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Twinkle:Tokyo Women`s Medical University

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Twinkle:Tokyo Women`s Medical University
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テオフィリン代謝の薬理学的検討 / 第II報 薬物動
態値に対する年齢,体重の影響
植松, 文江
東京女子医科大学雑誌, 63(10):1281-1293, 1993
http://hdl.handle.net/10470/8826
Twinkle:Tokyo Women's Medical University - Information & Knowledge Database.
http://ir.twmu.ac.jp/dspace/
193
艦潜熱29難,肇ll骨〕
原 著
テオフィリン代謝の薬理学的検討
第II報 薬物動態値に対する年齢,体重の影響
東京女子医科大学 小児科学教室(主任:福山幸夫教授)
現在 国立療養所寺泊病院小児科
ウエ マツ フミ
植 松 文
エ
江
(受付平成5年6月21日)
APharmacological Study of Theophylline Metabolism
Part II:
The In∬ue皿ce of Age and Body Weight on the Pbarmacokinetics of TheophylH皿e
Fumie UEMATSU
Department of Pediatrics(Director:Prof. Yukio FUKUYAMA)
Tokyo Women’s Medical College
To determine the influence of age and body weight on the pharmacokinet量cs of theophylline, the
pharmacokinetic parameters of theophylline during constant intravenous infusion in 200 children
were statistically analyzed.
We found that in these children, whose ages ranged from l to 15 years, the total body clearance
decreased and the half・life of theophylline was gradually prolonged as their age and body weight
increased. Furthermore, plotting the above relationships revealed two inflection points at which the
metabolic rate of theophylline began to change rapidly。 The first po童nt appeared at about age 10, and
the second at around age 13, both occurring at body weights between 30 and 40㎏.
We also noted and emphasize that body weight affected the clearance and half・life of theophylline
significantly more than age, within the 1−15 age range.
はじめに
先に我々は,テオフィリン代謝に対する影響因
統計的手法を用いて,普遍的な要因である年齢と
子を可能な限り排除した状態でのテオフィリン薬
た。’
物動態値を求めて検討したが,さらに実用を考慮
これまで体重については,極端な肥満者を除き,
して,喘息発作治療時におけるそれを多数例につ
テオフィリソ代謝に対する有意な影響因子として
体重の影響,およびその相互関係について検討し
いて求め検討した.
の報告はほとんどないが,小児においては,体重
テオフィリン代謝には,年齢1)2),基礎疾患3)∼9),
は成長の概要を示す有力な指標であることから,
併用薬剤10)∼2D,喫煙22)23),食餌成分等24)心26)が影響
今回特に検討因子として取り上げた,
することは広く知られているが,これらの影響因
さらにテオフィ、リン代謝は一部が非線形動態に
子がテオフィリソ代謝のどの局面に,どのように
従うことが知られている27)28)ので,血清濃度と半
実際作用するのかについてはほとんど解明されて
減期の関係についても検討を加えた.
いない現状である.
本文中は,下記の略号を用い,新たな略号につ
今回,多数例の薬物動態値をもとめ得たので,
いては,その都度付記した.
一1281一
194
Kel(hr 1):消失速度定数
大多数例はHuorescence polarization im−
BT、,2(hr):β層の生体内半減期
munoassay(TDX法)によったが,一部homoge−
Vd(L/kg):分布容量
neous enzyme immunoassay(EMIT法)による
CI(ml/kg/hr):クリアランス
ものが含まれている.当科における両測定法によ
対象および方法
る測定値は下記の通り良好な相関を示したので本
1.対象
研究では特に区別しなかった(n=20,r=0.993,
1980年9月より,1984年10月までに,東京女子
y=1.003x十〇.013).
医大小児科に通院,または入院した気管支喘息児
2)薬物動態値の求め方
193名,および,国立小児病院アレルギー科に通院
(1)分布容量(Vd)
中の気管支喘息児7名を対象とした.
喘息発作にて入院治療中,アミノフィリンの1
2。年齢,性別,体重
回静注(原則として5∼10分間かけて)を施行し
1歳:11名,2歳:24名,3歳:19名,4歳:
24名,5歳:8名,6歳:8名,7歳:22名,8
た91例につき,静注前,および静注後15分に採血
歳:14名,9歳:20名,10歳:9名,11歳:15名,
て計算した.
