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2012 年 11 月 30 日 株式会社ケアネット News Release 報道関係各位 ケアネット、医師 1,000 人に“自分自身の延命治療”に対する意識を調査 医師の 7 割が「自分の延命治療は控えてほしい」と回答 ―約半数の医師が何らかの形で外部に意思を表明済み― 医師・医療従事者向け情報サービスサイトを運営する株式会社ケアネット(本社:東京都千代田区、代表取 締役社長:大野元泰、証券コード:2150)は 2012 年 11 月 15~16 日、当社医師会員 1,000 人に対し、“自分自身 」は 1 割程度― の延命治療“に対する意識調査を実施しました。2007 年に日本救急医学会で延命治療の中止手順についての ガイドラインがまとめられ、またエンディングノートなどの文書に自身の希望について事前に残しておく取り組み が広がるなど、延命治療のあり方が変化しつつあります。それを踏まえて、万が一事故・病気などで自分自身 が判断力・意思疎通能力を喪失し回復が見込めない場合、その対応をどう考えているか尋ねたものです。以下、 詳細をご報告いたします。 【結果概要】 ◆ 医師の 7 割が「自分の延命治療は控えてほしい」と回答 “自分自身の延命治療”について 70.8%の医師が「控えてほしい」と回答。『自分で思考できて初めて、“生きて いる“と考えている』『だんだん状態が悪くなる姿をさらしたくない』といった、自らの生き方に関する考えのほ か、『家族の精神的・経済的負担が大きすぎるのを普段から見ているため』『(回復が見込めないなら)お金と 医療資源は必要な人のために使わなければいけない』など、現場に立つ医師ならではの声が上がった。そ のほか『救命救急センターで働いていた時は”延命治療をやめる基準”があったが、一般の病院でも広める べき』といった意見も寄せられた。 ◆ 「家族の判断に任せたい」とする医師、『家族が納得することが重要』 22.3%の医師が「家族の判断に任せたい」と回答。『死を家族が受け容れられるかどうかにかかっているから』 『死は自分の問題ではなく、生者にとっての問題だから』といった意見のほか、『負担がかかるのは家族なの で判断を任せたい』とする声も上がった。そのほか『家族の意思を尊重しないと、担当医が後で何を言われる か分からないので』など、日常診療で遭遇するケースから感じている意見も寄せられた。 ◆ 約半数の医師が、自分の延命治療に関する希望を外部に表明している 延命治療に対する自分の考えについて、「希望はあるが表明していない」と回答したのは全体の 43.4%。一方 「書面に残している」医師は全体の 6.4%、「家族に口頭で伝えている」医師は 40.0%と、約半数が何らかの形で 外部に表明しているという結果となった。年代別で見ても顕著な差はなく、30 代以下の若手医師でも 6.4%が 書面にしていると回答。 自分自身の延命治療に関する意思表明 医師の”自分自身の延命治療”に対する考え方 積極的治療を わからない してほしい 1.3% 1.7% その他 医師の判断に 0.5% 任せたい 3.4% 0% 全体 30代以下 n=218 40代 n=362 家族の判断に 任せたい 22.3% 50代 n=319 延命治療は控 えてほしい 70.8% ケアネット調べ n=1,000 60代以上 n=101 20% 40% 43.4% 60% 40.0% 47.7% 45.6% 40.4% 6.6% 10.0% 43.6% 家族に口頭で伝えている 6.4%5.5% 5.0% 13.8% 43.6% 37.6% 100% 6.4% 10.2% 35.6% 39.8% 希望はあるが表明していない 80% 10.9% 7.9% 書面に残している 考えたことがない ケアネット調べ n=1,000 調査タイトル :“自分自身の延命治療“に対する意識調査 調査方法 :インターネットリサーチ 調査対象 :医師・医療従事者向け専門サイト「CareNet.com」医師会員 有効回答数 :1,000 サンプル 調査日時 :2012 年 11 月 15 日(木)~16 日(金) その他 3.0% 60代以上 10.1% 30代以下 21.8% 一般診療 所勤務 29.1% 50代 31.9% 病院勤務 67.9% 40代 36.2% ケアネット調べ n=1,000 ケアネット調べ n=1,000 【設問詳細】 延命治療についてお尋ねします。 