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災害時の心得

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災害時の心得
T-064-12-1
2013.10.23
T-064-12
文書識別番号
災害時の心得
発
行 部
門
版
安全・品質管理室
1
数
制 定 年 月 日
2013.10.23
発行年月日
2013.10.23
はじめに
従業員は、身の安全確保を最優先にすることを大原則とします。
その上で、適切な事前の準備、被災時における冷静で的確な行動を心がけてください。
1. 事前の準備
●自宅・通勤区間
・ 家族間で非常時の連絡方法や連絡先を決めておく
・ 家族で安全確保の手順と方法、保育所・幼稚園および学校などの連絡先を確認しておく
・ 通常の交通手段が使用できない場合の代替手段をあらかじめ考えておく
・ 自宅から事務所までの通勤路をチェックし、危険箇所を洗い出しておく(急傾斜地、狭い住
宅街、ブロック塀、古い木造住宅、危険物貯蔵所など)
・ 帰宅困難者支援道路や、帰宅支援ステーション、帰宅困難者を支援するコンビニエンススト
ア、ファストフード、ファミリーレストラン、居酒屋チェーンなどを確認し、プリントアウトして携
帯する
・ 歩いて帰宅する訓練を行い、距離感や疲労度、危険箇所などを確かめておく
・ 通勤時の携帯用防災セットをあらかじめカバンなどに入れておく
携帯電話(スマホ)・充電器
身分証明書・社員証
小銭
キャッシュカード
防災カード
筆記用具
ビニール袋
タオル
懐中電灯※
ラジオ※
水※
食料(チョコ、キャラメルなど)※
雨具※
防寒具※
軍手※
※は状況に応じてなるべく携帯する
●事務所内
・ 事務所内に、スニーカーや作業靴など動きやすく安全な靴を用意する
・ 個人でチョコやキャラメルなどの簡易食料、水などを常備する
・ 季節に応じ、携帯カイロやタオル、上着などを用意しておく
・ 会社からの備品として、1DAY-KIT(ナップザックタイプ、下図参照)が配布される。従業員全
員に配布されるので、帰宅可能者は帰宅時に持ち帰る
※社内待機者のために、毛布、エアマット、アルファ米、クッキー、水を用意しています
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2. 発災後の行動
発災後は大きく分けて 3 つのフェーズがあり、それぞれの状況に応じて対応します。
1) フェーズ 1 初動対応
2) フェーズ 2 二次対応
3) フェーズ 3 復旧への移行
仮復旧(一部業務開始)
段 階
要 点
事務所内
発
災
1)自らのいのちを守る(自助)
フェーズ 1
初動対応
フェーズ 2
二次対応
フェーズ 3
復旧への移行
指揮者・判断主体
外出中
現場作業
2)二次災害に気をつけ、初期消火、救助な
ど、初動対応を行う(共助)
3)より安全を確保すべく、被害状況を把握・判
断し、二次的な対応を行う
4)復旧活動を視野に入れた作業を開始する
自分
自衛消防隊
緊急事態
対策本部
もしくは
事業所長・支店
長・営業所長
自分
現場管理責任者
自分
現場管理責任者
所属上長
所属上長
発災後のフロー
※責任者:緊急事態対策本部長もしくは事業所長・支店長・営業所長
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2.1 事務所内の場合
【フェーズ 1 初動対応】
●まず、自分達の身を守ります。
・ 机の下などに入り頭部を守る
・ なるべく窓や棚から離れる
・ テレビ、ラジオ、携帯電話またはスマホなど(以下「携帯端末」という)などで「緊急地震速報」を
受信した場合は、その直後に発生する地震を警戒し、周囲の倒壊・落下しそうなものから身を守
る
・ 来客中は来訪者の安全を確保する
・ 歪んで出られなくならないよう、ドアなどを開け避難口を確保する
・ 他の階などに退避する場合は、炎や煙に巻き込まれないように気をつけ、必ず階段を使う
・ エレベーター内にいる場合は、揺れを感じたら、行先階のボタンをすべて押し、最初に停止した
階で降りる。万一閉じ込められたら、内部の状況をインターホンで通報する。閉じ込めの発生し
ているエレベーターが最優先に対応されるので、落ち着いて救助を待つ
●揺れが収まったら自衛消防隊指揮下に入り、被害拡大を食い止めます。勝手な行動は慎みます。
