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平成26年 救急活動の現況 - 東京消防庁
救 急 活 動 の 現 況 平成二十六年 東 京 消 防 庁 救 急 活 動 の 現 況 平成26年 (2014) 東 京 消 防 平成27年刊行 庁 ま え が き 東京の救急は、昭和11年に業務を開始して以来、本年1月で79年が経過しま した。この間、救急業務は高齢化社会の進展、疾病構造の変化、都民の救急業務に対 するニーズの多様化、救急救命士制度の発足をはじめとした救急処置範囲の拡大等 を背景に、質、量ともに大きく変化してまいりました。 平成26年1月には、救急救命士法施行規則の一部が改正され、 「心肺機能停止前 の静脈路確保と輸液」及び「血糖測定と低血糖発作症例へのブドウ糖溶液の投与」 が新たに救急救命士の行う救急救命処置に位置づけられ、同年4月1日に施行され ました。当庁では東京都メディカルコントロール協議会との連携により救急活動基 準の一部改正等を行い、同年4月の施行に合わせ運用を開始しました。また、20 20年東京オリンピック・パラリンピックの開催を見据え、救急活動における外国 人傷病者への対応力の強化を図るため、英会話能力を備えた救急隊員が乗務する救 急隊を13隊指定して昨年度から運用を開始したところです。 平成26年中の東京消防庁救急隊の出場件数は75万7,554件で、前年と比べ 8,522件、1.1%増加し、搬送人員は66万4,629人で前年と比べ8,704 人、1.3%増加し、ともに過去最高を記録しました。年齢別の搬送人員を前年と比 較すると、65歳以上の高齢者は9,309人増加しており、全搬送人員の増加数を 上回っています。今後も高齢化の進展や在宅療養患者の増加等に伴い、救急需要の 増加が見込まれます。 その対策として、東京消防庁救急相談センターの開設、救急搬送トリアージの導 入、東京版救急受診ガイドの提供、さらには救急車の適正利用に関する都民の方々 への各種広報活動等に取り組んでいるところです。 これらの取組が徐々に都民の方々に浸透し、救急医療の適正利用に対する意識が 高まりつつあることから、救急搬送された方が医療機関において軽症と診断(初診 時)された方の割合は、平成18年の60.3%をピークに年々低下し、昨年は51. 9%となりました。 当庁といたしましては、都民及び東京を訪れる全ての方々の安全・安心の確保の ため、今後とも各関係機関との連携体制の一層の充実強化を図り、傷病者が迅速に 症状に応じた適切な医療の管理下に置かれる体制整備を着実に進めてまいります。 本統計書が広く活用され、多くの方々に東京の救急の一層のご理解を深めていた だくとともに、救急行政の円滑な推進の一助となることを願っております。 平成27年9月 東京消防庁 救 急 部 長 安田 正信 目 次 用語の定義・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 救急活動体制・救急活動統計(要約) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 平成26年救急活動総括表 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 2 3 第1章 救急活動体制 第1節 救急活動体制 1 救急隊員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑴ 救急隊員の出場体制等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑵ 救急隊員等の資格、実施可能救急処置・使用資器材・・・・・・・・・・ ⑶ 救急技術資格者の人員配置状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 救急隊等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑴ 消防署所及び救急隊の配置状況(平成 26 年末現在) ・・・・・・・・ ⑵ 救急隊の編成・救急活動・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑶ 救急隊(救急自動車)による救急活動・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 ポンプ隊と救急隊による救護活動(PA 連携)・・・・・・・・・・・・・・ ⑴ 概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑵ 運用区分・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 他機関との連携による救急活動・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑴ 東京 DMAT との連携 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑵ 救急現場への医師要請・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 5 6 9 10 10 16 22 26 26 26 29 29 29 第2節 救急医療機関との連携体制 1 救急医療情報システム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑴ 概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑵ 運用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 救急指導医制度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑴ 概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑵ メディカルコントロールの区分・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑶ 指示、指導及び助言内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 救急業務連絡協議会・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑴ 概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑵ 主な協議事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 31 31 31 32 32 32 32 33 33 33 第3節 救急車の適正利用 1 適正利用の推進及び利用者の責務・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34 2 転院搬送時における救急車の適正利用・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35 3 広報活動・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36 第4節 救急相談センターによる相談受付及び医療機関案内 1 概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 運用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 救急相談センター受付状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑴ 対応内容別受付状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑵ 救急相談の内訳・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 東京版救急受診ガイド・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 37 37 38 38 38 39 第5節 応急救護知識技術の普及体制 1 応急手当に関する講習・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑴ 経緯・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑵ 講習の種別・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑶ 電子学習室を活用した救命講習・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑷ 講習方法等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑸ 技能認定証・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 応急手当奨励制度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑴ 目的等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑵ 救命講習受講優良証・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑶ 優良証交付事業等の公表及び優良マークの送付・・・・・・・・・・・・ 3 地域の応急手当普及功労賞・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑴ 経緯・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑵ 応募テーマ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑶ 応募対象・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 東京都応急手当普及推進協議会・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑴ 経緯・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑵ 構成団体・機関・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑶ 協議会の目標等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 40 40 40 41 41 42 42 42 42 43 43 43 43 43 43 43 43 44 第6節 患者等搬送事業者 1 患者等搬送事業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 認定制度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 東京民間救急コールセンターの設置・運営支援等・・・・・・・・・・・・ ⑴ 経緯・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑵ コールセンターの利用例・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑶ コールセンター連絡先(民間救急車・サポート Cab) ・・・・・・・・ 4 東京民間救急コールセンター登録事業者連絡協議会・・・・・・・・・・・ 44 44 44 44 45 45 45 第7節 救急業務の適正な推進に関する機関等 1 東京消防庁救急業務懇話会・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 東京メディカルコントロール協議会・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑴ 目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑵ 組織・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 46 48 48 48 第2章 救急活動統計 第1節 救急出場件数 1 救急業務法制化以降の推移・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑴ 出場件数・搬送人員・救急隊数の推移・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑵ 救急隊1隊当たりの人口カバー率と救急車利用状況の推移・・・・・・・ 2 過去5年間の推移・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 救急隊別出場件数の推移・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 PA連携活動と救急出場件数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 活動時間・距離・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 事故種別出場件数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 不搬送件数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 月別・曜日別出場件数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9 時間帯別出場件数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 50 50 52 53 53 55 58 58 59 59 60 第2節 救護人員 1 救護人員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 搬送人員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑴ 初診時程度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑵ 年齢層・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 高齢者搬送人員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑴ 搬送人員の推移・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑵ 事故種別・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑶ 初診時程度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 収容医療機関・医療施設・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 心臓機能停止傷病者搬送人員(ウツタイン様式による統計) ・・・・・・ ⑴ 搬送人員の推移・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑵ 性別・年齢層別搬送人員(高齢者群・非高齢者群) ・・・・・・・・・ ⑶ 心停止の目撃・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑷ バイスタンダーによる応急手当・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑸ バイスタンダーによる応急手当の開始時期・・・・・・・・・・・・・・ ⑹ 救急隊員等の救急処置の開始時期・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑺ 市民目撃から覚知までの所要時間・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑻ 除細動処置の効果(バイスタンダーによるAED使用の効果) ・・・・ ⑼ 発生場所別の心停止目撃・応急手当・除細動処置の実施状況・・・・・・ ⑽ 心停止の推定原因・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑾ 市民目撃から医療機関収容所要時間区分別心拍再開・1カ月生存・・・・ ⑿ 収容前心拍再開有無別1カ月生存・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⒀ 市民目撃から心拍再開所要時間別1カ月生存・・・・・・・・・・・・・ ⒁ 心停止目撃から医療機関収容までの所要時間・・・・・・・・・・・・・ ⒂ 救命効果のテンプレート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 61 61 61 62 63 63 64 64 65 66 66 66 68 69 71 71 72 73 75 76 81 82 83 85 86 第3節 救急処置 1 救急隊員による救急処置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 87 2 都民等による応急手当・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑴ 応急手当の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑵ 応急手当実施者・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ⑶ 事故種別ごとの応急手当内容・実施者・・・・・・・・・・・・・・・・ 88 88 88 89 第4節 事故種別ごとの活動統計 1 事故種別ごと搬送人員推移・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 90 2 急病・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 92 ⑴ 搬送人員推移・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 92 ⑵ 初診時程度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 92 ⑶ 年齢層・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 93 ⑷ 要請理由(傷病者の病態等) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 93 3 交通事故・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・101 ⑴ 搬送人員推移 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・101 ⑵ 初診時程度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・101 ⑶ 事故発症時動作・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・102 ⑷ 年齢層・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・102 ⑸ 外傷形態・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・105 4 一般負傷・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・106 ⑴ 搬送人員推移・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・106 ⑵ 初診時程度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・106 ⑶ 事故発症時動作・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・107 ⑷ 主な事故発症時動作の詳細・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・107 5 労働災害事故・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・114 ⑴ 搬送人員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・114 ⑵ 初診時程度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・114 ⑶ 事故発症時動作・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・115 ⑷ 年齢層・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・115 ⑸ 外傷形態・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・116 ⑹ 発生場所・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・116 6 運動競技事故・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・117 ⑴ 搬送人員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・117 ⑵ 初診時程度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・117 ⑶ 事故発症時動作・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・118 ⑷ 年齢層・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・118 ⑸ 外傷形態・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・118 ⑹ 発生場所・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・119 7 火災事故・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・120 ⑴ 搬送人員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・120 ⑵ 初診時程度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・120 ⑶ 事故発症時動作・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・121 ⑷ 年齢層・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・121 ⑸ 外傷形態・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・122 8 水難事故・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・123 ⑴ 搬送人員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・123 ⑵ 初診時程度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・123 ⑶ 事故発症時動作・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・124 ⑷ 年齢層・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・124 9 加害事故・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・125 ⑴ 搬送人員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・125 ⑵ 初診時程度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・125 ⑶ 事故発症時動作・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・126 ⑷ 年齢層・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・126 ⑸ 外傷形態・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・126 10 自損行為・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・127 ⑴ 搬送人員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・127 ⑵ 初診時程度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・127 ⑶ 事故発症時動作・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・128 ⑷ 年齢層・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・128 11 転院搬送・転送 ⑴ 「転院搬送」と「転送」の違い ・・・・・・・・・・・・・・・・・・129 ⑵ 搬送人員 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・129 ⑶ 転院搬送及び転送の理由 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・131 ⑷ 曜日別 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・133 12 医師搬送・資器材等輸送 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・136 ⑴ 統計上の処理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・136 ⑵ 推移 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・136 13 回転翼航空機による救急活動 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・136 第3章 統計表 図表3−1 図表3−2 図表3−3 図表3−4 図表3−5 図表3−6 図表3−7 図表3−8 図表3−9 図表3−10 図表3−11 図表3−12 図表3−13 区市町村別事故種別出場件数 ・・・・・・・・・・・・・・・・139 区市町村別事故種別搬送人員 ・・・・・・・・・・・・・・・・140 区市町村別初診時程度別搬送人員 ・・・・・・・・・・・・・・141 月別事故種別出場件数 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・142 時間帯別事故種別出場件数 ・・・・・・・・・・・・・・・・・142 月別事故種別搬送人員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・143 時間帯別事故種別搬送人員・・・・・・・・・・・・・・・・・・143 事故種別・性別・年齢・曜日・初診時程度別搬送人員・・・・・・144 発生場所市区町村別・年齢層別熱中症搬送人員・・・・・・・・・145 区市町村別・初診時程度別熱中症搬送人員 ・・・・・・・・・・146 年齢層別初診時程度別熱中症搬送人員 ・・・・・・・・・・・・147 覚知時間帯別初診時程度別熱中症搬送人員 ・・・・・・・・・・147 急性アルコール中毒搬送人員 ・・・・・・・・・・・・・・・・148 用語の定義 救急出場件数 ··················· 救急隊が救護の目的で出場した件数 救護人員 救護人員は、救急隊が救護した人員を次により区分します。 ・搬送人員 ·················· 救急現場から傷病者を医療機関等へ搬送し、医師に引き継いだ人員 ・現場処置人員 ·········· 救急現場において救急処置を行ったが、救急搬送トリアージ等の理由により医療機関等 へ搬送しなかった人員 事故種別 救急事故等の種別は次により区分します。 ・交通事故 ··················· すべての交通機関相互の衝突及び接触又は単一事故若しくは歩行者等が交通機関に接触 したこと等による事故 ・火災事故 ··················· 火災現場において直接火災に起因して生じた事故 ・運動競技事故 ··········· 運動競技実施中に発生した事故で直接運動競技を実施している者、審判員及び関係者等 の事故 ・自然災害事故 ··········· 暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火、雪崩、地滑り、その他異常な自然現 象に起因する災害による事故 ・水難事故 ··················· 水泳中の溺者又は水中転落等による事故 ・労働災害事故 ··········· 各種工場、事業場、作業場、工事現場等において就業中に発生した事故 ・一般負傷 ··················· 他に分類されない不慮の事故 ・自損行為 ··················· 故意に自分自身に傷害を加えた事故 ・加害··························· 故意に他人によって傷害等を加えられた事故 ・急病··························· 疾病によるもの ・転院搬送 ··················· 医療機関にある傷病者を他の医療機関等に搬送したもの ・医師搬送 ··················· 医師を救急現場に搬送したもの ・資器材等輸送 ··········· 医薬品、医療用資器材、救急資器材等を輸送したもの ・その他······················· 上記の種別に分類不能のもの 初診時程度 医療機関へ搬送した傷病者について、医師の所見に基づき、次により区分します。 ・死亡·························· 初診時死亡が確認されたもの ・重篤·························· 生命の危険が切迫しているもの ・重症·························· 生命の危険が強いと認められたもの ・中等症······················ 生命の危険はないが入院を要するもの ・軽症·························· 軽易で入院を要しないもの 特別区 ······················· 東京都内の23区 受託地区 ··················· 東京都内の市町村で、東京消防庁に消防事務(消防団事務及び消防水利事務を除く)を委託し ている地域を指し、稲城市及び島しょ地域を除く25市3町1村となっています。 その他 ・割合、構成比(率)、増減率等の割合を示す数値及び指数を示す数値については、小数点第2位又は第3位を四捨 五入しています。したがって、内訳の合計は必ずしも総数に一致しません。 ・高齢者とは、年齢が満65歳以上の方を指します。 1 救急活動体制(要約) ○ 管轄区域 (平成 27 年 4 月 1 日現在) 特別区 23 区 受託地区 25 市 3 町 1 村 ○ 面 積 1,764.92km2(平成 27 年 1 月 1 日現在) ○ 人 口 夜間人口 13,183,953 人 (平成 27 年 1 月 1 日東京都住民基本台帳による) 昼間人口 15,480,613 人 (平成 22 年国勢調査による) ○ 救急隊員 ○ 救急隊 2,139 人 (救急救命士資格者 2,090 人) 240 隊 (全隊高規格救急車)※1 ○ 非常用救急車 91 台 ○ 特殊救急車 3 台 (第二、第三、第八消防方面本部に配置) ※1 森ケ崎救急隊(平成 26 年 1 月 20 日運用開始)、武蔵境救急隊(平成 26 年 12 月 25 日運用開始)、足 立第二救急隊・江戸川第二救急隊(平成 27 年 4 月 1 日運用開始)を含む 救急活動統計(要約) (実数) (増減数) (増減等) 〇 救急出場件数 757,554 件 8,522 件 1.1% ・ 急 病 490,936 件 6,980 件 1.4% ・ 一般負傷 130,662 件 4,613 件 3.7% ・ 交通事故 55,219 件 -3,667 件 -6.2% ・ 上記以外 80,737 件 596 件 0.7% 〇 救護人員 665,821 人 8,515 人 1.3% 〇 搬送人員 664,629 人 8,704 人 1.3% 〇 救急車利用状況 17 人に 1 人の割合で利用 (前年 17 人に 1 人) 〇 出場頻度 42 秒に1回の出場 (前年 42 秒に 1 回) 〇 1日平均 2,075 件 (前年比 23 件増) 〇 3,196 件 (前年比 22 件増)※2 1隊平均 〇 1隊1日平均 8.8 件 (前年比 0.1 件増)※2 〇 人口1万人当たりの出場件数 575 件 (前年比 3 件増) ○ 管轄区域 ○ 特別区 23 区 受託地区 25 市 3 町 1 村 救急隊 ○ 非常用救急車 ○ 特殊救急車 ※2 238 隊 (全隊高規格救急車)※3 91 台 3 台 (第二、第三、第八消防方面本部に配置) 森ケ崎救急隊(平成 26 年 1 月 20 日運用開始)を含み、武蔵境救急隊(平成 26 年 12 月 25 日運用開始) を含まない 237 隊で算出。 ※3 平成 26 年末現在 2 (平成 26 年中) 3 護 送 救 搬 人 人 件 分 員 員 数 664,629 665,821 一般負傷 交通事故 その他 17.3% 7.3% 10.7% 率 1.3% 8,515 減 減 増 成 平 増 成 平 区 25 26 分 率 数 年 年 1.1% 8,522 749,032 757,554 数 1.3% 8,704 655,925 総 2.9% 増 減 率 80,737 55,219 130,662 急 病 757,554 64.8% 490,936 51,851 52,143 55,219 交通事故 -6.2% -3,667 58,886 55,219 交通事故 -13.7% -189 1,381 1,192 送 現 場 処 置 664,629 ●出場件数の前年比較 【件】 減 増 数 657,306 減 増 平 成 25 年 数 搬 665,821 総 平 成 26 年 区 分 9,309 増 減 数 救 護 人 員 316,217 325,526 ●救護人員 【人】 平 成 25 年 平 成 26 年 ●65歳以上搬送人員 【人】 急 病 合計 64.8% 一般負傷 17.2% 交通事故 7.3% その他 10.7% 数 757,554 総 ●救急出場件数の事故種別の内訳 場 出 区 ●事故種別救急活動状況 -4.7% -164 3,494 3,330 火災事故 726 729 3,330 火災事故 116,498 116,783 130,662 一般負傷 4,055 4,062 5,609 自損行為 45 8 増 減 数 袋 町 東 村 橋 -0.1% -3 5,206 5,203 運動競技 事 故 南 綾 瀬 西 新 宿 第1 砂 城 志 京 郷 池 本 塚 戸 大 久 保 3,744 3,758 3,769 3,791 3,797 3,859 3,948 3,970 4,026 4,426 -4.3% -2 46 44 自然災害 事 故 救 急 隊 名 件 3.8% 39 1,034 1,073 水難事故 10.3 10.3 10.3 10.4 10.4 10.6 10.8 10.9 11.0 12.1 数 1 日 平 均 -12 442 430 件 数 ●隊別出場件数 【件】 増 減 数 平成25年 平成26年 区 分 ●航空隊による救急活動状況【件】 53 平成25年 隊 数 平成26年 区 分 4.4% 204 4,664 4,868 般 通 病 数 6,244 6,275 7,882 害 8.4% 100% 100% 63,421 100% 116,498 18.8% 11,942 3.0% 3,470 3.0% 1,543 100% 51,851 36,244 8.0% 53,199 432,859 100% 664,629 病 54.4% 34,525 33.5% 39,007 17.6% 9,109 42.5% 183,808 40.1% 236隊 2,052件 2,075件 3,174件 3,196件 出場頻度 42秒に1回 42秒に1回 8.7件 3.7% 4,613 126,049 130,662 一般負傷 -4.2% -248 5,857 5,609 自損行為 加 3.8% 288 7,594 7,882 害 病 1.4% 6,980 483,956 490,936 急 0.0% -7 42,373 42,366 転院搬送 -7.4% -43 579 536 資器材等 輸 送 -7.8% -22 281 259 医師搬送 ※ H25は墨田A・豊田A(H25.1.28 増強)、舎人A(H25.4.1 増強)を含む236隊で算出 6.1% 554 9,013 9,567 そ の 他 − − 9,567 そ の 他 8.8件 − − 259 医師搬送 1隊1日平均※ − − 536 資器材等 輸 送 ※ H26は森ケ崎A(H26.1.20増強)を含み、武蔵境A(H26.12.25増強)を含まない237隊で算出 平 成 25 年 238隊 26.7% 16,954 63.5% 74,021 79.5% 41,199 49.2% 212,807 51.9% 344,981 症 41,791 41,842 42,366 転院搬送 症 軽 266,449 等 432,859 433,333 490,936 急 分 救 急 隊 数 1 日 平 均 1隊 平 均※ 平 成 26 年 区 ●救急活動状況 上 記 以 外 一 交 急 総 加 分 搬 送 人 員 重 症 以 上 中 ●程度別搬送人員 【人】 労働災害 事 故 4,773 4,814 4,868 労働災害 事 故 区 629 632 1,073 水難事故 3,500件以上の救急隊数【隊】 26 26 44 自然災害 事 故 ●救急出場件数が 5,177 5,182 5,203 運動競技 事 故 平成26年救急活動総括表 第1章 救急活動体制 第1章 救急活動体制 4 第1章 救急活動体制 第1節 救急活動体制 1 救急隊員 ⑴ 救急隊員の出場体制等 救急車が配置されている消防署所には、救急 さらに「気管挿管」 、「薬剤投与」及び「血糖 測定」等の救急救命処置を実施するための特別 な研修を修了し、認定された救急救命士が乗務 している救急隊もあり、今後資格者の養成が整 隊の構成に必要な3名以上の救急技術資格者 備されるに伴い、全救急隊に乗務する予定で (以下「救急隊員」という。)が災害出場のため す。 に勤務しており、救急車、又はポンプ車の隊員 等として勤務します。 救急隊(救急車)の乗員は、救急隊長・救急 員・救急機関員(救急車の運行担当)の3名の 一方、ポンプ隊員として勤務する救急隊員 は、他のポンプ車の隊員とともに、救急現場に ポンプ車で出場する場合があります。 救急隊員以外のポンプ隊員は、 「応急手当指導 救急隊員から構成され、救急隊長・救急員のう 員」という資格をもち、救急隊員と同等の処置 ち最低1名は国家資格である救急救命士が乗務 は資格上できないものの、心肺蘇生処置や創 し、高度な救急処置を実施できる体制を確保し 傷・固定処置等の救急処置を実施します。 ています。 図表 1-1-1 救急技術資格者の救急車等の乗務体制 5 第1章 救急活動体制 ⑵ 救急隊員等の資格、実施可能救急処置・使用資器材 救急隊員(消防職員)は、資格に応じて、実施可能な救急処置及び使用できる救急資器材が定めら れています。 