2007 年、日本救急医学会の 「救急医療における終末期医療のあり方に関する特別委員会」にて 救急医療の現場で延命治療を中止する手順についてのガイドライン案がまとめられています。 一方「自分らしい最期を迎えたい」として、リビング・ウィルやエンディングノートといわれる文書に延命治療に関する希望を事前に書 いておく取り組みも広がりつつあります。 11 月 11 日の朝日新聞によると 『全国の救命救急センターの6割以上が、過去1年間に高齢者に対して人工呼吸器や人工心肺などの装着を中止したり、差し控えた りした経験のあることが、朝日新聞社の調査でわかった。救命医療で「最後の砦(とりで)」とされる救命センターでも、回復が見込め ない患者に対し、家族や本人の希望があれば、延命治療を控える動きが広がっていた。 最も重症の患者を診る3次救急を担う全国254の救命救急センターに10月、高齢者への終末期医療の実態を聞いた。57%の14 5施設から回答があった。 この1年に救急搬送された65歳以上の高齢者に、人工呼吸器や人工心肺、人工透析などの積極的な治療を中止したり差し控えた りした経験の有無と件数を尋ねた。この結果、63%にあたる91施設が「ある」と回答した。呼吸器の中止・差し控えは計302件あり、 このうち、患者の年齢や病気名など具体的データを挙げた中止例は14件あった。人工心肺の差し控え・中止は37件あった』 とのこと。そこでお伺いします。 Q1.万が一先生ご自身が事故・病気などで判断力・意思疎通能力を喪失し、回復が見込めないとされた場合、延命治療についてい かがお考えですか。 ・延命治療は控えてほしい ・家族の判断に任せたい ・医師の判断に任せたい ・積極的治療をしてほしい ・わからない ・その他( ) Q2.Q1 のお考えについて、当てはまるものをお選び下さい。 ・書面に残している ・家族に口頭で伝えている ・希望はあるが表明していない ・考えたことがない Q3.コメントをお願いします(Q1・2のように考える理由やきっかけ、考えを表明している方はその理由、医師として日常診療で遭遇し た具体的な場面など、どういったことでも結構です) ◇ 医師からのコメント抜粋 ◇ (一部割愛・編集しています) 「延命処置をして、後日家族から「こんなに苦しいのならやめておけばよかった」と言われたことがある。」(50 代,内科,一般診療所勤 務) 「本人には苦痛を理解する能力もなくなっていると思われる。であれば、家族の満足が重要。」(40 代,循環器科,病院勤務) 「判断力・意思疎通能力を喪失したらあとは家族に任せます。家族がどんな形でも生きていてほしいと望めば生かしてくれればいいし、 延命を望まないならそれもいい。」(50 代,外科,病院勤務) 「身寄りの無い方がそういった状況に陥った場合、非常に困ることがよくある。」(30 代以下,内科,一般診療所勤務) 「延命を家族の希望でのみ行うことがあるが、本人の希望は本当はどうであったか悩むことも多い。自分にはして欲しくない。」(60 代 以上,内科,病院勤務) 「日常診療中、回復の見込めない患者の家族に延命治療について説明を行いながら、自分自身も毎回毎回受身になって考えてい る。」(40 代,腎臓内科,病院勤務) 「医療費が大幅に上昇している現在、医師として自身の治療においては延命治療は遠慮したい。」(50 代,外科,病院勤務) 「心臓が動いている=生きている とは思わない。そう思う、思いたい家族の気持ちはわからないでもないが、心臓を動かすためだけ に、安らかな最期を迎えられないケースを数多く診てきたので。」(30 代以下,総合診療科,病院勤務) 「延命した結果、家族関係が悪くなることをよく見る。」(40 代,総合診療科,病院勤務) 「個人的には拒否したいのですが家族と相談していないので。」(30 代以下,消化器科,病院勤務) 「お金と医療資源は必要な人のために使わないといけないと常に周囲に言っているので。この考え方がないと医療費の増大につな がる。これは信念なので自ら実践したい。」(50 代,脳神経外科,病院勤務) 「生まれてくる時は意思を発現できないのだから、死ぬ時はせめて意思を尊重されたい。」(50 代,内科,一般診療所勤務) 「回復不能な患者に家族の希望で延命を行ったが、長期化し、家族が疲弊した上にさんざん文句を言われた。」(40 代,呼吸器科,病院 勤務) 「高齢患者を中心に多くの患者を看取った経験から、意思疎通不能でただ胃ろうや IVH で生かされているだけの寝たきり患者には自 分自身はなりたくないし、そのような状況で家族に迷惑もかけたくない。」