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バージョン 7.x

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バージョン 7.x
IBM WebSphere Business Integration
Adapters
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Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイ
ド
バージョン 3.4.x
IBM WebSphere Business Integration
Adapters
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Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイ
ド
バージョン 3.4.x
ご注意
本書の情報およびそれによってサポートされる製品を使用する前に、 69 ページの『特記事項』に記載する一般情報をお読み
ください。
本書は、コネクター・バージョン 3.4.0、および新しい版で明記されていない限り、以降のすべてのリリースおよびモ
ディフィケーションに適用されます。
本マニュアルに関するご意見やご感想は、次の URL からお送りください。今後の参考にさせていただきます。
http://www.ibm.com/jp/manuals/main/mail.html
なお、日本 IBM 発行のマニュアルはインターネット経由でもご購入いただけます。詳しくは
http://www.ibm.com/jp/manuals/
の「ご注文について」をご覧ください。
(URL は、変更になる場合があります)
お客様の環境によっては、資料中の円記号がバックスラッシュと表示されたり、バックスラッシュが円記号と表示さ
れたりする場合があります。
原 典: IBM WebSphere Business Integration Adapters
Adapter for PeopleSoft (Version 7.x) User Guide
Version 3.4.x
発 行: 日本アイ・ビー・エム株式会社
担 当: ナショナル・ランゲージ・サポート
第1刷 2003.4
この文書では、平成明朝体™W3、平成明朝体™W9、平成角ゴシック体™W3、平成角ゴシック体™W5、および平成角
ゴシック体™W7を使用しています。この(書体*)は、
(財)日本規格協会と使用契約を締結し使用しているものです。
フォントとして無断複製することは禁止されています。
注* 平成明朝体™W3、平成明朝体™W9、平成角ゴシック体™W3、
平成角ゴシック体™W5、平成角ゴシック体™W7
© Copyright International Business Machines Corporation 2000, 2003. All rights reserved.
© Copyright IBM Japan 2003
統合ブローカーの互換性
統合ブローカーの互換性は、IBM WebSphere Business Integration Adapter
Framework バージョン 2.2.0、IBM WebSphere InterChange Server バージョン 4.1.1
および 4.2、 WebSphere MQ Integrator バージョン 2.1.0、および WebSphere MQ
Integrator Broker バージョン 2.1.0 でサポートされています。例外については「リリ
ース情報」を参照してください。
© Copyright IBM Corp. 2000, 2003
iii
iv
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
目次
統合ブローカーの互換性 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . iii
本書について . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . vii
対象読者 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . vii
関連資料 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . vii
表記規則 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . viii
本リリースの新機能 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ix
リリース 3.4.x の新機能 .
リリース 3.3.x の新機能 .
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. ix
. ix
第 1 章 コネクターの概要 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1
コネクターと PeopleSoft 間の通信 .
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第 2 章 コネクターのインストールと構成 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3
前提条件. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3
コネクターのインストール. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4
必要な変更 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4
イベント表の構造. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 8
コネクターの構成. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 9
コネクターの開始 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 11
第 3 章 コネクター用のビジネス・オブジェクトの開発 . . . . . . . . . . . . . . . . 13
ビジネス・オブジェクト・アプリケーション固有のテキスト .
コネクター用のビジネス・オブジェクトの変更 . . . . .
階層ビジネス・オブジェクトのトランザクション処理 . . .
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付録 A. コネクターの標準構成プロパティー . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 19
新規プロパティーと削除されたプロパティー . . . . . . . . . .
WebSphere InterChange Server 用の標準コネクター・プロパティーの構成 .
WebSphere MQ Integrator の標準コネクター・プロパティーの構成 . . .
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付録 B. コネクター・コンフィグレーター . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43
国際化環境におけるコネクター・コンフィグレーターの使用 . . . . . . . . . . . . . .
コネクター・コンフィグレーターの始動 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
ブローカーの選択 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
コネクター固有のプロパティー・テンプレートの使用 . . . . . . . . . . . . . . . .
ブローカーとして ICS を使用する場合のコネクター・コンフィグレーターの使用法 . . . . . .
構成ファイル・プロパティーの設定 (ICS) . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
構成ファイル・プロパティーの設定 (WebSphere MQ Integrator Broker) . . . . . . . . . .
コネクター・コンフィグレーターでの標準のプロパティーおよびコネクター固有プロパティーの使用
構成の完了 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
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付録 C. コネクター機能リスト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 65
ビジネス・オブジェクト要求処理機能
イベント通知機能 . . . . . . .
汎用機能 . . . . . . . . . .
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特記事項 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 69
プログラミング・インターフェース情報 .
© Copyright IBM Corp. 2000, 2003
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商標 .
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Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
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本書について
IBM(R) WebSphere(R) InterChange Server およびその関連ツール・セットを、
IBM(R) WebSphere(R) Business Integration Adapter と併用することにより、主要な
e-business テクノロジーおよびエンタープライズ・アプリケーション間におけるビジ
ネス・プロセスの統合と接続が実現されます。
本書では、IBM WebSphere Business Integration Adapter for PeopleSoft 7.x のインス
トール、構成、およびビジネス・オブジェクト開発について説明します。
対象読者
本書は、IBM WebSphere Business Integration Adapter Framework のコンサルタント
およびお客様を対象としています。本書では、以下の領域の知識があることを前提
としています。
v コネクターの開発
v ビジネス・オブジェクトの開発
v PeopleSoft アプリケーションのアーキテクチャー
v PeopleSoft ツール
関連資料
WebSphere Business Integration システムの資料では、すべてのインストール・シス
テムに共通する機能とコンポーネントを説明するとともに、特定のコラボレーショ
ンやコンポーネントに関する参考資料も紹介しています。本書には、「システム・
インストール・ガイド (Windows 版または UNIX 版)」と「WebSphere InterChange
Server インプリメンテーション・ガイド」という 2 冊の別の資料を参照している箇
所がたくさんあります。本書を出力する場合は、これらの文書も一緒に出力するこ
とができます。
この資料にアクセスするには、製品をインストールしたディレクトリーに移動し、
資料用サブディレクトリーを開きます。welcome.html ファイルが存在すれば、これ
を開き、各資料にアクセスするためのハイパーリンクを確認します。このサブディ
レクトリーに資料がない場合には、以下のサイトからインストールするか、オンラ
インで直接閲覧することができます。
v 統合ブローカーとして MQ Integrator を使用している場合:
http://www.ibm.com/websphere/integration/wbiadapters/infocenter
v 統合ブローカーとして InterChange Server を使用している場合:
http://www.ibm.com/websphere/integration/wicserver/infocenter
資料は主に Portable Document Format (PDF) ファイルで構成されていますが、
HTML 形式のファイルもあります。これらの資料を読むには、Netscape Navigator
や Internet Explorer などの HTML ブラウザーと、Adobe Acrobat Reader 4.0.5 以上
が必要です。ご使用のプラットフォームに適した Adobe Acrobat Reader の最新バー
ジョンについては、Adobe Web サイト (www.adobe.com) で確認してください。
© Copyright IBM Corp. 2000, 2003
vii
表記規則
本書は下記の規則に従って編集されています。
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Courier フォント
コマンド名、ファイル名、入力情報、システムが画面に出力
した情報など、記述されたとおりの値を示します。
太字
イタリック、イタリック
青い文字
初出語を示します。
変数名または相互参照を示します。
オンラインで表示したときにのみ見られる青の部分は、相互
参照用のハイパーリンクです。青い文字ストリングをクリッ
クすることにより、参照先オブジェクトに飛ぶことができま
す。
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
本リリースの新機能
リリース 3.4.x の新機能
2003 年 3 月に更新されました。「CrossWorlds」という名前は、現在ではシステム
全体を表したり、コンポーネント名やツール名を修飾するためには使用されなくな
りました。コンポーネント名およびツール名自体は、以前とほとんど変わりませ
ん。たとえば、「CrossWorlds System Manager」は現在では「System Manager」とな
り、「CrossWorlds InterChange Server」は「WebSphere InterChange Server」となっ
ています。
IBM WebSphere Business Integration Adapter for PeopleSoft 7.x には、PeopleSoft 7.x
用のコネクターが組み込まれています。このアダプターは、InterChange Server (ICS)
と WebSphere MQ Integrator のどちらの統合ブローカーでも動作します。統合ブロ
ーカーとは、異種のアプリケーション・セット間の統合を実行するアプリケーショ
ンです。統合ブローカーは、データ・ルーティングなどのサービスを提供します。
このアダプターには、以下の要素が含まれます。
v PeopleSoft に固有のアプリケーション・コンポーネント。
v PeopleSoft ODA。
v サンプル・ビジネス・オブジェクト。¥connectors¥PeopleSoft7¥samples ディレ
クトリーにあります。
v IBM WebSphere Adapter フレームワーク。コンポーネントは以下のとおりです。
– コネクター・フレームワーク
– 開発ツール (Business Object Designer とコネクター・コンフィグレーターを含
む)
– API (ODK、JCDK、および CDK を含む)
本書では、このアダプターを InterChange Server (ICS) と WebSphere MQ Integrator
の両方の統合ブローカーと一緒に使用する場合の情報を提供します。
重要: コネクターは国際化に対応していないため、ISO Latin-1 データのみが処理さ
れることが確実である場合を除いて、コネクターと InterChange Server バー
ジョン 4.1.1 を併用しないでください。
リリース 3.3.x の新機能
PeopleSoft 7.x 用 IBM CrossWorlds コネクターのバージョン 3.3.1 の新機能および
変更点は、以下のとおりです。
v Message Agent キューに、keylist と poll_delay という 2 つの新しいフィール
ド・マッピングが追加されました。
© Copyright IBM Corp. 2000, 2003
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Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
第 1 章 コネクターの概要
この章では、IBM WebSphere Business Integration Adapter for PeopleSoft 7.x のコネ
クター・コンポーネントについて説明します。このコンポーネントを使用すること
で、サポートされている統合ブローカー (InterChange Server または WebSphere MQ
Integrator) は、 PeopleSoft 7.5 アプリケーションとビジネス・オブジェクトを交換
することが可能になります。
コネクターは、コネクター・フレームワークとアプリケーション固有のコンポーネ
ントの 2 つの部分から成り立ちます。コネクター・フレームワークのコードは、す
べてのコネクターに共通です。コネクター・フレームワークは、統合ブローカーと
アプリケーション固有のコンポーネントの間を中継します。アプリケーション固有
のコンポーネントには、特定のアプリケーションに合わせて調整されたコードが入
っています。コネクター・フレームワークは、統合ブローカーとアプリケーション
固有のコンポーネントの間で以下のサービスを提供します。
v ビジネス・オブジェクトの受信と送信
v 始動メッセージおよび管理メッセージの交換の管理
本書には、コネクター・フレームワークとアプリケーション固有のコンポーネント
に関する情報が記載されています。これらのコンポーネントの両方を、本書ではコ
ネクターと呼びます。
統合ブローカーとコネクターの関係の詳細については、「システム管理ガイド」ま
たは「WebSphere Business Integration Adapters MQ Integrator 用インプリメンテー
ション・ガイド」を参照してください。
コネクターを使用できるデータベースは、Informix、SQLBase、Oracle、Sybase、
Microsoft、DB2、DB2ODBC、DB2MDI、DB2400、DB2Unix です。
コネクターと PeopleSoft 間の通信
ビジネス・オブジェクトの操作
コネクターは、PeopleSoft Message Agent API と各ビジネス・オブジェクトのメッ
セージ定義セットを使用して、データを PeopleSoft に挿入します。
イベント通知
イベント通知では、コネクターは、統合ブローカーに関係のあるイベントが
PeopleSoft で発生したときに、 PeopleCode を使用してイベント・キュー表を取り込
みます。コネクターは、構成可能な間隔でイベント・キュー表をポーリングし、
PeopleSoft Message Agent API を使用してイベントを検索し、処理して、アーカイ
ブします。
処理されたイベントとアンサブスクライブされたイベントは、 PeopleCode により
イベント作業表にアーカイブされます。このコードによって、イベントはイベント
表から除去されて、アーカイブ表にコピーされます。イベント表とアーカイブ表
© Copyright IBM Corp. 2000, 2003
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は、コネクターがサポートする各データベースのデータベース・アップグレードと
共にインストールされます。イベント・キュー表の詳細については、 5 ページの
『選択アプリケーション・アップグレードの実行』を参照してください。
2
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
第 2 章 コネクターのインストールと構成
この章では、IBM WebSphere Business Integration Adapter for PeopleSoft 7.x をイン
ストールする方法と、コネクターが動作するように PeopleSoft アプリケーションを
構成する方法について説明します。この章には、次のセクションがあります。
v 『前提条件』
v
4 ページの『コネクターのインストール』
v
4 ページの『必要な変更』
v
8 ページの『イベント表の構造』
v
9 ページの『コネクターの構成』
v
11 ページの『コネクターの開始』
前提条件
このセクションでは、コネクターをインストールして実行する前にインストールし
ておかなければならないソフトウェア・コンポーネントと、行っておかなければな
らない作業を説明します。
注: コネクターは、PeopleTools 7.55 および 7.57 でのみ動作します。
ユーザー・アカウントのセットアップ
PeopleSoft にコネクター用のユーザー・アカウントを作成しなければなりません。
ユーザー・アカウントには、有効な Peoplesoft ユーザー名とパスワードを任意で使
用することができます。このユーザー・アカウントは、適切なアプリケーション・
パネルと PeopleSoft システムの cw イベント・パネルのデータを検索、挿入、更
新、削除する特権を持っていなければなりません。例えば、コネクターが顧客デー
タを処理する場合には、コネクターのユーザー・アカウントは、関連するすべての
顧客パネルのデータにアクセスし、変更する特権を持っていなければなりません。
ユーザー・アカウントは、タイムアウトすることがないように構成しなければなり
ません。コネクターは、PeopleSoft サーバーのビジネス・オブジェクトを挿入した
り取り出したりする場合に Message Agent を使用するので、コネクターが
PeopleSoft システムにアクセスするときには Message Agent が実行されていなけれ
ばなりません。コネクターがタイムアウトになると、Message Agent はクローズし
ます。その結果、コネクターは、PeopleSoft システムにアクセスするたび、つまり
ポーリング、検索、作成、更新するたびに、ログにエラー・メッセージを書き込む
ことになります。
タイムアウトすることがないようにユーザー・アカウントを構成するには、以下の
ようにします。
1. People Tools Security Administrator を開きます。
2. ユーザー・アカウントが入っているクラスを開きます。
3. 「タイムアウト時間 (分)(Time-Out Minutes)」グループ・ボックスで「タイムア
ウトしない (Never Time-Out)」ラジオ・ボタンを選択します。
© Copyright IBM Corp. 2000, 2003
3
以前のバージョンからのアップグレード
同じ製品の以前のバージョンからアップグレードする場合、リポジトリー定義ファ
イル内の構成プロパティーが変更されていることがあります。 9 ページの『コネク
ターの構成』を参照してください。
以前にインストールしたコネクターの削除
コネクターの以前のバージョンがインストールされている場合は、そのコネクター
と、PeopleSoft 環境にあるそのコネクターのカスタマイズされたコンポーネントを
削除してください。これには、サポートしているすべてのメニュー、パネル、レコ
ード、イベント表、アーカイブ表と、IBM WebSphere Business Integration Adaptor
ビジネス・プロセスが含まれます。
コネクターのインストール
コネクターは、ソフトウェア・インストール時にインストールされます。ソフトウ
ェアのインストール手順については、「IBM WebSphere Business Integration
Adapters MQ Integrator 用インプリメンテーション・ガイド」を参照してください。
また、ICS の場合は、「システム・インストール・ガイド (UNIX 版または
Windows 版)」を参照してください。
Windows サービスとしてのコネクターの構成
コネクターを Windows サービスとして実行する場合は、インストール後に以下の
ステップを実行します。
1. Windows の「スタート」メニューから「設定」>「コントロールパネル」を選択
します。
2. 「コントロールパネル」で、「サービス」アイコンをダブルクリックします。
「サービス」ウィンドウが表示されます。
3. 「サービス」リストから「PeopleSoft」を選択します。
4. 「スタートアップ」ボタンをクリックします。
5. 「スタートアップの種類」を「自動」に設定します。
6. 「アカウントを指定してログオン」オプションを「このアカウント」に設定しま
す。
7. 統合ブローカー管理者のログオン ID とパスワードを入力します。「OK」をク
リックします。
詳細については、「WebSphere Business Integration Adapters MQ Integrator 用イン
プリメンテーション・ガイド」を参照してください。また、ICS の場合は、「シス
テム・インストール・ガイド (Windows 版)」を参照してください。
必要な変更
コネクターのインストールには、メニュー定義、パネル定義、レコード定義、およ
びコネクターのサポートに必要な PeopleCode が収められた「データ・ムーバー
(Data Mover)」データ・ファイル・セットが含まれています。これらのファイルを使
って、以下のものが作成されます。
4
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
v イベント通知を保管するイベント・キュー表と、処理したイベントを保管するア
ーカイブ表。
v イベント表間でイベントを移動する場合に使用する Application Engine。
v 一時的な値と PeopleCode を保管するための派生作業レコード。
v ビジネス・オブジェクト/動詞の組み合わせごとの PeopleSoft メッセージ定義セッ
ト。メッセージ定義は、IBM WebSphere Business Integration Adaptor ビジネ
ス・プロセスの Integration アクティビティー、または ICS を統合ブローカー
として使用している場合は、サポートされているコラボレーションに関連するア
クティビティーとビジネス・プロセスに保管されます。例えば、Employee オブジ
ェクト/動詞の組み合わせに対するメッセージ定義は、CWEMPLOYEE ビジネス・プ
ロセスの CWEmployee アクティビティーにあります。
選択アプリケーション・アップグレードの実行
必要な Business Integration オブジェクトを PeopleSoft データベースにコピーする
場合は、選択アプリケーション・アップグレードを実行してください。アップグレ
