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第22回委員会でいただいたご質問等への回答について

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第22回委員会でいただいたご質問等への回答について
第22回委員会でいただいたご質問等への回答について
平成25年4月3日
四国電力株式会社
目
次
【前提計画】
・・・P1∼19
・需要家への値上げ理由の説明について
・・・P1
・原価の前回・今回比較(融通影響補正後)
・・・P2
・供給予備率について
・・・P3
・供給余力の活用について(販売電力量に対する考え方)
・・・P4
・今後の入札方針と約定量の織り込みについて
・・・P5
・LNG追加調達について
・・・P6
・需要抑制の深掘りに伴う短期的影響(規制部門での影響)
・・・P7
・節電の緩和が電気料金に与える影響(規制部門・自由化部門での影響)
・・・P8∼11
・離脱需要が規制部門の電気料金に与える影響
・・・P12∼15
・離脱需要の織り込みの考え方について
・・・P16
・節電の定着の考え方について
・・・P17
・電力需要想定における気温・うるう補正について
・・・P18∼19
【燃料費】
・・・P20∼26
・LNGプロジェクト選定プロセス・評価
・・・P20∼21
・マレーシアとの当社LNG契約の優位性
・・・P22∼23
・亜瀝青炭の利用拡大・経済性
・・・P24
・諸経費の内訳について
・・・P25
・石炭の輸送経費(大型専航船の経済性)
・・・P26
需要家への値上げ理由の説明について
○
1
当社の前回原価では、融通送電を62億kWh織り込んでいたが、これには原子力が正常稼働していたことに伴う火
力発電の供給余力分を充当しており、自社分需要に対する発電燃料構成は、火力(45%)、原子力(44%) 、水力他
(11%)であった。
一方、今回原価では、原子力低稼働に伴い、融通送電は9億kWhと減少しており、これを除いた自社分需要に対す
る発電燃料構成は、火力(68%)、原子力(20%) 、水力ほか(12%)となる。
○
両者を比較すると、原子力が大幅に減少し、火力がその分増加していることとなり、こうした構図は他社と変わらな
い。このため、お客さまに対しては「原子力停止分を火力で賄う必要があり、その結果、燃料費の増大を招くことから、
様々な効率化努力では吸収しきれず、やむを得ず値上げをお願いしたい。」 と説明している。
供給力の状況
390億kWh
融通送電
9億kWh
融通送電
62億kWh
314億kWh
火 力
68%
自社需要対応
分の火力は
23%増
火 力
45%
自社需要相当
100%
自社需要相当
100%
原子力
44%
原子力
20%
水力他 12%
水力他 11%
今回
(H25∼H27)
前回
(H20)
原価の前回・今回比較(融通影響補正後)
2
○ 融通送電に掛かる燃料費については、自社需要と合わせて「燃料費」欄に記載されると同時に、その相当分が「控除収
益」として差し引きされる。
前頁で説明したように、今回原価では、原子力低稼働に伴い融通送電が減り、「控除収益」が減少するとともに、これ
に対応した燃料費も減少することになる。しかしながら、自社需要に対応した供給力として原子力に代えて融通送電して
いた火力を活用するため、仕上がりとしての「燃料費」は比較的小幅な増加となっている。
○
自社需要分に対応する原価の増減をみるために、「控除収益」の販売電力料のうち、前回から継続している「エリア
特定」以外の融通分を一定の前提をおいて個別費目別に分解し、それぞれの費目から控除すると、下表の右側のように
なり、自社需要分の燃料費の増加が今回の値上げの主要因であることがわかる。
(億円)
今回(A)
(H25∼H27)
人
件
費
燃
料
費
購
入
電
力
料
修
繕
費
資
本
費
公
租
公
課
原子力バックエンド費用
そ
の
他
経
費
控
除
収
益
販 売 電 力 料
そ の 他 控 除 収 益
総
原
価
518
1,282
654
650
851
339
89
889
▲201
▲109
▲93
5,070
前回(B)
(H20)
593
1,179
743
673
965
373
170
903
▲830
▲715
▲115
4,768
差引
(A)−(B)
▲76
104
▲88
▲23
▲114
▲34
▲82
▲14
629
607
22
303
融通影響
補正
融通影響補正後
前回(C)
差引
(H20)
(A)−(C)
572
▲54
789
494
743
▲88
629
22
▲16
866
354
▲15
▲82
170
857
32
▲211
9
▲13
▲96
▲115
22
4,768
303
(注)融通影響補正後の費目別の配分については、料金を届出している融通は届出値に基づくものとし、それ以外の融通は
自社火力の費目別原価構成比に基づき配分した。
供給予備率について
3
○ 夏季の供給予備率は、原子力の停止が継続するなか、伊方3号機の再稼働を織り込んでいるものの、年間で最も電力
需要が大きく、また気温影響による需要の上ぶれリスクが大きい夏季の電力供給に万全を期すため、
・可能な限り電源作業を回避
・老朽火力についても供給力として活用
【最上積み供給力について】
することで供給力を積み上げた結果、大き目の値となっている。
9%
21%
13%
揚水発電 D2
