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2011 トライアスロン世界選手権シリーズ横浜大会におけるCO₂算定

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2011 トライアスロン世界選手権シリーズ横浜大会におけるCO₂算定
2011 トライアスロン世界選手権
シリーズ横浜大会におけるCO₂算定
2011 CO₂ Calculation in Triathlon World Championship Series Yokohama Convention
平成24年2月24日
平成23年度 研究成果報告会
東京都市大学 横浜キャンパス 31A教室
伊坪徳宏研究室
飯島美菜子 田口彩 永井拓哉 横山創
目次
7. 全体計算結果
社会背景
研究背景
研究目的
評価対象
1.
2.
3.
4.
-
大会スケジュール
会場詳細
機能単位
システム境界
5. 評価項目
6. 算出方法
2012/02/24
来場者
選手
大会運営
8. 考察
- 日常生活の排出量
- 移動の感度分析・考察
- 東京マラソンとの比較
9. 主催者への提案
10. まとめ
-
東京都市大学 伊坪研究室
2
1-1.社会背景
・ 1960年代後半、世界の
平均気温が急激に上昇。
・ 1997年、京都議定書の
制定。
⇒「2012年までに日本は
温室効果ガス排出量
を6%削減する。」
※しかし、日本は1990年比
で9%排出量を増やして
しまった。(2007年段階)
2012/02/24
①CO2排出量
地球温暖化を議論するための
一指標として広く社会で認識。
②カーボンオフセットとカーボン
フットプリ ントの注目。
(主に製品が対象)
温室効果ガス排出量の増加率
⇒ 産業部門 < 民生部門
環境指向型イベントの実現
共通の価値観を有する参加者が集う
東京都市大学 伊坪研究室
3
1-2.社会背景
ISO20121






環境
2012年6月発行予定
持続可能性を考慮したイベントのマネジメントシステム。
サプライチェーンマネジメントも考慮。
経済 社会
イベント全体だけでなく運用物も考慮。
ロンドンオリンピック委員会によって提唱。
COP15が第三者認証を取得したことにより、策定作業が本格化。
適用事例
・2012年 ロンドンオリンピック
具体的なイベントの持続可能性の手法論を規定しているものではない。
既存の方法を活用し、新規に手法論を開発する必要がある。
1-3.社会背景
トライアスロンが自然環境に優しい競技であり続けようとするために、ITU(トライア
スロン連合)が提唱する環境テーマ。
海底清掃
海中生中継&タッチプール
水質浄化デモンストレーションの公開
公園清掃
試泳
トライアスロン大会の特徴
2012/02/24
東京都市大学 伊坪研究室
5
2-1.研究背景~過去に評価された主なイベント~
開催年
イベント名
会場
評価対象
実施者
2006年
FIFAワールドカップ
ドイツ大会
ドイツ
水、廃棄物、エネ
ルギー、交通分
野
ドイツ連邦環境
省ら
2007年
キリンカップサッカー
(日本 vs コロンビア)
埼玉スタジアム
(常設会場)
CO2のみ算定。
主催者・協賛企
業・来場者
伊坪研究室
2008年
~現在継続
中
エコプロダクツ展
東京ビックサイト
(常設会場)
CO2のみ算定。
主催者・出展企
業・来場者
伊坪研究室
2008年
東京マラソン2008
都内公道
(都市型)
2009年
Y150
みなとみらい地区
など
(仮設会場)
2012/02/24
東京都市大学 伊坪研究室
CO2のみ算定。
伊坪研究室
主催者・選手のみ
(協賛企業・来場
者は含まれてい
ない)
CO2のみ算定。
主催者・出展企
業・来場者
伊坪研究室
6
2-2.研究背景
・スポーツイベントの環境負荷を算定した事例
・都市型スポーツ大会を評価した事例
少ない
プロだけでなく、アマチュアも参加するため出場者が多く、よ
り多くの人が集まる上、気軽に楽しめる。
種目
日本国内開催回数
備考
フルマラソン
108大会(2011年)
トライアスロン
192大会(2011年)
市民マラソンから世界選
手権までを全て含む数
※日本トライアスロン連盟
及びRUNNETより。
トライアスロン大会の算定を決定
2012/02/24
東京都市大学 伊坪研究室
7
2-3.研究背景~リバウンド効果~
リバウンド効果
環境効率改善が環境負荷を増加させるような反応
を引き起こし、改善によりもたらされると推計された
削減効果が相殺されてしまうという現象。
省エネ型エアコンへの買い替え
⇒電気代が節約される
• 利用時間が長くなる
• 利用台数が多くなる
2012/02/24
環境配慮型イベントを開催
⇒カーボンオフセット、3R活動
• 来場者などによる移動の負荷
• 運営による負荷
東京都市大学 伊坪研究室
8
3.研究目的
 国際的なスポーツイベントの中でも、世界大会レベルを評価した
事例は少ない。
 イベントのLCAは実施されているものの、イベントに関わる全対
象者を網羅したイベント評価を行っている事例は少ない。
 環境効率リバウンド効果について議論が行われている。
・「協賛企業」「来場者」などの項目を含め、より広範囲を評価した
結果を算出する。
・グリーントライアスロンという考えの元、定量的な指標を示し、
社会の環境への関心を高める。
・日常生活でのCO₂排出量とイベント開催によるCO₂排出量を比
較し、リバウンド効果算定に繋げるための考察を行う。
4-1.評価対象
大会名
「2011 トライアスロン
世界選手権シリーズ 横浜大会」
⇒2009年、横浜開港150周年を記念して誘致。
⇒日本以外の開催国は、イギリス、ドイツ、
スペイン etc….
