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第171号 - 日本公認会計士協会北海道会
第 171 号 北海道CPAニュース 平成 22 年 1 月 5 日 発 行 (1) 所 日本公認会計士協会北海道会 札幌市中央区大通西 7 丁目 1-1 ダヴィンチ札幌パークフロント7F ℡:011-221-6622 FAX:011-272-6911 E-mail:[email protected] URL:http://hokkaido.jicpa.or.jp/ 発行人:会長 森 川 潤 一 編集人:広報委員会 委員長 柴 口 幹 男 函館の初日の出 監査の眼 Auditing Eye 昨年 11月、鳩山新内閣のもと行政刷新会議による事業仕分け作業が実施されました。公開の場において透明 性を確保しながら予算を見直すことができるという点では一定の評価を受けています。一方で、予算削減ありきに なると短期的視野での効率ばかりが重視され、中長期的視野での効果しか期待できないものは「無駄」認定が相 次ぐと懸念する声があります。 ともすれば相反する両者をともに満たす。我々の監査では、当然ながらリスク・アプローチの考え方に基づき監 査を効果的かつ効率的に実施しているはず。とはいえ…ワークライフバランスもそうですが、言うは易し、行うは難 しですよね。 (倉 知 直 美) 第 171 号 北海道CPAニュース 平成 22 年 1 月 5 日 (2) 新年明けましておめでとうございます。 日本公認会計士協会北海道会ならびに会員の皆様におか れましては、日頃から財務局の業務運営に関し、深いご理解 とご協力を賜りまして厚く御礼申し上げます。 さて、我が国経済は持ち直してきているものの、自律性に乏 しく、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にあり ます。また、北海道経済も一部に持ち直しの動きがみられるも のの、依然として厳しい状況にあります。先行きについては、 雇用情勢の一層の悪化や海外景気の下振れ懸念、円高やデ フレの影響など、景気を下押しするリスクの存在に留意する必 要があります。 こうした中、政府は、家計の支援により個人消費を拡大する とともに、新たな分野で産業と雇用を生み出し、日本経済を自 律的な回復軌道に乗せ、内需を中心とした安定的な経済成長 を実現するよう政策運営を行うこととしております。その具体策 として、昨年 12 月には、現下の経済・ 雇用情勢への緊急対応 と成長戦略への布石の 2 つの視点に基づき、雇用、環境、景 気を主な柱とした「明日の安心と成長のための緊急経済対策」 をとりまとめ、全力で取り組んでいるところであります。 また、特に金融面につきましては、景気が厳しい状況にある中、日本経済の支柱である中小・ 零細企業に金融 面での支援を行うことを通じまして、雇用の安定や景気の回復につなげていく必要があるとの考えに基づき、従 来より中小企業等に資金が円滑に供給されるよう各種施策を講じてきております。さらに、昨年 12 月には、一時 的に借り入れの返済に苦しんでいる中小企業や住宅ローンの借り手から申し出があった場合には、金融機関は、 できる限り貸付条件の変更等に応ずる等の臨時措置を定める「 中小企業者等に対する金融の円滑化を図るため の臨時措置法」が成立、施行されたところであります。 ところで、我が国の会計・監査制度は、近年急速に複雑・ 多様化しています。平成 20 年度から四半期報告制 度や内部監査報告制度が導入されました。また、国際会計基準に関する今後の議論の進展を踏まえ、会計知識 や会計関連業務の重要性はさらに増大していくことが予想され、適用に向けての体制整備も必要となってきてお ります。 金融資本市場に対する高い信頼を確保するには、企業財務情報の適正な開示が不可欠であります。会計・監 査の専門家として公認会計士が果たす役割は極めて重要であり、監査業界のみならず 経済社会の幅広い分野 で活躍することが期待されております。金融庁・公認会計士監査審査会では、日本公認会計士協会等の関係機 関と連携して、経済界への周知活動など公認会計士試験合格者が経済界で活躍しやすくなるような取組みを進 めてきているところであります。 当局としましては、引き続き北海道会の皆様とも十分な連携を図りつつ、適切な監査が行われるための環境整 備に努めて参りたいと思っております。 