...

113号

by user

on
Category: Documents
74

views

Report

Comments

Description

Transcript

113号
113
No.
愛 知 医 科 大 学
医学部父兄後援会
2015・8・10発 行
C
o
n
t
e
n
t
s
会長就任のごあいさつ���������� 2
平成27年度総会・新役員���������� 3
国試懇談会開催������������� 5
成績優秀者表彰������������� 8
合宿研修に参加して���������10・11
入学しました������������12・13
平成26年度決算������������14・15
平成27年度事業と予算���������16・17
留学記���������������18・19
お知らせ����������������20
彩鸞の間
正面玄関
迎賓館は、かつて紀州徳川家の江戸中屋敷があった広大な敷地の一部に、明治42年(1909)に東宮御
所(後に赤坂離宮となる)として建設されたもので、当時日本の一流建築家や美術工芸家が総力を挙
げて建設した日本における唯一のネオ・バロック様式の洋風建築物です。
戦後、わが国が国際社会に復帰し、国際関係が緊密化していくなかで外国の賓客を迎えることが多く
なったため、「旧赤坂離宮」を改修して迎賓館とすることになりました。
就 任 の ご あ い さ つ
父兄後援会長 土井 清孝
料助成も行います。本番である医師国家試験期間
中の3泊4日のホテル宿泊、送迎を助成しており
ます。国試前日からの宿泊期間中、国試受験生の
体調不良に備え、診療必要時には、医師である我々
役員が待機し、病院の手配などにも備えています。
その他、国試対策に必要とする図書購入なども予
備校からの情報をもとに行っております。
次に、学生の教育に関する協力を行います。指
導教員と父兄との面談に係る費用の助成をしてお
ります。この面談日の前日には父兄懇親会を毎年
行っております。これは、学年別の父兄の懇親を
深め子供たちの学生生活の情報を父兄同士が情報
交換する場となっており、皆様のご参加を是非お
待ちしております。4学年次に行われるCBT対
策講座費用の助成もしております。学生が臨床実
習で着用するスチューデントドクター実習衣の助
盛夏の候 皆様におかれましてはますますご清
成を行っております。また、学会発表を行う学生
祥のこととお慶び申し上げます。
に対する交通宿泊などの費用の一部助成もしてお
去る5月24日(日)に開催されました平成27年
ります。
度愛知医科大学医学部父兄後援会の定期総会にお
さらに学生の行事、クラブ活動費用等に関する
きまして今年度の会長を仰せつかりました。この
助成を行います。卒業式当日夜に行われる卒業生
1年間役員ともども、後援会の役割を十分に発揮
謝恩会は、学生が企画しますが父兄後援会が助成
できるよう邁進する所存です。どうぞよろしくお
しております。学生が日常に使うコピー機のリー
願いいたします。
スにより学生の資料作成の便宜供与などもしてお
昨年5月には愛知医科大学新病院が開院し、地
ります。
域に根ざした特定機能病院として最先端の高度医
また、父兄後援会では父兄互助会を組織してお
療を担う体制が整ってまいりました。
ります。この互助会は学資負担者が死亡または高
私たち医学生の保護者としましては、この充実
度の障害を受けた場合、学納金を代替納入いたし
した環境の愛知医科大学で子供たちが6年間を健
ます。返還義務はございません。
全に過ごし充実した学生生活をおくり無事卒業
現在まで20人以上の方がこの制度の恩恵を受け
し、医師国家試験に合格して、新時代の医学医療
られております。
を担う良き医師としての素養を磨きあげることを
また、経済的な理由で学費負担が困難になった
願うばかりです。
場合、貸付をして卒業後に返済する制度も併せて
ここで父兄後援会の具体的な事業を紹介いたし
あります。こちらの返済時に利息は全く生じませ
ます。
ん。お問い合わせいただければと思います。
まず国家試験に関する協力を行います。予備校
最後になりましたが、今後とも医学部父兄後援
作成のDVDレンタル・ネット講座費用の助成、
会及び医学部父兄互助会へのご支援、ご鞭撻のほ
予備校主催の模擬試験受験費用の助成もおこなっ
どよろしくお願い申し上げます。
ており、さらにこれら模擬試験結果を父兄、大学
へ配布しております。また、学習強化合宿の講師
2
平成 27 年度 定期総会開催
平成27年度愛知医科大学医学部父兄後援会・父兄互
助会定期総会が、5月24日(日)午前10時から大学本
土井新会長挨拶の後、平成27年度事業計画及び予算
館301講義室において開催されました。父兄後援会は
案(16頁参照)が原案どおり承認され、総会は無事終
出席者63名委任状449名で、父兄互助会は出席者19名
了しました。
委任状120名でいずれも過半数を超え、成立しました。
細川秀一会長の挨拶の後、
松原徹夫を議長に選出し、
総会終了後は、三宅養三理事長、岡田尚志郎医学部
会が進行しました。
長、細川好孝教務部長、道勇学学生部長、島田孝一法
平成26年度父兄後援会及び父兄互助会の事業報告及
人本部長からそれぞれご挨拶を頂戴しました。
び決算報告(14頁参照)があり、会計監査報告を受け
なお、昼食を挟んで、午後1時20分から4~6年生
て承認されました。次に、学年別に役員候補者の選出
が行われ、新会長土井清孝様を始め総勢19名の新役員
のご父兄を対象に国試懇談会が開催されました。
(5頁参照)
が選出されました。この後、細川前会長に会員を代表
して土井新会長から花束が手渡されました。
平成27年度 役員
会
敬称略
長
土 井 清 孝(6年)
長
松 原 徹 夫(6年)
桜 井 敏(5年)
計
久 徳 重 和(4年)
加 藤 政 隆(3年)
会 計 監 査
宮 良 肇(2年)
神 取 祥 和(1年)
野 崎 宗 信(6年)
坂 野 俊 彦(5年)
栁 澤 行 徳(4年)
天 野 晃 治(3年)
林 浩 之(2年)
清 水 卓 也(1年)
稲 本 正 博(6年)
森 厚(5年)
山 田 健 二(4年)
西 村 義 人(3年)
坂 野 章 吾(2年)
大 鹿 裕 幸(1年)
副
会
会
常 任 幹 事
幹
事
土井会長は愛知医科大学の理事・評議員、桜井副会長は評議員
3
理事長総会での挨拶要旨
愛知医科大学は平成24年度に創立40周年を
迎え、その記念として平成19年からキャンパ
ス再整備計画を推し進め医心館、立体駐車場、
保育所に続き最後の本丸である新病院が昨年
5月に完成・開院し、新しい船出から1年が経
ちました。この間医学部父兄後援会の諸兄に
おかれましてはご寄付をはじめとする多くの
ご支援、ご協力を賜りましたことをまずもっ
て御礼申し上げます。この間、リーマンショッ
クや経営不振等の開学以来最大のピンチに見
舞われたこともありましたが、数々の知恵を
結集した方策や職員の団結によりこれを乗り
切り、リーマンショックにおきましては殆ど
の他大学が被った多額の損失も本学では最終
的には回避でき、勝ち組に入ることができま
した。
大学を芝居に例えますと、これで劇場と舞
