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内閣総理大臣 野 田 佳 彦 様 環 境 大 臣 細 野 豪 志 様 放射性物質汚染
内閣総理大臣 野田 佳彦 様 環 境 大 臣 細野 豪志 様 放射性物質汚染対処特措法に基づく除染等の実施に関する緊急要望 平成24年3月9日 栃木県知事 福 田 富 一 佐 野 市 長 岡 部 正 英 鹿 沼 市 長 佐 藤 信 日 光 市 長 斎 藤 文 夫 大 田 原 市 長 津久井 富雄 矢 板 市 長 遠 那須塩原市長 阿久津 憲二 藤 忠 塩 谷 町 長 手 塚 功 一 那 須 町 長 高 久 勝 国は、昨年8月、福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質による環境汚 染への対処に関して、「放射性物質汚染対処特措法」を制定し、国、地方公共 団体並びに住民の責務を明らかにした。具体的には、国は、これまで原子力政 策を推進してきたことに伴う社会的責任を負っていることに鑑み、必要な措置 を講ずるものとし、地方公共団体は、住民の協力を得ながら、国の施策への協 力を通じて適切な役割を果たすことが定められた。 このような中、昨年末、本県の佐野市、鹿沼市、日光市、大田原市、矢板市、 那須塩原市、塩谷町、那須町の8市町が、国の財政支援により除染等の措置を 実施する汚染状況重点調査地域として指定された。 8市町並びに県は、本年1月1日の特措法の全面施行に先立ち、「栃木県除 染関係市町連絡協議会」を設置し、効果的な除染を実施するにあたっての検討 を重ね、今月中を目途に実施計画を策定し、除染を進めていくこととしている。 一方、先月、除染等の実施に関する交付要綱等が改定され、「比較的線量の 高い地域」と「比較的線量の低い地域」とで補助対象経費に地域区分が設けら れたところであり、本県を含む関東地方全域は比較的線量の低い地域とされ、 国の財政措置の対象となる除染方法は、極めて限定的であることが示された。 今後、8市町、県並びに地域住民等が一体となって、地域の実情に応じた除 染等を円滑かつ効果的に実施し、国の施策に対してそれぞれの役割に応じた協 力を果たせるよう、下記の事項について強く要望する。 記 1 比較的線量の低い地域についても、子どもの生活環境の除染にあたっては 屋根等の高圧洗浄、庭等における表土等の除去など、比較的線量の高い地域 と同等の財政措置を講じること。 2 国の責任において除染を実施するという特措法の趣旨に鑑み、既に実施し た除染等についても、期限を設けることなく、その全ての費用を財政措置の 対象とすること。 3 民有地の除染等については、住民及び地方公共団体の事務負担を軽減させ るため、国がその実施者に対して直接費用を負担する仕組みを検討すること。 4 除染等の措置を円滑に実施するためには、除去土壌等を適切に保管管理で きる場所に移送することが必要であることから、中間貯蔵施設等の確保やそ の安全性の確保について、一刻も早く、国が責任をもって対応すること。 5 除染作業に従事する者や住民に対して、国の責任において、放射線に関す る適切な理解の促進を図る取り組みを実施すること。