Comments
Description
Transcript
インドの核関連活動の歩み(1) 財団法人安全保障貿易情報センター(C
インドの核関連活動の歩み(1) 年 インドの核開発関連動向 1946 1947 1948 1949 1950 1951 1952 1953 1954 ・カナダがインドにサイラス(CIRUS)研究炉(4万 kW、重水減速炉) 建設を提案 1955 ・英国の支援の下でアプサラ(Apsara)研究炉 (0.2万kW、軽水炉)の建設開始 ・インドのApsara研究炉が臨界(アジア初の原子 炉) 1956 ・インドとカナダが原子力協力協定に調印。カナ ダがCIRUS原子炉に必要な初期燃料50%を供給 することで合意(4月) 1958 西側の核関連活動、国際機関、国際レジーム及び 関連条約等の主な動き ・米がニューメキシコで世界最初の原爆実験に成功 (7月) ・米が広島(8月6日)、長崎(8月9日)に原爆を投下 ・第二次世界大戦終戦(8月15日) ・国連第1回総会で国連原子力委員会設置を決議(1月) ・第1回目の国連原子力委員会で米代表が原子力国際管理 案(6月) (国際原子力開発機関の創設および原爆の製造停 止の案を提出) ・米国がマーシャル諸島ビキニ環礁の原爆実験を公表(7 月) 1945 1957 財団法人安全保障貿易情報センター(CISTEC) ・トロンベイ原子力研究所(バーバ原子力研究セ ンター(BARC)の前身)が設立 ・対共産圏輸出統制委員会(CoCoM)設立(11月) ・国連総会政治委員会、核兵器の国際管理案を可決(11月) ・米がエニウエトク環礁で原爆実験(5月) ・第6回国連総会で軍縮委員会と原子力委員会が統合され 新たな軍縮委員会が成立(11月) ・英が原爆所有を公表(2月) ・米最大の核爆発実験が米ネバダで実施(4月) ・英がモンテベロ島で原爆実験を実施(10月) ・米がエニウエトク環礁で水爆予備実験を実施(11月) ・米が本土で原爆実験(3月) ・米アイゼンハワー大統領が国連総会で原子力の平和利用 と国際原子力機関の創設を提唱(12月) ・世界初の米原子力潜水艦ノーチラス号が進水(1月) ・米がビキニで水爆実験開始(3月) ・国連総会で原子力平和利用決議案を採択し、国連会議の 開催と国際原子力機関の設立を決定(12月) ・世界初の米原子力潜水艦ノーチラス号の試運転開始(1 月) ・米ネバダで一連の原爆実験の開始(2月~4月) ・ソ連が東欧5カ国と原子力協力協定締結(4月) ・国連総会、国際原子力機関(IAEA)および放射能影響調査 委員会設置の決議案を可決(12月) ・IAEA12カ国会議、規約草案で合意設立(4月) ・米がビキニ環礁ナム島上空で水爆投下実験(5月) ・英がオーストラリア沖モンテベロ島で原爆実験(6月) ・米シカゴで民間初の工業用原子炉が運転開始(6月) ・米ニューヨークで国際原子力機関設立会議開催、81カ国 が参加(9月) ・欧州6カ国が欧州原子力共同体(ユーラトム)を発表(2月) ・ソ連が仏にユーラトムでなく全欧州原子力機構設立を提案 (3月) ・英が第1回水爆実験をクリスマス島付近で実施(5月) ・米が一連の核爆発実験を米ネバダで実施(5月) ・IAEA発足(7月) ・ユーラトム条約発効(1月) ・英が水爆実験をクリスマス島で実施(9月) 1959 1960 ・仏がサハラで初の核実験に成功(プルトニウム型、79キロ トンで広島型の4倍)(2月) ・7カ国が参加する欧州原子力産業会議(フォーラトム)設立 (7月) ・ソ連が原子力潜水艦の保有を公表(10月) 1961 ・米が太平洋で大気圏内核実験を再開(4月) ・IAEAが初の原子炉査察を実施(6月) ・米のプルトニウム炉が臨界(11月) ・米国がタラプール(Tarapur)原子力発電所 ・米がネバタで地下核実験を再開し、ソ連が抗議を表明(2 1963 (TAPS)向けに沸騰型軽水炉(BWR)2基をイン 