台、それに多くの最先端の装置はそろいまし
た。それも他大学には見られないような立派
な劇場です。あとはいかに良い役者をそろえ
感動的な芝居を演ずるかであります。学生は
この演技を見て育ちます。またこの役者に
よって演技の教育を受けるのです。さらにこ
の役者の興奮を見て感性を磨きます。
新病院の完成を機に、本学の教育理念を考
えております。私は個人的には「情緒と品格
を兼ね備えた医療人の育成」という理念が理
想的に思えます。情緒とは感性を意味します。
4
理事長 三宅 養三
臨床にも研究にも感性は非常に重要で、これ
を学生時代に研ぎ澄ます訓練が必要なので
す。感性とは単に知識を詰め込むだけでは絶
対に育めません。尊敬する人との巡り合い、
医師の興奮を見ること、音楽・美術・芸術・
スポーツでの感動、多くの読書等々で感性は
磨かれます。
本学では3年ほど前から「医療人入門」と
いう特別指導を入学直後からかなりの期間を
使って行い始めました。入学した1年目の教
育が今後の学生生活に極めて重要であるとい
うことが分かってきたからです。最初は3日
間の合宿から始まります。ここで医療人とは
かくあるべきといった教育を徹底的に行いま
す。私は理事長として最初の年から少しは関
与しておりましたが、今年はその重要性をさ
らに認識して合宿にも泊まり込みで参加して
学生との交流に努めました。努めたというよ
り実に楽しい経験でした。
さて本学学生をどのような医師にする教育
をすべきかを自問自答することがあります。
留年することもなく国家試験を100%の学生
が合格する目標で行うのも一つの方向でしょ
う。要するにボトムアップの教育です。一方
では留年する学生や国家試験に失敗する学生
が一割くらいはいても、1学年に4、5人は
日本をリードする人材を育てるというのも一
つの方向かもしれません。この両者の良いと
ころを取り混ぜたのが理想であることは当然
ですが、もしどちらかを選べと言われたら私
は理事長として後者を選びます。日本のため
には明らかに後者のほうがよいからです。
愛知医科大学の偏差値は高く、入学してく
る学生は基本的には優秀です。留年とか国家
試験不合格という事態は普通に勉強していれ
ば起こらないはずです。それが現実に起こる
のは能力ではなくしつけであると確信してお
ります。しつけの一部は当然大学にも責任が
ありますが、
家庭のしつけも非常に大切です。
どうか国家試験の100%合格に教員の多大な
エネルギーや大学資産を使用せず、より高度
な目標を目指した教育に力を注げるようご父
兄とも連携してまいりたいと思っておりま
す。
国試懇談会開催される
5月24日(日)父兄後援会定期総会終了後の午後1時20分から、例年のとおり国試懇談会を301講義室で行い、
約70名の会員が出席されました。
土井会長から全体説明の後、前半は今井裕一医学教育センター長に
よる講演があり、後半は藪下廣光同窓会副会長(本学産婦人科学教授)
の進行の下に、前国対委員であり本年4月から研修医として活躍され
ている安藤克敏先生(東京大学病院)、奥茜衣先生(横浜市立大学病院)
、
そして小野真菜美先生(愛知医科大学病院)と3名に出席いただき、
前回医師国家試験の総括とそれぞれの研修病院の紹介と感想などが語
られました。
会の終わりには、6年国対委員長の佐藤賢司君から今年1年間の決
意と国家試験に向けての思いが述べられました。
安藤先生
奥先生
小野先生
佐藤国対委員長
医師国家試験に向けて
平成 26 年度卒 安藤 克敏
昨年度まで愛知医科大学国家試験対策委員長を務めさせて頂きました。この度、医師国家試験に向けての対策や
6年次の過ごし方についてお話する機会を頂き、感謝しております。第110回医師国家試験を受験する方々にとって、
少しでも力になれれば幸いです。
さて、昨今の医師国家試験は、より臨床に基づいた問題が出題されています。これまでは知識がそのまま点数へ
還元されるものとなっていました。しかし、ここ数年間の動向は、知識もちろんですが、付け加え、臨床経験も必
要となってきています。これは“実際に診ておかなければ解答することができない問題が増えてきている”という
ことです。第109回の問題を例に挙げたいと思います。車椅子の写真が載せられており、ブレーキとなる部分が矢
印で示されています。
「この矢印はどのような役割をしていますか」とういう出題です。一度見たり経験していれば、
ブレーキの役割をしていることは明らかです。しかし、見ていなかったり、見ていても注意して見ていなければ解
けない問題です。これは簡単な例ですが、このように臨床重視の問題が多くなっていると考えます。
では、どのように対策をしていけばよいのでしょうか。1つは臨床実習で使用していたノートを見直すことが挙
げられます。6年次ですと、夏までクリクラが続き、5年次のポリクリの記憶も遠くはありません。従って、当時
使っていたメモ用紙や状況を回想し、問題を説くことも1つの選択肢かもしれません。他には、臨床に準じた参考
書を使うことをお薦めします。特に、手技方法が写真と一緒に説明されている教科書は大変役に立つと思います。
採血方法や緊急脱気方法など、臨床実習で経験することができなかった手技を学ぶのに優れていますし、再確認と
しても利用できると考えています。大学間で実習期間や範囲が違うため、経験差は生じてしまいます。これを埋め
るに必要な参考書となることでしょう。医師国家試験のブロックに必修問題というカテゴリーがあります。その分
野では、臨床現場で用いる手技の設問が多く出題され、8割以上取得しなければならないブロックです。これまで
記載させて頂いたような臨床に沿った問題がこの分野で多く出題されます。従って、基本的な手技を確認すること
が大切であり、知識だけではなく、手技を学べるような参考書も使用していく必要があると考えています。ただで
さえ多くの参考書を使用している中で、新たに追加することは荷が重いと思います。そこで、模擬試験や卒業試験・
医師国家試験過去問を解く際に出題されたテーマのみ調べるのも良いかもしれません。
これから、研修先も決まり、卒業試験を意識する時期かと思います。また、模擬試験や生講義の数も徐々に増え
てくることで、
自分の勉強時間を確保することだけでも一苦労ではないでしょうか。夏以降のアドバイスとしては、
与えられるイベントを真摯にこなしていくことが一番の近道であると思います。各々の勉強スタイルや進行具合に
よっては、一概に言えないことかとは思います。しかし、模擬試験や卒業試験の問題は、多くの分析や議論された
結果に基づいて作成されています。自分で考えて取捨選択したものよりも、医師国家試験との相関性が高いと考え
ています。このような問題を解くチャンスを自ら弾いてしまっては勿体無いのではないでしょうか。これから待ち
受けるイベントに対して、再度計画の見直しする機会を設けてはいかがでしょうか。
最後になりますが、これから医師国家試験までの間、最も大切になるのは自己管理能力です。きちんとした日内
リズムを作り、それに準じてセルフコントロールをすることです。残り半年で人生が決まる大切なシーズンです。
最後まであきらめず取り組んで下さい。応援しています。来年、医師の現場でお会いできることを楽しみにしてお