D4
その他発電所
○ 電源設備の停止作業については、各月の需要レベルや点検の法定イン
46万kW
22万kW
45万kW
ターバル、さらには設備状況や発電所の作業制約などを考慮しながら計画
している。供給予備率は、大型電源の作業や停止作業の重複により大きく
変動することから、各年とも予備率の厳しい期間においては最上積み火力のD2やそれに次ぐD4の運転が必要となる。
・作業停止による予備率の変動:伊方3号機 17%、橘湾発電所 13%
・今後の大型電源の運転状況を踏まえ停止作業は順次組み換えを実施していく
【参考:D2、D4火力の運転予定(予備率の厳しい期間に運転)】 下表以外にも他電源のトラブル時には必要により運転
H25年度
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
1 1月
12月
1月
2月
3月
:D2
:D4
(△7.6)
H26年度
4月
5月
6月
5月
6月
7月
(△5.9)
8月
9月
10月
1 1月
12月
8月
9月
10月
1 1月
12月
(△4.1)
H27年度
4月
(△2.0)
7月
1月
2月
3月
1月
2月
3月
(△1.1)
(2.7)
(△7.5)
( )内はD2,D4
除き予備率
※今回原価算定期間平均
・D2:約1,100時間/年
・D4:約2,900時間/年
(△6.5)
○ なお、D2火力、D4火力はそれぞれ
・D2・・・震災後に「長期計画停止」から復活させた老朽火力 (計画外停止等実績H23:2件、H24:4件)
・D4・・・至近年度に「長期計画停止」を予定し設備投資を控えていた老朽火力 (計画外停止等実績H23:2件、H24:5件)
であり、いずれも老朽化のため長期連続運転には問題があるが、当社にとっては、必要不可欠な電源となっている。
以上のとおり、当社においてはD2、D4を含めてすべての電源を安定供給確保のため活用している。
供給余力の活用について(販売電力量に対する考え方)
○
4
全国的に原子力の停止が続く中、需給がタイトな電力会社において、融通受電ニーズは一定程度あるものと見込まれ
るが、一方で、震災直後に比べれば、今後は受電に係る経済性も問われる状況になっていくものと考えられる。
そうした中にあって、当社の需給状況・予備率は前述のとおりであり、年間を通して安定した余力があるとは言い
がたい状況にあり、その余力も石油が中心である。こうしたことから、他電力への融通送電を計画的に実施する
ことは難しいと考えている。
○
しかしながら、取引所の活用については、日々の需給運用のなかで生じる供給余力を活用して、積極的な入札
に努める。
卸電力取引所の活用状況
【至近の 売り入札量・約定量の実績】
○ 当社はこれまで、供給余力を活用して、
積極的に売り入札に取り組んできている。
<至近の状況>
・21・22年度:伊方3台運転により生じた供給余力を活用
して、8億kWh/年強の売り入札を実施。
・23年度
・24年度
:原子力が順次、停止(利用率37.7%)し、需給
が逼迫しつつあったものの、実運用面で生
じた余力を可能な限り活用し、5億kWh/年強
の売り入札を実施。
※
21年度
22年度
23年度
入札量
838
849
524
455
約定量
40
136
77
101
24年度 ※
24年度は24/4∼25/2までの実績
【一般電気事業者の売り約定総量に対する当社シェア】
:原子力が全台停止したものの、4億kWh/年
強の売り入札をキープ。
当社シェア
こうした売り入札における取り組みの結果、
約定量については、一般電気事業者の中では
比較的高いシェアとなっている。
(百万kWh)
21年度
22年度
23年度
24年上期
6.5%
8.0%
8.3%
9.1%
3.2%
3.2%
3.3%
3.3%
○
(参考)
9社の電灯電力
販売電力量に占
める当社シェア
今後の入札方針と約定量の織り込みについて
○
○
○
5
今回の改定にあたっては、原子力が1台しか稼働していない状況ではあるが、当社が電力システム改革
専門委員会で表明した「自主的取り組み」の内容を踏まえ、限界費用ベースでの売買両建て入札の実施や
ブロック入札の活用などにより、可能な限り、入札量を増やしていくこととしている。
しかしながら、約定量は実際の約定が市況次第であるため、明確な想定は困難である。
今回の約定量の織り込みにあたっては、原子力利用率が原価算定期間中(33.8%)と同程度の23年度
実績水準とすることも考えたが、自主的取り組みによる約定量の増加が期待できるため、伊方発電所が
全台稼働していた時期も含めた至近3ヵ年相当の実績水準を見込むこととした。
実 績
21年度
(H21/12∼22/3)
22年度
23年度
24年度
(H24/4∼24/11)
至近3ヵ年平均
(百万kWh)
今回改定
(百万kWh)
販 売 実 績
18
136
77
96
109
109
購 入 実 績
101
16
38
124
93
93
(参考)原子力利用率
79.6 %
90.9 %
37.7 %
0 %
51.8 %
33.8 %
※ 原子力利用率の21年度、24年度については年度の値
(参考)電力システム改革専門委員会で当社が表明した自主的取り組みの概要
・スポット取引における売買両建てでの取引
・スポット取引における限界費用ベースでの取引
・ブロック取引等の活用
・常時バックアップを含む20億kWh以上の売り入札(需給ひっ迫の解消が前提)
LNG追加調達について