図表 1-1-2 救急隊員等の資格別の実施可能救急処置・使用資器材(平成 27 年 4 月現在) Ⅰ 心肺停止状態、ショック、異物による窒息等の重症傷病者に対する救命処置 資格 救急処置・使用資器材内容 救急救命士※1 救急隊員 応急手当指導員 乳酸リンゲル液を用いた静脈路確保のための輸液 〇 - - 心肺機能停止前の傷病者に対する静脈路確保及び輸液 ● - - 食道閉鎖式エアウェイ、ラリンゲアルマスクによる気道確保 〇 - - 気管内チューブによる気道確保 ● - - アドレナリンの投与 ● - - ブドウ糖溶液の投与 ● - - 自己注射が可能なアドレナリン製剤によるアドレナリンの投与 ※2 ○ - - 自動式心マッサージ器の使用による体外式胸骨圧迫心マッサージ 〇 〇 - 経鼻エアウェイによる気道確保 〇 〇 - 経口エアウェイによる気道確保 〇 〇 - 鉗子・吸引器による咽頭・声門上部の異物の除去 〇 〇 - 気管内チューブを通じた気管吸引 〇 〇 - 口腔内の吸引 〇 〇 - 〇 〇 〇 自動体外式除細動器による除細動 〇 〇 〇 用手による胸骨圧迫心マッサージ※3 〇 〇 〇 呼気吹き込み法による人工呼吸 〇 〇 〇 バッグマスクによる人工呼吸 〇 〇 〇 用手による異物の除去※3 〇 〇 〇 用手による気道確保※3 ※3 ※4 ※3 ※1 ●は研修を修了し認定された救急救命士のみ可能 ※2 アドレナリン製剤はあらかじめ傷病者に処方されているものを使用 ※3 非医療従事者も実施可能な処置 ※4 救急隊員は心電図の波形を確認後に実施する Ⅱ Ⅰ以外の救命処置及び特殊病態領域の処置 救急処置・使用資器材内容 資格 救急救命士 救急隊員 応急手当指導員 〇 - - 〇 - - 〇 - - 酸素吸入器による酸素投与 〇 〇 - ショックパンツの使用による血圧の保持及び下肢の固定 〇 〇 - 特定在宅療法継続中の傷病者の処置の継続 〇 〇 - 精神科領域の処置 小児科領域の処置 産婦人科領域の処置 ※5 ※5 臍帯結紮・切断、胎盤処理、新生児の蘇生、子宮底輪状マッサージ 6 第1章 救急活動体制 Ⅲ 資器材を用いた観察 資格 救急処置・使用資器材内容 救急救命士※1 救急隊員 応急手当指導員 血糖測定器を用いた血糖測定 ● - - 聴診器の使用による心音・呼吸音の聴取 〇 〇 - 血圧計の使用による血圧の測定 〇 〇 - 心電計の使用による心拍動の観察及び心電図伝送 〇 〇 - パルスオキシメータによる血中酸素飽和度の測定 〇 〇 - Ⅳ その他の救急処置 資格 救急処置・使用資器材内容 外出血の止血(直接圧迫止血・間接圧迫止血) ※3 創傷処置(ガーゼ等による被覆)※3 骨折処置(副子等による固定)※3 体位管理(傷病者の症状に適した体位の保持) ※3 熱傷に対する冷却・被覆処置※3 体温・脈拍・呼吸数・意識状態・顔色の観察 必要な体位の維持、安静の維持、保温 ※3 ※3 救急救命士 救急隊員 応急手当指導員 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 乳酸リンゲル液と輸液セット 食道閉鎖式エアウェイ 心臓又は呼吸機能が停止してい 呼吸機能が停止している傷 る傷病者の四肢の静脈に、留置 病者の口腔から食道にむけ 針を穿刺し、輸液のための静脈 て挿入し、食道に位置する 路を確保します。 先端のカフと口腔内に位置 なお、認定を受けた救急救命士 するカフを膨らませ閉鎖す は、ショック状態等一定の条件 ることにより、人工呼吸に を満たした心肺機能停止前の傷 よる空気(酸素)が強制的に 病者にも実施可能です。 気管から肺に送気されます。 認定を受けた救急救命士が薬剤投与を行う場合は、この静 脈路から投与します。 ラリンゲアルマスク 気管内チューブ 呼吸機能が停止している 心臓及び呼吸機能が停止して 傷病者の口腔から気管の いる傷病者の口腔から気管の 入り口(喉頭蓋)まで挿入 中まで挿入し、先端のカフを し、先端のカフを膨らま 膨らませ閉鎖することによ せ、喉頭蓋に密着させる り、人工呼吸による空気(酸 ことにより、人工呼吸に 素)が強制的に気管から肺に よる空気(酸素)が強制的 送気されます。 に気管から肺に送気されます。 7 第1章 救急活動体制 バッグマスク アドレナリン 先端についているマ 心臓機能が停止してい スクを傷病者の鼻と る傷病者に対して、輸液 口を覆うように顔に セットの側管にアドレ 密着させ、酸素の ナリン(強心剤)の入っ チューブを接続した ているシリンジを接続 バッグを加圧するこ し薬剤を投与します。 とにより、人工呼吸を行うものです。 経鼻エアウェイ・経口エアウェイ マギール鉗子 意識障害のため、舌根(舌の根元)が落ち込み、気道が閉塞 餅や肉片を咽頭・喉頭(のど している又は閉塞するおそれのある傷病者の鼻・口腔内に の奥)に詰まらせ気道が閉 挿入することにより、気道を確保します。 塞した際に、先端が物をつ まめる形状となっているこ のはさみ状の鉗子(かんし) で異物を取り出します。 吸引器 喉頭鏡 意識障害や自力で口腔内 マギール鉗子を使用する際 や咽喉の粘液・異物を喀出 や、チューブを挿入する際 する機能が低下している の補助となる器具で、先端 傷病者に対して、口腔内か のブレード(板状の器具) らチューブを挿入し、電池 で舌を押し上げるととも 式の装置を駆動させて、粘 に、先端のライトを照射し、 液・異物等を吸引します。 傷病者の喉頭を観察します。 自動体外式除細動器(ポンプ隊積載) 自動体外式除細動器(救急隊積載) 心臓機能が停止して ポンプ隊積載の機器と いる傷病者にパッド 異なり、救急隊員が画 を装着することによ 面上の心電図を判読 り、自動的に心電図 し、除細動適応の場合、 を解析し、除細動の 機器の解析結果に従い 必要がある場合に、 通電ボタンを押下しま 音声で通電ボタンを す。 押下する指示を出します。市民等の非医療従事者も使用可 また、気道確保器具と接続することで、呼気二酸化炭素 能です。 (ETCO2)を経時的に測定することができます。 血糖測定器・ブドウ糖溶液 パルスオキシメータ 低血糖発作による意識障害が 特殊なセンサーがついているクリッ 疑われる場合、救急救命士が傷 プ型の器具を傷病者の手指等に装着 病者の手指から少量の血液を することにより、傷病者の動脈血酸 採取し、血糖値を測定します。 素飽和度(SpO2)や脈拍数を非侵襲 測定の結果、血糖値が一定の数 的に測定します。 値を下回った場合、認定を受け た救急救命士が静脈路を確保 動脈血酸素飽和度…動脈血中の酸素 し、ブドウ糖溶液を投与しま 量を示す指標となる数値 す。 8 第1章 救急活動体制 ⑶ 救急技術資格者の人員配置状況 救急技術資格者の人員配置状況は次のとおり 救急隊は 24 時間勤務を3交替で行う体制であ ることから、救急隊に乗車している救急救命士 です。救急隊に配置されている救急救命士は の平均人数は、1,802 名÷240 隊÷3 交替=2.5 1,802 名となっています(平成 27 年 4 月 1 日現 名となっています。 在) 。 図表 1-1-3 救急隊員の人員配置状況 救急隊員総人員 救急救命士 総数 構成比率(救急救命士/救急隊員総人員) 救急隊配置人員 その他(災害救急情報センター、消防学校勤務等) 総数 女性内数 比率 6,076 名 428 名 7.0% 2,166 名 214 名 9.9% 34.4% 50.0% − 1,802 名 189 名 10.5% 364 名 25 名 6.9% 平成 27 年 4 月 1 日現在 9 第1章 救急活動体制 2 救急隊等 ⑴ 消防署所及び救急隊の配置状況(平成 26 年末現在) 消防方面ごと消防署及び配置救急隊数 第 1 方面 14 隊 第 2 方面 21 隊 第 3 方面 22 隊 第 4 方面 25 隊 第 5 方面 16 隊 10 丸の内 麹町 神田 京橋 日本橋 臨港 芝 麻布 赤坂 高輪 1 1 2 2 1 1 2 1 1 2 品川 大井 荏原 大森 田園調布 蒲田 矢口 3 3 2 5 2 3 3 目黒 世田谷 玉川 成城 渋谷 3 5 4 3 7 四谷 牛込 新宿 中野 野方 杉並 荻窪 3 1 7 2 3 6 3 小石川 本郷 豊島 池袋 王子 赤羽 滝野川 2 2 3 3 2 2 2 第1章 救急活動体制 第 6 方面 21 隊 第 7 方面 31 隊 第 8 方面 39 隊 第 9 方面 31 隊 第 10 方面 18 隊 上野 浅草 日本堤 荒川 尾久 千住 足立 西新井 2 2 2 2 2 1 5 5 本所 向島 深川 城東 本田 金町 江戸川 葛西 小岩 3 3 4 4 4 3 3 3 4 立川 武蔵野 三鷹 府中 昭島 調布 小金井 小平 4 3 3 4 3 3 2 3 東村山 国分寺 狛江 北多摩西部 清瀬 東久留米 西東京 3 2 1 2 1 2 3 八王子 青梅 町田 日野 福生 多摩 秋川 奥多摩 9 2 7 3 4 2 3 1 板橋 志村 練馬 光が丘 石神井 3 5 3 2 5 11 第1章 救急活動体制 凡例 ・・・救急隊配置消防署 ・・・救急隊配置消防出張所 救急隊1隊の対人口カバー率は、昼間人口・夜間人口のうち、多い方の人口から算出しています。 管内救急出場件数は平成 26 年中の数値です。 特別区 第 1 消防方面 管轄区域 千代田区・中央区・港区 管内面積 42.16 ㎢ 昼間人口 2,311,346 人 夜間人口 435,546 人 配置救急隊数 1隊のカバー率 管内救急出場件数 1隊平均 14 隊 3.01 ㎢/165,096 人 49,601 件 3,543 件 第 2 消防方面 管轄区域 品川区・大田区 管内面積 83.14 ㎢ 昼間人口 1,211,470 人 夜間人口 1,079,532 人 配置救急隊数 1隊のカバー率 管内救急出場件数 1隊平均 21 隊 3.96 ㎢/57,689 人 59,502 件 2,833 件 第 3 消防方面 管轄区域 目黒区・世田谷区・渋谷区 管内面積 87.89 ㎢ 昼間人口 1,626,890 人 夜間人口 1,361,029 人 配置救急隊数 1隊のカバー率 管内救急出場件数 1隊平均 22 隊 4.00 ㎢/73,950 人 72,951 件 3,316 件 第 4 消防方面 管轄区域 新宿区・中野区・杉並区 管内面積 67.84 ㎢ 昼間人口 1,519,468 人 夜間人口 1,191,502 人 配置救急隊数 1隊のカバー率 管内救急出場件数 1隊平均 12 25 隊 2.71 ㎢/60,779 人 77,120 件 3,085 件 第1章 救急活動体制 第 5 消防方面 管轄区域 文京区・豊島区・北区 管内面積 44.91 ㎢ 昼間人口 1,089,999 人 夜間人口 821,004 人 配置救急隊数 1隊のカバー率 管内救急出場件数 1隊平均 16 隊 2.81 ㎢/68,125 人 54,224 件 3,389 件 第 10 消防方面 管轄区域 板橋区・練馬区 管内面積 80.33 ㎢ 昼間人口 1,081,990 人 夜間人口 1,258,828 人 配置救急隊数 1隊のカバー率 管内救急出場件数 1隊平均 18 隊 4.46 ㎢/69,935 人 64,510 件 3,584 件 第 6 消防方面 管轄区域 台東・荒川・足立区 管内面積 73.48 ㎢ 昼間人口 1,095,014 人 夜間人口 1,072,993 人 配置救急隊数 1隊のカバー率 管内救急出場件数 1隊平均 21 隊 3.50 ㎢/52,144 人 72,288 件 3,442 件 第 7 消防方面 管轄区域 墨田区・江東区 葛飾区・江戸川区 管内面積 138.44 ㎢ 昼間人口 1,775,360 人 夜間人口 1,882,164 人 配置救急隊数 1隊のカバー率 管内救急出場件数 1隊平均 31 隊 4.47 ㎢/60,715 人 106,893 件 3,448 件 13 第1章 救急活動体制 受託地区 受託地区は広域であり、管轄が多数の市町村に渡るため、第 8、第 9 消防方面をさらに二次保健医療圏※の単位 に区分してデータを掲出します。 ※二次保健医療圏…東京都が平成元年2月に策定した「東京都保健医療計画」(平成5年 12 月第一次改定、平 成 10 年 12 月第二次改定。以下「医療計画」という。)において、地域の保健医療需要に対して、都民に最も適 切な保健医療サービスを提供していく上での圏域を設定したもので、一次∼三次の保健医療圏があります。 二次保健医療圏は、医療計画において、住民の日常生活行動の状況、交通事情、保健医療関係の既存の地域 ブロック、保健医療資源の分布等圏域設定に必要な要素を総合的に勘案の上、複数の区市町村を単位として東 京都を 13 の圏域に設定しています。 北多摩北部保健医療圏 北多摩西部保健医療圏 第 8 消防方面 北多摩北部保健医療圏 小平市・東村山市・清瀬市 管轄区域 東久留米市・西東京市 管内面積 76.59 ㎢ 昼間人口 603,871 人 夜間人口 727,505 人 配置救急隊数 12 隊 1隊のカバー率 6.38 ㎢/60,625 人 管内救急出場件数 35,366 件 1隊平均 2,947 件 北多摩西部保健医療圏 管轄区域 北多摩南部保健医療圏 北多摩南部保健医療圏 立川市・国立市・昭島市 国分寺市・東大和市・武蔵村山市 武蔵野市・三鷹市・府中市 管轄区域 調布市・小金井市・狛江市 管内面積 90.25 ㎢ 管内面積 95.82 ㎢ 昼間人口 608,469 人 昼間人口 923,583 人 夜間人口 664,008 人 夜間人口 999,495 人 配置救急隊数 1隊のカバー率 管内救急出場件数 1隊平均 11 隊 8.20 ㎢/60,364 人 33,631 件 3,057 件 配置救急隊数 1隊のカバー率 16 隊 ※ 管内救急出場件数 1隊平均 ※ 6.39 ㎢/66,633 人 48,797 件 3,253 件 ※平成 26 年 12 月発隊の武蔵境救急隊を除く 15 隊で算出 14 第1章 救急活動体制 西多摩保健医療圏 南多摩保健医療圏 第 9 消防方面 西多摩保健医療圏 南多摩保健医療圏 青梅市・福生市・羽村市 管轄区域 あきる野市・瑞穂町・日の出町 八王子市・町田市 管轄区域 奥多摩町・檜原村 日野市・多摩市 ※稲城市は東京消防庁管轄外 管内面積 572.71 ㎢ 管内面積 306.56 ㎢ 昼間人口 362,518 人 昼間人口 1,270,635 人 夜間人口 392,666 人 夜間人口 1,317,681 人 配置救急隊数 1隊のカバー率 管内救急出場件数 1隊平均 10 隊 57.27 ㎢/39,267 人 18,736 件 1,874 件 配置救急隊数 1隊のカバー率 管内救急出場件数 1隊平均 21 隊 14.60 ㎢/62,747 人 63,574 件 3,027 件 15 第1章 救急活動体制 ⑵ 救急隊の編成・救急活動 救急隊は救急自動車及び回転翼航空機(以下 「ヘリコプター」という。 )で編成され、救急活 動を行います。 ア 救急自動車 指定隊が救急出場中に保育器の要請があった 場合は、同所属の他の救急隊が保育器を積載し 運用します。 図表 1-1-4 保育器運用指定救急隊 方面 消防署 指定救急隊 通常の救急要請に対応する標準装備の救急車 第1方面 芝消防署 三田救急隊 で、平成 26 年中は、各消防署所に 238 台(隊) 第2方面 蒲田消防署 羽田救急隊 配置となっています。 第3方面 渋谷消防署 富ケ谷救急隊 第4方面 杉並消防署 杉並救急隊 第10方面 志村消防署 志村救急隊 第6方面 足立消防署 淵江救急隊 第7方面 向島消防署 立花救急隊 小平消防署 小平救急隊 府中消防署 栄町救急隊 町田消防署 忠生救急隊 八王子消防署 小宮救急隊 イ 特殊救急自動車 特殊救急自動車には、第2及び第8消防方面 本部に配置の多数傷病者発生時用と、第3消防 方面本部に配置の特殊な災害や特別な傷病者発 生時用があります。 第8方面 前者は通称「スーパーアンビュランス」とい い、救急車として傷病者搬送を行えるほか、大 規模災害及び多数傷病者発生時の災害現場で車 第9方面 平成 27 年 4 月 1 日現在 両ボディを左右に拡張することにより、フラッ トな床面(最大 40 ㎡、ベッド数8床)を確保 し、現場救護所として運用する機能を有してい ます。 後者は、感染症患者搬送用カプセル型スト オ ヘリコプター (ア)経緯 昭和 42 年4月に島しょ地区からのヘリコプ ターによる救急搬送を開始し、島しょ地区及び レッチャ−(アイソレータ)を積載できるほ 多摩の山間地域などで発生した傷病者に対し か、現場救護所としての運用を考慮し、作業照 て、救急活動を行っています。 明灯(2基)や自動展開式サイドオーニング装 置(張出式天幕)を装備しています。 ウ 非常用救急自動車 非常用救急自動車は、全消防署等に一台が配 置されており、次の場合に使用されます。 ① 救急自動車が整備等のために入工する場合 の代車運用 ② 多数傷病者の発生等が見込まれる又は発生 した場合に、救急自動車に乗務している救急 隊員以外の救急資格者により、臨時に救急隊 を編成して運用する場合 エ 保育器運用指定救急隊 医療機関又は助産所に在院中の新生児で、医 師等が緊急に専門治療のために転院搬送の必要 を認めた場合に、保育器を積載して運用する救 急隊が指定されています。 16 (イ)救急活動の効果 ヘリコプターは、医療機関から遠く離れた地 域や山間部地域、交通渋滞などにより救急搬送 に長時間を要する場合には、その機動力を発揮 することにより、救急現場への到着時間や医療 機関収容までの時間を短縮します。特に、離 島、山間部等からの救急患者の搬送に大きな成 果が挙がっています。 (ウ)救急ヘリコプターの編成 立川市及び江東区の航空基地に 8 機のヘリコ プターが配置になっており、これに救急用担 架、救急資器材等を積載し、ヘリコプターの運 行要員の他に救急隊員 2 名が乗務、また必要に 応じて医師が添乗するヘリコプター(以下、 「救 急ヘリ」という。)の運用を行っています。 第1章 救急活動体制 ① 飛行場(ヘリポート) (エ)救急ヘリの運用となる事案 ① 一般的にヘリポートと呼ばれるもので、利 現場到着時間又は医療機関への搬送時間を 用者制限のない公共用と、設置者許可を受け 著しく短縮できる場合 ② 現場の救急隊長からの要請がある場合 ③ 119 番通報内容等から救急ヘリの運用が必 す。 ② 飛行場外離着陸場 要である場合 ④ た者が利用可能の非公共用とに分けられま ①以外で、国土交通大臣の許可を受けた者 早期に医師、救急救命士及び救急資器材等 を災害現場に搬送することにより、救命が期 待できる場合 ⑤ のみが利用可能なものです。 ③ 緊急離着陸場 多数傷病者の発生又は行政的、社会的影響 が予想される場合 ⑥ 国土交通省、防衛省、警察庁、都道府県警 察又は地方公共団体の消防機関の使用する航 応援協定等に基づく救急ヘリの要請に 対して、特に必要と認める場合 空機が、捜査又は救助のために緊急時のみ利 用可能なもので、高層建築物及び医療施設の (オ)離着陸場 屋上に設置されるものと、陸上に設置される 航空機の離着陸場(ヘリコプターが離着陸で ものに分類されます。 きる場所)は、次のように分類されます。 図表 1-1-5 東京都の離着陸場の現況 区 分 飛行場(ヘリポート) 飛行場外離着陸場 緊急離着陸場 総数 陸上 屋上 陸上 屋上 陸上 屋上 特別区 2 5 1 4 88 62 162 多摩地区 3 0 12 0 82 8 105 島しょ 5 0 6 0 0 0 11 総数 10 5 19 4 170 70 278 平成 27 年 4 月 1 日現在 17 第1章 救急活動体制 図表 1-1-6 東京都の医療施設緊急離着陸場の現況 医療機関名 特別区 受託地区 東京都立広尾病院 昭和 56 年 7 月 順天堂大学医学部附属順天堂医院 平成 5 年 4 月 公益財団法人東京都保健医療公社 荏原病院 平成 6 年 10 月 社会福祉法人あそか会 あそか病院 平成 8 年 4 月 東京医科歯科大学医学部附属病院 平成 9 年 9 月 国立研究開発法人国立がん研究センター 中央病院 平成 11 年 1 月 東京都立墨東病院 平成 11 年 4 月 公益財団法人東京都保健医療公社 豊島病院 平成 11 年 4 月 東京大学医学部附属病院 平成 13 年 10 月 独立行政法人 国立成育医療研究センター病院 平成 13 年 11 月 公益財団法人ライフ・エクステンション研究所付属 永寿総合病院 平成 14 年 2 月 独立行政法人労働者健康福祉機構 東京労災病院 平成 15 年 7 月 公益財団法人がん研究会 有明病院 平成 17 年 3 月 東京警察病院 平成 19 年 12 月 帝京大学医学部附属病院 平成 21 年 5 月 日本赤十字社医療センター 平成 22 年1月 自衛隊中央病院 平成 22 年 4 月 独立行政法人 国立国際医療研究センター病院 平成 22 年 8 月 日本赤十字社 武蔵野赤十字病院 昭和 59 年 4 月 独立行政法人 国立病院機構災害医療センター 平成 9 年 3 月 青梅市立総合病院 平成 12 年 6 月 東海大学医学部付属八王子病院 平成 14 年 4 月 東京医科大学八王子医療センター 平成 14 年7月 東京都立多摩総合医療センター 平成 22 年 3 月 杏林大学医学部付属病院 平成 24 年 10 月 平成 27 年 4 月 1 日現在 18 整備年月 第1章 救急活動体制 図表 1-1-7 緊急離着陸場を有する医療機関一覧(25 ヶ所) 平成 27 年 4 月 1 日現在 図表 1-1-8 23 区の主な緊急離着陸場及び緊急離着陸場を有する医療機関 平成 27 年 4 月 1 日現在 19 第1章 救急活動体制 図表 1-1-9 多摩地区の主な緊急離着陸場及び緊急離着陸場を有する医療機関 平成 27 年 4 月 1 日現在 (カ)島しょ地区から都内医療機関への転院搬送 救急ヘリが救急自動車等と連携して、島しょ 地区の医療機関から都内の医療機関へ転院搬送 を行う救急活動の一例を紹介します。 ① 救急自動車が救急ヘリに同乗する医師をヘ リポート(飛行場)に搬送します。 ② 救急ヘリがヘリポートから医師を島しょま で搬送します。 ③ 島しょから傷病者を引継ぎ、救急ヘリで搬 送します。 ④ 緊急性を認める場合は、直接収容医療機関 の緊急離着陸場(屋上)に搬送します。 ⑤ ④以外の場合は、救急ヘリはヘリポート (飛行場)に着陸し、待機している救急自動 車に傷病者を中継し、救急自動車が傷病者を 収容先医療機関に搬送します。 20 (キ)山間部等で発生した傷病者の救急搬送 ① 山間部の現場に近い救急隊・消防隊が出場 し、傷病者を救護します。 ② 救急現場に到着した救急隊長が、救急ヘリ による早期搬送の必要性を判断し、救急ヘリ の応援要請を実施します。 ③ 傷病者を、救急隊により現場近くの緊急離 着陸場等に搬送します。 ④ 航空基地から救急ヘリが緊急離着陸場に出 場します。 ⑤ 緊急離着陸場等において、救急自動車から 救急ヘリに傷病者を中継します。 ⑥ 救急ヘリにより、傷病者を収容医療機関の 緊急離着陸場(屋上)等に搬送します。 第1章 救急活動体制 図表 1-1-10 島しょ地区の医療機関から都内医療機関への転院搬送 図表 1-1-11 山間部等で発生した傷病者の救急搬送 21 第1章 救急活動体制 ⑶ 救急隊(救急自動車)による救急活動 救急隊(救急自動車)による標準的な救急活 動(救急事故の通報から傷病者の医療機関収容 まで)を紹介します。 ア 出場指令の仕組み 119 番の通報は、直接消防署や救急隊に電話 がつながるのではなく、全ての救急隊の動向を 把握している東京消防庁災害救急情報センター (特別区は千代田区大手町、多摩地区は立川市 にある。以下「指令室」という。 )につながりま す。指令室で、どの救急隊を出場させるかを決 定し、該当する救急隊に出場指令を出します。 出場は、消防署で待機状態にある救急隊や、 病院からの引揚げ途上で移動中の救急隊等のう ち、出場可能な状態にあり、かつ救急現場に最 も近い又は最も早く現場到着できる位置にある 救急隊に対して指令されます。 救急隊の位置情報は、救急車に積載される GPS(位置管理システム)により、指令室がリ アルタイムに把握できるようになっています。 救急隊は、傷病者を病院の医師に引継ぎ、使 用した資器材の整備・補充・消毒等が終了した 後は、次の救急要請のための出場体制(再出場 可能)となるので、収容先の病院から、又は病 院から引揚げる途中に再出場することができま す。 しかし、感染症の傷病者を搬送した後や、救 急車内が血液や吐物、排泄物等で著しく汚染さ れた場合は、消防署に戻ってから救急車内の清 掃・消毒を行う必要があるため、再出場が不可 能となる場合もあります。 図表 1-1-12 救急活動全体のフロー 22 第1章 救急活動体制 イ 出場途上における情報聴取及び口頭指導 場に向かう途上の救急車内から簡易携帯電話 救急隊が消防署等から出場して現場に到着す (PHS)等を利用して、119 番通報された電話 るまでの時間は、年々延伸しており(平成 26 年 番号に対して連絡を行い、通報者等から傷病者 平均=7 分 54 秒) 、心肺停止状態等の重症傷病 の状態等を聴取し、必要に応じて応急手当の方 者への救急処置開始の遅れによる救命の機会の 法等を口頭で指導する体制をとっています。 逸失が危惧されています。傷病者が発生した直 ただし、消防署から救急現場までの時間・距 後に救急隊が直ちに救急処置を実施すること 離がわずかで通話する時間がない場合もありま は、ほとんどの場合不可能であることから、傷 す。また、通報者が通報電話の番号を知らな 病者が発生した時に傍にいる人(バイスタン い、通報者が電話に応答しない、通報者が傷病 ダー)の応急手当の実施の有無が、傷病者を救 者の状態を把握していない、通報電話の場所が 命できるか否かのキーポイントになると言われ 救急現場と離れた場所である等の理由により、 ています。 傷病者情報聴取・口頭指導の実施が困難な場合 このバイスタンダーによる応急手当の実施を があります。 サポートするものとして、救急隊員が、救急現 図表 1-1-13 救急車内からの情報聴取・口頭指導のフロー 23 第1章 救急活動体制 エ 搬送医療機関の選定・搬送 救急隊員は救急現場で必要な観察・救急処置 を認める場合は、依頼のあった医療機関に搬 送することも考慮します。 を実施した後に、傷病者の症状に適応した医療 救急隊が現場の直近医療機関の選定を原則と 機関を選定し、当該医療機関に傷病者にかかわ する大きな理由は、救急隊が遠距離の医療機関 る情報の連絡及び収容可能の回答を受けた後に に搬送することにより、当該救急隊が再出場可 搬送します。 能となる時間が遅くなり、管轄する地域の救急 (ア)選定者 搬送先医療機関の決定(病院選定)は、主に 次に掲げる方法により行ないます。 ① 救急隊又は指令室による選定 傷病者の症状や既往症、かかりつけ病院等 を総合的に判断し、救急隊または指令室が選 定します。 原則救急現場の直近の医療機関を選定し、 搬送が長距離・長時間化することにより、医 療機関における医師の診察・治療の開始が遅 れないように配意します。 ② 医師による選定 転院搬送における病院選定は、原則転院元 の医療機関と転院先の医療機関の医師の間で 連絡をとり、救急隊が出場する際には搬送先 医療機関が決定されていることが前提です。 ③ 傷病者本人又は関係者の依頼による選定 傷病者本人又は家族等の関係者から、かか りつけ病院等への搬送依頼があった場合は、 症状や医療機関搬送に要する時間等を総合的 に考慮して、当該医療機関への搬送の必要性 24 要請の対応を他の救急隊がカバーするため、全 体の救急サービスが低下することを考慮しての ことです。 (イ)救急医療の東京ルール 搬送先医療機関決定に時間を要している場 合、地域の救急医療機関が相互に協力、連携し て傷病者を受け入れます。 なお、地域内での受入が困難な場合、総合指 令室に配置されている救急患者受入コーディ ネーター(東京都福祉保健局非常勤職員)が都 内全域での受入調整を行います。 (ウ)救急医療情報システムによる救急医療機関 の収容可否情報の収集 救急医療機関には病院端末装置をを設置して おり、医療機関関係者が入力・更新したリアル タイムの診療情報(各診療科目の診察・手術の 実施の可否・入院可能な空きベッド(男女別) の有無)が、24 時間体制で指令室、救急相談セ ンター、消防署び救急隊の携帯型端末装置に反 映されるシステムが構築されています。 第1章 救急活動体制 図表 1-1-14 病院選定における携帯型端末装置の活用 25 第1章 救急活動体制 3 ポンプ隊と救急隊の連携による救護活動(PA連携活動) ⑴ 概要 火災等に出場するポンプ車が救急事故現場に出場し、救急隊員にポンプ隊員が加わることで、マン パワーを確保した効率的な救護活動を行う「PA連携活動」 (ポンプ小隊等による迅速な救出・救護活 動=愛称「ファイア・クイック・エイド」 )を、平成 12 年 4 月 1 日から開始しています。 ※「PA」とは、ポンプ車(Pumper)と救急車(Ambulance)の頭文字をとったものです。 図表 1-1-15 PA連携の概要 ⑵ 運用区分 PA連携活動は、通報の内容や救急事故の状況に応じて、次のように運用が区分されます。 ア 救命 傷病者が「心肺停止状態である。」「意識がない。 」等の重症と考えられる通報内容から、直ちに傷病 者の救出・救護が必要であると判断された場合。 26 第1章 救急活動体制 イ 搬送困難 救急隊のみでは傷病者の搬送が困難である場合。 ウ 傷害等 傷害事件等で傷病者及び救急隊員を保護する必要がある場合。 エ 繁華街 円滑な救急活動に支障が生じるおそれがある繁華街等で、消防署の管内特性に応じて指定された地 域及び時間帯に救急出場があった場合。 27 第1章 救急活動体制 オ 直近地域 消防署所の直近地域で救急事故が発生し、直ちに傷病者の救出が必要であると判断した場合。 カ 遅延 救急隊の現場到着が大幅に遅延すると予想され、直ちに傷病者の救出・救護が必要であると判断し た場合。 28 第1章 救急活動体制 4 他機関との連携による救急活動 ⑴ 東京DMATとの連携 ア 東京DMAT創設の背景 阪神大震災においては、救出作業と平行して 点滴等を実施すれば、防ぎえた死(Preventable Death)があったと指摘されています。また、震 災で多くの医療機関が機能を失い、「医療の空 実施できるように東京DMATの活動支援・ 安全管理を行います。 (イ)出場要請 東京DMATの出場要請は、東京都知事の代 行として、東京消防庁(指令室)が東京DMA T指定病院に対して行います。 (ウ)要請基準 白」が生まれたという教訓を踏まえ、東京都で ① 負傷者等がおおむね 20 名以上発生した場 は災害現場における医療不在の空白時間を解消 合又は救急隊がおおむね 10 隊以上運用され し、一人でも多くの負傷者を救うため、消防機 る場合 関との連携を含めた専門的なトレーニングを受 けた医師や看護師が医療器材を携えて現場に急 行し、その場で救命処置等を行う災害医療派遣 チーム「東京DMAT(Disaster Medical Assistance Team)」を平成 16 年8月に創設しま ② 重症が2名以上又は中等症が 10 名以上の 負傷者等が発生し、迅速に医療機関に搬送で きない場合又はその可能性がある場合 ③ 負傷者等が1名以上発生し、救助に時間を した。 要するなど迅速に医療機関に搬送できない可 イ 東京DMAT指定病院及び隊員数 能性がある場合 平成 27 年 4 月 1 日現在、東京DMATを編成 ④ 東京DMATが出場し対応することが効果 する医療機関(東京DMAT指定病院)は 25 施 的であると警防本部又は指揮本部長(最先着 設です。 の中小隊長を含む。 )が判断した場合 東京DMAT登録隊員数は、医師 301 名、看 護師・救急救命士 535 名、事務 162 名、計 1,002 名となっています。 ウ 東京DMATの運用形態 (ア)編成 ① 東京DMAT(東京DMAT指定病院) 東京DMATは、1チームあたり医師1 名、看護師等 2 名(必要に応じて事務員1名 ⑵ 救急現場への医師要請 救急現場に医師が出場する運用として、救急 現場への医師の協力要請があります。 ア 運用基準 (ア)救急現場に到着した救急隊長が、次の判断 に基づき医師要請するもの。 ① 傷病者の状態から、搬送することが生命に 危険があると認められる場合 が加わる。 )を基準として構成されます。 ② 東京消防庁東京DMAT連携隊 ② 傷病者の状態からみて搬送可否の判断が困 難な場合 東京消防庁東京DMAT連携隊(以下「D MAT連携隊」という。)は、原則として2名 で構成されます。 ③ 傷病者の救助にあたり医療を必要とする場 合 DMAT連携隊は、査察広報車等で東京D (イ)119 番通報の内容から、警防本部が医師を MAT指定病院に出場し、東京DMATを同 要請し対応することが効果的であると判断す 乗させ災害現場へ出場します。DMAT連携 るもの。 隊は、東京DMATが円滑に医療救護活動を 29 第1章 救急活動体制 イ 出場の形態 東京消防庁の救急自動車が医療機関に医師を 迎えに行き、医師が同乗して救急現場に出場し ます。また、医療機関によっては、独自に保有 しているドクターカー(病院救急車)等によ り、医師が出場する体制をとっています。 図表 1-1-16 東京 DMAT 指定病院 1 日本大学病院 14 東京女子医科大学東医療センター 2 聖路加国際病院 15 東京都立墨東病院 3 昭和大学病院 16 白鬚橋病院 4 東邦大学医療センター大森病院 17 国立病院機構災害医療センター 5 国立病院機構東京医療センター 18 公立昭和病院 6 東京都立広尾病院 19 杏林大学医学部付属病院 7 日本赤十字社医療センター 20 武蔵野赤十字病院 8 東京女子医科大学病院 21 東京都立多摩総合医療センター 9 東京医科大学病院 22 東京医科大学八王子医療センター 10 日本医科大学付属病院 23 東海大学医学部付属八王子病院 11 東京医科歯科大学医学部附属病院 24 青梅市立総合病院 12 日本大学医学部附属板橋病院 25 日本医科大学多摩永山病院 13 帝京大学医学部附属病院 図表 1-1-17 東京消防庁東京 DMAT 連携隊と東京 DMAT との連携活動の概略 30 第1章 救急活動体制 第2節 救急医療機関との連携体制 1 救急医療情報システム ⑴ 概要 救急医療情報システムは、東京都医師会及び 東京都福祉保健局の協力を得て昭和 51 年に運用 情報システムが東京都災害拠点病院の病院端末 装置を中心に整備されました。平成 19 年 3 月か らは、全ての救急告示医療機関(島しょ地区を 除く)に設置されています。 を開始し、医療機関に設置した病院端末装置に ⑵ 運用 より、医療機関の最新診療情報を収集して、救 ア 救急活動における運用(医療機関選定) 急隊の効率的な病院選定や都民への医療機関案 内業務等に活用されています。 通常時は、救急医療情報システムとして運用 しており、救急隊、東京消防庁災害救急情報セ また、阪神・淡路大震災の教訓から、都道府 ンター及び医療機関の三者が、情報通信ネット 県を超えた広域医療情報の収集・活用の重要性 ワークにより連携し、効率的な収容先医療機関 が指摘され、平成 12 年から広域災害・救急医療 の選定に活用されています。 図表 1-2-1 救急活動(通常時)の医療機関選定における救急医療情報システムの運用 イ 広域災害・救急医療情報システム 災者・傷病者の受入れ体制や東京都内で災害が 災害拠点病院等に設置されている前アの病院 発生した場合における当該病院の被害状況等の 端末は、大規模な災害が発生した際に、端末を データ)は、東京消防庁や他の道府県の救急医 通常のモードから災害時のモードに切り替える 療情報センターの広域救急サーバで受信・参照 ことにより広域災害・救急医療情報システムと ができ、また、厚生労働省のバックアップセン しても運用することが可能です。 ターへ伝送されるネットワークが構築されてい 各医療機関の広域災害・救急医療情報システ ます。 ムから入力された病院情報(災害時の病院の被 31 第1章 救急活動体制 2 救急隊指導医制度 ⑴ 概要 救急隊指導医制度とは、救急医療の専門医が 指令室(特別区は千代田区大手町、多摩地区は 立川市)に 24 時間常駐し、オンラインメディカ ルコントロール(後述)として、医学的な見地 から指示や助言を行うものです。 メディカルコントロールとは、傷病者が救急 現場から医療機関へ搬送されるまでの間におい い、救急救命士が特定行為を行う場合の医師の 具体的な指示を行うことになりました。 平成 27 年4月1日現在、34 医療機関等、277 人の医師が救急隊指導医として登録されていま す。 ⑶ 指示、指導及び助言内容 救急隊指導医が主に行う指示及び助言等には 次のようなものがあります。 ア 指示 て、救急救命士等が医行為を実施する場合、当 救急救命士が特定行為(心肺機能停止状態の 該医行為を医師が指示又は指導・助言及び検証 傷病者に対する(「気道確保」「静脈路確保」 「薬 し、それらの医行為の質を保障することを意味 剤投与(アドレナリン)」及び心肺機能停止前の します。 傷病者に対する「静脈路確保」 「薬剤投与(ブド ⑵ メディカルコントロールの区分 ア 直接的メディカルコントロール(オンライ ンメディカルコントロール) 医師が電話、無線等により、救急現場又は搬 ウ糖溶液)」)を行う場合に指示を行うもの。 イ 助言等 (ア)救急処置関係 特定行為以外に救急隊員が行う救急処置に関 送途上の救急隊員と医療情報の交換を行い、救 する助言( 「救急活動基準」の範疇外の医学的判 急隊員に対して処置に関する指示、指導あるい 断が必要となる場合等)を行うもの。 は助言等を与えること、又は救急現場において 救急隊員に直接口頭で指示、指導あるいは助言 (イ)診療科目判断 搬送先医療機関の選定等(救命センター等へ を行うことを意味します。 の搬送の要否判断や、病態に応じた診療科目の イ 間接的メディカルコントロール(オフライ 判断等)を助言するもの。 ンメディカルコントロール) 間接的メディカルコントロールには、救急隊 員の教育カリキュラムの作成、救急現場及び搬 送途上での処置・搬送のプロトコール策定等の 前向き(事前)の間接的メディカルコントロー ルと、救急活動記録の検討・評価、救急活動の 医学的評価に基づくプロトコールの再検討等を 行う後ろ向き(事後)の間接的メディカルコン トロールがあります。 本制度は、昭和 62 年 5 月 1 日に特別区の指令 室で運用を開始し、平成 4 年 4 月 1 日からは、 多摩地区の指令室においても運用を開始しまし た。 さらに、平成4年7月1日からは、救急救命 士の乗務する高度処置救急隊の運用開始に伴 32 (ウ)医療機関との直接交信 収容先医療機関の医師に傷病者の症状等を説 明するもの。 (エ)その他 上記以外の助言を行うもの。 第1章 救急活動体制 図表 1-2-2 救急隊指導医参画医療機関等 1 慶應義塾大学病院 18 聖路加国際病院 2 日本大学病院 19 東京都医師会 3 帝京大学医学部附属病院 20 東邦大学医療センター大橋病院 4 東京医科大学病院 21 東京医科大学八王子医療センター 5 東京女子医科大学病院 22 杏林大学医学部付属病院 6 東邦大学医療センター大森病院 23 公立昭和病院 7 日本医科大学付属病院 24 武蔵野赤十字病院 8 東京警察病院 25 公立阿伎留医療センター 9 東京都立広尾病院 26 国立病院機構災害医療センター 10 東京都立墨東病院 27 日本医科大学多摩永山病院 11 東京大学医学部附属病院 28 東京都立多摩総合医療センター 12 日本大学医学部附属板橋病院 29 青梅市立総合病院 13 国立病院機構東京医療センター 30 東京慈恵会医科大学附属第三病院 14 昭和大学病院 31 日本赤十字社医療センター 15 東京医科歯科大学医学部附属病院 32 国立国際医療研究センター病院 16 東京慈恵会医科大学附属病院 33 順天堂大学医学部附属練馬病院 17 東京女子医科大学東医療センター 34 東京都済生会中央病院 平成 27 年 4 月 1 日現在(順不同) 3 救急業務連絡協議会 ⑴ 概要 救急業務を円滑かつ適正に推進するために おいては市を単位(一部複数市町村)として設 置されています。 ⑵ 主な協議事項 は、救急医療機関との密接な連携が不可欠であ ① 救急隊との連携、協力体制について り、平素から必要な事項や問題点の解決につい ② 多数傷病者発生時の関係機関との連携体制 について て、区域内の医療機関等と協議を行い、その実 効性を高めていく必要があります。 このため、消防機関を事務局として、救急医 ③ 感染症等特異救急事故対策について ④ 救急業務に関する講演及び研究会の開催に ついて 療機関をはじめ関係機関から構成される「救急 業務連絡協議会」が平成 3 年 4 月から設置され ⑤ 医療機関従事者及び救急隊員の表彰につい て ました。 救急業務連絡協議会は、地域単位で設置さ ⑥ 会報の発行について れ、特別区においては行政区単位、多摩地区に ⑦ その他必要とする事項について 33 第1章 救急活動体制 第3節 救急車の適正利用 1 適正利用の推進及び利用者の責務 救急業務等に関する条例には、救急隊の適正な利用について普及啓発を行うことが消防総監の行う 救急業務に関連する業務として規定されている一方、都民の責務として救急隊を適正に利用するよう 努めなければならないことが規定されています。 救急業務等に関する条例(昭和 48 年東京都条例第 56 号)抜粋 (救急業務及びこれに関連する業務) 第2条 2 消防総監は、救急業務に関する業務として、次に掲げる業務を行うものとする。 ⑴ 都民の相談に応じて、必要な情報を提供すること。 ⑵ 救急業務における緊急性の判断に関し、必要な指導及び助言を行うこと。 ⑶ 傷病者を応急に救護するための必要な知識及び技術を普及すること。 ⑷ 救急隊の適正な利用について、知識の普及及び意識の啓発を行うこと。 ⑸ 救急業務の対象となる都民生活において生ずる事故を予防するため、必要に応じて、事故の状況等につ いての確認、事故に関係のある者に対する当該事故の状況等の通知並びに事故の状況等の公表等による知 識の普及及び意識の啓発を行うこと。 ⑹ 患者等搬送用自動車(患者等を搬送するために必要な特別の構造及び設備を備えた自動車をいう。 )等 を用い、及び東京都規則(以下「規則」という。)で定める患者等搬送に関する基準(以下「認定基準」と いう。 )に適合していることの認定を行うこと。 (都民の責務) 第8条 都民は、傷病者を応急に救護するための必要な知識及び技術の習得に努めなければならない。 2 都民は、救急業務の緊急性及び公共性について理解を深め、救急隊を適正に利用するよう努めなければな らない。 (事業者の責務) 第9条 事業者は、第2条第2項第3号から第5号までに規定する業務に協力するよう努めなければならない。 34 第1章 救急活動体制 2 転院搬送時における救急車の適正利用 医療機関にある傷病者を他の医療機関に搬送する転院搬送は、例年全搬送人員の 6%強を占めてお り、そのうち軽症の割合は、例年 11%前後で推移しています(第 2 章第 4 節 11 参照) 。 救急車という限られた医療資源を有効に活用し、都民サービスの低下につながらないようにするた めにも、転院搬送時における救急車の適正利用について各医療機関の協力が必要です。 救急業務等に関する条例(昭和 48 年東京都条例第 56 号)抜粋 第2条 消防総監は,次に掲げる業務を行うものとする。 ⑵ 屋内において生じた傷病者で医療機関等へ緊急に搬送する必要があるもの(現に医療機関にある傷病者で 当該医療機関の医師が医療上の理由により、医師の病状管理の下に緊急に他の医療機関等に移送する必要が あると認めたものを含む。)を医療機関等へ迅速に搬送するための適当な手段がない場合に、救急隊によっ て医療機関等に搬送すること。 転院搬送の基本的な考え方 救急業務は、消防法第 2 条第 9 項及び消防法施行令第 42 条に定義されており、その中に転院搬送についての 具体的な定めはありませんが、国の見解としては次の要件が示されています。 【転院搬送の要件】 「救急業務に該当する転院搬送と言えるためには、医療機関に搬送され初療の後であっても ① 当該医療機関において治療能力を欠き ② かつ他の専門病院に緊急に搬送する必要があり ③ 他に適当な搬送手段がない場合には ④ 要請により出場する との要件を満たすことが要求される。」 (昭和 49 年 12 月 13 日消防安第 131 号、広島県総務部長あて消防庁安全救急課長回答) また、既に医療機関に収容されている傷病者を他の医療機関に搬送することは、病室から手術室へ搬送するの と同様に、原則として搬送中の傷病者の管理を当該医療機関の管理と責任において実施する必要があるため ⑤ 医師が同乗すること を遵守すべきであるとされています。このように、医師の同乗を求めるのは、転院搬送を医療機関の責任で行 うものとして、医師の管理の下、患者に適切に対処する必要があるためです。 転院搬送は、医療体系の問題と考えられ、現に医療法では、地域医療支援病院は、救急用又は患者輸送用自動 車を備えなければならないと規定されていることは、まさにこのような場合に対応することを想定していると言 えます。 転院搬送の判断は患者を管理する医療機関の医師の判断に基づき行われることが多いことから、このような要 件等についての認識と理解が必要と思われます。 35 第1章 救急活動体制 3 広報活動 数に限りある救急車を適正に利用していただくため、世論調査の結果や救急活動統計を踏まえ、 様々な広報活動を展開しています。 図表 1-3-1 広報用リーフレット 図表 1-3-2 電車中吊り広告 36 第1章 救急活動体制 第4節 1 救急相談センターによる相談受付及び医療機関案内 概要 都民が急な病気やけがをした場合に「救急車 を呼ぶべきか」、 「病院で受診すべきか」迷った 2 運用 救急相談センターは、専用の受付電話番号で 相談を受付けています。 際や、どこの病院に行ったらよいのか分からな 救急相談は、救急相談看護師がプロトコール い時などに電話で相談を受け、緊急受診の要否 を使用するとともに必要に応じて医師の助言を や適応する診療科目、診察可能な医療機関等に 受けて相談者の症状の緊急性を判断してアドバ ついて相談者にアドバイスを行います。また、 イスします。 必要に応じて東京民間救急コールセンターや東 京都福祉保健局等が開設する医療情報等に関す る窓口の案内を行います。 救急相談センターは、東京消防庁本部庁舎内 (23 区対応)及び立川合同庁舎内(多摩地区対 応)に設置され、平成 19 年 6 月 1 日から運用を 相談の結果緊急性がある場合は、救急車を出 場させます。 また、緊急性が認められない場合は、受診の 必要性と時機についてアドバイスするとともに 医療機関を案内します。 医療機関案内は、救急相談通信員が救急医療 開始し、救急相談医療チーム(医師、看護師、 情報システムを活用して医療機関の最新診療情 救急隊員経験者等の職員)が 24 時間体制で対応 報を提供します。 しています。 図表 1-4-1 救急相談センターの運用 37 第1章 救急活動体制 3 救急相談センター受付状況 ⑴ 対応内容別受付状況 救急相談センター対応内容別受付状況は以下のとおりです。 図表 1-4-2 救急相談センター受付状況 計 医療機関案内 救急相談 相談前 うち相談後 救急要請※ 救急要請 その他 平成 22 年 292,882 219,459 66,749 8,145 2,133 4,541 平成 23 年 312,390 230,231 79,338 11,103 2,086 735 平成 24 年 321,355 238,257 82,075 10,989 506 517 平成 25 年 314,737 224,511 89,617 13,388 101 508 平成 26 年 330,865 226,123 103,688 18,043 87 967 ※ 相談前救急要請とは、利用者の要請や聴取内容に応じて、救急相談を担当する看護師に電話を接続する前に救急要請に 至った件数を表します。 ⑵ 救急相談の内訳 平成 26 年中の救急相談センター受付件数中、救急相談の内訳は次のとおりです。小児の発熱に関す る相談の割合が最も多くなっています。 図表 1-4-3 救急相談の内訳 発熱(小児) 頭部外傷(小児) 6,163 (5.9%) 8,494 (8.2%) 腹痛 4,516 (4.4%) 頭痛 3,468 (3.3%) その他 平成26年中 64,192 救急相談 (61.9%) 103,688件 めまい・ふらつき 3,328 (3.2%) 発熱 3,071 (3.0%) 四肢・顔面外傷 2,868 (2.8%) 嘔吐・吐き気(小児) 2,671 (2.6%) 異物誤嚥 2,520 (2.4%) 胸痛 2,397 (2.3%) 38 第1章 救急活動体制 4 東京版救急受診ガイド 急な病気やけがをした場合に、 「すぐに病院に 行くべきか」「救急車を呼ぶべきか」など判断に 応します。また、インターネット環境を持たな い都民向けに同内容の冊子も作成しています。 図表 1-4-4 緊急度の分類 迷った時に緊急性の判断ができる、「東京版救急 受診ガイド」を東京消防庁ホームページ上で提 供しており、パソコン、携帯電話、スマート フォンから利用することができます。 「東京版救急受診ガイド」は、緊急度の高い 症状と救急相談センターへの相談が多い症状、 合わせて 19 の症状から該当する症状を選び、表 示される質問から当てはまるものを選択する と、緊急度に応じて結果が表示されます。 なお、該当する症状がない場合や判断に迷う 場合には、救急相談センターへの電話相談で対 図表 1-4-5 東京版救急受診ガイド WEB 版 冊子版 39 第1章 救急活動体制 第 5 節 応急救護知識技術の普及体制 1 や業務委託している公益財団法人東京防災救急 応急手当に関する講習 傷病者の救命効果を高めるためには、バイス タンダー(救急事故現場に居合わせた人)に 協会において実施しています。 ⑴ 経緯 応急手当に関する講習の開始からこれまでの よって行われる応急手当が極めて大切であり、 東京消防庁では家庭内の事故や震災時に備え、 経緯は以下のとおりです。 都民に対して応急手当に関する講習を各消防署 図表 1-5-1 応急手当に関する講習の経緯 昭和 48 年 平成 4 年 応急救護知識技術の普及業務を開始 救命効果の一層の向上を図るため、心肺蘇生等の救命を主眼とした応急手当(救命講習)を積極 的に普及することとなる 平成 6 年 財団法人東京救急協会が設立されたことに伴い、同協会に業務委託 平成 14 年 中・高生に「命の尊さを伝えるメッセージの発信」と題した、学校授業等における講習を開始 平成 17 年 平成 20 年 平成 24 年 非医療従事者に AED(自動体外式除細動器。以下「AED」という。 )の使用が一般市民(都民) にも認められたことから、AED の使用法を含む講習を開始 東京消防庁ホームページの電子学習室と実技講習を併用した、救命講習を開始 ガイドライン2010を踏まえ、受講者のニーズに応じつつ、受講機会の拡大を図るため、救命 入門コース、ステップアップ制度を導入するとともに、電子学習室の受講対象者を拡大 ⑵ 講習の種別 応急手当に関する講習は、次のとおり分類されます。 図表 1-5-2 応急手当に関する講習種別 講習名 時間 応急救護講習 任意 救命入門コース 90 分 普通救命講習 3 時間 応急救護講習 普通救命再講習 2 時間 20 分 普通救命 救命講習 (自動体外式除細動器 4 時間 業務従事者※1 講習) 講習内容 AEDを含む心肺蘇生、止血法及び外傷の応急手当要 領等について、受講者の希望に応じ任意の時間で実施 救命講習の受講が困難な都民及び小学校高学年を対象 にした、胸骨圧迫とAEDの使用方法が中心の講習 心肺蘇生やAEDの使用法、窒息の手当、止血法を学 ぶコース 技能認定の継続を希望する人が受講するコース (知識の確認と実技の評価が加わる) 普通救命講習の内容に知識の確認と実技の評価が加 わったコース 普通救命(自動体外式除細動器業務従事者)講習の内 上級救命講習 8 時間 容に傷病者管理法、外傷の手当要領、搬送法等を加え たコース 上級救命再講習 40 3 時間 技能認定の継続を希望する人が受講するコース (知識の確認と実技の評価が加わる) 第1章 救急活動体制 2 時間 普通救命 ステップアップ 制度 ※2 ステップアップ講習 (3 時間 ) 5 時間 ステップアップ講習 を受講した受講者で、上級救命技能認定を希望する者が 受講する講習 応急手当普及員講習 24 時間 応急手当普及員再講習 3 時間 指導者コース 患者等搬送乗務員 24 時間 基礎講習 患者等搬送乗務員 コース 者で、救命技能認定を希望する者が受講する講習 過去 12 か月以内に「普通救命講習」「普通救命再講習」 上級救命 事業従事者 過去 12 か月以内に「救命入門コース」を受講した受講 3 時間 再講習 緊急即時通報現場派遣員 基礎講習 普通救命講習、普通救命(自動体外式除細動器業務従事 者)講習の指導要領を学ぶためのコース 技能認定の継続を希望する人が受講するコース (知識の確認と実技の評価が加わる) 民間の患者等搬送事業の業務に従事する人のコース 患者等搬送乗務員基礎講習を修了した人の応急手当処置 技能の維持・向上を図るため 2 年毎に受講するコース 火災予防条例に基づき、119 番自動通報制度の承認を得 8 時間 て、緊急即時通報業務を行う人に義務づけられている現 場派遣員に必要なコース 緊急即時通報現場派遣員 実務講習 3 時間 緊急即時通報現場派遣員基礎講習を修了した人の応急手 当処置技能の維持・向上を図るためのコース ※1 一定の頻度で心停止者に対し、応急の対応をすることが期待・想定されている場所等に勤務する人(一定頻 度者)を指します。 ※2 普通救命(自動体外式除細動器業務従事者)講習の場合 ⑶ 電子学習室を活用した救命講習 ⑷ 講習方法等 平成 20 年 4 月 1 日から本格運用が開始された 東京消防庁ホームページ上の電子学習室を活用 した救命講習(以下、 「ネット併用講習」とい う。 )は、前⑵の普通救命講習及び普通救命(自 動体外式除細動器業務従事者)講習で受講可能 であり、受講者の選択肢を広げることにより受 講機会の拡大を図っています。 公益財団法人東京防災救急協会の講習受付の 専用電話及びインターネット受付のホームペー ジアドレスがあり、講習を申し込むことができ ます。また、最寄りの消防署においても、講習 を実施しています。 講習の対象者は都内在住、在勤、在学者で す。 なお、平成 24 年 1 月 1 日から、受講対象者を 受講を希望する個人及び団体に拡大しました。 指導員がすべての指導を行う従来の救命講習 と同等の学習効果が得られ、受講者からは「自 分のペースで学習が進められる」 「繰り返し学習 ができる」等との意見が寄せられています。 ネット併用講習受講者の推移は、次のとおりで す。 図表 1-5-3 ネット併用講習受講者の推移 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 5,994 6,518 8,909 41 第1章 救急活動体制 2 講習受付専用電話 オーキューキューゴ 03-5276-0995 応急手当奨励制度 ⑴ 目的等 救命効果を高めるために、救急事故現場に居 (平日 午前9時∼午後4時) 合わせた多くの人々が応急手当を実施できる体 制づくりが重要であることから、応急手当の普 ホームページアドレス 及啓発方策の一つとして、事業所の応急手当の http://www.tokyo-bousai.or.jp 普及啓発に関する認識を高めてもらい、事業所 (午前6時∼深夜2時)※12/28∼1/4 を除く 自らが実行性のある応急救護体制づくりができ るように、救命講習に対する積極的な取組みを 奨励する制度です。 ⑸ 技能認定証 前(2)の講習の受講により、一定の技能を習得 した人に対して、技能認定証が交付されます (応急救護講習は技能認定証の交付はされませ んが、救命入門コースでは救命入門コース受講 なお、平成 25 年 4 月から制度を拡充し、事業 所以外にも、商店街、町会及び自治会、その他 の団体(以下「事業所等」という。)を制度の対 象としました。 ⑵ 救命講習受講優良証 証が配布されます) 。 認定証の有効期限は3年間であり、有効期間 応急手当の普及に関して、下記の交付要件を 内に再講習を受講した場合の有効期限は、受講 満たしている事業所に対して、消防署長が救命 日から 3 年間となります(ただし、患者等搬送 講習受講優良証を事業所に対して交付します。 乗務員基礎講習及び同再講習の場合は、適任証 が交付され、有効期限は 2 年間となります) 。 平成 27 年 6 月 1 日現在、1,223 事業所に対し て交付しています(前年比 126 件増) 。 交付要件及び業態別交付状況は、次のとおり です。 図表 1-5-4 救命講習受講優良証 交付要件 1 2 救命講習の普及を推進する人(応急手当普及員等)が養成されている 事業所 従業員総数の 30%以上が、救命講習修了者であること 商店街 商店街の総店舗数の 30%以上の店舗に、救命講習修了者が1名以上いること 町会・自治会 町会、自治会の総世帯数の 30%以上の世帯に、救命講習修了者が1名以上いること 図表 1-5-5 救命講習受講優良証 業態別交付状況 業態 42 事業所数 業態 事業所数 ガソリンスタンド 246 公衆浴場 30 公共交通機関 147 官公庁 24 教育機関 145 金融・保険 23 保健福祉施設 107 スポーツクラブ等 19 ビル管理・警備業 101 劇場等 10 ホテル・旅館 50 公園・遊園地 理容・美容院 35 その他 デパート等 32 7 247 第1章 救急活動体制 (3) 優良証交付事業所等の公表及び優良マーク の送付 優良証が交付された事業所等の希望に応じ、 心安全なまちづくりのための意識啓発、広報等 に関する取組みを募集しています。 ⑶ 募集対象 事業所等の安心安全を都民へ周知する目的で、 東京消防庁ホームページ上にて事業所等の名称 応急手当奨励制度により救命講習受講優良証 交付を受けた次の団体としています。 を公表するとともに、名刺やステッカー、その 他の媒体に掲示できる優良マーク(優良証が交 付されていることを表すマーク)を送付してい ます。 3 ① 事業所 ② 町会(自治会、マンション管理組合等) ③ 商店街(おおむね 20 店舗以上の商店) ④ 教育機関(保育所、幼稚園、小学校、中 学校、高等学校、大学等) 地域の応急手当普及功労賞 ⑴ 経緯 地域の応急手当普及功労賞は、平成 16 年に地 4 東京都応急手当普及推進協議会 ⑴ 経緯 震などの自然災害に対する被害の軽減や火災等 消防総監の諮問機関である東京消防庁救急業 の未然防止に関する地域の取組みを表彰し、優 務懇話会の第 25 期答申(平成 17 年 3 月)にお 良な事例を他の地域に広めることを目的として いて、効果的な応急手当の普及を図るため、東 創設された「地域の防火防災功労賞制度」の救 京都応急手当普及推進協議会の設立が提言さ 急部門として、平成 26 年6月に新設されたもの れ、東京消防庁が東京都全体としての総合的な で、応急救護体制に配慮した安全性の高いまち 応急手当の普及を推進するため、関係団体、行 づくりの取組みを表彰し、優良な事例を他の地 政機関等に参加を呼びかけ、平成 17 年 7 月 25 域に広め地域の救護力向上を図ることを目的と 日に発足しました。 しています。 ⑵ 構成団体・機関 ⑵ 募集テーマ 応急救護体制作りのための救命講習受講促 区町村、交通機関、医療機関、教育機関、事 業所等の 25 団体からなります。 進、事業所と地域が一体となった連携強化、安 図表 1-5-6 東京都応急手当普及推進協議会 構成団体・機関 1 一般社団法人東京バス協会 14 東京都交通局 2 一般社団法人日本ホテル協会 15 東京都港湾局 3 稲城市消防本部 16 東京都生活文化局 4 関東鉄道協会 17 東京都青少年治安対策本部 5 警視庁 18 東京都石油業協同組合 6 公益財団法人東京都体育協会 19 東京都総務局 7 公益財団法人東京防災救急協会 20 東京都都市整備局 8 公益財団法人東京連合防火協会 21 東京都福祉保健局 9 公益社団法人東京都医師会 22 特別区代表(防災担当課長幹事) 10 市町村代表(東京都市町村防災事務連絡協議会幹事) 23 日本赤十字社東京都支部 11 東京商工会議所 24 日本百貨店協会 12 東京消防庁 25 東日本旅客鉄道株式会社 13 東京都教育庁 平成 27 年3月現在(50 音順) 43 第1章 救急活動体制 ⑶ 協議会の目標等 ① ※2 15 歳から 69 歳とした根拠は、応急手当の バイスタンダーによる応急手当の実施率 普及に関しては、義務教育修了までに学ぶこ ※1 50% を目指し、知識・技術の普及を推進す とが重要であること、また近年の救命講習受 る。 講者の動向として、中学校卒業までに受講す ② 15 歳から 69 歳※2までの東京都の昼間人口 の 20% ③ る人数が増え、70 歳以降から極端に減少し ※3 に、AEDの使用方法を含む応急 ていることから区切りとしたものであり、こ 手当講習を実施することにより、救命効果を の年齢層以外の受講がふさわしくないとした 高める。 ものではありません。 市区町村、医療機関、学校、事業所それぞ ※3 20%とした根拠は、アメリカの統計学者 れの役割分担に基づいた応急手当実施体制づ シェーモスの学説に基づくもので、科学的知 くりを推進する。 識、教養を有する人の割合が社会全体の 20% ※1 50%とした根拠は、アメリカのシアトルに いるとすると、複数の人が集まる場面で、科 おいて、心肺機能が停止した傷病者に対し 学的知識、教養を有する人が少なくとも1人 て、一般市民が心肺蘇生を行っていた割合が いる確率が大きくなり、科学的教育の普及目 44%あり、そのうち生存退院率が 45%であっ 標とすべきとされていることから、目標とし たという報告に基づき、目標として設定した て設定したものです。 ものです。 第 6 節 患者等搬送事業者 1 患者等搬送事業 体の不自由な方を病院や福祉施設等へ搬送す 制度を設けて、東京消防庁患者等搬送事業者認 る「患者等搬送事業」は、高齢化社会の進展に 定表示制度として条例化し、その基準に適合し 伴い、今後利用者がより一層増加することが予 た事業者に対して東京消防庁認定事業者として 想されます。 認定証を交付しています。 これらの事業は、救急車を利用するほどでも ない緊急性のない患者等を対象としているもの の、搬送中容態が悪化することは常に危惧され ています。また、患者間における感染等、不測 の事態も予測されます。 このため東京消防庁では、利用者の安全性、 平成 27 年 3 月 31 日現在、223 社、246 事業 所を認定しています。 3 東京民間救急コールセンターの 設置・運営支援等 ⑴ 経緯 利便性を確保するため、患者等を搬送中、容態 東京消防庁管内では、救急出場件数の増大に が悪化した場合の消防機関への通報、連絡体制 伴い、救急隊の現場到着時間の遅延等、救命効 の確保及び応急手当の実施、さらには感染防止 果への影響が懸念されています。 対策などについて、患者の安全確保の面から一 そのため、東京消防庁では、救急需要対策の 定の基準に基づいた指導を行っています。 一環として、民間救急を利用する際の受付窓口 2 である「東京民間救急コールセンター(以下 認定制度 東京消防庁では、患者等搬送事業者(以下 「民間救急」という。 )への指導とともに、認定 44 「コールセンター」という。) 」の設置・運営を 支援することで、緊急性が認められない転院搬 第1章 救急活動体制 送や、通院、入退院等における民間救急の活用 促進を図ることとしました。 ⑶ コールセンター連絡先(民間救急車・サ ポート Cab) 平成 16 年 10 月から平成 17 年 3 月までの間 ナビダイヤル は、東京消防庁が試験的な運用を実施し、平成 オーミンキュウオーキュウキュウ 17 年 4 月 1 日からは、財団法人東京救急協会 0570-039-099 (現・公益財団法人東京防災救急協会)によ り、年中無休での運用が開始されました。 上記の電話がつながらない時 平成 27 年 3 月 31 日現在、東京消防庁認定事 業所のうち、89 社、94 事業所がコールセンター 03-3262-0039 に登録されています。 平日 9 時∼17 時(オペレーターによる案内) また、平成 17 年 9 月からは、「サポート ※上記以外は自動音声メッセージによる案内 Cab」と呼ばれる、救命講習を修了した乗務員 ホームページアドレス が乗務する一般のタクシーの案内も実施してお り、自力受診を希望する都民に対し、一層の利 http://www.tokyo-bousai.or.jp/ call-center.html 便性の向上を図っています。 コールセンターでは、自力歩行が困難で、寝 台(ストレッチャ−)や車椅子を必要とする方 には民間救急を、自力歩行が可能な場合はサ ポート Cab を案内しています。 ⑵ コールセンターの利用例 ① 病院や診療所への通院、転院 ② 入退院、一時帰宅 ③ 自宅から駅、空港への搬送 ④ 冠婚葬祭への参列 ⑤ 福祉施設への搬送 ⑥ リハビリ、温泉施設への搬送 4 東京民間救急コールセンター登録 事業者連絡協議会 患者等搬送事業の安全とサービスの向上及び 東京消防庁との連携強化を図るため、事業者が 相互に協力を行い、患者等搬送の適正化、円滑 化を図るために平成 18 年 3 月に「東京民間救急 コールセンター登録事業者連絡協議会」が発足 しました。 同協議会は、東京消防庁との間で協定を締結 し、大規模災害時において多数の被災者が発生 して、東京消防庁の救急車では対応しきれない 場合に、緊急性の低い傷病者の搬送体制を補完 する車両として運用することとしています。 45 第1章 救急活動体制 第 7 節 救急業務の適正な推進に関する機関等 1 東京消防庁救急業務懇話会 救急業務懇話会は、救急業務の適正な推進を 図るため、消防総監の諮問機関として、昭和 41 年 3 月に設置されました。 さらに、昭和 48 年に制定された「救急業務等 に関する条例」第 12 条に基づき、救急業務にか かわる専門的事項を諮問する救急業務懇話会と して位置づけられました。 設置以来、延べ 32 回にわたる諮問事項を答申 しており、東京消防庁の救急業務の充実発展と 救急行政の効果的な発展に寄与しています。 平成 2 年以降の諮問・答申経過は、次のとお りです。 図表 1-7-1 東京消防庁救急業務懇話会諮問・答申経過 諮問年月日 第 15 回 平成2年 6 月 25 日 諮問事項 1 救命効果を高めるための救急処置に関する教育はいか にあるべきか 2 救急隊員の教育訓練施設はいかにあるべきか 答申年月日 施策の具現化 平成 3 年 消防学校改築時に施設へ 5月2日 反映 平成 4 年 特定行為プロトコールの 3 月 23 日 制定 救急処置範囲拡大に伴う救急活動はいかにあるべきか 第 16 回 平成 3 年 7 月 16 日 1 高度な救急処置を行う救急活動のプロトコール(活動 手引書)のあり方について 2 救急処置範囲拡大に伴う救急隊と医師との連携方策に ついて 第 17 回 1 救急救命士の資格取得後における救急隊員教育のあり 方はいかにあるべきか 平成 4 年 7 月 24 日 2 救急処置範囲の拡大に伴う病院選定基準はいかにある 平成 5 年 4月5日 救急隊員生涯教育の体系化 べきか 第 18 回 平成 5 年 多数傷病者発生時における現場救護所等での活動要領はい 平成 6 年 かにあるべきか 3 月 24 日 東京消防庁が有する救急情報の効果的活用方策はいかにあ 平成 7 年 るべきか 3 月 13 日 多数傷病者発生時活動基準の制定 7 月 27 日 第 19 回 平成 6 年 7 月 21 日 第 20 回 平成 7 年 今年の救急活動を踏まえ、ヘリコプターを活用した効果的 平成 8 年 平成 10 年 10 月 な救急業務は、いかにあるべきか 3 月 11 日 救急ヘリ運用開始 平成 9 年 平成 10 年 4 月 3 月 24 日 救急救命士定期教育の開始 7月7日 第 21 回 平成 8 年 救急救命士の教育・研修体制はいかにあるべきか 7 月 26 日 第 22 回 平成 9 年 9月3日 46 傷病者の救命効果を高めるために事業所等の応急救護体制 平成 10 年 はいかにあるべきか 7 月 17 日 平成 12 年 4 月 事業所に対する応急手当 奨励制度の実施 第1章 救急活動体制 第 23 回 119 番通報受信時における重症度・緊急度分類システムの 平成 10 年 構築等、効率的な救急活動を確保するための方策はいかに 12 月 2 日 あるべきか 平成 12 年 3 月 10 日 第 24 回 平成 13 年 医学的観点から救急救命士を含む救急隊員が行う応急処置 平成 14 年 等の質を保障する体制はいかにあるべきか 3 月 28 日 7月9日 第 25 回 バイスタンダー(bystander:その場に居合わせた人)によ 平成 16 年 る応急手当の実施率及び質を高め、救命効果を向上させる 7月1日 ための方策はいかにあるべきか 平成 17 年 3月8日 第 26 回 救急業務における傷病者の緊急性に関する選別(トリアー 平成 17 年 ジ)及びその導入のための環境整備はいかにあるべきか 平成 18 年 3月9日 7月4日 平成 14 年 10 月 東京都メディカルコントロール協 議会設置 東京都応急手当普及推進 協議会の設置 平成 19 年 6 月 東京消防庁救急相談センター、救 急搬送トリアージの開始 第 27 回 平成 18 年 情報通信技術革新を踏まえた効率的かつ効果的な救急活動 平成 19 年 はいかにあるべきか 3 月 13 日 救急活動における消防と医療機関相互の情報共有化はいか 平成 20 年 6 月 26 日 第 28 回 平成 19 年 にあるべきか 3月4日 救急医療情報システムの 更新等 9 月 25 日 第 29 回 平成 20 年 今後の社会情勢と都民のニーズを踏まえ、救急車の適正利 平成 22 年 高齢者等を中心とした傷病者情報 用を推進するための方策はいかにあるべきか 2 月 23 日 の伝達手段の斉一化 119 番救急要請時における救急相談センター等との連携及び 平成 23 年 そのための社会的コンセンサスの形成はいかにあるべきか 3 月 22 日 バイスタンダーとして、誰もが安心して救護の手をさしの 平成 24 年 べるための方策はいかにあるべきか 3 月 23 日 航空隊及び消防救助機動部隊における救急救命士に求めら 平成 25 年 消防救助機動部隊の れる能力及び教育体制はいかにあるべきか 5 月 28 日 救急資格者等への教養 12 月 15 日 第 30 回 平成 22 年 8月3日 第 31 回 平成 23 年 応急手当奨励制度の拡充 9 月 27 日 第 32 回 平成 24 年 11 月 5 日 47 第1章 救急活動体制 2 東京都メディカルコントロール ⑴ 目的 協議会は、消防機関による救急業務としての 協議会 傷病者(消防法第 2 条第 9 項に規定する傷病者 医学的観点から救急活動の質を保障するため をいう。以下同じ。 )の搬送及び医療機関による の制度(いわゆるメディカルコントロール体 当該傷病者の受入れの迅速かつ適切な実施を図 制)を担うため、平成 14 年 11 月に、東京都総 るとともに、救急隊員(救急救命士を含む。以 務局、東京都健康局(現福祉保健局)及び東京 下同じ。 )の資質を向上し、医学的観点から救急 消防庁の共同管理により、東京都メディカルコ 隊員が行う応急処置等の質を保障することによ ントロール協議会(東京都の附属機関)が設置 り、傷病者の救命効果の向上を図ることを目的 されました。 としています。 その後、平成 21 年 5 月に消防法が改正された ことを受け、同年 10 月からは、消防法第 35 条 の 8 に定める、傷病者の搬送及び受入れの実施 に関する基準の協議並びに連絡調整等を行う、 ⑵ 組織 協議会の組織図及び主な協議事項は次のとお りです。 消防法上の協議会として位置付けられました。 図表 1-7-2 組織図及び主な協議事項 東京都メディカルコントロール協議会 事後検証委員会 指示指導医委員会 救急隊員の教育 に関する委員会 救急業務に対する医 救急活動を行う救急 救急処置基準及び実 救急隊員に対する教 学的観点及び実施基 救命士に対する指示 施基準の策定等に関 育及び必要とされる 準からの検証に関す 体制並びに救急隊員 する事項 救急救命処置の技能 る事項 に対する指導及び助 言体制に関する事項 48 救急処置基準委員会 認定に関する事項 第2章 救急活動統計 第2章 救急活動統計 49 第2章 救急活動統計 第1節 救急出場件数 1 救急業務法制化以降の推移 ⑴ 出場件数・搬送人員・救急隊数の推移 救急出場件数は、救急業務が法制化された昭和 38 年(1963 年)の 10 万 2,660 件から平成 26 年(2014 年)には 757,554 件となり、51 年間で約 7.4 倍の増加となっています。 同じく救急隊数の推移は、69 隊から 238 隊と約 3.4 倍の増加で、1隊あたりの年間平均出場件数は 1,488 件から 3,196 件と約 2.1 倍の増加となっています。 図表 2-1-1 救急業務法制化以降の救急出場件数・搬送人員の推移 800,000 年間出場件数 700,000 600,000 500,000 年間搬送人員 400,000 300,000 200,000 100,000 0 S38 S43 S48 S53 S58 S63 H5 H10 H15 H20 H26 S38∼S50 は搬送人員のデータがないため「救護人員」としています。 図表 2-1-2 救急隊数及び1隊あたり年間平均出場件数の推移 [件] 4,000 H26 1隊平均 [隊] 3,196件 400 3,500 350 3,000 300 S38 1隊平均 1隊あたり年間平均件数 1,488件 2,500 250 2,000 200 1,500 150 救急隊数 1,000 100 500 50 0 0 S38 50 S43 S48 S53 S58 S63 H5 H10 H15 H20 H26 第2章 救急活動統計 図表 2-1-3 救急出場件数の推移(年次別) 年次 出場件数 搬送人員 隊数 年次 出場件数 搬送人員 隊数 昭和 11 年 1,022 837 6 昭和 51 年 246,682 224,291 149 昭和 12 年 1,736 1,307 6 昭和 52 年 254,709 228,289 151 昭和 13 年 1,937 1,528 6 昭和 53 年 255,853 230,109 153 昭和 14 年 2,206 1,922 6 昭和 54 年 263,141 240,936 153 昭和 15 年 2,161 1,834 6 昭和 55 年 280,395 258,860 153 昭和 16 年 2,208 1,787 6 昭和 56 年 282,886 260,399 153 昭和 17 年 1,330 1,298 7 昭和 57 年 289,090 267,804 153 昭和 18 年 1,220 1,185 7 昭和 58 年 300,299 279,163 153 昭和 19 年 962 881 7 昭和 59 年 307,420 288,735 154 昭和 20 年 245 239 3 昭和 60 年 317,375 299,590 157 昭和 21 年 1,231 1,199 18 昭和 61 年 325,931 307,560 160 昭和 22 年 2,897 2,660 19 昭和 62 年 343,951 324,981 160 昭和 23 年 3,089 2,722 17 昭和 63 年 364,902 343,312 162 昭和 24 年 3,967 3,608 17 平成元年 378,205 355,654 165 昭和 25 年 7,846 7,534 19 平成 2 年 392,200 367,848 165 昭和 26 年 10,108 9,267 23 平成 3 年 401,104 374,616 168 昭和 27 年 10,747 9,684 23 平成 4 年 408,864 383,550 173 昭和 28 年 12,475 10,985 25 平成 5 年 410,828 382,410 176 昭和 29 年 15,665 13,465 25 平成 6 年 423,584 392,423 179 昭和 30 年 19,159 16,075 25 平成 7 年 448,450 416,173 183 昭和 31 年 25,320 21,350 25 平成 8 年 465,548 434,206 184 昭和 32 年 33,478 28,691 30 平成 9 年 482,612 453,004 191 昭和 33 年 44,120 37,882 39 平成 10 年 511,892 480,139 195 昭和 34 年 54,968 47,459 49 平成 11 年 537,416 504,675 198 昭和 35 年 70,206 62,905 57 平成 12 年 575,690 540,660 201 昭和 36 年 80,468 73,088 62 平成 13 年 606,695 567,451 204 昭和 37 年 87,432 80,568 66 平成 14 年 629,883 588,502 207 昭和 38 年 102,660 94,095 69 平成 15 年 663,765 616,996 212 昭和 39 年 117,948 105,439 70 平成 16 年 678,178 626,231 217 昭和 40 年 121,865 108,974 78 平成 17 年 699,971 643,849 222 昭和 41 年 131,160 118,774 83 平成 18 年 686,801 626,543 227 昭和 42 年 142,710 132,368 85 平成 19 年 691,549 623,012 229 昭和 43 年 157,832 150,972 91 平成 20 年 653,260 583,082 229 昭和 44 年 178,828 171,937 96 平成 21 年 655,631 581,358 229 昭和 45 年 191,890 184,420 103 平成 22 年 700,981 617,819 231 昭和 46 年 208,155 199,965 108 平成 23 年 724,436 638,093 232 昭和 47 年 215,621 205,896 112 平成 24 年 741,702 649,429 233 昭和 48 年 240,419 229,059 120 平成 25 年 749,032 655,925 236 昭和 49 年 247,559 232,993 135 平成 26 年 757,554 664,629 238 昭和 50 年 253,476 236,859 149 総数 21,716,791 19,936,017 − 昭和 11 年∼昭和 50 年は搬送人員のデータがないため救護人員としています。 隊数は各年 12 月 31 日現在の数を示しています。 51 第2章 救急活動統計 ⑵ 救急隊 1 隊当たりの人口カバー率と救急車利用状況の推移 救急隊1隊がカバーする人口割合(人口カバー率)は、昭和 52 年当時は人口約 7.5 万人に 1 隊でし たが、平成 26 年には約 5.6 万人に 1 隊となりました。 一方、同年での比較における都民の救急車の利用状況は、都民 45 人に 1 人の利用であったものが、 17 人に1人の利用となっています。 これは、都民の救急車利用頻度の上昇が救急隊の人口カバー率の上昇を上回っていることを示して います。 図表 2-1-4 救急隊1隊あたりの人口カバー率と都民の救急車利用状況の推移 [都民利用状況:人] [人口カバー率:万人] 0 10 H26 都民の17人に1人が利用 2 15 4 20 6 25 人口カバー率 H26 8 30 人口5.6万人に救急自動車1台 10 35 都民利用状況 12 40 14 45 16 50 S38 S43 S48 S53 S58 S63 H5 H10 都民の救急車利用状況のデータについては、昭和 51 年以降のデータを表示しています。 52 H15 H20 H26 第2章 救急活動統計 2 過去5年間の推移 平成 22 年から平成 26 年までの、過去 5 年の東京消防庁の救急出場件数の推移及び平成 25 年中にお ける全国の出場件数は次のとおりです(平成 26 年 4 月 1 日現在、全国救急隊数 5,028 隊、救急車台数 (非常用含む)6,114 台) 。 図表 2-1-5 過去5年間の救急出場件数等の推移 区分 平成 22 年 出場件数 平成 23 年 平成 24 年 平成 25 年 平成 26 年 全国※ 700,981 724,436 741,702 749,032 757,554 5,912,623 対前年増加数(件) 45,350 23,455 17,266 7,330 8,522 106,922 対前年増加率(%) 6.9 3.3 2.4 1.0 1.1 1.8 1 日平均件数 1,920 1,985 2,027 2,052 2,075 16,190 1 隊当たり平均件数 3,035 3,136 3,183 3,174 3,196 - 8.3 8.6 8.7 8.7 8.8 - 18 人 17 人 18 人 17 人 17 人 24 人 45 秒 44 秒 43 秒 42 秒 42 秒 5.3 秒 569 576 570 572 575 462 1 隊 1 日平均件数 都民(国民)利用状況 (何人に 1 人の割合) 出場頻度 (何秒に 1 回の割合) 人口 1 万人あたりの件数 全国の数値は平成 25 年のものです。 3 救急隊別出場件数の推移 平成 26 年中、1隊あたりの最多出場件数は、大久保救急隊の 4,426 件でした。 また、出場件数 3,000 件を超えた救急隊は、全隊数の 76.8%にあたる 182 隊でした。 