ります。
5
日本の医師の作り方
医学教育センター長 今井 裕一
医学部入学から医師国家試験合格までの道筋(図1)
医学部に入学すると、楽に医師になれると思っている学生が大多数
です。20年前まではそのような状況でした。しかし、 最近10年で大き
く変化してきています。医学部6年間のうち、4年から5年に進級する
際に全国試験があり、知識と技能・態度が基準以上に到達していない
と進級できません。知識の試験は、コンピューターで行います。これ
をComputer-based test (CBT)と呼んでいます。コンピューターの画
面に、問題が提示され、即座に回答することを要求されます。隣の人
の問題とは全く別で、受験者全員の問題と出題の順番が異なりますの
で、隣の人の問題をカンニングできません。この試験の合格基準に関
しては、昨年度の全国医学部長会議で決定され、全国の医学部がこの基準に従っています。愛知医大では、65%以
上の正答率が基準です。近隣の大学では、80%の学生が、正答率80%以上であるとも言われています。この成績が、
卒業試験および国家試験の成績とほぼ一致することも示されています。一部の大学では、CBTの基準を70%にして、
そのかわり卒業試験を免除しているところもあります。その分、臨床実習に費やす時間を多くしています。もう一
つの技能・態度に関しては、Objective Structured Clinical Examination (OSCE:通称オスキー ) という客観的臨床
能力試験を行います。これは、①医療面接、②胸部診察、③腹部診察、④頭頸部診察、⑤神経診察、⑥外科手技な
どの技能を評価します。CBTとOSCEに合格した学生は、全国組織からStudent-Doctorと認証されて臨床実習を開
始することになります。自動車免許にたとえると、仮免許が与えられ路上で運転を練習して、本免許(国家試験)
を受けることになります。そのような意味でCBT-OSCEが医師国家試験の一次試験に相当しています。愛知医大
では、現在4学年次の12月頃に行っていますが、1-2年後には、9月頃に早まります。それにあわせた早期からの自
己学習が重要になります。CBT-OSCEに通らなければ100%医師になることはできません。
6
医師国家試験の位置づけ(資格試験から競争試験への変化)
今から10年ほど前に臨床研修医制度の大改革がありました。それ以前のシステムは、研修先を学生と病院が自由
に決めて、給料も病院が決定した額で決まっていました。この旧制度では、研修医の給料は無給あるいは月10万円
程度でありアルバイトに力を入れないといけない状態となり医療過誤、研修医の過労死などの社会問題が生じまし
た。そこで臨床研修医制度の大改革が行われました。このシステムは、ある病院の研修医になりたい人は、その病
院を見学し、 希望する病院名の順番を付けてコンピューター上に登録します。一方、病院側はたくさんの希望者の
中から採用したい学生に順番を付けて登録します。最終的には、コンピューターのプログラムのルールに従って、
研修医と病院の組み合わせが発表されます(マッチング)。重要な点は、研修医に対して国から約20万円の給与が
払われます。そのかわり、研修医期間中は一切のアルバイトは禁止されています。すなわち国家予算(財務省が決
定)で研修医の採用枠が決定されることになったのです。以前は、厚労省の医師国家試験であり、 一定基準を超え
れば合格できる資格試験でしたが、新制度になってからは、採用枠が国家予算で決定されており合格率が90-92%
の競争試験の様相を呈しています。すなわち受験者の下位10%は不合格となることです。競争試験になってきてい
るために全国の学生が熱心に勉強すると合格基準点が徐々に上昇します。最近では正答率70%がボーダーラインで
す。すなわち69%の正答率でも不合格になってしまう状況なのです。そのような意味でもCBTをぎりぎりで合格
した学生は、大きなハンディキャップを背負っていますので、臨床実習中にそれを挽回するように熱心に勉強する
必要があります。
医師国家試験の内容の変化
医師国家試験の内容は、数年に一度大きな改革が行われています。平成26年6月18日に開催された「医師国家試
験改善検討部会」の議事録が、厚生労働省のホームページに公開されています。①出題割合については頻度の高い
疾患に重点を置く,②医学生が臨床実習に主体的に取り組んだかどうか、臨床研修で実際に対応が求められる状況
について具体的に想定することが重要であると掲載されています。それに沿った問題が今年の国家試験でも多数出
題されています。例としては、車イスの写真があり、ある部分にマークがあり、その部分の働きは何かなどとか(答
えは、 ブレーキなのですが)
、臨床現場で車イスに触れていないとわかりません。心房細動,房室ブロック,認知
症の鑑別診断,消化管出血の治療,高 K 血症の治療,急性喉頭蓋炎など救急外来で必要な知識なども多数出題さ
れています。
卒業試験と医師国家試験の関係
愛知医大の卒業試験と国家試験の合格率との関係については、最近7年間のデータの蓄積があります。卒業試験
で70%以上の正答率の学生は、98%が国家試験合格となります。卒業試験正答率65-69.9%の学生の80%が合格し
ます。63-64.9%で卒業した学生の63%は合格します。一方、60-62.9%で卒業した学生では、24%しか合格でき
ません。以上のデータからは、従来の卒業試験の正答率が63%程度が本学の卒業基準として妥当であると推測され
ます。すなわち約3%程度基準が緩く、7年間で25名(年間3-4名)が甘めに卒業していた可能性があると判断して
います。
愛知医大の国家試験に向けた取り組み
昨年度から、定期試験・模擬試験の成績に基づいて伸び悩んでいる学生に対して補習講義を予備校講師に依頼し
ました。夏と冬の合宿によって成果を上げた学生も多数います。不振の原因を早期に解決するためには、「自己を
見つめ直す謙虚さ」と同時に「自分自身を信じる強さ」の両者が必要になります。どちらを欠いても成績は伸びま
せん。早期に対応しますので医学教育センターあるいは教務課にご相談ください。
7
平成 27 年度成績優秀者表彰
医学部では、前年度の成績上位者で、かつ、出席状
に表彰式が行われ、佐藤学長から称揚されました。
のため顕彰制度を設けて表彰状と記念品を授与してい
が減免されました。(前号参照)
なお、各学年の上位2名には、27年度授業料の一部
況や勉学態度が模範となる学生に対し、学習意欲高揚
ます。27年度は25名の学生が対象となり、5月20日(水)
1年生
2年生
3年生
4年生
山
田
崇
義
木
村
元
哉
阿
藤
文
徳
堀
加
陽
直
貴
岩
瀬
史
歩
川
瀬
冴
加
秋
室
谷
太
郎
長
愛
柴
田 俊
秋
田
小
出
里
沙
荒 川 恵 里 佳
麗
佳
西
田
嶋 李 田
奈
5年生
見
高
健
笠
井
麻
以
美
穂
中
村
太
二
泰
之
船
越
一
輝
本 橋 諒
第 67 回西医体冬季大会
6月3日、3年生の西原悠真君と6年生の山口茜さ
大会冬季大会(27校参加)で、西原悠真君がクロスカ
が行われ佐藤学長から表彰状とメダルが授与されまし
