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番組名:First up Bloomberg TV 出演:株式会社ネクソン 代表取締役社長 Owen Mahoney インタビュアー:Angie Lau 放送日:2015 年 8 月 14 日(金) Angie: ゲーム業界は盛り上がりを見せており、特にモバイルゲームが注目されています。 ネクソンは基本プレイ無料(free-to-play)オンラインゲームの大手パブリッシャー兼開発会社です。2015 年上半期の業績は、市場予想を上回りました。本日は、ネクソンの代表取締役社長のオーウェン・マホ ニー氏に出演いただきます。 オーウェン、出演ありがとうございます。過去 2-3 年、話を伺っていますが、あなたは私たちが見ているオ ンラインのトレンドの変化について、実際に何が変化しているのかを表すバロメーター(表示計)のようで す。また、基本プレイ無料(Free-to-Play)のビジネスモデルは、うまくいく戦略だと証明しています。どの ようにして、市場予想を上回る第 2 四半期決算を達成したのですか? Owen: ありがとうございます。第 2 四半期はもちろん、昨年来の業績は、「品質への集中」という当社の取り組み を反映しています。これは当社の戦略の軸です。私たちは、ゲームはアート(芸術)だと信じています。 アート(芸術)ビジネスをやるならば、最も重要なことは、アート(芸術)がどれだけ素晴らしいか、品質が 高いかという点です。当社の定義では、「高品質」というのは「面白さ」です。つまり、本当にゲームをプレ イすることが楽しいかどうか、ゲームが独創的であるかどうか、ということです。当社が開発する新規ゲー ムは、そのような点に注力してきました。品質への注力がうまくいくと、プレイヤーは長期間にわたって、 当社のゲームをプレイしてくれます。ネクソンの場合では、通常は数年、時には 10 年以上にわたり、プレ イヤーがゲームをプレイしてくれることもあります。プレイヤーがどれだけ継続的にゲームをプレイし続け てくれるかどうかが、当社業績をけん引します。第 2 四半期業績は、まさにそれを実行できたことを表し ており、とても満足しています。 Angie: 一方で、同じゲーム業界の同業他社の中には、それほど成功していない会社もあります。ご存知の通り、 1、2 タイトルの大ヒット作に頼っているものの、それらゲームには持続性がない、といった事例が散見さ れます。ネクソンは、どのようにしてゲームのプレイヤーたちの変化し続ける好みを、常に先取りしている のですか?個々のプレイヤーの好みやゲームの好みの地域性などにどのように対応しているのでしょう か? 1 Owen: 仰るとおり、ゲームは地域によって好みの違いがあります。そのような地域毎の好みの違いに対応して いくことは私たちの強みの一つであるとともに、まさに当社が注力していることの一つです。 第 2 四半期業績における売上収益の貢献が最も大きい地域は、韓国でした。次に貢献が大きいのは中 国、3 番目は日本でした。一方で、北米及び欧州などの地域も売上収益が急成長し始めています。 質問にお答えすると、私たちにできることは、プレイヤーに提供するゲーム体験の品質向上に本当に集 中することです。当社の経営陣は皆、筋金入りのゲームファン(ゲーマー)です。私たちはネクソンという 会社ではゲーマーこそがクリエイティブな意思決定をするのに相応しいと考えています。そのため、素晴 らしいゲーム会社になるためには、素晴らしいゲームアート(芸術)を作る必要があります。残念なことに、 ゲーム業界では、そのような考え方が忘れられていますが、それこそが、当社が注力していることです。 これは、言うことは簡単ですが、実現は困難です。そのため、つまずく会社を目にすることもあります。当 社も、過去にはこの点で過ちを犯したこともあります。しかし、当社が重要だと考えるこの点を実行するた めに努力し続けたことで、最近では良い結果が残せていると思います。 Angie: 新作ゲームのパイプラインを教えて下さい。 Owen: 先ほど動画が流れた『メイプルストーリー2』は、韓国で配信開始したばかりです。これは素晴らしいゲー ムです。PC オンラインゲームで、韓国を皮切りに、近いうちに、世界中へと展開していく予定です。すで に、韓国の PC カフェランキングのトップ 10 に入っています。現在、韓国の PC カフェランキングのトップ 10 のうち 5 タイトルが当社のゲームです。モバイルゲームでも、複数タイトルが近いうちに、配信開始す る予定です。その一つとして、当社の北米におけるパートナー企業の Shiver Entertainment から『Beast vs Bots』というタイトルを配信する予定です。現在、米国や欧州、東南アジアの一部諸国などで配信して いる、当社ヒット作の『DomiNations』の更なる展開も予定しています。具体的には、日本、韓国及び中国 で『DomiNations』を配信する予定です。他にも多数のゲームが、新作のパイプラインにあります。全部 で、モバイルゲームは 25 タイトルほど、PC オンラインゲームも複数タイトル準備を進めています。 Angie: 株価が振るわない NCSOFT について質問です。ネクソンは NCSOFT の株式を 15%保有しています。こ の韓国のゲーム開発会社に対して、ネクソンがどのような姿勢を取るのか知りたがっている方が大勢い ます。一部憶測では、貴社が NCSOFT を買収するのではという見方もあります。 2 Owen: 直近で、当社から NCSOFT との関係性について発表したことは何もありません。私たちは、引き続き NCSOFT とは協力する余地があると考えています。NCSOFT は素晴らしい IP(知的財産)を持っていま す。また、私たちは NCSOFT の CEO や創業者に対して敬意を払っています。まだ、協業は成功してお りませんが、今後に向けて NCSOFT 社との関係性を何らかの形で前進させたいと考えています。 Angie: どうもありがとうございました。東京から、ネクソン代表取締役社長のオーウェン・マホニー氏に出演いた だきました。 Owen: ありがとうございました。 3