図表 2-1-6 救急隊別出場件数上位 10 隊の推移 順位 平成 22 年 平成 23 年 平成 24 年 平成 25 年 平成 26 年 1 大久保 3,958 大久保 4,154 大久保 4,076 大久保 4,333 大久保 4,426 2 向島 3,698 向島 3,767 神田 3,845 本郷 3,919 戸塚 4,026 3 豊島 3,687 大島 3,764 城東 3,765 池袋 3,874 池袋 3,970 4 砂町 3,661 淵江 3,732 大師前 3,760 新宿御苑1 3,860 本郷 3,948 5 足立 3,650 城東 3,720 世田谷 3,758 立花 3,825 京橋 3,859 6 淵江 3,629 足立 3,709 立花 3,757 銀座 3,808 志村 3,797 7 世田谷 3,625 大師前 3,681 新宿御苑1 3,756 京橋 3,774 城東 3,791 8 綾瀬 3,625 板橋 3,659 尾久 3,754 西新宿1 3,753 砂町 3,769 9 城東 3,605 青戸 3,656 西新宿1 3,752 新宿御苑2 3,745 西新宿1 3,758 10 京橋 3,602 神田 3,655 池袋 3,744 志村坂上 3,736 南綾瀬 3,744 3,000 件 142 隊 168 隊 182 隊 178 隊 182 隊 全隊数※ 231 隊 231 隊 233 隊 236 隊 237 隊 割合 61.5% 72.7% 78.1% 75.4% 76.8% 以上の隊 各年 4 月 1 日現在 53 第2章 救急活動統計 図表 2-1-7 救急隊別出場件数 隊名 件数 隊名 48,094 玉川 3,233 池袋 3,970 上沼田 3,137 分梅 3,078 豊田 2,758 丸の内 3,272 奥沢 2,948 長崎 3,305 本木 3,347 是政 3,028 高幡 3,099 永田町 3,131 用賀 3,134 高松 3,691 舎人 2,541 栄町 3,090 福生 2,666 第一方面計 件数 隊名 件数 隊名 神田 3,690 玉川新町 2,977 王子 3,338 三崎町 3,217 成城 3,045 十条 3,411 第七方面計 京橋 3,859 千歳 3,258 赤羽 3,524 銀座 3,743 烏山 3,002 赤羽台 3,674 日本橋 3,665 渋谷第1 3,435 滝野川 3,437 東駒形 月島 3,265 渋谷第2 3,306 三軒家 3,566 向島 3,529 芝 3,284 恵比寿 三田 3,510 松濤 麻布 3,711 代々木 3,152 赤坂 3,375 富ケ谷 3,102 高輪 3,669 原宿 2,849 港南 2,703 第四方面計 第二方面計 2本部機動 60,180 四谷 55 新宿御苑第1 件数 隊名 件数 昭島 2,633 羽村 2,555 昭和 2,675 瑞穂 1,962 本所 3,582 大神 2,784 熊川 2,471 緑 3,460 調布 3,468 多摩 3,266 3,195 つつじケ丘 3,091 多摩センター 3,298 3,586 国領 3,055 秋川 1,829 2,162 墨田 3,266 小金井 2,971 秋留台 61,630 立花 3,725 緑町 2,892 檜原 406 板橋 3,658 深川 3,738 小平 3,274 奥多摩 424 常盤台 3,462 有明 2,374 小川 3,278 小茂根 3,345 豊洲 3,257 花小金井 3,456 志村 3,797 森下 3,436 東村山 2,946 蓮根 3,424 城東 3,791 秋津 2,841 3,492 赤塚 3,277 東砂 3,428 本町 3,372 3,694 志村坂上 3,725 大島 3,682 国分寺 3,218 3,317 第十方面計 85,828 3,047 新宿御苑第2 3,592 高島平 3,380 砂町 3,769 戸倉 3,016 大崎 2,815 牛込 3,271 練馬 3,651 本田 3,610 狛江 3,100 五反田 3,257 新宿第1 3,394 平和台 3,428 南綾瀬 3,744 北多摩西部 2,974 大井 2,986 新宿第2 3,546 貫井 3,530 青戸 3,341 三ツ木 2,275 滝王子 3,173 落合 3,407 光が丘 3,531 奥戸 3,346 清瀬 2,370 八潮 2,085 戸塚 4,026 北町 3,492 金町 3,370 東久留米 3,002 荏原 3,397 大久保 4,426 石神井 3,353 柴又 3,140 新川 2,580 旗の台 3,185 西新宿第1 3,758 関町 3,052 水元 3,071 西東京 3,217 大森 2,946 西新宿第2 3,601 大泉 3,170 江戸川 3,572 田無 3,393 馬込 2,931 中野 3,444 大泉学園 2,977 小松川 3,590 西原 3,324 市野倉 3,038 宮園 3,378 瑞江 3,273 山谷 3,008 野方第1 3,408 葛西 3,639 第九方面計 3,200 石神井公園 81,799 森ケ崎 2,370 野方第2 3,322 第六方面計 70,425 田園調布 2,922 鷺宮 3,361 6本部機動 100 久が原 3,103 杉並 3,313 上野 3,716 蒲田 3,415 永福 3,146 下谷 3,438 羽田 2,947 堀ノ内 3,563 浅草 3,410 空港 715 阿佐谷 3,356 浅草橋 3,239 北小岩 3,245 矢口 2,849 高円寺 3,351 日本堤 3,484 下丸子 2,633 高井戸 3,096 今戸 3,098 第八方面計 西蒲田 3,303 荻窪 3,392 荒川 3,538 8本部機動 西荻 2,879 南千住 3,447 立川 3,114 みなみ野 2,231 久我山 2,790 尾久 3,734 錦町 3,588 青梅 2,857 3本部特殊 71,204 12 船堀 3,419 9 本部機動 55 南葛西 3,026 八王子第1 3,601 小岩 3,279 八王子第2 3,380 篠崎 2,858 富士森 3,181 南小岩 3,420 元八王子 3,089 小宮 2,854 浅川 2,946 116,324 北野 2,870 114 由木 2,788 尾竹橋 3,511 国立 3,406 長淵 2,211 56,408 千住 3,253 砂川 2,743 町田第1 3,365 小石川 3,329 足立 3,399 武蔵野 3,081 町田第2 3,115 大塚 3,366 綾瀬 3,316 武蔵境 62 忠生 2,994 3,555 本郷 3,948 淵江 3,279 吉祥寺 2,947 南 2,490 3,245 根津 3,533 大谷田 3,332 三鷹 3,311 鶴川 2,775 松原 3,500 豊島 3,658 神明 3,251 下連雀 3,142 西町田 2,218 三宿 3,549 巣鴨 3,501 西新井 3,342 大沢 3,144 成瀬 2,777 上北沢 3,150 目白 3,157 大師前 3,513 府中 3,271 日野 3,106 目黒第1 3,475 第五方面計 目黒第2 3,309 大岡山 3,122 世田谷 宮の坂 54 件数 105,232 品川 第三方面計 隊名 第2章 救急活動統計 4 PA連携活動と救急出場件数 過去5年の推移をみると、救急出場件数に占めるPA連携件数の割合は、ほぼ横ばいです。 運用区分別では「救命」が約 8 割を占め、次いで「搬送困難」の割合が多くなっています。増加傾 向にあった「遅延」の割合は、平成 25 年に引き続き減少しました。 図表 2-1-7 PA連携活動の件数及び救急出場件数に占める割合の推移 900,000 800,000 100% 757,554 90% 749,032 741,702 724,436 700,981 救急出場件数 80% 700,000 70% 600,000 60% 500,000 50% 400,000 40% PA連携の割合 300,000 21.8% 22.4% 20.8% 21.6% 30% 21.4% 200,000 20% 100,000 153,030 165,983 150,832 PA件数 161,604 0 平成22年 平成23年 平成24年 10% 161,951 平成25年 0% 平成26年 図表 2-1-8 PA連携活動運用区分別構成比率の推移 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 平成22年 救命 79.3% その他 20.7% 平成23年 78.2% 21.8% 平成24年 79.2% 20.8% 平成25年 78.0% 22.0% 平成26年 77.7% 22.3% [運用区分「救命」以外の内訳] 搬送困難 平成22年 平成23年 13.8% 15.0% 平成24年 13.8% 平成25年 14.6% 平成26年 15.4% 障害等 繁華街等 直近地域 遅延 1.8% 1.6% 1.5% 1.3% 1.3% 1.8% 2.0% 1.3% 1.8% 1.8% 1.6% 1.9% 2.0% 1.9% 1.7% 1.9% 2.3% 1.8% 2.3% 1.5% 55 第2章 救急活動統計 図表 2-1-9 所属別 PA 連携活動件数 所属 救命 搬送困難 傷害事件等 繁華街等 直近地域 遅延 合計 管内救急 PA 連携 出場件数 の割合 丸 の 内 770 283 13 - 72 14 1,152 4,615 25.0% 麹 町 584 244 8 - 291 6 1,133 3,653 31.0% 神 田 949 303 11 89 49 7 1,408 5,318 26.5% 京 橋 889 262 25 192 21 7 1,396 5,726 24.4% 日 本 橋 648 132 5 1 9 3 798 4,231 18.9% 臨 477 144 9 3 17 12 662 2,839 23.3% 1,398 232 28 5 7 8 1,678 8,707 19.3% 港 芝 麻 布 872 219 61 154 53 159 1,518 5,091 29.8% 赤 坂 721 340 19 6 15 4 1,105 4,511 24.5% 高 輪 853 178 12 9 43 49 1,144 4,910 23.3% 品 川 1,255 151 25 5 18 9 1,463 7,837 18.7% 大 井 1,019 189 19 - 17 12 1,256 6,045 20.8% 荏 原 1,150 251 10 - 21 10 1,442 7,027 20.5% 大 森 2,015 485 23 36 42 14 2,615 11,994 21.8% 田園調布 1,451 459 23 - 19 16 1,968 8,808 22.3% 蒲 田 2,098 433 19 1 42 34 2,627 10,951 24.0% 矢 口 1,187 297 20 1 23 23 1,551 6,840 22.7% 目 黒 1,961 348 19 10 26 5 2,369 12,747 18.6% 世 田 谷 3,013 689 54 1 44 37 3,838 18,645 20.6% 玉 川 1,691 403 26 - 23 35 2,178 9,630 22.6% 成 城 2,199 457 26 - 8 51 2,741 12,082 22.7% 渋 谷 2,988 387 68 362 13 14 3,832 19,847 19.3% 四 谷 713 204 16 29 34 4 1,000 5,064 19.7% 牛 込 1,001 393 20 1 15 5 1,435 5,986 24.0% 新 宿 3,419 494 208 1,285 38 12 5,456 22,574 24.2% 中 野 1,464 208 19 7 19 7 1,724 8,444 20.4% 野 方 1,570 250 10 - 13 5 1,848 8,851 20.9% 杉 並 2,739 485 32 - 32 18 3,306 15,762 21.0% 荻 窪 1,767 290 14 - 17 12 2,100 10,439 20.1% 小 石 川 875 187 8 - 28 6 1,104 5,852 18.9% 本 郷 810 183 23 3 11 2 1,032 6,330 16.3% 豊 島 1,845 319 26 97 45 3 2,335 11,133 21.0% 池 袋 1,596 320 42 2 6 2 1,968 9,630 20.4% 王 子 1,164 284 14 1 29 4 1,496 7,100 21.1% 赤 羽 1,720 265 21 15 51 14 2,086 8,913 23.4% 滝 野 川 909 213 13 - 15 2 1,152 5,266 21.9% 板 橋 1,858 489 31 1 39 3 2,421 11,593 20.9% 志 村 3,419 589 48 1 42 87 4,186 18,676 22.4% 練 馬 1,933 304 28 1 5 24 2,295 11,828 19.4% 光 が 丘 1,243 144 17 - 14 24 1,442 8,199 17.6% 石 神 井 2,687 435 34 - 24 62 3,242 14,214 22.8% 上 1,317 248 42 239 54 9 1,909 8,165 23.4% 56 野 第2章 救急活動統計 所属 浅 救命 搬送困難 傷害事件等 繁華街等 直近地域 遅延 合計 管内救急 PA 連携 出場件数 の割合 草 537 156 8 2 12 1 716 3,284 21.8% 堤 1,147 191 33 48 111 42 1,572 6,813 23.1% 荒 川 1,366 233 17 - 52 10 1,678 8,103 20.7% 尾 久 836 177 10 - 38 3 1,064 4,659 22.8% 千 住 1,201 189 14 85 454 9 1,952 6,821 28.6% 足 立 3,845 453 42 2 49 124 4,515 21,651 20.9% 井 2,473 332 18 - 37 44 2,904 12,792 22.7% 本 所 1,474 215 50 20 18 13 1,790 8,776 20.4% 向 島 1,281 196 12 - 13 18 1,520 7,861 19.3% 深 川 2,338 329 36 - 38 57 2,798 13,610 20.6% 城 東 2,552 288 30 - 27 90 2,987 14,170 21.1% 本 田 3,090 432 33 2 51 104 3,712 16,641 22.3% 金 町 1,918 205 21 - 138 126 2,408 9,385 25.7% 川 2,376 216 13 - 59 65 2,729 13,048 20.9% 葛 西 2,450 245 29 - 16 83 2,823 11,958 23.6% 小 岩 2,390 276 60 124 51 158 3,059 11,444 26.7% 立 川 2,194 605 31 2 9 2 2,843 14,490 19.6% 野 1,090 311 11 3 13 8 1,436 7,931 18.1% 三 鷹 1,211 299 10 - 5 5 1,530 8,410 18.2% 府 中 1,835 483 20 2 726 15 3,081 12,855 24.0% 昭 島 882 238 11 - 105 59 1,295 6,086 21.3% 調 布 1,701 403 15 1 20 28 2,168 10,830 20.0% 井 728 171 8 - 10 8 925 5,312 17.4% 平 1,261 259 5 - 5 9 1,539 8,701 17.7% 日 西 江 武 小 本 新 戸 蔵 金 小 東 村 山 1,211 357 30 - 5 16 1,619 7,678 21.1% 国 分 寺 825 174 11 1 10 3 1,024 5,120 20.0% 江 586 135 3 1 12 52 789 3,459 22.8% 北多摩西部 1,158 315 57 - 5 5 1,540 7,935 19.4% 瀬 661 219 9 2 8 29 928 4,184 22.2% 東久留米 793 336 10 - 28 19 1,186 5,490 21.6% 狛 清 西 東 京 1,427 270 10 11 5 6 1,729 9,313 18.6% 八 王 子 4,188 1,105 92 266 43 76 5,770 29,089 19.8% 青 梅 1,202 226 9 - 6 15 1,458 6,160 23.7% 町 田 3,266 496 31 17 49 115 3,974 19,874 20.0% 日 野 1,131 358 11 - 7 10 1,517 7,801 19.4% 福 生 1,038 236 18 7 12 17 1,328 7,451 17.8% 多 摩 1,008 281 13 - 6 39 1,347 6,810 19.8% 秋 川 837 246 13 - 11 32 1,139 4,602 24.8% 摩 82 56 - - - 10 148 523 28.3% 125,826 24,902 2,043 3,153 3,668 2,359 161,951 757,193 21.4% 奥 多 計 ※本表において、PA 連携活動及び救急出場の件数に東京消防庁管外への出場は含まれません。 ※PA 連携の割合=PA 連携活動件数/管内救急出場件数 57 第2章 救急活動統計 5 活動時間・距離 平成 26 年中の救急隊が出場してから帰署(所)するまでの救急活動平均所要時間は 98 分 04 秒で、 平均走行距離は 11.2km です。 図表 2-1-10 救急活動時間と走行距離 4.5km 9 分 06 秒 28 分 25 秒 98 分 04 秒 11.2km それぞれの数値は計算により四捨五入しているため、合計が合わない場合があります。 6 事故種別出場件数 急病、一般負傷、交通事故で全救急出場件数の約9割を占めています。 図表 2-1-11 事故種別出場件数 合計 757,554 100.0% 急病 490,936 64.8% 一般負傷 130,662 17.2% 交通事故 55,219 7.3% その他 80,737 10.7% 転院搬送 その他 10.7% 交通事故 7.3% その他の内訳 42,366 5.6% 加害 7,882 1.0% 一般負傷 急病 自損行為 5,609 0.7% 17.2% 64.8% 運動競技 5,203 0.7% 労働災害 4,868 0.6% 火災 3,330 0.4% 水難事故 1,073 0.1% 資器材等輸送 536 0.1% 医師搬送 259 0.0% 自然災害 44 0.0% 9,567 1.3% その他 58 ) ( 20 分 45 秒 37 分 31 秒 4.2km 39 分 47 秒 帰署 所 2.5km 病院引揚 10 分 24 秒 再出場準備 医師引継 21 分 29 秒 病院到着 搬送開始 搬送連絡 場 救急処置 現場到着 出 7 分 54 秒 第2章 救急活動統計 7 不搬送件数 出場件数のうち 13%が不搬送であり、その内6割以上が本人の辞退・拒否となっています。 図表 2-1-12 不搬送件数の内訳 合計 757,554 100.0% 搬送件数 659,956 87.1% 97,598 12.9% 不搬送件数 その他 立ち去り等 5.0% 途中引揚 不搬送件数内訳 6.5% 搬送辞退・拒否 60,296 61.8% 事故・傷病の事実なし 11,382 11.7% 社会死 社会死 8,497 8.7% 8.7% 途中引揚 6,374 6.5% 立ち去り・他車搬送 6,172 6.3% その他 4,877 5.0% 8 6.3% 搬送辞退・ 拒否 61.8% 事故・傷病 の事実なし 11.7% 月別・曜日別出場件数 月別の 1 日平均では 12 月が多く、曜日別の 1 日平均では月曜日が多くなっています。 図表 2-1-13 月別出場件数 月 出場件数 1 日平均 1月 66,653 2,150 2月 60,631 2,165 3月 63,272 2,041 4月 59,314 1,977 5月 60,885 1,964 6月 59,030 1,968 7月 66,142 2,134 8月 64,885 2,093 9月 59,705 1,990 10 月 60,851 1,963 11 月 62,314 2,077 12 月 73,872 2,383 合計 757,554 2,075 75,000 70,000 出場件数 1日平均 2,500 2,300 2,100 65,000 1,900 60,000 1,700 1,500 55,000 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 59 第2章 救急活動統計 図表 2-1-14 曜日別出場件数 曜日 日 出場件数 107,426 曜日平均 2,066 月 111,967 2,153 火 105,887 1,998 水 107,719 2,072 木 104,167 2,003 金 109,717 2,110 土 110,671 2,128 合計 757,554 2,075 2,500 115,000 出場件数 2,300 曜日平均 110,000 2,100 1,900 105,000 1,700 100,000 1,500 日 9 月 火 水 木 金 土 時間帯別出場件数 時間帯別では、通勤・通学時間帯である9時から 10 時台が多く、0時台から 7 時台の間が少なく なっています。 図表 2-1-15 時間帯別出場件数 時間帯 出場件数 構成比 0時台 25,561 3.4% 1時台 20,879 2.8% 2時台 17,874 2.4% 3時台 16,126 2.1% 4時台 15,312 2.0% 5時台 17,053 2.3% 6時台 20,694 2.7% 7時台 26,515 3.5% 8時台 34,575 4.6% 9時台 41,126 5.4% 10 時台 41,831 5.5% 11 時台 39,522 5.2% 12 時台 39,199 5.2% 13 時台 39,134 5.2% 14 時台 38,372 5.1% 15 時台 37,635 5.0% 16 時台 37,905 5.0% 17 時台 38,548 5.1% 18 時台 38,859 5.1% 19 時台 37,755 5.0% 20 時台 36,144 4.8% 21 時台 35,025 4.6% 22 時台 32,271 4.3% 23 時台 29,639 3.9% 合計 757,554 100% 60 50,000 10時台 9時台 40,000 30,000 20,000 4時台 10,000 0 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 [時台] 第2章 救急活動統計 第2節 救護人員 1 救護人員 平成 26 年中の救護人員は 665,821 人、搬送人員(医療機関等へ搬送した人員)は 664,629 人、現場 処置人員(救急現場で救急処置を実施したが、医療機関へ搬送しなかった人員)は 1,192 人となって います。 図表 2-2-1 救護人員の推移 平成 22 年 搬送人員 現場処置人員 救護人員計 平成 23 年 平成 24 年 平成 25 年 平成 26 年 617,819 638,093 649,429 655,925 664,629 2,480 2,100 1,713 1,381 1,192 620,299 640,193 651,142 657,306 665,821 [搬送人員] 搬送人員 670,000 [現場処置人員] 3,000 660,000 2,500 650,000 640,000 2,000 630,000 1,500 620,000 1,000 610,000 現場処置人員 600,000 500 平成22年 2 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 搬送人員 ⑴ 初診時程度 搬送人員のうち半数以上が軽症で、中等症と軽症を合わせると9割を超えています。 過去 10 年間の搬送人員の初診時程度別割合の推移をみると、中等症の割合は増加傾向にあり、軽症 の割合は減少傾向にあります。 図表 2-2-2 初診時程度別搬送人員 搬送人員 割合 軽症 344,981 51.9% 中等症 266,449 40.1% 重症 33,974 5.1% 重篤 13,734 2.1% 死亡 5,491 0.8% 合計 664,629 100.0% 重症 重篤 死亡 5.1% 2.1% 0.8% 軽症 中等症 51.9% 40.1% 61 第2章 救急活動統計 図表 2-2-3 過去 10 年間の初診時程度別割合の推移 70% 60.0% 60% 軽症 51.9% 50% 32.2% 40% 中等症 40.1% 30% 20% 重症以上 8.0% 7.8% 10% 0% 平成17年 平成18年 平成19年 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 ⑵ 年齢層 平成 26 年の搬送人員を年齢層別でみると、75 歳以上の割合が最多となっています。 図表 2-2-4 年齢層別・性別搬送人員 年齢 0∼2 3∼5 6∼14 15∼19 20∼29 30∼39 40∼49 50∼59 60∼64 65∼69 70∼74 75 以上 男 12,758 6,717 11,110 7,708 28,962 29,074 35,993 35,301 22,833 26,611 30,036 97,798 女 10,152 4,425 6,127 7,080 31,256 27,632 26,406 22,162 13,407 17,238 23,409 130,434 合計 22,910 11,142 17,237 14,788 60,218 56,706 62,399 57,463 36,240 43,849 53,445 228,232 [人] 140,000 男 女 120,000 100,000 80,000 60,000 40,000 20,000 0 0∼2 62 3∼5 6∼14 15∼19 20∼29 30∼39 40∼49 50∼59 60∼64 65∼69 70∼74 75以上 [歳] 第2章 救急活動統計 年齢層 搬送人員 構成比 0-2歳 3.4% 0∼2 歳 22,910 3.4% 3∼5 歳 11,142 1.7% 6∼14 歳 17,237 2.6% 15∼19 歳 14,788 2.2% 20∼29 歳 60,218 9.1% 30∼39 歳 56,706 8.5% 75歳以上 40∼49 歳 62,399 9.4% 34.3% 50∼59 歳 57,463 8.6% 60∼64 歳 36,240 5.5% 65∼69 歳 43,849 6.6% 70∼74 歳 53,445 8.0% 75 歳以上 228,232 34.3% 高齢者計 325,526 49.0% 合計 664,629 100.0% 6-14歳 2.6% 15-19歳 2.2% 20-29歳 9.1% 30-39歳 8.5% 40-49歳 9.4% 70-74歳 8.0% 50-59歳 65-69歳 6.6% 3 3-5歳 1.7% 60-64歳 8.6% 5.5% 高齢者搬送人員 ⑴ 搬送人員の推移 65 歳以上の高齢者の搬送人員は、325,526 人で、全搬送人員の 49.0%を占めています。また、平成 22 年を 100 とした指数でみると、高齢者搬送人員の増加率が他を大きく上回っています。 図表 2-2-5 高齢者搬送人員の推移 平成 22 年 平成 23 年 平成 24 年 平成 25 年 全搬送人員 617,819 638,093 649,429 655,925 664,629 高齢者 277,132 293,036 305,071 316,217 325,526 高齢者以外 340,687 345,057 344,358 339,708 339,103 44.9% 45.9% 47.0% 48.2% 49.0% 高齢者の割合 指数 [平成22年=100] 高齢者 130 120 106 110 100 平成 26 年 110 114 117 100 101 90 101 100 高齢者以外 100 80 70 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 63 第2章 救急活動統計 ⑵ 事故種別 高齢者を事故種別でみると、高齢者以外と比べ急病、一般及び転院搬送の占める割合が高く、交通 事故の占める割合が低くなっています。 図表 2-2-6 事故種別高齢者搬送人員 高齢者以外 搬送人員 高齢者 割合 搬送人員 割合 急病 208,656 61.5% 224,203 68.9% 一般負傷 51,836 15.3% 64,662 19.9% 転院搬送 17,574 5.2% 24,217 7.4% 交通事故 42,237 12.5% 9,614 3.0% その他 18,800 5.5% 2,830 0.9% 合計 339,103 100.0% 325,526 100.0% 高齢者 急病 一般負傷 高齢者 転院 交通事故 以外 0% 20% 40% 60% 80% 他 100% ⑶ 初診時程度 高齢者を初診時程度別にみると、高齢者以外と比べ中等症以上の割合が高くなっています。 また、主な事故種別における高齢者の搬送割合をみると、急病及び転院搬送に占める中等症以上の 割合が高くなっています。 図表 2-2-7 初診時程度別高齢者搬送人員 高齢者以外 搬送人員 高齢者 割合 搬送人員 割合 軽症 215,151 63.4% 129,830 39.9% 中等症 106,528 31.4% 159,921 49.1% 重症 12,060 3.6% 21,914 6.7% 重篤 4,412 1.3% 9,322 2.9% 死亡 952 0.3% 4,539 1.4% 合計 339,103 100.0% 325,526 100.0% 高齢者 軽症 中等症 重症以上 高齢者 以外 0% 64 20% 40% 60% 80% 100% 第2章 救急活動統計 図表 2-2-8 事故種別・初診時程度別高齢者搬送人員 急病 一般負傷 搬送人員 割合 搬送人員 転院搬送 割合 搬送人員 交通 割合 搬送人員 割合 軽症 83,307 37.2% 36,355 56.2% 2,096 8.7% 6,969 72.5% 中等症 113,692 50.7% 26,508 41.0% 16,680 68.9% 2,308 24.0% 重症 15,980 7.1% 995 1.5% 4,515 18.6% 221 2.3% 重篤 7,332 3.3% 583 0.9% 915 3.8% 101 1.1% 死亡 3,893 1.7% 221 0.3% 11 0.0% 15 0.2% 合計 224,204 100.0% 64,662 100.0% 24,217 100.0% 9,614 100.0% 転院搬送 軽症 中等症 重症以上 急病 一般負傷 交通 0% 4 20% 40% 60% 80% 100% 収容医療機関・医療施設 傷病者を収容した医療機関数及び搬送人員を開設主体別にみると、私的医療機関が大部分を占めて います。 東京消防庁管内の医療機関に収容した人員は 652,423 人(98.2%)で、このうち、救急告示医療機 関に 639,712 人(96.3%)を収容しています。 図表 2-2-9 開設主体別収容医療機関数、搬送人員 区分 収容医療機関数 実数 割合 搬送人員 告示(管内) 搬送人員 割合 非告示(管内) 搬送人員 割合 管轄外 搬送人員 割合 合計 割合 国立 22 3.0% 50,818 7.9% 438 3.4% 1,223 10.0% 52,479 7.9% 公立 31 4.2% 75,888 11.9% 381 3.0% 2,871 23.5% 79,140 11.9% 公的 10 1.4% 33,247 5.2% 178 1.4% 0 0.0% 33,425 5.0% 私立病院 528 72.2% 475,001 74.3% 8,642 68.0% 7,984 65.4% 491,627 74.0% 私立診療所 139 19.0% 4,758 0.7% 3,071 24.2% 128 1.0% 7,957 1.2% 1 0.1% 0 0.0% 1 0.0% 0 0.0% 1 0.0% 731 100.0% 639,712 100.0% 12,711 100.0% 12,206 100.0% 664,629 100.0% その他 合計 65 第2章 救急活動統計 5 心臓機能停止傷病者搬送人員(ウツタイン様式による統計) ⑴ 搬送人員の推移 「ウツタイン様式」とは、心臓機能停止傷病者に関する国際的に統一された統計基準の様式であ り、平成 18 年から同様式で統計処理を開始しました。 平成 26 年中に、発症時点から医療機関に収容するまでの間に心臓機能が停止した傷病者(以下「心 停止傷病者」という。 )の搬送人員は、12,852 人です。 図表 2-2-10 心臓機能停止傷病者搬送人員の推移 13,500 13,364 12,916 13,000 12,851 12,852 12,763 12,500 12,000 11,500 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 ⑵ 性別・年齢層別搬送人員(高齢者群・非高齢者群) 搬送人員の実数は、85 歳以上の年齢層では女性が男性を上回りますが、それ以外の年齢層において 男性が女性を上回っています。これは、心停止傷病者は基本的には男性の搬送が多い傾向があるもの の、女性の平均寿命が男性より長いことによるものと考えられます。 特徴的なのは 45 歳から 64 歳までの年齢層で、各年齢層において男性が女性の 2 倍以上の搬送人員 となっています。 図表 2-2-11 性別・年齢層別心停止傷病者搬送人員(非高齢者群) [人] 男 女 600 400 200 0 66 10∼14 15∼19 20∼24 25∼29 30∼34 35∼39 40∼44 45∼49 50∼54 55∼59 60∼64 [歳] 0∼4 5∼9 男 43 10 19 42 78 67 120 116 212 250 372 328 594 女 47 8 9 13 35 42 62 77 93 119 107 126 206 合計 90 18 28 55 113 109 182 193 305 369 479 454 800 第2章 救急活動統計 図表 2-2-12 性別・年齢層別心停止傷病者搬送人員(高齢者群) 1200 男 [人] 女 1000 800 600 400 200 0 65∼69 70∼74 75∼79 80∼84 85∼89 90∼94 95∼99 100以上 男 700 913 1024 1079 917 441 127 19 女 292 484 642 879 992 749 323 76 合計 992 1397 1666 1958 1909 1190 450 95 [歳] 一方、人口に対する搬送人員の発生頻度を比較する目安として、人口(平成 27 年 1 月 1 日現在の東 京都住民基本台帳から算出した東京都人口)1 万人に対する搬送人員(以下「対人口搬送人員」とい う。 )を各性別・年齢層別に算出した結果は、次のとおりです。 対人口搬送人員は、0∼4 歳を除く全ての年齢層で、男性の比率が高い結果となっています。このこ とから、女性より男性の方が突然の心臓機能の停止をきたし、救急搬送の対象となる頻度が高いと推 測されます。 図表 2-2-13 人口1万人当たりの性別・年齢層別心停止傷病者搬送人員(非高齢者群) [人] 男 女 16 14 12 10 8 6 4 2 0 0∼4 5∼9 10∼14 15∼19 20∼24 25∼29 30∼34 35∼39 40∼44 45∼49 50∼54 55∼59 60∼64 男 1.6 0.4 0.7 1.6 2.2 1.5 2.3 2.1 3.6 4.7 8.5 9.1 15.9 女 1.8 0.3 0.4 0.5 1.0 0.9 1.3 1.5 1.6 2.4 2.6 3.7 5.6 [歳] 67 第2章 救急活動統計 図表 2-2-14 人口1万人当たりの性別・年齢層別心停止傷病者搬送人員(高齢者群) [人] 男 女 300 250 200 150 100 50 0 65∼69 70∼74 75∼79 80∼84 85∼89 90∼94 95∼99 100以上 男 17.6 27.8 41.7 64.1 109.1 166.7 244.0 266.9 女 7.0 12.5 19.9 34.3 60.4 97.3 141.0 177.0 [歳] ⑶ 心停止の目撃 心停止の目撃があった傷病者は、市民目撃及び隊員目撃を併せて全体の 44.9%です。目撃があった 場合の 1 ヵ月生存率は、目撃がなかった場合と比較して約 9.5 倍となっています。 図表 2-2-15 心停止の目撃有無別搬送人員 搬送人員 目撃あり 割合 収容前 心拍 1ヶ月 1ヶ月 心拍再開数 再開率 生存数 生存率 5,774 44.9% 1,153 20.0% 546 9.5% 市民目撃 4,867 37.9% 935 19.2% 431 8.9% 隊員目撃 907 7.1% 218 24.0% 115 12.7% 目撃なし 7,078 55.1% 230 3.2% 74 1.0% 合計 12,852 100.0% 1,383 10.8% 620 4.8% 市民目撃 19.2% 心拍再開率 市民目撃 目撃なし 隊員目撃 24.0% 目撃なし 3.2% 37.9% 55.1% 市民目撃 8.9% 1ヶ月生存率 隊員目撃 12.7% 目撃なし 1.0% 隊員目撃 7.1% N=12,852 人 68 第2章 救急活動統計 「市民目撃」とは、救急現場に居合わせた人(以下「バイスタンダー」という。)が目撃した場合を指します。 「心停止の目撃」とは、傷病者が心停止に陥った時の事故の状況、又は行為等(倒れた、意識を失った、車にはねられた 等)を、目撃又は音を聞いた人(以下「目撃者」という。)がいた場合で、かつその時刻を目撃者が確定又は推定できる場合を 言います。 「隊員目撃」とは、救急隊員・消防隊員等(以下「救急隊員等」という。)が、現場到着後に傷病者が心停止になったところ を確認した場合を指します。 「収容前心拍再開」とは、救急隊が医療機関の医師に引継ぐ前に傷病者が心拍再開したものを指します。継続性は問わず、 一時的に再開し、再び心停止状態になったものも含まれます。 「1ヶ月生存」とは、傷病者が医療機関に収容された日から1ヵ月後の日の傷病者の生存の有無を表します。なお、1ヶ月 生存の状況が追跡できず不明だった傷病者については、統計処理上、生存していないものに計上しています。 ⑷ バイスタンダーによる応急手当 隊員目撃を除いた搬送人員 11,945 人について、バイスタンダー(心停止目撃の有無を問わない。) による応急手当(心停止傷病者に対して有効な手当=人工呼吸・胸骨圧迫・AED等による除細動処 置等に限定)の実施状況は次のとおりです。 バイスタンダーによる応急手当の実施率は、市民目撃があった場合が 39.9%と、市民目撃がなかっ た場合の 25.2%より 14.7 ポイント高くなっています。 また、市民目撃があった場合は、応急手当実施の有無により、1 ヶ月生存率に約 3.2 倍の差が生じて います。 図表 2-2-16 バイスタンダーによる応急手当実施状況(隊員目撃を除く) 搬送人員 収容前 割合 心拍再開数 心拍再開率 1ヶ月生存数 1ヶ月生存率 応急手当あり 3,728 31.2% 614 16.5% 327 8.8% 応急手当なし 8,217 68.8% 551 6.7% 178 2.2% 合計 11,945 100.0% 1,165 9.8% 505 4.2% 応急手当あり 16.5% 応急手当あり 心拍再開率 応急手当なし 6.7% 31.2% 応急手当なし 68.8% 応急手当あり 8.8% 1ヶ月生存率 応急手当なし 2.2% N=11,945 69 第2章 救急活動統計 図表 2-2-17 バイスタンダーによる応急手当実施状況(市民目撃あり) 搬送人員 収容前 割合 心拍再開数 心拍再開率 1ヶ月生存数 1ヶ月生存率 応急手当あり 1,942 39.9% 522 26.9% 294 15.1% 応急手当なし 2,925 60.1% 413 14.1% 137 4.7% 合計 4,867 100.0% 935 19.2% 431 8.9% 応急手当あり 26.9% 心拍再開率 応急手当なし 14.1% 応急手当あり 応急手当なし 39.9% 60.1% 応急手当あり 15.1% 1ヶ月生存率 応急手当なし 4.7% N=4,867 図表 2-2-18 バイスタンダーによる応急手当実施状況(市民目撃なし) 搬送人員 収容前 割合 心拍再開数 心拍再開率 1ヶ月生存数 1ヶ月生存率 応急手当あり 1,786 25.2% 92 5.2% 33 1.8% 応急手当なし 5,292 74.8% 138 2.6% 41 0.8% 合計 7,078 100.0% 230 3.2% 74 1.0% 応急手当あり 5.2% 応急手当あり 心拍再開率 応急手当なし 2.6% 25.2% 応急手当なし 74.8% 応急手当あり 1.8% 1ヶ月生存率 応急手当なし 0.8% N=7,078 70 第2章 救急活動統計 ⑸ バイスタンダーによる応急手当の開始時期 市民目撃があり、かつバイスタンダーにより応急手当が実施された傷病者(以下「目撃あり・手当 あり群」と言います。 )1,942 人について、市民目撃から応急手当の開始までの所要時間の状況は、次 のとおりです。 平均所要時間は2分 57 秒で、市民目撃から応急手当の開始までの時間が短時間であるほど、収容前 心拍再開率、1 ヶ月生存率が高い結果になっています。 全体の約 70%は、3 分以内に応急手当が開始されていますが、市民目撃から 10 分を超えてから応急 手当が開始された群は、心拍再開率が 16.2%、1ヶ月生存率が 5.1%となっていることから、早期の応 急手当の開始が重要であることがわかります。 図表 2-2-19 市民目撃から応急手当開始までの所要時間 搬送人員 収容前 割合 心拍再開数 心拍再開率 1ヶ月生存数 1ヶ月生存率 0-3 分 1,349 69.5% 410 30.4% 242 17.9% 4-6 分 331 17.0% 64 19.3% 32 9.7% 7-10 分 163 8.4% 32 19.6% 15 9.2% 11 分以上 99 5.1% 16 16.2% 5 5.1% 1,942 100.0% 522 26.9% 294 15.1% 合計 11分以上 5.1% 0-3分 30.4% 7-10分 8.4% 4-6分 19.3% 心拍再開率 7-10分 19.6% 4-6分 17.0% 11分以上 16.2% 0-3分 69.5% 0-3分 17.9% 1ヶ月生存率 4-6分 9.7% 7-10分 9.2% 目撃あり・手当あり群 N=1,942(平均 2 分 57 秒) 11分以上 5.1% ⑹ 救急隊員等の救急処置の開始時期 市民目撃があったものの、バイスタンダーによる有効な応急手当が実施されなかった傷病者(以下 「目撃あり・手当なし群」と言う。)2,925 人について、市民目撃から救急隊員等による救命処置が開 始されるまでの所要時間の状況は、次のとおりです。 目撃あり・手当あり群の約 70%が 3 分以内に応急手当が開始されているのに対して、目撃あり・手 当なし群は、救急隊等が傷病者に接触するまでの時間(市民目撃∼通報、通報∼救急隊等の現場到着 及び現場到着∼傷病者の所在場所に至るまでの所要時間)がかかるため、7 分以上の群が全体の 73.8%を占め、平均所要時間は 11 分 46 秒となっています。 71 第2章 救急活動統計 なお市民目撃には、通報後に心停止となった事案が含まれていることから、市民目撃が通報前の事 案に限定した場合は、さらに所要時間が延伸する結果になると考えられます。 また、同じ所要時間であっても、目撃あり・手当なし群の方が、目撃あり・手当あり群より、収容 前心拍再開、1ヶ月生存状況ともに低い結果となっています。これは、バイスタンダーが応急手当を 実施しようとしても、物理的に困難な事案(2次的災害や感染危険がある場合、又は傷病者への接触 自体が困難である場合等)や、救命が極めて困難な事案が、目撃あり・手当なし群に多く含まれてい るためと考えられます。 図表 2-2-20 市民目撃から隊員等処置開始までの所要時間 搬送人員 割合 収容前 心拍再開数 心拍再開率 1ヶ月生存数 1ヶ月生存率 0-3 分 351 12.0% 71 20.2% 28 8.0% 4-6 分 415 14.2% 59 14.2% 22 5.3% 7-10 分 824 28.2% 123 14.9% 43 5.2% 11 分以上 1,335 45.6% 160 12.0% 44 3.3% 合計 2,925 100.0% 413 14.1% 137 4.7% 平均 11 分 46 秒 0-3分 20.2% 0-3分 12.0% 4-6分 14.2% 心拍再開率 7-10分 14.9% 4-6分 11分以上 11分以上 12.0% 14.2% 45.6% 7-10分 0-3分 8.0% 28.2% 1ヶ月生存率 4-6分 5.3% 7-10分 5.2% 11分以上 3.3% 目撃あり・手当なし群 N=2,925 ⑺ 市民目撃から覚知までの所要時間 市民目撃があった傷病者 4,867 人のうち、覚知前に目撃された(心停止後に通報された)傷病者と 覚知後に目撃された(通報後に心停止となった)傷病者の状況は、次のとおりです。 覚知(時刻)とは、東京消防庁総合指令室が通報を確認した時刻を指し、通報の時刻とは近似した時刻となりますが、必ず しも一致するとは限りません。 72 第2章 救急活動統計 図表 2-2-21 市民目撃の時期 搬送人員 割合 覚知前 3,782 77.7% 覚知後 1,085 22.3% 合計 4,867 100.0% 通報後心停止 22.3% 通報前心停止 77.7% N=4,867 覚知前に心停止となった傷病者 3,782 人について、市民目撃から覚知までの平均所要時間は 5 分 05 秒で、全体の約 60%は 市民目撃から 3 分以内に覚知されていますが、約 40%は 4 分以降、うち半数以上は 7 分以降となっています。 図表 2-2-22 市民目撃から覚知までの所要時間 搬送人員 割合 0-3 分 2,293 60.6% 4-6 分 708 18.7% 7-10 分 353 9.3% 11 分以上 428 11.3% 3,782 100.0% 合計 11分以上 7-10分 11.3% 9.3% 4-6分 18.7% 0-3分 60.6% 平均 5 分 05 秒 N=3,782 ⑻ 除細動処置の効果(バイスタンダーによるAED使用の効果) 心停止傷病者のうち、心室細動等の心電図波形を呈する傷病者に対しては、除細動処置の救命効果 が高いとされています。除細動処置は、AED(自動体外式除細動器)を使用することにより非医療 従事者にも行うことが認められており、効果的に使用されることにより、救命効果の向上が期待され ます。 市民目撃があり、かつバイスタンダーにより除細動処置が施行された傷病者は、収容前心拍再開率 が 61.4%、1ヶ月生存率が 46.9%と、高い比率になっています。 一方、市民目撃があったもののバイスタンダーによる除細動がなく、救急隊員等が最初の除細動施 行者となった場合(初期心電図が心室細動等であった場合に限定)は、収容前心拍再開率が 34.0%、 1ヶ月生存率が 22.8%と、バイスタンダーによる除細動施行事案と比較して低い比率となっていま す。 これは、心停止目撃から除細動処置が施行されるまでの平均所要時間をみると、バイスタンダーに よる除細動の場合は5分 06 秒であるのに対し、救急隊員等による除細動の場合は 11 分 30 秒と、約 2 倍の時間を要していることに関連があると考えられます。 73 第2章 救急活動統計 図表 2-2-23 バイスタンダー及び救急隊員等による除細動処置の施行状況 搬送人員 全除細動事案 目撃-除細動 収容前 心拍 1ヶ月 1ヶ月 平均時間 心拍再開数 再開率 生存数 生存率 1,550 - 519 33.5% 332 21.4% バイスタンダー 全件 271 - 157 57.9% 115 42.4% 除細動施行事案 うち市民目撃 228 140 61.4% 107 46.9% 423 30.3% 261 18.7% 全件 1,396 隊員目撃 隊員 除細動施行事案 5 分 06 秒 - 178 3 分 00 秒 85 47.8% 58 32.6% 749 14 分 38 秒 227 30.3% 132 17.6% 491 11 分 30 秒 167 34.0% 112 22.8% 市民目撃あり・ バイスタンダー 除細動未施行事案 うち初期心電図 =心室細動等 [隊員除細動施行事案] [バイスタンダー除細動施行事案] 心拍 全件 57.9% 再開率 1ヶ月 生存率 市民目撃 61.4% 全件 42.4% 市民目撃 46.9% 心拍 全件 30.3% 再開率 1ヶ月 生存率 隊員目撃47.8% 全件 18.7% 隊員目撃 32.6% [市民目撃あり・隊員除細動施行事案] 「心室細動等」とは、心停止傷病者の心電図測定時の波形 心拍 再開率 市民除細動未施行 30.3% 初期心電図VF等 34.0% が、「心室細動(VF)」又は「心室頻拍(VT)」という致 死的不整脈であった場合を指します。これらの波形は、心臓 が痙攣し有効な血液量の拍出が得られていない状態を示して おり、除細動処置が唯一の救命処置とされ、かつ当該処置が 1ヶ月 生存率 市民除細動未施行 17.6% 奏効すれば救命の可能性が高いとされています。 初期心電図VF等 22.8% 「市民目撃あり・バイスタンダー除細動未施行事案」の項目は、バイスタンダーによる除細動が施行されず、後から到着し た救急隊員等が傷病者に対して初めて除細動処置を施行した場合の救命効果を、バイスタンダーによる除細動が施行された場 合と比較するために、隊員目撃の事案(救急隊等が到着した後に傷病者が心停止となった事案)及び救急隊等の除細動処置が 傷病者に最初に施行されたものではない事案(バイスタンダー等による除細動が施行された事案)を除外しています。 「初期心電図=心室細動等」は、救急隊が傷病者に接触した際に測定した最初の心電図波形が心室細動等であった場合を指 します。医学的に、心室細動等は心停止後の時間の経過とともに心室細動等以外の波形(「無脈性電気的活動(PEA)」「心静止 (Asystole)」)に変化し、除細動処置の適応ではなくなると言われています。初期心電図が心室細動等であれば、波形の変化を きたす前に救急隊が傷病者に接触できたことを示す一つの指標となります。 74 第2章 救急活動統計 ⑼ 発生場所別の心停止目撃・応急手当・除細動処置の実施状況 発生場所別の心停止目撃、応急手当及び除細動の実施状況は、次のとおりです。 芸術・文化施設、運動施設、空港等は、搬送人員は少ないものの、心停止目撃率、応急手当実施率 及び除細動施行率が高く、心拍再開率、1 ヶ月生存率ともに高い結果となっています。 これらの場所は、頻繁に人の往来があり、心停止が目撃され、バイスタンダーによる応急手当が早 期に行われる可能性が高く、かつ AED の設置整備が推進され早期に除細動処置が施行される環境にあ るため、心拍再開率等が高率であると推測されます。 一方、搬送人員の7割以上を占める住宅等は、これらの率が低くなっています。 図表 2-2-24 発生場所別心停止目撃・応急手当・除細動実施状況 搬送人員 発生場所区分 実数 住宅(専用・共同・寮・ 居住・ 介護・ 宿泊施設 工場等 実数 割合 応急手当あり※2 実数 割合 除細動あり※3 実数 割合 心拍再開 実数 割合 1 ヶ月生存 実数 割合 9,110 73.7 3,587 39.4% 1,968 21.6% 792 8.7% 752 8.3% 285 3.1% 209 83.4 122 58.4% 104 49.8% 16 7.7% 25 12.0% 6 2.9% 特別養護老人ホーム 574 87.2 271 47.2% 394 68.6% 35 6.1% 31 5.4% 13 2.3% 老人施設(特養以外) 662 86.4 336 50.8% 379 57.3% 30 4.5% 61 9.2% 26 3.9% 寄宿舎) 自助施設・グループホーム等 ホテル・旅館・簡易宿泊所 会社・ 平均年齢 目撃あり※1 会社・オフィス 工場・製造所・作業場 その他仕事場業態の場所 販売・サービス業施設 82 61.7 46 56.1% 35 42.7% 12 14.6% 6 7.3% 2 2.4% 147 55.6 92 62.6% 68 46.3% 57 38.8% 50 34.0% 31 21.1% 52 59.8 27 51.9% 16 30.8% 24 46.2% 7 13.5% 5 9.6% 9 70.7 6 66.7% 4 44.4% 4 44.4% 1 11.1% 1 11.1% 251 64.1 192 76.5% 94 37.5% 79 31.5% 69 27.5% 36 14.3% 娯楽・遊戯施設 52 62.7 31 59.6% 14 26.9% 20 38.5% 12 23.1% 6 11.5% 健康・保養・美容施設 69 67.2 38 55.1% 31 44.9% 12 17.4% 10 14.5% 4 5.8% 86 65.1 73 84.9% 66 76.7% 15 17.4% 38 44.2% 17 19.8% 診療所・クリニック・医院 102 67.6 91 89.2% 82 80.4% 43 42.2% 41 40.2% 18 17.6% 助産所・鍼灸院・接骨院等 3 65.0 2 66.7% 2 66.7% 1 33.3% 1 33.3% 1 33.3% 育児児童施設・学校 42 39.2 29 69.0% 29 69.0% 14 33.3% 15 35.7% 10 23.8% 芸術・文化施設 21 70.8 18 85.7% 15 71.4% 10 47.6% 9 42.9% 7 33.3% 運動施設 43 58.2 37 86.0% 33 76.7% 29 67.4% 25 58.1% 20 46.5% 公園・遊園地等 98 56.0 24 24.5% 13 13.3% 15 15.3% 8 8.2% 3 3.1% 宗教施設・斎場等 28 65.1 18 64.3% 7 25.0% 7 25.0% 5 17.9% 4 14.3% 官公庁・行政施設 39 57.6 27 69.2% 22 56.4% 10 25.6% 17 43.6% 8 20.5% 医療等 施設 病院 線路・軌道敷 道路・ 車両・ 交通施設 38 47.9 20 52.6% 2 5.3% 0 0.0% 1 2.6% 0 0.0% 199 54.7 146 73.4% 101 50.8% 78 39.2% 59 29.6% 39 19.6% 空港 7 50.1 6 85.7% 6 85.7% 3 42.9% 5 71.4% 4 57.1% 港 3 69.0 1 33.3% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 駅 駐車場・駐輪施設 48 61.3 26 54.2% 12 25.0% 12 25.0% 8 16.7% 6 12.5% 715 60.8 452 63.2% 196 27.4% 211 29.5% 120 16.8% 63 8.8% 高速道路・自動車専用道路 19 50.9 8 42.1% 4 21.1% 2 10.5% 1 5.3% 0 0.0% 農地(田・畑) 3 67.0 1 33.3% 0 0.0% 1 33.3% 0 0.0% 0 0.0% 10 46.2 7 70.0% 6 60.0% 4 40.0% 2 20.0% 2 20.0% 77 56.7 11 14.3% 5 6.5% 4 5.2% 1 1.3% 0 0.0% 湖沼等 1 50.0 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 海 3 57.0 1 33.3% 1 33.3% 0 0.0% 1 33.3% 1 33.3% 一般道路 山林 自然環境・ 河川・水路 土地 その他自然環境・土地 建築・工事現場 その他 合計 ※1 市民目撃及び隊員目撃 9 63.9 3 33.3% 4 44.4% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 34 54.0 23 67.6% 13 38.2% 9 26.5% 2 5.9% 2 5.9% 7 47.6 2 28.6% 2 28.6% 1 14.3% 0 0.0% 0 0.0% 12,852 72.7 5,774 44.9% 3,728 29.0% 1,550 12.1% 1,383 10.8% 620 4.8% ※2 胸骨圧迫・人工呼吸・除細動 ※3 バイスタンダーを含む 75 第2章 救急活動統計 ⑽ 心停止の推定原因 ウツタイン様式では、心停止をきたした原因を次に示すフローに基づき分類しています。これは、 病態分類として大きく「心原性」と「非心原性」に分類し、それをさらに詳細分類したものです。 図表 2-2-25 ウツタイン様式による心停止の推定原因の分類フロー 心原性 心原性と 確定できる︖ 全心停止傷病者 YES ①心原性確定 心筋梗塞・不整脈等 NO 非心原性と 特定できる︖ NO ②除外診断による心原性 老衰、原因特定が困難な症例等 YES 非心原性 ③悪性腫瘍 ④脳血管障害 悪性腫瘍の末期状 クモ膜下出血、脳出 態等 血、脳腫瘍等 ⑤その他内因性 ⑥外因性 ⑦その他外因性 大動脈解離、肺動脈血 交通外傷、窒息、溺 一般外傷、縊頸、中毒、 水等 低体温、アナフィラキ 栓、呼吸器系疾患、消 化管出血、乳幼児突然 死症候群等 76 シー等 第2章 救急活動統計 心停止の推定原因別の搬送人員、収容前心拍再開、及び1ヶ月生存等の状況は、次のとおりです。 図表 2-2-26 心停止推定原因別搬送人員 心停止の推定原因 心原性確定 搬送人員 割合 826 6.4% 除外診断心原性 8,769 68.2% 心原性計 9,595 74.7% 脳血管障害 192 1.5% 悪性腫瘍 303 2.4% 1,235 9.6% その他内因性 508 4.0% 窒息 328 2.6% 非心原性 中毒 39 0.3% 溺水 436 3.4% 交通外傷 187 1.5% 24 0.2% 5 0.0% 3,257 25.3% 12,852 100.0% 心原性 その他の外因性 低体温 アナフィラキシー 非心原性計 合計 心原性確定 6.4% [非心原性の内訳] 脳血管障害 非心原性 1.5% 悪性腫瘍 2.4% 25.3% その他の外因性 9.6% その他内因性 除外診断による心原性 4.0% 窒息 2.6% 68.2% 中毒 N=12,852 0.3% 溺水 3.4% 交通外傷 1.5% 低体温 0.2% アナフィラキシー 0.0% 77 第2章 救急活動統計 図表 2-2-27 心停止推定原因別の搬送人員、収容前心拍再開状況 全体 心停止の推定原因 搬送人員 心原性確定 心原性 心停止目撃あり 心拍 心拍 再開数 再開率 搬送人員 心停止目撃なし 心拍 心拍 再開数 再開率 搬送人員 心拍 心拍 再開数 再開率 826 371 44.9% 646 331 51.2% 180 40 22.2% 除外診断心原性 8,769 678 7.7% 3,788 550 14.5% 4,981 128 2.6% 心原性計 9,595 1,049 10.9% 4,434 881 19.9% 5,161 168 3.3% 脳血管障害 192 72 37.5% 125 61 48.8% 67 11 16.4% 悪性腫瘍 303 27 8.9% 166 22 13.3% 137 5 3.6% その他の外因性 1,235 48 3.9% 282 18 6.4% 953 30 3.1% その他内因性 508 64 12.6% 318 61 19.2% 190 3 1.6% 窒息 328 95 29.0% 262 93 35.5% 66 2 3.0% 非心原性 中毒 39 6 15.4% 7 3 42.9% 32 3 9.4% 溺水 436 9 2.1% 49 4 8.2% 387 5 1.3% 交通外傷 187 8 4.3% 112 7 6.3% 75 1 1.3% 24 3 12.5% 14 1 7.1% 10 2 20.0% 5 2 40.0% 5 2 40.0% 0 0 0.0% 3,257 334 10.3% 1,340 272 20.3% 1,917 62 3.2% 12,852 1,383 10.8% 5,774 1,153 20.0% 7,078 230 3.2% 低体温 アナフィラキシー 非心原性計 合計 51.2% 心原性確定 除外診断心原性 22.2% 14.5% 2.6% 48.8% 脳血管障害 16.4% 13.3% 悪性腫瘍 3.1% 19.2% 1.6% 35.5% 窒息 3.0% 42.9% 中毒 溺水 交通外傷 9.4% 8.2% 1.3% 6.3% 1.3% 7.1% 低体温 アナフィラキシー 78 心停止目撃なし 心拍再開率 6.4% その他の外因性 その他内因性 心停止目撃あり 心拍再開率 3.6% 20.0% 40.0% 0.0% 第2章 救急活動統計 図表 2-2-28 心停止推定原因別の搬送人員、1ヶ月生存状況 全体 心停止の推定原因 搬送人員 心原性確定 心原性 心停止目撃あり 1 ヵ月 1 ヵ月 生存数 生存率 搬送人員 心停止目撃なし 1 ヵ月 1 ヵ月 生存数 生存率 搬送人員 1 ヵ月 1 ヵ月 生存数 生存率 826 267 32.3% 646 242 37.5% 180 25 13.9% 除外診断心原性 8,769 242 2.8% 3,788 210 5.5% 4,981 32 0.6% 心原性計 9,595 509 5.3% 4,434 452 10.2% 5,161 57 1.1% 脳血管障害 192 15 7.8% 125 13 10.4% 67 2 3.0% 悪性腫瘍 303 5 1.7% 166 5 3.0% 137 0 0.0% その他の外因性 1,235 9 0.7% 282 2 0.7% 953 7 0.7% その他内因性 508 22 4.3% 318 22 6.9% 190 0 0.0% 窒息 328 42 12.8% 262 39 14.9% 66 3 4.5% 非心原性 中毒 39 6 15.4% 7 4 57.1% 32 2 6.3% 溺水 436 6 1.4% 49 4 8.2% 387 2 0.5% 交通外傷 187 1 0.5% 112 1 0.9% 75 0 0.0% 24 3 12.5% 14 2 14.3% 10 1 10.0% 5 2 40.0% 5 2 40.0% 0 0 0.0% 3,257 111 3.4% 1,340 94 7.0% 1,917 17 0.9% 12,852 620 4.8% 5,774 546 9.5% 7,078 74 1.0% 低体温 アナフィラキシー 非心原性計 合計 37.5% 心原性確定 除外診断心原性 13.9% 5.5% 0.6% 10.4% 脳血管障害 悪性腫瘍 その他の外因性 その他内因性 3.0% 6.9% 0.0% 14.9% 4.5% 中毒 交通外傷 57.1% 6.3% 8.2% 0.5% 0.9% 0.0% 14.3% 低体温 アナフィラキシー 心停止目撃なし 1ヵ月生存率 0.7% 0.7% 窒息 溺水 心停止目撃あり 1ヵ月生存率 3.0% 0.0% 10.0% 40.0% 0.0% 79 第2章 救急活動統計 図表 2-2-29 心停止の推定原因別心停止目撃状況 搬送人員 心停止 心停止 目撃数 目撃率 心原性確定 78.2% 826 646 78.2% 除外診断心原性 8,769 3,788 43.2% 脳血管障害 脳血管障害 192 125 65.1% 悪性腫瘍 303 166 54.8% 1,235 282 22.8% その他内因性 508 318 62.6% 窒息 328 262 79.9% 中毒 39 7 17.9% 溺水 436 49 11.2% 交通外傷 187 112 59.9% 24 14 58.3% 5 5 100.0% 交通外傷 59.9% 12,852 5,774 44.9% 低体温 58.3% 心原性確定 除外診断心原性 その他の外因性 低体温 アナフィラキシー 合計 43.2% 65.1% 悪性腫瘍 54.8% その他の外因性 22.8% その他内因性 62.6% 窒息 79.9% 中毒 溺水 17.9% 11.2% アナフィラキシー 100.0% 図表 2-2-30 心停止の推定原因別除細動施行状況 搬送人員 除細動 除細動 施行者数 施行率 心原性確定 826 493 59.7% 除外診断心原性 8,769 908 10.4% 脳血管障害 脳血管障害 192 14 7.3% 悪性腫瘍 303 17 5.6% 1,235 36 2.9% その他内因性 508 31 6.1% 窒息 328 17 5.2% 中毒 39 0 溺水 436 交通外傷 心原性確定 除外診断心原性 その他の外因性 低体温 アナフィラキシー 合計 悪性腫瘍 その他の外因性 10.4% 7.3% 5.6% 2.9% その他内因性 6.1% 0.0% 窒息 5.2% 12 2.8% 中毒 187 11 5.9% 24 11 45.8% 5 0 0.0% 交通外傷 12,852 1,550 12.1% 低体温 溺水 アナフィラキシー 80 59.7% 0.0% 2.8% 5.9% 45.8% 0.0% 第2章 救急活動統計 ⑾ 市民目撃から医療機関収容所要時間区分別心拍再開・1ヶ月生存 市民目撃があった傷病者 4,867 人のうち、市民目撃から医療機関に収容されるまでの所要時間等の状 況は次のとおりです。 図表 2-2-31 市民目撃から医療機関収容までの所要時間別搬送人員内訳 搬送人員 収容前 割合 心拍再開率 心拍再開数 1 ヵ月生存数 1 ヵ月生存率 20 分未満 44 0.9% 9 20.5% 8 18.2% 20-29 分 624 12.8% 111 17.8% 69 11.1% 30-39 分 1,584 32.5% 278 17.6% 154 9.7% 40-49 分 1,485 30.5% 306 20.6% 118 7.9% 50-59 分 649 13.3% 135 20.8% 44 6.8% 60 分以上 481 9.9% 96 20.0% 38 7.9% 4,867 100.0% 935 19.2% 431 8.9% 合計 20分未満 0.9% 60分以上 9.9% 20分未満 20.5% 20-29分 12.8% 50-59分 20-29分 17.8% 30-39分 17.6% 心拍再開率 40-49分 20.6% 13.3% 50-59分 20.8% 60分以上 20.0% 30-39分 40-49分 32.5% 20分未満 18.2% 30.5% 20-29分 11.1% 1ヵ月生存率 N=4,867 30-39分 9.7% 40-49分 7.9% 50-59分 6.8% 60分以上 7.9% 81 第2章 救急活動統計 ⑿ 収容前心拍再開有無別1ヶ月生存 市民目撃があった傷病者 4,867 人のうち、収容前心拍再開があった群の 935 人及び収容前心拍再開 がなかった群の 3,932 人の1ヶ月生存状況等は、次のとおりです。 収容前に心拍再開があった群は、収容前に心拍再開がなかった群と比較して、1ヶ月生存率に顕著 な差が見られます。 図表 2-2-32 市民目撃から医療機関収容までの所要時間別 1 ヵ月生存状況(収容前心拍再開あり群) 搬送人員 割合 1 ヵ月 1 ヵ月 [1ヵ月生存率] 生存数 生存率 20分未満 20 分未満 9 1.0% 8 88.9% 20-29 分 111 11.9% 63 56.8% 30-39 分 278 29.7% 138 49.6% 40-49 分 306 32.7% 111 36.3% 50-59 分 135 14.4% 44 32.6% 60 分以上 96 10.3% 36 37.5% 合計 935 100.0% 400 42.8% 88.9% 20-29分 56.8% 30-39分 49.6% 40-49分 36.3% 50-59分 32.6% 60分以上 37.5% 平均 45 分 35 秒 図表 2-2-33 市民目撃から医療機関収容までの所要時間別 1 ヵ月生存状況(収容前心拍再開なし群) 搬送人員 割合 1 ヵ月 1 ヵ月 [1 ヵ月生存率] 生存数 生存率 20分未満 20 分未満 35 0.9% 0 0.0% 20-29 分 513 13.0% 6 1.2% 30-39 分 1,306 33.2% 16 1.2% 40-49 分 1,179 30.0% 7 0.6% 50-59 分 514 13.1% 0 0.0% 60 分以上 385 9.8% 2 0.5% 3,932 100.0% 31 0.8% 合計 平均 43 分 36 秒 82 0.0% 20-29分 1.2% 30-39分 1.2% 40-49分 50-59分 60分以上 0.6% 0.0% 0.5% 第2章 救急活動統計 ⒀ 市民目撃から心拍再開所要時間別1ヶ月生存 市民目撃があり、収容前に心拍再開があった傷病者 935 人のうち、市民目撃から心拍再開までの所 要時間と心拍再開時期別の1ヶ月生存状況は、次のとおりです。 市民目撃から心拍再開所要時間の平均は 45 分 35 秒で、20 分未満に心拍再開した傷病者群の1ヶ月 生存率は 64.2%と、20 分以降に心拍再開した傷病者群の 23.9%より、40.3 ポイント高くなっていま す。 また、隊員等が到着する前にバイスタンダー等の応急手当により心拍再開した群は、全体の 11.2% ですが、1ヶ月生存率 74.3%と、隊員等が到着後に心拍再開した群の 38.8%と比較して、35.5 ポイン ト高くなっています。 図表 2-2-34 1ヶ月生存者の市民目撃から初回心拍再開までの所要時間別搬送人員内訳 搬送人員 割合 1 ヵ月生存数 1 ヵ月生存率 10 分未満 166 17.8% 123 74.1% 10-19 分 272 29.1% 158 58.1% 20 分未満計 438 46.8% 281 64.2% 20-29 分 285 30.5% 87 30.5% 30-39 分 144 15.4% 22 15.3% 40 分以上 68 7.3% 10 14.7% 20 分以上計 497 53.2% 119 23.9% 合計 935 100.0% 400 42.8% 平均 45 分 35 秒 [1ヵ月生存率] 40分以上 7.3% 10分未満 74.1% 10分未満 30-39分 17.8% 15.4% 30.5% 58.1% 20分未満計 10-19分 20-29分 10-19分 29.1% 64.2% 20-29分 30.5% 30-39分 15.3% 40分以上 14.7% 20分以上計 23.9% N=935 83 第2章 救急活動統計 図表 2-2-35 初回心拍再開時期内訳 再開時期 搬送人員 隊員等到着前 割合 1 ヵ月生存数 1 ヵ月生存率 105 11.2% 78 74.3% 現着∼車内収容 510 54.5% 247 48.4% 車内収容∼現場出発 141 15.1% 47 33.3% 現場出発∼病院到着 164 17.5% 24 14.6% 病院到着∼医師引継 15 1.6% 4 26.7% 隊員等到着後計 830 88.8% 322 38.8% 合計 935 100.0% 400 42.8% 病着∼引継 隊員等到着前 1.6% 11.2% [1ヵ月生存率] 隊員等到着前 現発∼病着 現着∼車内収容 17.5% 現着∼車内収容 54.5% 現場出発∼病院到着 病院到着∼医師引継 N=935 84 48.4% 車内収容∼現場出発 車内収容∼現発 15.1% 74.3% 33.3% 14.6% 26.7% 第2章 救急活動統計 ⒁ 心停止目撃から医療機関収容までの所要時間 心停止傷病者が心停止となってから医療機関に収容されるまでの平均所要時間を、心停止目撃の時 期別に区分して集計した結果は、次のとおりです。 図表 2-2-36 心停止目撃から医療機関収容までの所要時間 85 第2章 救急活動統計 ⒂ 救命効果のテンプレート 前⑶から⒁の分析結果の概略を表したテンプレート(統計系統図)は次のとおりです。 テンプレートを部分的に見みると、心停止目撃、応急手当、除細動があった群の方がなかった群よ り心拍再開、1ヶ月生存状況が良い結果となっていますが、なかった群の方があった群より搬送人員 の実数が大幅に多いため、全体の心拍再開、1ヶ月生存状況は良い結果とはなっていません。 あった群の搬送人員がなかった群の搬送人員を上回り、かつ「救命の連鎖」が途切れることなく行 われ、救命効果が向上されることが今後望まれます。 図表 2-2-37 救命効果のテンプレート 全心停止 傷病者 12,852 1,383 10.8% 620 4.8% 除細動 応急手当 あり 市民目撃 目撃あり 5,774 1,153 20.0% 4,867 935 19.2% 1,942 522 26.9% 39.9% 294 15.1% 除細動 なし 84.3% 431 8.9% 除細動 応急手当 44.9% 546 9.5% あり なし 2,925 413 14.1% 60.1% 137 4.7% あり 除細動 なし 除細動 隊員目撃 907 218 24.0% あり 15.7% 115 12.7% 除細動 なし 除細動 応急手当 あり 目撃なし 7,078 230 3.2% あり 除細動 なし 除細動 なし 凡例 凡例 25.2% 33 1.8% 55.1% 74 1.0% 応急手当 搬送人員 搬送人員 心拍再開者数 心拍再開者数 心拍再開率 心拍再開率 1,786 92 5.2% 搬送人員構成比 搬送人員構成比 1カ月生存者数 1ヶ月生存者数 1ヶ月生存率 1カ月生存率 5,292 138 2.6% 74.8% 41 0.8% あり 除細動 なし 図表 2-2-38 救命の連鎖(Chain of Survival) 心停止の 早い 早い心肺蘇生 救急隊・病院 予防 119番通報 とAED での処置 大切な命を救うために必要な行動を、迅速に途切れることなく行う重要性を表すもの。 86 521 238 45.7% 26.8% 172 33.0% 1,421 284 20.0% 73.2% 122 8.6% 456 129 28.3% 15.6% 67 14.7% 2,469 284 11.5% 84.4% 70 2.8% 178 85 47.8% 19.6% 58 32.6% 729 133 18.2% 80.4% 57 7.8% 127 33 26.0% 7.1% 19 15.0% 1,659 59 3.6% 92.9% 14 0.8% 268 34 12.7% 5.1% 16 6.0% 5,024 104 2.1% 94.9% 25 0.5% 第2章 救急活動統計 第3節 救急処置 1 救急隊員による救急処置 全救護人員 665,821 人のうち、救急処置を実施した傷病者は 663,414 人(99.6%)です。 図表 2-3-1 救急処置内容 処置内容 処置実施人数 救護人員に 対する割合 心肺蘇生 12,084 1.8% 人工呼吸 13,655 2.1% 気道確保 26,630 4.0% 275 0.0% 1,587 0.2% 266 0.0% 静脈路確保(心肺機能停止前)※ 155 0.0% 静脈路確保(心肺機能停止後)※ 2,277 0.3% 薬剤投与(アドレナリン)※ 1,499 0.2% 70 0.0% 1,205 0.2% 血糖測定 274 0.0% 保温処置 340,464 51.1% 心電図測定 199,320 29.9% 酸素吸入 105,368 15.8% 固定(部分・全身) 64,937 9.8% 被覆・創傷処置 41,567 6.2% 止血処置 17,135 2.6% 893 0.1% 3,498 0.5% ラリンゲアルマスク※ 食道閉鎖式エアウェイ※ 気管内チューブ※ 薬剤投与(ブドウ糖)※ 除細動 医療処置継続 冷却 ※は特定行為を示します。 87 第2章 救急活動統計 2 都民等による応急手当 ⑴ 応急手当の状況 傷病者に対して、家族、友人、近隣者などにより、救急隊が到着するまでの間に、14,354 件の応急 手当が実施されています。 図表 2-3-2 都民等による応急手当の内容 応急手当内容 実施件数 割合 胸骨圧迫(心マッサージ) 2,848 19.8% 観察・バイタルサイン測定等 2,526 17.6% 止血・創傷処置 1,665 11.6% その他 体位管理 1,145 8.0% 36.4% 保温・冷却 950 6.6% 観察等 病院医・往診医その他医療処置 934 6.5% 17.6% AED装着、心電図測定 844 5.9% 移動(危険回避) 637 4.4% 人工呼吸 513 3.6% 保温・冷却 在宅療法・既往における処置対応 429 3.0% 6.6% 異物除去 331 2.3% 固定処置 224 1.6% 気道確保 205 1.4% 除細動 194 1.4% その他 909 6.3% 14,354 100.0% 合計 胸骨圧迫 19.8% 止血等 11.6% 体位管理 8.0% ⑵ 応急手当実施者 都民等による応急手当を実施者別にみると、医療従事者が最も多くなっています。 図表 2-3-3 応急手当実施者 処置実施者 実施件数 割合 医療従事者 3,331 27.7% 職場・学校関係者 家族 2,131 17.7% 6.7% 第三者(通行人等) 2,012 16.8% 集客施設等 福祉関係者 1,611 13.4% 関係者 8.7% その他 8.9% 27.7% 集客施設等関係者 1,040 8.7% 職場・学校関係者 810 6.7% 福祉関係者 友人・近隣者 411 3.4% 13.4% 警察官 177 1.5% 第三者 消防職員・消防団員 155 1.3% 16.8% 63 0.5% 267 2.2% 12,008 100.0% その他公的機関 その他 合計 88 医療従事者 家族 17.7% 第2章 救急活動統計 ⑶ 事故種別ごとの応急手当内容・実施者 都民等による応急手当の内容と実施者を事故種別ごとにみると、次のとおりとなっています。 図表 2-3-4 事故種別ごとの応急手当内容、応急手当実施者 応急手当内容 合計 交通 火災 運動 自然 水難 労働 一般 自損 事故 事故 競技 災害 事故 災害 負傷 行為 加害 急病 胸骨圧迫 2,848 20 0 19 0 88 11 248 121 1 2,340 止血・創傷処置 1,665 171 0 45 0 0 96 1,224 27 21 81 観察・バイタル測定等 2,526 79 2 35 0 0 7 306 3 5 2,089 950 51 7 119 0 5 18 385 8 8 349 1,145 121 0 10 0 1 6 397 10 3 597 移動(危険回避) 637 81 2 9 1 59 4 208 51 2 220 人工呼吸 513 1 0 9 0 23 3 51 15 0 411 病院医・往診医処置 934 9 0 15 0 1 7 71 2 1 828 AED装着・心電図 844 7 0 8 0 13 4 56 16 1 739 在宅療法対応 429 0 0 0 0 0 0 26 0 0 403 固定処置 224 23 0 107 0 0 9 81 0 1 3 気道確保 205 5 0 5 0 2 1 33 2 0 157 異物除去 331 0 0 0 0 2 1 249 0 0 79 除細動 194 2 0 6 0 1 2 4 1 0 178 その他 909 92 0 5 0 9 8 275 8 1 511 合計 14,354 662 11 392 1 204 177 3,614 264 44 8,985 処置実施者 合計 保温・冷却 体位管理 交通 火災 運動 自然 水難 労働 一般 自損 事故 事故 競技 災害 事故 災害 負傷 行為 加害 急病 医療従事者 3,331 103 2 58 0 6 26 467 9 3 2,657 家族 2,131 18 6 5 0 76 10 687 118 5 1,206 第三者 2,012 341 0 5 1 20 9 906 17 6 707 福祉関係者 1,611 1 0 0 0 4 0 268 11 1 1,326 集客施設等関係者 1,040 20 0 40 0 25 4 366 7 5 573 職場・学校関係者 810 9 2 128 0 4 98 213 5 11 340 友人・近隣者 411 22 0 40 0 5 1 136 19 2 186 消防職員・消防団員 155 29 0 6 0 2 6 43 3 0 66 警察官 177 17 0 2 0 2 1 48 14 2 91 63 2 0 4 0 0 0 13 2 1 41 267 27 0 28 0 10 1 72 7 1 121 12,008 589 10 316 1 154 156 3,219 212 37 7,314 その他公的機関 その他 合計 応急手当実施件数は転院搬送に係るものを除きます。 1人の傷病者に対して複数の処置が実施された場合は、処置者1名につき3つの処置まで計上しています。 1人の傷病者に対して複数名が処置を実施した場合は、4名まで処置実施者として計上しています。 89 第2章 救急活動統計 第4節 事故種別ごとの活動統計 1 事故種別ごとの搬送人員推移 運動競技事故、水難事故、労働災害事故、一般負傷、急病は増加傾向にあり、交通事故、火災事故 は減少傾向にあります。 