口茜さんがアルペンスキー女子スーパー大回転、女子
んに第67回西医体冬季大会成績優秀者に対する表彰式
た。
これは去る3月22日から29日にかけて長野県菅平高
原スキー場で行われた第67回西日本医科学生総合体育
8
ントリースキー男子15㎞、10㎞を共に優勝。また、山
大回転を共に優勝と優秀な成績を収めたことによる表
彰です。
新入生ガイダンス実施
医学部の入学生受入方針として「医学への強い志向
関する説明及び学生相談室の紹介、愛知医大サービス
と学習意欲を持つ人、医学を学ぶために必要な基礎学
株式会社、情報処理センター、医学情報センター、運
力と問題解決の能力を備えた人、人間性と教養が豊か
動療育センターの各担当者から施設の紹介が行われま
で倫理的価値判断に優れた人、協調性を持ちコミュ
した。
ケーション能力に富んだ人、誠実で常に努力を怠らな
い人を求めています。
」と明記しています。
医学生として、このような態度、意欲を持って勉学
し続けることの重要性を再認識し、今後の6年間の学
生生活に活かせるようガイダンスを実施しました。
ガイダンス1日目は、医学部の1学年次のカリキュ
ラム、6年間のカリキュラム及び進級上の留意事項に
ついての説明から始まり、授業、試験等の教務関係、
学生生活の支援、留学制度の説明が行われました。
2日目は、愛知警察署の担当官から「交通安全」に
ついての講習会、学生相談室からハラスメント防止に
新入生合宿研修
医療人に求められる礼儀、礼節、マナーを身に付け、
「臨床における決断」の講演、本学卒業生で長野県立
医学生としての品位・品格を持ち、かつ謙虚な態度を
阿南病院院長の田中雅人先生の「先輩からのメッセー
保持し、自ら積極的に学ぶ姿勢を習得する。また合宿
ジ」の講演、「愛知医科大学・臨床系☆きら星セッショ
による集団行動で「恥ずかしい」
、
「バカらしい」、「自
ン☆」では若槻教授、石橋教授、天野教授、山口教授、
分には向いていない」
、
「失敗したら…」など実践をた
高見教授、奥村教授、藤原教授、前川教授により、ま
めらう心理的抵抗(自分の殻)を打ち破り、これから
さしくきら星セッションが行われました。
の学生生活を円滑に過ごす礎を築くことを目的に、三
また、「愛知医科大学・未来トーク」では竹内教授、
谷温泉の老舗旅館「平野屋」において4月7日から3
岡田教授、小林教授、増渕教授、池田教授、高村教授、
日間にわたって合宿研修が実施されました。
吉川教授、宮本准教授、内藤准教授により過去を知り・
研修地に出発する前には、災害医療研究センター中
今をみつめ・どのように未来を切り拓くべきかが熱く
川教授による「心肺蘇生法」の講習会、三宅理事長か
語られました。
ら本学の歴史・使命・教育理念のお話、佐藤学長から
合宿中は、初日曇り、2日目小雨、最終日晴れの天
ノーベル賞受賞者の逸話から学ぶことなどのお話があ
候で、オリエンテーリングも交えながら桜の花びらの
りました。
舞うすばらしい環境での充実した研修が行われまし
研修は、腎臓・リウマチ膠原病内科今井教授による
た。
9
合宿研修に参加して
僕たち平成27年度1年生は、4月7日から3日間新入生
合宿研修を行いました。
まだ知らない人がほとんどという中で、不安と期待を胸に
研修が始まりました。本研修は、医学生としての態度を身
につけ、集団行動によって実践をためらう心理的抵抗を無
くすことを目的としています。何かを実践しようとすると
島田 誉大
き、恥ずかしさや失敗を恐れる気持ちがあると、なかなか
行動に移せません。特に医療現場では一刻を争う場合が多
いので、そういった心理的抵抗は無くさなければなりません。
その意味で、
研修の初めにおこなった心肺蘇生講習は大変為になりました。中川隆教授やたくさんの研修医の方々
のご指導のもと、蘇生に必要な多くのことを学びました。地下鉄の駅、空港、大学内など様々な場面を想定しなが
ら、実際に声を出したり役割分担するなどして蘇生を行います。この講習で医学生の幕開けを実感すると共に、今
後への自信がつきました。
そして本研修では、多くの先生方の貴重なお話を聞くことができました。様々な分野の先生方が、その分野のこ
とや医学生に必要なものを語ってくださいました。産婦人科は誕生の喜びを感じる、循環器内科は動く臓器を扱う、
外科は病気を確実に治せる、小児科は全身を扱うジェネラリストである。こういった各科のお話を聞くことで、今
までぼんやりとしたイメージしかなかった医学の世界が少しずつ鮮明となり、医学の奥深さ、素晴らしさを感じま
した。
最終日には、三宅養三理事長や教授の方々と直に話し合うことのできる機会がありました。
僕は医学生のうちにすべきことを質問し、英語の習得や読書、よい先生を見つけるなど多くのお答えをいただけ
ました。このような機会のある大学は、愛知医科大学以外にはあまり無いと思います。とても貴重な体験ができま
した。
今回この研修を通して、これからは本学に誇りを持って、生き生きと医学を学んでいきたいです。
10
私たち平成27年度1年生は、4月7日から3日間蒲郡の
三谷温泉にて新入生合宿研修を行いました。
まず内科学講座教授の今井先生が、「人間は平等か不平
等か」という問いかけをされました。先生がおっしゃられ
たのは、人間には平等なものがあり、それは時間と死ぬこ
とである、ということでした。これをふまえて医師に必要
市田山 宝
なことは何か、また、今自分に与えられている時間を有意
義に過ごし、死という場に多く立ち会うものとして自立と
自律のできる人間にならなければならないと教わりました。
また、医師というものは「医学的適応、患者の意向、QOL、周囲・状況」をふまえて仕事せねばならずこれに
対応できるように言語・非言語コミュニケーション能力を身につけることも必要であると学びました。
その他にも卒業生の方や各診療科の先生方から医療に携わる者としての心構えなどを様々な視点から教わり、気
の引き締まる思いがしました。
研修はグループ単位での行動が多く、入学直後でまだ不安な気持ちでいた中、志を共にする多くの仲間たちとか
かわる機会があり心強い思いがしました。研修中は自分の勉強に不足を感じることもありましたが、同時に先生方
や仲間から良い刺激を受けることができ有意義な時間を過ごすことができたのではないかと思います。
私たちは将来医師になるにあたって使命感を持ち、より高い知識や技術を習得していかなければなりません。そ
のためには、まず医学生として日常に妥協せずに自身を絶えずして律し勉学に励まなければいけないということを
この研修を通じて今一度肝に銘じました。
これからも初心を忘れず愛知医科大学生として仲間と共に時には助け合いながら精進して参りたいと思います。
今回の研修でご指導くださいました先生方どうも有り難うございました。
11
入 学 し ま し た
加藤 えり
中山 幹都
私たち1年生がこの愛知医科大学に入学して、早く
私は数ある大学の中から愛知医科大学医学部を選び
も2ヶ月が経ちました。初めは、慣れない土地で知ら
ましたが、その選択が間違っていないと確信していま
ない人たちと6年間も過ごすことに不安を隠しきれま
す。厳しい受験勉強を経て出会った、将来に直接活き
せんでしたが、友人ができて、クラス内での交友が深
