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「北海道150年事業基本方針(原案)」への意見募集結果(PDF:1238KB)

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「北海道150年事業基本方針(原案)」への意見募集結果(PDF:1238KB)
「北海道 150 年事業基本方針(原案)
」への意見募集結果
1
意見募集の概要
2018 年(平成 30 年)に、本道が「北海道」と命名されてから 150 年目の節目を迎えるに当たり、
北海道 150 年道民検討会議(委員長:北海道大学総長
山口佳三)で策定を進めている「北海道 150
年事業基本方針(原案)
」に対するご意見を募集し、ご意見の趣旨を今後の策定作業に反映するもの。
2
意見募集期間
平成 28 年8月9日(火)~平成 28 年8月 31 日(水)
3
意見募集結果
次のとおりご意見の提出があった。
区 分
個 人
団 体
4
提出者数 提出意見数
11
16
4
4
いただいたご意見の内容
(事務局に提出された順に掲載しています)
№
1
ご意見の内容
・関連推進施策については、道民生活に深く関わる道有財産の維持管理施策・事業も
盛り込むべきだと考える。例えば、道が所有・管理する老朽化した施設を改修・補強
する事業や、劣化が進んだ北海道道を重点的に補修する事業といったようなものも追
加したほうがよいのではと考える。
2
・関連推進施策の人材育成事業については原案に記されるような対外的に活躍する人
材の育成に限らず、地域課題の解決に資する人材の育成も必要ではないかと考える。
また、昨今の北海道における少子高齢化や人口減少を考慮すれば人材育成の対象は若
年層にとどまらず、中高年層にも拡大して生涯現役社会を目指すような施策を展開す
べきと考える。
3
・150 年記念事業の一部については道教委(所管機関含む)で実施すると考えるが、特
に人材育成事業の分野においては知事部局と道教委の間で縦割りの弊害が生じやすい
ため、しっかりと連携して取り組んでいただきたい。
4
・現在北海道議会庁舎の建て替えが検討されているが、道民の間では建て替えの是非
について異論もあることから、本事業を政治利用して建て替えを正当化したり、ま
た、カモフラージュしたりするというようなことはぜひとも控えていただきたい。
5
安政 4 年から明治 2 年にかけて松浦武四郎の北海道探索の道筋や、その後の札幌本府
設置するにあたり初代開拓使判官 島 義勇たちが函館から辿った道筋をいま一度明
らかにするため、舞台やドラマ・映画などを制作して欲しいと思います。先住のアイ
ヌ民族暮らしを尊重していた松浦武四郎の北海道の理想郷の姿が見えてくると思いま
す。
6
北海道 150 年事業として、Ⅰの記念セレモニー Ⅱの北海道みらい事業 に加えて、
Ⅲの 150 年を契機として中長期(開道 200 年)に向けた、「北海道自立のビジョン」
を構想し、日本(世界)にどう貢献するかを明らかにすることが、より重要であり当
- 1 -
世代が果たすべき後世代への責務とも考え、私見を述べさせて頂きます。
「構想」の鍵は、第一に現状がトレンドとして「危機的」であると認識すること。第
二に北海道の有り余る「潜在力」を引き出し、経済的「付加価値」と「幸福度」の双
方を極めること。 ポイントは経済活動における「付加価値」にあります。
「付加価値」の向上は、個人所得・企業収益の増加で消費と投資を促し、道税収増で
所得の再配分を可能にします。 加えて、国内外での競争力を強化することによって,
「域際収支」の改善を果して北海道の体力を高め、道民の「幸福度」を醸成します。
ひいては、食料やエネルギーの自給、人や文化の交流によって、日本の繁栄や世界の
平和と福祉に大きく貢献することになります。