開催期間
⇒9/18(日)~9/19(月・祝)
参加選手
・エイジ枠(一般参加者):1173人
・エリート枠(プロ選手) :112 人
2012/02/24
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10
4-2.大会スケジュール
8/20(土)
9/17(土)
9/18(日)
9/19(月・祝)
9/20(火)
2012/02/24
山下公園清掃
準備日
(選手説明会・パスタパーティー)
大会1日目
エイジ(一般参加者)
大会2日目
エリート(プロ選手)
片づけ日
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11
4-3.会場詳細
赤レンガ倉庫
エイジ(一般参加者)
スイム:1.5km(0.75km×2)
バイク :40km(6.6km×6)
ラン :10km(4km×2.5)
山下公園
エリート(プロ選手)
スイム:1.5km(0.75km×2)
バイク :40km(5km×8)
ラン :10km(2.5km×4)
2012/02/24
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4-4.会場詳細(山下公園)
2012/02/24
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4-5.機能単位
評価対象
2011トライアスロン
世界選手権シリーズ横浜大会
開催地
横浜みなとみらい
算定期間
9月17日(土)~9月20日(火)
17日・・・大会準備日
18日・・・一般参加者(エイジ枠)
19日・・・プロ選手(エリート枠)
20日・・・片付け日
評価対象物質
CO2
ソフトウェア
Microsoft Excel 2007
データベース
3EID
2012/02/24
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14
4-6.システム境界
来場者・選手
会場への交通
協賛企業
配布物・
販売物
移動
主催者
広報
事務
処理
移動
来
場
者
へ
の
配
布
物
会
場
内
の
設
営
・
撤
去
(
運
営ス
・警 タ
ッ
備フ
等
)
搬入
会場
出展ブース・大会
電
気
の
使
用
等
宿泊・
帰宅
2012/02/24
造作・装飾
展示物
器具・備品
配布物
廃棄・
リサイクル
搬出
( ス
説タ
明ッ
員フ
等
)
宿泊・
帰社
東京都市大学 伊坪研究室
廃棄・
リサイクル
宿泊・
帰社
15
5.評価項目
対象者
大分類項目
中分類項目
協賛企業
イベント
EXPO
広報
表彰式関連
安全対策
警備
小分類項目
販売物
(ウェットスーツ・自転
車)
表彰台設営・
メダル
水上警備
交通規制幕・看板
交通規制看板
輸送
審判
ポンツーン・
バイクラック
本部会場
参加賞
(トートバッグ・
Tシャツ)
カラーコーン・
鉄柵・ブイ
輸送
人件費
審判移動・宿泊
スタッフの移動・宿泊
スタッフ
人件費
事務処理関係
マニュアル・
ウェブコンテンツ作成
設営
施設利用料
大会運営
主催者
協賛品
物品・運営関連
エントリー・記録関係
事務局関係
廃棄物処理
選手移動
ごみ処理
公園、海底清掃
選手移動
廃棄物処理
清掃
移動
選手
選手食事
選手食事
(予算表記載分のみ)
食事
来場者
選手宿泊
来場者
選手宿泊
来場者移動
宿泊
移動
原単位
基礎データ
企業への
アンケート
産業連関表
主催者への
ヒアリング
人キロ法
産業連関表
人キロ法
産業連関表
台キロ法
アンケート
6-1.算出方法(主催者・協賛企業)
備品等の使用・販売
・3EIDを使用
Σ
各項目の金額
CO2排出原単位
CO2排出量
スタッフの移動
・人キロ法を使用
Σ
2012/02/24
オフィスからの移
動距離(乗物別)
CO2排出原単位
東京都市大学 伊坪研究室
CO2排出量
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6-2.算出方法(選手)
一般参加者(エイジ枠)
日本人
プロ選手(エリート)
・「早稲田大学スポーツ科学部」
実施のアンケートを確認
・オフィシャルHPから在住都道府
県を特定
・回答にある「最寄駅」を出発地
と仮定
※最寄駅不明の場合は「県庁所在
