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脳血管障害後の半側空間無視症状へのBottom-up

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脳血管障害後の半側空間無視症状へのBottom-up
○プロジェクト研究 0635-2
研究課題
「脳血管障害後の半側空間無視症状へのBottom-upメカニズム的リハビリ介入の効果に
関する研究-特殊眼鏡(プリズム眼鏡・半側パッチ眼鏡)による介入を主として-」
○研究代表者 作業療法学科 准教授
白石英樹
○研究分担者 作業療法学科 助教 相原育依
( 3 名)
放射線技術科学科 准教授
畠山六郎
付属病院 准教授 伊佐地 隆
○研究協力者 医科学センター 講師 山川百合子
放射線技術科学科 教授 石川演美
○研究年度
平成19年度
(研究期間) 平成18年度~平成19年度(2年間)
1.研究目的
本研究の目的は,脳血管障害後の後遺障害である半側空間無視症状に対して特殊眼鏡(プリズムレン
ズ眼鏡と半側パッチ眼鏡)による長期介入の効果について、1)無視側領域での視線移動範囲(角度)、2)
半側無視症例における内在的空間の偏りの改善(重心位置の変化)、3)脳活動状況(脳血流量)の変化、
の3つの観点から比較・検討することである。
2.研究方法
【対象】健常者群:研究への協力が得られた健常成人13名(男性2名、女性4名、平均年齢20.3歳)を
対象とした。患者群:脳血管障害後の後遺症として左側空間に何らかの無視症状を呈しており,発症後1
年以上経過した患者9名(男性5名、女性2名、平均年齢56.3歳)であった。本研究では、研究を始める前に
各患者および健常者に対して文書による説明と書面による同意を得て行われた。また、本研究は、著者が
所属する茨城県立医療大学倫理委員会へ倫理申請を行い、同委員会より承認されて実施した。
【介入方法】1)プリズム眼鏡介入:15°ジオプシーのプリズム眼鏡(物体を15°右へ偏視させる)を
対象者(群)にかけてもらい,リハビリ訓練として各種上肢作業を実施した。2)半側パッチ眼鏡介入:半
側パッチ眼鏡(両側レンズの右側半分を不透過にした眼鏡)を別の対象者(群)にかけてもらい,リハビ
リ訓練として各種上肢作業(プリズム眼鏡群と同種目)を実施した。各特殊眼鏡は1回40分~50分間装着し
てもらい,週3~5回介入を実施した。介入平均期間は8週間であった。
【効果・測定】(1)無視側(左側)領域での目の動き(視線移動)は、眼球運動測定装置(ERM-7)
を用いて測定した。視線移動角度は、目の動きを誘発するビデオ映像(3種類:探索課題、眺め課題、注意
持続課題)を被験者が見ている40秒間で測定した。また、半側空間無視患者では認知される空間の中心が
ズレ(内在的空間の偏り)ていると考えられており、内在的空間の偏りが各特殊眼鏡の介入によって変化
するのかどうかを評価するために、(2)立位時の重心を指標として足底圧センター(ビックマットバーチ
ャルセンサーシステム)を用いて重心の変化を測定した。上記(1)、(2)の測定は,1)介入前,2)1
回目の介入(40分)終了直後,3)1回目の介入(40分)終了から1時間後にて短期介入効果の判定として測
定した。また、長期介入効果の判定として、8週間の介入が終了した4)1日後,5)3日後,6)1週間後,7)
2週間後,8)3週間後,9)4週間後,10)5週間後,11)6週間後に測定採取した。各特殊眼鏡介入による(3)
脳活動状況の変化について患者を対象とし、1)介入前と2)長期介入終了後にてSPECT検査を実施し検討し
た。
【解析】介入前データを基準として,介入終了各期でのデータ変化を反復測定分散分析とその後の検
定としてダネット検定を用いて解析を行った。脳血流量における介入前後で比較にはウィルコクソンの符
号付順位検定を用いて解析した。
3.研究結果
【視線移動角度(無視側領域)】健常者において、左側領域における視線移動角度は介入終了後には
いずれのビデオ課題においてもプリズム眼鏡群にて有意に拡大した。また,その拡大した視線移動角度は
介入終了後6週間まで認められ(眺め課題は3日後まで)、効果の持続性が確認された。健常成人における