6
○ 当社においてLNGは、約6万tの船を長期契約に基づく均等配船の
原則に沿って、概ね2ヶ月に1回受入れている。これを、当該期間に
おけるメリットオーダーにより、50%前後の利用率で発電している。
○ LNGの追加発電をするには、スポットを追加調達し、この均等配船
の合間(右図のa)に受け入れる必要があるが、坂出LNG基地は、タ
ンクが1基(運用容量7万t程度)であるため、次の受け入れまでの間
に、タンク内のLNGの全量消費が必要。このため
・スポットの受け入れ可能時期は、当該期間のほぼ中央で、調整裕
度はほとんどない(航行制限:夜間の航行・着離桟の禁止、潮流制
約)などを考えると極めてリスクが高い運用)
・当該期間においては、メリットオーダーによらず、フル発電(通常の
倍のペース)が必要で、発電設備に軽微なトラブルが発生した場合で
も、次の船の受入が困難になる。
【年間におけるタンク運用イメージ】
(万t)
容量8.2万
運用上限 t
約8.0万t
8
6
長期契約の年間受入計画は
長期契約の年間受入計画は
前年度中に確定
前年度中に確定
a
4
2
LNG船受入
LNG船受入
(約6万t)
(約6万t)
0
4月
6月
柔軟性
柔軟性
なし
なし
運用下限 約1.0万t
8月
10月
12月
2月
という課題がある。
【メリットオーダーについて】
【参考】追加調達した場合の市場活用について
○ 当社においてLNG火力は昼間帯の石油抑制として運転しているが、
LNGスポット調達を実施した場合は夜間帯もフル発電となる。
【現 行】
定格出 力
発電方式
昼間
フル
フル
夜間
停止
※2
数万kW
1号機
4号機
昼間
フル
フル
石炭A
石炭B
石 油
【追加調達後】
1号機 25万KW ※1 コンバインド
4号機 35万KW 従来 型
LNG追加調達後はフル発電となり
石炭を抑制する
[円/kWh]
20
LNG(コンバインド)C
15
夜間
フル
フル
※1:夏季出力
※2:LNGタンク等から常時発生する気化ガスによる発電分
○ 以上より、LNG追加調達に伴う追加発電は夜間帯になるが、電力
市場等で2ヶ月間60万kW全量を確実に販売することは市場の規模
や価格などから難しいと考えている。
発
電
燃
料
単
価
LNG(従来型)C
石油C
石油D
10
他社石炭A
LNG従来型
他社石炭B
LNGコンバインド
他社石炭C
5
他社石炭D
石 炭
IPP A
0
IPP B
0
20
40
60
運転中利用率 [%]
80
100
需要抑制の深掘りに伴う短期的影響(規制部門での影響)
7
○ 需要抑制による短期的な電気料金への影響について検証。
○ 短期的には、発電所等の設備形成に係る固定費の削減は困難であるが、燃料費の高い火力発電所の稼働抑制により、
燃料費は減少すると考えられる。
○ 例えば、規制部門で1%需要が抑制された場合、火力燃料費は減少するものの、販売電力量の減少により固定費単価
が増加するため、規制部門の平均単価はわずかに上昇する。(22.68円/kWh→22.73円/kWh)
◇ 昼間(7∼23時)の電力量が1%抑制された場合の燃料費節減効果の試算[規制部門]
[更なる需要抑制の試算]
電力量:規制部門の昼間(7∼23時)電力量(3ヵ年平均)約80億kWh × 1% = 0.8億kWh
原 価:約0.8億kWh × 自社石油火力単価 約15円/kWh = 12億円
申請(3ヵ年平均)
更なる需要抑制
左記反映後
原 価 (A)
2,540億円 ▲12億円 2,528億円 電力量 (B)
112.0億kWh ▲0.8億kWh 111.2億kWh 単価 (C)=(A)÷(B)
22.68円/kWh ―
22.73円/kWh 節電の緩和が電気料金に与える影響(規制部門・自由化部門での影響)
8
○ 節電の織込を2/3に緩和(電力量の節電率で規制部門が▲1.1%、自由化部門が▲1.0%緩和し、需要が増加)し
た場合の電気料金に与える影響について、一定の前提を置き試算を行うと、規制部門の単価は▲0.07円/kWh減少する。
(自由化部門は単価影響なし。)
<前提とした節電織込水準>
電力量(百万kWh)
申請値
最大電力(送電端、千kW)
2/3水準へ緩和後
申請値
2/3水準へ緩和後
規制部門
(3.4%)
399
▲1.1%
(2.3%)
266
(6.1%)
126
(4.1%)
84
自由化部門
(2.9%)
502
▲1.0%
(1.9%)
335
(5.1%)
174
(3.4%)
116
(3.1%)
902
(2.1%)
601
(5.5%)
300
(3.7%)
200
合
計
<値上げ幅の試算結果>
※ ( )内は節電率
申請値
2/3水準へ緩和後
緩和影響
規制部門
+250.4億円
(+2.24円/kWh)
+246.2億円
(+2.17円/kWh)
▲4.3億円
(▲0.07円/kWh)
自由化部門
+374.7億円
(+2.30円/kWh)
+379.4億円
(+2.30円/kWh)
+4.7億円
(
+625.1億円
(+2.27円/kWh)
+625.6億円
(+2.25円/kWh)
+0.5億円
(▲0.02円/kWh)
合
計
0.00円/kWh)
(図表)規制部門の要因分析
緩和影響
①
②
③
販売電力量の増に伴う現行収入の増加影響
〃
▲25.3億円
▲2.6億円 (▲0.05円/kWh)
燃料費の増加影響
+22.8億円
2:1:1法による固定費の減少影響等
▲1.7億円
(▲0.02円/kWh)