図表 2-4-1 事故種別ごとの搬送人員推移 事故種別 平成 22 年 平成 23 年 平成 24 年 平成 25 年 平成 26 年 交通事故 63,534 62,680 58,520 55,429 51,851 火災事故 874 870 761 725 726 運動競技事故 5,250 5,012 5,122 5,152 5,177 自然災害事故 11 204 26 43 26 水難事故 425 452 574 619 629 4,202 4,350 4,562 4,557 4,773 一般負傷 101,009 105,907 109,023 112,271 116,498 自損行為 4,767 4,775 4,113 4,198 4,055 加害 6,304 6,423 6,229 6,039 6,244 急病 392,690 407,882 418,851 425,164 432,859 転院搬送 38,753 39,538 41,648 41,728 41,791 労働災害事故 63,534 交通事故 62,680 874 火災事故 870 58,520 55,429 761 51,851 H22 H23 H24 H25 H26 H22 H23 H24 725 726 H25 H26 204 運動競技事故 自然災害事故 5,250 5,122 5,152 5,177 5,012 26 11 H22 H23 H24 H25 H26 H22 H23 H24 43 H25 水難事故 619 26 H26 労働災害事故 4,773 629 574 4,562 4,557 H24 H25 4,350 425 H22 90 4,202 452 H23 H24 H25 H26 H22 H23 H26 第2章 救急活動統計 一般負傷 4,767 自損行為 4,775 116,498 105,907 109,023 112,271 4,113 4,198 4,055 101,009 H22 H23 H24 H25 H26 H22 H23 H24 H25 H26 加害 急病 6,423 6,304 6,244 6,229 H23 H24 H25 425,164 H24 H25 432,859 392,690 6,039 H22 407,882 418,851 H26 H22 H23 H26 転院搬送 38,753 H22 41,648 41,728 41,791 H24 H25 H26 39,538 H23 91 第2章 救急活動統計 2 急病 ⑴ 搬送人員推移 急病の搬送人員は 432,859 人で、前年に比べ 7,695 人(1.8%)増加しています。 図表 2-4-2 急病の搬送人員推移 500,000 搬送人員計 392,690 418,851 425,164 432,859 407,882 207,254 212,430 213,926 218,058 200,628 206,421 211,238 214,801 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 400,000 男性 300,000 199,571 200,000 100,000 女性 193,119 0 平成22年 ⑵ 初診時程度 急病を初診時程度別でみると、軽症が約半数を占めています。 図表 2-4-3 急病の初診時程度別搬送人員 重症 重篤 死亡 21,925 9,929 4,390 5.1% 2.3% 1.0% 軽症 中等症 212,807 183,808 49.2% 42.5% 92 第2章 救急活動統計 ⑶ 年齢層 急病の搬送人員(432,859 人)を年齢層別でみると、高齢者層(65 歳以上)が半数以上となってお り、特に 75 歳以上が全体の4割弱を占めています。 人口 1 万人あたりでみた場合、高齢者層に次いで0∼2歳の年齢層が多くなっています。 図表 2-4-4 急病の年齢層別搬送人員 男性 女性 [人口1万人あたり] 人口1万人あたり 180,000 1,200 160,000 1,000 140,000 120,000 800 100,000 600 80,000 60,000 400 40,000 200 20,000 0 0-2歳 3-5歳 男性 7,672 3,788 4,239 3,129 16,235 16,219 20,823 22,052 15,089 17,909 20,797 70,106 女性 6,250 2,630 3,201 4,605 22,875 18,745 17,651 14,580 8,872 11,541 15,780 88,071 搬送人員計 13,922 6,418 7,440 7,734 39,110 34,964 38,474 36,632 23,961 29,450 36,577 158,177 435 207 83 150 260 175 179 240 325 360 人口1万人あたり 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 510 75歳- 0 1,145 ⑷ 要請理由(傷病者の病態等) ア 要請理由別搬送人員 急病の病態別(主訴および観察結果等)でみると、 「痛み」が最も多くなっています。 図表 2-4-5 急病の要請理由別搬送人員 要請理由 痛み 搬送人員 割合 114,098 26.4% 意識障害 47,275 10.9% 呼吸器症状 44,422 10.3% その他 41,383 9.6% 痙攣・麻痺・感覚異常等 36,592 8.5% 発熱 33,381 7.7% 虚脱、脱力感・歩行困難 32,866 7.6% めまい 27,744 6.4% 嘔吐・嘔気 25,154 5.8% 動悸等 13,193 3.0% 脱水・栄養失調・全身衰弱 4,656 1.1% 下血・血便 4,233 1.0% 悪心・悪寒 4,087 0.9% 吐血 3,775 0.9% 432,859 100.0% 合計 93 第2章 救急活動統計 イ 要請理由(傷病者の病態等) ・初診時程度別・年齢層別 傷病者の主な病態を初診程度別及び年齢層別に分類した構成比は、次のとおりです。 (ア) 痛み 痛みとは、疾病による疼痛を指し、外傷に起因する痛みは除きます。 重症比率は全体的に低く、最も高い 60 歳代で 6.1%となっています。 図表 2-4-6 痛み 重症以上 中等症 軽症 [搬送人員] 搬送人員計 100% 30,000 25,000 80% 20,000 60% 15,000 40% 10,000 20% 0% 5,000 0-2歳 3-5歳 軽症 191 722 1,740 1,886 9,830 9,298 9,240 6,997 3,554 3,558 4,001 13,146 64,163 中等症 21 83 415 905 4,746 5,103 5,881 5,039 2,851 3,039 3,634 14,136 45,853 重症以上 0 0 5 11 75 167 427 573 416 430 474 212 805 2,160 2,802 6,821 7,027 8,109 搬送人員計 (イ) 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 14,651 14,568 15,548 12,609 1,504 0 全体 4,082 28,786 114,098 意識障害 意識障害には、継続的な意識障害のほか、一過性の意識消失も含みます。 重症比率は全体的に高く、50 歳以上の年齢層において 2 割近くとなっています。また、他の病態と 比較して、0∼14 歳の重症比率が高いのが特徴です。 図表 2-4-7 意識障害 重症以上 軽症 [搬送人員] 搬送人員計 100% 25,000 80% 20,000 60% 15,000 40% 10,000 20% 5,000 0% 94 中等症 0-2歳 3-5歳 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 軽症 208 159 382 487 1,891 1,390 1,524 1,507 1,048 1,332 1,707 6,934 中等症 108 90 185 247 1,070 892 1,183 1,490 1,112 1,454 2,019 11,071 20,921 重症以上 23 15 23 29 95 181 429 660 504 632 858 搬送人員計 339 264 590 763 3,056 2,463 3,136 3,657 2,664 3,418 4,584 4,336 全体 18,569 7,785 22,341 47,275 0 第2章 救急活動統計 (ウ) 呼吸器症状 呼吸器症状は、呼吸困難、喀血等による症状で、60 歳以上において重症比率が高くなっています。 図表 2-4-8 呼吸器症状 重症以上 中等症 軽症 [搬送人員] 搬送人員計 100% 25,000 80% 20,000 60% 15,000 40% 10,000 20% 5,000 0% 0-2歳 3-5歳 軽症 622 446 603 738 2,759 2,082 1,976 1,552 805 993 1,182 4,608 中等症 207 144 191 159 692 634 897 1,064 932 1,338 1,978 12,152 20,388 重症以上 27 13 16 13 37 64 165 265 306 528 613 搬送人員計 856 603 810 910 3,488 2,780 3,038 2,881 2,043 2,859 3,773 (エ) 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 3,621 全体 0 18,366 5,668 20,381 44,422 痙攣・麻痺・感覚異常 痙攣・麻痺・感覚異常は、50 歳以上において重症比率が1割を超えています。また、0∼2歳の搬 送人員が多い特徴があります。 図表 2-4-9 痙攣、麻痺、感覚異常 重症以上 中等症 軽症 [搬送人員] 搬送人員計 100% 10,000 80% 8,000 60% 6,000 40% 4,000 20% 2,000 0% 0-2歳 3-5歳 軽症 5,171 1,796 973 490 1,221 1,014 1,083 902 511 580 650 1,954 16,345 中等症 1,845 738 556 336 668 690 1,142 1,485 1,034 1,422 1,647 5,806 17,369 146 80 56 11 42 79 227 297 234 309 316 1,081 2,878 7,162 2,614 1,585 837 1,931 1,783 2,452 2,684 1,779 2,311 2,613 8,841 36,592 重症以上 搬送人員計 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 全体 0 95 第2章 救急活動統計 (オ) 虚脱・脱力・歩行困難 虚脱・脱力・歩行困難は、全体的に重症比率が低い傾向にあります。 図表 2-4-10 虚脱、脱力、歩行困難 重症以上 中等症 軽症 [搬送人員] 搬送人員計 100% 20,000 80% 15,000 60% 10,000 40% 5,000 20% 0% 0-2歳 3-5歳 軽症 77 28 86 228 1,529 1,053 1,260 1,237 930 1,245 1,427 5,566 14,666 中等症 18 9 31 91 735 508 764 1,144 998 1,431 2,011 9,130 16,870 重症以上 3 0 1 2 10 19 51 99 114 138 189 704 1,330 搬送人員計 98 37 118 321 2,274 1,580 2,075 2,480 2,042 2,814 3,627 (カ) 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 全体 0 15,400 32,866 発熱 発熱は、全体的に重症比率が低い傾向となっています。また、他の病態と比較して小児の搬送人員 が多くなっています。 図表 2-4-11 発熱 重症以上 中等症 軽症 [搬送人員] 搬送人員計 100% 20,000 80% 15,000 60% 10,000 40% 5,000 20% 0% 0-2歳 3-5歳 2,585 1,181 999 410 1,814 1,251 786 501 287 419 608 中等症 446 211 138 172 712 558 440 471 440 810 1,341 重症以上 10 8 3 2 11 10 16 31 29 56 99 3,041 1,400 1,140 584 2,537 1,819 1,242 1,003 756 1,285 2,048 軽症 搬送人員計 96 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳3,435 全体 14,276 12,027 17,766 1,064 1,339 16,526 33,381 0 第2章 救急活動統計 (キ) めまい めまいは、各年齢層で軽症の占める比率が高くなっています。 図表 2-4-12 めまい 重症以上 中等症 軽症 [搬送人員] 搬送人員計 100% 10,000 80% 8,000 60% 6,000 40% 4,000 20% 2,000 0% 0-2歳 3-5歳 軽症 1 0 43 151 1,085 1,501 2,020 2,224 1,553 1,916 2,133 5,195 17,822 中等症 1 0 11 36 300 526 882 1,137 890 1,159 1,397 3,441 9,780 重症以上 0 0 0 1 7 3 11 21 10 12 21 56 142 搬送人員計 2 0 54 188 1,392 2,030 2,913 3,382 2,453 3,087 3,551 8,692 27,744 (ク) 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 全体 0 嘔吐・嘔気 嘔吐・嘔気は、75 歳以上で中等症以上の比率が半数を超えています。 図表 2-4-13 嘔吐、嘔気 重症以上 中等症 軽症 [搬送人員] 搬送人員計 100% 10,000 80% 8,000 60% 6,000 40% 4,000 20% 2,000 0% 0-2歳 3-5歳 軽症 929 377 427 442 3317 2119 1448 1133 683 767 906 3105 15653 中等症 136 56 88 154 1233 893 735 665 444 487 724 3545 9160 5 0 1 0 8 11 15 24 20 32 39 186 341 1,070 433 516 596 4,558 3,023 2,198 1,822 1,147 1,286 1,669 6,836 25,154 重症以上 搬送人員計 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 全体 0 97 第2章 救急活動統計 (ケ) 動悸等 動悸は、重症比率が低い傾向となっていますが、60 歳以上では 6%を超えています。 図表 2-4-14 動悸 重症以上 中等症 軽症 [搬送人員] 搬送人員計 100% 6,000 80% 4,000 60% 40% 2,000 20% 0% 0-2歳 3-5歳 軽症 1 0 26 54 361 675 1,020 916 514 643 796 2,561 7,567 中等症 1 1 11 11 85 208 412 536 354 458 537 2,314 4,928 重症以上 0 0 0 3 1 9 34 70 62 79 92 348 698 搬送人員計 2 1 37 68 447 892 1,466 1,522 930 1,180 1,425 5,223 13,193 (コ) 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 全体 0 脱水、栄養失調、全身衰弱 脱水等は、50 歳以上で中等症以上の比率が半数以上となっています。 図表 2-4-15 脱水、栄養失調、全身衰弱 重症以上 中等症 軽症 [搬送人員] 搬送人員計 100% 3,000 80% 60% 2,000 40% 1,000 20% 0% 98 0-2歳 3-5歳 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 全体 軽症 6 2 10 16 55 58 80 80 84 88 119 593 1,191 中等症 4 2 2 5 27 38 70 147 153 198 269 2,153 3,068 重症以上 0 0 0 0 2 4 17 22 21 40 43 248 397 搬送人員計 10 4 12 21 84 100 167 249 258 326 431 2,994 4,656 0 第2章 救急活動統計 (サ) 悪心・悪寒 悪心・悪感は、重症比率が低い傾向となっています。 図表 2-4-16 悪心、悪寒 重症以上 中等症 軽症 [搬送人員] 搬送人員計 100% 1,500 80% 1,000 60% 40% 500 20% 0% 0-2歳 3-5歳 軽症 6 11 39 60 419 293 282 239 172 174 220 750 2,665 中等症 1 1 5 14 101 99 90 87 72 86 136 647 1,339 重症以上 0 0 0 0 3 1 5 6 2 5 12 49 83 搬送人員計 7 12 44 74 523 393 377 332 246 265 368 1,446 4,087 (シ) 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 全体 0 下血・血便 下血・血便は、30 歳以上で重症比率が高くなっています。 図表 2-4-17 下血・血便 重症以上 中等症 軽症 [搬送人員] 搬送人員計 100% 2,500 80% 2,000 60% 1,500 40% 1,000 20% 500 0% 0-2歳 3-5歳 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 全体 軽症 52 6 3 7 35 53 74 77 54 70 89 386 906 中等症 9 2 3 7 54 62 177 300 203 257 306 1,518 2,898 重症以上 0 0 0 0 0 11 28 58 34 42 46 210 429 搬送人員計 61 8 6 14 89 126 279 435 291 369 441 2,114 4,233 0 99 第2章 救急活動統計 (ス) 吐血 吐血は、全体的に重症比率が高く、30 歳以上では2割以上となっています。 図表 2-4-18 吐血 重症以上 中等症 軽症 [搬送人員] 搬送人員計 100% 2,000 80% 1,500 60% 1,000 40% 500 20% 0% 0-2歳 3-5歳 軽症 9 9 6 5 41 33 51 60 26 29 36 189 494 中等症 1 1 3 3 47 62 185 250 189 214 234 1,219 2,408 重症以上 1 2 0 2 5 28 87 123 93 91 108 333 873 搬送人員計 11 12 9 10 93 123 323 433 308 334 378 1,741 3,775 100 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 全体 0 第2章 救急活動統計 3 交通事故 ⑴ 搬送人員推移 交通事故(交通機関相互の衝突、接触又は単一事故、歩行者等が交通機関に接触したこと等による 事故)の搬送人員は 51,851 人で、前年に比べ 3,578 人(6.5%)減少しています。 図表 2-4-19 交通事故の搬送人員推移 搬送人員計 70,000 63,534 62,680 58,520 60,000 女性 50,000 22,232 55,429 51,851 22,160 20,896 19,837 40,000 18,516 30,000 20,000 男性 41,302 40,520 37,624 35,592 33,335 平成24年 平成25年 平成26年 10,000 0 平成22年 平成23年 ⑵ 初診時程度 交通事故を初診時程度別でみると、軽症が8割以上を占めています。 図表 2-4-20 交通事故の初診時程度別搬送人員 重症 重篤 死亡 1,152 330 61 2.2% 0.6% 0.1% 中等症 9,109 17.6% 軽症 41,199 79.5% 101 第2章 救急活動統計 ⑶ 事故発症時動作 交通事故を事故発症時動作別でみると、自転車により受傷したものが最も多くなっています。 図表 2-4-21 交通事故の事故発症時動作別搬送人員 事故発生時動作 搬送人員 割合 自転車乗車で受傷 21,801 42.0% 自動車乗車で受傷 13,504 26.0% 自動二輪車乗車で受傷 9,638 18.6% 歩行者で受傷 6,625 12.8% 283 0.5% 51,851 100.0% その他交通機関等で受傷 合計 「歩行者で受傷」は歩行者が自動車、二輪車、自転車等と衝突・接触し受傷したもの。 交通機関乗車中の受傷は、運転中及び同乗中を含む。 ⑷ 年齢層 交通事故を年齢層別でみると、20 歳代から 40 歳代が多く、人口に対する比率は、15 歳∼19 歳が多 くなっています。また、歩行者の事故は他の事故と比較して6∼14 歳が多くなっています。 図表 2-4-22 交通事故の年齢層別搬送人員(交通事故全体) 男性 10,000 8,000 女性 [人口1万人あたり] 70 人口1万人あたり 交通事故全体 60 N=51,851 50 6,000 40 30 4,000 20 2,000 0 10 0-2歳 3-5歳 男性 308 486 2,223 2,119 5,685 5,744 6,083 3,968 1,719 1,628 1,291 2,081 女性 304 334 1,011 974 2,454 2,539 2,874 2,225 1,187 1,323 1,304 1,987 搬送人員計 612 820 3,234 3,093 8,139 8,283 8,957 6,193 2,906 2,951 2,595 4,068 人口1万人あたり 19.1 26.4 36.1 59.9 54.1 41.5 41.6 38.7 39.4 36.0 36.2 29.4 102 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 0 第2章 救急活動統計 図表 2-4-23 交通事故の年齢層別搬送人員(歩行者) 男性 700 600 女性 [人口1万人あたり] 10 人口1万人あたり 歩行者 N=6,625 8 500 6 400 300 4 200 2 100 0 0-2歳 3-5歳 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 男性 40 140 513 73 387 521 558 467 219 214 162 311 女性 32 63 252 79 325 323 390 306 168 181 256 645 搬送人員計 72 203 765 152 712 844 948 773 387 395 418 956 人口1万人あたり 2.2 6.5 8.5 2.9 4.7 4.2 4.4 4.8 5.2 4.8 5.8 6.9 0 図表 2-4-24 交通事故の年齢層別搬送人員(自動車事故) 2,500 2,000 男性 女性 [人口1万人あたり] 20 人口1万人あたり 自動車事故 N=13,504 15 1,500 10 1,000 5 500 0 0-2歳 3-5歳 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 男性 101 81 174 230 1,403 1,730 2,073 1,326 628 483 323 297 女性 110 83 186 135 717 814 852 609 272 290 248 339 搬送人員計 211 164 360 365 2,120 2,544 2,925 1,935 900 773 571 636 人口1万人あたり 6.6 5.3 4.0 7.1 14.1 12.8 13.6 12.1 12.2 9.4 8.0 4.6 0 103 第2章 救急活動統計 図表 2-4-25 交通事故の年齢層別搬送人員(自動二輪車事故) 2,500 2,000 男性 女性 [人口1万人あたり] 20 人口1万人あたり 自動二輪車事故 N=9,638 15 1,500 10 1,000 5 500 0 0-2歳 3-5歳 男性 3 3 16 862 2,129 1,811 1,798 971 277 238 158 163 女性 3 2 13 112 259 222 241 145 65 61 51 35 搬送人員計 6 5 29 974 2,388 2,033 2,039 1,116 342 299 209 198 0.2 0.2 0.3 18.9 15.9 10.2 9.5 7.0 4.6 3.7 2.9 1.4 人口1万人あたり 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 0 図表 2-4-26 交通事故の年齢層別搬送人員(自転車事故) 男性 2,000 女性 [人口1万人あたり] 40 人口1万人当たり 自転車事故 35 N=21,801 30 1,500 25 20 1,000 15 10 500 5 0 0-2歳 3-5歳 男性 156 254 1,499 951 1,747 1,660 1,623 1,182 586 687 640 1,297 女性 154 185 556 647 1,145 1,163 1,381 1,155 677 779 734 943 搬送人員計 310 439 2,055 1,598 2,892 2,823 3,004 2,337 1,263 1,466 1,374 2,240 人口1万人当たり 9.7 14.1 22.9 31.0 19.2 14.2 13.9 14.6 17.1 17.9 19.2 16.2 104 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 0 第2章 救急活動統計 ⑸ 外傷形態 交通事故を初診時傷病名により外傷形態別でみると、打撲・血種・挫傷が約7割を占めています。 図表 2-4-27 交通事故の外傷形態別搬送人員 外傷形態 打撲・血種・挫傷 搬送人員 割合 35,572 68.6% 脱臼・捻挫 5,600 10.8% 骨折 3,878 7.5% 開放創・離断 1,414 2.7% 脊椎・髄損傷 943 1.8% 内部・臓器損傷 198 0.4% 4,246 8.2% 51,851 100.0% その他 合計 105 第2章 救急活動統計 4 一般負傷 ⑴ 搬送人員推移 一般負傷(転倒や転落、誤って手を切ったなどの不慮の事故)の搬送人員は 116,498 人で、前年に 比べ 4,227 人(約 3.8%)増加しています。 図表 2-4-28 一般負傷の搬送人員推移 120,000 搬送人員計 101,009 109,023 105,907 112,271 116,498 100,000 80,000 女性 55,484 56,958 59,498 53,931 51,976 53,539 55,313 57,000 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 51,012 60,000 40,000 男性 20,000 49,997 0 平成22年 ⑵ 初診時程度 一般負傷を初診時程度でみると、軽症が6割以上を占めています。 図表 2-4-29 一般負傷の初診時程度別搬送人員 重症 重篤 死亡 2,153 990 327 1.8% 0.8% 0.3% 中等症 39,007 33.5% 軽症 74,021 63.5% 106 第2章 救急活動統計 ⑶ 事故発症時動作 一般負傷を事故発症時動作別でみると、転倒や転落等の行動・物体作用による受傷が8割以上を占 めています。 図表 2-4-30 一般負傷の事故発症時動作別搬送人員 事故発症時動作(大区分) 搬送人員 行動・物体作用 割合 96,071 82.5% 薬物服用・吸入・中毒 4,462 3.8% 危険物接触作用・環境暴露 3,672 3.2% 窒息・誤飲・異物 3,597 3.1% 自然環境作用 2,489 2.1% その他 6,207 5.3% 116,498 100.0% 合計 ⑷ 主な事故発症時動作の詳細 ア 行動・物体作用 一般負傷のうち受傷形態の大部分を占める行動・物体作用での受傷による搬送人員は、96,071 人と なっています。 (ア) 初診時程度 行動・物体作用での受傷を初診時程度別でみると、軽症が6割以上を占めています。 図表 2-4-31 行動・物体作用の初診時程度別搬送人員 重症 重篤 死亡 1,071 267 71 1.1% 0.3% 0.1% 中等症 32,684 34.0% 軽症 61,978 64.5% 107 第2章 救急活動統計 (イ) 事故発症時動作 行動・物体作用の事故発症時動作の詳細をみると、転倒による受傷が約 7 割を占めています。 図表 2-4-32 行動・物体作用の事故発症時動作別搬送人員 事故発症時動作 搬送人員 転倒 68,533 71.3% 転落・滑落 13,409 14.0% 衝突・ぶつかり 4,533 4.7% 外力作用 3,977 4.1% 挟まれ・巻き込まれ・ねじられ 1,351 1.4% その他 4,268 4.4% 96,071 100.0% 合計 (ウ) 割合 年齢層 年齢層別では 75 歳以上が多く、人口1万人あたりでは 75 歳以上の層に次いで0∼2歳が多くなっ ています。 図表 2-4-33 行動・物体作用の年齢層別搬送人員 男性 女性 [人口1万人あたり] 400 人口1万人あたり 30,000 350 25,000 300 20,000 250 15,000 200 150 10,000 100 5,000 0 50 0-2歳 3-5歳 男性 2,457 1,851 2,578 584 2,188 2,481 3,550 4,477 3,062 3,855 4,397 15,083 女性 1,805 1,026 1,016 439 1,811 1,819 2,451 2,973 2,004 2,664 4,008 27,492 搬送人員計 4,262 2,877 3,594 1,023 3,999 4,300 6,001 7,450 5,066 6,519 8,405 42,575 人口1万人あたり 133.1 92.7 40.1 19.8 26.6 21.6 27.9 46.6 68.7 79.6 117.2 308.2 108 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 0 第2章 救急活動統計 (エ) 発生場所 外傷を発生場所別でみると、半数以上が居住・介護・宿泊施設で発生しています。 図表 2-4-34 行動・物体作用の発生場所別搬送人員 発生場所 搬送人員 割合 居住・介護・宿泊施設 50,232 52.3% 道路・車両・交通施設 29,879 31.1% 販売・サービス業施設 6,964 7.2% 公園・遊園地 1,935 2.0% 育児児童施設・学校 1,774 1.8% 会社・工場等 1,051 1.1% 626 0.7% 3,610 3.8% 96,071 100.0% 娯楽・遊戯施設 その他 合計 イ 薬物服用・吸入・中毒 一般負傷のうち、薬物服用・吸入・中毒による搬送人員は、4,462 人となっています。 (ア) 初診時程度 薬物服用・吸入・中毒を初診時程度別でみると、中等症以上の割合が高くなっています。 図表 2-4-35 薬物服用・吸入・中毒の初診時程度別搬送人員 重症 重篤 死亡 468 61 2 10.5% 1.4% 0.0% 軽症 2,055 中等症 46.1% 1,876 42.0% 109 第2章 救急活動統計 (イ) 事故発症時動作 薬物服用・吸入・中毒の事故発症時動作の詳細をみると、睡眠薬・鎮痛・鎮静剤によるものが 4 割 以上を占めています。 図表 2-4-36 薬物服用・吸入・中毒の事故発症時動作別搬送人員 事故発症時動作 搬送人員 1,907 42.7% 自然毒・食中毒 450 10.1% 日常生活用品 164 3.7% 消毒剤・洗浄剤 104 2.3% 麻薬・覚醒剤 55 1.2% 殺虫剤・農薬・除草剤 47 1.1% 有機溶剤 25 0.6% 1,066 23.9% 644 14.4% 4,462 100.0% 睡眠薬・鎮痛・鎮静剤 その他薬物・中毒 その他医薬品 合計 (ウ) 割合 年齢層 薬物服用・吸入・中毒を年齢層別にみると 20 歳代が多くなっています。 図表 2-4-37 薬物服用・吸入・中毒の年齢層別搬送人員 男性 女性 [人口1万人あたり] 10 人口1万人あたり 800 9 700 8 600 7 500 6 400 5 300 4 3 200 2 100 0 1 0-2歳 3-5歳 男性 114 42 70 90 462 387 292 167 69 44 45 92 女性 64 31 52 149 721 573 430 231 70 71 64 132 搬送人員計 178 73 122 239 1183 960 722 398 139 115 109 224 人口1万人あたり 5.6 2.4 1.4 4.6 7.9 4.8 3.4 2.5 1.9 1.4 1.5 1.6 110 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 0 第2章 救急活動統計 ウ 危険物接触作用・環境暴露 一般負傷のうち、危険物接触作用・環境暴露による搬送人員は、3,672 人となっています。 (ア) 初診時程度 危険物接触作用・環境暴露を初診時程度別でみると、軽症が8割以上を占めています。 図表 2-4-38 危険物接触作用・環境暴露の初診時程度別搬送人員 重症 重篤 死亡 51 18 4 1.4% 0.5% 0.1% 中等症 544 14.8% 軽症 3,055 83.2% (イ) 事故発症時動作 危険物接触作用・環境暴露の事故発症時動作の詳細をみると、刃物・鋭利物による受傷が6割以上 を占めています。 図表 2-4-39 危険物接触作用・環境暴露の事故発症時動作別搬送人員 事故発症時動作 搬送人員 割合 刃物・鋭利物 2,306 62.8% 高熱燃焼物 1,147 31.2% 103 2.8% 有毒燃焼物 75 2.0% 爆発・破裂物 12 0.3% 電流・感電 11 0.3% その他 18 0.5% 3,672 100.0% 鈍器物 合計 111 第2章 救急活動統計 (ウ) 年齢層 危険物接触作用・環境暴露を年齢層別にみると、他と比較して2歳以下の割合が大きくなっていま す。 図表 2-4-40 危険物接触作用・環境暴露の年齢層別搬送人員 男性 女性 [人口1万人あたり] 20 人口1万人あたり 350 18 300 16 250 14 12 200 10 150 8 6 100 4 50 0 2 0-2歳 3-5歳 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 男性 266 98 163 95 319 214 230 170 81 76 66 176 女性 211 64 99 70 294 290 202 117 58 75 76 162 搬送人員計 477 162 262 165 613 504 432 287 139 151 142 338 人口1万人あたり 14.9 5.2 2.9 3.2 4.1 2.5 2.0 1.8 1.9 1.8 2.0 2.4 エ 窒息・誤飲・異物 一般負傷のうち、窒息・誤飲・異物による搬送人員は、3,597 人となっています。 (ア) 初診時程度 窒息・誤飲・異物を初診時程度別でみると、重症以上が2割を占めています。 図表 2-4-41 窒息・誤飲・異物の初診時程度別搬送人員 死亡 165 4.6% 重篤 重症 402 150 11.2% 4.2% 軽症 中等症 2,194 686 61.0% 19.1% 112 75歳- 0 第2章 救急活動統計 (イ) 事故発症時動作 窒息・誤飲・異物の事故発症時動作の詳細をみると、食道・消化器の異物及び窒息・誤飲(気道) が8割以上を占めています。 図表 2-4-42 窒息・誤飲・異物の事故発症時動作別搬送人員 事故発症時動作 (ウ) 搬送人員 割合 異物(食道・消化器) 1,529 42.5% 窒息・誤飲(気道) 1,468 40.8% 異物(感覚器官) 227 6.3% 溺水・入水 157 4.4% 縊首・絞首 27 0.8% 異物(性器・泌尿器) 20 0.6% その他窒息・異物 169 4.7% 合計 3,597 100.0% 年齢層 窒息・誤飲・異物を年齢層別にみると、2歳以下と 75 歳以上の搬送人員が多く、人口1万人あたり では2歳以下が突出して多くなっています。 図表 2-4-43 窒息・誤飲・異物の年齢層別搬送人員 男性 女性 [人口1万人あたり] 30 人口1万人あたり 1,000 900 25 800 700 20 600 15 500 400 10 300 200 5 100 0 0-2歳 3-5歳 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 男性 477 114 57 24 58 41 62 58 53 76 100 539 女性 408 105 51 17 52 50 75 63 55 76 109 877 搬送人員計 885 219 108 41 110 91 137 121 108 152 209 1,416 人口1万人あたり 27.6 7.1 1.2 0.8 0.7 0.5 0.6 0.8 1.5 1.9 2.9 10.2 0 113 第2章 救急活動統計 5 労働災害事故 ⑴ 搬送人員 労働災害事故(工場、事業所、作業所、工事現場等において就業中に発生した事故)搬送人員は 4,773 人で、前年に比べ 216 人(4.7%)増加しています。 図表 2-4-44 労働災害事故の搬送人員推移 5,000 搬送人員計 4,202 4,000 女性 4,773 4,562 4,557 699 698 3,710 3,863 3,859 3,996 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 4,350 640 777 637 3,000 2,000 男性 3,565 1,000 0 平成22年 ⑵ 初診時程度 労働災害事故を初診時程度別でみると、軽症が半数以上を占めています。 図表 2-4-45 労働災害事故の初診時程度別搬送人員 重症 重篤 死亡 267 79 7 5.6% 1.7% 0.1% 中等症 1,757 36.8% 114 軽症 2,663 55.8% 第2章 救急活動統計 ⑶ 事故発症時動作 労働災害事故を事故発症時動作別でみると、転落・滑落による受傷が最も多く、次いで、刃物・鋭 利物による受傷となっています。 図表 2-4-46 労働災害事故の事故発症時動作別搬送人員 事故発症時動作 搬送人員 割合 転落・滑落 989 20.7% 刃物・鋭利物 812 17.0% 挟まれ・巻き込まれ・ねじられ 749 15.7% 転倒 628 13.2% 衝突・ぶつかり 419 8.8% 墜落・飛び降り 267 5.6% 飛来物・落下物 212 4.4% その他 697 14.6% 4,773 100.0% 合計 ⑷ 年齢層 労働災害事故を年齢層別でみると 20 歳代から 40 歳代が多く、各年齢層ともに男性が多くなってい ます。 図表 2-4-47 労働災害事故の年齢層別搬送人員 男性 女性 [人口1万人あたり] 10 人口1万人あたり 1,000 900 9 800 8 700 7 600 6 500 5 400 4 300 3 200 2 100 1 0 0-2歳 3-5歳 男性 0 0 0 94 698 735 921 647 344 265 188 104 女性 0 0 0 31 212 113 136 127 74 41 30 13 搬送人員計 0 0 0 125 910 848 1057 774 418 306 218 117 0.0 0.0 0.0 2.4 6.0 4.3 4.9 4.8 5.7 3.7 3.0 0.8 人口1万人あたり 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 0 115 第2章 救急活動統計 ⑸ 外傷形態 労働災害事故を病態分類項目別でみると、一般打撲・一般開放創が 6 割以上を占めています。 図表 2-4-48 労働災害事故の外傷分類項目別搬送人員 外傷形態分類 搬送人員 割合 打撲 1,553 32.5% 開放創 1,452 30.4% 骨折・脱臼 661 13.8% 切断・圧挫滅等 315 6.6% 高エネルギー外傷 168 3.5% 熱傷 134 2.8% その他 490 10.3% 4,773 100.0% 合計 ⑹ 発生場所 労働災害事故を発生場所別でみると、工場、建築・工事現場等が 3 割以上を占めています。 図表 2-4-49 労働災害事故の発生場所別搬送人員 発生場所 割合 1,162 24.3% 一般飲食店 498 10.4% 建築・工事現場 488 10.2% 住宅(専用・共同・寮・寄宿舎) 481 10.1% 一般道路(公道・私道・施設内道路) 463 9.7% 会社・オフィス 309 6.5% 1,372 28.7% 4,773 100.0% 工場・製造所・作業場 その他 合計 116 搬送人員 第2章 救急活動統計 6 運動競技事故 ⑴ 搬送人員 運動競技事故(スポーツの実施者や関係者などで、スポーツに関連して受傷した事故)の搬送人員 は 5,177 人で前年に比べ 25 人(0.5%)増加しています。 