12歳:7名,13歳:8名,14歳:7名,15歳:4
名,平均年齢±標準偏差:7。21±3.87歳
Vd=Dose/C、5min−Cbef。re (1)
(1.25∼15.92歳),性別は,男:116名,女:84名,
Cbefor.(μg/ml):静注前血清テオフィリン濃:度
平均体重±標準偏差:23.80±11.05kg
C15mi.(μg/ml):静注後15分の血清テオフィリ
(8.00∼59.00kg)であった.
ン濃度
3.気管支喘息重症度
(2)半減期(BT112)
光井の分類29》をもとに,臨床的判断を加味して
判凹し,軽症:162名,中等症:23名(テオフィリ
喘息発作にて入院し,アミノフィリンの点滴静
注を施行した例につぎ,点滴終了時点,および以
ンRTC(round the clock)療法中9名),重症:
後60分野に4∼6時間まで採血し,血清テオブイ
15名(テオフィリソRTC療法中15名)であった.
リン濃度を測定した.測定値を時間を横軸とする
4.併用薬剤
片対数グラフにプロ沙トし,少なくとも3点以上
し,血清テオフィリン濃度を測定し,式(1)によっ
Dose(mg/kg):テオフィリン投与量
症例により,各種β刺激剤,鎮咳去たん剤,
がほぼ直線にのるデータのみを採用して,最小2
disodi㎜cromoglicate(インタール), tranilast
乗法にて求めた直線の傾きをKelとし,式(2)
(リザベン)等,および各種抗生物質を適宜併用し
よりBTI/2を計算した.
ている三
BT112・=0.693/Ke1 (2)
なおテオフィリソ代謝に影響ありと報告されて
(3)クリアランス(Cl)
いる,erythromycin, triacetyloleandomycinをふ
アミノフィリン持続点滴開始時,すでに,ほぼ
くむマクロライド系抗生物質服用者,phenobar」
全例で静注または経口により血清テオフィリン濃
bital, phenytoinを含む響けいれん剤服用者,喫煙
度が上昇しているので,アミノフィリンの点滴静
者,および明らかな肝・腎障害者,心疾患等の基
注が同一速度で少なくとも12時間以上施行されて
礎疾患を持つ者は,対象外とした.
いる例を,ほぼ定常状態とみなして血清テオフィ
また,ステロイドホルモンについて,吸入ステ
リン濃度を測定し,式(3)によりClを計算した.
ロイドホルモン頻用者が,7例あったが,経ロス
なお,大多数の例は注入ポンプを使用していない
テロイドホルモソ服用例はなく,スデロイド依存
が,1∼2時間毎に注入量は確認され,調整され
例はない.タバコ,マリワナ等の嗜好者はない.
ている.
5.方法
また,点滴中12時間以降2点以上の測定値があ
1)血清濃:度測定方法
る場合にはその差が2μg/ml以内に限り採用し,
一1282一
195
その平均値を測定値とした.
表1 喘息発作時におけるテオフィリン動態値
Cl=Rate of infusion/Css (3)
Rate of infusion(mg/kg/hr);テオ’フィリン点
Vd(L/kg)
BT1,、(hr)
C亘(ml/kg/hr)
91
116
183
n
滴速度
Age(years)
mean
7.56
7.54
7.19
3.85
3.97
3.82
rnean
25.29
24.97
23.87
SD
11.55
11.52
11.10
Css(μg/ml);定常状態血清テオフィリン濃度
SD
3)薬物動態値(Vd, BTI12, C1)に影響する因
BW(kg)
子の検討
影響因子として,年齢,体重およびピーク時テ
オフィリン血清濃度を独立変数として解析した.
