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現代の企業におけるハイパーコンバージドインフラストラクチャ

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現代の企業におけるハイパーコンバージドインフラストラクチャ
モダン エンタープライズの
ハイパーコンバージド
インフラストラクチャ
ハイパーコンバージド インフラストラクチャの活用事例
By Scott D. Lowe, vExpert
ActualTech Media 共同経営者/共同創業者
2015 年 12 月
目次
目次 ......................................................................................................................................................... 2
図一覧 .................................................................................................................................................... 3
エグゼクティブサマリーと主な調査結果................................................................................... 3
はじめに ................................................................................................................................................ 4
主な調査結果 ........................................................................................................................................................... 5
仮想デスクトップ インフラストラクチャ (VDI) ..................................................................... 6
VDI 活用ニーズ ...................................................................................................................................................... 10
主な調査結果 .......................................................................................................................................................... 11
リモートオフィス/ブランチオフィスサポート....................................................................... 12
リモートオフィス/ブランチオフィスの規模 .......................................................................................................... 13
ROBO の課題と機会 .............................................................................................................................................. 14
主な調査結果 ......................................................................................................................................................... 15
プライベートおよびパブリッククラウド プラン ................................................................. 16
プライベートクラウドの適用と特徴 ..................................................................................................................... 16
プライベートクラウド体験...................................................................................................................................... 17
パブリッククラウドの適用と特徴 ......................................................................................................................... 18
別表 A: 回答者の人口統計 .........................................................................................................20
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切、および確実と考えられていますが、正確性、適切性、または確実性の一切の保証なし
で提供されます。
法律上可能な範囲内で、読者がアドバイス、推奨、情報、支援、またはサービスを使用する
ことにより被ったあらゆる損害に対し、著者は一切の責任または義務を負わないものとします。
モダン エンタープライズのハイパーコンバージド
インフラストラクチャ
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図一覧
図 1: 仮想デスクトップ インフラストラクチャ配備状況 ................................................................... 6
図 2: 会社規模別の仮想デスクトップ インフラストラクチャ配備状況 ........................................ 7
図 3: VDI 配備の特徴を理解する....................................................................................................... 8
図 4: 仕事の役割別の仮想デスクトップ インフラストラクチャの配備に関する認識 ............... 9
図 5: VDI コンピューティング環境の詳細........................................................................................ 10
図 6: リモートオフィス/ブランチオフィス (ROBO) サポートニーズ .............................................. 12
図 7: 回答者の組織がサポートするリモート サイト数 ..................................................................13
図 8: リモートオフィスおよびブランチオフィス (ROBO) の課題 .................................................. 14
図 9: リモートオフィス/ブランチオフィス (ROBO) の機会..............................................................15