合
▲4.3億円
(▲0.07円/kWh)
計
【参考①②】販売電力量の増に伴う規制部門の現行収入・燃料費の増加影響
○ 節電の緩和による販売電力量の増加に伴い、現行収入が増加する一方で、燃料費も増加することから、これらの差引
である値上げ幅への影響額は以下のとおり。
(図表)販売電力量の増に伴う規制部門の現行収入・燃料費の増加影響
増分電力量
節電緩和による販売電力量の増に伴う現行収入の増 (A)
〃
値上げ幅への影響 (B−A)
燃料費の増 (B)
133.1百万kWh
(需要端)
152.0百万kWh
(発受電端)
―
単価
増分収入 ※
増分費用
19円/kWh
25.3億円
15円/kWh
22.8億円
―
▲2.6億円
※ 増分収入は、原価算定期間における規制部門の契約種別別・月別の平均電力量料金単価(現行料金ベース)を用いて算定。
増分費用(燃料費)は、低負荷時間帯を除いた焚増し燃料費単価として、自社石油火力単価:15円/kWhを用いて算定。
9
【参考③】2:1:1法による規制部門の固定費の減少影響等(1)
○ 規制部門・自由化部門への固定費の配分は、送電・高圧配電関連費(ネットワーク部門)、送電・高圧配電非関連費
(電源部門)別に以下の2:1:1比によって行っている。
2:1:1比(%)=(最大電力ウエイト×2 + 夏期尖頭時責任電力ウエイト×0.5
+ 冬期尖頭時責任電力ウエイト×0.5 + 発受電量ウエイト×1)÷4
○ 節電織込の緩和による、規制部門・自由化部門の需要増(最大電力・尖頭時電力・発受電量ともに増加)に伴い、
2:1:1法による規制部門の固定費配分比率が変動することから、規制部門の値上げ幅に影響が生じる。
(図表1)2:1:1法による規制部門の送電・高圧配電関連固定費(ネットワーク部門)の変動影響額
送電・高圧配電関連固定費(配電用変電費・高圧配電費を除く)… (A)
540億円
2:1:1法による規制部門の固定費配分比率変動幅 … (B)
▲0.023%
2:1:1法による規制部門の固定費の変動影響 …
▲0.12億円
(A×B)
(図表2)2:1:1法による送電・高圧配電関連固定費配分比率
節電緩和後(a)
申請原価(b)
差
引(a-b)
規制部門
43.798%
43.821%
▲0.023%
自由化部門
56.202%
56.179%
+0.023%
10
【参考③】2:1:1法による規制部門の固定費の減少影響等(2)
(図表3)2:1:1法による規制部門の送電・高圧配電非関連固定費(電源部門)の変動影響額
送電・高圧配電非関連固定費(低圧配電費を除く)……
(A)
1,637億円
2:1:1法による規制部門の固定費配分比率変動幅 … (B)
▲0.033%
2:1:1法による規制部門の固定費の変動影響 …
▲0.54億円
(A×B)
(図表4)2:1:1法による送電・高圧配電非関連固定費配分比率
節電緩和後(a)
申請原価(b)
差
引(a-b)
規制部門
44.399%
44.432%
▲0.033%
自由化部門
55.601%
55.568%
+0.033%
(図表5)2:1:1法による固定費の変動影響等合計
固定費の
変動影響
送電・高圧配電
関連費
送電・高圧配電
非関連費
その他変動額※
▲0.12億円
▲0.54億円
▲1億円
※原価比等により配分される原価の変動影響
合
計
▲1.7億円
11
離脱需要が規制部門の電気料金に与える影響
12
○ 離脱需要がない場合の規制部門の電気料金に与える影響について、一定の前提に基づき試算すると、▲0.003円/kWhと
殆ど影響がない結果となった。
○ 申請原価に算定期間の3ヵ年平均で284百万kWhの離脱需要を織り込んでいるが、本試算では、この離脱需要を全て自社
需要へ戻し、影響額を算定した。
(図表1)規制部門の試算結果(3ヵ年平均)
原
価 (A)
申請原価
(a)
離脱需要なし
(b)
離脱影響
(b-a)
2,540.1億円
2,539.8億円
▲0.3億円
112億kWh
112億kWh
−
22.675円/kWh
22.672円/kWh
▲0.003円/kWh
電力量 (B)
単
価 (C=A÷B)
(図表2)要因別の影響額(3ヵ年平均)
離脱影響額
単価影響
① 2:1:1法による固定費の減少影響
▲6.7億円
▲0.060円/kWh
②
増分可変費の配分に伴う可変費の増加影響
+3.3億円
0.029円/kWh
③
常時バックアップ収入の減に伴う固定費の増加影響
+3.1億円
0.028円/kWh
▲0.3億円
▲0.003円/kWh
合
計
【参考①】2:1:1法による固定費の減少影響
○
13
規制部門・自由化部門への固定費の配分は、以下の2:1:1比によって行っている。
2:1:1比(%)=(最大電力ウエイト×2 + 夏期尖頭時責任電力ウエイト×0.5
+ 冬期尖頭時責任電力ウエイト×0.5 + 発受電量ウエイト×1)÷4
○ 離脱需要の戻しに伴う自由化部門の需要増(最大電力・尖頭時責任電力・発受電量ともに増加)に伴い、2:1:1
法による規制部門の固定費配分比率が減少することから、規制部門の値上げ幅は縮小するベクトルとなる。
(図表1)2:1:1法による送電・高圧配電非関連固定費(電源部門)の減少影響額
送電・高圧配電非関連固定費(低圧配電費を除く)……
(A)
1,646億円
2:1:1法による規制部門の固定費配分比率減少幅 … (B)
▲0.410%
2:1:1法による規制部門の固定費の減少影響 …
▲6.7億円