0,405
5,073
0,400
5,055
57,000
SD
0,119
1,774
21,902
(1)各変数を層別し,階層別に各薬物動態値の
mean
median
60,920
平均値,標準偏差,中央値,最大値,最小値を求
minimum
0,147
1,590
22,500
め,平均値と分散の差の検定を行った.検定は,
maximu魚
0,799
10,230
153,900
Bartlettの方法により分散の一様性を確かめた上
でWelchの方法により平均値の差の有意性を検
奪
討した.Welchの方法で有意差を認めた場合は,
曇
露q、
豊
3q7
さらにF検定とT検定,またはF検定とWelch
の検定により,どの階層間に差があるかを検討し
n部21
n二25
n=17
当
n=8
口=20
α6
た.
§
(2)各薬物動態値と各変数の間で単回帰分析を
老
行った.
8
(3)各薬物動態値に対し七上記独立変数につ
塁
0,5
0,4
暑
き,重回帰分析により影響の強さを検討した.
0β
三
(4)各薬物動態値と各変数の間で,赤池情報量
£
0,2
:
基準(AIC)30)によって選択された回帰曲線を求め
三
Q,1
た.
£
結 果
1
1.全症例における薬物動態値
4
7 10
13
16
Age(years)
測定しえた全例における薬物動態値の集計を表
図1
1に示した.年齢,体重とも分布範囲が広いが,
気管支喘息小児における3年毎の年齢層別テオ
フィリン分布容量
対象例数:91
各薬物動態値は比較的ばらつきが小さく,平均値
と標準偏差は,Vd=0.405±0.119(L/kg),
BT112=5.073±1.774(hr), C1ニ60.92±
21.902(ml/kg/hr)であった.
式の選択の結果を考えあわせると,Vdは,年齢,
2.薬物動態値に影響する因子の検討
体重に影響されない値であると判断されたので,
1)階層別変数に対する各薬物動態値の平均値
全例についての結果をヒストグラム(図3)に示
および平均値の差の検定
した.ヒストグラムはわずかに右に裾をひいてお
り,0.3∼0.5(L/kg)の間に約63%が分布してい
(1)Vdについて
Vdにつき,3年毎の年齢層別,および10kg毎
た.
の体重層別平均値は,図1,図2のとおりであり,
(2)BT1,2について
変数の変化に対して一定の傾向を示さなかった.
年齢層別平均値:3年毎の年齢層別平均値は,
さらに単回帰分析,重回帰分析,AICによる回帰
図4のとおりで,5∼6歳以降,年齢の上昇にと
一1283一
196
罫:
n=37
12
nヨ21
n=12
n=19
ll:
n冨3
n530
n器23
9
n=U
n昌1g n=32
il:
6
il
3
1 4 7 10 B 16
Age (year5)
Body weight (kg)
図4 気管支喘息小児における3年毎の年齢層別テオ
図2 気管支喘息小児における10kg毎の体重層別テ
フィリソ半減期
対象例日:116
オフイリン分布容量
対象例数:91
35
表2 境界年齢の上,下2年齢層についてのテオフィ
リン半減期平均値の有意差検定
1
1
30
25
1
1
age(years)
10歳境界
1
mean±SD(hr)
P(%)
2.48く5
1−9
81
4.83±1.66
P0−16
R5
T.63±1,92
1−12
104
4.96±1.63
P3−16
P2
U,04±2.57
1
1
n
1
13歳境界
1
馨2D
署
1
4.66<5
1
ξ15
1
1
1
薯10
2.48%)と13歳(p=4.66%)では有意差がみられ,
1
1
1
10歳を境界とした場合の有意差が最も大であった
1
1
5
(表2).即ちBTI,2は10歳と13歳頃を変化点とし
1
1
1
て有意に増加した.
1
ql Q2 q3 α4 q5 α6 α7 qβ
体重層別平均値:10kg毎の体重層別平均値は,
り01u融o of distribution for thoophyllino (Vd)(し!k‘)
図5のとおりで,BTI12は,体重の増加に伴って増
図3 気管支喘息小児におけるテオフィリソ分布容量
加する傾向を示した.隣接する10kg毎の体重層間
対象例数:91(1∼15歳),
の平均値の問には,有意差はみられなかった.30,
mean±SD:0.405±0.119(L/kg).