図 10: プライベートクラウドの開発 ................................................................................................... 16
図 11: プライベートクラウド運用体験................................................................................................17
図 12: プライベートクラウド運用体験 ................................................................................................17
図 13: パブリッククラウドの適用........................................................................................................ 18
図 14: パブリッククラウドの適用 ....................................................................................................... 19
図 15: 組織での就業者数 ...................................................................................................................20
図 16: 組織で雇用されている IT スタッフ人数................................................................................20
図 17: 調査回答者の業種 .................................................................................................................. 21
図 18: 回答者の基本的な職務 .......................................................................................................... 22
エグゼクティブサマリーと主な調査結
果
モダン エンタープライズのハイパーコンバージド
インフラストラクチャ
Page 3 of 23
はじめに
サーバー/ストレージを単一のアプライアンスに統合して管理を合理化
するハイパーコンバージド インフラストラクチャは人気を得つつあるテ
クノロジーであり、このテクノロジーでできること、できないこと、IT 組織
への影響を理解しようとしています。
この内容を理解するために、ActualTech Media は HPE と協力して、IT プロフェッショナル
約 550 名を対象とした調査を行いました。回答者は、40 以上の異なる業種から集めら
れ、あらゆる企業規模を対象としました。CEO、インフラストラクチャ担当副社長から IT
ゼネラリストまで、幅広い職位の皆さんにご回答をいただきました。回答者の役割によ
り、興味深い情報を得たケースもあります。これについてはこのレポートで後述します。
当社では、次の 3 つの主な活用事例に焦点を当てました。仮想デスクトップ インフラス
トラクチャ (VDI)、リモートオフィス/ブランチオフィス (ROBO) での配備、およびクラウド
コンピューティングです。
実際、かなり長い間、VDI がハイパーコンバージドに無理なく適合していましたが、ハイ
パーコンバージド インフラストラクチャ ベンダーが VDI 製品・サービスに焦点を置くよう
になり、最近人気が再燃しています。ROBO はハイパーコンバージェンスの有力な活用
事例として比較的最近市場に登場しましたが、これは、ハイパーコンバージド インフラ
ストラクチャが、容量、パフォーマンス、拡張性、およびサポート力といった ROBO シナリ
オに内在する最も差し迫った課題の多くを解決できるからです。
さらに当社は、パブリックとプライベート両方のクラウド コンピューティングに関する回
答者の心境についても知ろうと努めました。
著者について
Scott Lowe は ActualTech Media の共同経営者で共同創業者でもありま
す。Scott は、20 年近くにわたり IT 業界で活動しており、そのうち 10 年
間はさまざまな組織で CIO の役割を果たしました。Scott は、何年にも
わたり何千もの記事やブログ投稿を執筆し、顧客にとって説得力のあ
るコンテンツを定期的に寄稿しています。
モダン エンタープライズのハイパーコンバージド
インフラストラクチャ
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主な調査結果
VDI 配備については、割合でみると、従来のインフラストラクチャよりもハイ
パーコンバージド インフラストラクチャ上での配備に多くの割合で苦労してい
ます。VDI がハイパーコンバージドでの主な活用事例の 1 つとして考えられて
きたことを鑑みると、この結果は想定外でした。ハイパーコンバージド インフラ
ストラクチャの適用者が、従来のハードウェアやソフトウェア上に VDI 環境を構
築している人たちほどには VDI での成功を実感していないことを示していると
思われます。多くのハイパーコンバージド プラットフォームが VDI ソリューショ
ンとして始まったことを鑑みると、これはとても驚くべき発見です。とはいえ、こ
こで注意が必要です。当社では、この結果がハイパーコンバージド インフラス
トラクチャ自体によるものではなくむしろ他の課題を反映していると考えていま
す。たとえば、エンド ユーザーの満足度を保証するためにグラフィックスを多
用するアプリケーションをサポートする必要性などです。VDI は、依然として流
動的で複雑な活用事例なのです。
従来の ROBO 配備方法が、依然として回答者の半数近く (44%) の選択肢です。
回答者の 26%が ROBO サイトでのデータ保護に苦労していると答えています。
これは、重要で深刻な問題です。データ保護はビジネスの創出や失敗につな
がる可能性があります。当社は、このギャップを埋めるデータ保護機能を搭載
するハイパーコンバージド ソリューションに好機を見出しています。
回答者の 20%以上がコンピューティングやストレージ パフォーマンスに関して
ROBO サイトで問題を抱えていると答えています。
543 名の回答者
22 の業種
17 カ国
合衆国 49 州
モダン エンタープライズのハイパーコンバージド
インフラストラクチャ
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仮想デスクトップ インフラストラクチャ (VDI)
10 年に渡り、アナリストたちは「仮想デスクトップ時代」が来る
ほぼと語ってきました。このテクノロジーの利点について書かれた記
事は数え切れないほどあります。しかしこのテクノロジーの初期にあっ
た、特にストレージに関する課題が、そうした多くのプロジェクトの成功
を妨げてきました。フラッシュ ストレージにより技術的なパフォーマン
ス上の問題の多くが解決されたのに対し、デスクトップの仮想化は当
初考えられていたほど簡単ではなかったことが判明しました。
実際、当社による調査の回答者のわずか 3%だけが、デスクトップ環境を完全に仮想化
しています。とはいえ、49%はデスクトップ環境の一部を仮想化しているため、VDI の浸
透性がまったくない割合は 49%になります。とりわけ、ハイパーコンバージェンスの当初
の推奨活用事例の 1 つが VDI を中心に展開されたことを鑑みると、時間が経過するに
つれて配備数が増えると思われます。I/O やリソースに対するニーズが高いアプリケー
ションをサポートする物理的なデスクトップの必要性がほとんど常にあるため、100%
VDI の環境数が急激に増えると想定していません。
はい: VDI上で当社のデスクトップ
環境全体を稼働しています
仮想デスクトップインフラストラクチャ (VDI)/
エンドユーザー コンピューティング/
モビリティを稼働していますか?