・ 避難(原則として自衛消防隊の指示に従い、勝手に避難しない。階段を使用)
・ 初期消火
・ けが人の救護 など
●憶測など他人を動揺させるような発言は慎み、落ち着いて行動します。
【フェーズ 2 二次対応】
●安全が確保できたら、自分の家族などの安否確認を行い、結果をホッ!とマップメール(以下
「HMM」という)にて報告します(安否確認方法については 3.を参照(以下同様))。
●緊急事態対策本部(以下「対策本部」という)や自衛消防隊の指揮に従い、以下の作業を支援し
ます。
・ 周囲の情報収集(ライフラインなどの被害状況、警察や消防の動向)
・ 従業員の安否情報収集(お客様を含む事務所滞在者、外出者)
・ 他事務所の状況の把握
・ 帰宅可能かどうかの調査
・ 傷病者のケア、心理的に不安定な従業員のケア
・ 周辺地域との連携(救急車両の誘導など)
●帰宅
・ 被災状況や交通状況を勘案し二次被害に遭う可能性がない場合、従業員は帰宅する
・ 日没推定時刻の 4 時間以上前から行動を開始する。必ず社員証を身につける
・ 帰宅完了後、周囲の状況、安否情報を含め、HMM などで事務所に報告する(広域避難所や二
次避難所なども同様)
・ 帰宅するために必要なものを速やかに用意する(以下は参考)
携帯端末・充電器
身分証明書・社員証
小銭
キャッシュカード
防災カード
筆記用具
ビニール袋
タオル
懐中電灯
ラジオ
水
食料
雨具
防寒具
軍手
作業服
運動靴か作業靴
※キャッシュカード以外に、口座番号を控えた紙を携帯することが望ましい(扱い注意)
※帰宅の判断は、それぞれの事務所の責任者が判断します。ただし、本社については JAG の帰
宅判断の方針に従ってください
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●待機
・ 被災状況や交通状況を勘案し二次被害に遭う可能性がある場合、従業員は待機する
・ 対策本部やそれぞれの事務所の責任者の指示に従い、復旧にあたる
・ 対策本部やそれぞれの事務所の責任者の指示に従い、フロアごとに 7~8 名程度の班を作り、
役割を決める。ただし、係は状況に応じて増減する。女性は女性だけの班を作るか、就寝時な
どのみ別行動とする
リーダー
班の統括・統括責任者との連絡・調整
サブリーダー
リーダーの補佐
食料係
水や食料の調達・管理、炊事の管理
環境係
班のスペースの確保、就寝場所やプライベート空間の管理・掃除
記録係
班の活動の記録。
・ 各役割に応じて、復旧業務を行う
・ 帰宅する場合は「●帰宅」(3 ページ)に準じる
※帰宅の判断は、それぞれの事務所の責任者が判断します。ただし、本社については JAG の帰
宅判断の方針に従ってください
○首都圏直下地震発生時の場合
・ 本社、東京事業所、関東営業拠点は、『事業継続計画(首都直下地震編)』に則り対応する
・ 本社:一斉帰宅を抑制するための国や都の呼びかけに従い、原則 3 日間社内待機とする
・ 東京事業所:事業所から概ね 8 ㎞圏内に居住する従業員につき、対策本部の判断で帰宅
「集団帰宅対象者リスト」に従って帰宅方向に応じて集団で帰宅する
事業所から概ね 8km 圏外の従業員は原則 3 日間社内待機する
・ 各関東営業拠点は、事務所の責任者の判断によって帰宅方向に応じて集団で帰宅する
<IMS T-064-05 事業継続計画(首都直下地震編)>
<IMS T-064-06 集団帰宅対象者リスト>
【フェーズ 3 復旧への移行】
●自宅待機中に、連絡・指示があった場合速やかに参集します。
・ 対策本部や事務所の責任者の指示に従い、復旧活動を行う
2.2 外出中の場合
【フェーズ 1 初動対応】
●自分の身を守ることを優先します。
・ 市街地で揺れを感じたら、窓ガラス、看板の落下による被害を避けるため、その場に立ち止まら
ずカバンなどで頭を保護しながら、安全な場所に移動する(堅牢な建物内、広い場所)
・ 自動販売機やブロック塀には近づかない
・ 大勢の人が集まる場所では、パニックが発生しやすいため、冷静に行動し、安易な発言を慎む。
係員がいる場合は、その指示に従う
・ 自動車運転中の場合、急ブレーキをかけず、しっかりハンドルを握り、ゆっくり路肩に車を止める。
ラジオなどで情報収集を行う。避難する場合、揺れが収まるのを待って車外に出る(後続車に注
意。キーをつけ、ロックしない)