地」を出発地と仮定
外国人
オフィシャルHPから国籍を確認
日本人
・各選手の出身地と所属事務所
を特定
・各選手のブログをチェックし、当日
の行動をトレース
出発地を特定
外国人
オフィシャルHPから国籍を確認
各国首都の空港を出発地と仮定
各国首都の空港を出発地と仮定
・人キロ法を使用
Σ
出発地からの移
動距離(乗物別)
CO₂排出
原単位
CO₂排出量
(1人あたり)
6-3.算出方法(来場者)
回答者225人
同伴者
482人
オフィシャル来場者数に拡大推計
(推計人数:151,500人)
・山下公園内 及び 周辺コース上で
の観戦者へアンケート。
・方法 : 無作為抽出
アンケート内容
①移動手段
②最寄駅
③同伴者 の数 ④滞在時間
⑤宿泊の有無 ⑥宿泊数
2012/02/24
※平均滞在時間・・・4時間
※宿泊者人数・・・・・22人 / 482人
・台キロ法を使用
Σ
最寄駅からの
移動距離
(乗物別)
CO₂排出量
原単位
CO₂排出量(1台あたり)
東京都市大学 伊坪研究室
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7-1.全体計算結果
イベント
3%
広報
4%
安全対策
4%
来場者
32%
企
来
合計 主
1973 t-CO₂
選手宿泊
1%
大会運営
20%
選
選手移動
31%
選手食事
1%
2012/02/24
エントリー・
記録関係
1%
廃棄物処理
1%
東京都市大学 伊坪研究室
事務局関係
2%
20
7-2.来場者移動の内訳
タクシー
1%
飛行機
0%
バス
8%
合計
588.3t-CO₂
電車
28%
車
61%
人
140
116
120
(
人
数
全
体
数
2
2
5
人
100
80
考察
 自動車
自動車を利用する来場者は、神奈
川・東京が主な出発地であるが、東
北や中部地方から来ている人もいる
ので割合が6割を占めた。
 電車
利用数が最も多かったが、近場か
ら来ているため、負荷が少なかった。
57
60
40
20
14
2
)
0
2012/02/24
20
6
18
2
東京都市大学 伊坪研究室
21
7-3.選手移動の内訳
日本
2%
アメリカ
18%
その他
31%
合計
612 t-CO₂
イギリス
13%
ニュージーランド
カナダ
ロシア
ブラジル
8%
排出量
(t-CO₂)
人数
距離
(km)
アメリカ
111.1
23
21765
イギリス
80.0
18
20020
ブラジル
47.3
6
35508
スペイン
20.8
7
21871
日本
15.4
1146
-
考察
スイス
南アフリカ
フランス
その他
日本
スペイン
5%
・日本選手:国土交通省(旅客流動量)を参考に計算。
・距離
:ANA時刻表を用いて調査。
・国内線 :羽田空港から山下公園へ電車で移動。
・国際線 :成田空港から山下公園へ電車で移動。
 今大会は最高峰の大会であ
り、世界各国から選手が集ま
るため排出量が多くなる。
 海外選手の移動の排出量は
9割を占める。
22
7-4.大会運営の内訳
施設利
用料
2%
協賛品
28%
合計
389 t-CO₂
輸送
9%
コース
設営
28%
2012/02/24
物品・
運営関
連
33%
考察
 物品・運営関連
トライアスロンは3種目(スイ
ム・バイク・ラン)あるため、
それぞれに使用される物品
(カラーコ ーン・ 鉄柵・ ブイ
等)の数が多い。
 協賛品
高付加価値のものや、単
価は安いが、数量が多いも
のがある。
 コース設営
・ポンツーン製作(浮桟橋)
・仮設スタンド
東京都市大学 伊坪研究室
23
8-1.日常生活の排出量 算出方法
算定に必要なもの
参考文献
CO₂排出量
原単位
「行動時間から見た将来の消費者由来のCO₂排出量」
著者 : 玄地裕、井原智彦 ら
人の時間別行動の 統計局(政府統計の総合窓口)
根拠
計算式
排出量
原単位
155,075人
(全参加人数)
統計局の人数
(単位:%)
滞在・移動・
宿泊時間
日常生活のCO₂排出量
2012/02/24
東京都市大学 伊坪研究室
24
8-2.時間別行動データ
0時
睡
身
の
回
食
通
勤
仕
学
家
介
護
育
買
移 動 ( 通 勤
テ レ ビ ・ ラ ジ
休
養
・
学 習 ・ 研 究
趣
味
ス
ポ
ボ ラ ン テ ィ ア 活
交
際
・
受
診