具体的には、道内の産業振興が生命線であり、三つの基準「付加価値」「域際収支」と
「国際基準」を指標に、五つの相対的優位産業、
「一次産業」
「食品加工」「観光産業」
「新エネルギー」
「0エネ住宅」を軸に、関連産業(IT・機械・建設 や 教育・研究・
金融 等)をマトリクスで強化することが重要です。
その実現には極めて戦略的な施策や、個別のプロジェクトの立ち上げが必要になり
ますが、産業別・生産物別に「域際収支」「付加価値」及び「国際基準」で分析・評価
することによって、必要な戦略的施策やプロジェクトは、自ずと明らかになります。
現段階では、今まで知り得た情報や知見から、以下のテーマが想定されます。
1) 一次産業での戦略品目の策定と、「施設園芸」
「放牧酪農」「栽培漁業」の展開。
通年営農。安全・安心をキーにしたブランド化。
2) 食品加工について原料材料基地からの脱却、道の「フードピア構想」の復活。
生産地加工 (含む6次化) 国内外有力企業の誘致
現地法人化。
3) 観光産業での多様な国内外客の大幅増加に備えた「施設インフラ整備」。
美しい四季(特に冬季)と食と人、IT の最大活用。
4) 新エネルギーでは「地産地消・地域電力会社と移出インフラの整備」
。
国内有数の再生可能エネルギー賦存量の有効活用。移出 (水素 他)。
5) 0エネ住宅では、
「先導的住宅技術の普及 住宅性能表示 住居費率低減」
。
住宅の高価値化(耐久 耐震 快適) 中古住宅の再生と流通。
これらの推進に当たって、道内の四大企業群である、農協・JR・空港・北電の時代の
変化に即した、新たな機能の創出への挑戦が期待されます。
以上の遂行によって達成された、地域産業の振興や経済的余力は、25 年後・50 年後
には、豊かなコミュニティーを形成に寄与し、生産性と幸福度の両立を可能にしま
す。
その結果、道内の少子高齢化(子育て・医療・福祉)若い担い手の不足と云った喫緊
- 2 -
の課題や、国レベルの大幅な財政赤字や輸出競争力の低下への処方にもなると考えま
す。
北海道は、国土領海 自然環境 人材知見 を初め豊かな資源に恵まれています。
足りないのは【長期のビジョン】と【変革への覚悟】ではないでしょうか。
開道 150 年を機に、恒常的な【開道200年(2068)プロジェクト】を立ち上
げ、誰もが住みたくなり旅したくなる、生産性と幸福度の高い、北海道の創生に着手
することを提案します。
私は、全くの私人(現 パナソック OB 道経連 個人会員)です。 以上の私見は、三
年前から取り組んでいる一人プロジェクト【開道200構想】から得た結論です。
追記 「構想」の実現には、北海道庁の強いリーダーシップ 地方自治と住民参加
産学官のベクトル一致 国への提言と理解
国や世界への貢献
そして、最大の鍵になる 人材の育成と集積 などの視点が欠かせないこと
は云うまでもありません。
完
7
北海道150年事業として、将来、世界を担う若者を北海道に参集してサマーセミ
ナーを開催することを提案させて頂きたいと思います。
若い時に北海道(日本)の文化、風土に直接触れ、自分の目で見ることにより北海
道(日本)のよき理解者になり、それぞれの立場で北海道の魅力を世界に発信するこ
とも期待できます。
これからの少子高齢化、人口減少傾向の中、将来世界を担う若者が北海道に毎年集
う事業を是非この機会に創設して頂ければと願っております
世界の次世代リーダー交流事業(案)
将来、世界を担う若者を対象にサマーセミナーを北海道で開催する。
〇名
称
「世界の次世代リーダー交流会議」
〇目
的
国際平和のため崇高な倫理観、責任感、決断力、行動力を持ち人格を備えた若者が
北海道に参集し、国際平和、宗教紛争、地球温暖化等の環境問題、食料問題、エネル
ギー問題、人権問題など諸課題を共に考え交流を深めることにより、将来、世界平和
や恒久的なサステナブル社会の形成のため協力するネットワークづくりの一助となる
ことを目指す。
〇日
程
〇開催場所