(A×B)
(図表2)2:1:1法による固定費配分比率
離脱需要なし(a)
申請原価(b)
差
引(a-b)
規制部門
44.022%
44.432%
▲0.410%
自由化部門
55.978%
55.568%
+0.410%
【参考②】増分可変費の配分に伴う可変費の増加影響
14
○ 自由化部門の需要増に伴う増分可変費は、メリットオーダーに基づく最上積み電源での焚増しとなるため、平均可変
費より割高な水準となる。
○ この増分可変費は、自由化部門への直課ではなく、規制部門・自由化部門に発受電電力量比で平均的に配分するため、
規制部門の可変費も増加することとなり、値上げ幅は拡大するベクトルとなる。
(図表1)増分可変費の配分イメージ
増分可変費
離脱率圧縮後の平均可変費
離脱率圧縮前の平均可変費
規制部門
自由化部門
(図表2)増分可変費の配分に伴う可変費の
増加影響額
規制部門の発受電端電力量
(A)
12,780.8百万kWh
全電源平均可変費単価の変動幅
(B)
+0.027円/kWh
規制部門の可変費増加影響
※25∼27年度平均
(A×B)
+3.3億円
規制部門
自由化部門
(図表3)全電源平均可変費単価の変動幅
(億円,百万kWh,円/kWh)
申請時
燃料費の増
需要増影響
常時BUの減
需要増反映後
原価
1,757.1
18.1
8.1
1,783.3
※1
電力量
30,457.1
157.5
151.8
30,766.4
単価
5.769
※2 11.500
5.363
5.796
+0.027
※1 発受電端電力量
※2 焚き増し燃料費について、昼間は石油、夜間・休日は石炭および石油を対象とし、これを合成した。
【参考③】常時バックアップ収入の減に伴う固定費の増加影響
15
○ 離脱時には、常時バックアップ収入について、電源原価の固定費と可変費のウエイトを用い、固定費相当の収入を全
系から控除しており、結果的に規制部門の固定費削減につながっている。
○ 離脱需要の戻し(1.5億kWh)により、この固定費の控除額がなくなることから、規制部門の値上げ幅は拡大するベク
トルとなる。
(図表1)常時バックアップ収入の控除のイメージ
電源原価比
【離脱の織込み】
可変費
(電源原価の可変費ウエイト
により配分)
自由化部門
の控除
発受電量比での配分のため
発受電量が減少する自由化
部門からの控除となる。
2:1:1比
【離脱需要の戻し】
固 定 費
(電源原価の固定費ウエイト
により配分)
可変費
自由化部門 規制部門
の控除
の控除
自由化部門
の控除
常時バックアップ収入に含まれる電源固定費のうち、
2:1:1法による規制部門配分比相当が控除され、
離脱とは関係ない規制部門にもメリットが及ぶ。
(図表2)申請値における常時バックアップの織り込み(電力量)
(百万kWh)
25年度
26年度
27年度
25∼27年度平均
78
144
216
146
固 定 費
規制部門の
控除減
(固定費の増)
規制部門
の控除
離脱の際の固定費控除がなくなり、
その分原価が増加する。
(図表3)常時バックアップ収入の減に伴う固定費の増加影響額
常時バックアップ収入の減に伴う全系固定費
の増加影響
(A)
7.2億円
2:1:1法による規制部門の固定費配分比率
(離脱需要なしの場合)
(B)
44.022%
規制部門の固定費の増加影響
+3.1億円
※常時バックアップ電力量は、離脱需要に比例して拡大
※25∼27年度平均
(A×B)
離脱需要の織り込みの考え方について
16
○
○ 平成25年度以降の離脱需要については、料金値上げに伴い当社の料金水準が他社に比べ相対的に劣後する
平成25年度以降の離脱需要については、料金値上げに伴い当社の料金水準が他社に比べ相対的に劣後する
ことによる影響も考慮し、平成27年度断面で、中西6社計の離脱率2.5%程度(平成23年度)にまで、段階的
ことによる影響も考慮し、平成27年度断面で、中西6社計の離脱率2.5%程度(平成23年度)にまで、段階的
に離脱が拡大すると織り込んでいる。
に離脱が拡大すると織り込んでいる。
◇ 離脱需要の織り込み値
(百万kWh)
24年度
(推定実績)
25年度
26年度
25-27年度
平均
27年度
業
務
用
14
111
210
311
211
産
業
用
8
37
73
110
73
特定規模需要計
(0.1%)
(0.9%)
22
(1.7%)
148
(2.5%)
283
(1.7%)
421
284
注.( )内は特定規模需要に占める離脱需要の割合。
【参考1】自由化部門の料金水準(高圧標準メニュー) (円/kWh) 【参考2】新電力シェアの推移(電力量)
業務用
四
国
中西6社
単純平均
現行料金
新料金
現行料金
新料金
(97)
16.8
(105)
19.2
(97)
15.0
(106)
17.4
17.2
21年度
高圧B(産業用)
18.3
15.4
16.5
注1.当社における実績平均モデルでの試算値。(原単位:業務用250h、高圧B300h)
注2.( )内は中西6社の単純平均を100とした場合の指数。
注3.当社および関西電力、九州電力の新料金は、申請ベースの料金単価により算定。
新電力のシェア
(特定規模需要)
(参考)中西6社計
22年度
2.8%
3.4%
1.8%
2.3%
23年度
3.5%
程度
2.5%
程度
節電の定着の考え方について
17
○
昨夏は45万kWの節電効果があったが、昨年9月のアンケート調査結果による用途別の今後の節電継続割合