・ 電車内で被災した場合、乗務員やアナウンスの指示に従い落ち着いて行動する
・ 地下街で被災した場合、パニックが起こりやすいので、とくに冷静に行動する。まず、低い姿勢
をとり、揺れが収まり非常灯がつくまで待つ。館内放送や係員の指示に従って行動する。けっし
て出口に急がない
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●揺れが収まったら、安全な場所に移動します(堅牢な建物内、広い場所など)。
●公共施設や大型商業施設などでは安全性が確保されるまで、誘導員やアナウンスの指示に従い
ます。
●ラジオなどで情報収集に務めます。
【フェーズ 2 二次対応】
●安全を確保したら家族の安否確認を行い、HMM などで報告します。
●自治体などの避難指示などには速やかに従います。
●なるべく複数の人と助け合い、より安全な場所に移動します。
・ 日没推定時刻の 4 時間以上前から行動を開始する。必ず社員証を身につける
・ 帰宅完了後、周囲の状況、安否情報を含め、HMM などで会社に報告する(広域避難所や二次
避難所なども同様)
【フェーズ 3 復旧への移行】
●自宅待機中に、連絡・指示があった場合速やかに参集します。
・ 対策本部や事務所の責任者の指示に従い、復旧活動を行う
2.3 現場作業中の場合
【フェーズ 1 初動対応】
●自分の身を守ることを優先します。
・ 山中の場合、崩壊地・渓谷などから遠ざかり、安全な場所に移動する
・ 河口付近の川岸や海岸の場合、速やかにその場を離れ、高い場所に移動する。また、津波警
報や注意報が解除されるまで、絶対に低地に降りない
・ 自動車運転中の場合、急ブレーキをかけず、しっかりハンドルを握り、ゆっくり路肩に車を止める。
ラジオなどで情報収集を行う。避難する場合、揺れが収まるのを待って車外に出る(後続車に注
意。キーをつけ、ロックしない)
・ 船舶の場合、船長の指示に従い、速やかに着岸ないしは離岸する
●安全が確保されるまで、現場管理責任者の指示に従います。
●ラジオなどで情報収集に務めます。
●移動は必ず集団で行い、なるべく一人で行動しません。
【フェーズ 2 二次対応】
●安全を確保したら家族の安否確認を行い、HMM などで報告します。
●自治体などの避難指示などには速やかに従います。
●確実に安全を確保できるところまで移動を試みます。
・ リーダー(現場管理責任者)とサブリーダー、記録係を決め、記録係は記録を取る(記録は、こん
ごの行動の参考にするためと、のちの法的な問題などに対応するため)
・ メンバーは原則、全員で行動する
・ 極力日の高いうちに移動する。社員証を身につける
・ 安全が確保できたら、HMM 第 2 報などで報告する。以後、連絡する必要がある場合(重大な危
険にさらされている、けが人がいるなど)は、個別対応とし、利用可能な手段で連絡を取る
【フェーズ 3 復旧への移行】
●宿泊先や自宅などで待機し、事務所と定期的に連絡を行います。
●自宅待機中に、連絡・指示があった場合速やかに参集します。
・ 対策本部や事務所の責任者の指示に従い、復旧活動を行う
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3. 安否確認の方法
安否確認は、従業員の本人および家族の安否と参集の状況を確認することを目的とするもので
す。
3.1 安否確認の手段
安否確認手段は以下のとおりで、原則として①(HMM)を活用します。しかし、携帯端末が故障した
り、会社から安否確認メールが届かないなど、通信が途絶している場合、代替手段として②から
順々に優先利用します。
安全をすべてに優先させてから連絡することが重要です。時間や手段など可能な範囲で、安否
確認を行ってください。安否報告は、その時点で判明している項目を一報します。また、状況変化
の都度、何度でも安否確認連絡を行ってください。
なお、社内就業中における従業員本人の安否確認に関しては、各事業所消防・防災計画が定
める自衛消防隊が行います。
順位
①
②
③
④
⑤
安否確認システム
手段名
ホッ!とマップメール(以下「HMM」という)
安否専用メール
安否専用電話
KKCHome(Google トップページ)「災害対策情報サイト」内
[email protected]
042-330-1020、06-6487-1333
災害用伝言板
web171 または携帯電話会社各社の伝言板サービス
安否確認専用フォーム
