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奥尻町の復興計画の策定

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奥尻町の復興計画の策定
奥尻町の復興計画の策定
経 過
・奥尻町では1993年10日1日に「災害復興対策室」を設置
・北海道に「まちづくり復興計画(素案)」の提示などの支援を要請
災害復興基本計画
目
的 ~ 奥尻町の長期計画に沿った、『復興』の姿を明確化
町民 国や道の理解と協力を醸成する
町民、国や道の理解と協力を醸成する
効果的な復興事業の推進を図る
3つの柱 ~ 「生活再建」、「防災まちづくり」、「地域振興」
目標年次 ~ 1997年度
奥尻町の復興計画~「生活再建」
1 住宅の再建
1.住宅の再建
・公営住宅の建設~災害公営住宅建設 2カ年で82戸
・個人住宅の建設~被災者個人住宅再建時の助成
公的資金貸付 利子補給制度の創設など
公的資金貸付、利子補給制度の創設など
2.基幹産業の再建
・水産業、農業の再建
・観光の再建~被災箇所の整備
観光の再建 被災箇所の整備
・後継者の育成~若年労働者の定着
3.生活の安定及び社会生活基盤の確保
・生活の安定~生活資金の利子助成、灯油購入助成
生活 安定 生活資金 利子助成 灯油購入助成
・社会生活基盤の整備~医療保健施設、文教施設、社会福祉施設
奥尻町の復興計画~「防災まちづくり」
1.地区まちづくり~新しい集落の形成
・ 高台への移転(防災集団移転促進事業)
・土地の再編成・高度利用
(漁業集落環境整備事業・まちづくり造成事業)
2.避難対策
・避難計画の策定~避難計画 防災ハンドブック
・避難計画の策定~避難計画、防災ハンドブック
・避難施設の整備~避難路、避難場所、集合避難施設
3.防災活動体制の強化
・防災体制の構築~災害情報の管理 通報 組織の強化
・防災体制の構築~災害情報の管理、通報、組織の強化、
施設整備
奥尻町の復興計画~「地域振興」
1.水産業の振興
・漁業協同組合再建~漁業協同組合の合併促進
・水産基盤の整備~漁場造成、魚礁の整備、経営基盤の強化、研
水産基盤の整備 漁場造成 魚礁の整備 経営基盤の強化 研
修支援
・栽培漁業の振興~養殖施設の設置(資源の増大)、
栽培漁業 振興 養殖施設 設
資
増大 生産技術の
生産技術
導入
・地場資源の有効活用~流通経路の開発、加工センター建設
2.農業の振興~畑地帯総合整備事業、農地保全事業
奥尻町の復興計画~「地域振興」
3.観光の振興
・観光資源・関連施設の整備~津波研究資料館、慰霊公園
・観光イベントの促進~祭りの活用、復興PRの実施
観光イベントの促進 祭りの活用 復興PRの実施
・観光の通年化~地元料理の開発
4.芸術文化の振興
振
・文化意識の啓発、郷土芸能の保存、創作活動の促進
水産業振興対策
(経過)
・1993年8月「水産業振興対策プロジェクトチーム」が設置
・ 同年12月「奥尻町に係る水産業振興対策」を策定
・1994年6月「水産業振興対策」を策定
「水産業振興対策」
1.緊急対策
当面の漁業の再開を目指す
漁港施設、倉庫・加工場、漁船などの復旧
ウニ・アワビなど浅海漁業資源の回復対策
2.奥尻町に係る中・長期対策
奥尻町 係る中 長期対策
3.奥尻町以外の対象地域に係る水産業振興対策
「1.緊急対策(奥尻分)」
①漁船(5トン以下) ~国の補助、道の特例助成 258隻
補助率(国1/3、道1/3)、中古(道2/3)、融資1/3
(5年無利子)
漁協が一括取得(緊急分は道2/3
漁協が
括取得(緊急分は道2/3、地元1/3)
地元1/3)
②漁具・漁船(5トン超)~ 農林漁業金融公庫資金(道が利子補給)
②
融資率80%、15年償還、貸付利率4.6%
85件(全て漁具)
③養殖施設・資材倉庫の復旧など~国の補助
③養殖施設
資材倉庫の復旧など~国の補助、道の特例助成
道の特例助成
養殖施設などの災害復旧~補助率(国9/10、道1/10) 26件
作業・保管施設整備~補助率(国4~5/10、道1~6/10) 18件
「1.緊急対策(奥尻分)」
④漁港の災害復旧事業~国8/10、道2/10 25箇所
小規模施設~船揚場(道1/2
小規模施設
船揚場(道1/2 町1/2)、漁港(道10/10) 5件
養殖場
~国6.5/10、道3.5/10 4件(石材、ブロックなど)
⑤ウニ・アワビ資源の回復対策~道1/2、地元1/2 600万粒
資源調査 深海域から浅海域に移設 購入種苗の放流
資源調査、深海域から浅海域に移設、購入種苗の放流
