ちに余裕がない
近くにいい学校がない/いい先生がいない
60.0
2.9
時間がない
いい学校や先生を知らない
50.0
8.8
14.7
別添②-2「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート結果
Q39-①
① みなさんが仕事
みなさんが仕事をする
仕事をする上
をする上で求められる行動
められる行動について
行動について答
について答えてください。
えてください。
(%)
0.0
20.0
40.0
a.仕事上の専門的な資料の内容を読み取る
34.8
69.7
34.8
42.4
f.仕事上の話題について顧客に詳しく話す
25.8
51.5
g.仕事に関係するプレゼンテーションをする
25.8
h.自分の考えや意見を正確に表現する
69.7
34.8
39.4
30.3
45.5
l.議事録を作成する
m.報告書を作成する
25.8
56.1
27.3
53.0
n.相手に手順ややり方を説明する
o.相手の意見や考えについて代案を提示する
25.8
43.9
31.8
57.6
p.仕事上の問題点をわかりやすく説明する
27.3
27.3
22.7
42.4
22.7
33.3
21.2
a.自分から仕事を見つけて積極的に動く
63.6
28.8
47.0
34.8
c.仕事の目標を設定し、それを達成する
66.7
30.3
63.6
d.仕事上の問題点を分析して発見する
f.企画立案を行うために今までにないアイディアを出す
34.8
42.4
j.書かれてある内容を要約して文書にまとめる
e.問題解決の計画を立てる
21.2
53.0
i.問い合わせや伝言のメモを作成する
b.仕事をするために周囲の人をうまく動かす
34.8
47.0
e.仕事上の抽象的な話を理解する
s.それ以外の言語間で通訳・翻訳をする
24.2
56.1
d.仕事上のプレゼンテーションの内容を理解する
r.日本語と母語の通訳・翻訳をする
24.2
45.5
c.仕事上の通信・連絡文・メールを読んで意味を理解する
q.社内で会議の司会進行をする
80.0
69.7
b.専門外の資料を読む
k.企画書や提案書を作成する
60.0
25.8
54.5
34.8
42.4
21.2
g.自分の意見をわかりやすく伝える
71.2
21.2
h.相手の意見をよくきく
69.7
25.8
62.1
i.仕事をうまく進めるために相手のやり方に合わせる
69.7
j.チームで仕事をする時の自分の役割を理解する
24.2
74.2
k.上司からの指示を守る
l.適切な方法でストレス解消を行う
28.8
51.5
求められる
21.2
25.8
ときどき求められる
100.0
別添②-2「アジア人財資金構想事業」修了留学生の就労実態に関する調査
Webアンケート結果
Q39-②
② みなさんが仕事
みなさんが仕事をする
仕事をする上
をする上で求められる行動
められる行動について
行動について答
について答えてください。
えてください。
(%)
0.0
a.仕事上の専門的な資料の内容を読み取る
20.0
d.仕事上のプレゼンテーションの内容を理解する
100.0
1.5
3.0
1.5
f.仕事上の話題について顧客に詳しく話す
10.6
h.自分の考えや意見を正確に表現する
80.0
4.5
e.仕事上の抽象的な話を理解する
g.仕事に関係するプレゼンテーションをする
60.0
1.5
b.専門外の資料を読む
c.仕事上の通信・連絡文・メールを読んで意味を理解する
40.0
4.5
6.1 1.5
1.5
i.問い合わせや伝言のメモを作成する
1.5 1.5
j.書かれてある内容を要約して文書にまとめる
k.企画書や提案書を作成する
l.議事録を作成する
3.0 1.5
7.6
3.0
4.5 1.5
m.報告書を作成する 6.1
n.相手に手順ややり方を説明する
4.5 3.0
o.相手の意見や考えについて代案を提示する
4.5 3.0
p.仕事上の問題点をわかりやすく説明する
q.社内で会議の司会進行をする
6.1 1.5
10.6