はい: VDI上で当社のデスクトップ環境の
一部を稼働しています
49%
図 1: 仮想デスクトップ インフラストラクチャ配備状況
モダン エンタープライズのハイパーコンバージド
インフラストラクチャ
Page 6 of 23
いいえ 48%
VDI 配備を会社の規模で考えると、この領域では、会社の規模が大きくなるにつれ、規
模の小さい企業よりも配備率が高くなることがわかります。VDI に伴って起こりえる技術
的課題やライセンス上の課題を鑑みると、これは驚くべきことではありません。VDI に関
する当初の期待は簡潔さとコスト節約でしたが、会社が技術的問題と格闘し、隠れたラ
イセンス上の課題を見出したため、現実は非常に異なるものになりました。現在、VDI
は、企業のデスクトップを管理する数多くの選択肢の 1 つとして従来のデスクトップと共
存しています。大体において、VDI の小規模配備ではコスト節約がほとんどなく、複雑さ
が節約の可能性を上回ることに、中小企業はおそらく気づいていることでしょう。
仮想デスクトップインフラストラクチャ (VDI)/エンドユーザー
コンピューティング/モビリティを稼働していますか (会社規模別)?
100%
No
Yes; we run some of our desktop environment on VDI
いいえ
はい:VDI上で当社のデスクトップ環境の一部を稼働しています
4%
2%
1%
35%
35%
3%
Yes; we run our entire desktop environment on VDI
はい:VDI上で当社のデスクトップ環境全体を稼働しています
5%
3%
5%
90%
80%
24%
37%
47%
70%
47%
69%
67%
60%
71%
50%
40%
72%
63%
30%
64%
63%
50%
48%
20%
29%
10%
31%
26%
0%
0 to 49
50 to 149
150 to 499
500 to 999
1,000 to 2,499
2,500 to 4,999 5,000 to 10,000 10,000 to 19,999
図 2: 会社規模別の仮想デスクトップ インフラストラクチャ配備状況
モダン エンタープライズのハイパーコンバージド
インフラストラクチャ
Page 7 of 23
20,000+
少し意外だったのは、ハイパーコンバージド インフラストラクチャ上に VDI を配備した多
くの回答者が彼らの環境で容量やパフォーマンス上の問題を経験していることです (図
3、15%)。実際、それは肯定的な経験よりも 6 ポイント高いものでした (9%)。従来のイン
フラストラクチャと比較すると、31%が VDI の問題を経験し、44%が体験していません。つ
まり、割合でみると、従来のインフラストラクチャよりもハイパーコンバージド インフラス
トラクチャ上での方が高い割合で配備に苦労しています。VDI がハイパーコンバージド
での主な活用事例の 1 つとして説明されてきたことから考えると、この結果は想定外で
した。ハイパーコンバージド インフラストラクチャの適用者が、従来のハードウェアやソ
フトウェア上に VDI 環境を構築している人たちほどには VDI での成功を実感していない
ことを示していると思われます。多くのハイパーコンバージド プラットフォームが VDI ソ
リューションとして始まったことを鑑みると、これはとても驚くべき発見です。
とはいえ、問題があります。ハイパーコンバージド インフラストラクチャ環境における
VDI での課題を言及した回答者の数名と個別に話をしましたが、VDI 配備でハイパーコ
ンバージド インフラストラクチャを使用することを否定する「致命的な欠陥」があると当
社は考えていません。それよりもむしろ、特にグラフィックスの加速化について、VDI プ
ランナーと VDI ソリューションを提供するベンダーがエンド ユーザーのニーズをよりよく
理解する必要があると見ています。VDI は高い関心を集めていますが、非常に複雑で
もあるのです。
どの説明が御社のVDI環境の全体像を最も的確に表現していますか?
当社のVDI環境をハイパーコン
バージド インフラストラクチャで
稼働していますが、特に問題は
ありません
10%
当社のVDI環境を従来の
インフラストラクチャで稼働して
いますが、パフォーマンス上の
課題または容量の課題を
経験しています
31%
当社のVDI環境をハイパーコン
バージド インフラストラクチャ
で稼働していますが、パフォー
マンス上の課題または容量の
課題を経験しています
15%
当社のVDI環境を従来のインフラ
ストラクチャで稼働していますが、
特に問題はありません
44%
図 3: VDI 配備の特徴を理解する
モダン エンタープライズのハイパーコンバージド
インフラストラクチャ
Page 8 of 23
多くの場合、結果はすべて知覚的なものです。さまざまな人たちが、組織の観点に応じ
て異なるものを見ています。図 4 では、皆さんの VDI の経験が色々な意味で異なること
を確認できます。一見すると、ストレージ管理者は、従来のインフラストラクチャでかなり
の率で肯定的な経験をしてきたことがわかります (64%が VDI による問題はないと答え
ています) が、ハイパーコンバージド インフラストラクチャ上で VDI を稼働するストレー
ジ管理者は容量またはパフォーマンス上の課題を経験しています (27%)。ビジネスの
意思決定者だけが、ハイパーコンバージド インフラストラクチャで同様の課題に気づい
ています。ストレージ管理者のサンプルサイズは比較的小さいため結果に偏りがある
場合がありますが、組織での役割に基づく経験の違いを確認できます。
どの説明が御社のVDI環境の全体像を最も的確に表現していますか?