図表 2-4-50 運動競技事故の搬送人員推移 6,000 5,000 搬送人員計 5,250 5,012 5,122 5,152 5,177 1,020 1,049 1,111 1,187 4,238 3,992 4,073 4,041 3,990 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 女性 1,012 4,000 3,000 男性 2,000 1,000 0 ⑵ 初診時程度 運動競技事故を初診時程度別でみると、軽症が 7 割近くを占めています。 図表 2-4-51 運動競技事故の初診時程度別搬送人員 重症 重篤 52 14 1.0% 0.3% 中等症 1,570 30.3% 軽症 3,541 68.4% 117 第2章 救急活動統計 ⑶ 事故発症時動作 運動競技事故を事故発症時動作別でみると、転倒及び衝突・ぶつかりが半数以上を占めています。 図表 2-4-52 運動競技事故の事故発症時動作別搬送人員 事故発症時動作 搬送人員 割合 転倒 1,588 30.7% 衝突・ぶつかり 1,480 28.6% 外力作用・接触のない動作 661 12.8% 飛来物・落下物 204 3.9% 転落・滑落 175 3.4% 殴打・蹴られ 160 3.1% その他 909 17.6% 5,177 100.0% 合計 ⑷ 年齢層 運動競技事故を年齢層別にみると、6歳以上30歳未満が多くなっています。 図表 2-4-53 運動競技事故の年齢層別搬送人員 男性 女性 [人口1万人あたり] 25 人口1万人あたり 1,200 1,000 20 800 15 600 10 400 5 200 0 0-2歳 3-5歳 男性 0 2 986 906 838 519 407 193 39 34 37 29 女性 1 4 236 268 200 90 180 75 33 28 42 30 搬送人員計 1 6 1,222 1,174 1,038 609 587 268 72 62 79 59 0.0 0.2 13.6 22.7 6.9 3.1 2.7 1.7 1.0 0.8 1.1 0.4 人口1万人あたり 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 ⑸ 外傷形態 運動競技事故を外傷分類項目別でみると、一般打撲等が4割以上を占めています。 図表 2-4-54 運動競技事故の外傷分類項目別搬送人員 外傷形態分類 割合 一般打撲等 2,406 46.5% 骨折・脱臼 1,561 30.2% 一般開放創 348 6.7% その他 862 16.7% 5,177 100.0% 合計 118 搬送人員 75歳- 0 第2章 救急活動統計 ⑹ 発生場所 運動競技事故を発生場所別でみると、次のとおりとなっています。 図表 2-4-55 発生場所別搬送人員 発生場所 搬送人員 割合 運動施設 2,920 56.4% 育児児童施設・学校 1,536 29.7% 居住・介護・宿泊施設 180 3.5% 公園・遊園地等 160 3.1% 道路・車両・交通施設 131 2.5% その他 250 4.8% 5,177 100.0% 合計 119 第2章 救急活動統計 7 火災事故 ⑴ 搬送人員 火災事故(消火活動、救助活動、避難行動中などに受傷した事故や、火災の発生が原因となった事 故)の搬送人員は 726 人で、前年に比べ 1 人(0.1%)増加しています。 図表 2-4-56 火災事故の搬送人員推移 1000 搬送人員計 874 870 761 800 女性 339 725 726 293 310 374 303 600 400 男性 200 535 496 458 432 416 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 0 ⑵ 初診時程度 火災事故を初診時程度別でみると、重症以上が約3割を占めています。 図表 2-4-57 火災事故の初診時程度別搬送人員 死亡 重篤 60 33 8.3% 4.5% 重症 104 軽症 14.3% 323 44.5% 中等症 206 28.4% 120 第2章 救急活動統計 ⑶ 事故発症時動作 火災事故を事故発症時動作別にみると、高熱または有毒な燃焼物によるものが7割以上を占めてい ます。 図表 2-4-58 火災事故の事故発症時動作別搬送人員 事故発症時動作 搬送人員 割合 高熱気体・燃焼物 347 47.8% 高熱固体・燃焼物 78 10.7% 有毒気体・燃焼物 78 10.7% 高熱液体・燃焼物 40 5.5% 爆発・破裂物 31 4.3% 墜落・転落 4 0.6% 有毒固体・燃焼物 1 0.1% 有毒液体・燃焼物 1 0.1% 146 20.1% 726 100.0% その他 合計 ⑷ 年齢層 火災事故を年齢層別にみると 75 歳以上が多くなっています。 図表 2-4-59 火災事故の年齢層別搬送人員 男性 女性 [人口1万人あたり] 1.5 人口1万人あたり 100 90 80 70 1.0 60 50 40 0.5 30 20 10 0 0-2歳 3-5歳 男性 2 5 7 15 56 64 53 50 30 37 35 62 女性 2 2 7 7 25 38 37 31 19 31 25 86 搬送人員計 4 7 14 22 81 102 90 81 49 68 60 148 0.1 0.2 0.2 0.4 0.5 0.5 0.4 0.5 0.7 0.8 0.8 1.1 人口1万人あたり 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 0.0 121 第2章 救急活動統計 ⑸ 外傷形態 火災事故を初診時傷病名分類別にみると熱傷が7割近くあり、そのうち気道熱傷が 5 割以上を占め ています。 図表 2-4-60 火災事故の外傷分類項目別搬送人員 外傷形態分類 搬送人員 割合 熱傷 474 65.3% 中毒 52 7.2% 200 27.5% 726 100.0% その他 合計 図表 2-4-61 火災事故の熱傷分類項目別搬送人員 熱傷部位 割合 気道 261 51.7% 四肢 85 16.8% 顔面 68 13.5% 頭部 29 5.7% 眼・耳・手掌・足部・陰部 18 3.6% 胸・腹部 16 3.2% 全身 16 3.2% 背部・腰部・臀部 12 2.4% 505 100.0% 合計 122 人数 第2章 救急活動統計 8 水難事故 ⑴ 搬送人員 水難事故(海、河川・池、プールなどで水泳中に溺れたり、水中に転落して発生した溺水事故)の 搬送人員は 629 人で、前年に比べ 10 人(1.6%)増加しています。 図表 2-4-62 水難事故の搬送人員の推移 700 搬送人員計 425 291 285 328 344 平成25年 平成26年 452 280 400 女性 300 629 574 600 500 619 220 195 200 男性 100 230 294 232 0 平成22年 平成23年 平成24年 ⑵ 初診時程度 水難事故を初診時程度別でみると、重症以上が8割以上を占めています。 図表 2-4-63 水難事故の初診時程度別搬送人員 軽症 37 中等症 5.9% 51 8.1% 重症 43 死亡 6.8% 253 40.2% 重篤 245 39.0% 123 第2章 救急活動統計 ⑶ 事故発症時動作 水難事故を事故発症時動作別にみると、溺水・入水によるものが8割以上を占めています。 図表 2-4-64 水難事故の事故発症時動作別搬送人員 事故発症時動作 搬送人員 割合 溺水・入水 557 88.6% 転落・墜落 11 1.7% その他 61 9.7% 629 100.0% 合計 ⑷ 年齢層 水難事故を年齢層別でみると 75 歳以上が多くなっています。 図表 2-4-65 水難事故の年齢層別搬送人員 男性 女性 [人口1万人あたり] 3 人口1万人あたり 250 200 2 150 100 1 50 0 0-2歳 3-5歳 男性 11 6 8 1 11 1 9 17 16 18 42 204 女性 8 1 3 3 1 6 2 9 7 8 42 195 搬送人員計 19 7 11 4 12 7 11 26 23 26 84 399 人口1万人あたり 0.6 0.2 0.1 0.1 0.1 0.0 0.1 0.2 0.3 0.3 1.2 2.9 124 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 0 第2章 救急活動統計 9 加害事故 ⑴ 搬送人員 加害事故(故意に他人によって傷害等を加えられた事故)の搬送人員は 6,244 人で、前年に比べ 205 人(3.4%)増加しています。 図表 2-4-66 加害事故の搬送人員の推移 搬送人員計 7,000 6,304 6,423 6,229 6,039 6,244 6,000 女性 5,000 1,982 2,085 2,068 1,966 2,065 4,338 4,161 4,073 4,179 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 4,000 3,000 男性 2,000 4,322 1,000 0 平成22年 ⑵ 初診時程度 加害事故を初診時程度別でみると、軽症が8割を占めています。 図表 2-4-67 加害事故の初診時程度別搬送人員 重症 重篤 死亡 72 26 5 1.2% 0.4% 0.1% 中等症 1,113 17.8% 軽症 5,028 80.5% 125 第2章 救急活動統計 ⑶ 事故発症時動作 加害事故を事故発症動作別でみると、殴打(殴られた、蹴られた)が 7 割以上を占めています。 図表 2-4-68 加害事故の事故発症時動作別搬送人員 事故発症時動作 搬送人員 殴打・蹴られ 割合 4,406 70.6% 衝突・ぶつかり 336 5.4% 転倒 282 4.5% 刃物・鋭利物 231 3.7% ひきずられ・引っ張られ 162 2.6% 埋没・圧迫・押され 195 3.1% その他 632 10.1% 6,244 100.0% 合計 ⑷ 年齢層 加害事故を年齢層別でみると 20 歳代が最も多くなっています。 図表 2-4-69 加害事故の年齢層別搬送人員 男性 女性 [人口1万人あたり] 人口1万人あたり 1,000 10 900 9 800 8 700 7 600 6 500 5 400 4 300 3 200 2 100 1 0 0-2歳 3-5歳 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 男性 8 16 158 205 940 900 879 560 182 126 96 109 女性 6 13 45 74 465 432 441 237 66 66 67 153 搬送人員計 14 29 203 279 1,405 1,332 1,320 797 248 192 163 262 人口1万人あたり 0.4 0.9 2.3 5.4 9.3 6.7 6.1 5.0 3.4 2.3 2.3 1.9 ⑸ 外傷形態 加害事故を外傷分類項目別でみると、打撲が7割以上を占めています。 図表 2-4-70 加害事故の外傷分類項目別搬送人員 外傷形態分類 割合 鈍的外傷(打撲等) 4,744 76.0% 鋭的外傷(開放創) 920 14.7% 骨折・脱臼 199 3.2% その他 381 6.1% 6,244 100.0% 合計 126 搬送人員 75歳- 0 第2章 救急活動統計 10 自損行為 ⑴ 搬送人員 自損行為(故意に自分自身に傷害を加えた事故)の搬送人員は 4,055 人で、前年に比べ 143 人(3.5 %)減少しています。また、自損行為は他の事故に比べ男性より女性が多くなっています。 図表 2-4-71 自損行為の搬送人員推移 搬送人員計 5,000 4,767 4,775 4,113 4,198 2,573 2,647 2,551 1,755 1,540 1,551 1,504 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 4,055 4,000 女性 3,000 3,005 3,020 2,000 1,000 男性 1,762 0 平成22年 ⑵ 初診時程度 自損行為を初診時程度別でみると、重症以上が約 4 割を占めています。 図表 2-4-72 自損行為の初診時程度別搬送人員 死亡 401 重篤 9.9% 軽症 595 1,175 14.7% 29.0% 重症 668 16.5% 中等症 1,216 30.0% 127 第2章 救急活動統計 ⑶ 事故発症時動作 自損行為を事故発症時動作別でみると、睡眠薬・鎮痛・鎮静剤、刃物・鋭利物、縊首・絞首の順に 多く、全体の約7割以上を占めています。 図表 2-4-73 自損行為の事故発症時動作別搬送人員 事故発症時動作 搬送人員 割合 睡眠薬・鎮痛・鎮静剤 1,187 29.3% 刃物・鋭利物 1,001 24.7% 縊首・絞首 801 19.8% その他 655 16.2% 墜落・転落・飛び降り 359 8.9% 52 1.3% 4,055 100.0% 消毒剤・洗浄剤 合計 ⑷ 年齢層 自損行為を年齢層別でみると 20 歳代が最も多くなっています。 図表 2-4-74 自損行為の年齢層別搬送人員 男性 女性 [人口1万人あたり] 人口1万人あたり 800 10 700 9 8 600 7 500 6 400 5 300 4 3 200 2 100 0 1 0-2歳 3-5歳 男性 0 0 12 51 271 275 286 236 95 77 84 117 女性 0 0 24 125 696 573 505 250 78 80 83 137 搬送人員計 0 0 36 176 967 848 791 486 173 157 167 254 0.0 0.0 0.4 3.4 6.4 4.3 3.7 3.0 2.3 1.9 2.3 1.8 人口1万人あたり 128 6-14歳 15-19歳 20-29歳 30-39歳 40-49歳 50-59歳 60-64歳 65-69歳 70-74歳 75歳- 0 第2章 救急活動統計 11 転院搬送・転送 ⑴ 「転院搬送」と「転送」の違い 「転院搬送」とは、医療機関からの要請に応じて、当該医療機関の管理下にある傷病者(外来受診 又は入院中の患者等)を、医療上の理由により他の医療機関へ搬送するために救急隊が出場するもの です。 「転送」とは、救急隊が傷病者を医療機関に搬送し、一旦医師に引継いだ後、当該救急隊が医療機 関を引き揚げる前に、当該医療機関の事情等により、引き続き同一救急隊により他の医療機関に搬送 するものです。転送の場合、事故種別はその救急事故の主たる事故種別(急病等)に区分し、統計上 は出場件数1件、搬送人員1名として処理します。 ⑵ 搬送人員 ア 転院搬送 過去 5 年間の推移をみると、転院搬送人員数は年々増加しています。 図表 2-4-75 転院搬送人員の対前年比・性別・初診時程度別推移 平成 22 年 平成 23 年 平成 24 年 平成 25 年 平成 26 年 全搬送人員 617,819 638,093 649,429 655,925 664,629 転院搬送人員 38,753 39,538 41,648 41,728 41,791 6.3% 6.2% 6.4% 6.4% 6.3% 2,989 785 2,110 80 63 8.4% 2.0% 5.3% 0.2% 0.2% 男性 20,887 21,066 22,092 21,949 22,061 女性 17,866 18,472 19,556 19,779 19,730 9,482 9,537 9,849 9,293 9,013 24.5% 24.1% 23.6% 22.3% 21.6% 24,841 25,545 27,306 27,949 28,605 64.1% 64.6% 65.6% 67.0% 68.4% 4,430 4,456 4,493 4,486 4,173 11.4% 11.3% 10.8% 10.8% 10.0% 全搬送人員に対する比率 対前年比 性別 重症以上 初診時程度 構成比(%) 中等症 軽症 図表 2-4-76 全搬送人員と転院搬送人員の推移 全搬送人員 転院搬送人員 50,000 700,000 650,000 638,093 600,000 649,429 655,925 664,629 45,000 617,819 41,648 550,000 38,753 41,728 41,791 40,000 39,538 500,000 35,000 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 129 第2章 救急活動統計 図表 2-4-77 転院搬送の初診時程度別推移 重症以上 50,000 40,000 中等症 軽症 41,648 41,728 41,791 4,493 4,486 4,173 27,306 27,949 28,605 9,537 9,849 9,293 9,013 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 計 38,753 39,538 4,430 4,456 24,841 25,545 9,482 平成22年 30,000 20,000 10,000 0 イ 転送 過去 5 年間の推移をみると、転送事案は全搬送人員の1%弱です。平成 26 年は前年と比べ、122 件 減少しました。 図表 2-4-78 転送人員の対前年比・転送回数・初診時程度別推移 平成 22 年 平成 23 年 平成 24 年 平成 25 年 平成 26 年 全搬送人員 617,819 638,093 649,429 655,925 664,629 全転送人員 4,332 4,306 4,404 4,208 4,086 全搬送人員に対する比率 0.7% 0.7% 0.7% 0.6% 0.6% -25 -26 98 -196 -122 -0.6% -0.6% 2.3% -4.5% -2.9% 1回 4,311 4,285 4,382 4,179 4,068 2回 21 21 22 28 18 0 0 0 1 0 963 900 941 859 885 22.2% 20.9% 21.4% 20.4% 21.7% 2,496 2,533 2,592 2,540 2,429 57.6% 58.8% 58.9% 60.4% 59.4% 873 873 871 809 772 20.2% 20.3% 19.8% 19.2% 18.9% 対前年比 転送回数 3回以上 重症以上 初診時程度 構成比(%) 中等症 軽症 130 第2章 救急活動統計 図表 2-4-79 転送人員の初診時程度別推移 重症以上 中等症 軽症 5,000 計 4,332 4,306 4,404 873 873 871 2,496 2,533 963 平成22年 4,000 4,208 4,086 809 772 2,592 2,540 2,429 900 941 859 885 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 3,000 2,000 1,000 0 ⑶ 転院搬送及び転送の理由 ア 転院搬送 過去 5 年間の推移をみると、転院搬送要請の理由の約 90%強が「ベッド満床」及び「処置不能」に よるものとなっています。 本年は、全転院搬送人員が昨年に比べ 0.2%の増加にとどまりました。転院搬送要請理由は、「ベッ ド満床」の割合が減少し、「処置不能」の割合が増加しました。 図表 2-4-80 主な転院搬送要請理由別の搬送人員及び対前年比 平成 22 年 実数 全転院搬送人員 平成 23 年 前年比 実数 平成 24 年 前年比 実数 平成 25 年 前年比 実数 平成 26 年 前年比 実数 前年比 38,753 8.4% 39,538 2.0% 41,648 5.3% 41,728 0.2% 41,791 0.2% ベッド 搬送人員 5,170 3.5% 5,169 0.0% 5,874 13.6% 5,248 -10.7% 4,489 -14.5% 満床 構成比 13.3% -0.7 13.1% -0.2 14.1% 1.0 12.6% -1.5 10.7% -1.9 搬送人員 30,384 7.4% 30,819 1.4% 32,313 4.8% 33,156 2.6% 33,810 2.0% 構成比 78.4% -0.7 77.9% -0.5 77.6% -0.3 79.5% 1.9 80.9% 1.4 搬送人員 3,199 29.3% 3,550 11.0% 3,461 -2.5% 3,324 -4.0% 3,492 5.1% 構成比 8.3% 1.4 9.0% 0.7 8.3% -0.7 8.0% -0.3 8.4% 0.4 処置不能 その他 131 第2章 救急活動統計 図表 2-4-81 主な転院搬送要請理由別搬送人員の推移 処置不能 100% ベッド満床 その他 3,199 3,550 3,461 3,324 3,492 5,170 5,169 5,874 5,248 4,489 30,384 30,819 32,313 33,156 33,810 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% イ 転送 過去 5 年間の推移をみると、転送の理由の8割以上が「ベッド満床」及び「処置不能」によるもの となっています。 図表 2-4-82 主な転送理由別の転送回数及び対前年比の推移 平成 22 年 実数 全転送回数 平成 23 年 対前年比 実数 平成 24 年 対前年比 実数 平成 25 年 対前年比 実数 平成 26 年 対前年比 実数 対前年比 4,353 -0.1% 4,353 0.0% 4,426 1.7% 4,238 -4.2% 4,178 -1.4% 転送回数 2,520 -3.4% 2,585 2.6% 2,584 0.0% 2,624 1.5% 2,731 4.1% 構成比 57.9% -2.0 59.4% 1.5 58.4% -1.0 61.9% 3.5 65.4% 3.5 ベッド 転送回数 1,251 4.9% 1,129 -9.8% 1,201 6.4% 1,017 -15.3% 808 -20.6% 満床 構成比 28.7% 1.3 25.9% -2.8 27.1% 1.2 24.0% -3.1 19.3% -4.7 医療機関 転送回数 84 - 77 -8.3% 58 -24.7% 60 3.4% 60 0.0% 個別事情 構成比 1.9% - 1.8% -0.1 1.3% -0.5 1.4% 0.1 1.4% 0.0 医師他院 転送回数 369 - 418 13.3% 480 14.8% 441 -8.1% 482 9.3% 搬送指示 構成比 8.5% - 9.6% 1.1 10.8% 1.2 10.4% -0.4 11.5% 1.1 傷病者 転送回数 63 - 60 -4.8% 67 11.7% 70 4.5% 69 -1.4% 個別事情 構成比 1.4% - 1.4% 0.0 1.5% 0.1 1.7% 0.2 1.7% 0.0 66 - 58 -12.1% 36 -37.9% 26 -27.8% 28 7.7% 1.5% - 1.3% -0.2 0.8% -0.5 0.6% -0.2 0.7% 0.1 処置不能 その他 転送回数 構成比 平成 21 年以前は「処置不能」 「ベッド満床」以外を全て「その他」で計上しているため、対前年比データなし 132 第2章 救急活動統計 図表 2-4-83 主な転送理由別搬送人員の推移 処置不能 ベッド満床 その他 100% 582 613 641 597 639 1,251 1,129 1,201 1,017 808 2,520 2,585 2,584 2,624 2,731 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% ⑷ 曜日別 転院搬送は土曜日、日曜日に要請が少ない傾向となっており、特に日曜日は平日の半数以下となっ ています。 図表 2-4-84 曜日別1日平均転院搬送人員(平成 26 年) [転院搬送人員] 250 200 1日平均転院搬送人員 1日平均全搬送人員 [全搬送人員] 2,000 1,904 1,851 1,795 1,790 1,792 1,849 1,764 1,900 1,800 150 138 100 130 125 1,700 138 119 98 50 1,600 1,500 54 1,400 0 日曜日 月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 土曜日 ⑸ 時間帯別 ア 総数 転院搬送は、10 時から 13 時をピークとして、医療機関の通常の診療時間帯に搬送人員が多いこと がわかります。全搬送人員数がピークを迎える 10 時台を見てみると、1日平均搬送人員 104 人の約 1 割(11.3 人)が転院搬送の搬送人員であることがわかります。 133 第2章 救急活動統計 図表 2-4-85 時間帯別1日平均転院搬送人員(平成 26 年) 1日平均転院人員 1日平均搬送人員 120 20 103.2 104.0 18 16 96.8 94.2 93.8 92.5 100 86.1 86.1 97.5 14 12 10 40.3 8 8.4 49.6 46.6 35.9 6 93.7 91.9 80 82.6 12.0 11.0 8.4 10.9 9.1 67.6 7.8 60 39.7 35.1 8.2 5.6 40 3.7 4 2 75.1 90.6 11.3 64.2 57.3 96.5 1.5 1.2 0.9 0.9 0.8 0.6 0.6 0.7 1.9 2.9 2.4 2.0 1.7 0 20 0 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 [時台] イ 時間帯別、初診時程度別の比率 各時間帯の搬送人員を 100%と見なした場合、初診時程度が重症以上と中等症以下の傷病者の構成比 を見ると、重症以上の傷病者の比率は、深夜帯の方が日中の時間帯より高いことが伺えます。 これは、全体的には、転院搬送は医療機関の通常の診療時間帯に行われているのに対して、重症以 上の傷病者は、緊急的な医療上の理由等により、時間帯を問わず転院搬送されていることを示唆して いると言えます。 図表 2-4-86 時間帯別転院搬送人員の重症比率 転院搬送人員 重症率 5,000 35% 4,500 33% 4,000 31% 3,500 29% 3,000 27% 2,500 25% 2,000 23% 1,500 21% 1,000 19% 500 17% 0 0 134 1 2 3 4 5 6 7 8 9 15% 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 [時台] 第2章 救急活動統計 ⑹ 同乗者等(医師等) 東京消防庁救急業務等に関する規程第 43 条第 2 項において、「転院搬送を行う場合は、当該医療機 関の医師を同乗させるものとする。ただし、医師が同乗による病状管理の必要がないと認め、かつ、 搬送途上における相当な措置を講じた場合は、この限りではない。」としています。 病状管理が必要となる目安として、傷病者の初診時程度が重症以上及び中等症以下の場合にデータ を区分し、医師の同乗比率を分析した結果は次のとおりで、重症以上の3割強に医師が同乗している ことがわかります。 図表 2-4-87 転院搬送の医師等同乗比率 重症以上 中等症以下 0% 医師 医師以外 医師同乗なし 3,376 4,144 1,493 医師 医師以外 医師同乗なし 4,738 19,371 8,669 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 医師同乗のデータは、医師のほかに家族等が同乗している場合を含みます。 135 第2章 救急活動統計 12 医師搬送・資器材等輸送 ⑴ 統計上の処理 ア 医師搬送 医師搬送とは、救急現場において傷病者に医師による医療行為が必要となった場合等に、救急隊に より医師を救急現場に搬送することを指します。 イ 資器材等輸送 資器材等輸送とは、医薬品、医療用資器材、救急資器材等を救急隊により医療機関等に搬送するこ とを指します。 資器材等の他に傷病者を搬送している場合は、資器材輸送には該当せず、当該傷病者の救急事故に 応じた事故種別の出場件数、救護人員等に計上されます。 また、助産所からの要請により、保育器と同時に周産期医療施設等の医師を搬送する場合は、資器 材等輸送(保育器)に計上しています。 ⑵ 推移 平成 22 年から平成 26 年の医師搬送・救急資器材等輸送件数は次のとおりです。 図表 2-4-88 医師搬送・資器材等輸送件数の推移 資器材等輸送 医師搬送 保育器 救急隊員 切断肢 臓器 医療機器 医薬品等 その他 資器材計 平成 22 年 268 380 253 4 2 2 0 4 645 平成 23 年 284 371 198 3 6 6 0 5 589 平成 24 年 287 494 169 2 4 4 0 3 676 平成 25 年 281 524 37 4 10 2 0 2 579 平成 26 年 259 465 51 3 4 5 0 8 536 5 ヵ年合計 1,379 2,234 708 16 26 19 0 22 3,025 13 回転翼航空機による救急活動 回転翼航空機による救急出場件数及び初診時程度別搬送人員の推移は次のとおりです。初診時程度 別では重症以上が約6割を占めています。 図表 2-4-89 回転翼航空機の救急出場件数の推移 平成 22 年 平成 23 年 平成 24 年 平成 25 年 平成 26 年 合計 島しょ地区 268 263 262 254 261 1,308 多摩地区 96 116 98 102 82 494 特別区・都外 85 105 65 86 87 428 合計 449 484 425 442 430 2,230 136 第2章 救急活動統計 島しょ地区 多摩地区 特別区・都外 484 500 合計 449 425 442 430 65 86 87 105 400 85 300 96 116 98 102 82 268 263 262 254 261 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 200 100 0 図表 2-4-90 回転翼航空機の初診時程度別搬送人員の推移 平成 22 年 平成 23 年 軽症 平成 24 年 平成 25 年 平成 26 年 合計 7 6 3 6 11 33 中等症 134 116 138 134 136 658 重症 135 158 144 139 123 699 重篤 49 52 29 34 45 209 死亡 4 4 4 12 3 27 合計 329 336 318 325 318 1,626 重症以上 中等症 軽症 100% 90% 80% 7 134 6 116 3 6 11 138 134 136 177 185 171 平成24年 平成25年 平成26年 70% 60% 50% 40% 30% 188 214 20% 10% 0% 平成22年 平成23年 137 第2章 救急活動統計 第3章 統計表 138 第3章 統計表 図表 3-1 区市町村別事故種別出場件数 医 師 搬 送 42,366 536 259 9,567 3,978 6,430 362,848 29,991 409 201 7,275 の 他 自 損 行 為 労働災害事故 そ 資器材等輸送 7,882 490,936 95,879 転 院 搬 送 5,609 3,692 水 難 事 故 病 4,868 130,662 867 数 急 1,073 24 庁 害 44 3,431 全 加 運動競 技事故 5,203 2,519 先 一 般 負 傷 火 災 事 故 3,330 39,545 場 区 市 町 村 自然災害事故 交 通 事 故 55,219 総 計 757,554 特 別 区 計 557,089 出 千 代 田 区 13,586 986 53 69 8 159 2,665 45 156 8,709 572 14 150 中 区 12,796 1,231 49 50 19 193 2,165 73 152 8,122 563 1 178 区 23,219 1,841 113 119 12 265 4,157 123 463 14,832 988 1 19 221 5,909 267 801 21,528 1,979 7 1 588 15 81 1,943 72 89 7,106 1,749 15 1 164 13 109 3,503 124 317 12,018 626 37 96 2,655 125 208 10,715 1,250 6 2 208 央 港 宿 区 33,624 1,881 180 241 文 京 区 12,182 775 60 112 台 東 区 18,262 1,084 106 37 墨 田 区 16,637 1,189 75 71 江 東 区 27,780 2,100 162 272 3 47 277 4,385 161 241 18,331 1,324 23 145 309 品 川 区 20,909 1,363 93 150 2 41 146 3,655 131 213 14,009 868 5 4 229 目 黒 区 12,747 1,020 49 105 1 15 77 2,377 94 100 8,070 696 16 5 122 大 田 区 38,593 2,714 180 204 3 114 303 6,838 219 361 25,237 1,994 11 世 田 谷 区 40,357 3,203 185 424 2 33 223 7,187 282 335 26,005 1,950 63 8 457 渋 谷 区 19,847 1,429 80 200 5 中 野 区 17,295 991 83 70 杉 並 区 26,201 1,910 110 159 豊 島 区 20,763 1,105 101 区 21,279 1,142 北 2 305 新 1 324 415 7 187 3,589 107 325 12,577 971 15 26 329 18 69 3,060 146 170 11,583 839 18 1 247 30 115 4,822 196 184 17,095 1,057 47 5 469 102 25 130 3,819 147 373 13,751 745 11 454 90 115 38 87 3,703 140 232 14,155 1,221 2 354 23 54 2,169 94 129 8,245 1,025 47 141 2 荒 川 区 12,762 718 63 52 2 板 橋 区 30,269 2,125 133 142 39 150 4,764 249 287 20,071 1,933 35 341 練 馬 区 34,241 2,434 121 178 54 138 5,612 264 248 22,439 2,329 16 408 足 立 区 41,264 3,411 158 197 87 245 6,560 375 417 26,749 2,623 22 419 葛 飾 区 26,026 2,011 103 135 72 174 4,428 217 237 17,098 1,293 9 江 戸 川 区 36,450 2,882 172 227 101 193 5,914 327 392 24,403 1,396 25 3 415 受 託 地 区 計 200,104 15,597 809 1,772 206 1,176 34,781 1,631 1,452 128,077 12,129 126 40 2,288 23 210 4,937 266 234 18,395 1,894 6 2 306 6 62 1,943 76 108 7,082 583 48 24 126 6 43 1,407 51 57 4,777 854 5 1 91 10 46 1,467 62 35 5,367 687 3 1 20 249 八 王 子 市 29,089 2,458 107 251 立 市 10,979 802 44 74 武 蔵 野 市 7,931 520 35 84 三 鷹 市 8,410 541 39 58 青 梅 市 6,160 564 20 39 14 37 927 57 44 3,994 391 1 府 中 市 12,855 934 49 141 9 70 2,024 112 78 7,863 1,446 7 6 116 昭 島 市 6,086 503 20 33 1 34 1,077 39 48 3,856 409 1 1 64 調 布 市 10,830 781 40 170 20 54 1,908 80 61 7,100 457 13 町 田 市 19,874 1,486 92 183 9 123 3,634 177 142 13,014 774 14 小 金 井 市 5,312 354 23 51 3 25 992 43 30 3,371 371 4 小 平 市 8,701 651 27 82 14 41 1,408 62 54 5,619 646 10 日 野 市 7,801 561 41 61 7 39 1,398 64 44 5,185 300 東 村 山 市 7,678 555 20 46 5 37 1,373 70 68 4,998 383 国 分 寺 市 5,120 377 24 27 2 21 984 38 38 3,382 171 国 立 市 3,511 295 27 36 27 616 40 25 2,294 101 福 生 市 3,347 364 19 19 2 17 595 25 59 1,949 239 1 58 狛 江 市 3,459 232 16 17 6 13 586 36 16 2,285 209 3 40 東 大 和 市 4,294 352 19 47 8 19 748 35 37 2,848 131 1 48 清 市 4,184 308 15 35 6 17 708 33 31 2,541 421 東 久 留 米 市 5,490 462 14 27 10 28 911 33 38 3,594 308 武 蔵 村 山 市 3,641 359 5 27 1 35 578 31 35 2,369 157 多 摩 市 6,810 467 31 78 13 33 1,155 45 47 4,407 459 羽 村 市 2,408 233 13 18 3 19 411 20 24 1,571 65 あ き る 野 市 3,552 312 13 32 7 31 675 25 20 2,274 139 西 東 京 市 9,313 677 37 111 13 29 1,710 76 61 6,064 439 瑞 町 1,696 286 10 16 4 31 267 10 14 1,011 20 日 の 出 町 814 60 4 5 檜 村 236 55 1 4 奥 多 摩 町 523 48 4 管 361 77 2 川 瀬 穂 原 轄 外 1 3 2 1 1 2 15 151 5 3 530 30 4 1 8 57 3 1 92 10 6 3 12 134 17 2 92 72 144 2 224 45 87 100 1 122 56 50 69 2 63 44 1 1 73 31 1 21 96 1 26 11 245 35 3 3 13 11 246 1 18 4 139 第3章 統計表 図表 3-2 区市町村別事故種別搬送人員 急 629 4,773 116,498 4,055 6,244 432,859 41,791 19 518 3,617 85,758 2,915 5,089 320,134 29,761 千 代 田 区 12,068 958 6 69 5 154 2,408 39 128 7,735 566 中 区 11,363 1,164 7 51 10 185 1,946 57 108 7,278 557 区 19,697 1,713 15 117 8 255 3,638 89 348 12,532 982 1,715 46 241 10 214 5,147 194 614 18,037 1,963 12 80 1,763 55 79 6,441 1,734 9 109 3,030 92 254 10,425 618 26 96 2,377 93 166 9,508 1,236 新 宿 区 28,183 文 京 区 11,038 740 21 113 台 東 区 15,607 1,002 31 36 墨 田 区 14,713 1,128 13 70 江 東 区 24,552 2,043 39 269 3 28 277 3,969 108 186 16,313 1,317 品 川 区 18,380 1,249 16 150 2 22 144 3,234 86 168 12,444 865 目 黒 区 11,303 909 8 107 1 12 76 2,166 69 75 7,189 691 大 田 区 34,548 2,494 45 202 3 72 296 6,138 156 281 22,885 1,976 世 田 谷 区 35,644 2,961 35 427 1 18 216 6,475 193 267 23,121 1,930 渋 谷 区 16,681 1,298 12 199 1 3 181 