る学生生活は、毎日に自然とより一層熱中できる充実
まってきた頃には、その心配も杞憂であると分かりま
感があります。受験勉強が無駄ではなかったと初めて
した。今では授業にもだんだんと慣れてきて、部活動
実感できている毎日でもあります。
も始まり、大学生活というものを肌で感じています。
医学部への入学を目指し始めたのは高校に入学した
また、優しい先輩方や先生方、頼もしい同級生に囲ま
ころなのですが、医師という職業の一端を知ることが
れ、楽しく実りのある生活を送っています。
できたのは、入学後すぐに催された合宿研修でのこと
思えば、ここに至るまで長い道のりでした。私は浪
でした。これまでの医師像といえば、知識があり、技
人をしていたので、家族に心配をかけ、沢山の迷惑も
術があり、人格者である、など漠然としていて到底医
かけていたことでしょう。しかし、色んな人に支えら
師を知っているとはいえませんでした。研修で、医師
れて、ようやく医学部に入ることができました。合格
が持つべきコミュニケーション能力を磨く講義や、医
発表のときに自分の番号を見つけたときの喜びと応援
師の仕事ぶりを知る講義を聴き、教授の方々と触れ合
してくれていた周囲の人たちへの感謝の気持ちは今も
う場があり、言葉では言い表せない医師像の一端に触
なお忘れてはいません。
れました。他にはないこのイベントの重さにただただ
医学部に入学できて、
それで終わりではありません。
感謝するばかりです。
医師を目指すうえで、ここが最初のスタートラインで
合宿研修が終わっても、本学へ入学してよかったと
す。これまでみたいに、与えられたものだけをこなす
いう思いはなくなりませんでした。入学したからこそ
のではなく、これからは自ら進んで行動を起こすこと
わかる大学内の人と人との繋がりの深さは本学の特色
が求められてきます。将来を見据えて、今の自分に何
でしょう。合宿研修中には同学年と、部活動の場では
ができるか、何をするべきかを自己判断することが必
先輩方と、授業では親身に指導してくださる教授の
要なのです。今後とも、医学生という誇りを持ち、支
方々と。また、その思いにはカリキュラムも反映され
えてくれている人たちへの感謝を忘れずに、慢心する
ています。まだ一年生だというのに臨床を意識した科
ことなく、常に上を目指して頑張っていこうと思いま
目、医師としての倫理観を養う科目、周囲の皆が幸せ
す。
になれるようなコミュニケーション能力を養う科目、
どれも他大学では聞いたことのないもので、本気で私
たち学生に大学が向き合ってくれていると実感できる
ものばかりです。だからこそ、毎日に本気で打ち込め
る日々が続いています。
そんな毎日ですが、一つだけ忘れないようにしてい
ることがあります。
それは、感謝です。
受験勉強をみてくださった高校の先生方。そしても
ちろん教授の方々。何より学費を払ってくれている両
親。日々新しい気持ちに出会っていますが、これだけ
は忘れずに、最短の6年間を目指し、歩んでいきたい
と思います。
12
森 太一
村田 愛美
私は両親の影響もあり幼い頃から医学部への進学を
私は、この春から、晴れて愛知医科大学に入学する
意識していました。国公立か私立かでかなり悩みまし
ことができました。受験期は、人間的にすごく成長す
たが、自分を鍛えるために自立しようと北海道から海
ることができ充実しつつもとても辛いものでしたが、
を渡る決意をしてきました。入学してすぐに行われた
医学部に合格するという目標を達成できたときの喜び
合宿研修では、先生方や先輩からの講話、同級生たち
と長かった受験期間が途端に終わった虚無感が混ざっ
の交流の中で、これから医学を学ぶ心構えがより強固
た複雑な気持ちを今でも忘れられません。医師になり
になると同時に、同級生が皆利発であることに驚き、
たいという私の夢のスタートを応援して下さった家族
自身にとって良い刺激のあるスタートとなりました。
や高校の先生をはじめとする多くの方々には本当に感
高校時代に部活動を中断した苦い思い出があったの
謝しています。
で、大学ではぜひスポーツ系で長く続けられるクラブ
山口県出身の私は、誰も知らない土地での初めての
に入りたいと思い、バレーボールを選びました。愛知
一人暮らしということもあり、入学するにあたって楽
医大の先輩たちは予想以上に優しく、私の知らないこ
しみよりも不安のほうが勝っていました。しかし、入
とをいろいろ教えてくれます。クラブ活動は今の私の
学式や入学してすぐの合宿研修で6年間ともに頑張る
生活にはなくてはならないものです。
同級生と対面し同じ道を歩む高い志を持った友人もで
また、勉強は思っていた以上に厳しく、今まで書い
き、一生懸命私たちを指導してくださる教授や先生方
たことのなかったレポートやPC操作に苦戦し、周囲
のお話を聞くことができ、また新入生歓迎会でさまざ
の人々にサポートしてもらいながら押し寄せる課題に
まな部活の多くの頼もしい先輩方に出会うことがで
向かい合う日々です。
き、そのような素敵な方々に囲まれているのなら、が
解剖学の奥深さにも多大な興味を寄せています。早
んばっていけるだろうと今では、確信しています。
くも臨床現場に触れる授業もあり、医師以外のコメ
入学して数か月が経ち、愛知医科大学に入学して一
ディカルの方々の大変さを知りました。一人の医師と
番よかったなと思ったことは研修合宿で教授や先生や
しての視点と、すがる思いで治療に来る患者さんに対
大学関係者の方々とお話することができたことです。
して、病院全体としてどんな治療やサービスが提供で
わたしは、今まで教授はとても厳格で生徒とは一線を
きるのかという視点も大切だと思いました。
引いた存在だというイメージを持っていました。しか
医師になるにあたって、自分がどんな人物になりた
し、研修合宿を通して教授や先生方とお話することが
いか、どんなスキルが必要かを問いながら過ごしてい
でき、素晴らしい指導をしてくださる側であるのはも
ます。頭と心を存分に駆使し、時々遠出をして休息し
ちろんのこと、教授や先生という枠をこえて一人の人
楽しく過ごすという大学生活を夢に描いていました
間としての姿を見ることができ、人間的にも素晴らし
が、今はそれを実感する余裕がなく、忙しく悩みなが
い方々なのだと分かりました。研修合宿を終えて、教
らの毎日です。これからも自分の理想を大切に育みな
授や先生方と生徒の距離が良い意味でこれほど近いの
がら、そしていつか実現できるように、しっかりと地
は、愛知医科大学しかないと聞きました。入学してす
に足をつけて愛知医科大学での生活を楽しみたいと
ぐに、愛知医科大学の素晴らしい点に触れることがで
思っています。
きたのは本当に幸せでした。そして、今から6年間こ
んなに恵まれた環境で学べることを心から楽しみにし
ています。
私がこの6年間でやりたいことは、いろいろなこと
に挑戦し自分の人間としての幅を大きくして大学生活
をより密度の濃いものにすることです。素敵な医師に
なるために、医学の勉強は全力でがんばることはもち
ろんのこと、この恵まれた環境をいかして今でしかで
きないこともどんどん挑戦していきたいです。
13
平成 26 年度 決算