ード・プロセスでは、ソース・データベース、つまりアプリケーション・アップグ
レード・データベース (AUDB) から PeopleSoft 環境内のターゲット・データベー
スにオブジェクトがコピーされます。 Application Upgrader の詳細については、
「PeopleSoft Administration Tools」ガイドを参照してください。
アプリケーションのアップグレードを実行する前に、以下のステップに従って
AUDB を作成し、準備してください。
1. アップグレード・データベースとして使用する新しいデータベースを作成しま
す。
2. PSDMT.EXE ファイルをダブルクリックして、PeopleTools Data Mover を立ち上げ
ます。「データ・ムーバー (Data Mover)」ウィンドウが表示されます。
3. アップグレード・データベースに、ファイル
%ProductDir%¥connectors¥PeopleSoft¥dependencies¥DataMover¥ CWUpgPrj.dat
をインポートします。
4. 「データ・ムーバー (Data Mover)」で、スクリプト
%PeopleSoft%¥script¥auimport.dms を開きます。
5. 「ファイル」>「スクリプトの実行 (Run Script)」を選択するか、「スクリプトの
実行 (Run Script)」ボタンをクリックして、スクリプトを実行します。メッセー
ジ定義データがインポートされます。「正常終了 (Successful Completion)」メ
ッセージが表示されることを確認します。
この時点で、AUDB とターゲット・データベースとの間で比較レポートを実行する
ことをお勧めします。ただし、ターゲット・データベース内にビジネス統合オブジ
ェクトが入っていないことが分かっている場合には、このレポートを省略して、ア
プリケーションのアップグレードを実行することができます。
アプリケーションのアップグレードの実行手順は、以下のとおりです。
1. AUDB にログオンします。
2. Application Designer で、CWUpgPrj プロジェクトを開きます。
3. 「ツール」メニューから、「コピー」>「アップグレード」を選択します。
第 2 章 コネクターのインストールと構成
5
4. 「サインオン (Signon)」をクリックして、ターゲット・データベースにサインオ
ンします。「サインオン (Signon)」画面が表示されます。ターゲット・データベ
ースの名前と、オペレーターの ID およびパスワードを入力します。
5. 「コピー」ダイアログ・ボックスで、「プロジェクトのエクスポート (Export
Project)」チェック・ボックスを選択します。リスト・ボックス内の他のすべての
項目も選択されていることを確認して、「コピー」をクリックします。
PeopleSoft がソース・アプリケーションの場合は、次の 2 つのステップを省略
することができます。
6. イベント表のインストールを行うには、 Data Designer に移動し、XR_EVENT、
XR_FUTURE_EVENT、 TMP_FUTURE_EVENT、XR_ARCHIVE に対し、「SQL 表の作成
(SQL Table Create)」を選択します。
7. Data Designer に移動し、XR_SRCH に対し「SQL ビューの作成 (SQL View
Create)」を実行します。
8. PeopleSoft Security Administrator で、コネクターの Operator クラスを開き、こ
のクラスに EVENT_NOTIFICATION メニュー・グループを使用する特権を付与しま
す。
アプリケーションのアップグレードが正常に実行されたことをテストするには、以
下のようにします。
1. PeopleSoft のウィンドウをすべて閉じます。
2. アプリケーションからログアウトした後、再度ログインします。
3. 「スタート・メニュー (Start Menu)」を選択し、「イベント通知 (Event
Notification)」メニューが表示されることを確認します。
Application Engine のインポート
注: コネクターが PeopleSoft をターゲット・アプリケーションとしてサポートして
いない場合は、 Application Engine は必要ありません。
Application Engine は、将来のイベント表からイベント表にイベントを移動するバッ
チ・プロセスです。Application Engine をインポートするには、以下のステップを実
行します。
1. 「データ・ムーバー (Data Mover)」ウィンドウで、実動データベースにファイル
%ProductDirS%¥connectors¥PeopleSoft¥dependencies¥DataMover ¥CWAE.dat を
インポートします。
2. 「データ・ムーバー (Data Mover)」で、スクリプト CWAEIn.dms を開きます。
3. 「ファイル」>「スクリプトの実行 (Run Script)」を選択するか、「スクリプトの
実行 (Run Script)」ボタンをクリックして、スクリプトを実行します。
4. スクリプトが正常に実行されたら、Process Scheduler を開き、毎晩 12 時に
XR_MOVE が実行されるようにスケジュールします。 Process Scheduler の使用
の詳細については、「PeopleSoft Administration Tools」ガイドを参照してくださ
い。
メッセージ定義のインストール
次に、WebSphere Business Integration Adapter Framework ビジネス・オブジェクト
をサポートするメッセージ定義をインポートします。このメッセージ定義により、
6
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
コネクターは Message Agent API を介して PeopleSoft システムと通信できるよう
になります。インポート・スクリプト・ファイル CWBPIn.dms は、
%ProductDirs%¥connectors¥PeopleSoft¥dependencies¥DataMover にあります。この
ファイルに入っているスクリプトは、以下のとおりです。
表 1. メッセージ定義スクリプト
スクリプト
メッセージ定義
CWBP.dat
CWEMPL.dat
CWDEPT.dat
CWEMPL_757.dat
イベント通知メッセージ定義
従業員メッセージ定義
部門メッセージ定義
PeopleTools 7.57 を使用する場合の従業員メ
ッセージ定義
PeopleSoft システムにメッセージ定義をインポートするには、以下のステップを実
行します。
1. 「データ・ムーバー (Data Mover)」ウィンドウで、サポートする必要があるビジ
ネス・オブジェクトに対し .dms スクリプトを開きます。
2. 「ファイル」>「スクリプトの実行 (Run Script)」を選択するか、「スクリプトの
実行 (Run Script)」ボタンをクリックして、スクリプトを実行します。「正常終
了 (Successful Completion)」メッセージが表示されることを確認します。メッ
セージ定義データがインポートされます。
注: メッセージ定義のインポートに失敗した場合は、 delbp.sql を使用して
WebSphere Business Integration Adapter Framework メッセージ定義をすべて削
除してから、インポート・ステップを繰り返してください。 delbp.sql ファイ
ルは %ProductDirs%¥connectors¥PeopleSoft¥dependencies¥DataMover にあり
ます。
パネルへの PeopleCode の埋め込み
Department ビジネス・オブジェクトと Employee ビジネス・オブジェクトを起動で
きるようにするには、特定のパネルにフィールドを埋め込まなければなりません。
表 2 に、各ビジネス・オブジェクトごとに埋め込む必要があるフィールドを詳しく
示します。
表 2. ビジネス・オブジェクト起動フィールド
ビジネス・オブジ
ェクト
目的
Department
Employee
Employee
Employee
イベント通知
イベント通知
イベント通知
要求
フィールド名
パネル
レベル
DEPT_TRIGGER
EMPL_PERS_TRIGGER
EMPL_JOB_TRIGGER
EMPL_OTHERPHONE
DEPT_TBLGBL_SBP
PERSONAL_DATA2
JOB_DATA1
PERSONAL_DATA2
レベル 0
レベル 0
レベル 0
レベル 1 (phone スク
ロール・バー)
該当するパネルにフィールドを埋め込むには、以下のようにします。
1. Panel Designer で、表 2 にリストされている該当ビジネス・オブジェクトに対し
パネルを開きます。
2. メニュー・バーで、「追加」>「編集ボックス (Edit Box)」を選択します。
第 2 章 コネクターのインストールと構成
7
3. パネルをクリックして、パネルに編集ボックスをドロップします。
4. フィールドを右クリックして、ポップアップ・メニューから「レコード
(Record)」を選択します。
5. 「編集ボックス・レコード (Edit Box Record)」ダイアログ・ボックスで、「レ
コード名 (Record Name)」に XR_EVENT_WRK と入力し、「フィールド名
(Field Name)」に前述の表の関連するフィールド名を入力します。
6. 「OK」をクリックし、「編集ボックス (Edit Box)」をもう一度右クリックしま
す。
7. ポップアップ・メニューから「使用 (Use)」を選択します。
8. 「非表示 (Invisible)」チェック・ボックスを選択し、「OK」をクリックします。
イベント表の構造
PeopleSoft アプリケーションでイベントが発生すると、そのイベントは XR_EVENT
というイベント・キュー表に入ります。コネクターは、構成可能な間隔でこの表を
ポーリングし、イベントを順次処理します。
以下に、イベント・キュー表とアーカイブ・キュー表の構造を示します。ただし、
PROCESS_KEY フィールドがあるのはアーカイブ表だけです。
表 3. イベント・キュー表とアーカイブ・キュー表の構造
名前
タイプ
制約
説明
PROCESS_KEY
Datetime
非ヌル
CWPRIORITY
EVENT_KEY
char 3
Datetime
非ヌル
OBJ_SETID
char 5
OBJECT_ID
OBJECT
DOVERB
char 18
char 18
char 15
KEYLIST
char 51
PRCS_FLG
char 3
イベント結果セットの固有キー。この
キーは、イベントが処理された時点の
日時スタンプです。アーカイブ表での
み使用します。
イベントの優先順位。
イベントの固有キー。このキーは、イ
ベントが処理された時点の日時スタン
プです。
PeopleSoft オブジェクトの
TableSetID。
PeopleSoft オブジェクトの固有 ID。
PeopleSoft オブジェクトの名前。
PeopleSoft オブジェクトで取られたア
クションの名前。
非 1 次オブジェクト・キーのリス
ト。キーは、name=value の形式で、
コロン (:) で区切られてリストされま
す。
イベントの状態を示すプロセス・フラ
グ。有効な値は以下のとおりです。
v N = 未処理
v P = 正常に処理済み
v NS = サブスクライブされていない
イベント
v E = エラー
8
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
コネクターの構成
コネクターには、標準の構成プロパティーとコネクター固有の構成プロパティーの
2 つのタイプの構成プロパティーがあります。コネクターを稼働させる前に、これ
らのプロパティーの値を設定してください。
コネクターは、始動時に構成値を取得します。ランタイム・セッション時に、 1 つ
以上のコネクター・プロパティーの値を変更することができます。 AgentTraceLevel
などのコネクター構成プロパティーに対する変更は、直ちに有効になります。その
他のコネクター・プロパティーに対する変更の場合は、変更後にコンポーネントを
再始動するかシステムを再始動する必要があります。プロパティーが動的 (直ちに
有効になる) か静的 (コネクター・コンポーネントの再始動またはシステムの再始動
が必要になる) かを判別するには、統合ブローカーの管理ユーティリティーを参照
してください。例えば、ICS を使用している場合は、 System Manager の「コネク
ター・プロパティー (Connector Properties)」ウィンドウの「更新メソッド」の列を
参照してください。
標準コネクター・プロパティー
標準の構成プロパティーでは、すべてのコネクターによって使用される情報が提供
されます。これらのプロパティーの詳細については、 19 ページの『付録 A. コネク
ターの標準構成プロパティー』を参照してください。
重要: このコネクターはすべての統合ブローカーをサポートするため、すべてのブ
ローカーの構成プロパティーがこのコネクターに関係します。
注: このコネクターは単一スレッドなので、AgentConnections プロパティーを利用
することはできません。
コネクター固有のプロパティー
コネクター固有の構成プロパティーでは、ランタイムにコネクターが必要とする情
報を指定します。コネクター固有のプロパティーでは、コネクター内の静的情報や
ロジックを、コード変更したり再ビルドしたりすることなく変更することもできま
す。
表 4 に、コネクターのコネクター固有構成プロパティーをリストします。プロパテ
ィーの説明については、以下の各セクションを参照してください。
表 4. コネクター固有の構成プロパティー
名前
可能な値
ApplicationPassword
ApplicationUserName
AppServerMachineNameOrIP
ConnectErrors
disableCrossReferencing
デフォルト値
PS
PS
True/False
Unable to connect to destination:ORACLE not
available:TNS:listener failed:Could not
connect to application server:Database access
is not allowed:Failed to establish MsgAPI
service context for operator
Enables or disables cross referencing. The
default is false, cross referencing is
enabled.
第 2 章 コネクターのインストールと構成
9
表 4. コネクター固有の構成プロパティー (続き)
名前
可能な値
デフォルト値
PollQuantitiy
PortNumber
PeopleToolsVersion
Priority
UseDefaults
1 ∼ 500 (最大)
25
7000
7.57
0
false
0-n
ApplicationPassword
コネクターのユーザー・アカウントのパスワード。
ApplicationUserName
コネクターのユーザー・アカウントの名前。 ApplicationUserName は PeopleSoft の
OperatorID です。
AppServerMachineNameOrIP
マシンの名前または IP アドレス。
ConnectErrors
PeopleSoft アプリケーションまたはデータベースへの接続が切断したときにコネク
ターの終了を引き起こすストリングのリスト。これらのストリングは、接続が切断
したときにコネクターのログに書き込まれます。追加ストリングを指定することも
できます。ストリングはコロン (:) を区切り文字として使って区切ります。
disableCrossReferencing
相互参照のオン/オフを切り替えます。デフォルト値は False で、相互参照は使用可
能となっています。
PollQuantitiy
コネクターがポーリング間隔ごとに検索するデータベース表内のイベントの数。
PortNumber
Message Agent 要求のポート番号。
PeopleToolsVersion
PeopleTools のバージョン (例えば 7.52)。
Priority
優先順位。範囲は 0 ∼ n で、0 が最上位となります。ポーリング間隔ごとに、コ
ネクターは優先順位が最も高いイベントから下位のイベントへと、PollQuantity 構成
プロパティーで指定されたイベントの数に達するか、イベント表内にイベントがな
くなるまで、イベント選出を行います。コネクターは現時点では優先順位を減分し
ません。
UseDefaults
Create 操作で、UseDefaults が true に設定されているか、あるいは何も設定されて
いない場合、コネクターは isRequired ビジネス・オブジェクト属性ごとに有効な値
またはデフォルト値が設定されているかどうかを検査します。値が設定されている
と、Create は成功します。設定されていない場合は、失敗します。パラメーターが
10
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
false に設定されている場合は、コネクターは有効な値だけを検査します。有効な
値が指定されていないと、Create 操作は失敗します。
コネクターの開始
コネクターの開始と停止、およびコネクターの一時開始ログ・ファイルの詳細につ
いては、「WebSphere Business Integrator Adapters MQ Integrator 用インプリメンテ
ーション・ガイド」を参照してください。また、ICS の場合は、「IBM WebSphere
InterChange Server システム管理ガイド 」を参照してください。
アプリケーションへの接続の切断
コネクターは、アプリケーションとの接続が切断されたと判断すると、終了して、
統合ブローカーに状態を返します。 ConnectErrors プロパティーで、コネクターの
終了を引き起こすエラー・ストリングを指定します。詳細については、9 ページの
『コネクター固有のプロパティー』を参照してください。
第 2 章 コネクターのインストールと構成
11
12
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
第 3 章 コネクター用のビジネス・オブジェクトの開発
この章では、WebSphere Business Integration Adapter for PeopleSoft 7.x がビジネ
ス・オブジェクトをどのように処理するかを説明し、コネクター用のビジネス・オ
ブジェクトを開発、変更する場合の提案事項を紹介します。この章には、次のセク
ションがあります。
『ビジネス・オブジェクト・アプリケーション固有のテキスト』
ビジネス・オブジェクト・アプリケーション固有のテキスト
ビジネス・オブジェクト内のアプリケーション固有のテキストを使用して、アプリ
ケーション・データベースのどこにデータが置かれているかを識別します。このセ
クションでは、コネクターで有効なアプリケーション固有のテキスト形式を説明し
ます。
オブジェクト・アプリケーション固有のテキスト形式
コネクターは、ビジネス・オブジェクトのレベルでアプリケーション固有のテキス
トを使用して、そのビジネス・オブジェクトにどの PeopleSoft アクティビティーを
使用するかを判断します。アプリケーション固有のテキストでこれを指定するに
は、 name-value 形式 Activity=name を使用します。アクティビティーの命名規則
は CW ビジネス・オブジェクト名 です。例えば、Employee ビジネス・オブジェク
トの場合、PeopleSoft アクティビティーの名前は CWEmployee になります。この場
合のアプリケーション固有のテキストは以下のようになります。
[BusinessObjectDefinition]
Name = Psft_Employee
Version = 1.0.0
AppSpecificInfo = Activity=CWEmployee
...
アプリケーション固有のテキストにおける Name パラメーターは、 PeopleSoft にお
けるアクティビティーの名前と一致しなければなりません。この name-value 形式が
必要なのは、トップレベルのビジネス・オブジェクトの場合だけです。コネクター
は、ビジネス・オブジェクトのレベルでアプリケーション固有のテキストを使用し
て、ビジネス・オブジェクトをコネクターで処理するかどうかも判断します。ビジ
ネス・オブジェクトの AppSpecificInfo フィールドにストリング NoOp が入っている
と、そのビジネス・オブジェクトは処理されません。
NoOp ストリングを使用する場合は、アクティビティーを name-value 形式で指定す
ることも必要になります。この場合、name-value 形式で指定するアクティビティー
は、 NoOp ストリングの直前にコロンで区切って挿入します。例えば、次のように
なります。
[BusinessObjectDefinition]
Name = Psft_Department
Version = 1.0.0
AppSpecificInfo = Activity=CWDepartment:NoOp
...
© Copyright IBM Corp. 2000, 2003
13
属性のアプリケーション固有のテキスト形式
コネクターは、属性のアプリケーション固有のテキストを使用して、階層ビジネ
ス・オブジェクト内の子オブジェクトのキーを検索します。
コネクターのインストールの一環として、ビジネス・オブジェクト/動詞の組み合わ
せをサポートするメッセージ定義が PeopleSoft システムにインポートされます。こ
れらのメッセージ定義には、トップレベルのビジネス・オブジェクトの属性に対応
する 1 つ以上の専用フィールドが含まれていることがあります。専用フィールドは
それぞれ、子オブジェクトのキーを収集する PeopleCode に関連付けられます。
コネクターがイベント通知を受け取り、ビジネス・オブジェクトのデータの完全セ
ットについて照会すると、 PeopleCode が実行されて、専用フィールドで子キーが
動的にアセンブルされます。コネクターは、子キーのリストである、各専用フィー
ルドの値を取得して、それぞれの専用フィールドに対応する属性に入れます。コネ
クターは、リストを解析して、子オブジェクトの特定の属性に対する特定のキーを
識別することができます。専用フィールドの内容は、PeopleSoft データベースには
保管されません。
以下の図に、親ビジネス・オブジェクトと子ビジネス・オブジェクトの例、および
アプリケーション固有のテキストの形式を示します。 Psft_Employee 親ビジネス・
オブジェクトには、属性 OtherPhoneKeys があり、この属性は、このビジネス・オ
ブジェクトのメッセージ定義で定義されている専用フィールドに対応します。子オ
ブジェクトの場合は、アプリケーション固有のテキストに、キー属性に対する専用
属性の名前が入っています。コネクターは、アプリケーション固有のテキスト内か
ら、子オブジェクト属性のキーを識別します。
14
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
コネクターのビジネス・オブジェクトを変更する場合は、子オブジェクトのキー属
性に、親オブジェクトの特殊な属性を指すアプリケーション固有のテキストが入っ
ていなければなりません。
動詞のアプリケーション固有のテキスト形式
コネクターは、現時点では動詞にアプリケーション固有のプロパティーを使用して
いません。ビジネス・オブジェクトの定義を作成する場合、このフィールドはブラ
ンクのままにしてください。
コネクター用のビジネス・オブジェクトの変更
注: コネクターは、子ビジネス・オブジェクトまたは子ビジネス・オブジェクトの
配列を表す属性を、キー属性として指定することはサポートしていません。
キーのアセンブルに PeopleCode を使用している場合、コネクターのビジネス・オ
ブジェクトを変更または拡張するときには、XR_EVENT_WRK 表内の PeopleCode
と、製品と一緒にインストールされたメッセージ定義を変更してください。例え
ば、階層ビジネス・オブジェクトに子ビジネス・オブジェクトを追加する場合は、
以下の通常ステップを実行する必要があります。
1. 子ビジネス・オブジェクトのコンテナー属性と、子キーを保持する属性の 2 つ
の新しい属性を追加するように、トップレベルのビジネス・オブジェクトを変更
します。
2. 子ビジネス・オブジェクトを追加します。子ビジネス・オブジェクトのキーに
は、トップレベルのオブジェクトにおける属性を指すアプリケーション固有のテ
キストが入っていなければなりません。例えば、Psft_Employee ビジネス・オブ
ジェクトの場合は、子オブジェクト Psft_OtherPhones に、 PhoneType 属性が
トップレベルのビジネス・オブジェクト属性 OtherPhoneKeys を指す
OtherPhoneKeys に設定された AppSpecificInfo フィールドがあります。
3. 子オブジェクトのすべてのキーを連結するセクションを追加するように、
XR_EVENT_WRK 表内の PeopleCode を変更します。 Psft_Employee ビジネ
ス・オブジェクトの場合は、 Psft_OtherPhones の PeopleCode により、ストリ
ング CELL:FAX:HOME が生成されます (キーはコロンで区切られます)。
4. 子ビジネス・オブジェクトのメッセージ定義を追加し、トップレベルのビジネ
ス・オブジェクトのメッセージ定義を変更します。例えば、Psft_Employee ビジ
ネス・オブジェクトには、子オブジェクト用の以下のメッセージ定義がありま
す。
v Retrieve OtherPhones
v Create OtherPhones
v Update OtherPhones
5. トップレベルのビジネス・オブジェクト用の Retrieve Employee メッセージ定義
に、 OtherPhonesKeys を追加します。
ビジネス・オブジェクトを変更する場合の規則
コネクターのビジネス・オブジェクトを変更する場合は、以下の規則に従ってくだ
さい。
第 3 章 コネクター用のビジネス・オブジェクトの開発
15
複数のパネル・グループにまたがるオブジェクト
トップレベルのビジネス・オブジェクトまたは子ビジネス・オブジェクトが 2 つの
異なるパネル・グループにまたがる場合は、そのビジネス・オブジェクトまたは子
オブジェクトを 2 つのビジネス・オブジェクトに分割します。
発効日および発効順序が指定されている行
1. PeopleSoft アプリケーション・オブジェクトの目的は、パネルがデータを処理す
る方法をモデル化することです。発効日の情報が含まれているパネルは、その発
効日の情報が保管されているデータベース・レコードを識別します。この表/レコ
ードは、EFFDT をキーの 1 つとして持っていなければなりません。この例で
は、Psft_EffDtEmployee オブジェクトとレコード PS_PERS_DATA_EFFDT を比
較します。これは、従業員パネル・グループ内の発効日情報のあるサブパネルで
参照されるメイン・レコードです。