(40 代,内科,病院勤務) 「意味がなくても、残される家族が納得するまで頑張るのも、見送られる側の務めだと思います。人と人とのつながり(まして家族間の 絆など)は、意味があるないだけでは計り知れないはず。」(30 代以下,呼吸器科,病院勤務) 「医療経済面で悪影響。ベジになった際の家族の負担。」(30 代以下,血液内科,病院勤務) 「控えてほしい。センチメンタルになっても仕方ない。医師なら冷静に考えたら、結果はこうなる。」(50 代,消化器科,一般診療所勤務) 「延命の期間は人生にとって何の意味もなく、意義があるとしたら家族が受け入れるための時間が必要なことがある場合だけでしょう。 最初からそのような時の受け入れを家族ができるのなら不必要でしょう。」(40 代,内科,病院勤務) 「延命治療を希望して、途中で中止することは難しいから。」(50 代,内科,病院勤務) 「高齢者と若年者では異なるが、高齢者の場合は積極的治療は控えたい。」(40 代,形成外科,病院勤務) 「未来のことは正確には予測できません。文書を残すことはマイナスになることもあるので、家族にまかせます。」(50 代,内科,一般診 療所勤務) 「点滴や呼吸器でつながれても短時間に抜去できれば社会復帰も可能であるが、時間の経過とともに「これは無理だな」という病態 は救命医を経験したものならわかる。無理と思いながら患者さんのため、家族のためと言い聞かせながら延命を図ることが度々あっ た。もし自分がその様な状態になった場合延命処置は望まない。」(60 代以上,循環器科,一般診療所勤務) 「自分自身が何も分からなくなった場合、死を家族が受け容れられるかどうかにかかっていることから、家族の意向に任せたい。多分 しばらく苦しんでから、納得したところで延命はしないと選択するとは思う。患者さんをみても、その死を家族が受け容れられるかどう かで処置が変わる。いずれ受け容れることにはなるが、本人の意思だからと延命を全く行わないと、家族は受け容れる間もなく死と 直面してしまう。本人が苦しむことはわかるが、残されることになる家族の考えは大事だと思う。」(40 代,神経内科,病院勤務) 「日々、そのような患者を面前にしているが、患者本人も浮かばれないし、家族も辛く、連れて帰ることもできず、病院のベッドも無駄 に埋まっているのを黙って見ている。私自身はそういう患者に呼吸器などはつけずに看取っているが、病院全体では全く看取れず、 寝たきり呼吸器+胃ろうが増えていっている。こういう状況はおかしいと思うので。」(50 代,小児科,病院勤務) 「眠るように死にたい。いつも疲れているので最期くらいは眠らせてほしい。」(40 代,外科,病院勤務) 「積極的な治療がかえって家族の負担になることを経験しているため。」(40 代,内科,一般診療所勤務) 「書面に残している。判断できるときにしておく、無駄なことはしない。いつかは死ぬのだから。」(50 代,内科,一般診療所勤務) 「自分のことだけを考えれば延命治療は希望しないが、家族にとって自分が生きていること(心臓が動いていること)に意味があるなら 延命してもらってもかまわない。」(40 代,内科,一般診療所勤務) 「患者や家族の意思を尊重しないと、後で何を言われるか分からない。特に殆ど面会にすら来てない親族が後から文句を言って来る 場合が多いので要注意である。」(40 代,内科,一般診療所勤務) 「その人の意思を無視して、ただ生きてて欲しいと願うのは家族のエゴだと思う。」(40 代,泌尿器科,一般診療所勤務) 「以前救命救急で働いていましたが、高齢者の場合、御家族に聞くとほぼ「もうこのまま楽に・・・」という答えが多く、若くして突然とな ると、「やはりできる限りのことは・・・」という答えが多い気がします。私自身は、回復がみこめないのであれば、家族に負担をかけず にという思いが強いです。」(30 代以下,消化器科,病院勤務) 「死は自分にとっての問題ではなく、生者にとっての問題だから、他人の意思にゆだねるしかない。」(40 代,産婦人科,病院勤務) 「植物状態でいることは、初めのうちは少しでも長く生きてほしいという希望がかなえられるが、長期化することで家族も疲弊してくるこ とがほとんどなので、延命治療は希望しない。」(30 代以下,代謝・内分泌科,病院勤務) 「命そのものの重大さについては言うまでもないが、その一方、いわゆる「生ける屍」として生き長らえることに「人間」としての尊厳が あるのかどうか、疑問に思う。」