7月~9月の間の1週間程度
札幌近郊 大沼(大沼国際セミナーハウス) 他、道内
〇対象 18歳~30歳
30名程度
・国際問題に高い意識と関心を持つ世界中の若者
- 3 -
・国際社会の次世代リーダーとして期待される若者
・倫理観、責任感、決断力、行動力、人格を備えた若者
〇内 容 (カリキュラム)
平和と安全 宗教問題、環境問題 食料問題 エネルギー問題 人権問題 国際法
セミナー、ワークショップ、ディスカッションなどを通じて、平和な社会の実現、
他宗教の理解、環境問題、人権問題、異文化の理解、食料問題、エネルギー問題など
の国際的問題に関するアプローチや解決策などを共に考え、国境を越えた連携を図
り、恒久的な国際平和に貢献していく。
〇期待される成果等
・ネットワークの構築による国際交流の促進
・国際平和や異文化交流等
・北海道が世界を結ぶ架け橋の役割を果たすと共に、同時に北海道の活性化に貢
献。
・北海道での交流が相互理解を深め、参加者が良き北海道の理解者となることが期
待される。
・北海道の自然環境や食、観光、文化等北海道の魅力をそれぞれの立場で世界に発
信することも期待される。
8
「北海道 150 年事業基本方針(原案)」への意見です。
http://mog.la/
「笑いの効用と医療観光」
日本の病院に中国人が殺到!4 泊 5 日で 100 万円、
訪日「健康診断」ツアーが大盛況 深刻な大気汚染で高まる健康不安
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/46957#
『同社はこれまで人材ビジネスを手掛けていたが、13 年から中国人富裕層向けの医療
ツーリズム(医療観光旅行)事業を開始した。
医療と観光をセットにして販売するもので、医療にプラスアルファの付加価値をつけ
ているのが魅力。
「爆買い」だけでなく、最近ではこうした新しい形態の日本ツアーに注目する中国人
が増えている。
「驚いたのですが、中国の中高年の方々は、採血をしたことがほとんどなく、これま
で病院できちんとした医療を受けた経験もあまりないようなんです。
医師が検査内容や結果を丁寧に説明すると、それだけで感激し、非常に喜んでくださ
います。
』
医療観光は今の中国ではとても需要が有ると思います。
爆買いが終わりそうになってきた今だからこそ、観光資源として必要だと思います。
富豪だけで無く、一般の人達の訪日検査ツアーを遣って観光しながら、ワンコイン検
査をして、その結果でスーパーの中などのドラッグストアに行って貰う。
中国語などが分かる薬剤師さんが居ると、観光客の皆さんは喜ぶのではと思います。
自分で勝手に薬などを買うので、トラブルが少ないのではないかと思います。
ワンコイン検査
- 4 -
http://carepro.co.jp/onecoin/about.html
<法人向け>出張イベント企画
http://carepro.co.jp/onecoin/
北海道とセブンイレブンやヨーカドーなどの企業が組めば、うまくいくのではと思い
ます。
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/tkk/kyodo/SEJIandY.htm
ドラッグストアに薬が無ければ、都合の良い免税の所のスーパーやコンビニに、届け
て貰うと観光客は嬉しいと思います。
ついでに他の物も爆買いでなくても、誘導して買って貰う事が出来ます。
韓国での中国人客の美容整形産業が衰退しているそうです。
観光は浮き沈みが大きいので、中国だけでなくアジアなどの観光客の国々の社会保障
を兼ねた医療観光は、一つの国が来てくれなくても、安定的に観光事業が続きます。
道庁は身体に良い食べ物と、 自然豊かな空気の良い観光地を売りにしようとしていま
したので、医療観光にとても役立つと思います。
他の国や地方も、上手く行けば真似してきますので、デズニ―のようなキャラクター