40kgを各々境界として,上下の2体重層に分け
て,平均値の差の有意性を検定すると,表3のと
もなって徐々に増加する傾向を示した.隣接する
おりで,いずれの場合も有意差がみられ,およそ
3年毎の年齢層間の平均値の間には,有意差はみ
30,40kg付近を変化点としてBT、12は有意に増加
られな:かった.4,7,10,13歳を各々境界とし
した.
て,上下の2年齢層に分けて,平均値の差の有意
(3)C1にっいて
性を検定すると,境界が,4歳(p=27.9%)と7
年齢層別平均値:3年毎の年齢層別平均値は,
歳(p=8.88%)の場合は有意差がなく,10歳(p=
図6のとおりで,7∼10歳をピークとして,以後
一1284一
197
コら n=3
蓉
12
含
署
葺至
!1
5
3
10
11。、
n冨47
8
n329
n=23
n=25
§
7
:…
§ 50
6
β
三
み
霧
5
這
当
=
n=17
①
章
婁
信
n=37
薯
9
;
昌
n;50
n二50
n≡14
§
罠
4
3
富
4
1
16
13
7 10
2
Age (years)
1
図6 気管支喘息小児における3年毎の年齢層別テオ
フィリソクリアランス
対象例数二183
6D
3D 40
B。dy weight(kg)
図5 気管支喘息小児における10kg毎の体:重層別テ
オフィリン半減期
対象例数:112
表4 境界年齢の上,下2年齢層についてのテオフィ
リンクリアランス平均値の有意差検定
表3 境界体重の上,下2体重層についてのテオフィ
リン半減期平均値の有意差検定
BW(kg)
30kg境界
8−29.9
R0−60
40kg境界
8−39.9
S0−60
n
mean±SD(hr)
P(%)
72
4,76±1.64
1.07<5
S0
T.64±1.82
95
4.91±1.60
P7
U.00±2.25
10歳境界
13歳境界
1.73く5
age(years)
n
iml/kg/hr)
mean±SD
P(%)
1−9
0.08<0.1
137
64.03±23.13
P0−16
S6
T1.65±14.36
1−12
166
62.34±21.95
P3−16
P7
S7.05±16.23
0.58〈1
150
〔雷
盆呂
謡引
ぐ竃
年齢の上昇にともなって,減少する傾向がみられ
3当
n=a3
n=42
§
n;28
100
た.隣接する3年毎の年齢層問の平均値の間には,
§
碧
4∼6歳と7∼9歳の間(pニ3.08%),および7
n=3
n=21
①
∼9歳と10∼12歳の問(p=0.28%)に有意差がみ
られた.その他の年齢層間には,有意差はなかっ
た.4,7,10,13歳を各々境界として,上下の
2年齢層に分けて,平均値の差の有意性を検定す
長
葺
§
5
50
霧
至
ると,境界が,4歳(p=42.4%)と7歳(p=
90.4%)の場合は有意差がなく10歳(p=0.80%)
と13歳(p=0.58%)では明らかな有意差がみられ
た(表4).即ち,7∼9歳頃Clは小児期の最大
値を示す可能性があり,また10歳と13歳ころを変
化点としてClは有意に減少した.
一1285一
10
20 30 40
50
Body weight(kg)
図7 気管支喘息小児における10kg毎の体重層別テ
オフィリンクリアラソス
対象例数:177
60
198
表5 境界年齢の上,下2体重層についてのテオフィ
リンクリアランス平均値の有意差検定
n
BW(kg)
30kg境界
8−29.9
63.49±23.26
T2
T4.24±16.87
8−39.9
153
62.89±22.06
Q4
S7.29±15.80
S0−60
なかった.BT、12と体重の間には,正の直線的回帰
P(%)
iml/kg/hr)
125
R0−60
40kg境界
mean±SD
回帰関係はみられなかった.
BT、ノ2と年齢の問には,直線的回帰関係はみられ
関係が成立した(図8)(r=0.2943,y茸0.4385x+
1.03<5
3.9804,p<0.01). BTI12とピーク時一血清テオフィ
リン濃度の間には,直線的回帰関係はみられな
0.11<1
かった.