月) ドに提供することで合意(8月) ・英の国産第1号原子力潜水艦進水(12月) 1962 インドの核関連活動の歩み(2) 年 インドの核開発関連動向 財団法人安全保障貿易情報センター(CISTEC) 西側の核関連活動、国際機関、国際レジーム及び 関連条約等の主な動き ・カナダがインドにラジャスタン(Rajasthan)原子 力発電所(RAPS)1号機(CANDU炉)を建設する ことで合意 ・ユートラムが高速炉に必要な濃縮ウランとプルトニウムを 1964 ・米General Electric社がTarapur原子力発電所 米から供給を受ける協定を締結(2月) (TAPS)の2基のBWR(16万kW)の建設を開始 ・金属ウラン燃料再処理工場(トロンベイ再処理 施設)の操業開始。 1965 1966 ・仏が南太平洋のムルロア環礁で核実験(7月) ・仏の初の原子力潜水艦が進水(3月) 1967 ・仏が濃縮ウラン生産開始と発表(4月) ・国連が核拡散防止条約(NPT)支持決議を可決(6月) 1968 ・モスクワ、ロンドン、ワシントンでNPT調印式(7月) ・Tarapur原子力発電所(TAPS)の2基のBWR (16万kW)の運転開始(10月) 1969 ・フランスがインドと高速炉協力協定を締結し高 速試験炉(FBTR)の建設に協力 ・インド議会が原子力開発10ヵ年計画を承認 〔1980年までに270万kWの原発を開発〕(8月) 1970 ・インドのガンジー首相がインドによる平和利用 ・米ソ両国の批准書寄託などによりNPTが正式発効(3月) のための地下核爆発技術を研究中と発表(11 月) 1971 1972 1973 ・インドが平和利用目的のため地下核実験を 行ったと発表し、カナダがインドへの原子力援助 を停止すると発表(5月) 1974 ・国際エネルギー機関(IEA)が正式発足(11月) ・フランス、1969年に締結した高速炉協力協定 により、高速試験炉(FBTR)の建設に協力して いたが、協力を中止 ・カナダがインドへの原子力援助を中止-原子力 ・米商務省がNPT未批准国への原子力機器24品目の輸出 1975 機器、特殊核物質の輸出を禁止すると発表 規制を決定(9月) ・カナダがインドとの原子力協力協定を恒久的 1976 に停止と発表(5月) 1977 ・タラプール再処理工場(PREFERE)が慣性 ・原子力供給先進国15カ国による原子力平和利用先進国間 ・仏の援助でKalpakkam高速増殖試験炉が建設 会議(通称ロンドン会議)で原子力資材等の移転に関するガ 1978 (~1979年) イドライン(ロンドン・ガイドライン)を公表、原子力供給国グ ループ(NSG)発足(1月) ・ソ連がインドに250トンの重水を供給することを 1979 合意 ・インド、原子炉建設に関してフィンランドからの 技術援助に関する覚書(MOU)に調印(2月) ・インド、ソ連から最初の重水を受領(5月) ・米国が1963年の制約に基づき、米国が 1980 Tarapur原子力発電所(TAPS)に濃縮ウランを 供給。しかし、米原子力法の改正で原子力輸出 にIAEA保障措置適用が条件となり、1980年以 降タラプール用濃縮ウランの輸出を停止 1981 ・仏がタラプール用の濃縮ウランを米国に代 1982 わって供給することに合意(11月) ・仏国が、タラプール用の濃縮ウランを米国に代 1983 わって供給 (1992年、仏国のNPT加盟に伴い供 給を中止) 1984 1985 1986 ・ミサイル技術管理レジーム(MTCR:Missile Technology 1987 Control Regime)発足(4月) インドの核関連活動の歩み(3) 年 インドの核開発関連動向 ・ソ連がインドに核攻撃型潜水艦(SSN)INS Chakra(露名は670型潜水艦)が、「訓練目的」で 1988 3年間リース契約で提供 (SNNは、1991年にソ連 に返還)(2月) 1989 1990 1991 1992 1993 1994 ・中国、仏国に代わってTarapur原子力発電所 1995 (TAPS)用の濃縮ウラン燃料を供給。 