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テナントビルでLED照明と照明制御システムを 導入。一斉消灯で定時

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テナントビルでLED照明と照明制御システムを 導入。一斉消灯で定時
株式会社CTIウイング
テナントビルでLED照明と照明制御システムを
導入。一斉消灯で定時帰宅を促し、職場環境を
改善すると同時に電力コストの削減も実現
導入の狙い
慢性化している長時間労働の改善
値上がりが著しい電気代の節約
快適な職場環境の実現
導入システム
LED照明
(コンパクトタイプ)
プラグワイズ『ステルス』
プラグワイズ『無線スイッチ』
導入効果
残業時間を約8%削減
電力消費量を約20%削減
社員の生産効率の向上
道路や橋梁などの老朽化に伴う補修設計や、震災後には防災計画や復旧工事などの需要が増えている
株式会社CTIウイングは、公共土木施設の建設プロジェクトに欠かせない建設コン
サルタント会社だ。社員は設計・計画職の技術者がほとんどで、建設コンサルタント
業に特有の長時間労働が慢性化していた。それによって離職者やメンタルヘルス
疾患による休職者も増え、職場環境の改善は必須の課題となっていた。そこで同社
— U S E R P R O F I L E ———————————————————
株式会社CTIウイング
●業種:建設コンサルタント
が取り入れたのが、大塚商会の『残業削減ソリューション』
だ。LED照明の一斉消灯
により、定時での帰宅を促すこのソリューションは、長時間労働、電気代の高騰とい
う課題を抱える同社のニーズにうまくマッチし、効果が上がっている。
●事業内容:建設コンサルタント業、特定
労働者派遣業、計量証明事業
●従業員数:87名
(2015年5月現在)
照明の定時自動消灯で、残業と電力の削減に成
功した株式会社CTIウイング
2015年5月取材
計画、設計業務を中心に事業を展開し
社会基盤の建設に不可欠な
建設コンサルタント
ている。
株 式 会 社 C T I ウ イ ン グ( 以 下 、
コンサルタントとして70年近い歴史
C T Iウィング)は 、1 9 8 7 年に設 立
を持ち、国内売上高もトップクラスを
された 建 設コンサ ルタント会 社 が 、
誇る。
1997年に株 式 会 社 建 設 技 術 研 究
建設コンサルタントとは、建設プロ
所(C T I)のグループの一員となって
ジェクトの計画・設計・施工管理・点検・
誕 生した会 社だ。河 川・道 路・橋 梁・
補修設計などの一連の技術サービス
ダム砂防などの公共土木施設の調査、
を提供する専門家集団のことで、社会
1
建設技術研究所は、日本初の建設
株式会社CTIウイング
インフラ基盤を、円滑かつ安全に建設
いる。
残業時間の長さと
社員の定着率が大きな課題
「当社には、多数の技術士・技術士
事業が順調に推移する一方で、建設
補がそろっており、近畿圏を中心に、
業特有の労働環境の問題が、CTIウイ
中 部や中・四 国にかけて、親 会 社 の
ングの悩みの種だった。長時間労働が
建設技術研究所の仕事や、官公庁か
慢性化しており、社員の離職率が高い
ら直接の請負など、数多くの建設プ
という課題があったのだ。
ロジェクトを推進しています」と顧問
「私たちも、ほかの建設コンサルタ
の浜 真人氏は、同社の業務を説明す
ント会社と同様に労働時間が長く、社
る。
員の定着率の低さが問題となっていま
近年は、道路や橋梁などの老朽化に
した。そこで、2、3年ほど前に社内に
伴う補修設計や、震災後には防災計画
委員会を立ち上げ、職場環境を改善す
や復旧工事などの需要が増えている
るためのさまざまな検討が行われてき
という。
ました。その議題の一つが、どうすれ
CTIウイングは、業務サービスのよ
ば残業時間を減らせるか、でした」
(浜
り一層の充実を図るため、人材育成や
氏)
する上で、必要不可欠な存在となって
技術の研鑽に努めている。国家資格
慢性的な長時間労働は、離職者やメ
取得者も多数輩出し、社会の多様な建
ンタルヘルス疾患による休職者を生
設ニーズに応えられる高い技術力を