r.日本語と母語の通訳・翻訳をする
13.6
s.それ以外の言語間で通訳・翻訳をする
13.6
16.7
7.6
12.1
a.自分から仕事を見つけて積極的に動く
b.仕事をするために周囲の人をうまく動かす
1.5
c.仕事の目標を設定し、それを達成する
d.仕事上の問題点を分析して発見する
e.問題解決の計画を立てる
f.企画立案を行うために今までにないアイディアを出す
1.5 3.0
g.自分の意見をわかりやすく伝える
1.5
h.相手の意見をよくきく
1.5
i.仕事をうまく進めるために相手のやり方に合わせる
1.5
j.チームで仕事をする時の自分の役割を理解する
k.上司からの指示を守る
l.適切な方法でストレス解消を行う
3.0
あまり求められない
まったく求められない
※スペースの都合上、自由回答や一部質問については省略させて頂いております。
添付資料④
巡回指導訪問先リスト
訪問先
北海道経済産業局
東北経済産業局
中国経済産業局
四国経済産業局
近畿経済産業局
九州経済産業局
沖縄経済産業局
北海道大学
東北大学
山形大学
会津大学
千葉大学
立教大学
東京大学
東京農工大学
東京工科大学
高
度
専
門
留
学
生
支
援
事
業
東海大学
群馬大学
北陸先端科学技術大学
院大学
北陸先端科学技術大学院大学
金沢大学
金沢大学
リファーレ
金沢大学
名古屋工業大学
名古屋工業大学
名古屋工業大学
大阪大学
大阪大学(吹田キャンパス)
京都大学
京都大学
立命館大学
立命館大学(草津キャンパス)
パシフィックホテル東京
広島大学
広島大学
香川大学
香川大学
香川大学
九州大学
九州大学(伊都キャンパス)
立命館アジア太平洋大学
立命館アジア太平洋大学
立命館アジア太平洋大学
北九州産業学術推進機
構
北海道
東北
関東
中部
高
度
実
践
留
学
生
支
援
事
業
北海道大学
東北大学
山形大学
会津大学
千葉大学
立教大学
立教大学
立教大学
立教大学
立教大学
東京大学
東京農工大学
東京工科大学
東海大学
東海大学
群馬大学
群馬大学
群馬大学
京都
大阪
兵庫
岡山
広島
四国
九州
沖縄
札幌商工会議所
室蘭工業大学
秋田
盛岡
WIL
中部産業連盟
IC NAGOYA
名古屋ダイヤビル
名鉄ニューグランドホテル
KYOの海外人材活動推進協議会
関西生産性本部
関西生産性本部
関西生産性本部
大阪駅前第三ビル
大阪実践
兵庫国際交流会館
岡山外語学院
岡山セントラルビル
中国地域ニュービジネス協議会
徳島大学
愛媛大学
アクロス福岡・アクア博多
アクロス福岡
琉球大学
訪問日
研修カリ
管理法人
授業担当
キュラム
関係者打
講師打ち 授業見学
担当者打
ち合わせ
合わせ
ち合わせ
9/4、3/4
○
7/24
11/11
○
○
3/2
○
○
○
○
10/29
10/30
○
○
○
○
○
○
○
○
7/21
11/4
1/19
3/9
3/23
1/22
○
○
備考
広島大学
香川大学
講師研修
シンポジウム
○
○
○
○
サポセンインタビュー同行
研究成果プレゼン
○
○
○
○
○
○
5/11
10/13
6/25
12/6
3/25
○
○
○
○
8/24
○
○
○
○
8/25
11/19
3/3
7/17
1/23
7/29
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中産連協議会
中産連協議会
サポセン同行
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岡山外語学院で懇談
調査・報告会
香川大学同行
平成21年度 経済産業省委託事業
平成21年度アジア人財資金構想
共通カリキュラムマネージメントセンター事業
報告書
平成22年3月
財 団 法 人 海 外 技 術 者 研 修 協 会
〒120-8534 東京都足立区千住東1丁目30-1
http://www.aots.or.jp
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