(50 代,その他,その他) 「本人が意思を失っていれば、家族が代役を務めるしかない。負担がかかるのは家族なので家族の判断を尊重したい。」(30 代以下, 整形外科,病院勤務) 「長期療養型病院に 15 年勤務していますが、入院患者さんの平均年齢がこの 15 年で 80 代から 90 代に。認知症、経管栄養で寝た きり、意思の疎通が図れなくなった多くの患者さんの最期に立ち会う際、お元気に通院されていた姿を思い出し、自分は長生きしたく ない、と切に感じる今日この頃です。」(40 代,循環器科,病院勤務) 「自身が高齢となり長患いをしていた場合は延命治療を控えていただきたいが、突然の事故などの場合は家族に判断してもらいた い。」(40 代,循環器科,病院勤務) 「研修病院で延命治療をした経験から、延命をして喜ぶ結果になった人は(患者の)年金などを目当てにした人以外見たことがないか ら。医師、本人、家族とも負担になるだけだったから。」(30 代以下,総合診療科,病院勤務) 「呼吸器を外すと警察やマスコミにたたかれる可能性があるので、積極的に行うことを避けなければ仕事を続けることができないと思 う。」(40 代,内科,病院勤務) 「積極的治療をしてほしい。どんな姿でも命は大切。」(50 代,内科,病院勤務) 「寝たきり 10 年以上、MRSA などの感染も加わり、体も固まって、胃ろうになってボロボロになって、死んでいく高齢者が多いです。人 間らしい生活が送れないなんてみじめ!です。そのころには周囲の親戚に『まだ死んでいなかったの?』なんて言われてしまうかも? 実際、90 歳の自分の祖母が一番年上の孫に言われていましたが・・・『税金泥棒』とも・・・葬式もなくなってしまいました。」(30 代以下, 代謝・内分泌科,病院勤務) 「(書面に残しているが)今でも悩んでいます。今後方針が変わるかもしれません。」(40 代,耳鼻咽喉科,病院勤務) 「回復の見込みがなく、延命のみを目的とする自分の生には(自分としては)意義を感じられない。」(40 代,精神・神経科,その他) 「実際その状態の患者を診ていて、延命治療のある意味残酷さが見えてきたから。」(40 代,外科,病院勤務) 「親と同居のため、親の分の意思確認時に、自分のことについても同時に伝えた。」(40 代,産業医,その他) 「自分の父がそうであったように、惨めな姿を見せたくない、家族に負担をかけたくない、そして残された者がそういう思いにいたった ので。」(40 代,泌尿器科,一般診療所勤務) 「回復の見込みがなくても移植臓器を提供できれば良い。そのためには延命は不都合。」(40 代,内科,病院勤務) 「家族の希望で延命処置をすることがあるが、患者本人にとっては何もメリットはなく、家族が死を受け入れるまでの時間稼ぎでしか ない。いつまでも生きていてほしいという心情は十分理解できるが、死を受け入れることは患者のためでもあることを理解してほしい。」 (50 代,外科,病院勤務) 「本当に、家族も延命治療を望んでいるのか疑わしいのにも関わらず、延命治療が行われている場面が多々ある。」(40 代,産婦人科, 病院勤務) 「救命救急センターで働いていた時は延命をやめる基準というのがあったが、そういった基準を一般の病院でも広めるべきである。」 (40 代,整形外科,病院勤務) 「胃ろう患者を毎日見ており、家族を含め無理な延命治療を避けるよう書面にしました。」(50 代,内科,病院勤務) 「経済的な理由で苦しんでいる家族もある。杓子定規に判断基準があっても困る。」(40 代,内科,一般診療所勤務) 「意識のない状態で点滴や呼吸器で治療されている方をたくさん見てきて、自分ではそういう治療は希望しないと判断した。」(40 代,内 科,一般診療所勤務) 「日常の診療でいつも以下の内容を患者家族に説明している。『いつまでも病院へは入院できない。いずれは自宅で家族が看なけれ ばならない。意思疎通もできない、寝たきりの患者の介護は非常に大変で、介護サービスを利用しても夫や妻だけでは必ずと言って よい程破綻する。子供も協力して、自分たちで介護できる覚悟が無ければ安易に延命措置を望まないで欲しい。そうでなければ患者 にも家族にとっても不幸である。 また、現在医療費は毎年増加し、膨大な額になっている。そのため社会全体の考え方も、できるだ け医療費を効率的に使う方向であり、将来性の見込めない方への多大な配分は望まれていない。このような考えを踏まえて総合的 に判断してほしい。』」(40 代,神経内科,病院勤務) 「『回復の見込みのない患者』に対する積極的な治療は、本人だけでなく家族、親戚も不幸にしてしまうような気がする。