We run our VDI environment on traditional infrastructure and are experiencing performance or capacity challenges
当社のVDI環境を従来のインフラストラクチャで稼働していますが、パフォーマンス上の課題または容量の課題を経験しています
We run our VDI environment on traditional infrastructure and are experiencing no problems
当社のVDI環境を従来のインフラストラクチャで稼働していますが、特に問題はありません
We run our VDI environment onインフラストラクチャで稼働していますが、パフォーマンス上の課題または容量の課題を経験しています
hyperconverged infrastructure and are experiencing performance or capacity challenges
当社のVDI環境をハイパーコンバージド
当社のVDI環境をハイパーコンバージドインフラストラクチャで稼働していますが、特に問題はありません
We run our VDI environment on hyperconverged infrastructure and are experiencing no problems
37%
End user or other job role
エンドユーザーまたはその他の職種
Business
decision maker
ビジネス上の意思決定者
33%
ITITジェネラリスト
generalist
33%
Developer
開発者
30%
Virtualization
administrator
仮想化環境の管理者
30%
Server administrator
サーバー管理者
29%
0%
17%
30%
9%
17%
43%
17%
60%
3%
53%
13%
52%
9%
12%
64%
10%
10%
9%
20%
30%
40%
モダン エンタープライズのハイパーコンバージド
インフラストラクチャ
7%
5%
9%
27%
50%
60%
70%
80%
図 4: 仕事の役割別の仮想デスクトップ インフラストラクチャの配備に関する認識
Page 9 of 23
14%
27%
40%
27%
VP of Infrastructure
インフラストラクチャ担当副社長
Storage administrator
ストレージ管理者
31%
90%
100%
VDI 活用ニーズ
現在 VDI 環境は異なる目的を果たすために使用されています。一般に、そうした環境を
活用する 3 つの異なる方法があります。
単一のアプリケーション。例えば、多くのコールセンターのユーザーは、一度に
1 つないし 2 つのアプリケーションへのアクセスだけを必要としています。この
ような環境では、VDI アーキテクチャは限られたアプリケーション セットをサ
ポートする必要があります。当社の調査では、VDI を使用する回答者の 41%が
そうした活用事例をサポートする必要があると述べています。
一般的なデスクトップ (複数のアプリケーション)。ほとんどの組織で、汎用デス
クトップが日々の業務を今なお取り仕切っています。このような会社のユー
ザーは、さまざまなアプリケーションにオンデマンドでアクセスできることが必
要です。アプリケーションとして、数ある中で、Microsoft Office、ERP クライアント、
ウェブブラウザが含まれます。VDI 環境を稼働する回答者の 71%がこの汎用
的な活用事例をサポートできる必要があります。
グラフィックスの完全な加速化。専用のグラフィックス リソースにアクセスが必
要なツールがまだたくさんあります。そうしたツールには CAD アプリケーション
や動画エディタが含まれています。VDI をサポートする回答者のわずか 11%だ
けがこの高度なグラフィックス処理能力にアクセスする必要があります。
ちなみに、回答者にはこの質問に対して複数の回答を認めています。多くの組織が、さ
まざまな種類の仮想デスクトップ環境をさまざまなタイプのユーザーに配備する必要が
あるのです。
どの説明が御社のVDI環境を最も的確に表現していますか?
