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運用の高度化を図り 世界屈指の運用会社へ

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運用の高度化を図り 世界屈指の運用会社へ
P
erson
運用の高度化を図り
世界屈指の運用会社へ
日興アセットマネジメント
代表取締役社長兼CEO
柴田 拓美 氏
「当
Takumi Shibata
社は日本そしてアジアを代表
ていくと考える。「DBが求める商品
するグローバルな資産運用会
やサービスも変化し、今後はテーラー
社として、国内外の機関投資家に世
メイドのソリューションが求められま
界水準の運用商品を提供していきま
す。
私たちは運用力を高めることで、
す」
。そう話すのは日興アセットマネ
投資家の課題に応える存在でありた
ジメント
(日興アセット)代表取締役社
いと考えます」。
長兼CEOの柴田拓美氏だ。
柴田氏の着任以降、日興アセットは
折しも金融庁は「資産運用の高度
化」を重点施策に掲げている。柴田
海外の株式運用チームを立て続けに
氏はこうした動きを重く受け止め、
傘下に収めたほか、2014年3月にはマ
国際水準にある自前の運用体制の確
ルチアセット運用のスタープレーヤー、
立へと舵を切る。
プロフィール
2013年7月、日興アセットマネジメント代表取
締役会長に就任し、2014年1月に社長兼CEO
を兼務。 2014年4月より現職。日興アセット
入社以前は、野村インターナショナル(ロンド
ン)社長、野村アセットマネジメント取締役兼
執行役社長、野村ホールディングス取締役代
表執行役グループCOO兼野村證券取締役兼
執行役副社長などを歴任。ハーバード・ビジ
ネス・スクールMBA。
アル・クラーク氏を招聘するなど運用
運用における分散の重要性を説く
な音楽関係者とも家族ぐるみの交流
体制の強化を進めている。
「足下の市
柴田氏が学生時代に金融業界を志し
が続く。こうした「仕事以外の分野
場環境は、米国と日本を含むアジア
たのも、多くの業界に関わる金融業
の友人を持つこと」も柴田氏は重視
経済が回復基調にある一方、欧州で
に就くことで、自身のキャリアでも
しており、「友人から会議などに招
は地政学リスクが高まっています。こ
「リスク分散する」意図があった。
かれた際は、環境への認識を業界外
うした状況下、リスク・マネジメントを
なかでも、すでに事業モデルが確立
の人と共有し、自らの足許を確認す
よりダイナミックに行うことができ、分
していた商業銀行ではなく、当時発
ることを大切にしています。会議が
散効果を発揮するマルチアセット戦略
展途上にあったキャピタルマーケッ
すぐに業務上のメリットに結び付く
の重要性が高まると考えています」
。
トに面白みを感じ、証券会社を志望
ことはありません。しかし、ネット
したという。
ワークには無限の価値があります。
無論、優秀なチームを獲得できた
のは、国内株式アクティブ運用をはじ
以降は英国や香港などで要職を歴
め、投資家から評価の高い同社の運
任し、自身のキャリアのうち17年ほ
用力があってこそ。柴田氏も「当社の
どを海外で過ごすことになるが、そ
運用の高度化によって、「国内屈
パフォーマンス重視のカルチャーに共
こで培った人脈と経験こそが、今や
指」はもとより「世界屈指」の運用
感を得られた結果です」と胸を張る。
国内外で事業展開を推し進める柴田
会社へと、新たな高みに挑み始めた
氏の源流をなしている。
日興アセット。率いる柴田氏の手腕
国内年金基金の動向については、
幅広い交友と話題、趣味は、私にとっ
て欠かせない要素です」と話す。
DBからDCへの移行が進むなか、受
プライベートでは、仕事の合間に
には投資家のみならず、世界中の運
給者の不安に対する安全弁として
家族旅行や芸術鑑賞を楽しむ。特に
用業界関係者からも大きな注目が集
DBの重要性・社会的使命は高まっ
無類のクラシック音楽好きで、著名
まっている。
オル・イン パーソン 15
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