自分自身は、 回復の見込みがないのなら、そのまま看取ってもらいたい。(家族が延命を希望したとしても・・・)」(40 代,小児科,病院勤務) 「無駄な延命治療(ほとんどは家族が希望)のために、本人の意思に沿わないと思われる悲惨な症例をたくさん見てきたため。自分の 配偶者は医療従事者ではないので、どこまで理解しているか甚だ疑問です。書面に残す必要性も感じていますが、具体的にはその 時その時の状況で判断すべきことが多いため、なかなか難しいと感じています。」(50 代,内科,一般診療所勤務) 「医学的には延命治療は行うべきではないと考えるが、実臨床では関わっている家族などの人たちの考えを無視できない。」(50 代,外 科,病院勤務) 「自分自身は長生きしようと思わないが、死とは周りの人が受け入れる過程も大切なので、結局家族の意向にそった治療にならざる を得ないのではないだろうか。」(40 代,小児科,病院勤務) 「延命だけで長く生きておられる人をたくさん見ているが、意味のない延命は自分のためにも、社会のためにも無駄な時間に感じる。」 (50 代,代謝・内分泌科,病院勤務) 「胃ろう、気管切開して延命を図っている人を見かけるが、その患者さん本人のためになっているのか疑問。自分が、そうなった場合 は、少なくともこれらの処置はお断りします。」(40 代,外科,病院勤務) 「やはり自己で思考できて初めて意義ある人生と思うので。また、自分に意識や思考能力がない回復の見込みのない状態で、家族 に負担のみをかけることには耐えられないから。」(50 代,外科,病院勤務) 「その状態では意識もなく自分自身の人生としてはすでに終わっている。もし、年金等の条件や心の準備のために家族が延命させて 欲しいと望めばそれでもよいので任せたい。」(40 代,内科,病院勤務) 「無駄な延命は人間の尊厳を害し、無駄な介護を発生させ、無駄な医療費をかけ、若い世代に負担をかけるのみ、だと思います。日 常的に現場を見ていて、少しでも回復の見込みがあれば全力を尽くす価値を感じますが、回復の見込みがないのに挿管、人工呼吸 器などつないで意識のない患者をひたすら輸液で栄養して…という場面を見るたびに、やるせない気持ちになります。徒労感も倍に 感じます。」(30 代以下,代謝・内分泌科,病院勤務) 「かつての延命と言われる処置を行っていたとき、患者の家族から「いつまでこんな状態が続くのか」と恨み節のように言われたこと があった。自分でも本当に必要な処置なのかと考えるきっかけになった。」(40 代,内科,一般診療所勤務) 「積極的治療をしてほしい。回復が見込めないという判断が早計なことがあるので、とりあえず、全力を尽くすのが医師としての義務 である。」(60 代以上,産婦人科,病院勤務) 「回復の見込みがないのであれば肌の色艶のいい時に死んでしまいたい。」(40 代,脳神経外科,病院勤務) 「今や高齢者が、「胃ろう」「気切」「ポート」を持つのが、施設に入る条件になっていたりするのを見ると、そこまでして生かされるよりも、 寿命と思って死んでいきたいと思う。」(30 代以下,神経内科,病院勤務) 「患者本人としても、無駄に回復の見込みがないのに苦しみたくないと思うが、書面に残すような形で意思表示することまでは考えて いなかった。」(40 代,精神・神経科,病院勤務) 「自分としては延命治療は望まない。しかし家族がどんな形でも生きていることを望む(もしくは何らかの精神的支えになりうる)場合は 家族の判断に任せたい。」(40 代,腎臓内科,病院勤務) 「私と家内は、生命末期には無駄な延命措置(治療ではない)をしないように書面に残し、家族にも伝えてあります。延命措置をするか しないかはあくまで本人の意思で、リビング・ウイルをきちんとしておくべきでしょう。延命措置を望む人はそれで結構でしょう。」(60 代 以上,整形外科,一般診療所勤務) 「自分の祖母が認知症のある状態で昏睡状態になり、経鼻胃管からの栄養剤注入と酸素投与で生命を保ったまま、心臓の限界に達 するまで生命を維持していたが、果たしてそれが本当に良かったのか 7 年経った今でもわからないので、自分は同じようにはしたくな いから。」(30 代以下,小児科,病院勤務) 「面会などもなく、ただただ心肺が活動しているだけというのをたくさんみてきたから。」(40 代,消化器科,病院勤務) 「通常自分でも経管などしますが、最後は結構悲惨です。高齢化進む中でこれらはもう一度考えてみる必要があります。