が有るからこそ守られていますので、北海道もキャラクターなどが必要になってきま
す。
当法人や放送作家の砂川一茂氏や教文13丁目笑劇一座の人達と、カルチャーナイト
などで体験喜劇を行っています。市民としての文化のキャラクターで出ています。
http://www.culture-night.com/sisetu/mogura.php
http://mog.la/node/2855
笑いは心と身体にとても良いものです。
体験喜劇は、日本独特のものですので、中国人(外国人)の方が対象であれば、翻訳
する通訳の方が必要になります。
ただ、喜劇(コメディー)は万国共通のものですので通訳してもらいながら、それぞ
れの国にある笑いの文化を作り上げたいのです。
笑いの効用の体験喜劇など楽しんで貰って、大きなスーパーで美容(化粧)も遣っても
らって、素敵な服も買ってもらい、その服を着て中国に帰ったら、健康になったり美
しくなる姿こそ、広告宣伝になり、リピーターや新しい医療観光のお客様が増えるよ
うな気がします。
9
また、当法人は就労継続支援を遣っています。
将来、心が辛い人達の療育にかねて、捨て犬、捨て猫の支援の就労支援で出来たらと
考えています。
困難な人達の心の療育の為にも、お金のかかる捨て犬捨て猫の事業には、癒しの観光
などでのお金を稼ぐ為にも必要だと思っています。
人に捨てられて来たもの同士の愛情の育ち合いです。
捨て犬、捨て猫もキャラクターになるものと思います。
犬猫が幸せになった姿を観光客に見せる事は、癒されると思います。
- 5 -
出来れば、北大獣医学部と提携して遣りたいと思っています。
癒しの観光の見える観光資源だと思います。
国内旅行としては、犬や猫との旅などの施設との連携なども考えられます。
団塊の世代が退職し子育ても終わり、犬や猫が家族として一緒にいたいとのニーズ
で、捨て犬、捨て猫の譲渡会の旅などの企画も出来ると思います。
就労継続支援に来る人達の、自己肯定感や世の中に必要とされているという事での実
感を医療観光などで、行いたいと願っています。
障がい者の人材育成事業でも有りますので、宜しくお願いします。
10
提案事項
1.北海道新幹線ルートについて
提案 新函館北斗~七飯大沼~鹿部~室蘭~苫小牧~千歳~札幌
噴火湾海底トンネル
理由 1 道央圏からの展開
2 工事区間の短縮
3 運行時間の短縮
11
北海道150年に向けて、このような道民の意見集約は、道と道民が共に取り組め
る最初の機会として大変意味のあることだと感じました。このような機会に感謝申し
上げます。
その中で一つ疑問に感じる点は、この意見集約の実施や、基本理念の「自分達の力
で創っていく概念を持ち」という意識をどこまでの道民に伝わっているのかという点
です。
これから取り組みがより具体的になっていく中で、北海道を愛する多くの方が関心
を持ち、自ら参加するためにも、現時点での種まき(発信力の強化)や様々な企業・
団体との連携が必要不可欠だと感じています。例えば、より多くの若者に関心を持っ
てもらうなら、北海道のゆるキャラによる、ツイッターやインスタなどで取り組みを
アップすることに加え、自分たちも体験してみたい、食べてみたい、行ってみたいと
感じてもらえるような記事を一緒にアップするなどの「楽しむ」要素と、北海道に関
心を持ってもらいさらに「考える」ことができるコンテンツ作りなどです。
道民がより参加しやすく、一人ひとりが北海道のことを考える機会をさらに多くの
人たちを巻き込んで取り組んでいくことが大切なのではないでしょうか。
12
北海道 150 年文庫の編纂を提案します。
過去に札幌文庫、HTB が 30 年ほど前に編纂した北海道豆文庫などがあります。北海
道 150 年事業は、北海道のこれまでを受け継ぎ、次の 100 年 150 年に受け継ぐこと
が理念と存じます。時系列は、アイヌの歴史、江戸末期から明治期、大正、昭和終戦
