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平成27年10月 No.5 - 医療法人社団浅ノ川 千木病院
理 念 医療法人社団浅ノ川 千木病院 連携室だより ふ れ あ い と や す ら ぎ の な か で 信 H27年10月 No. 5 地域連携・在宅支援の取り組み 1 元町在宅医療を考える会 研修会開催 平成27年8月7日に当院にて元町在宅医療を考える会の 研修会を開催し、77名の方に参加していただきました。 「食に関する研修会パート3 -食が生むしあわせー」 と いうテーマで富山県の、ものがたり診療所の言語聴覚士 竹内満先生を講師に招き講義をしていただきました。 講義では、「医療におけるナラティブ(ものがたり)的な視点」 について、事例を交えて話をしていただき、その後今回の 頼 内容についてグループワークを行い、参加者からは「最後 さ まで経口からということを家族にも勧めてみたい」「いろいろな職種の方と話ができて視野が広がった」などの れ る 医 意見がありました。 今後も地域の研修会への参加はもちろん、会場提供なども積極的に行っていきたいと考えています。 2 りくつなケアネット金澤 ミニ研修会開催 療 ・ 看 護 平成27年8月12日に当院にて、りくつなケアネット金澤のミニ研修会を開催しました。 今回は当院と石川県立中央病院のソーシャルワーカーを講師とし 「社会資源の使い方~こんな時どうしますか?」 というテーマで 50名の方に参加していただきました。 ・ 介 「経済的に困窮している・・」「頼れる家族がいない・・」という仮想 護 れる対応策について講義を行ったうえで、グループワークを行い を 今回の講義をうけての感想や自分の持つケースで困っている点 行 い ま す 事例をもとに、「こんな時どうしますか?」と各場面において考えら などについて話し合いをしてもらいました。 今回のようなケースが最近増えており、参加者の中にも 実際に悩んでいる方が多かったようで、グループワークでは、 盛んに意見が交わされていました。 在宅支援の実績と院内の入退院状況の変化 在宅復帰機能強化病棟の取り組みと実績 昨年10月より1病棟52床で在宅復帰機能強化加算を算定しています。当院では在宅支援の取 り組みとして、入院前に在宅支援の対象となるかスクリーニングし、入院していただく病棟を 決定し、入院時から退院に向けた支援を行っています。その結果、当該病棟においては在宅復 帰率が毎月70%前後となっています。また、在宅の後方支援として予約外入院の受け入れや レスパイト入院の受け入れなどを積極的に行った結果、入退院数を増やすことができ、病床回 転率に関しても、20%前後で推移しており、病床回転率の向上にも繋がりました。 このような傾向は在宅復帰機能強化加算を算定している病棟だけではなく、病院全体でもみ られるようになっているので、その状況の変化について以下のグラフで報告します。 病院全体の入退院状況の変化 1 入院紹介元内訳と変化 在宅支援の取り組みにより、入退院 400 337 350 数は右肩上がりで増えています。 300 200 入院数の増加に関しては、在宅で生 232 250 191 活していて、肺炎や褥瘡、脱水など 157 150 で治療を必要とする場合の緊急入 100 50 43 21 24 16 13 69 15 26 イト入院の受け入れなどを行ったこと 0 平成24年度 平成25年度 病院 2 平成26年度 施設 在宅系 もあり、在宅系からの入院数は増加 しています。 56.9% 51.5% 300 48.2% 291 250 222 154 20.8% 145 150 100 50 平成27年度 退院先の内訳と在宅復帰率の変化 350 200 院の受け入れや、自宅からのレスパ 66 19 87 32 34 43 40 5 0 平成24年度 死亡 平成25年度 平成26年度 病院・施設 在宅系 60.0% 退院先としては在宅系への退院 50.0% 者が増加しており、在宅支援の取 40.0% り組みが軌道にのり始めたH26年 30.0% では、前年と比べると2倍以上に 20.0% 増えています。