2. EffectiveSequence は Job レコード・キーの一部で、これを利用して、同じ発効
日のイベントを順に追跡することができます。「発効順序 (Effective Sequence)」
は、同じ発効日に発生した複数のアクションを追跡する場合に使用する、手動入
力フィールドです。自動データベース順序付け機能はありません。例えば、2000
年 4 月 25 日に、ある従業員に対し “Posn Chg” アクションを入力し、同じ日
に他には何もアクションを実行しなかった場合、「発効順序 (Effective
Sequence)」フィールドは 0 にしておきます。 2000 年 4 月 25 日に、同じ従業
員に対し後で “Pay Rt Chg” アクションも実行した場合は、「発効順序
(Effective Sequence)」フィールドを 1 に設定します。
3. 発効日と発効順序が指定されているすべての行に対し、メッセージ定義で発効日
フィールドまたは発効順序を 2 回繰り返さなければなりません。これが必要な
のは、メッセージ定義内の Create 操作 (例えば、CreateJob) だけです。
4. 発効日が指定されている行の場合は、ビジネス・オブジェクトの属性としてパネ
ル上に表示するすべてのフィールドをリストします。データベースに新しい行を
挿入すると、ユーザーが F7 キーを押してオンラインで行を挿入したものとし
て、コネクターは同じ動作を行います。どちらの場合も、スクロール内のすべて
の属性が新しいスクロールにコピーされます。ビジネス・オブジェクトの属性を
すべて指定しないと、直前の行から新しい行に間違ってデータをコピーしてしま
う危険があります。
5. 発効日が指定されている行の場合は、属性のアプリケーション固有のテキスト
を、ビジネス・オブジェクトで EFFDT になるように指定する必要があります。
6. 発効日が指定されている行の場合は、追加メッセージ定義が必要です。メッセー
ジ定義の名前は、ビジネス・オブジェクトの名前 + EFFDT でなければなりませ
ん。属性はキー (input) と EFFDT (output) です。例えば、次のようになりま
す。
Message Definition = RetrieveJobEFFDT
Attributes =
EmployeeId (input)
EmployeeRecNum (input)
JobEffectiveOnDate (output)
メッセージ定義
1. Message Agent はオンライン・パネルと同じ順序でデータを処理するので、メッ
セージ定義におけるフィールドの順序が重要なのは、以前に入力したデータから
16
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
フィールドを検証しなければならない場合だけです。それ以外は、メッセージ定
義におけるフィールドのリスト順序を気にする必要はありません。
2. メッセージ定義で、メッセージ Output All Occurrences が機能するのは、レベ
ル 1 のフィールドの場合だけです。詳細については、「Peoplebooks
Development Tools」ガイド の「メッセージ定義の作成 (Create Message
Definitions)」を参照してください。レベル 2 またはレベル 3 の行を取得する必
要がある場合は、新しいパネルを作成し、レベル 2 またはレベル 3 のフィール
ドをレベル 1 に移動しなければなりません。
ビジネス・オブジェクト属性
属性は、ビジネス・オブジェクトとメッセージ定義の両方に存在しなければなりま
せん。属性の名前のスペルは一致していなければなりません。ビジネス・オブジェ
クトでは、属性の順序は重要ではありません。
子ビジネス・オブジェクトのキー
子ビジネス・オブジェクトでは、親ビジネス・オブジェクトにすでに存在するキー
を繰り返す必要はありません。コネクターは、階層ビジネス・オブジェクトを処理
する場合、まず親ビジネス・オブジェクトに保管されているキーを取得してから、
子ビジネス・オブジェクトを処理します。ただし、Message Agent 定義ではキーを
繰り返す必要があります。
属性の名前
属性の名前として EFFDT または EFFSEQ を使用してはなりません。
AppSpecificInfo
AppSpecificInfo に割り当てることができる ID は 2 つだけです。 ID はコロン (:)
で区切ります。例えば、次のようになります。
AppSpecificInfo = EFFDT:Additional PayKeys
イベント通知
イベント通知を処理する場合、コネクターは、イベント表内の OBJECT_ID の値を取
得して、[ビジネス・オブジェクト名]Id というフィールドにその値を保管します。
このフィールド名は、PeopleSoft におけるキーの実際の名前と異なることがありま
す。例えば、PeopleSoft 7.5 では、Item 表のキーは InvItemIdですが、コネクター
の場合には、Item ビジネス・オブジェクトのこのキーの名前は ItemId でなければ
なりません。
ビジネス・オブジェクトとメッセージ定義における属性の名前
コネクターでは、ビジネス・オブジェクトと、そのオブジェクトの各動詞のメッセ
ージ定義とで、属性の名前が正確に一致しなければなりません。例えば、Psft_Item
における属性名と、以下のメッセージ定義における属性名は正確に一致しなければ
なりません。
v Create Item
v Retrieve Item
v Update Item
メッセージ定義を更新する場合は、属性名のスペルと大文字の使用がビジネス・オ
ブジェクトの属性と一致することを確認してください。これらのメッセージ定義
第 3 章 コネクター用のビジネス・オブジェクトの開発
17
は、IBM WebSphere ビジネス・インテグレーション・ビジネス・プロセスと、コネ
クター・インテグレーション・アクティビティーにあります。
階層ビジネス・オブジェクトのトランザクション処理
コネクターが、Create 動詞または Update 動詞を使って階層ビジネス・オブジェク
トを処理しているときに障害が発生すると、 1 つ以上の子ビジネス・オブジェクト
が処理されないことがあります。
コネクターでは、トランザクションは、階層ビジネス・オブジェクト全体に対する
操作として定義されていません。代わりに、コネクターでは、階層ビジネス・オブ
ジェクト内の個々の親または子ビジネス・オブジェクトに対する操作ごとに、別々
のトランザクションが定義されます。コネクターは、Create 動詞が指定されたビジ
ネス・オブジェクトを受け取った場合には、まず親ビジネス・オブジェクトを処理
してから、個々の子ビジネス・オブジェクトを処理します。通常は、階層内の各ビ
ジネス・オブジェクトごとにトランザクションを開始し、アプリケーション内にエ
ンティティーを作成してから、トランザクションをコミットします。
コネクターが 1 つ以上の子エンティティーの作成に成功した後で、別の子エンティ
ティーを作成しているときに障害が発生すると、コネクターは、そのエンティティ
ーをバックアウトして、この特定のビジネス・オブジェクトに対する Create 操作を
ロールバックします。コネクターは、残りのすべてのエンティティーの作成が終了
するまで、子ビジネス・オブジェクトの処理を続けます。障害が発生したので、コ
ネクターは、ビジネス・オブジェクトに対する操作全体について、統合ブローカー
に BON_FAIL を戻します。また、アプリケーションでの Create 操作または Update
操作が完了しない場合もあります。 Update トランザクションの場合も、同じこと
が当てはまります。
コネクターが BON_FAIL を戻すと、階層ビジネス・オブジェクト全体が、未処理イ
ベント・キューに入ります。システム管理者は、宛先のアプリケーションを検査
し、障害の原因となった問題を解決しなければなりません。その後で、コネクター
にビジネス・オブジェクトを再実行依頼する必要があります。コネクターは、アプ
リケーション・エンティティーを作成する前にその存在を確認するので、ビジネ
ス・オブジェクトが再実行依頼されても、すでに作成されている子ビジネス・オブ
ジェクトのデータが重複することはありません。
18
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
付録 A. コネクターの標準構成プロパティー
コネクターには 2 つのタイプの構成プロパティーがあります。
v 標準構成プロパティー
v コネクター固有のプロパティー
この章では、すべてのコネクターに適用できる標準構成プロパティーについて説明
します。各コネクターに固有のプロパティーの詳細については、該当するアダプタ
ー・ガイドのインストールと構成についての章を参照してください。
コネクターは、以下の順序に従って、プロパティーの値を決定します (最も番号の
大きい項目が先行する項目の値をオーバーライドします)。
1. デフォルト
2. リポジトリー (InterChange Server が統合ブローカーである場合のみ)
3. ローカル構成ファイル
4. コマンド行
注: この資料では、ディレクトリー・パスに円記号 (¥) を使用します。UNIX シス
テムを使用している場合は、円記号をスラッシュ (/) に置き換えてください。
また、オペレーティング・システムに固有の表記上の規則のうち、適切なもの
に従ってください。
新規プロパティーと削除されたプロパティー
アダプターのリリース 2.2 で追加あるいは削除された標準プロパティーは、以下の
通りです。
v 新規プロパティー
CharacterEncoding
Local
JVMMinHeapSize
JVMMaxHeapSize
JVMMaxStackSize
WireFormat
MaxEventCapacity
DuplicateEventElimination
jms.NumConcurrentRequests
ContainerManagedEvents
jms.Messagebrokername (jms.BrokerName と入れ替わり)
v 削除されたプロパティー
RequestTransport
PingFrequency
© Copyright IBM Corp. 2000, 2003
19
TraceLevel
AgentProxyType
MaxThreadPoolSize
Anonymous Connections
GW Name
Agent URL
Listener Port
Certificate Location
LogFileName
TraceFileName
jms.BrokerName
WebSphere InterChange Server 用の標準コネクター・プロパティーの構
成
このセクションでは、WebSphere InterChange Server (ICS) を統合ブローカーとする
コネクターに適用できる標準構成プロパティーについて説明します。標準構成プロ
パティーは、コネクター・コントローラーと呼ばれる InterChange Server の構成可
能コンポーネントが使用する情報を提供します。コネクター・コントローラーのコ
ードは、コネクター・フレームワークのコードと同様に、すべてのコネクターに共
通です。ただし、コネクター・コントローラーのインスタンスをコネクターごとに
個別に構成する必要があります。
コネクターはコネクター・フレームワークとアプリケーション固有のコンポーネン
トで構成されており、従来はコネクター・エージェントと呼ばれていました。標準
構成プロパティーがエージェントと呼ばれる場合、エージェントはコネクター・フ
レームワークとアプリケーション固有のコンポーネントの両方を意味します。
コネクターと InterChange Server との連動に関する一般情報は、「IBM WebSphere
InterChange Server テクニカル入門」を参照してください。
重要: InterChange Server を使用するコネクターのすべてに、ここで説明するすべて
のプロパティーを適用できるわけではありません。特定のコネクターに固有
の情報については、該当するアダプター・ガイドを参照してください。
コネクター・コンフィグレーターからコネクター・プロパティーを構成します。コ
ネクター・コンフィグレーターには、System Manager からアクセスします。
注: コネクター・コンフィグレーターと System Manager は、Windows システム上
でのみ動作します。コネクターを UNIX システム上で運用している場合でも、
これらのツールがインストールされた Windows マシンが必要です。したがっ
て、UNIX 上で動作するコネクターのコネクター・プロパティーを設定する場
合は、Windows マシン上で System Manager を起動し、UNIX の InterChange
Server に接続してから、コネクター用のコネクター・コンフィグレーターを開
く必要があります。
20
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
コネクターは、始動時に構成値を取得します。実行時セッション中に 1 つ以上のコ
ネクター・プロパティーの値を変更する場合は、プロパティーの更新セマンティク
スによって、変更を有効にする方法と時期が決定されます。標準コネクター・プロ
パティーには、4 種類の更新セマンティクスがあります。
v 動的 — 変更を保管すると、変更が即時に有効になります。
v コンポーネント再始動 — System Manager でコネクターを停止してから再始動し
なければ、変更が有効になりません。アプリケーション固有のコンポーネントま
たは InterChange Server は停止および再始動する必要はありません。
v サーバー再始動 — アプリケーション固有のコンポーネントおよび InterChange
Server を停止して再始動しなければ、変更が有効になりません。
v エージェント再始動 — アプリケーション固有のコンポーネントを停止して再始
動しなければ、変更が有効になりません。
特定のプロパティーの更新セマンティクスを判別するには、「コネクター・コンフ
ィグレーター (Connector Configurator)」ウィンドウ内の「更新メソッド」列を参照
するか、または次に示す表の「更新メソッド」列を参照してください。
次の表は、標準コネクター構成プロパティーの早見表です。コネクターを実行する
前に、これらのプロパティーの一部の値を設定する必要があります。プロパティー
の説明については、以下の各セクションを参照してください。
プロパティー名
指定可能な
値
デフォルト
値
AdminInQueue
有効な JMS キュー名
CONNECTORNAME /ADMININQUEUE
AdminOutQueue
AgentConnections
有効な JMS キュー名
1-4
CONNECTORNAME/ADMINOUTQUEUE
1
AgentTraceLevel
0-5
0
動的
ApplicationName
アプリケーション名
コネクター名として指定された値
コンポーネン
ト再始動
BrokerType
ICS、WMQI
CharacterEncoding
ConcurrentEventTriggeredFlows
ascii7、ascii8、SJIS、 ascii7
Cp949、GBK、Big5、
Cp297、Cp273、Cp280、
Cp284、Cp037、Cp437
1 ∼ 32,767
値なし
ContainerManagedEvents
JMS または値なし
JMS
ControllerStoreAndForwardMode
ControllerTraceLevel
DeliveryQueue
true または false
0-5
true
0
CONNECTORNAME/DELIVERYQUEUE
DeliveryTransport
MQ、IDL、または JMS
FaultQueue
更新
メソッド
サーバー再始
動
注
マルチスレッ
ド・コネクター
のみ
必須値
ブローカーが
ICS の場合は
ICS が必須
コンポーネン
ト再始動
コンポーネン
ト再始動
保証付きイベン
ト・デリバリー
IDL
CONNECTORNAME/FAULTQUEUE
動的
動的
コンポーネン
ト再始動
コンポーネン
ト再始動
コンポーネン
ト再始動
JMS トランスポ
ートのみ
付録 A. コネクターの標準構成プロパティー
21
プロパティー名
指定可能な
値
デフォルト
値
更新
メソッド
DuplicateEventElimination
True/False
False
コンポーネン
ト再始動
JvmMaxHeapSize
ヒープ・サイズ (メガ 128M
バイト単位)
スタックのサイズ (キ 128K
ロバイト単位)
ヒープ・サイズ (メガ 1M
バイト単位)
crossworlds.queue.manager
FactoryClassName が
IBM の場合は
crossworlds.queue.manager
を使用。
FactoryClassName が
Sonic の場合は
localhost:2506 を使
用。
CxCommon.Messaging.
CxCommon.Messaging.
jms.IBMMQSeriesFactory jms.IBMMQSeriesFactory
orCxCommon.Messaging.
jms.SonicMQFactory
または任意の Java ク
ラス名
正整数
10
JvmMaxNativeHeapSize
JvmMinHeapSize
jms.MessageBrokerName
jms.FactoryClassName
jms.NumConcurrentRequests
jms.Password
jms.UserName
Locale
任意の有効なパスワー
ド
任意の有効な名前
en_US
JMS トランスポ
ートのみ
サーバー再始
動
JMS トランスポ
ートのみ
コンポーネン
ト再始動
サーバー再始
動
サーバー再始
動
コンポーネン
ト再始動
JMS トランスポ
ートのみ
JMS トランスポ
ートのみ
JMS トランスポ
ートのみ
LogAtInterchangeEnd
false
MaxEventCapacity
1-2147483647
2147483647
MessageFileName
パス/ファイル名
MonitorQueue
任意の有効なキュー名
Connectorname.txt あるいは
InterchangeSystem.txt
CONNECTORNAME/MONITORQUEUE
コンポーネン
ト再始動
コンポーネン
ト再始動
OADAutoRestartAgent
true または false
false
動的
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
JMS トランスポ
ートのみ、
Container
Managed Events
は <NONE> で
なければならな
い
コンポーネン
ト再始動
コンポーネン
ト再始動
コンポーネン
ト再始動
サーバー再始
動
en_US、ja_JP、
ko_KR、zh_C、zh_T、
fr_F、de_D、it_I、
es_E、pt_BR
注: これらは、サポー
トされるロケールの一
部に過ぎません。
true または false
22
注
コンポーネン
ト再始動
動的
Repository
Directory の値は
<REMOTE> で
なければならな
い
JMS トランスポ
ートのみ、
DuplicateEvent
Elimination は
True でなければ
ならない
プロパティー名
指定可能な
値
デフォルト
値
更新
メソッド
OADMaxNumRetry
OADRetryTimeInterval
PollEndTime
正数
正数 (単位: 分)
HH:MM
1000
10
HH:MM
PollFrequency
正整数 (単位: ミリ秒)
10000
動的
動的
コンポーネン
ト再始動
動的
PollQuantity
no (ポーリングを使用
不可にする) key (コネ
クターのコマンド・プ
ロンプト・ウィンドウ
で文字 p が入力され
た場合にのみポーリン
グする)
1-500
1
HH:MM (HH は 0 ∼
23、MM は 0 ∼ 59)
リポジトリーが置かれ
ている場所
PollStartTime
RepositoryDirectory
コンポーネン
ト再始動
コンポーネン
ト再始動
コンポーネン
ト再始動
HH:MM
<REMOTE>
RequestQueue
有効な JMS キュー名
CONNECTORNAME/REQUESTQUEUE
ResponseQueue
有効な JMS キュー名
CONNECTORNAME/RESPONSEQUEUE
RestartRetryCount
RestartRetryInterval
0-99
適切な正の値 (単位:
分)
有効な MQSeries キュ
ー名
3
1
SourceQueue
SynchronousRequestQueue
42 ページの
『SynchronousResponseQueue』
SynchronousRequestTimeout
42 ページの『WireFormat』
CwXML、CwBO
アプリケーショ
ンからポーリン
グする項目の数
ICS ブローカー
の場合は
<REMOTE>
コンポーネン
ト再始動
コンポーネン
ト再始動
動的
動的
CONNECTORNAME/SOURCEQUEUE
コンポーネン
ト再始動
CONNECTORNAME/
SYNCHRONOUSREQUESTQUEUE
CONNECTORNAME/
SYNCHRONOUSRESPONSEQUEUE
0
コンポーネン
ト再始動
コンポーネン
ト再始動
コンポーネン
ト再始動
エージェント
再始動
cwxml
注
デリバリー・ト
ランスポートが
JMS で、
Container
Managed Events
が指定された場
合のみ有効
非 ICS ブロー
カーの場合は
CwXML、
Repository
Directory が
<REMOTE> の
場合は CwBO
AdminInQueue
統合ブローカーからコネクターへ管理メッセージが送信されるときに使用されるキ
ューです。
デフォルト値は CONNECTORNAME/ADMININQUEUE です。
付録 A. コネクターの標準構成プロパティー
23
AdminOutQueue
コネクターから統合ブローカーへ管理メッセージが送信されるときに使用されるキ
ューです。
デフォルト値は CONNECTORNAME/ADMINOUTQUEUE です。
AgentConnections
AgentConnections プロパティーは、アプリケーション固有のコンポーネントとその
コンポーネントに対応するコネクター・コントローラー間の要求トランスポートに
対して開かれた IIOP 接続の数を制御します。デフォルトでは、このプロパティー
の値は 1 に設定され、InterChange Server は 1 つの IIOP 接続を開きます。
このプロパティーを使用すると、コネクター・コントローラーとアプリケーション
固有のコンポーネントの間で複数の接続を開くことができるため、マルチスレッ
ド・コネクターのパフォーマンスが向上します。特定の接続に関係する要求/応答の
作業負荷が大きい場合には、IBM WebSphere 管理者はこの値を大きくすることによ
り、パフォーマンスを高めることができます。推奨値は 2 ∼ 4 の範囲です。この
プロパティーの値を大きくすると、IIOP 接続を確立する Visigenic ソフトウェアの
スケーラビリティーが大きくなります。プロパティー値の変更を有効にするには、
アプリケーション固有のコンポーネントとサーバーを再始動する必要があります。
重要: コネクターが単一スレッドである場合は、複数の接続を利用することができ
ません。このプロパティーの値を増加させると、要求トランスポートがアプ
リケーション固有のコンポーネントでボトルネックになることがあります。
特定のコネクターが単一スレッドかマルチスレッドかを判別するには、該当
するアダプター・ガイドのインストールと構成についての章を参照してくだ
さい。
AgentTraceLevel
アプリケーション固有のコンポーネントのトレース・メッセージのレベルです。デ
フォルト値は 0 です。コネクターは、設定されたトレース・レベル以下の該当する
トレース・メッセージをすべてデリバリーします。
ApplicationName
コネクターのアプリケーションを一意的に特定する名前です。この名前は、システ
ム管理者が WebSphere Business Integration システム環境をモニターするために使用
されます。コネクターを実行する前に、このプロパティーに値を指定する必要があ
ります。
BrokerType
使用する統合ブローカー・タイプを指定します。 ICS コネクターを使用している場
合は、この設定は ICS でなければなりません。
CharacterEncoding
文字 (アルファベットの文字、数値表現、句読記号など) から数値へのマッピングに
使用する文字コード・セットを指定します。
24
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
注: Java ベースのコネクターでは、このプロパティーは使用しません。C++ ベース
のコネクターでは、現在、このプロパティーに ASCII という値が使用されてい
ます。このプロパティーの値を ascii7 または ascii8 に設定している場合、
ASCII またはサポートされる他のいずれかの値に設定して、コネクターを構成
し直す必要があります。特定のコネクターが Java で作成されているか C++ で
作成されているかを調べるには、それぞれのアダプター・ガイドのインストー
ルと構成に関する章を参照してください。
要確認: デフォルトでは、ドロップ・リストには、サポートされる文字エンコード
の一部のみが表示されます。ドロップ・リストに、サポートされている他
の値を追加するには、製品ディレクトリーにある
¥Data¥Std¥stdConnProps.xml ファイルを手動で変更する必要があります。
詳細については、コネクター・コンフィグレーターに関する付録を参照し
てください。
重要: ISO Latin-1 データのみが処理されるという保証がない場合は、国際化に対
応していないコネクターを InterChange Server バージョン 4.1.1 で実行しないでく
ださい。
デフォルト値は ascii です。
ConcurrentEventTriggeredFlows
コネクター・コントローラーがイベントのデリバリー時に並行処理できるビジネ
ス・オブジェクトの数を決定します。この属性の値を、並行してマップおよびデリ
バリーできるビジネス・オブジェクトの数に設定します。例えば、この属性の値を
5 に設定すると、5 個のビジネス・オブジェクトが並行して処理されます。デフォ
ルト値は 1 です。
このプロパティーを 1 よりも大きい値に設定すると、ソース・アプリケーションの
コネクター・コントローラーは、複数のイベント・ビジネス・オブジェクトを同時
にマップして、複数のコラボレーション・インスタンスにそれらのビジネス・オブ
ジェクトを同時にデリバリーすることができます。このプロパティーを設定する
と、複数のビジネス・オブジェクトを並行してマップできるので、特にビジネス・
オブジェクトが複合マップを使用する場合にはコラボレーションへのビジネス・オ
ブジェクトのデリバリーに要する時間を短縮できます。ビジネス・オブジェクトの
コラボレーションに到達する速度を増大させると、システム全体のパフォーマンス
を向上させることができます。
注: ソース・アプリケーションから宛先アプリケーションまでのフロー全体に並行