前、終戦後、そして未来へのシーズ。基本テーマは「北海道の人々の営みと北海道の
自然」1 テーマ一冊として順次刊行。名称は「北海道歴史未来文庫」
。各巻のテーマと
エピソードは広く公募とします。 ランダムですが例えば 「茨戸川と漕艇場、硫黄山
とマッチ、豊平川の渡し守、黒曜石とアムール川、北海道の縄文、豊平川のカイギュ
ウ化石、軽川金山、根釧パイロットファーム、イザベラ・バード、サラ・C・スミス、
尾岱沼の打瀬船、北海道産ロケット」 一冊は 20 頁程度の読みやすい分量とします。
- 6 -
専用 WEB サイトを設置し各巻を自由に閲覧できるとともに、国内外から各エピソード
に関する情報提供を求め、エピソードを深化させます。以上です。
13
私は自分のルーツ研究の延長から東北~北海道の歴史を勉強しているものです。勉強
中の未熟な知見ながら意見を述べさせていただきます。
拝見した事業案については、正直言葉が上滑りしている印象を受けます。理由は「何
をもって」基本理念・テーマ・姿勢のベースとするのか、明確ではない気がするため
です。
「道民の精神的豊かさの源」に「縄文文化」
「アイヌ文化」がありますが、具体
的にどのあたりが我々の精神に影響を与えているのかピンときません。少なくても自
分はピンときていません。
14
ズバリ、もっと「記念セレモニー」の企画のベースに、歴史を振り返り、未来へのヒ
ントを探るシンポジウムを持ってくるべきだと思っています。G7サミットで例える
と、首脳会議的な軸となるイベントです。外務大臣会合などにあたるのがその他のセ
レモニー事業です。
ここでいう「歴史」は、幕末から明治維新からの歴史なんて浅いものではありませ
ん。縄文時代から昨日までの歴史です。そしてそのシンポジウムは1回ではなく、「市
民カレッジ」の拡大版のように、時系列ではなく、テーマ別にとして全10回ぐらい
のシリーズとします。イメージとしては、北海道大学が毎年開催している「サステナ
ビリティウィーク」です。毎年決まったテーマのもとに、各学術分野で特化した国
際・国内会議を開催するというものです。150年事業では、歴史と今の北海道の文
化や産業などとリンクさせるような内容をテーマとして開催し、道民はそこでようや
く北海道の深い歴史を理解し、今まであやふやだった道民としてのアイデンティティ
を持ち、未来へヒントを見つけるためのスタート地点に立てるのではないでしょう
か?それがあれば「北海道みらい事業」は未来へのヒントを発展させる事業となり、
「関連推進事業」は150年事業の、流行り言葉でいえばレガシー的なものにすると
いう流れにすることが出来るのではないでしょうか?
シンポジウムのテーマ例は次の通りです。
A「縄文人はどこに消えた?アイヌのルーツ」
本州の歴史軸とは異なる北海道の歴史軸から、サハリン、東北地方に分布していたア
イヌのルーツを探る。
B「北海道は貿易の地だった!実は国際都市だった蝦夷地を再発見」
五穀が育たない地での生き残り策は交易だった!北からもたらされる交易の品は薩摩
から海外へ展開されていった。全く閉鎖的ではなかった蝦夷地のインターナショナル
な経済を学ぶ。
C「北海道は実はすでに多文化共生していた!地域にみる本州との共通点」
一概に「和人」と呼ばれる人たちも、昔は異なる地方から入植してきたひとたち。江
戸時代は関所があり、ある意味閉鎖的だった各地域(藩)はそれぞれの言葉と文化が
発展していた。そんな人たちが集まった開拓地では言葉も通じなかったが、それぞれ
の文化と言葉が融合していった今を知る。
D「札幌農学校はインターナショナルスクールのはしり!?グローバル人材育成ノスス
メ」
英語で行われた授業やキリスト教精神の教えなど、のちに国際的に活躍した新渡戸稲
造などグローバル人材を輩出した札幌農学校の成功例を探る
- 7 -
E「武士が作った!?食の王国・北海道はこうしてできた」
今や世界に認められる北海道の食。北海道農業の礎に開拓時代の武士の活躍があっ
た!