Clと年齢の間には,直線的回帰関係はみられな
体重層別平均値:10kg毎の体重層別平均値は,
かった.Clと体重の間には,負の直線的回帰関係
図7のとおりで,10∼30kgの体重層に比較して,
が成立した(図9)(r=一〇.2076,y=一〇.3968x+
40∼50kgのそれは値が小さく,30∼40kgの層は
70.2409, p<0.01).
移行帯の傾向を示した.隣接する10kg毎の体重層
3)重回帰分析結果
間の平均値の間には,30∼40kgの層と,40∼50kg
(1)Vdについて
の層の間(p=0.67%)のみに有意差がみられた.
Vdは,年齢(F値0.13),および体重(F値0.44)
30kg,40kgを各々境界として,上下の2体重層に
に影響されない.
分けて,平均値の差の有意性を検定すると,いず
れの場合も有意差がみられた(表5).即ちClは
(2)BT112について
体重のF値10.33,年齢のF値5.10,ピーク時血
30,40kg付近を変化点として有意に減少した.
清テオフィリン濃度のF値1.75であり,ここでF
2)単回帰分析結果‘
値のもっとも大きい体重を説明変数に取りこむ
Vdと年齢,およびVdと体重の間には,直線的
と,年齢F値は2.50,ピーク時血清テオフィリン
ll
●
■
lo
●
●
三 9
;
5 8
/B
●
8
三
/
/
●
§7
§
・ ●
● /
・ !
● ・ /
8 ・ /
● ● !
番
蓮・
塁4
糞3
2
/
A
.● ・. ・ 。 〆4
1∵・一一_:’2≧ζノ〆・.●・
ゴ惹.二:1∴ll.
●
●
●
lO 20 30 40 50
Body wei暮ht(kg) 、
図8 気管支喘息におけるテオフィリン半減期と体重の関係
n=112, r=0.294
A:回帰直線y=0.0436x十3,96Q, p<0.01
B:回帰曲線y=2。1906+0.3061x−0.0109x2+0.0001x3
(回帰曲線は赤池情報:量基準により選択された)
一1286一
60
199
竃
豆150
§
§
讐
碧ioo
些
言
’ =’ ・. ・.◎ ・
詞
_で=4ゴー弔「‘一一…一
蔦
岳50
歪
・ o
● 、 ● ・
へ ドヘサ
・.越章三・ ●∵’・・≧∵\BA
lO 20 30 40 50 60
Body weight (kg)
図9 気管支喘息小児におけるテオフィリンクリアランスと体重の関係
n=177, r=一〇.206
A:回帰直線y=一〇.397x+70.24, p〈0.01
B:回帰曲線y=54.4022十〇.9826x−0.02465x2
(回帰曲線は赤池情報量基準により選択された)
BTI12と年齢
濃度のF値は2.35にかわる.さらに年齢を説明変
数に取りこむと,体重のF値は7.57,ピーク時血
1次式 y=4.5449十〇.0701x(図10)
清テオフィリン濃度のF値は1.56となり,さらに
BT112と体重
ピーク時血清テオフィリン濃度を説明変数に取り
3次式y=2.1909十〇.3061x−0.0109x2十
こむ必要はないと判断される.従って,BTI12は,
〇.0001x3(図8)
体重と年齢に影響され,ピーク時血清テオフィリ
BT、12とピーク時血清テオフィリン濃度
ン濃度にはあまり影響されない.
2次式 y=3.5270十〇.1564x−0.0026x2
(3)Clについて
(3)Clについて
Clと年齢
体重(F値7.84),年齢(F値4.47)はともに有
意である.F値のより大きい体重のF値を説明変
2次式y=55.4956+3.0238x−0.2461x2(図
数に用いると,年齢のF値は1.19まで減少する.
11)
従ってClは体重にもっとも影響され,体重の影響
を除くと年齢には影響されない.
Clと体重
2次式y=54.4022+0.9826x−0.0247x2(図
4)赤池情報量基準(AIC)に基づく回帰式選択
9)
AICに基づいてデータにもっとも適合する多
5)まとめ
項式を選択した.
(1)Vdについて
(1)Vdについて
Vdは平均値,分散とも,年齢にも体重にも影響
Vdと年齢 0次式 y=0.4050
されない値である.