処理を実装するには、複数のスレッドを使用するようにコラボレーションを構
成することや、宛先側のアプリケーション固有のコンポーネントで要求を並行
処理できるようにすることも必要になります。コラボレーションについては、
Maximum number of concurrent events プロパティーの値を増加して、複数の
スレッドを使用できるように構成します。アプリケーション固有のコンポーネ
ントで要求を並行処理するには、そのコンポーネントがマルチスレッドである
か、またはそのコンポーネントがコネクター・エージェント並列処理を使用で
き、複数のプロセスに対応するように構成されている (Parallel Process
Degree 構成プロパティーが 1 よりも大きい値に設定されている) ことが必要で
す。
付録 A. コネクターの標準構成プロパティー
25
重要: 特定のコネクターが単一スレッドかマルチスレッドかを判別するには、該当
するアダプター・ガイドのインストールと構成についての章を参照してくだ
さい。
ConcurrentEventTriggeredFlows プロパティーは、順次に実行される単一スレッド
処理であるコネクターのポーリングでは無効です。
ContainerManagedEvents
このプロパティーを JMS に設定することにより、JMS イベント・ストアを使用す
る JMS 対応コネクターが、保証付きイベント・デリバリーを提供できるようにな
ります。保証付きイベント・デリバリーでは、イベントはソース・キューから除去
され、単一 JMS トランザクションとして宛先キューに配置されます。このプロパ
ティーは、値なしに設定することもできます。
注:
1. ContainerManagedEvents を JMS に設定した場合、次のプロパティーも構成し
て、保証付きイベント・デリバリーを使用できるようにする必要があります。
PollQuantity = 1 から 500、SourceQueue = SOURCEQUEUE。また、
MimeType、DHClass、および DataHandlerConfigMOName (オプショナル) プロパ
ティーを使用してデータ・ハンドラーを構成する必要があります。これらの値を
設定するには、コネクター・コンフィグレーターの「データ・ハンドラー (Data
Handler)」タブを使用してください。「データ・ハンドラー (Data Handler)」タ
ブの値のフィールドは、ContainerManagedEvents を JMS に設定した場合のみ表
示されます。
2. ContainerManagedEvents を JMS に設定した場合、コネクターはその
pollForEvents() メソッドを 呼び出さなくなる ため、そのメソッドの機能は使
用できなく なります。
デフォルト値は JMS です。
このプロパティーは、DeliveryTransport プロパティーが値 JMS に設定されている場
合にのみ表示されます。
ControllerStoreAndForwardMode
宛先側のアプリケーション固有のコンポーネントが使用不可であることをコネクタ
ー・コントローラーが検出した場合に、コネクター・コントローラーが実行する動
作を設定します。このプロパティーを true に設定した場合、イベントが
InterChange Server に到達したときに宛先側のアプリケーション固有のコンポーネン
トが使用不可であれば、コネクター・コントローラーはそのアプリケーション固有
のコンポーネントへの要求をブロックします。アプリケーション固有のコンポーネ
ントが作動可能になると、コネクター・コントローラーはアプリケーション固有の
コンポーネントにその要求を転送します。
重要: コネクター・コントローラーが宛先側のアプリケーション固有のコンポーネ
ントにサービス呼び出し要求を転送した後でこのコンポーネントが使用不可
になった場合、コネクター・コントローラーはその要求を失敗させます。
26
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
このプロパティーを false に設定した場合、コネクター・コントローラーは、宛先
側のアプリケーション固有のコンポーネントが使用不可であることを検出すると、
ただちにすべてのサービス呼び出し要求を失敗させます。
デフォルト値は true です。
ControllerTraceLevel
コネクター・コントローラーのトレース・メッセージのレベルです。デフォルト値
は 0 です。
DeliveryQueue
コネクターから統合ブローカーへビジネス・オブジェクトが送信されるときに使用
されるキューです。
デフォルト値は DELIVERYQUEUE です。
DeliveryTransport
イベントのデリバリーのためのトランスポート機構を指定します。指定可能な値
は、WebSphere MQ の MQ、CORBA IIOP の IDL、Java Messaging Service の JMS
です。
ICS がブローカー・タイプの場合は、DeliveryTransport プロパティーの値は
MQ、IDL、または JMS が指定可能で、デフォルトは IDL になります。
WMQI がブローカー・タイプの場合は、Delivery Transport に指定可能な値は JMS
のみになります。
DeliveryTransport プロパティーに指定されている値が、MQ または IDL である場
合、コネクターは、CORBA IIOP を使用してサービス呼び出し要求と管理メッセー
ジを送信します。
WebSphere MQ および IDL
イベントのデリバリー・トランスポートには、IDL ではなく WebSphere MQ を使
用してください (なんらかの理由により、これらの 2 種類の製品をそれぞれライセ
ンス交付を受けて維持することができない場合を除きます)。WebSphere MQ が IDL
よりも優れている点は以下のとおりです。
v 非同期 (ASYNC) 通信: WebSphere MQ を使用すると、アプリケーション固有の
コンポーネントは、サーバーが利用不能である場合でも、イベントをポーリング
して永続的に格納することができます。
v サーバー・サイド・パフォーマンス: WebSphere MQ を使用すると、サーバー・
サイドのパフォーマンスが向上します。最適化モードでは、WebSphere MQ はイ
ベントへのポインターのみをリポジトリー・データベースに格納するので、実際
のイベントは WebSphere MQ キュー内に残ります。これにより、イベントをリ
ポジトリー・データベースに書き込むために必要なオーバーヘッドを減少させる
ことができるため、イベントのサイズが大きい場合でもパフォーマンスが低下し
ません。
v エージェント・サイド・パフォーマンス: WebSphere MQ を使用すると、アプリ
ケーション固有のコンポーネント側のパフォーマンスが向上します。WebSphere
付録 A. コネクターの標準構成プロパティー
27
MQ を使用すると、コネクターのポーリング・スレッドは、イベントを選出した
後、コネクターのキューにそのイベントを入れ、次のイベントを選出します。こ
の方法は IDL よりも高速で、IDL の場合、コネクターのポーリング・スレッド
は、イベントを選出した後、ネットワーク経由でサーバー・プロセスにアクセス
してそのイベントをリポジトリー・データベースに永続的に格納してから、次の
イベントを選出する必要があります。
JMS
Java Messaging Service (JMS) を使用しての、コネクター・コントローラーとクライ
アント・コネクター・フレームワークとの間の通信を可能にします。
JMS をデリバリー・トランスポートとして選択する場合は、
「jms.MessageBrokerName」、「jms.FactoryClassName」、「jms.Password」、および
「jms.UserName」などの追加の JMS プロパティーがコネクター・コンフィグレー
ター内に表示されます。このうち最初の 2 つは、このトランスポートの必須プロパ
ティーです。
重要: 以下の環境では、コネクターに JMS トランスポート機構を使用すると、メモ
リー制限が発生することもあります。
v AIX 5.0
v WebSphere MQ 5.3.0.1
v InterChange Server (ICS) (統合ブローカーとして使用)
この環境では、WebSphere MQ クライアント内でメモリーが使用されるため、(サー
バー側の) コネクター・コントローラーと (クライアント側の) コネクターの両方を
始動するのは困難な場合があります。ご使用のシステムのプロセス・ヒープ・サイ
ズが 768M 未満である場合には、次のように設定することをお勧めします。
v CWSharedEnv.sh スクリプト内で LDR_CNTRL 環境変数を設定する。
このスクリプトは、製品ディレクトリー配下の ¥bin ディレクトリーにありま
す。テキスト・エディターを使用して、CWSharedEnv.sh スクリプトの最初の行と
して次の行を追加します。
export LDR_CNTRL=MAXDATA=0x30000000
この行は、ヒープ・メモリーの使用量を最大 768 MB (3 セグメント * 256 MB)
に制限します。プロセス・メモリーがこの制限値を超えると、ページ・スワッピ
ングが発生し、システムのパフォーマンスに悪影響を与える場合があります。
v IPCCBaseAddress プロパティーの値を 11 または 12 に設定する。このプロパテ
ィーの詳細については、「システム・インストール・ガイド (UNIX 版)」を参照
してください。
注:
v ご使用のシステムのプロセス・ヒープ・サイズが 768M よりも大きい場合、この
方法は、製品のパフォーマンスに悪影響を及ぼします。
v AIX 4.3.3 では、LDR_CNTRL 環境変数を設定する必要はありません。ただし、
IPCCBaseAddress の値は、11 または 12 に設定する必要があります。
28
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
DuplicateEventElimination
このプロパティーを true に設定すると、非 JMS イベント・ストアを使用する
JMS 対応コネクターが、重複イベントをデリバリー・キューへデリバリーしないよ
うにすることができます。この機能を使用するには、コネクター開発時に、固有の
イベント ID を、ビジネス・オブジェクトの ObjectEventId 属性として、アプリケ
ーション固有コード内で設定する必要があります。
このプロパティーは、false に設定することもできます。
注: DuplicateEventElimination を true に設定する際は、MonitorQueue プロパティー
を構成して保証付きイベント・デリバリーを使用可能にする必要があります。
FaultQueue
コネクターでメッセージを処理中にエラーが発生すると、コネクターは、そのメッ
セージを状況表示および問題説明とともにこのプロパティーに指定されているキュ
ーに移動します。
デフォルト値は CONNECTORNAME/FAULTQUEUE です。
JvmMaxHeapSize
エージェントの最大ヒープ・サイズ (メガバイト単位)。このプロパティーは、
RepositoryDirectory の値が <REMOTE> の場合のみ適用できます。
デフォルト値は 128M です。
JvmMaxNativeStackSize
エージェントの最大ネイティブ・スタック・サイズ (キロバイト単位)。このプロパ
ティーは、RepositoryDirectory の値が <REMOTE> の場合のみ適用できます。
デフォルト値は 128K です。
JvmMinHeapSize
エージェントの最小ヒープ・サイズ (メガバイト単位)。このプロパティーは、
RepositoryDirectory の値が <REMOTE> の場合のみ適用できます。
デフォルト値は 1M です。
jms.FactoryClassName
JMS プロバイダーのためにインスタンスを生成するクラス名を指定します。JMS を
デリバリー・トランスポート機構 (DeliveryTransport) として選択する際は、このコ
ネクター・プロパティーを必ず 設定してください。
デフォルト値は CxCommon.Messaging.jms.IBMMQSeriesFactory です。
付録 A. コネクターの標準構成プロパティー
29
jms.MessageBrokerName
JMS プロバイダーのために使用するブローカー名を指定します。JMS をデリバリ
ー・トランスポート機構 (DeliveryTransport) として選択する際は、このコネクタ
ー・プロパティーを必ず 設定してください。
デフォルト値は crossworlds.queue.manager です。
jms.NumConcurrentRequests
コネクターに対して同時に送信することができる並行サービス呼び出し要求の数
(最大値) を指定します。この最大値に達した場合、新規のサービス呼び出し要求は
ブロックされ、既存のいずれかの要求が完了した後で処理されます。
デフォルト値は 10 です。
jms.Password
JMS プロバイダーのためのパスワードを指定します。このプロパティーの値はオプ
ションです。
デフォルトはありません。
jms.UserName
JMS プロバイダーのためのユーザー名を指定します。このプロパティーの値はオプ
ションです。
デフォルトはありません。
Locale
言語コード、国または地域、および、希望する場合には、関連した文字コード・セ
ットを指定します。このプロパティーの値は、データの照合やソート順、日付と時
刻の形式、通貨記号などの国/地域別情報を決定します。詳細については、国際化対
応コネクターのコネクター・ガイドに収録された概説を参照してください。
ロケール名は、次の書式で指定します。
ll_TT.codeset
ここで、以下のように説明されます。
ll
2 文字の言語コード (普通は小文字)
TT
2 文字の国または地域コード (普通は大文字)
codeset
関連文字コード・セットの名前。名前のこの部分
は、通常、オプションです。
デフォルトは en_US です。
要確認: デフォルトでは、ドロップ・リストには、サポートされるロケールの一部
のみが表示されます。ドロップ・リストに、サポートされる他の値を追加
するには、製品ディレクトリーにある ¥Data¥Std¥stdConnProps.xml ファ
30
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
イルを手動で変更する必要があります。詳細については、コネクター・コ
ンフィグレーターに関する付録を参照してください。
重要: コネクターが国際化に対応していない場合、このプロパティーの有効な値は
en_US のみです。ISO Latin-1 データのみが処理されるという保証がない場合は、
C++ ベースで国際化に対応していないコネクターを InterChange Server バージョン
4.1.1 とともに実行しないでください。特定のコネクターが国際化に対応しているか
どうかを判別するには、該当するコネクター・ガイドのインストールと構成につい
ての章を参照してください。
LogAtInterchangeEnd
LogFileName プロパティーで指定した場所だけでなく InterChange Server のログ宛
先にもエラー・ログを記録するかどうかを指定します。サーバーのログ宛先にログ
を記録すると、電子メール通知もオンになります。これにより、エラーまたは致命
的エラーが発生すると、InterchangeSystem.cfg ファイル内で指定された
MESSAGE_RECIPIENT に対する電子メール・メッセージが生成されます。例えば、
LogAtInterChangeEnd を true に設定した場合にコネクターからアプリケーションへ
の接続が失われると、指定されたメッセージ宛先に、電子メール・メッセージが送
信されます。デフォルト値は false です。
MaxEventCapacity
コントローラー・バッファー内のイベントの最大数。このプロパティーはフロー制
御が使用し、RepositoryDirectory プロパティーの値が <REMOTE> の場合のみ適用
できます。
値は 1 から 2147483647 の間の正整数です。デフォルト値は 2147483647 です。
MessageFileName
コネクター・メッセージ・ファイルの名前です。メッセージ・ファイルの標準位置
は ¥connectors¥messages です。メッセージ・ファイルが標準位置に格納されてい
ない場合は、メッセージ・ファイル名を絶対パスで指定します。
コネクター・メッセージ・ファイルが存在しない場合は、コネクターは
InterchangeSystem.txt をメッセージ・ファイルとして使用します。このファイル
は、製品ディレクトリーに格納されています。
重要: コネクター独自のメッセージ・ファイルがあるかどうかを特定のコネクター
について判別するには、該当するアダプター・ガイドのインストールと構成
についての章を参照してください。
OADAutoRestartAgent
異常シャットダウンの後、Object Activation Daemon (OAD) がアプリケーション固
有のコンポーネントの再始動を自動的に試行するかどうかを指定します。 32 ページ
の『OADMaxNumRetry』プロパティーおよび 32 ページの
『OADRetryTimeInterval』プロパティーはこのプロパティーに関連しています。この
プロパティーは自動再始動を要求します。
デフォルト値は false です。
付録 A. コネクターの標準構成プロパティー
31
OADMaxNumRetry
異常シャットダウンの後で OAD がアプリケーション固有のコンポーネントの再始
動を自動的に試行する回数の最大数を指定します。
デフォルト値は 1000 です。
OADRetryTimeInterval
異常シャットダウンの後で OAD がアプリケーション固有のコンポーネントの再始
動を自動的に試行する間隔 (分単位) を指定します。アプリケーション固有のコンポ
ーネントが指定された間隔以内に始動しない場合、OAD は、
『OADMaxNumRetry』で指定された回数だけ試行を繰り返します。
デフォルト値は 10 です。
PollEndTime
イベント・キューのポーリングを停止する時刻です。形式は HH:MM です。ここで、
HH は 0 ∼ 23 時を表し、MM は 0 ∼ 59 分を表します。
このプロパティーには必ず有効な値を指定してください。デフォルト値は HH:MM で
すが、この値は必ず変更する必要があります。
PollFrequency
ポーリング・アクション間の時間の長さです。PollFrequency は以下の値のいずれか
に設定します。
v ポーリング・アクション間のミリ秒数。
v ワード key。コネクターは、コネクターのコマンド・プロンプト・ウィンドウで
文字 p が入力されたときにのみポーリングを実行します。このワードは小文字で
入力します。
v ワード no。コネクターはポーリングを実行しません。このワードは小文字で入力
します。
デフォルト値は 10000 です。
重要: 一部のコネクターでは、このプロパティーの使用が制限されています。この
プロパティーが使用されるかどうかを特定のコネクターについて判別するに
は、該当するアダプター・ガイドのインストールと構成についての章を参照
してください。
PollStartTime
イベント・キューのポーリングを開始する時刻です。形式は HH:MM です。ここで、
HH は 0 ∼ 23 時を表し、MM は 0 ∼ 59 分を表します。
このプロパティーには必ず有効な値を指定してください。デフォルト値は HH:MM で
すが、この値は必ず変更する必要があります。
32
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
RequestQueue
統合ブローカーが、ビジネス・オブジェクトをコネクターに送信するときに使用さ
れるキューです。
デフォルト値は REQUESTQUEUE です。
RepositoryDirectory
コネクターが、ビジネス・オブジェクト定義のメタデータを含む XML スキーマ文
書を読み取るリポジトリーの場所です。
統合ブローカーが ICS の場合は、コネクターが InterChange Server リポジトリーを
使用してコネクター定義情報を取得するため、この値は <REMOTE> に設定する必
要があります。
ResponseQueue
JMS 応答キューを指定します。JMS 応答キューは、応答メッセージをコネクター・
フレームワークから統合ブローカーへデリバリーします。統合ブローカーが
InterChange Server の場合は、InterChange Server が要求を送信し、JMS 応答キュー
の応答メッセージを待ちます。
RestartRetryCount
コネクターによるコネクター自体の再始動の試行回数を指定します。このプロパテ
ィーを並列コネクターに対して使用する場合、コネクターのマスター側のアプリケ
ーション固有のコンポーネントがスレーブ側のアプリケーション固有のコンポーネ
ントの再始動を試行する回数が指定されます。
デフォルト値は 3 です。
RestartRetryInterval
コネクターによるコネクター自体の再始動の試行間隔を分単位で指定します。この
プロパティーを並列コネクターに対して使用する場合、コネクターのマスター側の
アプリケーション固有のコンポーネントがスレーブ側のアプリケーション固有のコ
ンポーネントの再始動を試行する間隔が指定されます。
デフォルト値は 1 です。
SourceQueue
JMS イベント・ストアを使用する JMS 対応コネクターでの保証付きイベント・デ
リバリーをサポートするコネクター・フレームワークに、JMS ソース・キューを指
定します。詳細については、 26 ページの『ContainerManagedEvents』を参照してく
ださい。
デフォルト値は SOURCEQUEUE です。
SynchronousRequestQueue
同期応答を要求する要求メッセージを、コネクター・フレームワークからブローカ
ーに配信します。このキューは、コネクターが同期実行を使用する場合にのみ必要
付録 A. コネクターの標準構成プロパティー
33
です。同期実行の場合、コネクター・フレームワークは、SynchronousRequestQueue
にメッセージを送信し、SynchronousResponseQueue でブローカーから戻される応答
を待機します。コネクターに送信される応答メッセージには、元のメッセージの ID
を指定する 相関 ID が含まれています。
SynchronousResponseQueue
同期要求に対する応答として送信される応答メッセージを、ブローカーからコネク
ター・フレームワークに配信します。このキューは、コネクターが同期実行を使用
する場合にのみ必要です。
SynchronousRequestTimeout
コネクターが同期要求への応答を待機する時間を分単位で指定します。コネクター
は、指定された時間内に応答を受信できなかった場合、元の同期要求メッセージを
エラー・メッセージとともに障害キューに移動します。
デフォルト値は 0 です。
TraceFileName
アプリケーション固有のコンポーネントがトレース・メッセージを書き込むファイ
ルの名前です。ファイル名を絶対パスで指定します。デフォルト値は STDOUT で
す。
WireFormat
トランスポートのメッセージ・フォーマットです。
指定可能な値は以下の通りです。
v ブローカーが ICS ではない場合は、CwXML。
v RepositoryDirectory の値が <REMOTE> の場合は、CwBO。
WebSphere MQ Integrator の標準コネクター・プロパティーの構成
このセクションでは、統合ブローカーが WebSphere MQ Integrator Broker であるア
ダプターに適用される標準構成プロパティーについて説明します。 WebSphere
Integrator Broker の使用についての詳細は、「WebSphere MQ Integrator Broker 用イ
ンプリメンテーション・ガイド」を参照してください。
重要: WebSphere MQ Integrator Broker を使用するすべてのコネクターに、ここで
説明するすべてのプロパティーが適用されるわけではありません。特定のコ
ネクターに固有の情報については、該当するアダプターのユーザーズ・ガイ
ドを参照してください。
コネクター・プロパティーの構成は、コネクター・コンフィグレーターから行いま
す。
注: コネクター・コンフィグレーターは、Windows システムでのみ実行できます。
コネクターが UNIX システム上で稼働している場合でも、このツールがインス
トールされている Windows マシンが必要です。したがって、UNIX システム上
で稼働しているコネクターのコネクター・プロパティーを設定するには、
34
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
Windows マシン上でコネクター・コンフィグレーターを実行してから、FTP な
どのファイル転送機構を使用して構成ファイルを UNIX マシン上にコピーする
必要があります。コネクター・コンフィグレーターに関する詳細については、
『付録 B. コネクター・コンフィグレーター』を参照してください。
コネクターは、始動時に構成値を取得します。実行時セッション中に 1 つ以上のコ
ネクター・プロパティーの値を変更した場合は、コネクターを再始動する必要があ
ります。標準構成プロパティーは、アダプター・フレームワークとコネクター・フ
レームワークが使用する情報を提供します。この情報はどのコネクターにも共通で
す。
標準コネクターのプロパティー
以下の表は、標準コネクター構成プロパティーの早見表です。プロパティーの説明
については、以下の各セクションを参照してください。
名前
指定可能な値
デフォルト値
AdminInQueue
AdminOutQueue
有効な JMS キュー名
有効な WebSphere MQ
キュー名
0-5
アプリケーション名
WMQI
ASCII、SJIS、Cp949、
GBK、Big5、Cp297、
Cp273、Cp280、Cp284、
Cp037、Cp437
注: これらは、サポート
される値の一部に過ぎま
せん。
JMS または値なし
有効な WebSphere MQ
キュー名
JMS
true、false
有効な WebSphere MQ
キュー名
CONNECTORNAME/ADMININQUEUE
CONNECTORNAME/ADMINOUTQUEUE
AgentTraceLevel
ApplicationName
BrokerType
CharacterEncoding
ContainerManagedEvents
DeliveryQueue
DeliveryTransport
DuplicateEventElimination
FaultQueue
jms.FactoryClassName
jms.MessageBrokerName
jms.NumConcurrentRequests
jms.Password
jms.UserName
0
AppNameConnector
WMQI
ASCII
JMS
CONNECTORNAME/DELIVERYQUEUE
JMS
CONNECTORNAME/FAULTQUEUE
CxCommon.Messaging.jms.