半側パッチ眼鏡介入では、介入終了後に視線移動角度の拡大は3課題のいずれにも見られなかった。患者に
おいても、プリズム眼鏡介入後は左側への視線移動は3つの課題で有意に拡大し、持続性も確認された。し
かし、患者における半側パッチ眼鏡介入では、3つの課題いずれにおいても有意な視線移動の拡大はほとん
ど確認されなかった。
表1. プリズム眼鏡・半側パッチ眼鏡 (短期/長期) 介入前後での視線移動角度変化
短期介入後
対象者
健常者
短期介入
長期介入後
介入終了翌
日
介入終了1時
間後
介入終了直後
3 日後
1 週後
2 週後
3 週後
4 週後
探索課題
プリズム眼
眺め課題
鏡
注意持続課題
22.1±1.8
12.5±4.0
19.0±5.0
24.6±2.6 ** 25.5±2.1 **
15.4±4.0 ** 15.3±4.9 **
22.7±3.4 ** 19.9±3.3 **
24.4±2.0 ** 24.1±2.4 ** 24.2±1.9 ** 23.8±2.3 ** 24.6±1.8 ** 23.5±1.5 **
13.6±4.8 ** 13.7±4.2 ** 12.0±3.8
11.4±5.3 △△ 11.6±3.6 △△ 11.4±3.7 △△
19.3±2.8
21.2±4.7 ** 20.0±3.1 ** 20.1±3.1 ** 20.5±3.4 ** 19.5±2.3
探索課題
半側パッチ
眺め課題
眼鏡
注意持続課題
23.3±2.1
12.8±3.0
20.0±2.6
23.2±1.6
12.4±3.5
19.7±2.4
22.6±2.5
10.6±3.1
20.0±3.0
短期介入
患者
介入前
介入前
△
△△
22.8±2.8
11.8±3.4
20.1±2.2
△△
△△
介入終了1時
間後
介入終了直後
△△
△△
介入終了翌
日
22.5±1.8
11.2±4.0
19.2±2.5
△△
△△
△△
22.9±1.9
12.1±3.0
20.0±3.2
1 週後
3 日後
△△
△△
22.4±2.1
10.4±2.9
19.9±2.2
△△
△△
2 週後
23.2±1.9
10.6±3.8
20.2±3.5
△△
22.6±2.1 △△
11.5±4.3 △△
20.4±2.8 *
3 週後
4 週後
5 週後
6 週後
探索課題
プリズム眼
眺め課題
鏡
注意持続課題
16.8 ± 5.1
9.6 ± 7.6
12.7 ± 7.1
18.6 ± 5.9 ** 19.6 ± 6.3 **
11.6 ± 7.2 ** 9.0 ± 5.0
17.4 ± 5.9 ** 17.3 ± 4.7 **
23.4 ± 5.1 ** 22.0 ± 4.3 ** 22.2 ± 4.6 ** 23.4 ± 3.6 ** 25.0 ± 2.7 ** 25.6 ± 2.1 ** 25.7 ± 2.3 ** 25.3 ± 2.5 **
13.3 ± 9.2 ** 10.8 ± 6.8
14.7 ± 7.7 ** 16.2 ± 10.9 ** 15.9 ± 7.6 ** 16.7 ± 9.7 ** 14.8 ± 9.2 ** 15.3 ± 10.8 **
17.2 ± 6.0 ** 17.5 ± 6.7 ** 19.6 ± 6.3 ** 18.4 ± 3.7 ** 17.6 ± 4.3 ** 21.7 ± 4.2 ** 18.7 ± 4.7 ** 20.4 ± 3.6 **
探索課題
半側パッチ
眺め課題
眼鏡
注意持続課題
17.9±3.9
8.2±1.0
13.1±3.1
15.5±6.5
8.6±6.3
10.4±6.2
15.9±6.2
6.4±3.7
12.7±1.7
△△
△△
18.4±4.0
8.5±3.8
14.5±4.8 **
△△
△△
-------------
19.3±3.1 ** 18.4±5.2
7.9±2.3
8.4±1.9
11.9±2.2 △△ 12.4±5.5
15.7±3.8
7.6±3.4
12.7±5.5
△△
17.7±2.9
6.8±3.0
12.7±2.7
△△
15.2±4.1
6.1±3.4
10.8±2.6
△△
△△
△△
17.8±2.3
8.3±2.8
13.1±2.8