皆様方におかれましては、会計・監査の専門家として国民経済の健全な発展に寄与するという公認会計士の 使命を絶えず念頭に置きながら、高い倫理意識を保持し、その職責の重要性を十分認識し、より一層ご研鑽、ご 努力を重ねられることを心から願っております。 最後に、北海道会及び会員皆様の今後ますますのご繁栄とご発展を心よりお祈り申し上げまして、年頭のご挨 拶といたします。 第 171 号 北海道CPAニュース 平成 22 年 1 月 5 日 (3) 平成 22 年を迎え、北海道会の会員及び準会員の皆様に謹んで 新春のお喜びを申し上げます。 私が平成 19 年 7 月に会長に就任し、既に2 年半が経過いたしま した。この間、前執行部に引き続き公認会計士監査の信頼回復に 全力で取り組んでまいりました。企業を取り巻く経済環境が相当に 厳しい状況にありましたが、社会から公認会計士監査の信頼が問 われるような会計不祥事の発生もなく、これは、会員の皆様方のご 努力の成果であると受け止めております。また、平成 20 年 4 月以後 開始する事業年度から内部統制監査や四半期レビューがスタート しましたが、導入初年度を円滑に乗り切ることができましたのも、皆 様方のご努力によるものであり、深く敬意を表する次第であります。 他方、昨年、会員によるインサイダー取引や監査情報の漏えい等 の法令違反事件が発覚し、監査事務所への自己点検の要請や研 修の充実等により、再発防止に取り組んできたところであります。こう した事件は、公認会計士監査の原点であるモラルが問われるだけ に、再発防止への取組みを引き続きお願いいたします。 さて、昨年 6 月 30 日に企業会計審議会から「我が国における国際会計基準の取扱いに関する意見書(中間報 告)」が公表され、本年 3 月期から一部の上場会社の連結財務諸表を対象に国際財務報告基準(IFRS)が任意適 用され、強制適用については、2012 年に判断されることになっております。現在、世界の 100 か国以上の国が IFRS を導入又は導入方針を表明しており、会計基準の国際的統一化は現実的なものとなりました。また、民主党 政権の下、地方分権や財源の地方移譲等の方針が示されており、公会計制度改革について、本格的な議論が 展開できる環境となってまいりました。他方、米国ではオバマ政権が、我が国では鳩山内閣が誕生し、CO2 削減 について積極的な方針が公表され、地球温暖化問題が大きく前進しております。こうした情勢の下、企業情報と して、環境情報の開示が本格的に検討課題に上ることが期待されております。 協会は、このような環境変化に適切に対応するために、監査対象会社の経営者が監査人の選任議案の決定 権限を有し、監査報酬を決定するという 「インセンティブのねじれ」問題等の解消のための会社法の改正、国際公 会計基準と整合性が確保された公会計基準の設定、さらに、著しく増加した試験合格者への対応等を踏まえた 現行試験制度の見直しについて積極的に意見発信してきました。そして、こうした課題に協会が適切に対応でき るには、協会組織の自主規制機能の強化が重要であるということから、地域会を含めた協会組織及び財政構造 の見直しにも取り組んできております。 現執行部は、公認会計士業界を取り巻く環境変化に適切に対応するため、残された任期 6 か月間を全力で取 り組んでまいります。今後とも引き続きご理解ご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。 第 171 号 北海道CPAニュース 平成 22 年 1 月 5 日 (4) 会員の皆様明けましておめでとうございます。ご家族で健やか な新年を迎えられたことと心よりお慶び申し上げます。 昨年はこの紙面で公認会計士の試験合格者が初めて 3,000 人を超えたとお 話ししましたが、平成 21 年度の公認会計士試験 の合格者は昨年を大幅に下回り 2,000 人弱と公表されておりま す。さらに深刻なのは試験合格者のうち就職できない方が相当 数いらっしゃることです。協会本部も就職問題協議会を設置し各 種対策を、更に試験制度の改革についても検討を開始しました が、まだ先行きは不透明な状況にあります。なお実務補習所の 運営体制は従来の協会での運営から、(財)会計教育研修機構 へ移管され平成21年12月以降新体制で運営が開始されており ます。 私ども執行部も3 年の内 2 年半が経過し残すところ 6 ヵ月とな りました。今年度の事業計画においては、従来の基本方針に加 え、会務の活性化に向け、会員の会務への参加促進と委員会活 動見直しに努めるとの方針を掲げ、さらに当事業年度の重点施 策として 1.