そ
1
眠 80.79 81.48 83.75 84.42
り
・
・
の
用
通
看
い
・ 通 学 を 除 く
オ ・ 新 聞 ・ 雑
く
つ
ろ
( 学 業 以 外
・
娯
ー
動 ・ 社 会 参 加 活
付
き
合
・
療
の
事
事
学
事
業
事
護
児
物
)
誌
ぎ
)
楽
ツ
動
い
養
他
2.09
0.35
0.35
2.20
0.39
0.39
0.04
0.18
0.01
0.34
6.90
1.86
0.59
1.88
0.03
0.02
1.30
0.02
0.29
2.09
0.32
0.32
2.13
0.37
0.36
0.03
0.19
0.02
0.33
6.52
1.82
0.58
1.87
0.03
0.01
1.26
0.02
0.26
1.98
0.27
0.25
1.93
0.33
0.25
0.02
0.15
0.02
0.27
5.41
1.63
0.55
1.73
0.02
0.01
1.18
0.01
0.22
1.88
0.23
0.23
1.88
0.32
0.23
0.02
0.15
0.01
0.26
5.20
1.56
0.53
1.68
0.03
0.01
1.13
0.01
0.22
対象者
来場者
選手
協賛企業
主催者
算定項
目
差し引く
項目
・移動
・移動
・滞在時間
・移動
・宿泊
・移動
・宿泊
・滞在時間
・移動
・宿泊
・販売物
・移動
・宿泊
・滞在時間
・移動
・宿泊
・備品
・広報等
・移動
・宿泊
・滞在時間
(単位:%)
8-3.算出結果
考察
2000
 来場者
「移動」しか算定対象が無いことと、人
数が対象四者の中で最も多いことか
来場者
ら、減らせる量が多くなる。
選手
1500
1000
協賛企業
 選手
主催者
500
外国人選手の排出量が9割を占める
上、参加人数が来場者の約0.8%の
ため、減らせる量が少ない。
0
全体
1973 t-CO₂
全体‐日常生活
1348.5 t-CO₂
-500
-1000
(t-CO₂)
同時間での
日常生活での排出分
624.5 t-CO₂
2012/02/24
 主催者・協賛企業
使用物品や備品に由来する排出量を
加算した全体量(最左図)から移動時
間と滞在時間の分のみを引いている
ため、効果が小さい。
東京都市大学 伊坪研究室
26
8-4.移動の感度分析
料金法
人キロ法
日本
2%
日本
7%
アメリカ
18%
ニュージーランド
その他
31%
カナダ
合計
612 t-CO₂
イギリス
13%
ブラジル
その他
28%
スペイン
南アフリカ
ロシア
アメリカ
11%
イギリス
11%
合計
281 t-CO₂
ロシア
10%
スイス
スイス
南アフリカ
ブラジル
8%
カナダ
オーストリア
フランス
その他
オーストラリア
6%
その他
日本
日本
スペイン
5%
2012/02/24
航空代 :ANA参考(一部JAL)
自動車 :燃費法にてガソリン代計算
幹線鉄道:各県庁所在地より計算
東京都市大学 伊坪研究室
27
8-5.移動の感度分析 考察
料金法を利用した場合の排出量差異は331t-CO₂
(アメリカ79.8t-CO₂、イギリス49t-CO₂の減少)
 外国人選手の場合、飛行機便の本数が多いアメリ
カやイギリスの航空代が安く、排出量が減った。
 また、本数が少ないロシアは航空代が高く、排出量
上位になった。
※各国首都からの計算となるため過小評価の恐れが
ある。
2012/02/24
東京都市大学 伊坪研究室
28
8-6.東京マラソンとの比較
東京マラソン
トライアスロン
選手宿泊
2%
選手食事
2%
広報・
イベント
8% 安全対策
イベント
5% 広報
6%
安全対策
7%
10%
選手移動
43%
総排出量
4979 t-CO₂
選手移動
46%
事務局
関係
1%
エントリー・
記録関係
4%
総排出量
1338 t-CO₂
大会運営
29%
大会運営
29%
廃棄物
処理
1%
選手宿泊
1%
選手食事
1%
廃棄物
処理
1%
事務局
関係
2%
エントリー・
記録関係
2%
※比較のため来場者の排出量は除く
2012/02/24
東京都市大学 伊坪研究室
29
8-7.東京マラソンとの比較結果
選手移動
•
•
•
•
大会運営
• マラソンに比べトライアスロンはスイム・
バイク・ランがあるため、使用する物品数が
多い。