む要因となると同時に、残業手当のコ
有している。
スト増、さらには企業全体の生産性の
また、最近ちまたで話題になってい
低下につながる由々しき問題だ。さま
る小型無人ヘリコプター「ドローン」を
ざまな意見が飛び交うなかで、管理職
橋梁点検等に利用するなど、先進的な
の指導で定時に強制的に退勤させる
テクノロジーの導入について現在取り
という案も出たという。しかし、これだ
組んでいる。
と一般の社員と管理職の間に無用の
「高所作業車での点検作業は常に
トラブルが生まれてしまうことが懸念
危険がつきまとい、作業車の移動中は
されていた。
点検が中断されます。高所の点検作
また、長時間労働に伴って、オフィ
業において、ドローンは業界の常識を
スの電気代の高騰も問題となってい
変えるほど、非常に有用なツールなの
た。毎年12月から3月までの繁忙期
です」
(浜氏)。
には、深夜まで残業する社員が多くな
また、調査設計段階から3次元モデ
り電気代がかさむ傾向が見られた。加
ルを導入し、施工・維持管理の各段階
えてCTIウイングには、親会社が作成
における3次元モデルと連携・発展さ
した設計図面の出力や報告書の製本
せるCIM(コンストラクション・インフォ
を一手に担うプリントセンターがあり、
メーション・モデリング)も早期に取り
繁忙期になると電気代が大幅に膨ら
入れ、3次元モデルの活用を進めてい
んでいた。さらに追い打ちをかけるよ
るところだ。
うに、関西電力が再値上げを検討との
情報があり、さらなるコスト増が予想
2
顧問 浜 真人氏
「大塚商会さんは、幅広い領域の商材をお
持ちなので、我々の知らない情報を提供し
てもらえたら、今回のように上手にマッチす
ることがあるかもしれません。積極的な提案
をぜひ期待しています」
管理部 藤原 一志氏
「今年はタブレットの導入を大塚商会さんに
お願いしようと思っています。業務を効率化
するツールは、まだまだたくさんあると思いま
すので、我々のパートナーとして、さまざまな
提案をいただけると幸いです」
される状況であった。
大塚商会さんを選びました」と浜氏は
浜氏は、これらの諸問題を解決でき
ベンダーの選定理由を語る。
るソリューションがないか、調査を始
めることに。調べていくうちに、イン
塚商会の『 残業削減ソリューション』
残業時間約8%、
電力使用料約20%の削減
だった。
大塚商会の『残業削減ソリューショ
これは、オフィスの照明を定時で自
ン』は、プラグワイズ『ステルス』を天
動消灯することで社員に帰宅を促す
井裏などの電気配線に組み込み、照
と共に、消費電力の見える化と制御に
明のON/OFFをスケジュール制御す
よって節電を図るというものだ。
ることで、定時での一斉消灯を実現す
「このソリューションであれば、トラ
るというものだ。この『ステルス』は同
ブルを生むことなく、自然なかたちで
時に照明の電力使用量も測定できる。
残業時間を減らせて、それと同時に電
さらにワイヤレスでどこにでも設置
気代も節約できると思い、興味を持ち
できるプラグワイズ『無線スイッチ』に
ました」
と浜氏は説明する。
より、ブロックごとの照明ON/OFFが
同社では、複数社のソリューション
可能となった。同時に照明をLEDに取
を比較検討した上で、以前よりコピー
り替えれば、大きな節電効果が期待で
機や C A Dソフト製 品 などの 取 引 が
きる。工事自体は機器の取り付けのみ
あった大塚商会を選んだ。
で済むため、ローコストでの導入が可
「コンペを行うよりも、以前からお付
能だ。
き合いがあり信頼の置ける大塚商会
導入にあたっては、CTIウイングの
さんにお願いした方が安心だと考え、
経営陣および親会社のC T Iの決裁が
ターネット上で見つけ出したのが、大
オフィス照明をLEDに取り替えたことで、照度が非常に明
るくなり、PCモニターを見続ける設計者にとっても、良好
な作業環境となった
必要になる。管理部で今回のシステ
プラグワイズの運用イメージ図
ム導入の担当者となった藤原 一志氏
は、電気料金の値上げ幅を加味しつ
つ、電気使用量の削減効果について
無線スイッチでON
ステルス
22:00
全員帰宅
一斉消灯
シミュレーションを行った。そして、4、
5年で初期投資を回収できるという投
資計画を作成し、無事に稟議を通すこ