中小規模監査事務所の支援体制の確立、2.PTの 検討内容の委員会への移管と委員会活動の実施、3.東北会と の交流会の実施を掲げました。これらの活動につきましても既に実施されているものもありますが、残されたもの につきましては残された6 ヵ月に出来るだけ実施して参りたいと考えております。 継続的専門研修制度につきましては、昨年 2 月に大手監査法人を除く会員に対して履修単位の達成に向け てお知らせ(履修状況の報告含む)を発送致しました。お陰様を持ちまして平成 21 年 3 月期の履修単位の達成率 は 13 地域会のうち上位の成績となっております。今年度につきましても前年度と同様な方法で会員各位への通 知を考えております。新制度へ移行の年であり会員各位におかれては単位の履修方法について再確認をお願 い申し上げます。 中学生向けのハロー!会計、高校生、大学生向けの公認会計士制度説明会につきましても、平成 21 年 4 月以 降も実施して参りました。ただ平成 21 年 11 月の公認会計士試験合格者の状況がこれらの制度に暗い影を落とさ ないことを願わずにはいられません。 ガバナンス改革が進行している中で、北海道会においてこの 2 年間アセスメントを受け更なる活性化に向け努 力していかなくてはならないと考えております。各種活動については会員のご協力を得ながら実施しておりますが、 監査業務の品質管理が求められる中、全体として会員各位の会務への参加が少なくなっている傾向にあるので はないかと考えております。今後とも会員各位のご協力を切にお願い申し上げます。 協会本部においては、現在ガバナンス改革を引続き実施中であります。当面の課題が財政構造の改革であり、 まもなく協会本部から方針案が公表されると思います。会員各位におかれても積極的に議論に参加されることを お願いするところであります。 監査業務におきましては国際財務報告基準(IFRS)の動向が注目されております。金融庁の企業会計審議会 は「 我が国における国際会計基準の取扱について(中間報告)」を公表し、このなかで任意適用の時期、任意適用 の対象、強制適用の時期を公表しました。又 IFRS の導入に当たり民間レベルが主体となり取組むべき課題への 対応として IFRS 対応会議が 7 月 3 日に発足しております。 一方、公会計の分野においても、政権交代に伴い、地方公共団体の財政状況に関連し公会計の基準の問題 が注目されてきているのではないかと考えられます。地方公共団体の財政健全化法の関連から、北海道会にお いても個別外部監査の業務を昨年実施しており今後新たな業務としての関心が持たれております。 最後になりましたが平成 22 年が会員の皆様並びにご家族にとり最良の年となりますよう心より御祈念申し上げ 年頭のご挨拶と致します。 第 171 号 北海道CPAニュース 平成 22 年 1 月 5 日 (5) Around 60( あら 還ミニ 総括) 谷 本 雄 司 謹賀新年 いつのまにか干支も5 回廻り、3 月には 60 歳、還暦とかいうやつが迎えてくれます。人の人生 500 字程度にま とめてくれとは 、広報委員長も無理難題と思ったら、ただの新年の挨拶依頼で一安心。でも、せっかくなので会計 士業界に入って(当時 29 歳)からの約 30 年、ちょっとだけ総括。 大学卒業後なんとなくサラリーマンになったが、勤まらず、会計士の勉強を始める。 学生時代勉強しなかったので、受験勉強が楽しくこれまでの人生で一番勉強したかも。 運良く合格、外資系の共同事務所に入るも飛び交う英語に挫折、札幌に戻り地元の監査法人へ、その後大手 監査法人との合併(一応対等)、そこには最初入った外資系共同事務所も参加していて、バツの悪い思い。能力 はともかく一生懸命頑張ったことには合格点。一段落ついてホッとしていたら、協会から、監査委員(公務員)の話 があり、目新しいことで興味を持ちチャレンジ、現在に至る。 業界でのこれまでの私は、クライアントの監査担当者の目にどのように 映っていたのでしょうか 、商社、メーカー、 卸・小売、運輸・ 流通、金融等々、見ること聞くこと新鮮で質問攻め、「こいつバカか」 「会計士って、なにも知らな いの」ってとこでしょうか? それでもこちらが何を聞きたいのか、その意を汲んで辛抱強く、真面目に答えてくれ たような気がします。そして、私は私なりに随分と成長させてもらいました、いや育ててもらったと云った方が適当 かも知れません。