両手を挙げ て賛成ではありませんが、個人の意思を尊重した最期も必要かもしれません。」(50 代,内科,病院勤務) 「伯母がくも膜下出血で植物状態になり、2 年間見舞い、看病していた母の精神的負担をみていたから。」(50 代,精神・神経科,病院勤 務) 「延命治療でだんだん状態が悪くなる姿を家族にさらしたくない。できるだけ自然な状態で亡くなりたい。」(50 代,小児科,病院勤務) 「一度延命治療を始めてしまうと、それを中止するのが家族も医師も難しい判断をせまられるから。」(50 代,小児科,一般診療所勤務) 「『悲しいけど仕方ない』と惜しまれながら最期を迎えられたら幸せかと思っています。『やっと終わった』と思われての最期は避けたい です。」(30 代以下,内科,病院勤務) 「延命治療を行い、した甲斐があったという症例が非常に少ない印象。」(30 代以下,外科,病院勤務) 「父の死の直前、同じような状況になった。無理な延命は、かえって父を苦しめているような気がした。」(50 代,眼科,一般診療所勤務) 「カルテに書くことはあるが、専用の用紙はない状態です。トラブルなどが多いため、残した方が良いです。」(30 代以下,内科,一般診 療所勤務) 「そういう状況になったとき、自分の体はもう自分のものではなく、家族など残される人のものかと思いますので、家族に決めてもらえ ば十分です。葬式なんかも故人のものではなく、生きている人のためのものだと考えていますし。」(50 代,泌尿器科,一般診療所勤務) 「現状では、家族からの希望により途中で延命治療を中止すると、あとでややこしいことになる可能性があるから。」(30 代以下,消化 器科,病院勤務) 「10 年前は、新生児集中治療室 NICU に勤務で、超未熟児を必死で治療し、後遺症なき生存をめざして心血を注ぐ日々でした。一生 懸命救命しえた幼い命ですが、脳出血や脳性麻痺など後遺症も多く、一生人工呼吸器が必要だったり、よくても車椅子、寝たきりの 状態の子も少なくありません。苦労や愚痴も口にせず、我が子のために一生介護する親御さんたちを数多くみてきましたが、やはり 家族の負担はあまりに大きかったのを間近でみていたので、自分の時には延命を望まない思いが強いです。」(30 代以下,小児科,一 般診療所勤務) 「自身では控えてほしいと考えているが、家族とは相談していないので、急にこのような状態になったら現状では家族の判断通りにな ると思う。」(30 代以下,外科,病院勤務) 「やはり主治医がベストと思われる方法を選択してもらえればよいと考えます。」(50 代,消化器科,一般診療所勤務) 「三次救急の現場を数年経験し、本人の意思と家族の意思の違いに悩むことが多かった。」(30 代以下,消化器科,病院勤務) 【『CareNet.com』(ケアネット・ドットコム)について】 11 万人の医師会員を含む、18 万人の医療従事者向け臨床医学情報専門サイトです(会員制、無料)。日々の診療に役 立つ情報、“臨床力”の向上に役立つ医学・医療コンテンツを提供しています。コモンディジーズの診療アップデートを実 践的に簡潔にまとめあげた『特集』、多忙な医師がスピーディーに医薬品情報(病態・作用メカニズムなど)を習得できる 『e ディテーリング®』、世界の主要医学ニュースを紹介する『ジャーナル四天王』、各種学会レポート、動画インタビューな ど、医師・医療従事者の効率的な情報収集を支援するサービスとなっています。 【株式会社ケアネット 会社概要】 http://www.carenet.co.jp ◇所在地 〒102-0074 東京都千代田区九段南 1-5-6 りそな九段ビル ◇設立 1996 年 7 月 1 日 ◇代表者 代表取締役社長 大野 元泰 ◇公開市場 東証マザーズ (証券コード : 2150) ◇事業内容 製薬企業向けの医薬営業支援サービス、マーケティング調査サービス ・インターネットによる医薬情報提供システム 『eディテーリング®』 ・インターネットによる市場調査システム『eリサーチ™』 医師・医療従事者向けの医療コンテンツサービス ・臨床医学情報専門サイト 『CareNet.com』(ケアネット・ドットコム) 会員制・無料 http://www.carenet.com ・臨床研修病院向け教育メディア『レジデント Japan』 http://www.resident.jp/ ・調剤薬局の薬剤師向け教育メディア『Pro ファーマ CH』 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