* P<0.05 (increase of degrees) vs before intervention ** P<0.01 (increase of degrees) vs before intervention
△ P<0.05 (decrease of degrees) vs before intervention △△ P<0.01 (decrease of degrees) vs before intervention
【内在的空間の偏り(重心位置)】健常者において、プリズム眼鏡の介入終了後には重心が左側と前
側へ有意に移動する傾向が見られたが、半側パッチ眼鏡の介入終了後の左右軸(X軸)では変化なしや右側
への移動がみられ、前後軸(Y軸)でも変化なしや後側への移動が見られた。患者において、介入前と比較
し介入終了後では重心が左側と前側へ有意に移動することが確認され、介入終了後6週までその傾向が認め
られた。また、患者における半側パッチ眼鏡の介入では、介入終了後は有意に右側と後側へ重心が移動す
る傾向が示され、その傾向は介入終了後6週間見られた。健常者・患者において、プリズム眼鏡介入と半側
パッチ眼鏡介入では、重心移動は逆の結果を示した。
表2 プリズム眼鏡・半側パッチ眼鏡(短期/長期)介入後の重心位置の変化
短期介入後
介入前
(BaseLine)
対象者
健常者
長期介入後
介入終了翌
日
介入終了1時
間後
3 日後
1週後
2 週後
3 週後
4 週後
0.63±0.83 **
プリズム眼 左右軸(X) 0.00±0.20 0.01±1.22
鏡
前後軸(Y) 0.00±0.30 0.11±0.74 ** 0.29±1.06 △△
0.34±0.96 ** 0.17±0.72 ** 0.36±1.08 ** 0.16±1.02 ** 0.23±0.63
0.39±1.69 ** 0.55±0.58 △△ 0.36±1.07 ** 0.19±1.72 ** 0.15±1.45
△△
0.08±1.10
0.50±1.36 **
半側パッチ 左右軸(X) 0.00±0.15 0.06±0.60 ** 0.00±0.38
眼鏡
前後軸(Y) 0.00±0.21 0.73±0.87 ** 0.09±1.04
0.09±0.55
0.02±1.19
△△
0.16±0.60
0.17±0.67
短期介入
患者
介入終了直
後
介入前
介入終了直
後
△
介入終了1時
間後
△△
介入終了翌
日
0.06±0.38
0.32±1.89
3日後
△△
0.00±0.61
0.07±1.27
1週後
0.04±0.71
0.26±0.57
0.33±1.00 ** 0.48±1.18
2週後
3週後
△△
4週後
△△
△△
5週後
6週後
プリズム眼 左右軸(X) 0.03±0.33 0.82±0.91 ** 1.41±0.73 **
鏡
前後軸(Y) 0.00±0.21 0.36±1.04 ** 0.85±1.44 **
0.08±1.27 0.86±1.19 ** 0.36±0.78 ** 1.00±1.03 ** 0.69±1.20 ** 1.57±1.67 ** 1.06±1.61 ** 1.71±0.89 **
0.39±1.02 ** 0.11±1.16 0.66±0.82 ** 0.76±0.84 ** 1.03±1.04 ** 0.83±2.18 ** 1.68±0.66 ** 0.50±1.51 **
半側パッチ 左右軸(X) 0.00±0.20 2.57±0.42 △△ 1.30±0.92 △△
眼鏡
前後軸(Y) 0.00±0.35 1.40±0.34 △△ 1.05±1.64 △△
1.40±0.87 △△
2.10±0.61 △△
---------
2.13±0.29 △△ 2.27±1.47 △△ 1.74±2.09 △△ 1.52±0.29 △△1.74±0.246△△1.37±0.39 △△
0.93±0.28 △△ 0.80±0.51 △△ 0.02±0.77 0.11±0.57 1.03±0.50 △△0.61±0.89 △△
△△ P<0.01(shift toright side:X-axis or backside:Y-axis) vs before intervention ** P<0.01(shift tolef sidet:X-axis or front side:Y-axis) vs