IBMMQSeriesFactory
FactoryClassName が IBM crossworlds.queue.manager
の場合は
crossworlds.queue.manager
を使用。
FactoryClassName が
Sonic の場合は
localhost:2506 を使
用。
10
付録 A. コネクターの標準構成プロパティー
35
名前
指定可能な値
デフォルト値
Locale
en_US、ja_JP、ko_KR、
zh_C、zh_T、fr_F、
de_D、it_I、es_E、
pt_BR
注: これらは、サポート
されるロケールの一部に
過ぎません。
パス/ファイル名
HH:MM
ミリ秒/key/no
HH:MM
path/directory name 注:
通常、この値をデフォル
トから、コネクター・フ
ァイルのインストール時
に実際に使用したパスと
ディレクトリー名に変更
する必要があります。
有効な WebSphere MQ
キュー名
en_US
MessageFileName
PollEndTime
PollFrequency
PollStartTime
RepositoryDirectory
RequestQueue
ResponseQueue
RestartRetryCount
RestartRetryInterval
SourceQueue
SynchronousRequestQueue
SynchronousResponseQueue
SynchronousTimeout
WireFormat
0 ∼ 99
再始動の試行間隔を表す
適切な整数 (単位: 分)
有効な WebSphere MQ
キュー名
有効な WebSphere MQ
キュー名
有効な WebSphere MQ
キュー名
同期要求への応答を待機
する時間を表す適切な整
数 (単位: 分)
CwXML
InterchangeSystem.txt
HH:MM
10000
HH:MM
C:¥crossworlds¥Repository
CONNECTORNAME/REQUESTQUEUE
RESPONSEQUEUE
3
1
CONNECTORNAME/SOURCEQUEUE
0
CwXML
AdminInQueue
統合ブローカーからコネクターへ管理メッセージが送信されるときに使用されるキ
ューです。
デフォルト値は CONNECTORNAME/ADMININQUEUE です。
AdminOutQueue
コネクターから統合ブローカーへ管理メッセージが送信されるときに使用されるキ
ューです。
AgentTraceLevel
コネクターに含まれるアプリケーション固有のコンポーネントのトレース・メッセ
ージのレベルです。デフォルト値は 0 です。コネクターは、設定されたトレース・
レベル以下の該当するトレース・メッセージをすべてデリバリーします。
36
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
ApplicationName
アプリケーションへの接続を一意的に識別する名前です。この名前は、システム管
理者がコネクターの環境をモニターするために使用します。新規コネクター定義を
作成した場合、デフォルトではこのプロパティーにコネクター名が設定されます。
IBM WebSphere 提供のコネクターの定義を変更した場合にも、このプロパティーに
コネクター名が設定されることがあります。このプロパティーには、コネクターが
接続するプログラムを示す値 (アプリケーション名など) を設定します。コネクター
がテクノロジー・コネクターである場合は、ファイル・システムまたは Web サイ
トを識別する値を設定します。
BrokerType
このプロパティーは、WebSphere MQ Integrator Broker を統合ブローカーとして使
用するように構成されたコネクターの場合には、値 WMQI に設定されます。
CharacterEncoding
文字 (アルファベットの文字、数値表現、句読記号など) から数値へのマッピングに
使用する文字コード・セットを指定します。
注: Java ベースのコネクターでは、このプロパティーは使用しません。C++ ベース
のコネクターでは、現在、このプロパティーに ASCII という値が使用されてい
ます。このプロパティーの値を ascii7 または ascii8 に設定している場合、
ASCII またはサポートされる他のいずれかの値に設定して、コネクターを構成
し直す必要があります。特定のコネクターが Java で作成されているか C++ で
作成されているかを調べるには、それぞれのアダプター・ガイドのインストー
ルと構成に関する章を参照してください。
要確認: デフォルトでは、ドロップ・リストには、サポートされる文字エンコード
の一部のみが表示されます。ドロップ・リストに、サポートされる他の値
を追加するには、製品ディレクトリーにある ¥Data¥Std¥stdConnProps.xml
ファイルを手動で変更する必要があります。詳細については、コネクタ
ー・コンフィグレーターに関する付録を参照してください。
重要: ISO Latin-1 データのみが処理されるという保証がない場合は、国際化に対
応していないコネクターを InterChange Server バージョン 4.1.1 で実行しないでく
ださい。
デフォルト値は ascii です。
ContainerManagedEvents
このプロパティーを JMS に設定することにより、JMS イベント・ストアを使用す
る JMS 対応コネクターが、保証付きイベント・デリバリーを提供できるようにな
ります。保証付きイベント・デリバリーでは、イベントはソース・キューから除去
され、単一 JMS トランザクションとして宛先キューに配置されます。このプロパ
ティーは、値なしに設定することもできます。
注:
1. ContainerManagedEvents を JMS に設定した場合、次のプロパティーも構成し
て、保証付きイベント・デリバリーを使用できるようにする必要があります。
PollQuantity = 1 から 500、SourceQueue = SOURCEQUEUE。また、
付録 A. コネクターの標準構成プロパティー
37
MimeType、DHClass、および DataHandlerConfigMOName (オプショナル) プロパ
ティーを使用してデータ・ハンドラーを構成する必要があります。
2. ContainerManagedEvents を JMS に設定した場合、コネクターはその
pollForEvents() メソッドを呼び出さなくなる ため、そのメソッドの機能は使
用できなく なります。
デフォルト値は JMS です。
DeliveryQueue
コネクターから統合ブローカーへビジネス・オブジェクトが送信されるときに使用
されるキューです。
デフォルト値は CONNECTORNAME/DELIVERYQUEUE です。
DeliveryTransport
イベントのデリバリーのためのトランスポート機構を指定します。このプロパティ
ーは、デフォルトでは、値 JMS に設定されます。これは、WebSphere MQ Integrator
との通信に Java Messaging Service (JMS) が使用されることを示します。
WebSphere MQ Integrator Broker が統合ブローカーの場合は、このプロパティーを
必ず JMS に設定する必要があります。他の値を設定すると、コネクターを始動でき
ません。
DuplicateEventElimination
このプロパティーを true に設定すると、非 JMS イベント・ストアを使用する
JMS 対応コネクターが、重複イベントをデリバリー・キューへデリバリーしないよ
うにすることができます。この機能を使用するには、コネクター開発時に、固有の
イベント ID を、ビジネス・オブジェクトの ObjectEventId 属性として、アプリケ
ーション固有コード内で設定する必要があります。
このプロパティーは、false に設定することもできます。
注: DuplicateEventElimination を true に設定する際は、MonitorQueue プロパティー
を構成して保証付きイベント・デリバリーを使用可能にする必要があります。
FaultQueue
コネクターでメッセージを処理中にエラーが発生すると、コネクターは、そのメッ
セージを状況表示および問題説明とともにこのプロパティーに指定されているキュ
ーに移動します。
デフォルト値は CONNECTORNAME/FAULTQUEUE です。
jms.FactoryClassName
JMS プロバイダーのためにインスタンスを生成するクラス名を指定します。
デフォルト値は CxCommon.Messaging.jms.IBMMQSeriesFactory です。
jms.MessageBrokerName
JMS プロバイダーのために使用するブローカー名を指定します。
デフォルト値は crossworlds.queue.manager です。
38
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
jms.NumConcurrentRequests
コネクターに対して同時に送信することができる並行サービス呼び出し要求の数
(最大値) を指定します。この最大値に達した場合、新規のサービス呼び出し要求は
ブロックされ、既存のいずれかの要求が完了した後で処理されます。
デフォルト値は 10 です。
jms.Password
JMS プロバイダーのためのパスワードを指定します。このプロパティーの値はオプ
ションです。
デフォルトはありません。
jms.UserName
JMS プロバイダーのためのユーザー名を指定します。このプロパティーの値はオプ
ションです。
デフォルトはありません。
Locale
言語コード、国または地域、および、希望する場合には、関連した文字コード・セ
ットを指定します。このプロパティーの値は、データの照合やソート順、日付と時
刻の形式、通貨記号などの国/地域別情報を決定します。詳細については、国際化対
応コネクターのコネクター・ガイドに収録された概説を参照してください。
ロケール名は、次の書式で指定します。
ll_TT.codeset
ここで、以下のように説明されます。
ll
2 文字の言語コード (普通は小文字)
TT
2 文字の国または地域コード (普通は大文字)
codeset
関連文字コード・セットの名前。名前のこの部分
は、通常、オプションです。
デフォルトは en_US です。
要確認: デフォルトでは、ドロップ・リストには、サポートされるロケールの一部
のみが表示されます。ドロップ・リストに、サポートされる他の値を追加
するには、製品ディレクトリーにある ¥Data¥Std¥stdConnProps.xml ファ
イルを手動で変更する必要があります。
付録 A. コネクターの標準構成プロパティー
39
重要:
v WebSphere MQ Integrator は、1 度に複数のロケールをサポートできません。ご使
用のシステムのすべてのコンポーネント (例えば、すべてのアダプター、アプリ
ケーション、および統合ブローカー自体) に同じロケールを指定してください。
v コネクターが国際化に対応していない場合、このプロパティーの有効な値は
en_US のみです。ISO Latin-1 データのみが処理されるという保証がない場合
は、C++ ベースで国際化に対応していないコネクターを InterChange Server バー
ジョン 4.1.1 とともに実行しないでください。特定のコネクターが国際化に対応
しているかどうかを判別するには、該当するコネクター・ガイドのインストール
と構成についての章を参照してください。
MessageFileName
コネクター・メッセージ・ファイルの名前です。メッセージ・ファイルの標準位置
は ¥connectors¥messages です。メッセージ・ファイルが標準位置に格納されてい
ない場合は、メッセージ・ファイル名を絶対パスで指定します。コネクター定義を
新規作成した場合、デフォルトではこのプロパティーに値 InterchangeSystem.txt
が設定されます。この値は、使用するコネクターに応じたメッセージ・ファイルの
名前に変更する必要があります。
PollEndTime
イベント・キューのポーリングを停止する時刻です。形式は HH:MM です。ここで、
HH は 0 ∼ 23 時を表し、MM は 0 ∼ 59 分を表します。
このプロパティーには必ず有効な値を指定してください。デフォルト値は HH:MM で
すが、この値は必ず変更する必要があります。
PollFrequency
ポーリング・アクション間の時間の長さです。PollFrequency は以下の値のいずれか
に設定します。
v ポーリング・アクション間のミリ秒数。
v ワード key。コネクターは、コネクターのコマンド・プロンプト・ウィンドウで
文字 p が入力されたときにのみポーリングを実行します。このワードは小文字で
入力します。
v ワード no。コネクターはポーリングを実行しません。このワードは小文字で入力
します。
デフォルト値は 10000 です。
重要: 一部のコネクターでは、このプロパティーの使用が制限されています。この
プロパティーが使用されるかどうかを特定のコネクターについて判別するに
は、該当するアダプター・ガイドのインストールと構成についての章を参照
してください。
PollStartTime
イベント・キューのポーリングを開始する時刻です。形式は HH:MM です。ここで、
HH は 0 ∼ 23 時を表し、MM は 0 ∼ 59 分を表します。
このプロパティーには必ず有効な値を指定してください。デフォルト値は HH:MM で
すが、この値は必ず変更する必要があります。
40
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
RepositoryDirectory
コネクターがビジネス・オブジェクト定義のメタデータを含む XML スキーマ文書
を読み取るディレクトリーのパスと名前です。
デフォルト値は C:¥crossworlds¥repository です。この値を、コネクターの
¥repository ディレクトリーに使用しているディレクトリー・パスに変更する必要が
あります。通常、このパスはアダプター製品をインストールする際に決定されます
(例: C:¥WebSphereAdapters¥repository)。値はディレクトリー・パスでなければな
りません。ブローカーとして ICS を使用していないコネクターに、
RepositoryDirectory の値として <REMOTE> を使用しないでください。
RequestQueue
統合ブローカーが、ビジネス・オブジェクトをコネクターに送信するときに使用さ
れるキューです。
デフォルト値は CONNECTORNAME/REQUESTQUEUE です。
ResponseQueue
JMS 応答キューを指定します。JMS 応答キューは、応答メッセージをコネクター・
フレームワークから統合ブローカーへデリバリーします。
RestartRetryCount
コネクターによるコネクター自体の再始動の試行回数を指定します。デフォルト値
は 3 です。この値は、コネクターが再始動を 3 回試行することを示します。例え
ば、コネクターは、アプリケーションにログインできない場合、始動に失敗しま
す。ただし、このプロパティーの値が 3 に設定されている場合には、合計 3 回ま
で始動を試行します。『RestartRetryInterval』プロパティーと共に使用すると、アプ
リケーションが使用可能な接続を常時確保できない場合でも、コネクターはアプリ
ケーションとの通信で数回の試行を実行できます。
RestartRetryInterval
コネクターによるコネクター自体の再始動の試行間隔を分単位で指定します。デフ
ォルト値は 1 です。この値は、再始動の試行の間の待機時間が 1 分であることを
示します。
SourceQueue
JMS イベント・ストアを使用する JMS 対応コネクターでの保証付きイベント・デ
リバリーをサポートするコネクター・フレームワークに、JMS ソース・キューを指
定します。詳細については、 26 ページの『ContainerManagedEvents』を参照してく
ださい。
デフォルト値は CONNECTORNAME/SOURCEQUEUEです。
SynchronousRequestQueue
同期応答を要求する要求メッセージを、コネクター・フレームワークから
WebSphere MQ Integrator Broker に配信します。このキューは、コネクターが同期
実行を使用する場合にのみ必要です。同期実行の場合、コネクター・フレームワー
クは、SynchronousRequestQueue にメッセージを送信し、WebSphere MQ Integrator
付録 A. コネクターの標準構成プロパティー
41
Broker から戻される応答を SynchronousResponseQueue で待機します。コネクター
に送信される応答メッセージには、元のメッセージの ID を指定する 相関 ID が含
まれています。
SynchronousResponseQueue
同期要求に対する応答として送信される応答メッセージを、WebSphere MQ
Integrator Broker からコネクター・フレームワークに配信します。このキューは、コ
ネクターが同期実行を使用する場合にのみ必要です。
SynchronousTimeout
コネクターが同期要求への応答を待機する時間を分単位で指定します。コネクター
は、指定された時間内に応答を受信できなかった場合、元の同期要求メッセージを
エラー・メッセージとともに障害キューに移動します。
デフォルト値は 0 です。
WireFormat
コネクターによって交換されるメッセージのデータ・フォーマットです。デフォル
ト値の CwXML のみが有効な値であり、コネクターにメッセージを XML 形式で作成
するように指示する値です。
42
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
付録 B. コネクター・コンフィグレーター
コネクターを使用する前に、コネクターのプロパティーを設定するコネクター構成
ファイルを作成し、コネクターがサポートするビジネス・オブジェクトおよびメタ
オブジェクトを指定し、コネクターが実行時に使用するログおよびトレースの値を
設定する必要があります。この構成ファイルには、ご使用のコネクターで必要なメ
ッセージング・ハンドラーおよびデータ・ハンドラーの使用のためのプロパティー
を含めることもできます。
コネクター・コンフィグレーターを使用して、コネクターの構成ファイルを作成お
よび変更します。コネクター用の構成ファイルがすでに作成されている場合は、コ
ネクター・コンフィグレーターを使用してファイルを開き、設定を変更できます。
コネクター用の構成ファイルがまだ作成されていない場合は、コネクター・コンフ
ィグレーターを使用してファイルを作成し、プロパティーを設定できます。
コネクター構成ファイル作成が完了したら、そのファイルを XML 文書として保管
します。XML 文書は、 System Manager でプロジェクトとして保管 (ご使用のブロ
ーカーが ICS である場合)、または、ディレクトリー・フォルダーに *.cfg 拡張子
をもつファイルとして保管 (ご使用のブローカーが WebSphere MQ Integrator
Broker である場合、またはこのファイルを ICS 用のローカル構成ファイルとして
使用する場合) のいずれかを行います。
この付録では、コネクター・コンフィグレーターを使用して以下の作業を行う方法
について説明します。
v コネクターを構成するためのコネクター固有のプロパティー・テンプレートを作
成する
v 構成ファイルを作成する
v 構成ファイル内のプロパティーを設定する
コネクター・コンフィグレーターは、Windows 環境内でのみ実行されます。コネク
ター自体を UNIX 環境で実行する場合は、ネットワーク内の Windows システム
で、コネクター・コンフィグレーターを使用して構成ファイルを変更します。その
後、ファイルを UNIX 環境にコピーします。
注: コネクター構成ファイル内のプロパティーでは、ディレクトリー・パスが使用
されることがあります。これらのディレクトリー・パスは、デフォルトで
Windows のディレクトリー・パス規則を使用します。コネクター構成ファイル
を UNIX 環境内で使用する場合は、構成プロパティーのディレクトリー・パス
構成をすべて修正して、UNIX のディレクトリー・パス規則と確実に一致させ
てください。
© Copyright IBM Corp. 2000, 2003
43
国際化環境におけるコネクター・コンフィグレーターの使用
コネクター・コンフィグレーターは国際化対応しているため、構成ファイルと統合
ブローカーの間で文字変換処理を行います。コネクター・コンフィグレーターで
は、ネイティブなエンコード方式を使用しています。構成ファイルに書き込む場合
は UTF-8 エンコード方式を使用します。
コネクター・コンフィグレーターは、以下の場所で英語以外の文字をサポートしま
す。
v すべての値のフィールド
v ログ・ファイルおよびトレース・ファイル・パス (「トレース/ログ・ファイル」
タブで指定)
「CharacterEncoding」および「ロケール」標準構成プロパティーのドロップ・リスト
に表示されるのは、サポートされる値のサブセットのみです。ドロップ・リスト
に、サポートされる他の値を追加するには、製品ディレクトリーの
¥Data¥Std¥stdConnProps.xml ファイルを手動で変更する必要があります。
例えば「ロケール」プロパティーの値のリストにロケール en_GB を追加するには、
stdConnProps.xml ファイルを開き、以下に太字で示される行を追加してください。
<Property name="Locale" isRequired="true" updateMethod="component restart">
<ValidType>String</ValidType>
<ValidValues>
<Value>ja_JP</Value>
<Value>ko_KR</Value>
<Value>zh_CN</Value>
<Value>zh_TW</Value>
<Value>fr_FR</Value>
<Value>de_DE</Value>
<Value>it_IT</Value>
<Value>es_ES</Value>
<Value>pt_BR</Value>
<Value>en_US</Value>
<Value>en_GB</Value>
<DefaultValue>en_US</DefaultValue>
</ValidValues>
</Property>
コネクター・コンフィグレーターの始動
コネクター・コンフィグレーターは、次の 2 つのモードいずれかで始動および実行
できます。
v System Manager からの立ち上げ
v System Manager から独立して実行 (スタンドアロン・モード)
System Manager からのコンフィグレーターの実行
System Manager からコネクター・コンフィグレーターを実行すると、以下のことを
実行できます。
v コネクター構成ファイル (拡張子 *.cfg をもつ XML 文書) を、指定したディレ
クトリーに保管する。
44
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