80%
70.8%
70%
60%
50%
40.6%
40%
30%
20%
11.0%
10%
0%
非常に一般的な単一アプリケーション向け
Server-based
computing for very common
コンピューティング、
singleサーバーベース
application needs
i.e. call centers
すなわちコールセンター
Microsoft
Officeをはじめ、
General desktops
that
include core business
中核ビジネス アプリケーションを含む
applications
including Microsoft Office
汎用デスクトップ
図 5: VDI コンピューティング環境の詳細
モダン エンタープライズのハイパーコンバージド
インフラストラクチャ
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グラフィックスの加速化が必要な
Full workstations
that require graphics
完全なワークステーション
acceleration
主な調査結果
VDI 配備については、従来のインフラストラクチャよりもハイパーコンバージド
インフラストラクチャ上での方が高い割合で配備に苦労しています。VDI がハ
イパーコンバージドでの主な活用事例の 1 つとして説明されてきたにも関わら
ず、この結果は想定外でした。ハイパーコンバージド インフラストラクチャの適
用者が、従来のハードウェアやソフトウェア上に VDI 環境を構築している人た
ちほどには、VDI での成功を実感していないことを示していると思われます。多
くのハイパーコンバージド プラットフォームが VDI ソリューションとして始まった
ことを考えると、これはとても驚くべき発見です。とはいえ、ここで注意が必要
です。当社では、この結果がハイパーコンバージド インフラストラクチャ自体
によるものではなく、むしろ他の課題を反映していると考えています。たとえば、
エンド ユーザーの満足度を保証するためにグラフィックスを多用するアプリ
ケーションをサポートする必要性などです。VDI は、依然として流動的な複雑な
活用事例なのです。
ストレージ管理者は、従来のインフラストラクチャでかなりの率で肯定的な経
験をしています (64%が VDI による問題はないと答えています) が、ハイパー
コンバージド インフラストラクチャ上で VDI を稼働するストレージ管理者は容
量またはパフォーマンス上の課題を経験しています (27%)。
モダン エンタープライズのハイパーコンバージド
インフラストラクチャ
Page 11 of 23
リモートオフィス/ブランチオフィスサポート
サイトへのテクノロジー サービスをサ
多くのビジネスは、リモート
ポートし、これを提供できなければなりません。本社に集中する
IT スタッフが一貫したサポートをすべてのサイトに提供する必要がある
ため、これらのリモートオフィス/ブランチオフィス (ROBO) のニーズが
課題を生み出すことがよくあります。図 6 に示すとおり、回答者の 67%
が ROBO 環境をサポートしています。回答者の半数近く (44%) が従来
の機器やサービスを使用して ROBO 環境を運用しています。回答者の
わずか 13%だけが従来のアプローチとハイパーコンバージェンスを組
み合わせて使用し、6%がハイパーコンバージェンスを唯一の ROBO プ
ラットフォームとして使用しています。回答者の 4%が各自の ROBO
ニーズに別の方法でアプローチしています。とはいえ、「その他」のカ
テゴリの回答者の回答を確認すると、彼らが回答で記載したアプロー
チのほとんどが、従来の機器やサービスのカテゴリに分類されます。
当社のROBO環境を従来のインフラ
ストラクチャとハイパーコンバージド
インフラストラクチャを組み合わせて
稼働しています
13%
どの説明が御社の
ROBO環境の全体像を
最も的確に
表現していますか?
当社のROBO環境を
ハイパーコンバージド
インフラストラクチャを
使用して稼働しています
6%
当社のROBO環境を従来の
インフラストラクチャの
ハードウェアとサービスを
使用して稼働しています
44%
図 6: リモートオフィス/ブランチオフィス (ROBO) サポートニーズ
モダン エンタープライズのハイパーコンバージド
インフラストラクチャ
Page 12 of 23
当社のROBO環境を別の方法で
運用しています
4%
ROBOサイトを
サポート
する必要が
ありません
33%
リモートオフィス/ブランチオフィスの規模
たった 2 つのサイトを包括する非常に小さい ROBO 環境 (13%) もあれば、非常に大きく
数百のサイトを抱えるものもあります (18%)。その他はすべてこの中間に該当します。
当社では、ROBO の複雑さと困難度が 100 弱およびそれ以上のサイト数に集中している
のではないかと疑っています。ある時点で、サイトの追加が、追加方法を一から検討す
ることをもはや必要とせずパターン化すると思われます。
100以上
17%
2
13%
3
7%
サポートしている
リモートオフィスの数は
いくつですか?