すべては、運良く試験に受かり、優しく穏やかな監査担当者、諸先輩、同僚に恵まれたお陰で あり、この会計士業界に感謝です。 以上、駆け足での総括、今のところおおむね満足ということで、個人的には、「 おめでたい話」でした。 …という ことで、これからもどうぞよろしくお 願い致します。 新 春 随 想 中 川 健 蔵 今年は寅年で、私は満 83 才の年男ということになりました。日々体長を整え乍ら身の丈にあった範囲で仕事をし ているこの頃です。 大正末期(1926 年)に生を享け同世代の人々も少なくなって、いささか寂しさを感じますが、与えられた命を出来 るだけ全うしたいと念願しております。 今日の激動する社会の中にあって、グローバリゼィションが各界に押寄せ、私共の業界でも IT を始め、監査の 品質管理や IFRS の波が迫って来て余りにも学習することが多くなっています 。これからは 更に公的分野も拡がっ て、CPA の社会貢献が求められる時代になることと思われます。 ところで、過日ある牧師先生からインドのマハトマ・ガンジーの碑文を紹介して戴き、大いに感銘を受けました。 「七つの社会的罪」 としてあげられた中で、とくに次の二つが印象的でした。 一つは、Wealth Without Work であり、いま一つは Commerce Without Morality です。 21 世紀を担う会計士の方々、特に若い方々がその使命を自覚し、夢と希望をもてるような 社会の到来を切に期 待しております。 第 171 号 北海道CPAニュース 平成 22 年 1 月 5 日 (6) 還 暦 ? 中 島 逸 史 今年の歳男であることから、協会より原稿を依頼され、「 還暦」を全く意識しておらず少し面喰っているのが正直 な気持ちである。 そういえば、親父が、還暦を第 2 の職場で迎えていたことを思いだし自分がその年になっていることに愕然とす る思いである。 歳とともに頭も体も確実に老化していることは、自分でも認識しているつもりであるが思考回路は、若い時と変 わらないようである。このことは、変化に柔軟に対応できていない証拠かもしれない。また、老人が怒りっぽくなる のは脳の機能低下により、10 歳の子供と同程度にしか感情コントロールができないことによるそうである。 わが身を振り返って、その兆候がないような気がしないわけではない。 人生 80 年、まだまだというけれど、体が言うこと聞かなければ何もできない。 これからの日本の高齢化をおしすすめる一人になると思うと、せめて健康でいることが社会に対する儀礼かもし れない。 今年も、健康ですごせることが、最大の幸せであること噛みしめ、仕事?に趣味にかかわりたいと思う昨今であ る。 - 外タレ 松 浦 浩 一 郎 12 年ぶりの年男である。前回の原稿依頼はスルーしたので、今回は観念してパソコンの画面に向かっている。 我が会計業界も世の中の動きに呼応して激変のここ10 年程であった。会計ビックバンに始まり、国際会計基準へ のコンバージェンスに向けた一連の改正、そして遂にはI FRS そのものの適用という 展開を見せている。会員の皆 様には又その話かという話題なので、会計の話は経営財務等の専門誌新春号の巻頭ページに譲ることとする。さ て、前回の干支以降個人的に想いの深いものは、海外のミュージシャンとの再会である。それはライブという生の ステージで会えたことである。学生の頃夢中だった雲上人の外タレ(当時はこう呼んでいた。)が私の前で動画とし て現れたのだから、正に感無量である。当時はミュージックビデオなどもなく唯一雑誌に掲載されている写真のみ が彼らの顔や衣装を知る機会であった。そのような理由で特に札幌でのライブは可能な限り足を運んだ。第一弾 は、月寒ドームでの TOTO であったように 記憶している。そのライブはスタジオ録音の音と遜色なくパーフェクトな 演奏であり、アマチュアバンドがコピー出来ないグループの一つであったことを再認識させてくれた。完璧。その 後は、新宿コマ劇場でのクィーンのミュージカル(コピーバンドによる演奏、スクリーンで本物登場)も圧巻だった。 メンバーのお許しが出ただけのものはあり、その演奏はお墨付き。やはり生演奏は違う。感激。続いて、札幌ドー ムでのイーグルスの公演だった。TOTO もそうであったが、彼らは大体 50 代半ばから60 代である。が、その輝き は全く失っていなかった。代表曲であるホテルカリフォルニアのイントロが始まったその時、見事にチューニングさ れた 12 弦ギターの音色に鳥肌が立ったのを今でも覚えている。