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地区計画地元素案(平成25年2月)(PDF形式:928KB)

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地区計画地元素案(平成25年2月)(PDF形式:928KB)
本冊子は、平成 25 年 2 月 20 日に市へ提出した地区計画の地元素案です。
地区計画が決定されるまで大切に保存してくださるようお願いします。
内野本郷地区 地区計画地元素案
【保 存 版 】
平 成 25年 2月
内野本郷まちづくり協議会
■これまでの主な活動の経緯
はじめに
平成
21 年度
内野本郷まちづくり協議会 設立
【平成22年2月】
平成
22 年度
まちづくりルール 中間取りまとめ
【平成23年2月】
<平成 25 年2月までの活動状況>
内野本郷地区は、昭和 47 年に土地区画整理事業の都市計画決定がされました。それから、40 年
が経過しましたが、事業は実現できていません。最近では、上尾バイパス線や下水道、中道(なか
みち)の拡幅などの整備が進められてきましたが、まち全体としては、まだまだ都市基盤の改善が
必要な状況です。その一方で、民間開発等により宅地化が進み、この 40 年間で人口は約4倍、世
帯数では約6倍に増加しました。
このような状況から、さいたま市ではワークショップなどで住民から意見を聴きながら「土地区
画整理事業から個別事業への転換」
「地区計画の導入に合わせ土地区画整理事業の都市計画の廃止」
「住民と行政の協働でまちづくりを推進」を柱とする「内野本郷地区マスタープラン」を平成 21
年9月に策定しました。
私たち「内野本郷まちづくり協議会」は、もはや土地区画整理事業の実施が困難で、今後、地区
を全面的に変えることが無いとすれば、今の住環境を守るために住民で出来ることに少しでも取り
組んでまちを良くしていくことが大切で、そのためにまちづくりルールとなる「地区計画」は必要
性があるとの思いから、平成 22 年2月に協議会を結成し活動を開始しました。
活動報告会
【5/22・23・24・26(計5回開催)】
第1回アンケート調査
∼建物と敷地に関する調査∼
【6/5∼7/5】
〇協議会: 52 回
〇意見交換会: 4回
〇下道意見交換会:5回
〇アンケート調査:3回
〇最終意見提出:1回
〇下道聞き取り・個別訪問:2回
〇まちづくりかわら版発行:12 回
まちづくりルール協議会案(たたき台)の作成・配布
【8月】
盆踊り大会 PR イベント 8/15
平成
23 年度
第1回意見交換会
【8/21(計 2 回)】
下道アンケート調査
第2回意見交換会
【9/11(計 2 回)】
まちづくりルールの検討では、
「良好な住環境をこのまま子どもや孫の代まで残したい」
「災害な
どの危険を少なくし、誰もが安全で安心して暮らせるまちにしたい」ということを基本にしながら、
また、まちづくりルールが住民の方々の土地の利用や住宅の建て方などに大きな影響を与えること
を十分に肝に銘じながら、毎回真剣に話し合ってきました。
検討の過程では、実際に現地を歩いて見たり、住民の皆様の意向を反映させるために意見交換会
やアンケート調査などにも取り組みました。
(参考)下道の検討
下道聞き取り調査
第3回意見交換会
【10/16(1回)】
第1回下道意見交換会
第2回アンケート調査
∼協議会案(たたき台)に関する調査∼
【12/5∼12/25】
第2回下道意見交換会
平成 24 年 11 月には、協議会としてのこれまでの集大成となる「内野本郷地区 地区計画(協議
会案)」を住民の皆様に配付し、最終的な意見の提出をお願いしました。その結果、修正に至るま
での意見がなかったため、このたび協議会案の内容をもって「内野本郷地区 地区計画地元素案」
とし、市に提出するものです。
まちづくりルール協議会案の作成・配布
【6月】
個別訪問
第4回意見交換会
【6/24(1回)】
第3回下道意見交換会
地区計画(協議会案)の作成・配布
【10 月下旬】
地区計画(協議会案)
説明会
【11/17・18】
平成25年2月
内野本郷まちづくり協議会会長
栗原義晃
平成
24 年度
最終意見提出
【10/31∼11/30】
継続検討
地区計画地元素案の作成
【2月】
地区計画地元素案 完成報告会
【2/2・3】