3,138 83 255 10,545 966 中 野 区 15,286 926 18 67 10 70 2,752 111 160 10,343 829 杉 並 区 22,928 1,807 21 167 21 114 4,323 147 145 15,131 1,050 豊 島 区 17,604 1,000 14 101 17 125 3,356 113 294 11,846 738 区 18,628 1,055 18 114 20 85 3,286 106 192 12,539 1,213 15 53 1,940 71 108 7,406 1,019 25 148 4,355 177 228 18,033 1,919 32 137 5,096 197 194 20,225 2,322 43 240 5,983 275 334 23,963 2,595 1,291 北 2 病 労働災害事故 水 難 事 故 運動競 技事故 火 災 事 故 港 数 央 転 院 搬 送 加 26 3,427 庁 害 自 損 行 為 5,177 539 全 一 般 負 傷 726 36,975 先 自然災害事故 51,851 488,752 場 区 市 町 村 交 通 事 故 664,629 総 計 特 別 区 計 出 1 2 荒 川 区 11,343 658 19 52 板 橋 区 27,077 2,026 24 142 2 練 馬 区 30,696 2,288 28 177 足 立 区 36,922 3,254 39 195 葛 飾 区 23,092 1,876 23 135 51 175 3,992 165 188 15,196 江 戸 川 区 31,399 2,711 41 226 49 187 5,246 239 317 20,999 1,384 受 託 地 区 計 175,754 14,797 187 1,750 111 1,156 30,738 1,140 1,155 112,719 11,994 八 王 子 市 1 7 25,743 2,362 22 249 18 204 4,365 190 190 16,270 1,873 市 9,457 760 19 74 2 63 1,688 54 87 6,138 572 武 蔵 野 市 7,046 490 2 81 2 42 1,260 38 49 4,231 851 三 鷹 市 7,405 482 6 59 4 45 1,296 41 30 4,759 682 青 梅 市 5,544 563 4 41 4 37 827 39 41 3,603 385 府 中 市 11,330 896 11 140 5 70 1,792 74 60 6,857 1,425 昭 島 市 5,461 495 4 33 1 34 974 32 37 3,447 404 調 布 市 9,452 702 7 168 7 53 1,705 57 38 6,261 453 町 田 市 16,126 1,308 29 179 5 119 2,999 108 102 10,513 764 小 金 井 市 4,677 347 4 51 2 25 890 30 24 2,938 366 小 平 市 7,825 623 4 82 7 40 1,287 41 50 5,051 640 日 野 市 6,975 550 8 61 4 38 1,278 50 36 4,652 297 東 村 山 市 6,887 537 5 46 5 37 1,252 60 51 4,516 378 国 分 寺 市 4,484 356 4 26 1 21 886 24 33 2,962 171 国 立 市 3,039 270 8 36 27 519 22 18 2,038 101 福 生 市 2,990 365 5 19 1 17 528 17 43 1,760 235 狛 江 市 3,051 214 6 17 4 13 520 29 11 2,031 206 東 大 和 市 3,707 332 2 46 5 19 662 20 31 2,459 131 清 市 3,644 280 6 36 3 17 629 24 17 2,213 419 東 久 留 米 市 5,032 445 9 26 5 27 842 28 37 3,306 307 武 蔵 村 山 市 3,197 329 2 27 36 514 24 25 2,084 156 多 摩 市 5,972 453 1 78 6 33 1,025 29 35 3,857 455 羽 村 市 2,195 224 6 18 2 18 374 17 26 1,445 65 あ き る 野 市 3,295 332 6 30 7 31 614 15 19 2,102 139 西 東 京 市 8,289 652 7 106 8 29 1,480 58 50 5,475 424 瑞 町 1,555 275 15 2 30 238 7 12 956 20 日 の 出 町 750 65 4 15 145 5 2 484 30 檜 村 203 50 2 7 47 1 1 84 10 奥 多 摩 町 423 40 9 102 6 227 35 管 123 79 6 36 立 140 川 瀬 穂 原 轄 外 1 1 1 1 3 1 2 第3章 統計表 図表 3-3 区市町村別初診時程度別搬送人員 出 場 先 区 市 町 村 全 庁 総数 死亡 重篤 重症 中等症 軽症 計 664,629 5,491 13,734 33,974 266,449 344,981 特 別 区 計 488,752 3,763 9,719 23,847 196,408 255,015 千 代 田 区 12,068 29 133 501 3,677 7,728 中 区 11,363 50 179 522 4,180 6,432 区 19,697 82 329 860 7,539 10,887 央 港 新 宿 区 28,183 99 432 1,429 12,013 14,210 文 京 区 11,038 54 269 719 4,988 5,008 台 東 区 15,607 106 292 708 5,685 8,816 墨 田 区 14,713 131 295 772 5,806 7,709 江 東 区 24,552 223 445 1,141 9,283 13,460 品 川 区 18,380 127 344 862 7,693 9,354 目 黒 区 11,303 65 264 510 4,867 5,597 大 田 区 34,548 320 739 1,717 14,435 17,337 世 田 谷 区 35,644 243 732 1,716 15,871 17,082 渋 谷 区 16,681 68 279 701 5,920 9,713 中 野 区 15,286 105 306 810 6,130 7,935 杉 並 区 22,928 191 440 1,093 9,257 11,947 豊 島 区 17,604 97 330 849 7,104 9,224 区 18,628 161 415 828 7,385 9,839 北 荒 川 区 11,343 106 296 671 4,777 5,493 板 橋 区 27,077 227 606 1,411 11,744 13,089 練 馬 区 30,696 263 593 1,514 12,322 16,004 足 立 区 36,922 373 866 2,001 14,148 19,534 葛 飾 区 23,092 293 507 1,150 9,447 11,695 江 戸 川 区 31,399 350 628 1,362 12,137 16,922 受 託 地 区 計 175,754 1,728 3,998 10,109 70,011 89,908 八 王 子 市 25,743 227 592 1,620 10,115 13,189 市 9,457 57 195 647 3,995 4,563 武 蔵 野 市 7,046 69 137 347 2,787 3,706 三 鷹 市 7,405 61 163 394 3,028 3,759 青 梅 市 5,544 78 142 304 1,832 3,188 府 中 市 11,330 95 290 695 4,752 5,498 昭 島 市 5,461 64 116 378 2,054 2,849 調 布 市 9,452 68 199 488 4,179 4,518 町 田 市 16,126 238 323 876 6,129 8,560 小 金 井 市 4,677 40 113 226 1,900 2,398 小 平 市 7,825 75 231 388 3,383 3,748 日 野 市 6,975 60 130 380 2,581 3,824 東 村 山 市 6,887 90 176 370 2,950 3,301 国 分 寺 市 4,484 40 104 278 1,819 2,243 国 立 市 3,039 30 106 187 1,199 1,517 福 生 市 2,990 29 52 174 993 1,742 狛 江 市 3,051 19 75 189 1,501 1,267 東 大 和 市 3,707 46 52 239 1,509 1,861 清 市 3,644 30 98 229 1,546 1,741 東 久 留 米 市 5,032 36 117 287 2,086 2,506 武 蔵 村 山 市 3,197 24 59 205 1,170 1,739 多 摩 市 5,972 50 113 311 2,326 3,172 羽 村 市 2,195 35 46 91 706 1,317 あ き る 野 市 3,295 52 72 198 1,137 1,836 西 東 京 市 8,289 73 221 444 3,282 4,269 瑞 町 1,555 19 32 65 540 899 日 の 出 町 750 14 23 45 257 411 檜 村 203 2 5 11 73 112 奥 多 摩 町 423 7 16 43 182 175 管 123 0 17 18 30 58 立 川 瀬 穂 原 轄 外 141 第3章 統計表 図表 3-4 月別事故種別出場件数 そ 害 資 器 材 等 輸 送 為 153 343 11,022 44,380 3,872 41 19 805 297 233 23 129 368 11,097 408 567 39,493 3,673 40 27 735 3月 63,272 4,633 306 374 3 110 380 10,736 470 628 41,127 3,650 44 10 801 4月 59,314 4,489 294 461 0 98 388 10,291 478 657 37,822 3,574 45 20 697 5月 60,885 4,756 288 641 2 72 418 10,295 517 703 38,968 3,337 33 22 833 6月 59,030 4,464 217 519 8 46 406 10,058 468 661 38,235 3,109 57 16 766 7月 66,142 4,803 216 475 4 60 468 11,021 535 692 43,508 3,375 44 29 912 8月 64,885 4,514 243 422 1 42 458 11,162 465 696 42,533 3,331 44 31 943 師 の 搬 他 送 運 動 競 技 事 故 搬 故 院 事 故 事 災 事 難 火 通 314 水 交 376 医 0 3,541 転 送 行 傷 病 損 負 急 自 般 加 一 労 働 災 害 事 故 4,355 60,631 自 然 災 害 事 故 66,653 2月 総 故 563 数 410 1月 9月 59,705 4,681 249 501 0 29 418 10,282 511 618 38,338 3,292 47 19 720 10 月 60,851 4,805 253 452 2 75 413 10,913 473 639 38,462 3,553 42 17 752 11 月 62,314 4,807 244 498 0 88 397 10,974 445 673 39,981 3,413 35 13 746 12 月 73,872 5,371 347 313 1 171 411 12,811 429 785 48,089 4,187 64 36 857 合計 757,554 55,219 3,330 5,203 44 1,073 4,868 130,662 5,609 7,882 490,936 42,366 536 259 9,567 資 器 材 等 輸 送 医 図表 3-5 時間帯別事故種別出場件数 そ 師 の 搬 搬 病 他 害 院 為 転 行 傷 急 損 負 加 自 般 故 一 事 労 働 災 害 事 故 難 故 水 事 故 自 然 災 害 事 故 災 事 運 動 競 技 事 故 火 通 702 1,278 130 21 0 34 64 4,347 17,779 548 4 8 433 1 時台 20,879 947 119 6 0 23 56 3,022 203 597 15,020 432 3 5 446 2 時台 17,874 758 122 6 0 23 44 2,439 174 538 13,082 359 1 2 326 3 時台 16,126 608 87 6 0 16 47 2,036 142 423 12,096 331 3 3 328 4 時台 15,312 580 68 5 0 11 45 1,949 132 355 11,603 288 3 4 269 5 時台 17,053 775 88 1 0 19 40 2,170 181 348 12,888 229 4 6 304 6 時台 20,694 1,419 79 16 0 36 72 2,901 171 257 15,192 238 4 6 303 7 時台 26,515 2,536 95 35 0 46 118 3,878 202 199 18,813 269 4 1 319 8 時台 34,575 3,500 143 58 5 49 244 5,372 208 212 23,758 701 10 7 308 送 25,561 送 数 交 総 213 0 時台 9 時台 41,126 3,124 127 210 2 47 437 6,742 226 189 26,416 3,124 54 19 409 10 時台 41,831 3,167 155 447 1 47 465 6,979 216 161 25,531 4,178 67 26 391 11 時台 39,522 3,027 166 515 4 41 465 6,906 249 168 23,383 4,082 53 21 442 12 時台 39,199 3,074 175 456 4 34 272 6,718 252 163 23,171 4,418 45 21 396 13 時台 39,134 2,850 144 451 4 42 370 6,788 227 167 23,617 4,012 51 24 387 14 時台 38,372 3,139 133 546 5 45 436 6,994 245 204 23,131 3,023 42 21 408 15 時台 37,635 3,240 165 476 6 60 345 7,156 268 168 22,139 3,103 30 18 461 16 時台 37,905 3,620 160 429 4 58 353 7,318 287 186 21,650 3,361 42 15 422 17 時台 38,548 4,101 157 372 3 69 222 7,336 319 205 22,387 2,875 40 11 451 18 時台 38,859 3,673 178 272 4 71 181 7,176 291 305 24,157 2,078 22 12 439 19 時台 37,755 2,748 188 234 0 52 162 7,107 300 333 24,764 1,378 18 4 467 20 時台 36,144 2,162 188 308 0 63 107 6,953 272 372 24,164 1,068 14 7 466 21 時台 35,025 1,879 154 175 0 81 132 6,730 296 454 23,753 893 9 6 463 22 時台 32,271 1,562 142 108 1 62 107 6,161 271 543 22,085 737 10 8 474 23 時台 29,639 1,452 167 50 1 44 84 5,484 264 633 20,357 641 3 4 455 合計 757,554 55,219 3,330 5,203 44 1,073 4,868 130,662 5,609 7,882 490,936 42,366 536 259 9,567 142 第3章 統計表 図表 3-6 月別事故種別搬送人員 転 院 搬 送 病 為 急 行 害 損 傷 加 自 負 故 般 事 一 労 働 災 害 事 故 難 故 水 事 故 自 然 災 害 事 故 災 事 運 動 競 技 事 故 火 通 数 交 総 1月 58,586 4,084 126 311 0 97 334 9,742 286 437 39,344 3,825 2月 52,459 3,242 67 226 15 79 362 9,763 294 424 34,384 3,603 3月 55,248 4,351 46 370 2 68 374 9,490 344 511 36,090 3,602 4月 52,145 4,233 54 460 0 52 380 9,157 343 507 33,424 3,535 5月 53,237 4,414 72 635 2 37 408 9,096 367 563 34,345 3,298 6月 51,792 4,236 42 519 0 24 397 9,022 342 530 33,616 3,064 7月 58,016 4,552 45 474 4 26 463 9,922 388 561 38,249 3,332 8月 56,987 4,316 60 431 1 23 448 10,166 326 566 37,366 3,284 9月 52,604 4,430 36 504 0 13 406 9,183 374 495 33,912 3,251 10 月 53,764 4,459 46 442 2 39 406 9,775 362 508 34,208 3,517 11 月 55,032 4,539 53 496 0 62 395 9,806 316 510 35,476 3,379 12 月 64,759 4,995 79 309 0 109 400 11,376 313 632 42,445 4,101 合計 664,629 51,851 726 5,177 26 629 4,773 116,498 4,055 6,244 432,859 41,791 一 自 加 般 損 負 行 傷 為 図表 3-7 時間帯別事故種別搬送人員 転 急 院 搬 事 送 病 故 害 労 働 災 害 事 故 難 故 水 事 故 自 然 災 害 事 故 災 事 運 動 競 技 事 故 火 通 数 交 総 0 時台 20,920 1,118 21 19 0 26 62 3,578 166 532 14,868 530 1 時台 17,021 860 17 6 0 18 58 2,474 167 456 12,542 423 2 時台 14,702 677 27 6 0 14 44 2,020 139 421 11,008 346 3 時台 13,101 561 21 5 0 9 47 1,658 120 319 10,038 323 4 時台 12,817 517 16 5 0 6 43 1,658 99 286 9,906 281 5 時台 14,475 708 19 1 0 6 39 1,862 136 254 11,231 219 6 時台 18,097 1,344 27 15 0 15 72 2,580 118 212 13,483 231 7 時台 23,438 2,437 28 35 0 24 117 3,467 140 167 16,759 264 8 時台 31,440 3,313 33 55 1 15 243 5,001 130 169 21,794 686 9 時台 37,683 2,968 28 209 2 16 423 6,311 155 164 24,323 3,084 10 時台 37,971 2,981 46 444 0 15 457 6,443 147 130 23,170 4,138 11 時台 35,594 2,813 32 509 4 17 453 6,362 166 138 21,070 4,030 12 時台 35,345 2,910 44 462 4 10 268 6,159 173 140 20,803 4,372 13 時台 35,214 2,726 40 445 1 16 358 6,196 153 137 21,175 3,967 14 時台 34,384 2,975 31 543 4 19 432 6,379 175 173 20,666 2,987 15 時台 33,527 3,090 29 475 2 29 339 6,527 176 124 19,670 3,066 16 時台 33,755 3,449 33 433 2 25 344 6,587 221 148 19,189 3,324 17 時台 34,214 3,886 26 373 1 51 223 6,595 237 175 19,800 2,847 18 時台 34,222 3,466 32 272 3 51 178 6,391 212 256 21,311 2,050 19 時台 33,071 2,594 44 233 0 40 157 6,320 211 264 21,852 1,356 20 時台 31,431 1,964 41 305 0 57 103 6,163 195 309 21,242 1,052 21 時台 30,139 1,731 24 170 0 65 127 5,903 215 369 20,658 877 22 時台 27,408 1,444 30 108 1 48 103 5,264 198 419 19,076 717 23 時台 24,660 1,319 37 49 1 37 83 4,600 206 482 17,225 621 合計 664,629 51,851 726 5,177 26 629 4,773 116,498 4,055 6,244 432,859 41,791 143 第3章 統計表 図表 3-8 事故種別・性別・年齢・曜日・初診時程度別搬送人員 転 急 加 自 一 院 損 般 搬 負 行 労働災害事故 事 26 629 4,773 116,498 4,055 6,244 432,859 41,791 男 344,901 33,335 416 3,990 18 344 3,996 57,000 1,504 4,179 218,058 22,061 女 319,728 18,516 310 1,187 8 285 777 59,498 2,551 2,065 214,801 19,730 0 2歳 22,910 612 4 1 1 19 6,122 14 13,922 2,215 3 5歳 11,142 820 7 6 7 3,473 29 6,418 382 6 14 歳 17,237 3,234 14 1,222 11 4,444 36 203 7,440 633 15 19 歳 14,788 3,093 22 1,174 1 4 125 1,733 176 279 7,734 447 20 29 歳 60,218 8,139 81 1,038 2 12 910 6,602 967 1,405 39,110 1,952 30 39 歳 56,706 8,283 102 609 2 7 848 6,513 848 1,332 34,964 3,198 40 49 歳 62,399 8,957 90 587 3 11 1,057 8,088 791 1,320 38,474 3,021 50 59 歳 57,463 6,193 81 268 7 26 774 8,979 486 797 36,632 3,220 60 64 歳 36,240 2,906 49 72 2 23 418 5,882 173 248 23,961 2,506 65 69 歳 43,849 2,951 68 62 26 306 7,451 157 192 29,450 3,186 70 74 歳 53,445 2,595 60 79 2 84 218 9,522 167 163 36,577 3,978 75 歳以上 228,232 4,068 148 59 6 399 117 47,689 254 262 158,177 17,053 325,526 9,614 276 200 8 509 641 64,662 578 617 224,204 24,217 日曜日 93,100 6,240 126 1,618 4 100 400 17,464 558 1,231 62,532 2,827 月曜日 99,031 7,421 102 483 5 70 727 16,372 619 732 65,351 7,149 火曜日 93,343 7,407 105 561 1 91 733 15,796 597 773 60,504 6,775 水曜日 94,987 7,386 108 433 1 109 709 16,137 622 842 62,030 6,610 木曜日 91,754 7,309 96 445 3 82 744 15,382 539 717 60,240 6,197 金曜日 96,214 8,209 108 544 5 89 752 16,809 559 842 61,133 7,164 96,200 7,879 81 1,093 7 88 708 18,538 561 1,107 61,069 5,069 12,160 656 22 33 0 24 37 2,266 59 164 8,450 449 24,463 1,782 40 359 1 27 118 4,517 159 278 16,316 866 軽症 344,981 41,199 323 3,541 14 37 2,663 74,021 1,175 5,028 212,807 4,173 中等症 266,449 9,109 206 1,570 7 51 1,757 39,007 1,216 1,113 183,808 28,605 重症 33,974 1,152 104 52 4 43 267 2,153 668 72 21,925 7,534 重篤 13,734 330 60 14 1 245 79 990 595 26 9,929 1,465 死亡 5,491 61 33 253 7 327 401 5 4,390 14 送 5,177 病 害 726 傷 51,851 搬送人員 故 664,629 数 為 故 難 事 故 水 災 事 自然災害事故 火 通 運動競技事故 交 総 区分 性別 年齢別 高齢者 (65 歳以上) 曜日別 土曜日 年末・年始 祝 日 ※1 ※2 程度別 ※1 年末・年始とは、12 月 29 日から 12 月 31 日及び 1 月 1 日から 1 月 3 日までの 6 日間です。 ※2 祝日は、祝日法に規定する国民の祝日としています。ただし、「元日」は前項「年末・年始」に計上しているため除き、 振替休日は含みません。 144 第3章 統計表 図表 3-9 発生場所市区町村別・年齢層別熱中症搬送人員 発 生 場 所 非高齢者 0-2 3-5 6-14 15-19 20-29 30-39 40-49 50-59 60-64 計 高齢者 65-69 70-74 75 以上 計 合計 千 代 田 区 1 0 2 6 7 12 12 9 3 52 6 2 12 20 72 中 区 0 1 2 1 10 5 3 6 1 29 0 0 8 8 37 区 0 1 1 4 11 11 12 5 5 50 5 6 16 27 77 央 港 新 宿 区 0 0 4 15 14 7 13 4 1 58 5 3 24 32 90 文 京 区 0 0 2 4 6 0 4 2 2 20 0 4 31 35 55 台 東 区 0 0 3 3 6 5 10 11 6 44 6 8 14 28 72 墨 田 区 0 0 5 1 6 5 15 2 11 45 6 5 24 35 80 江 東 区 1 0 11 10 14 14 14 5 6 75 11 7 14 32 107 品 川 区 0 2 4 4 13 16 15 8 8 70 6 8 34 48 118 目 黒 区 0 0 8 1 7 3 9 5 4 37 3 3 19 25 62 大 田 区 0 1 14 14 14 24 15 15 8 105 10 20 47 77 182 世 田 谷 区 0 0 17 20 23 10 12 15 6 103 6 10 42 58 161 渋 谷 区 0 0 11 6 11 11 9 6 1 55 2 4 17 23 78 中 野 区 0 0 4 8 9 4 10 8 5 48 5 9 34 48 96 杉 並 区 0 0 19 16 7 10 5 4 3 64 6 12 49 67 131 豊 島 北 区 0 0 1 8 7 12 13 6 2 49 8 7 25 40 89 区 0 1 6 1 10 13 12 6 3 52 3 9 36 48 100 荒 川 区 0 0 3 1 5 2 4 7 2 24 2 7 14 23 47 板 橋 区 0 1 8 3 12 15 13 7 9 68 6 11 40 57 125 練 馬 区 0 0 22 12 17 21 17 16 5 110 9 7 57 73 183 足 立 区 0 1 6 13 10 19 23 16 15 103 12 21 81 114 217 葛 飾 区 1 0 13 7 8 7 13 12 3 64 10 16 57 83 147 江 戸 川 区 0 0 35 8 9 10 19 13 14 108 14 17 42 73 181 八 王 子 市 0 1 8 13 21 17 15 7 10 92 9 11 43 63 155 立 市 0 0 17 6 10 6 5 4 4 52 2 3 15 20 72 武 蔵 野 市 0 0 3 1 9 5 5 4 2 29 1 2 5 8 37 三 鷹 市 1 0 7 3 4 6 5 2 5 33 3 3 10 16 49 青 梅 市 1 1 1 2 4 4 2 4 2 21 1 1 9 11 32 府 中 市 1 0 6 6 6 4 6 7 3 39 4 8 16 28 67 昭 島 市 0 0 4 2 3 1 5 2 0 17 9 1 12 22 39 調 布 市 0 0 9 6 5 4 2 1 1 28 0 2 13 15 43 町 田 市 0 0 13 12 1 9 8 8 9 60 4 3 20 27 87 小 金 井 市 0 0 3 1 3 0 3 1 3 14 3 5 14 22 36 小 平 市 0 0 3 3 6 6 6 4 1 29 3 1 13 17 46 日 野 市 0 0 6 5 4 4 4 2 1 26 5 1 9 15 41 東 村 山 市 0 0 1 2 2 2 4 3 0 14 2 3 14 19 33 国 分 寺 市 0 0 0 2 2 1 3 3 2 13 0 1 9 10 23 国 立 市 0 0 0 3 3 3 0 0 1 10 0 1 7 8 18 福 生 市 0 0 1 0 1 2 3 2 0 9 3 2 8 13 22 狛 江 市 0 0 1 1 1 1 1 2 1 8 0 1 3 4 12 東 大 和 市 0 0 2 2 1 3 2 1 2 13 1 4 5 10 23 清 市 1 0 1 1 2 3 3 2 1 14 2 2 6 10 24 東久留米市 0 0 3 2 1 1 2 2 0 11 1 2 11 14 25 武蔵村山市 0 0 5 4 1 2 3 3 1 19 4 0 8 12 31 多 摩 市 0 1 1 2 3 2 2 2 0 13 5 0 4 9 22 羽 村 市 0 0 2 0 2 1 1 2 1 9 0 1 6 7 16 あきる野市 0 0 2 5 2 4 2 4 3 22 3 3 7 13 35 西 東 京 市 0 0 4 5 4 1 5 6 1 26 3 1 20 24 50 瑞 町 0 0 1 0 0 3 2 0 0 6 3 2 2 7 13 日 の 出 町 0 0 1 1 1 0 1 0 1 5 3 0 0 3 8 檜 村 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2 2 2 奥 多 摩 町 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 0 0 2 2 3 管 外 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 1 0 0 1 2 計 7 11 306 256 339 331 372 266 179 2,067 216 260 1,030 1,506 3,573 合 川 瀬 穂 原 轄 145 第3章 統計表 図表 3-10 区市町村別・初診時程度別熱中症搬送人員 出場先区市 千 代 中 田 央 港 合計 死亡 重篤 重症 中等症 軽症 区 72 0 0 2 17 53 区 37 0 0 0 12 25 区 77 0 2 2 28 45 新 宿 区 90 0 0 4 45 41 文 京 区 55 0 2 1 40 12 台 東 区 72 0 0 3 27 42 墨 田 区 80 0 1 0 35 44 江 東 区 107 0 0 0 38 69 品 川 区 118 0 1 2 51 64 目 黒 区 62 0 1 1 26 34 大 田 区 182 0 1 5 72 104 世 区 161 0 51 1 81 78 渋 田 谷 谷 区 78 0 1 3 26 48 中 野 区 96 0 0 1 41 54 杉 並 区 131 0 2 3 51 75 豊 島 区 89 0 0 5 36 48 区 100 0 0 0 46 54 荒 川 区 47 0 0 1 19 27 板 橋 区 125 0 0 2 61 62 練 馬 区 183 0 2 3 67 111 足 立 区 217 0 2 2 78 135 葛 飾 区 147 0 0 2 68 77 北 江 戸 川 区 181 0 1 4 77 99 八 王 子 市 155 0 4 1 61 89 市 72 0 0 2 30 40 市 37 0 0 0 13 24 立 武 川 蔵 野 三 鷹 市 49 0 0 1 17 31 青 梅 市 32 0 0 0 6 26 府 中 市 67 0 0 2 25 40 昭 島 市 39 0 0 1 10 28 調 布 市 43 0 0 2 14 27 町 田 市 87 0 0 0 33 54 市 36 0 0 1 16 19 小 金 井 小 平 市 46 0 1 1 21 23 日 野 市 41 0 0 1 17 23 東 村 山 市 33 0 0 1 15 17 国 分 寺 市 23 0 0 0 9 14 国 立 市 18 0 0 1 8 9 福 生 市 22 0 0 0 9 13 市 12 0 0 0 7 5 市 23 0 1 0 9 13 狛 東 江 大 清 和 市 24 0 1 0 10 13 東 久 留 米 市 瀬 25 0 0 2 12 11 武 蔵 村 山 市 31 0 0 0 5 26 多 摩 市 22 0 0 0 9 13 羽 村 市 16 0 0 0 2 14 あ き る 野 市 35 0 0 0 9 26 西 市 50 0 0 0 19 31 町 13 0 0 0 4 9 町 8 0 0 0 0 8 村 2 0 0 0 0 2 町 3 0 0 0 1 2 外 2 0 0 0 2 0 計 3,573 0 24 63 1,435 2,051 東 瑞 日 穂 の 檜 奥 管 合 146 京 出 原 多 摩 轄 第3章 統計表 図表 3-11 年齢層別初診時程度別熱中症搬送人員 死亡 重篤 重症 中等症 軽症 合計 0 2歳 0 0 0 2 5 7 3 5歳 0 0 0 0 11 11 6 14 歳 0 0 1 58 247 306 15 19 歳 0 0 0 84 172 256 20 29 歳 0 0 5 100 234 339 30 39 歳 0 2 2 88 239 331 40 49 歳 0 5 3 142 222 372 50 59 歳 0 3 1 100 162 266 60 64 歳 0 0 5 77 97 179 65 69 歳 0 2 8 85 121 216 70 74 歳 0 2 7 126 125 260 75 歳以上 0 10 31 573 416 1,030 合計 0 24 63 1,435 2,051 3,573 図表 3-12 覚知時間帯別初診時程度別熱中症搬送人員 死亡 重篤 重症 中等症 軽症 合計 0時 0 0 0 6 11 17 1時 0 0 0 4 5 9 2時 0 0 0 2 5 7 3時 0 0 0 0 6 6 4時 0 0 0 5 7 12 5時 0 0 0 4 5 9 6時 0 3 1 7 14 25 7時 0 2 0 28 23 53 8時 0 0 0 39 41 80 9時 0 2 4 74 74 154 10 時 0 0 8 81 142 231 11 時 0 0 7 117 162 286 12 時 0 2 2 119 192 315 13 時 0 4 4 128 197 333 14 時 0 1 7 144 201 353 15 時 0 2 1 148 221 372 16 時 0 2 6 136 184 328 17 時 0 4 3 112 150 269 18 時 0 0 8 82 118 208 19 時 0 0 3 71 112 186 20 時 0 0 3 54 64 121 21 時 0 0 2 29 48 79 22 時 0 0 2 30 45 77 23 時 0 2 2 15 24 43 合計 0 24 63 1,435 2,051 3,573 147 第3章 統計表 図表 3-13 急性アルコール中毒搬送人員 月 H22 H23 H25 H26 1月 890 748 810 887 988 2月 806 733 753 803 867 3月 955 753 1,003 1,179 1,169 4月 1,000 1,069 1,188 1,025 1,226 5月 866 877 954 1,014 1,199 6月 959 1,004 983 1,122 1,259 7月 1,019 1,127 1,093 1,234 1,287 8月 1,051 1,007 958 1,246 1,279 9月 950 960 975 949 1,147 10 月 966 1,009 1,010 996 1,139 11 月 945 922 874 989 1,124 12 月 1,344 1,452 1,375 1,516 1,619 合計 11,751 11,661 11,976 12,960 14,303 程度 H22 重症以上 中等症 H23 H24 H25 H26 54 37 39 68 79 3,542 3,318 3,730 3,858 4,473 軽症 8,155 8,306 8,207 9,034 9,751 合計 11,751 11,661 11,976 12,960 14,303 H22 20 代未満 20 代 30 代 40 代 50 代 60 代以上 合計 総計 148 H24 H23 H24 H25 H26 合計 632 573 510 472 477 男性 418 364 321 305 308 女性 214 209 189 167 169 合計 5,292 5,115 5,443 5,632 6,138 男性 3,125 3,047 3,251 3,370 3,639 女性 2,167 2,068 2,192 2,262 2,499 合計 2,160 2,132 2,245 2,289 2,430 男性 1,299 1,276 1,403 1,407 1,493 女性 861 856 842 882 937 合計 1,264 1,295 1,385 1,547 1,771 男性 778 815 867 1,009 1,135 女性 486 480 518 538 636 合計 868 880 881 994 1,206 男性 612 612 631 705 858 女性 256 268 250 289 348 合計 1,535 1,666 1,512 2,026 2,281 男性 1,223 1,393 1,212 1,647 1,874 女性 312 273 300 379 407 男性 7,455 7,507 7,685 8,443 9,307 女性 4,296 4,154 4,291 4,517 4,996 11,751 11,661 11,976 12,960 14,303 救急活動の現況 平成 26 年 平成 27 年 9 月発行 編集・発行 東京消防庁救急部 東京都千代田区大手町一丁目 3 番 5 号 電話 03 (3212) 2111