平成27年5月24日(日)に開催された定期総会において、父兄後援会及び父兄互助会の平成26年度決算が原案ど
おり承認されました。その概要をお知らせします。
決算書の詳細は、総会資料をご覧ください。
父兄後援会決算の概要
一般会計
(単位:千円)
収入の部
科
目
決
算
支出の部
額
予算差異
科
目
決
算
額
予算差異
会 費 収 入
79,470
150
運 営 費
13,672
607
コピー料収入
2,955
545
教学協力費
68,277
2,123
委託料収入
7,000
0
厚生協力費
15,439
2,321
前年度繰越金
42,006
0
教育協力費
12,239
51
131,431
695
国試対策費
33,600
-250
新病院建設寄附金
7,000
0
合 計
予 備 費
0
2,000
次年度繰越金
49,482
-4,035
131,431
695
合 特別会計
計
収入の部
科
目
決
算
支出の部
額
予算差異
科
目
決
算
額
予算差異
貸付事務手数料
      0
14
奨学貸付金
0
1,200
前年度繰越金
6,536
 0
事 務 費
90
54
合 6,536
14
予 備 費
0
1,000
次年度繰越金
6,446
-2,240
合 6,536
14
計
計
☆一般会計
○会費収入は、一部未納者があり、予算差異が15万円減になりました。
○コピー料収入は、後援会が設置しているコピー機の、学生さんの利用に係る料金です。なお、コピー機のリース
及びカウンター料支出は、毎年約530万円です。
○委託料収入700万円は、互助会から業務処理を委託されたものです。
○運営費は、職員人件費、消耗品、印刷代始め、後援会活動に要する経費です。予算差異約61万円の残になりまし
た。
○教学協力費は、会員ご子弟の教育、国家試験対策、学生が行う行事、大学運営などに対する協力に係る助成費用
です。全体で約212万円の残になりました。
○厚生協力費は、クラブ、医大祭、卒業アルバムの講座等への配布分、謝恩会、卒業記念品などの助成費用です。
卒業アルバムの納品が遅れて26年度支払になり、約232万円の残になりました。
○教育協力費は、学生用コピー機のリース料、4学年次のCBT対策として予備校作成のVTR講座と模擬試験受験
費用の助成、卒業試験問題の印刷・配布費用、父兄個人面談などに係る諸経費等です。臨床実習衣が上下、靴と
刷新されたことに伴い、その一部を新たに助成するなど、約5万円の残になりました。
○国試対策費は、予備校のVTR講座、模擬試験に係る経費、予備校の講義等講師料、国試受験時の宿泊・送迎に
係る経費などです。予算差異約25万円の減になりました。
○新病院建設に係る大学の寄附金募集に応えて、25年度に引続き700万円を寄附しました。
☆特別会計
既卒者の国試対策のための予備校費用等の貸付を目的としていますが、希望者がいませんでした。
14
父兄互助会決算の概要
一般会計
(単位:千円)
収入の部
科 目
決
支出の部
算
額
予算差異
科 目
決
算
額
予算差異
会 費 収 入
19,110
890
学納金代替金
5,700
11,400
前年度繰越金
27,247
0
返 還 金
240
260
合 46,357
890
記 念 品 費
2,112
338
事 務 費
0
80
事務委託費
7,000
0
繰 出 金
0
10,000
次年度繰越金
31,305
-21,188
合 46,357
890
計
計
特別会計
収入の部
科 目
決
支出の部
算
額
予算差異
科 目
決
算
額
予算差異
繰 入 金
0
10,000
積 立 金
0
0
貸付金返還金
8,867
990
学納金貸付金
17,100
11,400
前年度繰越金
27,389
0
事 務 費
0
0
合 36,256
10,990
次年度繰越金
19,156
-410
合 36,256
10,990
計
計
☆一般会計
○新たに第一種会員に36名、第二種会員に2名の方が入会されました。
〇1名の会員について、前・後学期分学納金の代替納入を行いました。
○ご子弟が卒業された互助会会員42名に対し、卒業記念品代をお贈りしました。
○父兄後援会に対し、互助会の業務処理を委託する費用として700万円を支払いました。
☆特別会計
〇3名の方に、学納金の貸付を行いました。
15
平成 27 年度事業と予算
5月の定期総会において父兄後援会及び父兄互助会の平成27年度事業計画及び予算案が承認されました。今年も、
会員、そのご子弟に対しさまざまな支援をしていきます。
詳細は、総会資料をご覧ください。
父兄後援会事業計画及び予算の概要
◎学生の行事等への協力(厚生協力費)
クラブ活動への助成、医大祭費用助成、卒業記念品代助成、謝恩会費用助成 など
◎学生の教育に関する協力(教育協力費)
指導教員との個人面談費用助成、CBT対策ネット講座・共用試験模試費用助成、卒試問題印刷・配布、臨床
実習衣助成、コピー機をリースして学生のコピー便宜供与 など
◎国家試験に関する協力(国試対策費)
予備校DVDレンタル・ネット講座、模試受験費用助成、予備校講師料助成、国試受験に係る宿泊・送迎、国
試説明会、参考図書購入 など
◎その他の事業、活動
新病院建設に係る寄附、学年別父兄懇親会、新入生・父兄歓迎会、会報発刊・送付
マッチング情報提供 など
◎特別会計として、国試未合格者への模試情報提供など
一般会計
(単位:千円)
収入の部
科 目
27年度
予算額
支出の部
26年度
予算額
増
減
科 目
27年度
予算額
26年度
予算額
増
減
会 費 収 入
79,440
  79,620
-180
運 営 費
14,636
14,279
357
コピー料収入
3,000
    3,500
-500
教学協力費
76,860
70,400
6,460
委 託 料 収 入
7,250
    7,000
250
厚生協力費
20,510
17,760
2,750
前年度繰越金
49,482
  42,006
7,476
教育協力費
12,750
12,290
460
139,172
132,126
7,046
国試対策費
36,600
33,350
3,250
新病院建設寄付金
7,000
7,000
0
1,000
2,000
-1,000
46,676
45,447
1,229
139,172
132,126
7,046
合 計
予 備 費
次年度繰越金
合 計
特別会計
収入の部
27年度
予算額
26年度
予算額
貸付事務手数料
14
14
0
前年度繰越金
6,446
6,536
合 計
6,460
6,550
科 16
支出の部
目
27年度
予算額
26年度
予算額
奨 学 貸 付 金
1,200
1,200
0
-90
既卒者模試代
152
144
8
-90
予 備 費
1,000
1,000
0
次年度繰越金
4,108
4,206
-98
合 計
6,460
6,550
-90
増
減
科 目
増
減
父兄互助会事業計画及び予算の概要
☆一般会計事業
○会員である学資負担者が死亡又は高度障害で学納金の納入が困難になった場合に、会員に代わって卒業ま
で納めていく(代替納入制度)事業を行っており、これまでに何人かの学生が恩恵を受けて卒業しています。