(=定着率)を用いて、用途別に定着した節電kWを求め、これを集計した31万kWを25年度以降の夏季に
おける定着した節電効果として織り込んでいる。
○ なお、全体での定着した節電率は69%となった。
◇夏季の最大電力における節電kWの算定
昨夏の節電kW
(A)
定着率
(B)
根拠
定着した節電kW
(A)×(B)
大口
▲16万kW
68%
政府アンケート調査(H24/9月実施:78社)
において、今後も同様の節電を継続する
と答えた割合
▲10万kW
小口
▲15万kW
74%
同上(回答数:128社)
▲11万kW
家庭
▲14万kW
76%
同上(回答数:1,000人)
▲10万kW
合計
▲45万kW
−
▲31万kW/▲45万kW = 69%
▲31万kW
電力需要想定における気温・うるう補正について
18
○
○ 電力量の需要想定にあたっては、過去の実績傾向を参照しているが、電力需要は夏季や冬季の気温に大き
電力量の需要想定にあたっては、過去の実績傾向を参照しているが、電力需要は夏季や冬季の気温に大き
く左右される。このため、気温が平年並み(過去30年間平均)とした場合の水準に実績を補正したうえで、
く左右される。このため、気温が平年並み(過去30年間平均)とした場合の水準に実績を補正したうえで、
このトレンドを用いて将来需要を想定している。同様に、うるう年の実績についても、365日ベースの需要へ
このトレンドを用いて将来需要を想定している。同様に、うるう年の実績についても、365日ベースの需要へ
補正し、想定に用いている。
補正し、想定に用いている。
○
○ 各年度の具体的な気温補正量やうるう補正量は以下の通り。
各年度の具体的な気温補正量やうるう補正量は以下の通り。
◇ 電力量
(億kWh,%)
H21年度
気温・うるう補正前
(再掲)節電影響
気温・うるう補正後
(▲ 4.2) (5.8)
275
-
注.( )内は対前年伸び率。
-
H23年度
H24年度
H25年度
H26年度
(▲ 2.3) (▲ 3.1) (▲ 0.2) (0.1)
291
-
(▲ 3.9) (3.5)
気温補正量
うるう補正量
H22年度
H27年度
(0.4)
H25∼27年度
平 均
(0.1)
284
276
275
275
277
276
▲ 5
▲ 10
▲ 9
▲ 9
▲ 9
▲ 9
(▲ 1.3) (▲ 2.8) (0.5)
(0.1)
275
(0.1)
275
(0.3)
276
285
281
274
276
1
▲ 6
▲ 2
▲ 2
-
-
-
-
▲ 1
-
-
-
▲ 1
275
▲ 0
【参考】気温補正およびうるう補正の具体的な手法
19
1.気温補正の手法
※1
○
○ 夏季および冬季を中心に、当該月の平均気温
夏季および冬季を中心に、当該月の平均気温 が平年値から乖離したことによる電力需要への影響量を算
が平年値から乖離したことによる電力需要への影響量を算
※2
定。具体的には、日々の平均気温と電力需要との関係から、気温が1℃上昇した時の電力需要の変動量
定。具体的には、日々の平均気温と電力需要との関係から、気温が1℃上昇した時の電力需要の変動量 (=
(=
気温感応度・kWh/℃・日)を求め、これを平均気温の平年差に乗じることにより計算。
気温感応度・kWh/℃・日)を求め、これを平均気温の平年差に乗じることにより計算。
○
○ 電力量実績からこの影響量を控除(=気温補正)することにより、気温補正後の電力量を算出。
電力量実績からこの影響量を控除(=気温補正)することにより、気温補正後の電力量を算出。
※1 四国4県の県庁所在地の平均気温の単純平均。
※2 夏季は気温上昇に伴う冷房需要の増によりプラス、冬季は暖房需要の減によりマイナスとなる。
◇ 23年度の例
(℃)
平年気温
7月
27.1
26.8
0.3
8月
28.3
27.8
0.5
9月
25.0
24.5
0.5
冬
12月
8.1
8.3
▲0.2
季
1月
5.7
6.0
▲0.3
2月
5.4
6.6
▲1.2
夏 季
平均気温
2.うるう補正の手法
平年差
電力需要への影響
平年を上回る高気温
に伴う冷房需要の増
+1億kWh程度
◇ 平均気温と電力需要との関係(23年8月の例)
(億kWh・日)
12
気温感応度
:0.03億kWh/℃・日程度
11
10
平年を下回る低気温
に伴う暖房需要の増
+1億kWh程度
9
25
26
27
28
29
30
31(℃)
これらの影響量を控除し、
平年気温ベースに補正。
○
○ うるう年は暦日数が1日多いことから、これによる電力需要への影響量を算定。具体的には、電力量実績
うるう年は暦日数が1日多いことから、これによる電力需要への影響量を算定。具体的には、電力量実績
に1/366日を乗じることにより計算。
に1/366日を乗じることにより計算。
○
○ 電力量実績からこの影響量を控除(=うるう補正)することにより、うるう補正後の電力量を算出。
電力量実績からこの影響量を控除(=うるう補正)することにより、うるう補正後の電力量を算出。
LNGプロジェクト選定プロセス・評価①
20
平成16年、当社ではLNGプロジェクトの具体的な選定を開始したが、導入にあたっては、一般的に必要な供給
安定性、経済性に加え、当社の状況から、契約数量の柔軟性、配船の確実性が重要な要素であった。
◇LNG導入時の当社の状況
既設石油火力の老朽化・温室効果ガス削減要求の高まりから、燃料費の低減にもつながるLNG火力の導入を決定
