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福井工業大学 アンテナ地上システム
GSNワークショップ@UNISEC総会2011, 07/23 小型衛星データ受信 地上局ネットワークの 充実に向けて ー福井工業大学地上局の現状報告ー 福井工業大学 電気電子情報工学科 福井工業大学の紹介 あわらキャンパス(IKONOS、true color) 10mパラボラシステムをUNISECの活動 に生かすことを目的として、今年2月に UNISECに加盟 10.26m あわら市 福井市 受信実績 L-band 気象衛星 NOAA S-band オーロラ観測衛星 “あけぼの”(EXOS-D) 2003年9月より定常受信(ほぼ毎日) X-band 地球観測衛星 Terra / Aqua 2003年9月より定常受信(ほぼ毎日) 3 地上局の重要性 宇宙局 アップリンク (衛星の制御) ダウンリンク (データ受信) 衛星通信システムは、 衛星と地上局で構成さ れる。 しっかりした地上局が あるからこそ、衛星は 実力を発揮できる。 地上局の仕様で、衛星 のスペックが決まる。 地上局 地上局 ネットワーク 常に使用可能で、優秀 な地上局が、小型衛星 プロジェクトの発展に 不可欠 “しっかりした地上局”とは ちゃんと衛星と通信できる地上局 受信性能 確実性 信号を検出できる アンテナの性能 アンテナ径、鏡面精度 システムの受信感度 アンテナ径、ケーブル 減衰、初段の増幅器 衛星の可視範囲 立地環境 アンテナの駆動速度 信号を復調できる 受信機の機能/性能 対応可能な変調方式 ドップラー対策 衛星を追尾できる ポインティング精度 アンテナの駆動速度 システムの状態を すぐに把握できる 状態のコールバック しっかりした組織 情熱×時間×人数×お金 アンテナ径と トレードオフ、 モーター、基礎お よび土台、 Auto Track機能 制御PCによるシステム 状態の把握、テスト信 号によるハードウェア のチェック システム概要 項 目 アンテナ 性 能 アンテナ直径 10.26m 鏡面精度 0.51mm 周波数帯 L帯 : 1.67 - 1.7 GHz (パラボラ1次焦点) S帯 : 2.2 - 2.3 GHz (パラボラ1次焦点) X帯 : 8.0 - 8.5 GHz (カセグレン焦点) 偏波 L/S帯:RH、LHの切り替え方式 X帯 :RHのみ ビーム幅 (3dB幅) L/S帯 : ±0.8度 X帯 : ±0.25度 システムG/T (受信感度) L帯 : 16.8 dB/K S帯 : 22.0 dB/K X帯 : 34.4 dB/K 受信機、 対応可能な 変調方式 L/S帯 : 1.67-1.72, 2.2-2.3 GHz受信機, BPSK/QPSK/PM/FM対応 X帯 : 720MHz IF, BPSK/QPSK対応 アンテナ 駆動速度 方位角 : 14度/秒 仰 角 : 6度/秒 アンテナ制御 パソコンより制御。 2 line elementsの登録による自動制御。 信号受信室 6 ブロック図 FSSによるL/S帯とX帯の同時受信 1次焦点:S/Lバンド受信 FSSの採用により、S/Lバンド とXバンドの同時受信が可能 Frequency Selectable Surface カセグレン焦点: Xバンド受信 L/S帯の給電部 Auto Track機能のため 信号切替器 受信信号 出力 方向性結合器 テスト信号 入力 アンテナが 5個配置 ・ 衛星のauto track ・ 増幅器以降の動作テスト が可能。 S/L帯受信機:MRB-700(Mycrodyne社) ✔3段スーパーヘテロダイ ン方式。20MHzにダウン コンバート。 ✔L帯、S帯用に1台ずつ。 ✔BPSK/QPSK/PM/FM に対応。 ✔ドップラー対策として、 周波数・位相自動調整機能 を搭載。±300kHz以内 の周波数偏移は補正可能。 (高度700㎞の衛星で ±50kHz以内) ブロック図 S帯信号受信の様子 ✔ 衛星: 日時: SPRITE-SAT 2011/05/16(月) 13:51:39-14:04:26(JST) 最大仰角:25度 搬送波周波数:2.285GHz(S帯) ✔ スペクトルアナライザの雑音に対し て、30~40dB@RBW=1kHz ✔ 数秒のタイムスケールの受信強度の 変動は、衛星起源 仰角が約1~2度以上でデータ 受信が可能。 200kHz スペクトル・アナライザ の雑音 X帯信号受信の様子 ✔ 衛星: 日時: TERRA 2011/07/11(月) 11:58:18-12:10:03(JST) 最大仰角:15度 ✔ 720MHzに周波数変換 ✔ 背景雑音に対して、 約25dB@RBW=3MHz Auto Trackが機能 仰角が1~2度以上でデータ受 信が可能。 5度以上でAuto Trackが機能。 1GHz 福井工業大学・地上局の特徴 ✔ L、S、X帯の3つの周波数帯で同時受信が可能。 BPSK、QPSKなど基本的な変調方式に対応している。 信号を分岐しているので、複数の衛星計画に参加可能。 ✔ 確実にデータ受信を行うために、 (1)Auto Track機能を持っている。 (2)テスト信号の入力が簡単に行える。 電波天体を用いたG/Tの測定が簡単に可能。 (3)システムのあらゆる状態を、コンピュータで常に 監視している。 (4)L/S帯受信機は、ドップラー効果を補正する機能 を持っている。 ✔ 信号の受信は、仰角2度以上で可能。仰角5度以上で Auto Track機能による、より正確な追尾が可能。 スケジュール 衛星名 プロジェクト名 衛星開発 打ち上げ時期 周波数帯 RAIKO 和歌山大・ 東北大・東大 2012年9月以降 Sバンド ほどよし衛星 プロジェクト 東大・東北大 グループ 2012年12月から 2013年にかけて Xバンド TSUBAME 東工大 2012年12月 Sバンド RISING-2 東北大 2013年 Sバンド ご清聴ありがとうございました。 ぜひ一度、あわらキャンパスにお越しください。 (11月~2月:越前蟹の季節)