Vdと体重 0次式 y=0.4050
(2)BTI/2について
すなわちVdと年齢,および体重の間には特定
年齢:BT、12は年齢によって影響を受ける値で
の傾向を認めなかった.
あり,年齢の上昇とともに1次的に増加する傾向
(2)BT112について
をもつ.しかし,10歳付近に変化点があり,BT、12
一1287一
200
は有意に増加する.また,13歳の前後にも第2の
ll
変化点が存在すると推定された.
lO
3
●
体重:BT、/2は体重によって影響を受ける値で
9
あり,体重の増加に伴って増加する.その変化の
○
.貫
8
●
’
7
. 塾
言
§
三
揖
コ の
6
亀 .’:.・こ..
増加するが40kgが最も大きな変化点である.
●
●
一レー
も レリ
_」」、・’ニー身一’丁∫
●
コ 5
4
こ
零
kgと40kgの2点を境界値としてBT、12は有意に
● ●
§
塁
●
様式には1次式よりも3次式がよく適合する.30
∴・’;こ語.l
ピーク時血清テオフィリン濃度:BT112はピー
ク時テオフィリン血中濃度に影響を受けない.
(3)Clについて
3
●
年齢:Clは体重を通して年齢の影響を受ける.
年齢に対するClの変化には,2次式が最も適合
し,7∼9歳の年齢層までごくゆるやかに年齢に
o ・。
2
伴って増加し,10歳頃を境界として有意にまた急
5
1o
15
Age (years)
激に年齢とともに減少する.本解析方法では10歳
が,明らかな変化点であり,さらに13歳頃にも第
2』
図10 気管支喘息小児におけるテオフィリン半減期と
年齢の関係
n=116
y=4.5449十〇.0701x
フ変化点の存在が推定される.
体重:Clは体重に年齢より強い影響を受ける
値である.体重に対するClの変化にも2次式が最
も適合し,およそ25kgまで体重の増加に伴ってご
くゆるやかに増加するが,この値を過ぎると体重
の増加につれて減少する.30kgから40kgの間が
変化層であり,40kgをすぎるとC1は有意に減少
200
する.
考 察
竃
1.Vdについて
董
テオフィリンのVdは,0.45∼0.5L/kgであり,
・ .塾: ・
羅
壷
によって影響を受けない31)といわれる.未熟児
● ●.。 ・.塾 ●
一新生児期32),慢性閉塞性肺疾患で酸血症33)34),肝
● ● ■
;
ξ
奮
IOO・
コ り .・
慧
糞
α
性別,年齢(1∼87歳),喫煙,喘息,急性肺水腫
’
亀・
Mξ∴’・記三・.施
硬変8),消耗症や浮腫では大きくなり,この理由と
一斗季罪鴨1ごこミこミ
して蛋白結合率の低下,細胞外液量の大きいこと
”● ’””}・:\
等が挙げられている.また,肥満者26)35)36),慢性閉
● o
塞性肺疾患でアルカリ血症33)34)の場合は小さくな
ると報告されている.
1 5 10 15
今回の我々の結果は,年齢1∼15歳,体重12∼52
Age (years)
kgの範囲において, Vdは年齢にも体重にも影響
気管支喘息小児におけるテオフィリンクリァラ
ンスと年齢の関係
されず,平均値と標準偏差は0.405±0.119L/kg
図11
n=183
回帰曲線y罵55.4956十3.0236x−0.2461x2
(回帰曲線は赤池情報量基準により選択された)
であった.
平均値自体は第1報の設定条件のもとで求めた
Vd値,および従来の文献報告値よりやや小さい
一1288一
201
が,これは,対象例の身体条件,静注前のテオフィ
り,測定値の信頼度が裏付けられた.また今回の
リン血中濃度,テオフィリン静注量等がさまざま
我々の検討方法およびテオフィリン血清濃度の範
であり,またVdの求め方が静注前回と静注後15
囲では,ピーク時血清テオフィリン濃度とBT、!2
分値の血中濃度の差を投与量で除したため,静注
およびClとの関連は認められず,テオフィリソの
後の血中濃度を時間0に換算してもとめた値より
非線形薬物動態による影響は除外された.