地区計画地元素案を市へ提出
【平成 25 年2月】
1
地区計画の基本的な方針
①地区計画の目標
②区域の整備、開発及び保全に関する方針
現行の土地利用を基本としつつ、生活利便性の確保や安全・安心
本地区は、JR 宮原駅の西約 1.2km、JR 西大宮駅の北東約 1.5km に位置し、上尾バイパ
ス線、新大宮バイパス線、宮原指扇線の幹線道路が走る、市街化調整区域に接した住宅地
土地利用に関する方針
なまちづくりを考慮の上、地区計画の目標の実現に向け、以下の区
分に応じた土地利用を図ります。
です。
戸建て住宅などにより、低層の街並みが広がり、閑静な住環境が形成されています。ま
た、地区の北側には「大宮花の丘農林公苑」が隣接し、地区内にも、農地や屋敷林など武
低層住宅地
蔵野の緑が残されています。
幹線道路内側では、現状の住宅地を維持し、緑豊かでゆとりある
低層住宅の土地利用を誘導する地区とします。
このような良好な住環境を今後とも維持・保全し、「緑豊かでゆとりある低層住宅地」
の形成を図ることを目標とします。
近隣沿道
サービス地
宮原指扇線やバイパス側道部の沿道区間は、一般住宅、集合住宅、
事務所、店舗などが複合して立地する土地利用を誘導するとともに、
後背の低層住宅地の保全に配慮する地区とします。
●地区計画の区域と土地利用の区分
沿道市街地
新大宮バイパス線の沿道区間は、特性を活かして、自動車の利用
に適した施設を誘導するとともに、後背の低層住宅地の環境保全に
配慮する地区とします。
地区施設の整備の方針
○対象区域:土地区画整理事業の都市
計画が定められている
内野本郷地区
既存の道路の維持・改善を通じて、安全・安心で快適なまちづく
りに向けた道路網の形成を図ります。
市街地の防災性を高め、子どもから高齢者までだれもが利用しや
すい公園を適宜配置します。
○区域面積:約 55ha
凡 例
地区計画の区域
低層住宅地
近隣沿道サービス地
土地利用に関する方針を踏まえ、地区にふさわしくない建築物等
建築物等の整備の方針
の用途を制限していきます。
ゆとりある低層住宅地としての良好な街並みの維持・形成に向け、
敷地面積の最低限度、壁面の位置の制限、建築物の高さの最高限度、
垣又はさくの構造の制限を定めます。建築物等の色彩は、
「さいたま
市景観色彩ガイドライン※」の色彩基準に配慮します。
沿道市街地
※「さいたま市景観色彩ガイドライン」とは・・
地域の特性に応じた建築物等の望ましい色彩を示すなど、さいたま市の都市景観の特性を踏まえ、守るべき最低限の色彩の範囲、
都市景観の魅力を高めるために使用することが望ましい色彩の範囲などを示した手引き(平成 22 年 3 月策定)
。
2
地区計画に定めるルール
《地区内の用途地域》
①建築物等の用途の制限
良好な住環境の街区が形成されるよう、次の建築物等の立地を制限します。
※【 】内は制限の対象区域
●葬祭場 【地区全体】
●ホテル・旅館 【近隣沿道サービス地・沿道市街地】
※地区内には「用途地域」として、「第一種中
高層住居専用地域」「第二種中高層住居専用
地域」
「第一種住居地域」
「準住居地域」が指
定されています。
第一種中高層住居専用地域
※用途地域による既存の制限に加え、より適切
な用途の建築物を誘導できるよう、地区計画
による新たな制限を定めます。
●マージャン屋、ぱちんこ屋、射的場、勝ち馬投票券発売所、場外馬券売場等
【近隣沿道サービス地の一部(新大宮バイパス線側道沿道)
・沿道市街地】
準住居地域
●店舗等(3 千㎡超∼1 万㎡以下)、事務所等(3 千㎡超)
、カラオケボックス
【近隣沿道サービス地の一部(新大宮バイパス線側道沿道)
】
第一種住居地域
第二種中高層住居専用地域
●ホテル・旅館
●マージャン屋、ぱちんこ屋、射的場、
勝馬投票券発売所、場外車券売場等
今回の制限を加えることで、地区全体で立地
できなくなります。
今回の制限を加えることで、地区全体で立地
できなくなります。
●葬祭場
今回の制限を加えることで、地区全体で立地
できなくなります。
●店舗等(3 千㎡超∼1 万㎡以下)
、
事務所等(3 千㎡超)
、カラオケボックス
今回の制限を加えることで、立地できるのは、
新大宮バイパス線本線沿道のみになります。
(白色)
(白色)
地区計画で新たに制限
<設定理由>
・地区内は閑静な住宅街となっており、この良好
な住環境を維持するために、葬祭場の制限を設