beforeintervention
【脳活動状況(脳血流量)】患者において、各特殊眼鏡が脳の活動状況に何らかの影響を及ぼしてい
るかどうかをみるために、介入前・後にてSPECT検査を行った。プリズム眼鏡介入群では、損傷半球(右大
脳半球)の脳血流量(相対値:小脳比)に有意な変化は見られなかったが、非損傷半球 (左大脳半球)で
は有意ではないものの脳血流量の増加傾向が見られた。また、半側空間無視症状に関わると考えられてい
る頭頂領域では、損傷側(右頭頂領域)でも介入後は増加傾向を示し(p=0.078)、非損傷側(左頭頂領域)
では有意に増加した(p=0.042)。一方、半側パッチ眼鏡による介入群では、介入前に比べ損傷半球、非損
傷半球、およびそれぞれの領域で脳血流の増加は示されなかった。
表3 プリズム眼鏡・半側パッチ眼鏡介入前後での局所脳血流量の変化
Prism intervention
損傷半球(mean±SD)
非損傷半球(mean±SD)
介入前 介入終了後 P 介入前 介入終了後 P
Right-half field patch glassess intervention
損傷半球(mean)
非損傷半球(mean)
ROIs
介入前 介入終了後
介入前 介入終了後
83.86
101.62
96.83
Callosomarginal 88.70
71.59
68.57
107.58
103.84
Marginal
70.90
69.85
110.54
109.25
Precentral
65.04
65.22
99.62
98.49
Parietal
61.06
58.63
99.94
98.96
Angular gyrus
65.51
64.38
92.15
89.72
Temporal
87.32
84.88
100.21
98.28
Posterior
93.33
88.81
102.79
103.49
pericallsal
75.44
73.03
101.81
99.86
mCBF
ROIs
102.6 ± 9.5 105.5 ± 8.6
Callosomarginal 93.0 ± 13.9 97.0 ± 13.7
79.3 ± 28.8 80.8 ± 26.5
107.3 ± 6.9 110.1 ± 6.7
Marginal
80.9 ± 22.9 87.3 ± 18.1
104.5 ± 8.2 110.9 ± 7.3
Precentral
76.3 ± 18.1 80.7 ± 16.6 † 98.8 ± 4.3 102.9 ± 5.2 *
Parietal
108.1 ± 4.2 112.4 ± 2.0 †
Angular gyrus 74.1 ± 13.4 72.5 ± 12.0
70.1 ± 14.8 69.7 ± 13.6
100.0 ± 5.2 99.1 ± 8.1
Temporal
81.4 ± 19.4 79.6 ± 13.8
105.2 ± 7.6 106.1 ± 3.4
Posterior
91.5 ± 9.2
93.9 ± 9.9
102.2 ± 7.1 107.0 ± 8.7 *
pericallsal
82.8 ± 14.2 84.2 ± 12.8
106.3 ± 4.9 111.0 ± 9.8 †
mCBF
* P < 0.05, † 0.05 ≦ P < 0.1
Value of ROIs in both hemisphere was expressed at the rate of right cerebellum
4.考察(結論)
本研究の結果より,プリズム眼鏡の介入によりいずれのビデオ課題においても介入後に半側無視(左視
野領域)にて視線移動角度が有意に拡大した。また,この視線移動角度の拡大は介入終了後ある程度の期
間が認められ、効果の持続性が示唆された。健常成人でも「眺め」課題では、介入終了後1週後には視線移
動角度は減少し効果の持続性は短期的であったが、介入後には視線移動角度は有意に拡大を示していた。
一方、半側パッチ眼鏡では、健常者・患者共にビデオ課題による視線移動角度は明確に拡大や改善が示さ
れなず、半側パッチ眼鏡は視線移動の拡大には影響を与えないことが示唆された。