51~100
7%
4
8%
26~50
12%
11~25
16%
図 7: 回答者の組織がサポートするリモート サイト数
モダン エンタープライズのハイパーコンバージド
インフラストラクチャ
Page 13 of 23
5~10
20%
ROBO の課題と機会
組織が自己の ROBO 配備を簡潔化しようと模索する中で、ROBO はハイパーコンバージ
ド インフラストラクチャの主要な活用事例として示しはじめています。当社は、回答者
に彼らの ROBO 配備の特徴に関する一連の質問を行いました。当社は、会社の ROBO
環境の活用方法ならびに、その ROBO 環境をサポートする上で直面しているいくつかの
課題の対処方法について知りたいと思いました。
図 8 で確認できるとおり、回答者の 26%がリモートおよびブランチのオフィス サイトでの
データ保護にあたって問題を経験しています。データ保護の重要性を鑑みると、これは
深刻な不備と見ています。さらに、回答者の 23%以上が、ROBO サイトで CPU またはス
トレージに関するパフォーマンス上の課題を抱えていると述べています。この課題につ
いてさらに詳しく説明すると、回答者の 21%が既存の ROBO 環境は管理が難しく、あま
りに多くのスタッフを要し、さらに悪いことには、ROBO サイトでストレージ容量の課題を
経験していると答えています。
現在のROBO課題
27.0%
26%
26.0%
25.0%
24%
24.0%
23%
23.0%
22.0%
21%
21%
21.0%
20.0%
We
are having trouble
We areROBOサイトでストレージ
experiencing storage
Our
overall compute
当社のROBOサイトでの
当社のコンピューティング
データ保護に苦心しています
パフォーマンス面での課題を
パフォーマンスが全体的に
protecting
data at our ROBO performance
challenges at performance
is insufficient
経験しています
不十分です
sites
ROBO
sites
Our ROBO solution is
当社のROBOソリューションは
管理が難しく、あまりに多くの
difficult to manage and
スタッフを必要としています
requires
too much staff
図 8: リモートオフィスおよびブランチオフィス (ROBO) の課題
モダン エンタープライズのハイパーコンバージド
インフラストラクチャ
Page 14 of 23
We are
experiencing storage
ROBOサイトでストレージ
容量面での課題を
capacity
challenges at ROBO
経験しています
sites
多くの回答者が、リモート サイトにサービスを提供するだけに限定されない用途で彼ら
の ROBO 環境を活用するための有用な方法を見出しています。図 9 では、ROBO 環境を
使用してアプリケーションの可用性の向上を達成 (19.5%) したり、ディザスタ リカバリ
サービスを提供 (17.3%) したりする数多くの方法を確認できます。
ROBO環境を別の用途に活用する
20.0%
19.5%
19.5%
18.9%
19.0%
18.5%
18.0%
17.5%
17.3%
17.0%
16.5%
16.4%
16.0%
We useROBOをバックアップ/
ROBO for backup and
リカバリ
ソリューションに
recovery
solutions
使用しています
We当社のROBO環境をバックアップ/
use our ROBO environment as a
Our current ROBO solution
We have high
availability solution
現在の当社のROBOソリューションは
ROBO環境の高可用性
DRプロセスに使用しています
ローカルサイトでの高可用性を
ソリューションを
part of our backup and DR
enables
high availability at the
for ROBO
environment
可能にします
有しています
processes
local
sites
図 9: リモートオフィス/ブランチオフィス (ROBO) の機会
主な調査結果
従来の ROBO 配備方法が、依然として回答者の半数近く (44%) の選択肢で
す。
回答者の 26%が ROBO サイトでのデータ保護に苦労していると答えています。
これは、重要な問題であり、深刻です。データ保護は、ビジネスの創出にも失
敗にもつながる可能性があります。当社は、このギャップを埋めるデータ保護
機能を搭載するハイパーコンバージド ソリューションに好機を見出しています。
回答者の 20%以上がコンピューティングやストレージ パフォーマンスに関して
ROBO サイトで問題を抱えていると答えています。
モダン エンタープライズのハイパーコンバージド
インフラストラクチャ
Page 15 of 23
プライベートおよびパブリッククラウド プラン
パブリッククラウドはハイパーコンバージド インフラストラクチャに必ず
しも直接関連しないものの、プライベートクラウドは非常に大きな度合
いで関係しています。企業で、サービス デリバリ モデルを変えてパブ
リッククラウドを真似るための努力が高まりつつあります。後続のセク
ションで学ぶとおり、パブリックとプライベートクラウドの間にはいくつか
の主な違いがあります。
ハイパーコンバージド インフラストラクチャは、ファストトラッキングのプライベートクラウドの
配備の実現に向けた重要な鍵となる可能性があります。ハイパーコンバージェンスの形で
「インフラストラクチャ」を配備するだけで、データセンター管理者は、プライベートクラウド ビ
ジョンの達成に必要な自動化およびオーケストレーション ツールの構築に注力できます。
プライベートクラウドの適用と特徴
「プライベートクラウド」という言葉は必ずしも一貫した形で使用されてはいません。プライ
ベートデータセンターをこの定義に当てはめようといくら試みても、それらはプライベート
データセンターにすぎないことが現実です。通常、「プライベートクラウド」とみなされるには、
リソースのプロビジョニングと管理を行うための堅牢なセルフサービス機能が必要です。さ
らに、成長に合わせて、環境は簡単に拡張できなくてはなりません。パブリックとプライベー
トクラウドの間の主な違いは、誰がサービスを利用できるかにあります。パブリッククラウド
では、複数の顧客を単一の環境でサポートするマルチテナンシーが基本です。一般に、顧
客はハードウェアを他の顧客と共有します。プライベートクラウドでは、環境は特定の会社
だけに構築され、共有する必要はありません。
当社の調査の対象者の 33%がプライベートクラウドを稼働しておらず、当分そのつも
りはないことを示唆しました。
プライベートクラウドを御社の環境で稼働していますか?