注)あらかじめ所有 PC、携帯端末などに登録しておくこと。登録や利用方法などの詳細は、『安否確認
手段の登録・入力手順書』を参照のこと
<IMS T-064-13 安否確認手段の登録・入力手順書>
3.2 HMM による安否確認
1)発災時、直ちに会社から安否確認メールが届きます。指示に従って入力し、送信してください。
2)初報は 1~5 までで、6~9 の第 2 報は時間をおいて送信されますので、それぞれ指示に従って回
答してください。
確認項目
選択・記入項目
初報:本人および家族の安否と避難の状況
生死・負傷の程度(本人)
無事、軽傷、重傷※1
1
生死・負傷の程度(家族)
無事、軽傷、重傷※1、死亡、安否不明
2
避難の状況(本人および家族)
無、有(全員、一部の家族)
3
出社の可否(本人)
可、交通回復次第可、不可
4
連絡先・避難場所など会社に伝えたいこと
フリーワード
5
第 2 報:住環境と親戚縁者の状況
自宅居住の可否
被害なし、一部損壊、半壊、全壊※2
6
ライフライン(水道、ガス、電気)の状況
水道、ガス、電気それぞれの継続、途絶
7
両親や親戚など援助必要者の状況
フリーワード
8
会社や所属部に伝えたいこと
フリーワード
9
※1 軽傷・重傷の違い:命に別状のないケガは軽傷、それ以上は重傷
※2 半壊・全壊の違い:引続き居住できる程度が半壊、できなければ全壊
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3.3 HMM 以外の安否確認
HMM が使用できない、あるいは HMM の登録を済ませていない従業員は、順位②から順々に
通信可能な手段を用い、会社からの連絡を待たず、自主的に安否報告を行ってください。
なお、これらの手段が利用できない場合は、時間を改めるなど出来る範囲で報告します。
②安否確認専用フォーム
Home(Google トップページ)「災害対策情報サイト」内
https://sites.google.com/a/kk-grp.jp/kkc_34/
Google トップページ「災害対策情報サイト」内の安否確認専用フォームに入り、フォーマットに従
って入力します。
VPN 接続が可能なため事務所外でも使用可能です。
③安否専用メール
[email protected]
記載されたメールアドレスに、氏名・所属・社員番号を記入し 3.2 確認項目(6 ページ)に従って
報告します。前もってアドレスを登録してください。
④安否専用電話
042-330-1020、06-6487-1333
記載された電話番号のオペレーターまたは留守番電話に、氏名・所属・社員番号を名乗り 3.2
確認項目(6 ページ)に従って報告します。
⑤災害用伝言板
web171 または携帯電話会社各社の伝言板サービス
コメント欄に氏名・所属・社員番号を記入し、3.2 確認項目(6 ページ)に従って登録してください。
災害用伝言板サービスは、一回 100 文字までコメントの記入ができます。また、伝言板には複数
回の登録が可能なので不足項目や状況の変化など追加で登録してください。
なお、伝言板の検索は、HMM に登録してある携帯電話番号または会社に登録してある携帯
(自宅)電話番号で行われます。したがって、このサービスを利用する場合は、登録されている電
話番号で伝言板の登録をしてください。
注)・HMM に登録していない方は、事前に電話番号を会社に登録してください
・登録伝言数が超えると古いものから削除されます(web171:20 件、ソフトバンク:80 件、他:10 件)
・家族などの他の登録内容も会社側に知られます
4.家族間の安否確認について
家族間の安否確認については、日頃よく話しあい、連絡方法、避難場所、避難経路などを決めて
おきましょう。
なお、携帯端末などでの連絡方法としては、
●東京都防災 HP でまとめて紹介してありますので参考にしてください。
http://www.bousai.metro.tokyo.jp/japanese/message/
●また、横断的な伝言サービスとして、以下も参考にしてください。
http://anpi.jp/top
その他、スマートフォンでは災害対応アプリケーションなどで対応していますので、事前にインスト
ールしておくことをお勧めします。
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