↓
ピーク対応電源である石油火力代替として導入するため、発電用必要量は少量。新たに開始するLNG販売事業の
販売量は不透明なものの、発電用を合わせて年間30∼40万t程度と予測
↓
LNGには巨額の設備投資が必要だが、上記の当社固有の事情により、最小限の投資に抑制
↓
・ガスタービン・コンバインドサイクル1ユニット+従来型1石油ユニットの燃料転換というミニマム構成
・タンクは最低限の1基、バースは近隣石油会社と共有
◇単一ソースか複数ソースか
単一ソース
複数ソース
・年間を通して計画的・安定的な配船が可能(タン
ク1基につき受入前はほぼ空にするため、安定配
船は極めて重要)
・品質が一定であり、タンク運用面でのリスクが少
ない
・年間を通じて安定的かつバランスのとれた配船が
組めるか不透明
・1プロジェクトあたりの契約数量が少なくなるた
め、価格条件が悪化するおそれあり
・タンクが1基であり、品位差のあるLNGの混合
貯蔵はタンクの安全運用面で問題あり
◇判断要素毎の評価
○供給安定性
○経済性
○契約数量の柔軟性
○配船の確実性
評価は次ページ
記載
LNGプロジェクト選定プロセス・評価②
21
供給安定性
・単一ソースに依存するため、供給安定性は最も優先すべき要素であることから、選定時に地政学的リスクの高
いところは除いた。
・新規プロジェクトは実績が無く評価しづらいことに加え、当社の導入スケジュールとのマッチングリスク有。
・既存プロジェクトの中には、国内向け需要の急増が予想される国や治安情勢に不安があるところもあり。
→ こうした中で、マレーシアは、国営石油会社ペトロナスのリードのもと、安定的な供給を実施
経済性
・新規プロジェクトは、需要開拓のため既存プロジェクトと比べ安値販売が期待されたが、選定過程で資機材高
騰等による開発コスト上昇懸念あり。
・既存プロジェクトは、お互いに他プロジェクトを見ながらの価格戦略であり、大きな差はないとの認識。
・既存プロジェクトでは、最初のプロジェクトの買主が、立ち上げに貢献したとして価格面で有利。
→ こうした中で、マレーシアからは、同国の日本向け平均価格での提案あり
契約数量の
柔軟性
配船の
確実性
・一般的には基本数量の10%程度であり、それ以上は価格に反映される。
・コンソーシアムは、コンソーシアム内での調整次第の面あり。
→ こうした中で、マレーシアからは、他のプロジェクトに比して基本数量の増量等で優位な提案あり
・新規プロジェクトは、実績が無いため不安あり。
・既存プロジェクトは、何れも実績は良好。
→ こうした中で、マレーシアは、特に豊富な自社船団を保有
◇検討対象プロジェクトの評価結果
供給
安定性
経済性
数量
柔軟性
配船
確実性
マレーシア
◎
○
○
○
総合的に最優秀ソースと評価
プロジェクトA
◎
○
△
△
数量柔軟性、配船確実性でマレーシアに劣後
プロジェクトB
△
○
−
○
国内向け需要の急増予想や治安情勢不安等、供給安定性に不安あり
プロジェクトC
△
○
−
−
新規プロジェクトであり、当社導入スケジュールとのマッチングリスクあり
資機材高騰等による開発コスト上昇のため、経済優位性が低下
プロジェクトD
×
−
−
−
地政学的リスクあり
評価
マレーシアとの当社LNG契約の優位性
22
・大口買主やコンソーシアムの交渉結果が応分に反映され、価格面で有利。
・一方、コンソーシアムのデメリットである買主間での調整は不要。
・契約更改時期の異なるものの平均であり、契約期間を通じ、全日本通関価格から極端に乖離するリスクを低減。
◇マレーシアと日本買主との契約内訳
契約先
最大契約数量
(万t/年)
A社
480
B社
260
その他
22
Ⅱ
(1995年)
コンソーシアム(4社)
210
その他
126
Ⅲ
(2003年)
コンソーシアム(3社)
68
その他
162
当社 他
188
プロジェクト
(操業開始年)
Ⅰ
(1983年)
複合
(プロジェクト非限定)
合
計
1,516
(出所) テックスレポート社「ガス年鑑2012年度版」を基に当社作成
大口買主やコンソーシアム等、
交渉力のある買主の価格交渉
結果が、当社価格にも反映さ
れており、当社単独交渉より
も有利
【参考】LNGプロジェクト選定時の需給環境
23
・平成16年のプロジェクト選定当時は、LNG需要の拡大を見込んで建設中・事業化検討中のプロジェクトが複数
存在しており、これらが順調に立ち上がれば需要に見合う供給量が確保される見通しであったが、中国や米国等で
輸入拡大の動きがみられるなど、状況次第で急速にタイト化する可能性もあると見込まれていた。
・なお、当時のLNG取引は長期契約が9割程度。
◇アジア地域のLNG輸入量(H15年)
◇選定時のアジア太平洋地域のLNG需給見通し
(万トン)
58
19
日本
韓国
5
20,000
台湾
18,000
(輸入相手国別)
18
インドネシア
16,000
12
7
マレーシア
7
ブルネイ 豪州
7
5
2
カタール UAE
60
◇当時の主要輸入国別LNG通関価格
H13年度
事業化検討中
プロジェクト
14,000
その他
0
10
20
30
40
50
(出所) BP統計、財務省貿易統計より当社作成
インドネシア
高需要ケース
低需要ケース
14年度
(百万t)
70
80
($/t)
15年度
224.8 (▲4.7)
245.4
(14.9)
258.3 (11.5)
マレーシア
235.0
(5.5)
225.1 (▲5.4)