1996 財団法人安全保障貿易情報センター(CISTEC) 西側の核関連活動、国際機関、国際レジーム及び 関連条約等の主な動き ・世界原子力発電事業者協会(WANO)がモスクワで設立(5 ・湾岸戦争が勃発(8月) ・ココム解体(3月) ・IAEA総会で核実験中止を決議(9月) ・ワッセナー・アレンジメント(WA:Wassenaar Arrangement)発 足(7月) 1997 ・インドが地下核実験を実施(5月) ・中国がTarapur原子力発電所(TAPS)用の濃 縮ウラン燃料供給をインドの地下核実験を理由 1998 に停止 ・カルパカム再処理プラント(FRFRP)の第一系 列のホット運転開始 ・インド11番目の原子炉カイガ(KAIGA)2号機が 初臨界(9月) 1999 ・インド12番目の原子炉のRajasthan原子力発電 所3号機が初臨界(12月) 2000 ・ロシア、Tarapur原子力発電所(TAPS)の燃料 2001 源としてLEUを供給 ・印露協定に基づき、クダンクラム 2002 (Koodankulam)原子力発電所1、2号機 (VVER、100万kW)の建設が開始(2月) ・インドがタミルナドゥ州カルパッカムに高速増殖 2003 原型炉RFBR(FBR:50万kW)建設計画を閣議で 決定(9月) 2004 ・NSG総会が中国などの新規加盟を承認(5月) ・インドが原子力安全条約に批准し、批准文書 をIAEAに寄託(3月) ・ブッシュ米大統領とシンインド首相が民生用原 子力、宇宙およびハイテク分野での協力拡大を 骨子とした共同声明を発表(7月) 2005 ・英国政府が対印原子力輸出の規制緩和方針 を表明(8月)、民生用原子力エネルギー分野で の英印協力に合意(9月) ・仏印首脳が原子力協力に関する共同声明を 発表(9月) ・インド原子力活動の民生/軍事分離計画に関 する米印合意(3月) ・ロシアがインドのタラプール原子炉2基に焼く60 tのウラン燃料を供給することで合意(3月) 2006 ・インド原子力発電公社ジェイン社長が東京で 2020年までの原子力発電開発規模を4000万kW と言明(4月) ・インドで建設中のタラプール3号機(加圧重水 炉)が初臨界(5月) ・米国とインドが、米印民生用原子力技術協力 協定案を完成させたと発表(7月) 2007 ・インド原子力委員長のカコドカール委員長が IAEAでエルバラダイ事務局長と保障措置協定 締結に向けて協議(11月) ・インドとロシアがインドクダンクラム原子力発電 2008 所にロシア製原子炉4基を建設することで合意 インドの核関連活動の歩み(4) 年 インドの核開発関連動向 財団法人安全保障貿易情報センター(CISTEC) 西側の核関連活動、国際機関、国際レジーム及び 関連条約等の主な動き ・インドとカザフスタン、原子力協力協定に調印 (1月) ・インドが民生用原子炉を国際原子力機関 (IAEA)の査察下に置く「保証措置協定」に調印 (2月) 2009 ・インドとアルゼンチンが原子力協力協定に署 名(10月) ・シン印首相とカナダのハーパー首相が民生用 原子力協定に署名(11月) ・シン印首相とメドベージェフ露大統領が民生用 原子力協定に署名(12月) (資料)The Nuclear Threat Initiative(http://www.nti.org/)、「インドの原子力等を巡る状況」、千崎雅生、日本原子力研究開発機構 核不拡散科 学技術センター、「インドに見るアジアの原子力開発」、佐藤浩司、日本原子力研究開発機構 次世代原子力システム研究開発部門、「インドの 原子力開発 基礎資料」、国際問題懇談会(第1回) 参考資料第2号、内閣原子力委員会、日本原子力産業協会監修「原子力年鑑2010」日刊工 業新聞社などの情報を基にCISTEC作成