今年度に関して 10.0% は、9月末時点でのデータです 0.0% が、入退院数ともに、H25年度1 平成27年度 在宅復帰率 年間の入退院数に及ぶ数字と なっています。 今後の課題 在宅支援の取り組みは、院内でも周知されており、在宅復帰機能強化病棟以外の病棟でも自宅 等への退院者数は増え、平均在院日数は、これまで1000日を超える月もありましたが、今では 300日前後と短くなっています。 今後は、さらに在宅支援の取り組みを進めるためにも これまで以上に地域から信頼され選ばれる病院になるため の体制づくりを行うことが課題となります。 そのためにも、在宅医療を支える皆様との連携をより 一層深められるよう、努力してまいります。 経口摂取訓練 取り組みと実績 当院では言語聴覚士による個別訓練及び看護師による摂食機能療法により、一人でも多くの 患者様が「口から食べる」ことができるように支援しています。 表は入院時の栄養管理方法が経口以外であった患者様に対して、一連の経口摂取訓練を実施し た結果を示したものです。(対象期間:H26.4.1~H27.9.30) 入院時の栄養管理方法 経鼻 PEG TPN 合計 DIV 23 53 62 16 154 1~2食経口摂取可能・・・② 2 10 10 3 25 3食経口摂取可能・・・③ 4 10 3 6 23 26.1% 37.7% 21.0% 56.3% 31.2% 対象患者数・・・① 改善率(②+③/①) 表の対象者以外にも、入院時にミキサー食をはじめ とした嚥下食であった患者様に対して食形態のアップ を目指したり、ムセの軽減を図ったりするなどの指導 にも力も入れております。 今後もさらに経口摂取訓練の取り組みを強化する ことで、より多くの患者様に「食べる喜び」を提供 いたします。 →次ページにてスタッフ紹介しております。 活動紹介 ここでは今後当院のスタッフが院内・院外で行っている活動について特色など簡単に紹介していきます。 今回は当院の リハビリテーション部(言語聴覚療法) の紹介をします。 リハビリテーション部(言語聴覚療法) 言語聴覚療法ではコミュニケーション訓練のほか、嚥下訓練にも力を入れています。 胃瘻やTPN管理の患者様に対しても、可能性がある限り 「食べられるようになる」 ことを目標にしています。 「口から食べる」 ということは元気になる近道です。一人でも多くの患者様が食卓を囲んで家族団欒ができるように、 熱いハートをもった言語聴覚士3名で頑張っています。 (リハビリテーション部技士長・言語聴覚療法士 筆谷 浩司) 新人紹介 当院は今年4月から言語聴覚士を新たに2名加え現在3名体制で行っ ております。 高梨 悟(右):先日結婚したことで人生の質について深く考える機会と なりました。コミュニケーションと食事はどちらも人生に欠かせないものです。これらを通じて患者様の人生の質を少し でも向上させられるように頑張ります。 多田 杏沙(左):言葉に係る仕事に就きたいと思い言語聴覚士になりました。真面目に楽しく仕事に頑張っていきた いです。ちなみに現在登山にはまっています! 地域連携室からのお知らせ 当院の地域連携室は4月より新しく室員が1名加わりましたので紹介させていただきます。 小栁 真奈美 (おやなぎ まなみ) 旧姓:上出 4月から千木病院に入職しました、小栁真奈美と申します。 「懇切・丁寧」をモットーに、ご家族様、患者様にとってよりよい道を一緒に考えていき たいと思っております。よろしくお願い致します。 当院では、入院のご相談を日曜・祝日も受け付けております。 地域連携室の室員と事務職員で受付を行っておりますので、ぜひご相談ください。 受付時間 月曜~金曜・日曜 8:30~17:00 土曜 8:30~16:00 (年末年始を除く) 医療法人社団浅ノ川 千木病院 地域連携室 (室長:登坂診療部長 担当:中田、早川、廣澤、米田、小栁) 〒920-8600 石川県金沢市千木町へ33-1 TEL : 076-257-8600 FAX : 076-257-5466 URL : http://www.sengi-hp.jp