広報
イベント
2012/02/24
両大会とも一番負荷の大きい項目
海外選手の割合
東京マラソン 8割
トライアスロン 9割
• 本研究は震災の影響で広報期間が長い。
• また、本研究はEXPOの協賛企業に関する
項目を評価に含めているため値が大きい。
東京都市大学 伊坪研究室
30
9.主催者への提案
移動
• 鉄道などの公共交通機関の利用を促進。
• 送迎バス、観戦ツアーの導入。(主催者意見)
• 自転車搬入出方法の輸送計画の見直し (主催者意見)
広報活動
• 紙媒体での広報を減らし、WEB上での宣伝。
(テレビ、ラジオ、電車内広告モニター、SNSの活用)
• 周辺エリアとの協力を図り、来場者数を増やす。(主催者意見)
協賛品
• 参加賞や配布物をエコマテリアル化させる。
物品
• 大会で使用する物品を全てリース品にする。
カーボンオフセットの実施
• 植林活動のための募金を行う。
2012/02/24
東京都市大学 伊坪研究室
31
10.まとめ
 評価範囲(主催者・協賛企業・選手・来場者)を網羅的に評
価した。
 今大会と東京マラソンを比較したことにより、都市型スポーツ
大会の排出量内訳の傾向が見出せた。
 大会中に中間結果をパネルにし公表したため、環境配慮イ
ベントを実施することの意味を社会に発信することができた。
 大会全体を評価することで、削減するべき項目を明確にし、
次回の大会へ活かせるような提案を行った。
 日常生活の排出量結果から、今後来場者数を増やしていく
ことが、地元への経済波及効果だけでなく、環境負荷の削減
においても、有効な手段である。
2012/02/24
東京都市大学 伊坪研究室
32
11.課題と限界
課題
 全来場者へのヒアリングを行うことは不可能だが、今後サン
プル数をどこまで増やせるかが、大きな課題。
 来場者が大会目的なのか、他の目的で観戦しているのかと
いう目的意識の調査。
 日常生活の排出量算定の際、日本人の時間別行動は全国
平均を使用したため、今後は都道府県別や国別の原単位を
使用し、厳密に評価する必要がある。
限界
 EXPO参加企業へのヒアリング
 外国人選手の住所が不明なので選手の移動排出量が過大
評価である。
2012/02/24
東京都市大学 伊坪研究室
33
参考文献
・独立行政法人 国立環境研究所 地球環境研究センター
産業連関表による環境負荷原単位データブック(3EID)
http://www.cger.nies.go.jp/publications/report/d031/jpn/page/2005_beta.htm
・エコプロダクツ2008におけるCO2 排出量測定調査」調査報告書
http://www.biz.jemai.or.jp/biz.ecopro/pdf/inquest_report.pdf
伊坪徳宏研究室
・ライフサイクル思考に基づく国際マラソン大会の環境負荷評価
伊坪徳宏、堀口健、湯龍龍、比留間雅人、関口憲義
・行動時間から見た将来の消費者由来のCO₂排出量
玄地裕、東芦谷智、井原智彦、山成素子、堂脇清志
・応用一般均衡モデルによる環境効率リバウンド効果の計測 日本経済の温暖化ガス排出削減をめぐって
http://eco.genv.sophia.ac.jp/paper/epam/epamrbn.html
鷲田豊明
・統計局(政府統計の総合窓口)
http://www.stat.go.jp/
2012/02/24
東京都市大学 伊坪研究室
34
謝辞
本研究を行うにあたり、たくさんの方々の暖かいご指導ご鞭
撻を賜りました事をここにご報告致します。
データを提供して頂いた、トライアスロン横浜大会事務局 花
田亭様、横浜市体育協会 武ノ内由紀子様、独立行政法人 産
業技術総合研究所 玄地裕様、井原智彦様。
また最終的な結果に至るまで、惜しみないご協力をして頂い
た、日本イベント産業振興協会 JACE 太田正治様、越川延明
様に心より御礼申し上げます。
この場をお借りして、ご協力して頂いた皆様に感謝の意をこ
こに表し、謝辞の言葉とさせて頂きます。
2012/02/24
東京都市大学 伊坪研究室
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ご清聴ありがとうございました
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