Comments
Description
Transcript
第1学年 理科学習指導案
第1学年 理科学習指導案 平成25年7月2日(火) 第5校時 場 所 1 単元名 理 科 室 「身のまわりの現象」 学習の系統性 2 単元について 小学校 本単元では、光や音、力など日常生活に関連した身近な事 3年:日光は集めたり反射させたりできる 物・現象に関する観察・実験を行い、結果を分析して解釈し、 それらの規則性などを見いださせるとともに、身近な物理現 象に対する生徒の興味・関心を高め、日常生活や社会と関連 風やゴムのはたらき・磁石の性質 づけながら、科学的な見方や考え方を養うことが主なねらい である。 4年: 空気と水の性質 小学校では、光に関する内容として、第3学年で「光の性 5年: 質」 、力に関する内容として、第3学年で「物と重さ」、「風 6年: やゴムの働き」 、第4学年で「空気中と水の性質」、第6学年 中学校 で「てこの規則性」について学習している。 1年:光の性質 音の性質 力のはたらき 光の性質について、中学生では、既習事項を確認させ、光 の進み方を理解させる。また、新たな概念である光の屈折に ついて、実験を通して規則性を見いださせるとともに、身の 3年:仕事とエネルギー まわりの現象と関連づける。 エネルギーの移り変わり 音の性質では、さまざまな物体から音を出し、音の出てい る物体は振動をしていることに気づかせる。また日常で目にすることが出来ない音を波形で観測をするこ とによって、音と波形とを関連づける。さらに、音の高低や大小が発音体の振動数や振幅によることを理 解させる。 力のはたらきでは、力の種類を知ることやそのはたらきを理解させるとともに、第3学年で学習する仕 事とエネルギーに関連づけられるようにする。 また、科学的な思考力を伸ばすべ く 、科 学 的 に 考 え る 道 筋 の 提 示 な ど の 改善が必要である。そし て、既習事項をもとに考え、自ら発見する喜びを味わわせる。 3 研究課題との関わりについて 研究課題 「科学的な思考力や表現力の育成を図る指導方法の工夫改善」 科学的な思考力を、観察・実験の結果をもとに考察する力と考え、下記の項目について重点的に指導する。 結果を分析して解釈する力や表現する力を育成する学習活動の工夫 科学的な思考力・表現力の育成を図るために、観察・実験の結果を整理し考察することや、科学的な概念 を使用して考えたり説明したりすることを充実させる。さらに、観察・実験の結果を分析し解釈する活動を とおして、科学的な思考力を高めていきたい。言語活動を充実させ科学的な思考力や表現力を高めていくた めの活動を次のように考え、導入した。 考えを持つ 記録する 発表する 言語活動を充実させた学習活動 予 想 を す る 調 べ 方 を 考 え る 結 果 を ま と め る 話 し 合 う 発 表 す る 考 察 す る 観察・実験・実験の結果を自分の考えに基づいて考察する力 科学的な概念を使用して考えたり説明したりする力 科学的な思考力や表現力 本研究では、結果の考察に重点を置き「結果を分析して解釈する力」を育てる。十分な考察時間を確保す るために、 「グループでのスムーズな活動を展開すること」も必要になる。考察・話合い活動を行う上で、 「結 果からキーワードを使って考察する力を高める指導の工夫」をしていきたい。今回はヒントカードを導入す ることによって、生徒の思考を導くとともに考察する力を育て、発見する喜びを味わわせたい。 4 単元の目標 光の進み方に関する身近な現象と関連させながら、光の反射や屈折の実験を行い、光が水やガラスなどの 物質の境界面で反射、屈折するときの幾何学的な規則性を見いださせる。 身近な事物・現象についての観察、実験を通して、光や音の規則性、力の性質について理解させるととも に、これらの事物・現象を日常生活や社会と関連付けて科学的にみる見方や考え方を養う。 5 単元観 本単元は、私たちの生活に身近なものである光が、どのような経路で進むのかという「光の道すじ」を 考えさせることが大切である。 光の屈折という現象で、入射角と屈折角の関係を、教科書を丸暗記して覚えてしまう生徒が多くいる。 そのため、光分野を学習してから時間がたつと、入射角と屈折角の関係を忘れてしまう。「光がどのよう に曲がるのか」という事象の結果にとらわれがちであるため、本時は視点を変えて「光がなぜ曲がるのか」 という観点で実験をさせる。 また,生徒が目的意識を持って観察・実験を行えるよう、導入部で小学校や日常生活で学んだことを想 起させたり、前時とのつながりを明確にしたりする工夫をしたい。さらに、観察・実験の結果を考察、表 現する活動を重視し、科学的な思考力の育成を図りたい。 6 指導計画(23時間) 1章 光の性質 ----------------- 8時間 光はどのように進むのだろうか ---------------- 5時間(本時4/5) 凸レンズはどのようなはたらきをするのだろうか - 3時間 2章 音の性質 ------------4時間 3章 力のはたらき------------- 11時間 題 材 光 は ど の よ う に 進 む の だ ろ う か ( 5 時 間 ) 時 間 評価規準・評価方法 指導内容 関心・意欲・態度 科学的な思考・表現 観 察 ・ 実 験 の 技 能 知識・理解 1 光の直進性 意欲的に観察・実験 光の進み方を観察し、 を行おうとする。【 直進することを見いだ 観察・レポート】 している。 実験の現象を正確に記 録している。 【レポート】 2 , 光の反射 3 光の反射について, 光の反射の実験結果よ 意欲的に実験を行 り、反射の法則を見い おうとする。