27年度は、現該当者は0名ですが、2人分の予算を計上しています。
○中途退学者には、一部会費を返還しています。
○会員の子弟が卒業されたときは、会員に対し記念品をお贈りしています。
☆特別会計事業
○会員が病気あるいは事業不振などにより学納金の納入が困難になった場合に、一時立替えて学納金を支払
うという貸付制度です。毎年度対象者があり、これまで多くの学生の修学援助を行ってきました。
27年度は、現該当者は0名ですが、3人分の予算を計上しています。利息は徴収しません。
一般会計
(単位:千円)
収入の部
支出の部
27年度
予算額
26年度
予算額
会 費 収 入
20,000
20,000
0
前年度繰越金
31,305
27,247
合 51,305
47,247
科 目
計
27年度
予算額
26年度
予算額
増
学納金代替金
11,400
17,100
-5,700
4,058
返 還 金
500
500
0
4,058
記 念 品 費
2,050
2,450
-400
費
80
80
0
事 務 委 託 費
7,250
7,000
250
金
10,000
10,000
0
次年度繰越金
20,025
10,117
9,908
合 51,305
47,247
4,058
増
減
科 事
繰 務
目
出 計
減
特別会計
収入の部
支出の部
27年度
予算額
26年度
予算額
繰 入 金
10,000
10,000
0
貸 付 償 還 金
9,100
9,857
前年度繰越金
19,156
合 38,256
科 目
計
27年度
予算額
26年度
予算額
積 立 金
0
0
-757
学納金貸付金
17,100
27,389
-8,233
事 務 費
0
0
0
47,246
-8,990
次年度繰越金
21,156
18,746
2,410
合 38,256
47,246
-8,990
増
減
科 目
計
増
減
0
28,500 -11,400
17
南イリノイ大学 Elective コースに参加して
6学年次 服部
惠
私は2015年2月、3月と南イリノイ大学(SIU)医学部のElectiveコースに参加しました。Electiveコースとは
SIUで現地の医学生や研修医とともに、臨床実習を行うコースです。Electiveコースに参加することは大学入学時
からの夢であり、目標であったため、参加できることが決まったときはとても嬉しかったです。英語力にはそれほ
ど自信はなかったので、出発前は不安と緊張でどきどきしていました。
私は初めの1か月は一般外科で、次の1か月は救急救命科(ER)で実習をしました。
今までElectiveコースに参加した学生で一般外科を選択した人はいなくて、また、アメリカのテレビドラマでは
外科医は寝る暇がないくらい忙しいイメージがあり、外科を選択することに不安はありました。しかし、この機会
を逃したら次はいつアメリカで外科を見ることができるかわからなかったので、思い切って一般外科を選択するこ
とに決めました。一般外科では毎朝レジデント(研修医)と病棟回診を行いました。病棟回診は早い日では朝の6時
からありました。病棟回診では学生は受け持ち患者の経過などをレジデントに報告し、その後全員で回診をしまし
た。学生は朝の回診の前に担当患者のカルテをチェックし、自分一人で患者の回診を行います。私はカルテを読む
のに時間がかかったため、毎朝回診の1時間前に病院に行きました。日本も病棟回診時に症例発表をする機会は少
なかったので、情報の取捨選択もわからず、英語も流暢に出てこず、戸惑うことが多かったです。学生が何をどの
ように話せばいいか教えてくれましたが、医療単語の語彙力が少なく、話の内容がわからず、悔しい思いをしまし
た。朝の回診後はその日の手術に入ったり、カンファレンスに参加したりしました。手術では術野に入れていただ
き、内視鏡のカメラを持たせていただいたり、皮膚の縫合をさせていただいたりしました。アメリカでは、看護師
ができる手技が日本よりも多いので、看護師に皮膚の縫合を教えていただくことになった時は驚きました。午後に
外来を見学することもありました。一般外科の外来は術後の経過観察や紹介受診の患者を指導医が診察します。紹
介受診の患者の身体診察をさせていただくこともありました。
ERでは指導医に付いて実習をしました。ERでは基本的に自分が何をしたいのか、何ができるのかを指導医に伝
えなければ、何もすることなく1日が終わりました。私は問診がとれるようになりたかったので、指導医が診察す
る前に患者の問診をしてよいか聞き、許可が出ればカルテで主訴や既往歴などをチェックし問診に向かいました。
初めは緊張してはきはきと話せず、患者に何度も聞き返されたり、聞きたいことをうまく伝えられなかったり、聞
き漏らしたりといったことがたくさんありました。問診をとったら指導医に報告し指導医と一緒にもう一度患者の
診察に行きました。指導医と患者のやり取りを見て聞き漏らしのあった質問はメモをとり、ホテルに戻ってから見
直し、次に同じ主訴の患者が来た時には絶対に聞けるようにしました。指導医は優しい方々ばかりで、私のたどた
どしい英語を我慢強く聞いてくださったり、症例一つひとつを丁寧に説明してくださったりしました。
出発前はアメリカに滞在する2か月は途方もなく長く感じ、不安
でいっぱいでしたが、終わってみるとあっという間の2か月でまだ
まだ英語で医療を勉強したいと思いました。一般外科やERで先生
方に質問を受けたり、患者と話したりしているときに日本語なら答
えを言えるのに、日本語なら説明できるのにと何度も思いました。
出発前に医療英語は勉強して行きましたが、
「日本語なら…」と思っ
てしまう自分の甘さに悔しさを感じました。一般外科とERで症例
報告を流暢に伝えられなかったことと、ERで患者の主訴を勘違い
してしまい、指導医に間違った報告をしてしまったことが2か月の
間で一番悔しかったことです。今回の経験は第二言語で医療現
場に立つことの難しさを痛感したと同時に、もっと英語で医療
関係者や患者とコミュニケーションを取れるようになりたいと
いうモチベーションにもなりました。悔しかったことも多かっ
たですが、できるようになったと自分の自信に繋がったことも
たくさんあります。だからこそ、これからできなかった部分を
できるように頑張っていきたいです。
SIUでの2か月を今後どのように将来につなげていくかはま
だわかりませんが、決して無駄にならないようにこれからも医
療英語を勉強し、機会があれば使っていけたらいいなと思って
います。
筆者左から2人目
18
最後になりましたが、SIUへの留学に際し、ご助力いただい
た先生方、一緒に留学をし、支えあった友人に感謝いたします。
SIU への短期留学を終えて
4学年次 結城
七海
私は今年度の3月中旬から3週間ほど、アメリカ北部にある南イリノイ大学(South Illinois University:略
SIU)医学部のPBLコースへ留学しました。このコースは愛知医科大学の3、4年生が対象となっています。留学
先のSIUでは病院実習を半年後に控えた2年生の学生と同じカリキュラムを受講します。また、これとは別に私た
ち愛知医科大学メンバーのみで行うクラスもありました。