定しました。
用途地域で既に制限あり
地区計画で新たに制限
<設定理由>
・ラブホテルのような運営がされた場合、風紀上好
ましくなく、子供に悪影響を与える恐れがあると
考え、ホテル・旅館の制限を設定しました。
(白色)
用途地域で既に制限あり
地区計画で新たに制限
<設定理由>
・マージャン屋、ぱちんこ屋、射的場、勝馬投票
券発売所、場外車券売場等は、風紀上好ましく
なく、子供に悪影響を与える恐れがあると考
え、制限を設定しました。
用途地域で既に制限あり
地区計画で新たに制限
建築可能
<設定理由>
・店舗等(3 千㎡超∼1 万㎡以下)
、事務所等
(3 千㎡超)
、カラオケボックスは、戸建て
住宅が建ち並んでいる現状の住環境を考
慮し、制限を設定しました。
3
地区計画に定めるルール
③壁面の位置の制限
②建築物の敷地面積の最低限度
敷地の細分化による建築物の建て詰まりから住環境の悪化及び
火災の延焼を防ぐために、敷地面積の最低限度を次のように設定し
ます。※【 】内は制限の対象区域
敷地内に空間を確保し、良好な日照・通風が得られるよう、隣地境界から建築
物までの最低距離を次のように設定します。※【 】内は制限の対象区域
●敷地面積 120 ㎡以上:隣地境界線から 0.75m以上 【地区全体】
●敷地面積 120 ㎡未満:隣地境界線から 0.50m以上 【地区全体】
●120 ㎡ 【地区全体】
<設定理由>
・今回導入する制限は、今後のまち並みに影響を与えることになるため、
慎重に検討を進めました。
・地区内をみると100㎡前後の敷地も比較的多くありますが、まちに少
しずつ緑やゆとりを生み出しながら、防災に強いまちを目指すために、
最近の地区内で分譲されている住宅地なども参考にしながら、敷地面積
の最低限度を「120㎡」に設定しました。
・なお、この制限が導入された場合、面積が120㎡未満の敷地であって
も、制限が適用される前から建物がある敷地では、これまでと同じよう
に制限を受けずに建替えが出来ます。
ただし、以下の附帯施設や出窓には適用しません。
①建築物に附属する開放性の高い自動車車庫等で軒の高さが2.3m以下であるもの
②建築物に附属する物置その他これに類するもの(自動車車庫等を除く)で軒の高さが2.3m以
下で、かつ、床面積の合計が5㎡以内であるもの
③出窓(見付面積の 2 分の 1 以上が窓であり、天袋、地袋その他これに類するものを設けていな
いものに限る)で下端の床面からの高さが 30cm以上、かつ、出幅が 50cm以下であるもの
<設定理由>
・少しずつ地区内にゆとりを増やしていくため、民法上の規定である50cmを少し広げて、
壁面の位置の制限を「75cm」に設定しました。
・しかし、地区内には様々な敷地規模があり、建物の建て方や空間の取り方に制約が大きくなる
ような120㎡未満の敷地については、これまでどおり民法上の「50cm」にしました。
■敷地分割のルールの一例
敷地面積が 120 ㎡より狭く分割された場合は原則建築することができません。
0.5m 以上
×
140 ㎡
建築物
100 ㎡
道路
(120 ㎡未満なので建築できません)
×
×
建築物
隣地境界線
120 ㎡
〇
240 ㎡
0.75m 以上
〇
120 ㎡
240 ㎡
●敷地面積 120 ㎡未満
隣地境界線
〇
●敷地面積 120 ㎡以上
道路
×
■制限がかからない工作物等(以下のような附帯施設や出窓は、“壁面”とみなしません。)
240 ㎡
80 ㎡
80 ㎡
80 ㎡
(120 ㎡未満なので建築できません)
※120 ㎡に満たない敷地の場合
〇
100 ㎡
(すでに家がある場合
など)
100 ㎡
(建替えることができます)
・面積が120㎡未満の敷地であっても、制限が適用
される前から建物がある敷地では、これまでと同じ
ように建替えが可能です。
①カーポート
②物置
③出窓
正面から見える出窓
の面積のうち、1/2
以上は窓が占める
開放性が高い
=外壁がない
2.3m
以下
・売買を制限するものではありません。
柱
2.3m
以下
5 ㎡以内
床面から
30 ㎝以上
50 ㎝以下
4
地区計画に定めるルール
④建築物等の高さの最高限度
土地区画整理事業の都市計画の廃止後は、「3階建てまで」の制限がなくなり、高い建物が建つ可能性があります。周辺より極端に