また, だしている。 これらの事象を小 【レポート】 学校での既習事項 と関連づけて考え ようとする。 【観察・レポート】 光の反射の実験を正 しく行い、結果を正確 に記録している。 【レポート】 光の反射の法則を 理解し、知識を身に つけている。 【発表】 4 ( 本 光の屈折 時 ) 光の屈折について, 実験の結果から、光の 意欲的に実験を行 屈折の入射角と屈折角 おうとする。 の関係を理解し表現し 【行動観察】 ている。 【レポート】 【レポート・発表】 光の屈性について 積極的に考え、話合 い活動を進んで行 おうとする。 【話合い活動】 光の屈折の実験を正 しく行い、結果を正確 に記録している。 【レポート】 屈折の法則を理解 し、知識を身につけ ている。 【発表】 5 全反射 全反射の現象に興 味をもち、身のまわ りの例をみつけよ うとする。 【レポート】 光の屈折や全反射の理 解をもとにして説明し ている。 【レポート・発表】 光の現象について の基本知識を身に つけている。 【発表】 全反射を説明して いる。 【発表】 7 本時の学習指導 (1) 本時の目標 (◎は本時の重点目標) 〈 関 心 ・ 意 欲 ・ 態 度 〉・光の屈折について、意欲的に実験を行おうとする。 ・光の屈折について積極的に考え、話合い活動を進んで行おうとする。 〈 科 学 的 な 思 考 ・ 表 現 〉◎実験の結果から、光の屈折の入射角と屈折角の関係を理解し表現している。 〈 観 察 ・ 実 験 の 技 能 〉・光の屈折の実験を正しく行い、結果を正確に記録している。 〈 知 識 ・ 理 解 〉・屈折の法則を理解し、知識を身につけている。 (2) 本時の展開 過 程 学習活動 主な発問(教師の働きかけ○)と 予想される生徒の反応(・) 【★研修課題との関連】 支援・指導上の留意点 ○評価【観点:方法】 □支援 時間 学習の準備を整え、授業にのぞませる。 1.既習事項の確 認をする。 ○前回の授業で、レーザー光を鏡に入射させました。 鏡に光が当たるとどうなりますか。 ・反射する ○物体に向かっていく光線・反射した光線を何といい ますか。 ・入射光 ・反射光 光の屈折の写真 を見せる。 光の屈折につい て知る。 導 入 光が屈折するこ とを説明する。 2.本時の課題を 知る ○ガラス棒の一部分を水 中に入れると、水中の部分 と空気中の部分ではガラ ス棒の見え方が異なって います。 水中と空気中でガラス棒 がずれて見えるのはなぜですか。 ・屈折するから ・光が曲がっているから ・人の目が錯覚するから 準備 ・大型テレビ ・パソコン ・プロジェクタ ・プリズム ・光源装置 ・ワークシート ・定規 ・分度器 ・考察用シート ・ヒントカード ○異なる物体に光を入射させたとき、一部の光は反射 します。それでは、その他の光はどうなりますか。 ・透過する ・屈折する ・突き抜ける ・なくなる 光が屈折する時の、入射角と屈折角の関係を調べよう。 光が屈折する原理を考えよう。 ワークシート 配布 5 3.実験の方法を 知る。 ○実験のねらいや方法を説明する。 安全面への配慮を徹底する。 実験 プリズムに光を入射させると、どのように屈折するか。 ① プリントの線にそって、光を入射させる。 ② プリズムから出てくる光線をメモする。 4. 予 想 を た て る。 注意 1.レーザーは絶対 に人に向けな い。 2.目をレーザー光 の高さにしな い。 3.実験は必ず立っ て行う。 10 5.実験を行う。 評価 〈関心・意欲・態度〉 ○光の屈折につい て、意欲的に実験 を行おうとする。 【行動観察】 【レポート】 考察 光がなぜ曲がるのかを班ごとに考えさせる。 6.結果から考察 する。 展 開 7.班で話合い 考えをまとめ る。 25 ★○どうしても考えが進まない班には2分ごとにお助 評価 けアイテムを渡します。必要な班は取りに来てくだ 〈科学的な思考・表現〉 ◎実験の結果から、 さい。 光の屈折の入射角 ★2分ごとにお助けアイテム(思考を助ける道具やヒ と屈折角の関係を ント)を与える。 理解し表現してい る。 【レポート・発表】 □ヒントカードを 適宜与え、思考を 助ける。 〈関心・意欲・態度〉 ○光の屈折につい て積極的に考え、 話合い活動を進 んで行おうとす る。 【話合い活動】 〈観察・実験〉 ○光 の屈折の実 験 を正しく行い、結 果を正確に記録 している。 【レポート】 35 ま と め 8.考えを発表す る。 • よくまとまっ ている班の考 察を発表させ る。 ○わかりやすい説明を考えた班に発表してもらいま す。 9.光の屈折の法 則と、その仕 組みをまとめ る 光が空気と水の境界面で屈折する時、水の中の角度が 小さく空気中の角度が大きくなる。 40 • 班で協力し,わかりやすく説明をする。 • わかりやすい説明の仕方を知る。 光が空気中から水中に進むとき、光が進みづらくなる ために、屈折する。 デジ タルコンテ ン 45 ツを利用して,視覚 的に理解を深める。 50 私の授業の観てほしいポイント <付箋の活用方法> 青:授業のよかった点 赤:授業の改善点 単元名 身のまわりの物質 指導内容 光の性質 黄:改善提案(こういう方法はどうか) ①導入について 前時で学習した光の反射について確認するとともに、光の屈折について導入時で説明 したことについて。 ②展開について ヒントカードを使った話合い活動によって、思考の道すじを考えさせたことについて。 ③まとめについて ICT 機器を活用することによって、光の現象を視覚的に説明したことについて。