「2.奥尻町に係る中・長期対策」
① 復興推進の中核となる漁協の再建対策
・漁獲高の激減 → 漁連からの欠損補てん (1993~1995)
利子補給 (1994~2009)
・経営不振、財務悪化 → 近隣8漁協が1995.4.1に合併
② 漁業の振興対策(栽培漁業の振興、浅海資源の増大)
・魚礁設置~国5~5.5/10
魚礁設置 国5 5.5/ 0 道3
道3~5/10
5/ 0 地元0
地元0~1/6
/6 魚類
・増殖場~国5/10 道4~5/10 地元0~1/10
ウニ アワビ ミズダコ ヤリイカ
ウニ、アワビ、ミズダコ、ヤリイカ
・養殖パイロットファーム~道6/10,その他4/10,サクラマス,ドナルドソンニジマス
増養殖技術の開発 資源管理 鮮度保持
増養殖技術の開発、資源管理、鮮度保持
③ 漁業集落の復興を図るための新しい漁村づくり
・青苗地区、稲穂地区の地盤高の嵩上げ、集落道路、緑地・広場、
青苗地区 稲穂地区の地盤高の嵩上げ 集落道路 緑地 広場
防火水槽、排水処理施設
「青苗地区のまちづくり」
 津波高に対応する防潮堤の背後に盛土を行い、海岸護岸、
道路、廃水処理施設、避難広場、防災安全施設を整備し、
地震 津波に強い市街地を再生する
地震・津波に強い市街地を再生する
 青苗岬地区(7.7ha)は国の補助事業で高台へ集団移転
青苗岬地区(
)は国の補助事業で高台 集団移転
建築基準法による災害危険区域に指定
被災 数
被災戸数73戸~死亡・行方不明17戸、町外転出1戸
亡 行方
外転出
移転対象55戸→望洋台団地~28区画、A団地~27区画
 青苗漁港では3分以内に漁業者を用地上の人工地盤まで安全に
避難誘導できるようにした
「青苗地区平面図」
「青苗地区横断図」
「蘇った青苗地区写真」
「青苗漁港人工地盤写真」
「青苗漁港漁獲推移」
1991
1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
陸揚量(t)
陸揚金額(百万円)
4,800
,
4,732
1 510
1,510
1,273
2,120
2,625
,
3,737
2 476
2,476
3,918
3,085
943
863
290
168
272
347
466
422
499
501
7 12地震発生
7.12地震発生
「青苗漁港漁獲推移」
800
600
漁獲量 t
400
200
0
)
(
2000
1000
0
'91 '92 '93 '94 '95 '96 '97 '98 '99 2000
暦年
)
3000
(
1000
陸 揚げ 百 万円
4000
南 西沖 地 震
5000
陸揚量
陸揚金額
「初松前地区平面図」
・+11mの高さの防潮堤背後に道路
+11mの高さの防潮堤背後に道路、上水道施設などを整備した。
上水道施設などを整備した
「初松前地区横断図」
初松前地区横断図」
「蘇った初松前地区写真」
「稲穂地区平面図」
・+9
+9.2mの高さの防潮堤背後に道路、排水処理施設などを
2mの高さの防潮堤背後に道路 排水処理施設などを
整備し宅地、小学校を整備した。
「稲穂地区横断図」
「生まれ変わった稲穂地区写真」
津波対策として盛土の上に完成した小学校
「防潮堤平面図」
 学識経験者による委員会で、津波の波高・遡上高に関する
学識経験者による委員会で 津波の波高・遡上高に関する 観測
データを基に、地区毎に 防潮堤の高さを決定した
 津波対策海岸~14km、
津波対策海岸 14k
沈下対策 1 4k
沈下対策~1.4km
青苗地区
初松前地区
稲穂地区
「津波水門」
 震度4以上の地震を自動検知し、約1分間で閉まる
「徳洋記念緑地公園」
奥尻島津波館
 津波館では、震災・津波の被害から復興までの歩み
を、48の立体模型や3Dメガネで見ることができます
「地震前の青苗地区」
1992年春と1993年始めの青苗地区中心部の写
真です。
漁業中心の地域で、家が密集し、道路がせまい。
「地震時の青苗地区」
地震発生2日後に青苗地区高台から撮った写真です。
右の写真は津波で、左は火災後の写真です。
「地震の翌年 1994年春の青苗地区」
「地震の翌年、1994年春の青苗地区」
被災した家屋や家財道具等がようやく片づけられました。
「4年後、1997年の青苗地区」
年後、
年の青苗地区」
町並みも揃い生まれ変わりました。
「復興宣言」
復興作業も完了し、1998年春に「復興宣言」をしました。
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