v コネクター構成ファイルを、System Manager プロジェクトのコンポーネントとし
て保管する。ブローカーとして ICS を使用する場合、この作業は、ご使用の構成
を ICS にデプロイする前の必須ステップです。
注: 構成ファイルを System Manager プロジェクトのコンポーネントとして保管す
ると、ファイルは指定されたプロジェクトに、拡張子 *.con をもつ XML 文書
として保管されます。*.con ファイルを開いて、直接編集することはお勧めしま
せん。代わりに、コンポーネントを System Manager で開いて、変更を行って
ください。
コネクター・コンフィグレーターを System Manager で実行するには、以下のいず
れかの手順を実行します。
v System Manager で、「統合コンポーネント・ライブラリー」の「コネクター」フ
ォルダーを右マウス・ボタン・クリックするか (新規構成を作成する場合)、また
は「コネクター」フォルダー内のコネクター構成コンポーネントを右マウス・ボ
タン・クリックする (既存の構成を編集する場合)。
v System Manager メニューから、「ツール」>「コネクター・コンフィグレーター
(Connector Configurator)」を選択する。
v すでに実行中の System Manager で、「スタート」>「プログラム」から、「IBM
WebSphere InterChange Server」>「IBM WebSphere Business Integration
Toolset」>「開発 (Development)」>「コネクター・コンフィグレーター (Connector
Configurator)」を選択する。
System Manager におけるプロジェクトの使用、および InterChange Server へのデプ
ロイの詳細については、「WebSphere InterChange Server インプリメンテーション・
ガイド」を参照してください。
System Manager から独立してのコンフィグレーターの実行
System Manager に接続せずにコネクター・コンフィグレーターを実行する場合は、
コネクター構成ファイル (拡張子が *.cfg である XML 文書) を、指定したディレ
クトリーに保管することはできますが、 System Manager プロジェクトを保管した
り、開くことはできません。
ICS 以外のブローカーでの使用のためにコネクターを作成する場合、どの時点にお
いても、ファイルを使用するために System Manager に接続する必要はありませ
ん。ブローカーとして ICS を使用するときに ICS で使用するためのコネクター構
成ファイルを作成する場合には、コネクター・コンフィグレーターを独立して実行
し、System Manager プロジェクトのコンポーネントとして構成ファイルを保管する
準備が整ってから、System Manager に接続するという方法のほうが便利な場合もあ
ります。
ブローカーの選択
コネクター・コンフィグレーターを使用して、ブローカーとしての ICS で使用する
ためのコネクターや、ブローカーとしての WebSphere MQ Integrator Broker (WMQI
とも呼ばれます) で使用するためのコネクターを構成することができます。
コネクターの構成を開始する前に、ご使用のブローカーに適したコネクター・コン
フィグレーターのモードを選択してください。選択するモードによって、コネクタ
付録 B. コネクター・コンフィグレーター
45
ー・コンフィグレーターが構成ファイルに組み込むプロパティーが決定されます。
ブローカーを選択することは、全く新規の構成ファイルの作成プロセスを始める際
の必須ステップです。構成ファイルの作成後、オプションで、標準構成プロパティ
ーを使用して、指定したブローカー・モードを変更することができます。 (これに
より、既存の構成ファイルを、別のブローカーで使用する構成ファイルを作成する
ための開始点として使用できるようになります。ただし、別のブローカーでの使用
のために構成ファイルを変更すると、通常は、ブローカー・モードのプロパティー
のみではなく、その他の構成プロパティーも変更される点に注意してください。)
新規の構成ファイルを作成するときに、以下のようにブローカーを選択します (必
須)。
v コネクター・コンフィグレーターのホーム・メニューで、「ファイル」>「新規」
>「コネクター構成」を選択します。「新規コネクター」ダイアログが表示されま
す。
v 「Integration Broker」フィールドで、使用するブローカーに応じて、 WMQI 接続
を選択する (WebSphere Integrator Broker の場合) か、ICS 接続を選択します。
v ご使用のブローカーについての、この章のこれ以降の説明に従って、「新規コネ
クター」ダイアログの残りのフィールドを入力します。
既存の構成ファイルでのブローカーの選択を変更するには、以下の手順を実行しま
す (オプション)。
v コネクター・コンフィグレーターで既存の構成ファイルを開きます。
v 「標準のプロパティー」タブを選択します。
v 「標準のプロパティー」タブの「ブローカー・タイプ」フィールドで、ご使用の
ブローカーに合った値を選択します。既存の値を変更すると、プロパティー画面
の利用可能なタブおよびフィールド選択がただちにリフレッシュされ、選択した
ブローカーを使用する構成に適したタブとフィールドのみが表示されます。
ブローカー・タイプの選択を終えると、コネクターを構成するためのコネクター・
コンフィグレーターの残りのタスクを行うことができます。コネクター構成ファイ
ルを保管すると、コネクター・コンフィグレーターは、ユーザーが選択したブロー
カー・モードでその保管を行います。コネクター・コンフィグレーターのタイト
ル・バーには、コネクター・コンフィグレーターが現在使用しているブローカー・
モード (ICS または WMQI) が常に表示されます。
構成ファイルを作成し、そのプロパティーを設定した後は、構成ファイルをご使用
のコネクターに合った場所にデプロイすることが必要になります。
v ブローカーとして ICS を使用している場合は、構成を System Manager プロジェ
クトに保管し、System Manager を使用してそのファイルを InterChange Server に
ロードします。
v ブローカーとして WebSphere MQ Integrator Broker を使用している場合は、構成
ファイルを適切な場所に手動でコピーしてください。これは、ご使用のコネクタ
ーの始動ファイルに指定されている構成ファイルの場所と完全に同じ場所でなけ
ればなりません。
デプロイメントの詳細については、「WebSphere InterChange Server インプリメンテ
ーション・ガイド」(ブローカーとしての ICS でコネクターを使用する場合)、また
46
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
は「WebSphere MQ Integrator Broker 用インプリメンテーション・ガイド」(ブロー
カーとしての MQ Integrator でコネクターを使用する場合) を参照してください。
コネクター固有のプロパティー・テンプレートの使用
コネクターの構成ファイルを作成するとき、ご使用のコネクター用に以前に作成し
たコネクター構成ファイル (*.cfg)、コネクター定義ファイル (*.txt)、またはリポジ
トリー・ファイル (*.in または *.out) のいずれかがあれば、そのファイルから作業
を開始することができます。このような既存ファイルの使用についての説明は、 52
ページの『既存ファイルの使用』を参照してください。
このようなファイルがない場合や、ご使用のコネクターの構成要件とはあまりにも
異なっている場合は、代わりにご使用のコネクターのコネクター固有プロパティー
のためのテンプレートを作成して、作業を開始できます。テンプレートでプロパテ
ィーを作成し、それらのプロパティーの一般特性および値を定義し、プロパティー
間の依存関係を指定します。次にそのテンプレートを保管し、新規コネクター構成
ファイルを作成するためのベースとして使用します。
コネクター固有プロパティーのテンプレートの作成
テンプレートは以下のように作成します。
1. 「ファイル」>「新規」>「コネクター固有プロパティー・テンプレート
(Connector-Specific Property Template)」と選択します。
2. 以下のフィールドを含む「コネクター固有プロパティー・テンプレート
(Connector-Specific Property Template)」ダイアログが表示されます。
v 名前
このテンプレートが使用されるコネクター (またはコネクターのタイプ) を表
す固有の名前を入力します。テンプレートから新規構成ファイルを作成するた
めのダイアログを開くと、この名前が再度表示されます。
v テンプレートの検索、およびテンプレート名
「テンプレート名」表示に、現在使用可能なすべてのテンプレートの名前が表
示されます。新規のコネクター・テンプレートの作成での便利な開始点となる
既存のテンプレート (例えば、プロパティー定義が、ご使用のコネクターで使
用するプロパティーのサブセットであるテンプレート) を検索します。
テンプレートに含まれているコネクター固有のプロパティー定義を調べるに
は、「テンプレート名」表示でそのテンプレートの名前を選択します。そのテ
ンプレートに含まれているプロパティー定義のリストが「テンプレートのプレ
ビュー」表示に表示されます。
ご使用のコネクターで使用するコネクター固有のプロパティーが表示されるテ
ンプレートが見つからない場合は、自分で作成する必要があります。コネクタ
ー・コンフィグレーターには、デフォルト選択として、なにもプロパティー定
義が含まれていない、「None」という名前のテンプレートが用意されていま
す。
「テンプレート名」表示からテンプレートを選択し、その名前を「名前の検索
(Find Name)」フィールドに入力し (または「テンプレート名」で自分の選択
項目を強調表示し)、「次へ (Next)」を選択します。
付録 B. コネクター・コンフィグレーター
47
一般特性の指定
「プロパティー - コネクター固有プロパティー・テンプレート (The Properties Connector-Specific Property Template)」ダイアログが表示されます。このダイアログ
には、定義済みプロパティーの「一般」特性のタブと「値」の制限のタブがありま
す。「一般」表示には以下のフィールドがあります。
v プロパティーを編集
用意されているボタンを使用して (または「プロパティーを編集」表示内で右マ
ウス・ボタン・クリックして)、テンプレートに新規プロパティーを追加したり、
既存のプロパティーの編集や削除を行なったり、既存のプロパティーに子プロパ
ティーを追加したりします。
子プロパティーとは、別のプロパティー、つまり親プロパティーの属性であるプ
ロパティーです。親プロパティーは、値、子プロパティー、またはそれら両方を
取得できます。これらのプロパティー関係は一般に、「階層」プロパティーと呼
ばれています。後で、これらのプロパティーから構成ファイルを作成すると、コ
ネクター・コンフィグレーターは階層プロパティー・セットを、親プロパティー
の左側にボックスで囲んだ正符号 (+) を付けて識別します。
v プロパティー・タイプ
Boolean、String、Integer、または Time のいずれかのプロパティー・タイプを選
択します。
v フラグ
このプロパティーに適用する、「標準フラグ」(IsRequired、IsDepracated、
IsOverridden) または「カスタム・フラグ」(ブール演算子の場合) を設定できま
す。
プロパティーの一般特性の選択を終えたら、「値」タブを選択します。
値の指定
「値」タブを使用すると、プロパティーの最大長、最大複数値、デフォルト値、ま
たは値の範囲を設定できます。これを行うには、以下のステップを実行します。
1. 「値」タブを選択します。「一般」のパネルに代わって「値」の表示パネルが表
示されます。
2. 「プロパティーを編集」表示でプロパティーの名前を選択します。
3. 「最大長」および「最大複数値」のフィールドで、必要な変更を行ってくださ
い。変更内容は次のステップで説明するとおり、そのプロパティーの「プロパテ
ィー値」ダイアログも開くまで、また開かないかぎり、受け入れられませんの
で、注意してください。
4. 「値」表示パネルの左の隅にあるボックスを右マウス・ボタン・クリックしま
す。「プロパティー値」ダイアログが表示されます。このダイアログではプロパ
ティーのタイプに応じて、値の入力のみができる場合と、値と範囲の両方の入力
ができる場合があります。適切な値または範囲を入力し、「OK」をクリックし
ます。
5. 「値」パネルがリフレッシュされ、「最大長」および「最大複数値」で行った変
更が表示され、3 つの列があるテーブルが表示されます。
「値」の列には、「プロパティー値」ダイアログで入力した値と、作成した以前
の値が表示されます。
48
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
「デフォルト値」の列では、値のいずれかをデフォルトとして指定することがで
きます。
「値の範囲」の列には、「プロパティー値」ダイアログで入力した範囲が表示さ
れます。
値が作成されて、グリッドに表示されると、そのテーブルの表示内から編集でき
るようになります。テーブルにある既存の値の変更を行うには、その行の行番号
をクリックして行全体を選択します。次に「値」フィールドを右マウス・ボタ
ン・クリックし、「EditValue」を選択します。
依存関係の設定
「一般」タブと「値」タブの両方での変更を完了した後、「次へ (Next)」を選択し
ます。「依存関係」ダイアログが表示されます。
依存プロパティーは、別のプロパティーの値が特定の条件に合致する場合にのみ、
テンプレートに組み込まれて、構成ファイルで使用されるプロパティーです。依存
プロパティーとしてプロパティーを指定し、依存する条件を設定するには、以下の
手順を実行します。
1. 「使用可能なプロパティー」表示で、依存プロパティーとして指定するプロパテ
ィーを選択します。
2. 「プロパティーを選択」フィールドで、ドロップダウン・メニューを使用して、
条件値を持たせるプロパティーを選択します。
3. 「条件演算子」フィールドで以下のいずれかを選択します。
== (等しい)
/= (等しくない)
> (より大)
< (より小)
>= (より大か等しい)
<= (より小か等しい)
4. 「条件値」フィールドで、依存プロパティーをテンプレートに組み込むために必
要な値を入力します。
5. 「使用可能なプロパティー」表示で強調表示された依存プロパティーで、矢印を
クリックし、「依存プロパティー」表示に移動させます。
6. 「完了 (Finish)」をクリックします。コネクター・コンフィグレーターにより、
XML 文書として入力した情報が、コネクター・コンフィグレーターがインスト
ールされている ¥bin ディレクトリーの ¥data¥app の下に保管されます。
コネクター固有のテンプレートからの構成ファイルの作成
コネクター固有のテンプレートの作成後、テンプレートを使用して構成ファイルを
作成できます。
1. 「ファイル」>「新規」>「コネクター構成」を選択します。
2. 以下のフィールドを含む「新規コネクター」ダイアログが表示されます。
v 名前
コネクターの名前を入力します。名前では大文字と小文字が区別されます。入
力する名前は、「connector」という単語で終わり、システムにインストールさ
付録 B. コネクター・コンフィグレーター
49
れたコネクターのファイル名との一貫性をもつ一意の名前でなければなりませ
ん。例えば、コネクター・ファイル名が PeopleSoft.jar である場合は、
PeopleSoftConnector と入力します。
重要: コネクター・コンフィグレーターでは、入力された名前のスペルはチェ
ックされません。名前が正しいことを確認してください。
v システム接続
ICS を選択するか、WMQI (WebSphere MQ Integrator Broker の場合) 接続を
選択します。
v 「コネクター固有プロパティー・テンプレート (Connector-Specific Property
Template)」を選択します。
ご使用のコネクター用に設計したテンプレートの名前を入力します。「テンプ
レート名」表示に、現在使用可能なすべてのテンプレートの名前が表示されま
す。「テンプレート名」表示で名前を選択すると、「プロパティー・テンプレ
ートのプレビュー」表示に、そのテンプレートで定義されているコネクター固
有のプロパティーが表示されます。
使用するテンプレートを選択したら「OK」を選択します。
3. 構成しているコネクターの構成画面が表示されます。この構成画面のタイトル・
バーには、使用しているブローカーおよびコネクターに指定した名前が表示され
ます。ここですべてのフィールドに値を入力して定義を完了するか、ファイルを
保管して後でフィールドに値を入力するかを選択できます。
構成画面を使用しているとき、必要であれば、 55 ページの『アプリケーション
構成プロパティーの設定 (ICS)』に説明されているように、追加のコネクター固
有プロパティーを追加できます。このように追加したプロパティーは、作成中の
構成ファイルの一部になりますが、ファイルの作成で使用したテンプレートには
影響しません。
4. ファイルを保管するには、「ファイル」>「保管」>「ファイルに」を選択する
か、「ファイル」>「保管」>「プロジェクトに保管」を選択します。プロジェク
トに保管するには、ブローカーとして ICS を使用しており、かつ System
Manager が実行中でなければなりません。ファイルとして保管する場合は、「フ
ァイル・コネクターを保管」ダイアログが表示されます。*.cfg をファイル・タ
イプとして選択し、「ファイル名」フィールド内に名前が正しいスペル (大文字
と小文字の区別を含む) で表示されていることを確認してから、ファイルを保管
するディレクトリーにナビゲートし、「保管」を選択します。コネクター・コン
フィグレーターのメッセージ・パネルの状況表示に、構成ファイルが正常に作成
されたことが示されます。
重要: ここで設定するディレクトリー・パスおよび名前は、コネクターの始動フ
ァイルで指定するコネクター構成ファイルのパスおよび名前に一致してい
る必要があります。
5. コネクター定義を完了するには、この章で後で説明する、ご使用のブローカーに
ついての説明に従って、「コネクター・コンフィグレーター (Connector
Configurator)」ウィンドウの各タブにあるフィールドに値を入力します。
50
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
ブローカーとして ICS を使用する場合のコネクター・コンフィグレーター
の使用法
コネクター・コンフィグレーターを使用して、ICS で使用されるコネクターを構成
する場合、最初に、実行しているコネクター・コンフィグレーターのブローカー・
モードに ICS を選択します。 45 ページの『ブローカーの選択』の手順を参照して
ください。
一般的な ICS インプリメンテーションにおいて、コネクター・コンフィグレーター
を使用して作成する構成ファイルは、ICS サーバーにデプロイされるまでは、使用
されません。コネクター・コンフィグレーターを使用してコネクター構成ファイル
を完成した後、デプロイメントを実行します (「WebSphere InterChange Server イン
プリメンテーション・ガイド」の説明を参照してください)。
構成ファイルの完成
このトピックでは、既存のファイル (コネクター定義ファイル、リポジトリー・フ
ァイル、または *.cfg ファイル) から、もしくは System Manager の既存のプロジ
ェクトからの、ご使用のコネクター構成のための準備が整っていることを前提とし
ています。準備が整っていない場合は、 47 ページの『コネクター固有プロパティ
ーのテンプレートの作成』を参照してください。
構成ファイルを開くか、プロジェクトからコネクターを開くと、「コネクター・コ
ンフィグレーター (Connector Configurator)」ウィンドウに構成画面が表示され、コ
ネクター・コンフィグレーターがコネクター定義ファイル内で検出した属性と値が
示されます。
構成画面のタイトルには、ファイル内で指定されたブローカーのタイプとコネクタ
ーの名前が表示されます。タイトルに、ご使用のブローカーに適したタイプ、つま
り、 ICS または WebSphere MQ Integrator Broker (WMQI の場合) が示されている
ことを確認します。示されていない場合、コネクターを構成する前にブローカー値
を変更してください。これを行うには、以下のステップを実行します。
1. 「標準のプロパティー」タブで、BrokerType プロパティーの値フィールドを選
択します。ドロップダウン・メニューで、値 WMQI または ICS を選択します。
2. 「標準のプロパティー」タブがリフレッシュされて、選択したブローカーに関連
したプロパティーが表示されるようになります。ファイルを保管するときに、こ
のブローカー選択を保持します。ここでファイルを保管するか、 59 ページの
『構成ファイル・プロパティーの設定 (WebSphere MQ Integrator Broker)』で説
明されているように、残りの構成フィールドに引き続き値を入力するかを選択で
きます。
3. 構成フィールドでの入力が完了したら、「ファイル」>「保管」>「プロジェクト
に」を選択するか、「ファイル」>「保管」>「ファイルに」を選択します。
ファイルに保管する場合は、*.cfg を拡張子として選択し、ファイルの正しい格
納場所を選択して、「保管」を選択します。
複数のコネクター構成が開かれている場合、すべての構成をファイルに保管する
ときは「すべてファイルに保管」を選択し、すべての ICS コネクター構成を
System Manager プロジェクトに保管するときは「すべてプロジェクトに保管」
を選択します。
付録 B. コネクター・コンフィグレーター
51
コネクター・コンフィグレーターは、ファイルを保管する前に、すべての必須の
標準プロパティーに値が設定されているかどうかを検証します。必須の標準プロ
パティーに値が設定されていない場合、コネクター・コンフィグレーターは、検
証が失敗したというメッセージを表示します。構成ファイルを保管するには、そ
のプロパティーの値を指定する必要があります。
既存ファイルの使用
使用可能な既存ファイルは、以下の 1 つまたは複数の形式になります。
v コネクター定義ファイル。コネクター定義ファイルは、特定のコネクターのプロ
パティーと、適用可能なデフォルト値がリストされたテキスト・ファイルです。
コネクターの配布パッケージの ¥repository ディレクトリー内には、このような
ファイルが格納されていることがあります (通常、このファイルの拡張子は .txt
です。例えば、XML コネクターの場合は CN_XML.txt です)。
v ICS リポジトリー・ファイル。コネクターの以前の ICS インプリメンテーション
で使用した定義は、そのコネクターの構成で使用されたリポジトリー・ファイル
で使用可能になります。そのようなファイルの拡張子は、通常 .in または .out
です。
v コネクターの以前の構成ファイル。これらのファイルの拡張子は、通常 *.cfg で