241.6 (▲5.2)
ブルネイ
豪 州
227.5 (▲2.0)
229.9
(0.4)
217.6 (▲12.9)
225.5 (▲5.0)
234.7 (▲12.1)
243.8 (▲3.0)
229.2 (▲0.3)
226.9 (▲3.6)
カタール
235.3
(5.8)
222.2 (▲8.3)
UAE
(注)
( )内は各年度全日本平均との差
(出所) 財務省貿易統計
244.2 (▲2.6)
242.8 (▲4.0)
12,000
90
建設中プロジェクト
10,000
8,000
6,000
既存プロジェクト
4,000
2,000
0
H15年
H22年
H27年
(出所) 需要:日本エネルギー経済研究所
供給:各種情報等をもとに当社積み上げ
亜瀝青炭の利用拡大・経済性
(一般的な亜瀝青炭の特徴)
・発熱量あたり価格は安いものの、含有水分率が高く、ボイラーでの燃焼効率を低下させることなどから、
高発熱量の高品位炭と混炭して使用する必要がある。
・また、自然発熱しやすいため、在庫期間が長くならないような運用・管理が必要。
(当社のこれまでの取組み)
・当社は、平成14年度に亜瀝青炭導入し、以降高品位豪州炭との混炭使用を継続している。当社が利用する
亜瀝青炭は、低灰分、低S分であり、後処理コスト(廃棄物処理費等)の低減にも有効。
・高品位豪州炭と亜瀝青炭の価格差に注目しつつ、環境規制や発電設備の状況を踏まえ、更なる利用拡大の
可能性を追求してまいりたい。
24
諸経費の内訳について
25
・燃料購入価格における諸経費率は、重油・原油・石炭ともに7%、LNGが3%であり、いずれも全体に占
める割合は小さい。
・諸経費項目は、重原油における製油所経費,基地経費,内航費、石炭におけるコールセンター経費,内航費,揚炭
費、LNGにおける基地受入経費など。
このうち、石炭における揚炭費、LNGにおける基地受入経費については、減価償却費・租税等を除いた削減
可能な費用について、効率化を織り込み。
重 油
[62,841円/kl]
原 油
[66,807円/kl]
石 炭
[11,716円/t]
LNG
[73,560円/t]
原油/重油代(87%)
外航運賃(2%)
保険代(0.2%)
原油代(85%)
外航運賃(3%)
保険代(0.2%)
石炭代(72%)
外航運賃(11%)
保険代(0.1%)
LNG代
(基地持ち届け)
CIF価格 89%
CIF価格89%
CIF価格 84%
CIF価格 95%
石油石炭税
4%
石油石炭税
4%
石油石炭税
9%
石油石炭税
2%
諸経費
7%
諸経費
7%
諸経費
7%
諸経費
3%
製油所経費等
6%
基地経費等
4%
コールセンター経費
3%
基地受入経費
3%
内航費
1%
内航費
2%
内航費
2%
その他経費
0%
その他経費
0%
その他経費
1%
揚炭費
1%
その他経費
1%
・諸経費における
関係会社比率 0%
・諸経費における
関係会社比率 0%
・諸経費における
関係会社比率 15%
・諸経費における
関係会社比率 89%
石炭の輸送経費(大型専航船の経済性)
26
・当社は、ケープ型専航船「たちばな」を軸に据えつつ、それ以外は契約期間や契約始期等を多様化することで、
経済的かつ安定的な運航体制を構築している。
・最近における用船市況は、ケープ型(15万載貨重量トン級)、パナマックス型(7万同トン級)とも、新造
船の大量竣工に加え、中国向けの荷動き停滞により低迷し、コスト割れの水準にあるとみられる。このため、
基本的にコストベースで契約する専航船の運賃は、スポット用船する場合の運賃に比べ高くなっている。
・しかしながら、ここ10年の運賃を比較すると、市況が乱高下する中、専航船「たちばな」の運賃は低位安定
しており、その優位性は明らか。今後については、新造船の竣工量がピークアウトするとともに、老齢船の解
撤も進むことなどから、用船市況は上昇に向かうとみられている。
◇専航船「たちばな」の各年度運賃を100とした場合の当社運賃実績(豪州航路)
年度
H15
H16
H17
H18
H19
H20
H21
H22
H23
H24
専航船「たちばな」
100
100
100
100
100
100
100
100
100
100
「上記」以外
130
260
163
141
204
194
157
130
102
94
当社計
113
154
123
120
155
144
126
116
101
96
(注)豪州積地と当社揚地間の実績運賃(ドルベース)から算定
ケープ・パナマックス型用船市況の推移
($/日)
180,000
160,000
ケープ型(15万トン級)
140,000
パナマックス型(7万トン級)
平成24年度当社海外炭輸送実績
リーマンショック
120,000
69 %
100,000
80,000
60,000
31 %
新造船の大量竣工、
中国向け荷動き停滞
等により低迷
専航船「たちばな」
新造船で導入
40,000
「たちばな」以外
「たちばな」以外
(パナマックス型)
(パナマックス型)
20,000
0
H12
H13
H14
H15
H16
H17
H18
H19
H20
H21
H22
出所:クラークソン・リサーチ・サービス社発表の用船市況を基に当社作成
H23
H24
(年度)
専航船「たちばな」
専航船「たちばな」
(ケープ型)
(ケープ型)
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