やや小さく計算される場合もあるなど,誤差因子
従来よりテオフィリンC1は年齢に大きな影響
が多いことによると思われる.小児テオフィリソ
を受けることが知られているが,今回の我々の結
薬物動態値としては,第1報の結論であるVd=
果では,1歳から15歳の年齢層におけるテオフィ
リン代謝に関する限り,年齢よりも体重の方が有
0.443±:0.10L/kgがより正確であろう.
なおバラツキに関しては,第1報,第II報の両
力な影響因子であったことが注目される.
報告とも標準偏差は約0.1L/kgと等しく,実用上
即ち,Clは体重を通して年齢に影響され,体重
のめやすとしてよいと思われる.
の影響を除くと,年齢は影響因子として無効に
Vdに及ぼす体重の影響について,我々の結果
なった.BT112については,体重の影響を除いても,
では影響なしであったが,Rohrbaughら35)はテオ
年齢はなお影響因子として有効であったが,その
フィリソのVd(L/kg)と実測体重/理想体重比に
影響度はかなり小さくなった.BTI12とClの結果
は有意な負の相関がみられたという.しかしこの
の差は,さらに複雑な因子の総合された結果と思
報告を詳細にみると,.ほぼ正常範囲の体重者にお
われるが,本研究の範囲ではより詳細な説明はで
いては,Vdはバラツキが大で,実測体重/理想体
きない.
重比とは全く相関なく,この比が1.4∼2.2の極端
テオフィリソ代謝と体重の関係についての報告
な肥満群の範囲まで含めるとはじめて負の相関が
は,極端な肥満者に関するいくつかを除くと極め
みられている.従って彼らの結果は,理想体重か
て少ない.肥満成人については,正常範囲体重者
らおおきな隔たりのない我々の対象において,体
と比較して,Cl, BT、!2に有意差なし35},理想体重
重に影響されないとする結果に反するものではな
に換算するとClは同値36),160kgの体重減少の前
いと考える.
後でClは不変37),等の報告があるが,肥満者の体
なお,極端な肥満者においてVdが小さい理由
重内容は脂肪組織が主体で,我々が対象とした小
のひとつに,Rohrbaughら35)はテオフィリンの脂
児期の発育段階における体重増加とは意味が異な
溶性が比較的小さいため,脂肪組織への移行が小
り,同一には論じられない.
さいことを挙げているが,さらに検討の余地のあ
テオフィリンはその85∼90%が肝で代謝され
る課題である.
る38)が,肝容量と体重の間には強い正の相関のあ
2.BT112およびClについて
BT、12とClのあいだには,ほぼCl=0.693×
ることが報告39)されており,今回の結果を説明す
る一助となりうるかも知れない.しかし,肝容量
Vd÷BTI12という関係がある.ここでVdは,前述
と薬物代謝機能の関係については,両者の相関を
のとおり年齢,体重に影響されない値であり,各
肯定するものと,否定するものがあり,まだ明ら
個人で一定の病態のもとでは,ほぼ一定とみなせ
かにされていない39)∼42).Grygielら39)は肝容量と
るので,BTI12とC1は互いに関連した動きをする.
体重には強い相関があるが,テ:オフィリソC1は体
よって,ここではBT、12とClをまとめて考察す
重,年齢,肝容量と相関なしと述べている.しか
し,彼らの研究は,テオフィリンClの個人差や条
る.
対象全例の集計については,年齢,体重,身体
件による変動の大きさを考慮すると,乱数が少な
条件の変動が大であったにも拘らず,平均年齢,
すぎる難がある.今後この方面でさらに多数例で
平均体重は第1報の対象のそれと近似しており,
の検討が望まれる.