はい:プライベートクラウド環
境をハイパーコンバージド イン
フラストラクチャ上で
稼働しています
6%
いいえ: 現在プライベート
クラウドは稼働しておらず、
稼働する計画もありません
33%
はい: プライベートクラウド
環境を従来のインフラスト
ラクチャ上で稼働しています
29%
いいえ:現在プライベートクラウドは
稼働していませんが、ハイパーコンバージド
インフラストラクチャを使用して
配備することを計画しています
12%
図 10: プライベートクラウドの開発
モダン エンタープライズのハイパーコンバージド
インフラストラクチャ
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いいえ: 現在プライベートクラウド
は稼働していませんが、従来の
インフラストラクチャを使用して
配備することを計画しています
20%
プライベートクラウド体験
ROBO と同様に、プライベートクラウドで検討すべき運用上のさまざまな異なる特徴がありま
す。例えば、前述のとおり、「プライベートクラウド」は技術的にセルフサービス機能がアーキ
テクチャに内在することを意味します。とはいえ、回答者の 43%にとってはそうではありませ
ん。セルフサービスが機能するには、高次元の自動化が必要ですが、回答者の 48%はこの
にまだ取り組む必要があると答えています。実際、最も基本的なレベルの自動化であるプ
ロビジョニングとオーケストレーションは、回答者の 38%が彼らのプライベートクラウドでは不
完全であると言及しています。回答者の 25%だけが、彼らのプライベートクラウド環境は意
図したとおりに動作していると述べています。すなわち、プライベートクラウドの領域におい
て絶好の好機があります。
次のうちどの特徴が皆さんのプライベートクラウド体験を説明していますか?
プロビジョニングと セルフサービス機能
を配備しています
オーケストレーション
を自動化しています
すべてのデータセン
ターのプロセスを
自動化しています
52%
57%
62%
当社のプライベート
クラウド環境は意図
したとおりに
動作しています
プライベート
プライベートクラウド
を使用してサービス クラウドをバック
可用性を向上
アップDRの一部と
して使用している
17%
24%
25%
図 11: プライベートクラウド運用体験
図 11 の指標の 1 つ「当社のプライベートクラウド環境は意図したとおりに動作しています」を
取り上げて見てみましょう。従来のインフラストラクチャを稼働する回答者対ハイパーコン
バージド インフラストラクチャを稼働する回答者で分けると、ハイパーコンバージド インフラ
ストラクチャ稼働する回答者が従来のインフラストラクチャを稼働する回答者よりも、プライ
ベートクラウド環境に対する満足度がはるかに高いことがわかりました。プライベートクラウ
ド経験に満足している回答者の 53%がハイパーコンバージドで稼働していました。従来のイ
ンフラストラクチャを稼働する回答者では 37%だけが同じ満足度を示しています。
当社のプライベートクラウド環境は意図したとおりに動作しています
ハイパーコンバージド型
Hyperconverged
53%
従来型
Traditional
37%
0%
10%
20%
30%
図 12: プライベートクラウド運用体験
モダン エンタープライズのハイパーコンバージド
インフラストラクチャ
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40%
50%
60%
パブリッククラウドの適用と特徴
言うまでもなく、「パブリッククラウド」は、ビジネス目標達成手段として、とりわけ運用経
費を活用し、消費ベースのテクノロジー導入モデルへのビジネスの移行を促進する方
法として、多くの人にとらえられています。ハイパーコンバージド インフラストラクチャは
組織が同様の目標を達成する助けになりうるのに対し、パブリッククラウドは、少なくも
最初は、プライベートクラウドよりもはるかに容易に配備でき、「プライベートクラウド」ま
たはプライベートのデータセンター アーキテクチャにつきものの高額の初期費用がか
かりません。多くの回答者が「パブリッククラウド」環境を多くの異なる目的に活用してい
ます。しかし、特に最も一般的な活用事例は、テスト/配備環境を中心に展開しています。
回答者の 44%がこの領域を支援するためにパブリッククラウドに乗り換えたと述べてい
ます。
パブリッククラウドを次のどの用途に使用していますか?