とができた。
しかし、もう一つの障壁となったの
が、ビル管理会社およびビルオーナー
の許可だった。
藤原氏は「当社のオフィスはテナン
トビルなので、ビル設備に手を加える
場合には管理会社の許可が必要です。
無線スイッチで
残業しているエリアのみON
ビルの管理会社は照明をLEDにする
のも、プラグワイズ製品を導入するの
も初めてのことだったようで、許可が
3
株式会社CTIウイング
下りるまでにずいぶん長い期間を要し
ても、良好な作業環境となった。
ました」
と当時の状況を説明する。
「管理会社の許可を得るために、大
意してもらいました。さらに、テナン
設備だけでなくソフト面でも
職場環境のさらなる改善を追求
トビルを担当する工事会社への指導
「現在は22時に自動消灯していま
も行っていただき、大変助かりました」
すが、繁忙期以外は20時に消灯する
塚商会さんにはたくさんの資料を用
(藤原氏)
など、柔軟に取り組んでいきたいです」
こうした取り組みのかいもあり、申
と藤原氏は今後の運用方針を語る。
請から2カ月後に導入の許可が下り
計測した消費電力量の数値は、い
た。C T Iウイングは、オフィスの照明
つでも管理部のPCから見えるように
236本を『LED(コンパクトタイプ)』
なっており、そのデータを分析するこ
に取り替え、
『ステルス』24個、
『無線
とで、より効率的な運用を追求してい
スイッチ』13個を導入。年末に取り付
く方針だ。
け工事を行い、年明けの試験期間を
一方で設備の導入だけでなく、管理
経て、2015年1月半ばから実運用を
職向けの研修制度を取り入れるなど、
開始している。
社員の定着率を向上させる快適な職
繁忙期の一斉消灯時間は、22時に
場環境づくりのために、ソフト面でも
設定。社内放送でアナウンスを行った
さまざまな活動を続けていく。
上で一斉に消灯している。22時以降
そのほか、CTIウイングが今年、大
も仕事をする人は、上長に残業届を提
塚商会から導入を検討しているのがタ
出した上で、自席のブロックの電気を
ブレット端末だ。今までは外出先で打
無線スイッチで再点灯して仕事を継続
ち合わせをする場合、大きな図面を持
するのだ。さらに、お昼休みにも一斉
ち歩き、修正事項を手書きしていた。
消灯し、節電を図るようにしている。
帰社後に再度図面を修正しなければ
導入後3カ月で、昨年の実績と比較
ならず、二度手間の作業となっていた
して残業時間は約8%削減され、電力
のだ。
使用量は約20%削減できた。期待通
「その点、タブレット端末なら、図面
りの結果が出ており、月々の電気代は
を持ち運ばずに、その場で修正変更が
約6万円削減されている。
行え、業務を効率化できます」と藤原
藤原氏は「最初は戸惑いの声も聞
氏はメリットを語る。さらに、タブレット
かれましたが、だらだらと時間を気に
端末を利用したペーパーレス会議の
せず仕事をしていたのが、終わりの時
実現も、導入目的の一つだ。
間を気にするようになり、仕事に対す
社員がストレスなく、効率よく働け
る社員の意識も変わっていきました」
るように、職場環境の改善に取り組む
と生産性の向上に寄与していると強
CTIウイング。さらなる改善に向けて、
調する。
大塚商会が継続的にサポートを約束
また、オフィス照明をLEDに取り替
する。
えたことで、照度が非常に明るくなり、
計測した消費電力量の数値は、いつでも管理部のPCか
ら見えるようになっており、そのデータを分析することで、よ
り効率的な運用を追求していく方針だ
株式会社CTIウイングのホームページ
http://www.ctie.co.jp/company/group/ctiwing/
PCモニターを見続ける設計者にとっ
・会社名、製品名などは、各社または各団体の商標もしくは登録商標です。
・事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は取材当時のものであり、配付される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
・この記事は2015年7月に作成されました。
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