高い建築物による日照・通風の悪化や景観の乱れを避けるために、高さの制限を次のように設定します。※【 】内は制限の対象区域
●絶対高さ
11mかつ3階まで 【低層住宅地】
15mまで 【近隣沿道サービス地】
20mまで 【沿道市街地】
●北側斜線
7m+∠1.25 【低層住宅地・近隣沿道サービス地】
ただし、制限がかかる以前から、120 ㎡未満の敷地にある既存の3階以上の建築物
を建替える場合は、制限の対象とはしません。
●絶対高さ = 建築物の絶対的な高さを制限します。
●北側斜線 = 真北方向の建築物の高さを制限します。
<設定理由>
・低層住宅地では、現在地区にかかっている「3
階建てまで」の制限を踏まえ、多様な暮らし方
が可能で、太陽光発電施設の設置や屋上緑化等
のエコな住まいづくりにもある程度の余裕をも
って対応できるよう考慮し、高さの最高限度を
「11mかつ3階まで」に設定しました。
<設定理由>
・南側に建つ建物の影響で日照や通風が悪化しな
いよう、北側斜線制限を導入します。
・斜線の立ち上がりは、一般的な戸建て住宅の2
階の軒の高さを基準として「7m」に設定しま
した。
・斜線の勾配は、建築基準法や市内の地区計画を
導入している地区で一般的な値となっている
「1.25」に設定しました。
・幹線道路沿道では、新大宮バイパス線の本線部
分は、多様な建築が可能なように「20mまで」
としました。また、新大宮バイパス線の側道部
分と上尾バイパス線、宮原指扇線では、低層住
宅地の高さとのバランスと地域の活性化の観点
も考慮して「15mまで」としました。
11mかつ3階まで
15mまで
20mまで
〇
高さ 15mの建物
高さ 11mの3階建て
〇
高さ 12mの3階建て
20m
まで
■北側が隣地の場合
■北側が道路の場合
真北方向
真北方向
15m
まで
×
・制限がかかる以前から、120 ㎡未満の敷地にあ
る既存の3階以上の建築物については、この制
限の影響を大きく受け、現状相当の建替えがで
きなくなる可能性があるため、制限の対象から
は外しました。
7m+∠1.25
高さ 20mの建物
〇
□現在の高さ制限について
地区には現在、土地区画整理事業の都市計画の
網がかかっています。そのため、地区内で建築物
を建築しようとするときには、都市計画法第53
条1項の規定によるさいたま市長の許可が必要に
なり、建物の高さは「3階建てまで」にすること
が原則となっています。土地区画整理事業の都市
計画の廃止後は、この制限がなくなります。
1
1.25
11m
〇
7m
立ち上がり
かつ
3階まで
×
勾配
1.25
1
1
1.25
〇
1.25
7
m
7
m
道路
▲
【
:低層住宅地】
北側の敷地境界
【
:近隣沿道サービス地】
【
▲
▲
道路の反対側の境界線
:沿道市街地】
5
地区計画に定めるルール
●屋外広告物について
良好な街区景観を保全・形成するために、次のように屋外広告物を制限します。
※【 】内は制限の対象区域
道路境界線
道路境界線
⑤建築物等の形態又は色彩その他の意匠の制限
●屋外広告物は、道路境界線を越えないものとする 【地区全体】
○
×
○
×
<設定理由>
・統一感のある街並みを形成するため、建築物から突出して設置する広告物や敷地内に独立して
設置する広告物などは、道路にはみ出さないように制限を設定しました。
道路
⑥垣又はさくの構造の制限
●透視可能な材料(フェンスなど)
●生け垣
震災時等に塀の倒壊による道路の閉塞を防ぐとともに、まちの見通し確保や緑化を
促進するために、道路に面する部分の垣やさくは、次のような構造にするものとしま
す。※【 】内は制限の対象区域
●生け垣または透視可能な材料 【地区全体】
●垣又はさくの基礎は 60 ㎝まで 【地区全体】
基礎の高さは
60cm まで
(ブロック3段相当)
□基礎の高さの考え方
フェンス等
<設定理由>
・垣やさくの構造については、塀の倒壊を防ぎ、見通しを確保するため、生け垣または透視可
能な材料としました。
垣やさくの基礎の高さは、道路の
路面からではなく、地盤面(建築
物が接する地面)からの高さです。
・基礎の高さについては、ブロック塀の部分がフェンス等の基礎になること、花壇や庭土の押
さえになることなどを考慮するとともに、防犯の視点から成人が屈んでも隠れにくい高さと
基礎の高さ
は地盤面から
60cm まで
建築物
▲地盤面
して“60 ㎝まで”に設定しました。
道路
6
Fly UP