留学中は主にPBL(Problem Based Learning)を行いました。PBLとは、とある症例やシナリオを検討し、そ
の都度疑問を持つことで学習していくという形式の学習方法です。愛知医科大学の授業でも入学直後から様々な
PBLを行ってきました。しかし、
SIUと愛知医科大学では行っているPBLにいくつか相違点があるため、私にとって、
その相違点こそが今回の留学に参加する大きな魅力となっていました。
愛知医科大学でのPBLはシナリオという形で用意されているため、話し合いが脱線するようなことは少ないし、
学習する上で触れておくべき事項を盛り込んであるため効率よく勉強ができるようにできているのだと感じます。
また1週間の長期間であるため、じっくりと一つひとつの事柄をじっくりと検討していくことができるのも良いと
ころだと思います。これに対してSIUで行うPBLは1つの症例を2回の授業、つまりおよそ2時間で完結させると
いうスケジュールになっています。そのため一つの症例にかける時間が短く、量を多くこなせます。一つの症例を
短時間でこなすため、考えるスピード感を養う良い練習になりました。
SIUでのPBLの具体的な流れをここで説明します。まず初めにある患者さんの主訴が提示されます。それを基に
問診事項を挙げて、
問に対する返答をデータの入っているパソコンから得ます。例えば、家族歴を問診したいと思っ
た場合は「family history」とパソコンに打ち込みます。すると、患者さんの返事が画面に表示されます。ここで
いくつか情報を得た後に、情報を基に鑑別診断とその理由をグループで話し合いながら列挙していきます。鑑別診
断を出し終わった後は、このリストの吟味や鑑別に必要な検査をしていきます。PBLの最中、わからなかったこと
や疑問に思ったことはlearning listとして残します。そしてPBLでのゴールは患者さんの治療法を決定するところ
までです。このように実際の臨床で患者さんの問診をしていく過程や、それを元に必要な検査を決めるという実践
的な流れで学習ができます。3週間しかいませんでしたが、私もある程度問診を元に鑑別疾患と必要な検査を考え
るということが上達していたような気がします。
普段からPBLを行っているSIUの学生は病院実習を行う前の段階にも関わらず、Advanced OSCEのように診断
をすることに既に優れていました。さらに驚くべきことに、学生達はまだPBL中
で扱う症例の科の授業を受けていないということです。つまりこのPBLをきっか
けに学習すべき範囲を知り、自習するきっかけを作るのです。言い換えれば、
SIUの学生はPBLをきっかけとした自習によって、ほぼすべての医学知識を得て
いるということです。授業は補助として考えられているようでした。私は、医師
として有益な診断能力を養うことが出来るSIUの授業構成を羨むとともに、アメ
リカ医学生の勉強の質の高さに驚きと敬意を抱きました。
今回の留学の目標を、医療英単語への苦手意識を克服するとしていました。
SIUでのPBLはすべて英語です。愛知医科大学のメンバーのみで行うPBLも英語
でした。単語が一つ、英語で言い表せないだけでPBL中幾度となく苦戦しました。
普段は敬遠していた医療英単語がいかに大切であるかを思い知ることができまし
たし、良い練習の機会にもなりました。
SIUへの留学期間は3週間ととても短く、現地での生活にようやく慣れてきた
頃に帰国する形になってしまいました。それでもSIUやその学生から学んだ医学
を勉強する上での着眼点や重視するポイントなどは、これからの私の学習でも活
きてくると感じています。普段とは違った環境に身を投じることによって気を引
き締め直す良い機会にもなりました。参加してとてもよかったです。
筆者一番右
19
☆ お 知 ら せ ☆
◇ 指導教員との個人面談、学年別懇親会 ◇
医学部では、指導教員との個人面談が次のとおり予定されています。ご案内は8月と10月に行います。
○9月6日(日)4年~6年父兄対象
○11月1日(日)1年~3年父兄対象
いずれも、11:00大学役職者ご挨拶 12:00昼食 13:00個人面談
また、当日前夜には、下記ホテルにおいて父兄後援会主催の学年別懇親会を開催しますので、是非ご参加く
ださい。
(名古屋国際ホテル)
○10月31日(土)学年別懇親会(名鉄グランドホテル)
○9月5日(土)学年別懇親会
1年~3年父兄対象
4年~6年父兄対象
◇ 卒業(総合)試験日程 ◇
○ 第1回 10月29日(木)
・30日(金)
○ 第2回 11月30日(月)
・12月1日(火)
◇ 第110回医師国家試験日程決まる ◇
○ 試験日 平成28年2月6日(土)~8日(月)
○ 合格発表 3月18日(金)14:00 ~
◇ 会費納入について ◇
さる5月に、会費の納入依頼を行いました。その後未納の会員には再度お願いしましたが、まだ納入されて
いない方が若干いらっしゃいますので、早急にお振込みをお願いします。
◇ 住所等の変更連絡について ◇
ご父兄あるいは保証人について、次のような場合は、速やかに父兄後援会までご連絡くださいますようお願
いします。
○ 住所又は連絡先を変更したとき。
(住居表示が変更されたとき)
○ ご不幸があったとき。
平成 26 年度卒業記念品
卒業記念品のレリーフ時計が新病院1階エントランスに取り付
けられ、5月 11 日(月)に除幕式が行われました。新病院1階エン
トランスには、患者さんや見舞客などに目を引くような大きな時
計がないということで、レリーフ時計を飾ることを思いつき、光本
岳士氏に制作を依頼しました。
光本岳士氏は、卒業記念品のレリーフ時計を空にぽっかり浮か
ぶ白い雲のイメージし、永遠という時間の流れの中で営まれる生
命の輝きが時を刻む雲で表現したとのことです。
編 集 後 記
☆ ドクターヘリが活躍しています。愛知県では、平成14年1
月から愛知医科大学病院を基地病院として全国で4番目のド
クターヘリ事業が開始されました。
ドクターヘリは、単なる患者搬送システムではなく、現場
に医療チームが出向き、初期治療開始までの時間を短縮する
ことが最大の目的です。このことが救命率の向上や後遺障害
の軽減等の効果が得られます。
統計によると、従来の地上救急に比べて救命率は3割以上
向上し、完全に治って社会復帰のできた人は1.5倍に達して
おります。
このように、すぐれた救命効果を発揮するドクターヘリで
すが、日本では全国に普及するところまでいきません。理由
の一つは、1機について年間2億円ほどの運営費がかかるた
めです。むろん患者さん個人に負担がかかることなく、基本
20
的にはすべて国と自治体が負担しています。この負担金をい
かに捻出するかが、
今後のドクターヘリ普及の鍵となります。
愛知医科大学医学部父兄後援会会報 第113号
発 行 平成 27 年 8 月 10 日
発 行 人 土井 清孝
編集委員 野崎宗信 坂野俊彦 栁澤行徳
天野晃治 林 浩之 清水卓也
連 絡 先 愛知医科大学医学部父兄後援会
( 0 5 6 1 )6 2 - 3 3 1 1 電話 内線 1 1 3 9 0・1 1 3 9 1
E-mail: [email protected]
Fly UP