内在的空間の偏移の指標とした重心位置の変化では、プリズム眼鏡による介入で、健常者・患者とも一
定の傾向(左側と前側)を示し、内在的空間の偏りに何らかの影響(損傷半球側である右側へ偏移してい
ると考えられている空間認知の偏りを矯正するような作用)を与えている可能性が示唆された。一方、半
側パッチ眼鏡の介入では、健常者・患者において右側と後側へ重心が移動する傾向が示され、プリズム眼
鏡とは逆の作用が示唆された。これは、半側パッチ眼鏡においても重心位置に何らかの影響を及ぼす可能
性が示唆されるが、患者では見える(認識できる)右側空間を半側パッチ眼鏡で遮断されるために、立位
時の不安定感が増強し、安定性を高めるために健側下肢側へ重心が移動したことによるものと考えられた。
しかし、この重心移動は内在的空間の偏りのある右側への移動であり、半側パッチ眼鏡介入では内在的空
間の偏りを修正するような作用は期待できない可能性が示された。
介入前後での患者における脳活動状況の変化は、プリズム眼鏡介入では介入前に比べ介入後は有意では
ないものの損傷半球・非損傷半球・全脳の脳血流量は増加傾向が示され、また半側空間無視の責任病巣と
考えられている頭頂領域の局所脳血流量では、非損傷側(左頭頂)にて有意な増加を示した。このことは、
プリズム眼鏡介入は脳の活動に何らかの影響を及ぼしていることを示唆しているものと思われる。一方、
半側パッチ眼鏡の介入では、介入前と介入後では脳の血流に大きな変化は見られず、脳の活動に影響を及
ぼす可能性は示唆されなかった。
以上のように、1)視線移動角度、2)重心位置の変化、3)脳血流量の変化、の3つの側面から半側空間
無視症状の改善への影響(効果)はプリズム眼鏡においてより有効性が高い可能性が示唆された。
5.成果の発表(学会・論文等,予定を含む)
・第42回日本作業療法学会(鹿児島)にて発表。2007年6月。
・英文雑誌「NeuroRehabilitation」にて論文採択(受理)。 2008年6月掲載予定。
・2つ目の論文を他英文雑誌へ投稿予定(3月までに)
6.参考文献
1) Frassinetti F, Angeli V, Meneghello F, Avanzi S, Ladavas E. Long-lasting amelioration of
visuospatial neglect by prism adaptation. Brain 2002; 125: 608-623.
2) Beversdorf D, Heilman KM. Prism adaptation treatment of neglect: Conflicting results?
Neurology 2003; 60: 1734-1735.
3) Maravita A, McNeil J, Malhotra P, Greenwood R, Husain M, Driver J. Prism adaptation can improve
contralesional tactile perception in neglect. Neurology 2003; 60:1829-1831.
4)Beis JM, Andre JM, Baumgarten A, Challier B : Eye patching in unilateral spatial
neglect: efficancy of two methods. Arch Phys Med Rehabil 1999; 80:71-76.
5)Butter CM, Kirch NL : Combined and separate effects of eye patching and visual stimulation on
unilateral neglect following stroke. Arch Phys Med Rehabil 1992; 73: 1133-1139
6)Walker R, Young AW, Lincoln NB:Eye patching and rehabilitation of visual neglect. Neuropsychol
rehabil 1996; 6: 219-231.
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