今の伊達市にて、開拓の功績が認められ、農業家として男爵に列せられた亘理伊達
家・伊達邦成公や屯田兵の苦労と支えた武士の誇りから新しい農業への取り組みな
ど、温故知新の精神を学ぶ。
これらのシンポジウムではテーマごとにいろんな角度から、専門家に発表していただ
き、議論を深めていただきたいと思います。あくまでも「歴史から未来を学ぶ」コン
セプトです。それが「関連推進事業」へつながると思います。また、現状の事業案で
気になる点としては、各市町村の絡み方です。各市町村によって開基年数が異なり、
「北海道 150 年」といっても、絡み方が難しいと思いますが、上記のようなテーマ毎
のシンポジウムが軸になると絡みやすいと思います。
正直、私の印象として「ごり推し」されるアイヌ文化推進を苦々しく思っています。
理由は自分が和人で彼らの文化は自分の文化ではないからです。しかし、歴史を読
み、イザベラ・バードなどの外国人が書く彼らの姿は、なぜ義経のことを知っている
のかなど、大変興味深いものがあります。また、地方の古老が語る開拓話でもアイヌ
の方と協力したり、親切にしてもらったり、大変な開拓の苦労の中にも心温まる話も
多く出てきます。もっと色眼鏡なく、被害者加害者意識もなしに、フラットに歴史を
語れると本当に面白い北海道の歴史を学べると思っています。美幌町のアイヌの酋長
の孫が語る開拓話に、昔の暮らしには今更戻りたくない、入れ墨もしたくないという
母親の話が出てきたりします。残したいと思う人がアイヌ文化を残すということに意
義があるのでしょう。そう考えると、北海道を代表する文化としてアイヌ文化ばかり
を推すのは、和人の子孫である大多数の道民にとっては、良いことなのでしょうか?
自分のルーツに関係ないことには誇りは持てないと思います。ということは、全く盛
り上がらないということにはならないでしょうか?どちらか一方に偏るのではなく、
お互いに歩み寄った流れを作りたいものです。
人間は人間である限り、どういう形であれ争います。それは和人とアイヌに限らず、
和人同士でも同じです(村八分という言葉があるのですから!)
。そのため、何かこと
さら特別なことのように負の歴史だけをクローズアップせずに、人間らしい「共存」
と「争い」の歴史を、未来の教科書として学び直すのがこの 150 年事業の重要なポイ
ントだと私は思っております。
また、今回は松浦武四郎がキーパーソンになっていますが、彼を軸にすると北海道の
歴史を語るときに、その歴史幅を狭めてしまいます。北海道の名付け親的に語る程度
にした方がよいと思います。生意気を言わせていただくと、武四郎は果たして、開拓
使、松前氏とさかのぼり、蠣崎氏=武田氏、安東氏、安部氏と蝦夷に関わる和人とア
イヌの「共存」と「争い」の歴史を知ったうえで、色々語っているのでしょうか?自
分が見た目の前の一場面だけで物事を判断していないでしょうか? いつの時代であっ
ても、歴史について未来の価値観で断罪しては本質が見えなくなります。彼をキーに
しすぎると、どうしても色眼鏡でみた基準に基づくことを懸念します。
余談となりますが、東北の歴史を調べていると安部貞任なる人物が登場し、前9年の
役、後3年の役で朝廷と争いますが、彼は東北地方にいた蝦夷(=アイヌ)をルーツ
に持っているという逸話があります。そんな人物の子孫は安東氏で、そんなルーツが
あるからこそ、鎌倉時代には蝦夷代官としてアイヌと渡り合えたと推測できる本州の
- 8 -
歴史につながる話があります。またアイヌも突然幕末から和人と交易を始めたわけで
はなく、交易のために、アムール川付近まで進出し、中国の元軍との戦いの歴史もあ
ります。奥州藤原氏もそこから手に入れた珍しい北の交易の品をもって朝廷に収めて
いたという話もあります。また奥州藤原氏は安部氏とも婚姻関係があります。それだ
け色々と歴史はつながりが深いのです。
安部貞任の姿は、色白で身体も大きかったと「陸奥話記」に記録がありますが、これ
は明治11年にイザベラ・バードが、1618年に宣教師ジェロニモ・アンジェリス
が語るアイヌの特徴と同じであるところに、安部貞任が蝦夷の子孫だと思わせる歴史
を楽しむ面白さがあります。
広い広い目線で歴史を見つめると、北海道という土地は、無理なく道外や海外へ事業
を広げられる素晴らしい歴史をもつ土地だと思います。もう「北海道には歴史がな