さらに薬物動態値そのものも非常に類似してお
一方,年齢とテオフィリソClについてのこれま
一1289一
202
での知見は,以下のようである.即ち,未熟児,
なっていることが知られている51)∼56).肝酵素活性
新生児期はテオフィリソ代謝速度は著しく遅く,
は,生後3週間より急激に増大し,7∼9ヵ月で
およそ成人の5∼6倍である32)が,生後3週間以
ほぼ成人と同種,同様の酵素活性に達する57)とさ
降急速に速くなり,生後6∼7ヵ月でほぼ成人値
れ,乳児期の代謝速度の変化とよく一致する.、し
に達した後,1歳2ヵ月頃ピーク43)となるまで個
かし,小児期,成人期,老年期については,テオ
人差は大きいが上昇し,その後の小児期を通して
フィリン代謝物の尿中排泄パターンは等しい54)55)
成人値を上回っている44》45),8∼12歳頃を境とし
ので,代謝経路の違いは考えられず,他の説明が
て再び減少1)2)46)しはじめ,およそ16歳頃で成人値
求められている.
におちつく.老年期は成人期よりも代謝速度が遅
腎機能に関しては,新生児,乳児期においては
い47)といわれるが,この年代の減少様式は正確に
未熟性による薬物排泄遅延が認められる.また,
は捉えられていない.
腎クリアランスは約1歳まで増加し,その後は
我々の研究対象は1∼15歳の小児期に限定され
徐々に低下するという報告58)があり,小児期以降
るが,この時期のC1, BTI12の変化様式について
のC1変化様式の説明としても有望であるが,未だ
は,今回詳細に分析し得た.即ち,Cl, BT、12とも,
充分な検討はなされていない.
2つの変化点があり,年齢では,10歳頃と13歳頃,
今後,肝,腎はもとより,さらに多臓器におい
体重では確定できなかったが30∼40kgの間に2
て,その:量的,質的発達変化がどのように薬物代
点存在する.第一変化点までClは2次曲線に従っ
謝に関連し,また体重と相関するかを検討するこ
てごく緩やかではあるが増加傾向,BT、12は不変な
とは発達薬理学上興味ある研究課題と思われる.
いしは増加傾向を示し,以後急激に変化してClは
結 語
減少,BT、12は増加し,第2変化点でさらにこの傾
200名の小児気管支瑞息児につき発作治療時に
向が強くなっている.
求めたテオフィリン薬物動態値を統計学的に解析
ちなみに,多数の文献値より,Clが年齢の進む
し以下の知見を得た.
に従って1次的に減少(1∼30歳)するグラフを
1)1∼15歳の範囲において,テオフィリンクリ
示している報告もある48)49)が,我々の結果からは
アランスおよび半減期は年齢よりも体重にもっと
これは支持できない.
も大きな影響を受ける.
変化点に関して,Hendelsら50)はいくつかの文
2)1∼15歳の範囲において,テオフィリンのク
献値より,臨床上の点滴速度の目安として,1∼9
リアランスは年齢がすすむに従って徐々に減少,
歳,囁9∼12歳,12∼16歳というグループわけをし
半減期は徐々に延長するが,10歳付近と13歳付近,
ており,Kolskiら2}はc1変化について,2歳,9
体重では30kgと40kgの問に2つの変化点の存在
歳,12歳に変化の有意差を認めている.これは我々
が予測され,これらの点で代謝速度の変化が急激
の結果に類似するが,各変化点がわれわれのそれ
になる.
より1歳ずつ低い.解析方法の相違のためかもし
れないが,あるいは欧米人と日本人の成長速度の
稿を終えるにあたり,終始ご懇切なご指導とこ校閲
相違が影響しているのかもしれない.
を賜りました恩師福山幸夫教授に深謝いたします,ま
テオフィリソ代謝が小児期においてこのような
た,ご協力御指導をいただいた,東京女子医科大学名
変化様式をとる理由は,ほとんど解明されていな
誉教授笠井 和先生,国立小児病院アレ・ルギー科医
い.一般に薬物代謝には肝機能と腎機能が主とし
長,飯倉洋治先生に厚く御礼申し上げます.特に,本
て関与する。肝機能について,未熟児や新生児に
研究の統計解析処理につき,全面的なご指導を賜りま
した,前東京大学教養学部社会科学科教授,故 藤野
おいては,肝薬物代謝酵素が全般に未発達であり,
しかも,それぞれの経路を支配する酵素の発達に
時間差があるため,代謝経路が小児や成人とは異
和州先生は平成4年6月12日逝去されましたが,ここ
に謹んで感謝の意を捧げ,ご冥福をお祈り致します.
一1290一
203
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