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第3回会議概要(PDF:182.3KB)
第 3 回 大津市総合計画総括評価会議結果( 大津市総合計画総括評価会議 結果(概要 結果( 概要) 概要) ■開催日時 平成 28 年 1 月 19 日(火) 10:00~13:00 ■開催場所 龍谷大学深草キャンパス 8号館4階会議室 ■出 席 者 委員 ■議 4 名、 事務局(政策調整部企画調整課) 3 名 題 1 基本方針 1(次代を支える「ひとのつながり」を創る)に関する評価について 2 基本方針 2 に定める 4 つの基本政策に関する評価について (1)基本政策 5:活力と魅力に満ちたまちににします (2)基本政策 6:古都の風格と新しい感性がともに息づくまちにします (3)基本政策 7:個性を発揮し、自分らしく行動できるまちにします (4)基本政策 8:快適で利便性の高いまちにします 3 ■内 1 基本方針 2(次代を担う「まちのにぎわい」を創る)に関する評価について 容 基本方針 1 の評価について 評価(案)の確認後、記述の一部修正を行った。このほか内容に関する指摘事項等があれば、 次回の会議において確認することとした。 2(1)基本政策5の評価について担当委員より説明 <施策 1> ・おもてなし講座やコールセンターはインバウンド対策に必要な取組みであり、今後もますます の充実を図られたい。 ・英語標識については従来の観光施設に加え、街中における生活レベル(交通案内等)での充実 が望まれる。 ・観光資源の発掘に関して成果指標が観光客の入込客数となっているが、関連性が乏しいため工 夫が必要である。どのような資源が発掘され、どのように活かされたかを見るべきである。 <施策 2> ・大津駅前のにぎわいをどう生み出すかが大きな課題である。今回の駅舎リニューアルをチャン スと捉えながら、人が足を運ぶような施設の集積を地道に進めることが最も肝要と考える。 ・現在、商店街で行われている様々な取組みに加え、例えば、湖のあるまちとジャズとの繋がり が多いことから、琵琶湖畔を活用したジャズフェスティバルを大津祭の時期と合わせて開催す る等、イベントの積み重ねが大切である。 <施策 3> ・商店街への新規出店については一定の成果が上がっており、こうした成功事例を分析して今後 に活かしていくことが重要である。 1 ・空き家・空き店舗の活用に関しては、仲介(販売) ・リノベーション・活用といった多業種にわ たる人の繋がり、大きなネットワークが重要となる。 ・サイエンスパークでの企業誘致は順調に進んでいると思われるが、今後は新たな用地確保が課 題である。 ・公設市場については民営化の方向性が示されており、次の施策4の地産地消などとも関連する ことから、活力ある市場づくりを進めていく必要がある。 ・施策3に関しては、意欲ある後継者、新たな担い手の発掘や育成が決め手となってくる。 <施策 4> ・農業・林業・漁業のいずれにも共通するのは後継者不足の問題であるが、これについては生活 が維持できるかといったリスクが除去されない限り、改善は難しい面がある。法人化を進める などしてリスク軽減を図る必要がある。 ・地産地消の促進に関しては、学校給食への活用のほか、商品のブランド化により売り出すため の取組みが必要である。 <施策 5> ・大学間連携については、地勢的に一箇所に集まるのが難しい等の課題があるが、夏休みを活用 した集中講義やフィールドワークの実施等、工夫しながら継続していくことが重要であり、こ のための財政的な支援も検討されてはどうか。 ・大津市内には多くの大学があることから、子育て、高齢者、健康、医療、教育の各分野で、市 の施策担当課と大学が連携するための仕組みを庁内につくることも重要である。 <政策 5> ・以上の観点から基本政策全般に関する評価を総括しており、全体としては拡充の方向性として いる。 ○主な意見・質疑等 ・観光戦略を考える上で、他との差別化・特別化を図ったブランドメッセージを外部に発信する ことが大事である。また、観光資源が多いが活かし切れていないと言え、特にストーリー性を 持たせることが深みに繋がることになる。 ・ジャズフェスティバルの話が出たが、モントリオール市が成功した例である。また、大津市が 友好提携しているランシング市があるミシガン州のデトロイトでも世界的なジャズフェスティ バルが開催されている。プロデューサー次第で国際的イベントとして知名度を上げることも可 能である。 ・基本政策5に共通するポイントは、それらを担う人材(NPO等も含め)をいかに発掘・育成 し、支援していくかがたいへん重要となってくる。 ・大学間連携に関しては、企業と連携した科目の設置なども学生からのニーズは高く、検討の価 値があると考える。 2(2)基本政策6の評価について担当委員より説明 <施策 1> ・景観形成に関しては規制を伴うことから反対意見も多く出るところである。ビジネスの面では 事業者に負担を求めることになるため、どのようなリターンがあるかについて丁寧な説明を行 2 うことで協力を得ることが重要である。 ・現状においても前向きに進められており、一次評価と同様に現状維持とした。 <施策 2> ・小中学生や若年者の芸術への鑑賞能力を高める機会の確保はたいへん重要と考える。 ・一方で、指定管理者制度の導入等により美術館等の文化施設に対する予算配分が全国的に減少 傾向にある中で、活動を維持するための様々な取り組みが行われている。従来型の単なる展示 施設からクリエイトする方向性を示すことで、施設のブランド価値を高めていくことも必要と なってくる。 <施策 3> ・歴史遺産の重要性について広報し、市民の理解を得ていくことが大切である。 ・文化財の公開と観光産業とはリンクして考える必要があり、その際に歴史性、ストーリー性を アピールすることによりコンテンツとして価値を持つ形で文化財の活用を図っていくことが必 要と考える。 <施策 4> ・文化庁予算は年間約 1,000 億円で、このうち文化財、美術・博物館に充てられるのが約 400 億円であるが、国の文化政策と緊密な連携を図り、国の予算を獲得しながら文化財の保全・修 復・公開を有効に進めていくことが重要である。 ・全国第3位とある多数の文化財をいかに有効に公開し、活用していくかの議論が必要である。 <政策 6> ・以上の視点から基本政策全般に関する評価を総括している。文化政策は産業政策の一つとして も位置づけられると考えられることから、その価値創造のための工夫が求められるところであ り、同時に、こうした価値についての市民の理解を得ることが重要と考える。 ○主な意見・質疑等 ・やはり歴史や文化は大事にしないといけない。 ・日本でもトップクラスの価値のある文化財を有しており、この点に関する市民の認識は高いと 思われるが、これらが有効に活用されていない現状があるのではないか。 ・公開の方法に課題があると考えられ、単なる資料としての公開ではなく、ストーリーを訴える 形での公開が重要であろう。 ・琵琶湖というトップレベルの観光リソースと、同じくトップレベルの寺社があって、他都市で は真似のできない本物の資源を具えており、こうした高いポテンシャルを活かす工夫の余地が 相当残されている。 ・先にもあったように、やはり歴史・文化と観光とを融合させた取組みが大事であると考える。 2(3)基本政策7の評価について担当委員より説明 <施策 1> ・生涯教育については重要な施策であるが、従来から継続的に実施されてきた施策であり、現状 での達成度も高いことから、拡充ではなく現状維持とした。 <施策 2> ・公民館活動の充実と家庭教育の支援に関してはいずれも順調に進んでおり、達成度A、方向性 3 は維持となっている。 ・一次評価で拡充となっているが、要因と思われる図書館機能の充実におけるバリアフリー図書 や外国語関連図書の整備については、その特殊性と、どの程度の需要があるのかという面を考 慮して現状維持とした。 <施策 3> ・スポーツ振興やスポーツイベントへの支援については市民満足度も高く、一次評価も維持とな っていることから現状維持が相当と評価した。 <施策 4> ・子育て世代の多様な勤務形態へのニーズを充足するための支援や、子育てが一段落した後の、 特に女性に対する職場復帰の支援等については今後ますます重要度が増すことに加え、市民満 足度もかなり低いことから拡充とした。 ・今後、人口の維持・増加を目指す上では若い人の雇用環境がしっかり整っていることがたいへ ん重要と考える。 <施策 5> ・いじめを無くし、子どもの学校生活がしっかりと守られるよう、今後も一層の充実を図る必要 がある。 ・子育て世代が魅力を持てる教育環境づくりが人口減少が訪れる局面では重要であり、力を入れ て進めていく必要がある。 <政策 7> ・以上より基本政策全般を評価しているが、基本政策が掲げる「個性を発揮し、自分らしく」と いう内容とはやや乖離した面があり、むしろ健康で文化的な生活が送れるという、行政が保障 すべきシビルミニマムに主眼を置いた政策であると言ってよいのではないか。 ○主な意見・質疑等 ・いじめ対策については丁寧に実施されていると思われ、進んでいるのではないか。 ・図書館におけるバリアフリー図書(大活字本や朗読 CD 等)や外国語図書の充実については、 利用頻度の観点からも自前で整備するのではなく、他の図書館との連携を検討してもよいと考 える。 ・図書館については民間活用によるスタイルが他都市でも導入されているが、その際には全面委 託ではなく、互いにコラボレートしていくことがポイントと考えられ、また、今後はコミュニ ティ機能の観点を取り入れていくことも重要ではないか。 2(4)基本政策8の評価について担当委員より説明 <施策 1> ・施策名称と事業内容との関係性が不明である。 「地域の個性」ということであるが、旧東海道に 関する事業以外についてはよく判らない。 ・たいへん大きなテーマであるが、それに比して実施事業の数が少ないと思われ、より多様な事 業が検討されてよいのでは。 ・例えば堅田駅前の区画整理事業が完了した際に、大津市にどのような機能性が付与されるのか といったビジョンに関する説明を充実していく必要がある。 4 <施策 2> ・交通渋滞の問題をどう捉えるかであるが、単純な道路の拡幅は自動車利用のさらなる誘発に繋 がる可能性もあるため、行動形態を変えていくための手法にシフトしていく必要もある。また 車の全体量をどう捉え、どこをどう流れるべきなのかといった観点からの再検討も必要ではな いか。 ・生活道路の整備に関しては防災面からはたいへん重要であるが、京都市の路地のように狭隘な 空間そのものが歴史的意味を持つ場合があるので、エリアに応じた価値に留意することも必要 である。 <施策 3> ・従来からの大幹線道路の継続的な整備であり、現状維持で妥当と考える。前述の施策 2 とどう 連動させるかといった視点も必要で、ともに利用者の意識改善を促すソフト面の事業も検討さ れるべきである。 <施策 4> ・バリアフリー等のユニバーサルデザインの推進は今後、高齢者が増えていく中で一層重要度が 増すことから継続的に実施していく必要がある。合わせて、取組みの成果に関する PR も積極 的に行うべきと考える。 <施策 5> ・市営住宅をどう考えるかは、高齢社会においてたいへん重要なテーマである。一般論とされる 単身高齢者の増加と高齢者の貧困化は大津市でも例外でないと考えられ、行政の役割として量 の確保が極めて重要である。 ・基準以上の整備目標が設定されてはいるが、上記の観点から全体の需要を予測し、例えば家賃 補助を活用したソーシャルミックスの考え方等、住宅政策がどうあるべきかを踏まえた事業展 開が必要と考える。 <施策 6> ・下水道や都市ガス整備については着実に進められていることから現状維持とした。また、施設 の耐震化については成果が認識されづらい部分もあるが、着実に進めていくことが大切である。 ・中山間地やスプロール化した市街地に関して、今後、拡充の方向とするのか、あるいは集約し ていくのかといった方向性が問われるものと考える。 <政策 8> ・以上より基本政策全般を評価しているが、都市機能の形成に係る施策に関しては中長期的な視 点から評価していく必要がある。 ・個別に実施される事業が、市全体にどういった波及効果をもたらすのかといった説明が十分に なされる必要があり、例えば特定の区画整理事業が、市内の他所に住む人には無関係に見える のではなく、市民の意識の上でつながりのある都市形成が重要である。 ○主な意見・質疑等 ・市営住宅については立地が不便なほど空き部屋が多く、募集しても集まらないという実情があ るため、先程の高齢化・貧困化の視点は、総量の問題とは別の捉え方が必要ではないか。 ・住宅供給は民間に任せ、行政は家賃補助に特化するという手法もある。 ・民間の活用は有効であるが、求められる条件を満たす民間住宅がどれだけあるかが問題である。 5 ・供給は民間主導で行い、市が入居時の保証人となるなど、高齢者が民間住宅に入れるための施 策を実施するという考え方もある。 ・家賃補助の考え方もあるが、日本はそもそも総量が少ないため、もう少しストックを増やして もよいと思う。また、空き部屋に関してはリノベーションで物件自体の魅力を高める工夫をす るなど、いずれにしても重要なテーマであり、より重点化してもよいと考える。 ・供給に関しては、行政が建設して民間に運営を任せる方法も有効である。市が自ら造り管理運 営するのには限界がある。 ・現行のマスタープラン策定時にはコンパクトシティといった概念は無かったが、今後はこの観 点もベースに考えていく必要があるのではないか。 ・コンパクトシティの構想はリスキーではないか。いったんスプロール化が進むと不動産価値が 下がり、新たな人の流入が無くなって高齢者だけが取り残される。さらにその地域から商業施 設が撤退し、公共交通も消えていくことになり、こうした問題を解決する目処がないまま構想 を進めることは、コミュニティの破壊につながり危険である。 ・ 「快適で利便性の高いまち」の利便性の一つはスムーズな移動が可能であるという「交通権」に 関することだが、中山間地を除いて、アクセシビリティの低いエリアがどの程度あるのか見え ない部分もあり、こうした点を施策に取り込んでもよいと思う。 ・コンパクト化推進の有無にかかわらず利便性が低下していく地域が増えていくため、コミュニ ティバスや配送サービスの充実といった利便性の確保が求められてくる。また、空き家対策や 住宅街の再開発を行わないと、まち全体が衰退する要因にもなってくる。 3 基本方針 2 に関する評価について ○主な意見・質疑等 ・ 「まちのにぎわい」という観点でコアとなる政策の柱、戦略性が見えることが重要である。生活 基盤が確かなものであるためには産業活性化による雇用の創出が必要であり、大津の優位なリ ソースは、そのポテンシャルの高さから考えると観光産業ではないか。そこに対して戦略的な 政策の実行が必要ではないか。 ・ 「にぎわい」とあるが、これを施設の整備としてではなく、市民生活を豊かに便利にするための 施策と捉えるのがよいと思う。 ・生活基盤をどう充実させていくかということであろう。 ・観光産業に関しては GDP におけるシェアを伸ばしており、将来的に期待できるのはエンター テイメントやスポーツ、トラベル等の「経験価値型」の産業であると考えられ、こうした流れ を汲み取ることも重要である。 ・基本方針全体としては、基本政策 5 が生活基盤を支える産業の活性化に関するものであり、政 策 6・7 は文化や教育、人間活動に主眼を置いたものとして、基本政策 8 が暮らしの利便性・ 快適性を支えるための取組みであると捉えることができる。こうした観点からそれぞれの基本 政策に係る総括評価を整理して、基本方針の評価としていきたいと考えており、次回の会議に おいて内容の確認を行うこととする。 以 6 上