い」とは言わせない!という気概をもって、ぜひ未来志向で何の利害関係もなく事業
を盛り上げたいですね。
15
北海道開拓の功労者37名を祀る北海道開拓神社に、日本最大の重量4.5トンも
の大みこしがあることをご存じでしょうか。
現在2年に一度行われている「開拓神社大みこし渡御」は、以前は3年に一度大み
こしをクレーンとトラックで開拓神社から三越前まで運び、三越前からすすきの交差
点前までの間を道内外の神輿会の担ぎ手によって渡御しておりました。
和っしょい北開道は、平成16年に故坂本眞一氏(元JR北海道会長)が中心とな
って結成され、それまでみこしに触ることさえ難しかった一般市民にみこし渡御に参
加する道を開きました。
平成22年からは、開拓神社から三越前までの往復路すべてを人の手によって曳い
て運行することになりました。平成24年からは、女性のみで担ぐ女みこしも出せる
ようになり、同年の渡御では、戦後はじめて道庁赤レンガの前庭において渡御が行わ
れました。
まつりとみこしには人と人とをつなぐ力があります。とりわけみこしを担ぐと、自
ずと担ぎ手に感謝する気持ちが沸き上がります。また、みこしを曳き、担ぎ、みこし
に触れることは、先人の不屈の努力に思いをはせる機会になると考えます。
北海道150年は、知事が仰っているとおり、道民が「先人が積み重ねた努力・歴
史を振り返り、次の50年につなげる」スタートを切る年になります。北海道がこれ
までも、そしてこれからも、人と人とのつながりがどこよりも強い大地として発展す
るために、
「開拓150年記念大みこし渡御」を実現したいと考えています。
「開拓150年記念大みこし渡御」には600~800名の担ぎ手が必要となりま
す。この大みこしを先頭に女性みこしをはじめ、全道各地から10~20基ほどの大
人みこしと子供みこしが集結しますと、曳き手、担ぎ手は総勢で5000~6000
人の規模に達することが予想されます。
みこし渡御当日の夜には「開拓150年記念大花火大会」も開催してはいかがかと
考えています。
150年の節目の「開拓150年記念大みこし渡御」と「大花火大会」を、開拓以
前からの先人であるアイヌの人たちとともに祝いたいと考えております。
和っしょい北開道は北海道の未来が世界に誇りうる信頼と感謝に満ちた人がつなが
る力にあふれた大地となるために全力を尽くします。
- 9 -
よろしくご検討いただければ幸いです。
16
2013 年よりアウトドアガイドや観光関係者とともに阿寒クラシックトレイル研究会
を結成し、松浦武四郎の足跡を辿る古道をトレッキングルートとして再整理し、歩く
イベントを開催しております。我々の活動コンセプトは「温故知新」で歴史や文化を
掘り起こし、そこに体験や交流を加味したあらたな観光文化を北海道に根付かせたい
とおもっています。
我々は主に地域(阿寒湖温泉)の基幹産業である観光振興のため、若者の働く場と
してのガイド業やアウトドア産業の活性化を目標とし、国内のみならず国際的にも北
海道の魅力を発信したいとおもっております。2018 年にむけて、東海地域には武四郎
の蝦夷地探訪ツアーとして、この記念事業のなかでPRできればとおもっておりま
す。あわせて、東北海道各空港と名古屋中部国際空港などとの路線拡大につなげる官
民連携のひろがりの一つの力として、阿寒クラシックトレイルツアーが協力できた
ら、と思う次第です。
私は 2018 年から東京オリンピック 2020 までの 3 ヵ年を「北海道みらい事業」の
実施期間に位置づけてはと提案します。基本姿勢の「未来志向」
「価値創造」「道民一
体」にはそれなりの時間がかかるのと、
「世界の中の北海道」という視点は観光はじ
め、これからの北海道にとっては欠かすことの出来ない方向性です。だとすれば 2019
ラクビーワールドカップは北海道にとって重要な交流機会を生みます。ラクビー発祥
のイングランド及び英国を宗主国とするラクビー強豪国はいずれもバードウォッチン
グやアウトドアの盛んな国々です。札幌予選の来客を探鳥ツアーで道東へ。北海道の
鳥タンチョウをシンボルに北海道をアピールする絶好の機会と考えます。
東北海道は、函館新幹線や東京オリンピックなどの華々しさを見つめながら、自ら