す。
これらのいずれのファイル・ソースにも、コネクターのコネクター固有プロパティ
ーのほとんど、あるいはすべてが含まれますが、この章内の後で説明するように、
コネクター構成ファイルは、ファイルを開いて、プロパティーを設定しない限り完
成しません。
既存ファイルを使用してコネクターを構成するには、コネクター・コンフィグレー
ターでそのファイルを開き、構成を修正し、そのファイルを構成ファイル (*.cfg
ファイル) として保管する必要があります。
以下のステップを実行して、ディレクトリーから *.txt、*.cfg、または *.in ファイ
ルを開きます。
1. コネクター・コンフィグレーター内で、「ファイル」>「開く」>「ファイルか
ら」と選択します。
2. 「ファイル・コネクターを開く」ダイアログ内で、以下のいずれかのファイル・
タイプを選択して、使用可能なファイルを調べます。
v 構成 (*.cfg)
v ICS リポジトリー (*.in、*.out)
ICS 環境でのコネクターの構成にリポジトリー・ファイルが使用された場合に
は、このオプションを選択します。リポジトリー・ファイルに複数のコネクタ
ー定義が含まれている場合は、ファイルを開くとすべての定義が表示されま
す。
v すべてのファイル (*.*)
コネクターのアダプター・パッケージに *.txt ファイルが付属していた場
合、または別の拡張子で定義ファイルが使用可能である場合は、このオプショ
ンを選択します。
3. ディレクトリー表示内で、適切なコネクター定義ファイルへ移動し、ファイルを
選択し、「開く」を選択します。
52
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
既存の System Manager プロジェクトの使用
System Manager プロジェクトからコネクター構成を開くには、以下のステップを実
行します。
1. System Manager を始動します。System Manager が開始されている場合にのみ、
構成を System Manager から開いたり、System Manager に保管したりできま
す。
2. コネクター・コンフィグレーターを始動します。
3. 「ファイル」>「開く」>「プロジェクトから」と選択します。
構成ファイル・プロパティーの設定 (ICS)
このセクションのトピックは、統合ブローカーとして InterChange Server を使用す
る場合にのみ適用されます。統合ブローカーとして WebSphere MQ Integrator
Broker を使用する場合は、 59 ページの『構成ファイル・プロパティーの設定
(WebSphere MQ Integrator Broker)』を参照してください。新規のコネクター構成フ
ァイルを作成して名前を付けるとき、または既存のコネクター構成ファイルを開く
ときには、コネクター・コンフィグレーターによって構成画面が表示されます。構
成画面には、必要な構成値のカテゴリーに対応する複数のタブがあります。
コネクター・コンフィグレーターでは、以下のカテゴリーのすべてにプロパティー
値を入力する必要があります。
1. 標準のプロパティー
2. コネクター固有のプロパティー
3. サポートされるビジネス・オブジェクト
4. 関連マップ
5. リソース
6. トレース/ログ・ファイルの値
7. メッセージング (該当する場合)
8. データ・ハンドラー (保証付きイベント・デリバリーで JMS メッセージングを
使用するコネクターの場合該当する)
注: JMS メッセージングを使用するコネクターの場合は、データをビジネス・オブ
ジェクトに変換するデータ・ハンドラーの構成に関して追加のカテゴリーが表
示される場合があります。
重要: コネクター・コンフィグレーターでは、英語文字セットまたは英語以外の文
字セットのいずれのプロパティー値も設定可能です。ただし、標準のプロパ
ティーおよびコネクター固有プロパティー、そしてサポートされるビジネ
ス・オブジェクトの名前では、英語文字セットのみを使用する必要がありま
す。
標準のプロパティーとコネクター固有プロパティーの違いは、以下のとおりです。
v コネクターの標準プロパティーは、コネクターのアプリケーション固有のコンポ
ーネントとブローカー・コンポーネントの両方によって共用されます。すべての
付録 B. コネクター・コンフィグレーター
53
コネクターが同じ標準プロパティーのセットを使用します。これらのプロパティ
ーの説明は、各アダプター・ガイドの付録 A にあります。変更できるのはこれ
らの値の一部のみです。
v アプリケーション構成 (アプリケーション固有の) プロパティーは、コネクターの
アプリケーション固有コンポーネント (アプリケーションと直接対話するコンポ
ーネント) のみに適用されます。各コネクターには、そのコネクターのアプリケ
ーションだけで使用されるアプリケーション固有のプロパティーがあります。こ
れらのプロパティーには、デフォルト値が用意されているものもあれば、そうで
ないものもあります。また、一部のデフォルト値は変更することができます。各
アダプター・ガイドのインストールおよび構成の章に、アプリケーション固有の
プロパティーおよび推奨値が記述されています。
「標準のプロパティー」と「コネクター固有プロパティー (Connector-Specific
Properties)」のフィールドは、どのフィールドが構成可能であるかを示すために色分
けされています。
v 背景がグレーのフィールドは、標準のプロパティーを表します。値を変更するこ
とはできますが、名前の変更およびプロパティーの除去はできません。
v 背景が白のフィールドは、アプリケーション固有のプロパティーを表します。こ
れらのプロパティーは、アプリケーションまたはコネクターの特定のニーズによ
って異なります。値の変更も、これらのプロパティーの除去も可能です。
v 「値」フィールドは構成できます。
v 「更新メソッド」フィールドは通知を行うもので、構成できません。このフィー
ルドでは、値が変更されたプロパティーをアクティブにするために必要なアクシ
ョンを指定します。
標準コネクター・プロパティーの設定 (ICS)
標準のプロパティーの値を変更するには、以下の手順を実行します。
1. 値を設定するフィールド内でクリックします。
2. 値を入力するか、ドロップダウン・メニューが表示された場合にはメニューから
値を選択します。
3. 標準のプロパティーの値をすべて入力すると、以下のいずれかを実行することが
できます。
v 変更内容を破棄し、元の値を保持したままで コネクター・コンフィグレータ
ーを終了するには、「ファイル」>「終了」を選択し (またはウィンドウを閉
じ)、変更内容を保管するかどうかを確認するプロンプトが出されたら「いい
え」を選択します。
v コネクター・コンフィグレーター内の他のカテゴリーの値を入力するには、そ
のカテゴリーのタブを選択します。「標準のプロパティー」(またはその他の
カテゴリー) で入力した値は、次のカテゴリーに移動しても保持されます。ウ
ィンドウを閉じると、すべてのカテゴリーで入力した値を一括して保管するか
または破棄するかを確認するプロンプトが出されます。
v 修正した値を保管するには、「ファイル」>「終了」を選択し (またはウィン
ドウを閉じ)、変更内容を保管するかどうかを確認するプロンプトが出された
ら「はい」を選択します。「ファイル」メニューまたはツールバーから「保
管」>「ファイルに」を選択する方法もあります。
54
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
アプリケーション構成プロパティーの設定 (ICS)
アプリケーション固有の構成プロパティーの場合、プロパティー名の追加または変
更、値の構成、プロパティーの削除、およびプロパティーの暗号化が可能です。
1. グリッドの左上端の部分で右マウス・ボタン・クリックします。ポップアップ・
メニュー・バーが表示されます。プロパティーを追加するときは「追加」を選択
し、プロパティーの子プロパティーを追加するときは「子を追加」を選択しま
す。
2. プロパティーまたは子プロパティーの値を入力します。
3. プロパティーを暗号化するには、「暗号化」ボックスをクリックします。
4. 『標準コネクター・プロパティーの設定』で説明されているように変更内容を保
管するかまたは破棄するかを選択します。
各プロパティーごとに表示される「更新メソッド」は、変更された値をアクティブ
にするためにコンポーネントまたはエージェントの再始動が必要かどうかを示しま
す。
重要: 事前設定のアプリケーション固有のコネクター・プロパティー名を変更する
と、コネクターに障害が発生する可能性があります。コネクターをアプリケ
ーションに接続したり正常に実行したりするために、特定のプロパティー名
が必要である場合があります。
コネクター・プロパティーの暗号化 (ICS)
アプリケーション固有のプロパティーは、「プロパティーを編集」ウィンドウの
「暗号化」チェック・ボックスにチェックマークを付けると、暗号化することがで
きます。値の暗号化を解除するには、「暗号化」チェック・ボックスをクリックし
てチェックマークを外し、「検証」ダイアログ・ボックスに正しい値を入力し、
「OK」を選択します。入力された値が正しい場合は、暗号化が解除された値が表示
されます。各プロパティーとそのデフォルト値のリストおよび説明は、各コネクタ
ーのアダプター・ガイドにあります。
プロパティーに複数の値がある場合には、プロパティーの最初の値に「暗号化」チ
ェック・ボックスが表示されます。「暗号化」チェック・ボックスをクリックする
と、そのプロパティーのすべての値が暗号化されます。プロパティーの複数の値を
暗号化解除するには、そのプロパティーの最初の値の「暗号化」チェック・ボック
スをクリックしてチェックマークを外してから、「検証」ダイアログ・ボックスで
最初の値の正しい値を入力します。入力値が一致すれば、すべての複数値が暗号化
解除されます。
更新メソッド (ICS)
WebSphere MQ Integrator Broker が統合ブローカーである場合、コネクター・プロ
パティーは静的です。「更新メソッド」は、常に「コネクター再始動」となってい
ます。つまり、変更内容を有効にするには、変更したコネクター構成ファイルを保
管した後でコネクターを再始動する必要があります。
サポートされるビジネス・オブジェクト定義の指定 (ICS)
このトピックでは、ユーザーが必要なビジネス・オブジェクトをすでに作成または
獲得しており、それらのオブジェクト用のマップを作成または獲得済みで、かつビ
付録 B. コネクター・コンフィグレーター
55
ジネス・オブジェクト定義とマップ定義の両方とも System Manager プロジェクト
に保管済みであることを前提としています。
コネクターを使用する前 (そしてコネクターをコラボレーションのポートにバイン
ドする前) に、「サポートされているビジネス・オブジェクト」タブで選択を行っ
て、コネクターで使用するビジネス・オブジェクトを指定する必要があります。汎
用ビジネス・オブジェクトと、対応するアプリケーション固有のビジネス・オブジ
ェクトの両方を指定する必要があり、またそれらのビジネス・オブジェクト間のマ
ップの関連を指定することが必要です。
注: コネクターによっては、アプリケーションでイベント通知や (メタオブジェクト
を使用した) 追加の構成を実行するために、特定のビジネス・オブジェクトをサ
ポートされているものとして指定することが必要な場合もあります。詳細は、
「コネクター開発ガイド (C++ 用)」または「コネクター開発ガイド (Java
用)」を参照してください。
ビジネス・オブジェクト定義がコネクターでサポートされることを指定する場合
や、既存のビジネス・オブジェクト定義のサポート設定を変更する場合は、「サポ
ートされているビジネス・オブジェクト」タブを選択し、以下のフィールドを使用
してください。
ビジネス・オブジェクト名
以下の説明は、System Manager を実行中の状態で Business Object Designer を開始
済みであることを前提としています。
以下の手順を実行して、ビジネス・オブジェクト定義がコネクターによってサポー
トされることを指定します。
1. 「ビジネス・オブジェクト名」リストの空のフィールドをクリックします。
System Manager プロジェクトに存在するすべてのビジネス・オブジェクト定義
を示すドロップダウン・リストが表示されます。
2. 追加するビジネス・オブジェクトをクリックします。
3. ビジネス・オブジェクトの「エージェント・サポート」(以下で説明) を設定しま
す。
4. 「コネクター・コンフィグレーター (Connector Configurator)」ウィンドウの「フ
ァイル」メニューで、「プロジェクトに保管」を選択します。追加したビジネ
ス・オブジェクト定義に指定されたサポートを含む、変更されたコネクター定義
が、 System Manager のプロジェクトに保管されます。
サポートされるリストからビジネス・オブジェクトを削除する場合は、以下の手順
を実行します。
1. ビジネス・オブジェクト・フィールドを選択するため、そのビジネス・オブジェ
クトの左側の番号をクリックします。
2. 「コネクター・コンフィグレーター (Connector Configurator)」ウィンドウの「編
集」メニューから、「行を削除」を選択します。リスト表示からビジネス・オブ
ジェクトが除去されます。
3. 「ファイル」メニューから、「プロジェクトに保管」を選択します。
56
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
サポートされるリストからビジネス・オブジェクトを削除しても、コネクターのコ
ードに影響することも、そのビジネス・オブジェクト定義そのものが System
Manager から削除されることもありません。ただし、コネクター定義は変更され、
このコネクターのこのインプリメンテーションでその削除されたビジネス・オブジ
ェクトが使用不可になります。
エージェント・サポート
ビジネス・オブジェクトのエージェント・サポートを指定すると、システムが、コ
ネクター・エージェントを介してアプリケーションにデータを配布するためにその
ビジネス・オブジェクトの使用を試みるようになります。
一般に、コネクターのアプリケーション固有ビジネス・オブジェクトは、そのコネ
クターのエージェントによってサポートされますが、汎用ビジネス・オブジェクト
はサポートされません。
ビジネス・オブジェクトがコネクター・エージェントによってサポートされるよう
指定するには、「エージェント・サポート」ボックスにチェックマークを付けま
す。「コネクター・コンフィグレーター (Connector Configurator)」ウィンドウでは
「エージェント・サポート」の選択の妥当性は検査されないので、注意してくださ
い。
最大トランザクション・レベル
コネクターの最大トランザクション・レベルは、そのコネクターがサポートする最
大のトランザクション・レベルです。
ほとんどのコネクターの場合、大半のアプリケーション API では「緊急」レベルは
サポートされないため、選択可能な項目は「最大限の努力」のみです。
トランザクション・レベルの変更を有効にするには、サーバーを再始動する必要が
あります。
注: このリリースでは、コネクターの最大トランザクション・レベルは常に「最大
限の努力」です。
関連マップ (ICS)
各コネクターは、現在 InterChange Server でアクティブなビジネス・オブジェクト
定義、およびそれらの関連マップのリストをサポートします。このリストは、「関
連付けられたマップ」タブを選択すると表示されます。
ビジネス・オブジェクトのリストには、エージェントでサポートされるアプリケー
ション固有のビジネス・オブジェクトと、コントローラーがサブスクライブ・コラ
ボレーションに送信する、対応する汎用オブジェクトが含まれます。マップの関連
によって、アプリケーション固有のビジネス・オブジェクトを汎用ビジネス・オブ
ジェクトに変換したり、汎用ビジネス・オブジェクトをアプリケーション固有のビ
ジネス・オブジェクトに変換したりするときに、どのマップを使用するかが決定さ
れます。
付録 B. コネクター・コンフィグレーター
57
特定のソースおよび宛先ビジネス・オブジェクトについて一意的に定義されたマッ
プを使用する場合、表示を開くと、マップは常にそれらの該当するビジネス・オブ
ジェクトに関連付けられます。ユーザーがそれらを変更する必要はありません (変
更できません)。
サポートされるビジネス・オブジェクトで使用可能なマップが複数ある場合は、そ
のビジネス・オブジェクトを、使用する必要のあるマップに明示的にバインドする
ことが必要になります。
「関連付けられたマップ」タブには以下のフィールドが表示されます。
v ビジネス・オブジェクト名
これらは、「サポートされているビジネス・オブジェクト」タブで指定した、こ
のコネクターでサポートされるビジネス・オブジェクトです。「サポートされて
いるビジネス・オブジェクト」タブで、サポートされるビジネス・オブジェクト
を追加指定した場合、それらの内容は、「コネクター・コンフィグレーター
(Connector Configurator)」ウィンドウの「ファイル」メニューから「プロジェクト
に保管」を選択して、変更を保管した後に、このリストに反映されます。
v 関連付けられたマップ
この表示には、コネクターの、サポートされるビジネス・オブジェクトでの使用
のためにシステムにインストールされたすべてのマップが示されます。各マップ
のソース・ビジネス・オブジェクトは、「ビジネス・オブジェクト名」表示でマ
ップ名の左側に表示されます。
v 明示
場合によっては、関連マップを明示的にバインドすることが必要になります。
明示的バインディングが必要なのは、特定のサポートされるビジネス・オブジェ
クトに複数のマップが存在する場合のみです。 InterChange Server は、ブート
時、各コネクターの、サポートされるそれぞれのビジネス・オブジェクトにマッ
プを自動的にバインドしようとします。複数のマップでその入力データとして同
一のビジネス・オブジェクトが使用されている場合、サーバーは、他のマップの
スーパーセットである 1 つのマップを見付けて、バインドしようとします。他の
マップのスーパーセットであるマップがないと、サーバーは、ビジネス・オブジ
ェクトを単一のマップにバインドすることができないため、バインディングを明
示的に設定することが必要になります。
以下の手順を実行して、マップを明示的にバインドします。
1. 「明示 (Explicit)」列で、バインドするマップのチェック・ボックスにチェッ
クマークを付けます。
2. ビジネス・オブジェクトに関連付けるマップを選択します。
3. 「コネクター・コンフィグレーター (Connector Configurator)」ウィンドウの
「ファイル」メニューで、「プロジェクトに保管」を選択します。
4. プロジェクトを InterChange Server にデプロイします。
5. 変更を有効にするため、InterChange Server をリブートします。
リソース (ICS)
「リソース」タブでは、コネクター・エージェントが、コネクター・エージェント
並列処理を使用して同時に複数のプロセスを処理するかどうか、またどの程度処理
58
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
するかを決定する値を設定することができます。すべてのコネクターでこの機能が
サポートされるわけではなく、また、複数のプロセスを使用するよりも複数のスレ
ッドを使用する方が通常は効率的であるため、Java でマルチスレッドとして設計さ
れたコネクター・エージェントにこの機能を使用することは、普通はお勧めできま
せん。
トレース/ログ・ファイル値の設定 (ICS)
コネクター構成ファイルまたはコネクター定義ファイルを開くと、コネクター・コ
ンフィグレーターは、そのファイルのログおよびトレースの値をデフォルト値とし
て使用します。コネクター・コンフィグレーター内でこれらの値を変更できます。
ログとトレースの値を変更するには、以下の手順を実行します。
1. 「トレース/ログ・ファイル」タブを選択します。
2. ログとトレースのどちらでも、以下のいずれかまたは両方へのメッセージの書き
込みを選択できます。
v コンソールに (STDOUT): ログ・メッセージまたはトレース・メッセージを
STDOUT ディスプレイに書き込みます。
v ファイルに: ログ・メッセージまたはトレース・メッセージを指定されたファ
イルに書き込みます。ファイルを指定するには、ディレクトリー・ボタン (省
略符号) を選択し、指定する格納場所に移動し、ファイル名を指定し、「保
管」を選択します。ログ・メッセージまたはトレース・メッセージは、指定し
た場所の指定したファイルに書き込まれます。
注: ログ・ファイルとトレース・ファイルはどちらも単純なテキスト・ファイ
ルです。任意のファイル拡張子を使用してこれらのファイル名を設定でき
ます。ただし、トレース・ファイルの場合、拡張子として .trc ではなく
.trace を使用することをお勧めします。これは、システム内に存在する
可能性がある他のファイルとの混同を避けるためです。ログ・ファイルの
場合、通常使用されるファイル拡張子は .log および .txt です。
メッセージングの構成
メッセージング・プロパティーは、DeliveryTransport 標準プロパティーの値として
MQ を設定し、ブローカー・タイプとして ICS を設定した場合にのみ、使用可能で
す。これらのプロパティーは、コネクターによるキューの使用方法に影響します。
データ・ハンドラー
データ・ハンドラー・セクションの構成が使用可能となるのは、DeliveryTransport
の値に JMS を、また ContainerManagedEvents の値に JMS を指定した場合のみで
す。これらのプロパティーに使用する値については、付録 A の『コネクターの標準
構成プロパティー』の ContainerManagedEvents の下の説明を参照してください。そ
の他の詳細は、「コネクター開発ガイド (C++ 用)」または「コネクター開発ガイド
(Java 用)」を参照してください。
構成ファイル・プロパティーの設定 (WebSphere MQ Integrator Broker)
このセクションのトピックは、統合ブローカーとして WebSphere MQ Integrator
(WMQI とも呼びます) を使用する場合にのみ適用されます。
付録 B. コネクター・コンフィグレーター
59
新規のコネクター構成ファイルを作成して名前を付けるとき、または既存のコネク
ター構成ファイルを開くときには、コネクター・コンフィグレーターによって構成
画面が表示されます。構成画面には、必要な構成値のカテゴリーに対応する複数の
タブがあります。
コネクター・コンフィグレーターでは、以下のカテゴリーのすべてにプロパティー
値を入力する必要があります。
1. 標準のプロパティー
2. コネクター固有のプロパティー
3. サポートされるビジネス・オブジェクト
4. トレース/ログ・ファイルの値
5. データ・ハンドラー (該当する場合)
注: JMS メッセージングを使用するコネクターの場合は、データをビジネス・オブ
ジェクトに変換するデータ・ハンドラーの構成に関して追加のカテゴリーが表
示される場合があります。「データ・ハンドラー」カテゴリーで使用する値に
ついての詳細は、「コネクター開発ガイド (C++ 用)」または「コネクター開発
ガイド (Java 用)」を参照してください。