50%
44%
45%
40%
35%
32%
31%
30%
29%
28%
26%
25%
20%
15%
10%
5%
0%
テストと開発
Testing
and
(test/dev)
development (test/dev)
アプリケーションの
Application
可用性
ストレージ
Storage
availability
図 13: パブリッククラウドの適用
モダン エンタープライズのハイパーコンバージド
インフラストラクチャ
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障害復旧プロセス
Disaster
recovery
processes
Backupバックアップ/
and recovery
リカバリプロセス
processes
エンタープライズ向け
Enterprise
アプリケーション
applications
大企業がクラウドサービスを配備する可能性は、特にずば抜けて高いです。
図 16 で確認できるとおり、20,000 名以上の従業員で構成される会社は、当社
が尋ねた各サービスの配備率が最も高くなっています。
パブリッククラウドを次のどの用途に使用していますか?
100%
90%
23%
21%
24%
30%
30%
31%
80%
20,000 人
20,000+
以上
7%
10,000~to 19,9
10,000
10%
70%
9%
17%
10%
10%
50%
10%
500~999
人
500
to 999
14%
9%
14%
13%
12%
10%
6%
6%
13%
6%
8%
3%
7%
10%
11%
10%
10%
10%
6%
0%
アプリケーションの
Application
可用性
availability
バックアップ/
Backup and
リカバリ
recovery
プロセス
障害復旧プロセス
Disaster
recovery
processes
processes
図 14: パブリッククラウドの適用
モダン エンタープライズのハイパーコンバージド
インフラストラクチャ
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150~499
人
150
to 499
7%
7%
10%
2,499 人
50~149
人
50
to 149
30%
5%
4,999 人
13%
11%
7%
20%
14%
2,500~to 4,999
2,500
1,000~to 2,499
1,000
7%
6%
12%
8%
8%
4%
13%
40%
12%
7%
11%
7%
10,000 人
11%
8%
60%
5,000~to 10,00
5,000
6%
9%
19,999 人
ストレージ
Storage
テストと開発
Testing
and
(test/dev)
development
(test/dev)
エンタープライズ
Enterprise
向けアプリ
applications
ケーション
人
00~49
to 49
別表 A: 回答者の人口統計
543 名の回答者を対象と
当社の調査では、あらゆる企業規模から
しました。図 15 から 18 では、この調査で対象とした回答者グルー
プの概要を説明しています。
20,000人以上
19%
0~49人
8%
50~149人
9%
10,000~
19,999人
8%
御社の従業員数は何人ですか?
150~499人
14%
5,000~
10,000人
11%
2,500~
4,999人
8%
500~999人
10%
1,000~2,499人
13%
図 15: 組織での就業者数
ITスタッフはいない
1%
500人以上
19%
1~4
18%
250~499人
10%
IT部門はどの程度の規模ですか?
5~19人
19%
100~249人
11%
50~99人
8%
20~49人
13%
図 16: 組織で雇用されている IT スタッフ人数
モダン エンタープライズのハイパーコンバージド
インフラストラクチャ
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銀行
5%
金融
6%
小売
5%
非営利または非政府組織
4%
保険
5%
御社の業界は何ですか?
エンジニアリング
3%
メディア
3%
政府機関
6%
通信業界
3%
エネルギー
/石油&ガス
2%
政府 連邦機関
2%
教育
9%
その他
15%
食品/飲料
2%
不動産
2%
自動車
1%
製造業
10%
交通 (トラベル)
1%
テクノロジー
16%
医療
12%
消費者製品
1%
コンシューマー
サービス1%
オンライン
0%
図 17: 調査回答者の業種
モダン エンタープライズのハイパーコンバージド
インフラストラクチャ
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次のどの職位があなたの職責に最も近いですか?
エンドユーザーまたは
その他の職種
11%
サーバー管理者
16%
ビジネス上の
意思決定者
11%
仮想化環境の管理者
9%
インフラストラクチャ
担当副社長
ITジェネラリスト
29%
開発者
8%
ストレージ管理者
3%
図 18: 回答者の基本的な職務
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インフラストラクチャ
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情報
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は、 http://www.hpe.com/info/hyperconverged でご覧いただけます。
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