変革する気概をもって、この地ならではのアウトドアスポーツ・アイヌ文化や観光資
源の有効な活用策を具体化しなければなりません。その契機として当該事業が推進力
になることを願っています。
17
「北海道」の開基以来、北海道の産業・生活文化および北海道らしい景観形成の発
展に寄与してきた出来事に「牧畜・酪農文化の展開」が考えられる。札幌農学校にお
けるお雇い外国人の農場経営、北海道庁による真駒内種畜場や農商務省による月寒種
畜牧場と滝川種羊場など。さらに、民間の宇都宮仙太郎や出納陽一、黒澤酉蔵らによ
る雪印乳業(株)や酪農学園大学の創設など、大学の研究機関と民間企業が連携して北
海道に牧畜・酪農産業の基盤を構築し展開した足跡が、関係資料から読み取れる。ま
た、牧畜・酪農産業の北海道での歴史的展開には、サイロと腰折れ屋根(ギャンブレ
ル屋根)畜舎の建設が結びついて広がり、いわゆる北海道らしい牧畜景観を形成して
きた。しかし、牧畜・酪農産業の分野でも機械化や合理化が進み、現在ではサイロも
腰折れ屋根畜舎も消滅しつつある。
北海道 150 年の歴史の中で、一次は北海道の広範囲にわたり展開していた牧畜・酪
農産業の足跡を、次の3つの視点から取り上げるアイデアを提案したい。
① 歴史的視点 :・北海道における牧畜・酪農産業の発展
・大学機関と各農場施設
・北海道庁の各農場施設
② 食文化の視点:・牛乳と牛乳の加工食品
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・北海道産のいろいろなチーズ
・健康食品としての乳製品
③ 景観的視点 :・サイロについて(模型をつくる)
・腰折れ屋根(ギャンブレル屋根)畜舎について(精巧な模型を
つくる)
・北海道らしい酪農景観の観光への活用
Ex.酪農景観めぐり、フットパス、乳製品やチーズ料理を食べる
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北海道は日本の食料基地としての役割を果たしている中、「食・観光」に関する取組を
重要視すべきではないかと思われます。
また、150 年の歴史の中で培ってきた食の歴史はもとより、未来に貢献する事業への
サポートや支援の拡充が最も必要ではないかと思われます。
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Ⅱ
北海道みらい事業
●「北海道」の見つめ直しと継承
・開拓期の歴史(お雇い外国人や移住者の視点等)の情報発信
平成3年~4年にかけ、NHK で放送されたドラマ「新十津川物語」の再放送
本テーマである開拓の歴史を伝えるための情報発信媒体として、有効な手段と考
えます。
内容
明治 22 年、大洪水に遭った奈良県十津川村の被災者は北海道に団体移住した。
その中に兄とともに移住した当時 9 歳の主人公フキが、明治、大正、昭和を生き抜
いた女性の一代記で、当時の過酷な開拓生活を垣間見ることができる。(全6話)
原作:川村たかし
脚本:冨川元文
音楽:堀井勝美
主演
斉藤由紀、若村麻由美、富田靖子、林隆三、江口洋介、倍賞美津子
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本村は、今年2月に開催された「武四郎まつり」に4年前から参加させていただき
まして、記念館、武四郎関係者、松阪市長及び市役所、三雲振興局と交流を深めて参
りました。
本年度は8月4日に、竹上市長様及び記念館山本学芸員様のご来村を受け、「北海道
命名の地」をご案内し、古の武四郎の探索に心同じく「何事にもチャレンジ」する精
神を確認したところでございます。
さて、竹上市長様のご来村に際し、ご本人から「生誕200年、北海道150年に
向けた武四郎のドラマ化実現にむけ流域11市町村長様のご支援ご協力をいただける
との温かいお言葉をいただいた」と感謝の書簡が届いております。
この実現に努力すべきと存じます。
また、加えまして「ふるさと納税返礼品~武四郎セット~」の検討も要請され、こ
う言った取り組みは全国から納税を希望頂く方々へ夢と希望を抱かせる有意義な取り
組みと認識しており、実現に向けて協議を進めて参りたいと存じます。
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