重要: コネクター・コンフィグレーターでは、英語文字セットまたは英語以外の文
字セットのいずれのプロパティー値も設定可能です。ただし、標準のプロパ
ティーおよびコネクター固有プロパティー、およびサポートされるビジネ
ス・オブジェクトの名前では、英語文字セットのみを使用する必要がありま
す。
標準プロパティーとコネクター固有プロパティーの違いは、以下のとおりです。
v コネクターの標準プロパティーは、コネクターのアプリケーション固有のコンポ
ーネントとブローカー・コンポーネントの両方によって共用されます。すべての
コネクターが同じ標準プロパティーのセットを使用します。これらのプロパティ
ーの説明は、各アダプター・ガイドの付録 A にあります。変更できるのはこれ
らの値の一部のみです。
v アプリケーション構成 (アプリケーション固有の) プロパティーは、コネクターの
アプリケーション固有コンポーネント (アプリケーションと直接対話するコンポ
ーネント) のみに適用されます。各コネクターには、そのコネクターのアプリケ
ーションだけで使用されるアプリケーション固有のプロパティーがあります。こ
れらのプロパティーには、デフォルト値が用意されているものもあれば、そうで
ないものもあります。また、一部のデフォルト値は変更することができます。各
アダプター・ガイドのインストールおよび構成の章に、アプリケーション固有の
プロパティーおよび推奨値が記述されています。
「標準のプロパティー」と「コネクター固有プロパティー (Connector-Specific
Properties)」のフィールドは、どのフィールドが構成可能であるかを示すために色分
けされています。
v 背景がグレーのフィールドは、標準のプロパティーを表します。値を変更するこ
とはできますが、名前の変更およびプロパティーの除去はできません。
v 背景が白のフィールドは、アプリケーション固有のプロパティーを表します。こ
れらのプロパティーは、アプリケーションまたはコネクターの特定のニーズによ
って異なります。値の変更も、これらのプロパティーの除去も可能です。
60
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
v 「値」フィールドは構成できます。
v 「更新メソッド」フィールドは通知を行うもので、構成できません。このフィー
ルドでは、値が変更されたプロパティーをアクティブにするために必要なアクシ
ョンを指定します。
標準コネクター・プロパティーの設定
標準のプロパティーの値を変更するには、以下の手順を実行します。
1. 値を設定するフィールド内でクリックします。
2. 値を入力するか、ドロップダウン・メニューが表示された場合にはメニューから
値を選択します。
3. 標準のプロパティーの値をすべて入力すると、以下のいずれかを実行することが
できます。
v 変更内容を破棄し、元の値を保持したままで コネクター・コンフィグレータ
ーを終了するには、「ファイル」>「終了」を選択し (またはウィンドウを閉
じ)、変更内容を保管するかどうかを確認するプロンプトが出されたら「いい
え」を選択します。
v コネクター・コンフィグレーター内の他のカテゴリーの値を入力するには、そ
のカテゴリーのタブを選択します。「標準のプロパティー」(またはその他の
カテゴリー) で入力した値は、次のカテゴリーに移動しても保持されます。ウ
ィンドウを閉じると、すべてのカテゴリーで入力した値を一括して保管するか
または破棄するかを確認するプロンプトが出されます。
v 修正した値を保管するには、「ファイル」>「終了」を選択し (またはウィン
ドウを閉じ)、変更内容を保管するかどうかを確認するプロンプトが出された
ら「はい」を選択します。「ファイル」メニューまたはツールバーから「保
管」>「ファイルに」を選択する方法もあります。
アプリケーション構成プロパティーの設定
アプリケーション固有の構成プロパティーの場合、プロパティー名の追加または変
更、値の構成、プロパティーの削除、およびプロパティーの暗号化が可能です。
1. 名前または値を設定するフィールド内でクリックします。
2. 名前または値を入力します。
3. プロパティーを暗号化するには、「暗号化」ボックスをクリックします。
4. 『標準コネクター・プロパティーの設定』で説明されているように変更内容を保
管するかまたは破棄するかを選択します。
各プロパティーごとに表示される「更新メソッド」は、変更された値をアクティブ
にするために、コンポーネントまたはエージェントの再始動が必要かどうかを示し
ます。
重要: 事前設定のアプリケーション固有のコネクター・プロパティー名を変更する
と、コネクターに障害が発生する可能性があります。コネクターをアプリケ
ーションに接続したり正常に実行したりするために、特定のプロパティー名
が必要である場合があります。
付録 B. コネクター・コンフィグレーター
61
コネクター・プロパティーの暗号化
アプリケーション固有のプロパティーは、「プロパティーを編集」ウィンドウの
「暗号化」チェック・ボックスにチェックマークをつけると、暗号化することがで
きます。値の暗号化を解除するには、「暗号化」チェック・ボックスをクリックし
てチェックマークを外し、「検証」ダイアログ・ボックスに正しい値を入力し、
「OK」を選択します。入力された値が正しい場合は、暗号化が解除された値が表示
されます。各プロパティーとそのデフォルト値のリストおよび説明は、各コネクタ
ーのアダプター・ガイドにあります。
更新メソッド
WebSphere MQ Integrator Broker が統合ブローカーである場合、コネクター・プロ
パティーは静的です。「更新メソッド」は、常に「エージェント再始動 (Agent
Restart)」となっています。つまり、変更内容を有効にするには、変更したコネクタ
ー構成ファイルを保管した後で、コネクター・エージェントを再始動する必要があ
ります。
サポートされるビジネス・オブジェクト定義の指定
このセクションの手順では、すでに以下のものを作成済みであることを前提として
います。
v ビジネス・オブジェクト定義
v MQ メッセージ・セット・ファイル (*.set ファイル)
*.set ファイルには、メッセージ・セット ID が記述されています。これらの ID
は、コネクターがサポートするビジネス・オブジェクトを指定する場合に、コネク
ター・コンフィグレーターで必要となります。 MQ メッセージ・セット・ファイル
の作成の詳細については、「WebSphere MQ Integrator Broker 用インプリメンテー
ション・ガイド」を参照してください。
ビジネス・オブジェクト定義をシステムに追加するごとに、コネクター・コンフィ
グレーターを使用して、コネクターがサポートするビジネス・オブジェクトを指定
する必要があります。
重要: コネクターがメタオブジェクトを必要とする場合は、ビジネス・オブジェク
トと同様の方法で、各メタオブジェクトのメッセージ・セット・ファイルを
作成し、それらのファイルをコネクター・コンフィグレーターにロードする
必要があります。
サポートされるビジネス・オブジェクトを指定するには、以下の手順を実行しま
す。
1. 「サポートされるビジネス・オブジェクト」タブを選択し、「ロード」を選択し
ます。「メッセージ・セット ID ファイルを開く」ダイアログが表示されます。
2. コネクターのメッセージ・セット・ファイルを格納したディレクトリーに移動
し、1 つ以上の適切なメッセージ・セット・ファイル (*.set) を選択します。
3. 「開く」を選択します。「ビジネス・オブジェクト名」フィールドには、*.set
ファイル内に格納されているビジネス・オブジェクト名が表示されます。また、
各ビジネス・オブジェクトの数値メッセージ・セット ID が、対応する「メッセ
62
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
ージ・セット ID」フィールドにリストされます。メッセージ・セット ID を変
更しないでください。これらの名前と数値 ID は、構成ファイルを保管するとき
に保管されます。
4. ビジネス・オブジェクトを構成に追加するときには、ビジネス・オブジェクトの
メッセージ・セット・ファイルをロードする必要があります。構成内にすでに存
在するビジネス・オブジェクト名を含むメッセージ・セットをロードしようとし
た場合、または重複するビジネス・オブジェクト名を含むメッセージ・セット・
ファイルをロードしようとした場合、コネクター・コンフィグレーターは重複を
検出し、「結果のロード」ダイアログを表示します。このダイアログは、重複が
存在する 1 つ以上のビジネス・オブジェクト名を表示します。表示された各重
複名の「メッセージ・セット ID」フィールド内でクリックし、使用するメッセ
ージ・セット ID を選択します。
トレース/ログ・ファイル値の設定
コネクター構成ファイルまたはコネクター定義ファイルを開くと、コネクター・コ
ンフィグレーターは、そのファイルのログおよびトレースの値をデフォルト値とし
て使用します。コネクター・コンフィグレーター内でこれらの値を変更できます。
ログとトレースの値を変更するには、以下の手順を実行します。
1. 「トレース/ログ・ファイル」タブを選択します。
2. ログとトレースのどちらでも、以下のいずれかまたは両方へのメッセージの書き
込みを選択できます。
v コンソールに (STDOUT): ログ・メッセージまたはトレース・メッセージを
STDOUT ディスプレイに書き込みます。
v ファイルに: ログ・メッセージまたはトレース・メッセージを指定されたファ
イルに書き込みます。ファイルを指定するには、ディレクトリー・ボタン (省
略符号) を選択し、指定する格納場所に移動し、ファイル名を指定し、「保
管」を選択します。ログ・メッセージまたはトレース・メッセージは、指定し
た場所の指定したファイルに書き込まれます。
注: ログ・ファイルとトレース・ファイルはどちらも単純なテキスト・ファイ
ルです。任意のファイル拡張子を使用してこれらのファイル名を設定でき
ます。ただし、トレース・ファイルの場合、拡張子として .trc ではなく
.trace を使用することをお勧めします。これは、システム内に存在する
可能性がある他のファイルとの混同を避けるためです。ログ・ファイルの
場合、通常使用されるファイル拡張子は .log および .txt です。
データ・ハンドラーの構成
データ・ハンドラー・セクションの構成が使用可能となるのは、DeliveryTransport
の値に JMS を、また ContainerManagedEvents の値に JMS を指定した場合のみで
す。これらのプロパティーに使用する値については、付録 A の『コネクターの標準
構成プロパティー』の ContainerManagedEvents の下の説明を参照してください。そ
の他の詳細は、「コネクター開発ガイド (C++ 用)」または「コネクター開発ガイド
(Java)」を参照してください。
付録 B. コネクター・コンフィグレーター
63
コネクター・コンフィグレーターでの標準のプロパティーおよびコネクター
固有プロパティーの使用
コネクター構成プロパティーには、標準の構成プロパティー (すべてのコネクター
がもつプロパティー) と、コネクター固有のプロパティー (特定のアプリケーション
またはテクノロジーのためにコネクターで必要なプロパティー) とが含まれます。
標準のプロパティーはすべてのコネクターで使用されるため、構成ファイル内でそ
れらのプロパティーを定義する必要はありません。コネクター・コンフィグレータ
ーは常にそれらの定義を保持しており、ユーザーがファイルを作成するとすぐに構
成ファイルに定義を取り込みます。標準のプロパティーの場合、ユーザーの作業
は、コネクター・コンフィグレーターを使用してプロパティーの値を設定すること
のみです。
ただし、コネクター固有のプロパティーの場合は、プロパティーを定義すること、
およびプロパティーの値を設定することの両方の作業が必要になります。コネクタ
ー・コンフィグレーターには、これらの両方の作業を実行するためのインターフェ
ースが用意されています。
構成の完了
コネクターの構成ファイルを作成し、そのファイルを変更した後で、コネクターの
始動時にコネクターが構成ファイルの位置を特定できるかどうかを確認してくださ
い。これを行うには、コネクターが使用する始動ファイルを開き、コネクター構成
ファイルに使用されている格納場所とファイル名が、ファイルに対して指定した名
前およびファイルを格納したディレクトリーまたはパスと正確に一致しているかど
うかを検証します。
64
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
付録 C. コネクター機能リスト
この付録では、コネクターがサポートする機能を詳しく説明します。これらの機能
の説明については、「コネクター開発ガイド」の付録 A 『コネクター機能チェック
リスト』を参照してください。
ビジネス・オブジェクト要求処理機能
表 5 に、コネクターがサポートするビジネス・オブジェクト要求処理機能の詳細を
示します。
表 5. ビジネス・オブジェクト要求処理機能
カテゴリー
機能
サポート
作成
削除
Create 動詞
Delete 動詞
論理削除
Exist 動詞
属性名
ビジネス・オブジェクト名
欠落している子オブジェク
トを無視
欠落している子オブジェク
トを無視
複数結果
RetrieveByContent 動詞
変更後イメージ・サポート
差分サポート
KeepRelations
Retrieve 動詞
Subverb サポート
verb 安定度
完全
一部
完全
いいえ
完全
完全
完全
存在
その他
検索
内容による検索
更新
verb
注
Delete 動詞がサポートされます。
完全
いいえ
いいえ
完全
いいえ
いいえ
完全
いいえ
完全
イベント通知機能
表 6 に、コネクターがサポートするイベント通知機能の詳細を示します。
表 6. イベント通知機能
カテゴリー
機能
サポート
コネクター・プロパテ
ィー
イベント分散
いいえ
PollQuantity
イベント状況値
オブジェクト・キー
オブジェクト名
優先順位
アーカイブ
CDK メソッド
gotApplEvent
完全
一部
完全
完全
完全
完全
一部
イベント表
その他
© Copyright IBM Corp. 2000, 2003
注
doVerbFor からも呼び出されます。
65
表 6. イベント通知機能 (続き)
カテゴリー
機能
サポート
差分イベント通知
イベント・シーケンス
将来のイベント処理
進行中イベント・リカバリ
ー
物理的削除イベント
RetrieveAll
スマート・フィルター
verb 安定度
いいえ
一部
完全
一部
注
イベント表に存在しますが、使用されません。
詳細については、コネクターの資料を参照して
ください。
いいえ
完全
いいえ
完全
汎用機能
表 7 に、コネクターがサポートする一般機能の詳細を示します。
表 7. 汎用機能
カテゴリー
機能
サポート
ビジネス・オブジェク
ト属性
外部キー
いいえ
外部キー属性プロパティー
キー
いいえ
完全
最大長
メタデータ駆動型設計
必須
いいえ
完全
完全
ポーリングにおける接続の
切断
要求処理における接続の切
断
活動停止中の接続の切断
ApplicationPassword
完全
完全
完全
ApplicationUserName
UseDefaults
汎用メッセージング
完全
完全
一部
generateMsg()
一部
トレース・レベル 0
トレース・レベル 1
トレース・レベル 2
トレース・レベル 3
トレース・レベル 4
トレース・レベル 5
CDK メソッド LogMsg
一部
一部
一部
一部
一部
一部
一部
Java パッケージ名
メッセージのロギング
NT サービス準拠
使用不可
完全
完全
接続の切断
コネクター・プロパテ
ィー
メッセージ・トレース
その他
66
注
オブジェクト検索にはキー属性が使用されま
す。
ビジネス・オブジェクトに、必須属性の有効な
値またはデフォルト値がないと、コネクターの
Create 操作は失敗します。
完全
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
トレースは、指定されたレベルに従って実行さ
れます。
一部トレースでは、生成メッセージが使用され
ます。
一部ストリングはハードコーディングされてい
ます。
表 7. 汎用機能 (続き)
カテゴリー
特殊値
機能
サポート
注
トランザクション・サポー
ト
いいえ
コネクターでは、トランザクションは階層ビジ
ネス・オブジェクト全体に対する操作として定
義されていません。代わりに、コネクターで
は、階層ビジネス・オブジェクト内の個々の親
または子ビジネス・オブジェクトに対する操作
ごとに、別々のトランザクションが定義されま
す。コネクターは、Create 動詞が指定された
ビジネス・オブジェクトを受け取ると、まず親
ビジネス・オブジェクトを処理してから、個々
の各子ビジネス・オブジェクトを処理します。
通常は、階層内の各ビジネス・オブジェクトご
とにトランザクションを開始し、アプリケーシ
ョン内にエンティティーを作成してから、トラ
ンザクションをコミットします。コネクターが
1 つ以上の子エンティティーの作成に成功した
後で、別の子エンティティーを作成していると
きに障害が発生すると、コネクターは、そのエ
ンティティーをバックアウトして、この特定の
ビジネス・オブジェクトに対する Create 操作
をロールバックします。コネクターは、残りの
すべてのエンティティーの作成が終了するま
で、子ビジネス・オブジェクトの処理を続けま
す。障害が発生したので、コネクターは、ビジ
ネス・オブジェクトに対する操作全体につい
て、統合ブローカーに FAIL を戻します。ま
た、アプリケーションでの Create 操作または
Update 操作が完了しない場合もあります。
Update トランザクションの場合も、同じこと
が当てはまります。
CxBlank 処理
CxIgnore 処理
完全
完全
付録 C. コネクター機能リスト
67
68
Adapter for PeopleSoft (バージョン 7.x) ユーザーズ・ガイド
特記事項
本書に記載の製品、サービス、または機能が日本においては提供されていない場合
があります。日本で利用可能な製品、サービス、および機能については、日本 IBM
の営業担当員にお尋ねください。本書で IBM 製品、プログラム、またはサービス
に言及していても、その IBM 製品、プログラム、またはサービスのみが使用可能
であることを意味するものではありません。これらに代えて、IBM の知的所有権を
侵害することのない、機能的に同等の製品、プログラム、またはサービスを使用す
ることができます。ただし、IBM 以外の製品とプログラムの操作またはサービスの
評価および検証は、お客様の責任で行っていただきます。
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め記載しただけであり、決してそれらの Web サイトを推奨するものではありませ
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グラム (本プログラムを含む) との間での情報交換、および (ii) 交換された情報の
相互利用を可能にすることを目的として、本プログラムに関する情報を必要とする
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P.O. BOX 12195
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と同等の条項に基づいて、 IBM より提供されます。
この文書に含まれるいかなるパフォーマンス・データも、管理環境下で決定された
ものです。そのため、他の操作環境で得られた結果は、異なる可能性があります。
一部の測定が、開発レベルのシステムで行われた可能性がありますが、その測定値
が、一般に利用可能なシステムのものと同じである保証はありません。さらに、一
部の測定値が、推定値である可能性があります。実際の結果は、異なる可能性があ
ります。お客様は、お客様の特定の環境に適したデータを確かめる必要がありま
す。
IBM 以外の製品に関する情報は、その製品の供給者、出版物、もしくはその他の公
に利用可能なソースから入手したものです。IBM は、それらの製品のテストは行っ
ておりません。したがって、他社製品に関する実行性、互換性、またはその他の要
求については確証できません。 IBM 以外の製品の性能に関する質問は、それらの
製品の供給者にお願いします。
本書には、日常の業務処理で用いられるデータや報告書の例が含まれています。よ
り具体性を与えるために、それらの例には、個人、企業、ブランド、あるいは製品
などの名前が含まれている場合があります。これらの名称はすべて架空のものであ
り、名称や住所が類似する企業が実在しているとしても、それは偶然にすぎませ
ん。
IBM の将来の方向または意向に関する記述については、予告なしに変更または撤回
される場合があり、単に目標を示しているものです。
プログラミング・インターフェース情報
プログラミング・インターフェース情報が提供されている場合、この情報は、プロ
グラムを使用してアプリケーション・ソフトウェアを作成する際に役立ちます。
一般使用プログラミング・インターフェースにより、お客様はこのプログラム・ツ
ール・サービスを含むアプリケーション・ソフトウェアを書くことができます。
ただし、この情報には、診断、修正、および調整情報が含まれている場合がありま
す。診断、修正、調整情報は、お客様のアプリケーション・ソフトウェアのデバッ
グ支援のために提供されています。
警告: 診断、修正、調整情報は、変更される場合がありますので、プログラミン
グ・インターフェースとしては使用しないでください。
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商標
以下は、IBM Corporation の商標です。
IBM
IBM ロゴ
AIX
CrossWorlds
DB2
DB2 Universal Database
MQIntegrator
MQSeries
Tivoli
WebSphere
Domino、Lotus、Lotus Notes および Notes Mail は、Lotus Development Corporation
の商標です。Microsoft、Windows、Windows NT および Windows ロゴは、Microsoft
Corporation の米国およびその他の国における商標です。
MMX、Pentium、および ProShare は、Intel Corporation の米国およびその他の国に
おける商標です。
Java およびすべての Java 関連の商標は、Sun Microsystems, Inc. の米国およびその
他の国における商標です。
他の会社名、製品名およびサービス名などはそれぞれ各社の商標または登録商標で
す。
IBM WebSphere InterChange Server V4.2、IBM WebSphere Business Integration
Toolset V4.2、IBM WebSphere Business Integration Adapters V4.2、IBM WebSphere
Business Integration Collaborations V4.2
特記事項
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Printed in Japan
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