ドンヘンリー のハスキーなボーカルはいつ聴いて も良かった。凄い。その翌年だったと思うが、あのエアロスミスが来道した。イーグルスもそうであるが最初で最後 の道内公演と思ったので、迷うことなく出かけた。初めて買った LP が彼らの ROCKS というアルバムだったので、 思い入れもひとしおであった。スティーブンタイラーのしゃがれ声、ジョーペリーの燻し銀の渋さは健在であった。 最高。字数も 900 字を超えたようなので、最後に。音楽雑誌への投稿記事みたいになってしまい、音楽に興味の ない方にはこれほど退屈な文章はなかったと思われるが、お許し願いたい。興味のある方へ、この続きは 12 年後 に。今度は、ロンドンのパブにて音楽談話で大いに盛り上がった話でも書けたらいいなあ。(TOEIC の点数 UP が 必要だが。) 第 171 号 北海道CPAニュース 平成 22 年 1 月 5 日 (7) 皆様こんにちは。新日本有限責任監査法人の吉田周史です。2009 年 4 月に帰国するまでの2 年間、J I CA(国 際協力機構)のボランティア(青年海外協力隊)の一員として活動をしてまいりました。帰国後は現職場で激変する 業界の荒波に揉まれて、楽しく仕事をさせて頂いております。 今回はもの珍しいという理由から、私のボリビアでの経験を書け、と仰せつかりましたので 2 年間の思い出話を 書いてみたいと思います。 ● まず、ボリビア全体及び 2 年間生活していた地域の気候や 文化の紹介です。 ボリビアは南米大陸中央部の内陸国で、国土の約 40%がアン デス山脈の高地・渓谷部から成り、首都ラパスは富士山山頂と ほぼ同じ、標高 3,700m に位置します。私の任地、パンド県コビ ハ市はボリビアの北の端、ブラジルとの国境に位置する人口 5 万人程度のジャングルに囲まれた小さな街です。アマゾン川流 域の亜熱帯気候に属し、乾季(5 月∼10 月)・ 雨季(11 月∼4 月) の区別はあるものの、年中通して高温・多湿の常夏です。 ボリビア国全体としては南米一先住民(インディヘナ)の人口 比率が高く、その伝統的な文化(民族衣装・生活様式・音楽・踊 り)が未だ色濃く残っているのが魅力と言えます。 ↑ 生活していた近隣の民家 ← ボリビアでの同僚の民家 第 171 号 北海道CPAニュース 平成 22 年 1 月 5 日 (8) ● 活動や生活についてです。 任地では経済・市場調査隊員としてパンド県庁の 生産開発局に所属し、県内住民の生活水準向上を 目的とした収入向上・雇用拡大・健康衛生状況改善 等の為のプロジェクトの立案・遂行のお手伝いをする ことがその任務でした。任地の人々(職場の仲間、友 人、住居賃借先の家族)は当初から、スペイン語によ るコミュニケーション能力に劣る私を暖かく迎え入れ てくれ、彼らのお陰で毎日充実した楽しい生活を送 ることが出来ました。 任地での毎日はまさに南国楽園生活。皆、家族や 友人と過ごす時間をとても大切にし、ゆったり・のん びりした時間が過ぎて行きます。南米全体に共通す るおおらかな人々の性格に、南国生活特有のゆった り感が輪をかけているのでしょうか 、私にとって、とても心地の良い生活でした。その反動で、日本社会への復帰 に当たっては苦労を強いられておりますが・・・・ 。 赴任から約 1 年半経った頃に任地での政治的混乱を主因として発布された戒厳令により私自身約 4 ヶ月間、 自宅に帰れなくなると同時に、この非常事態を通じて多くの知人・友人が自身の生活に悪影響を被り、街全体か ら活気が無くなる、という 悲しむべき経験もしました。 ● 最後に 帰国前には街の状況は安定を取り戻しましたが、日本で生活する今、少しでも早く元の活気ある任地に戻って くれることを祈らずにはいられません。非常に貴重な2 年間の経験を私に与えてくれた全ての人々(日本での職場 の方々、家族、友人、ボリビアでの仲間達…)に感謝しつつ、終わりにします。 以上、貴重な紙面に長々とくだらない話を書かせて頂きました。最後までお付き合い頂いた方、ありがとうござ いました。 ↑ ボリビアでの同僚達 第 171 号 平成 22 年 1 月 5 日 北海道CPAニュース (9) 秋の親睦ゴルフ大会が 9 月 26 日(土)、滝のカントリークラブにて行われました。 大会の当日は、6 時半という 早い時間のスタート でしたが、爽やかな秋の天候に恵まれ、ゴルフを堪能した後も、 午後をちょっと過ぎたばかり、家に帰ってからも充実した時間を過ごしたことを思い出します。 私自身は、数年振りにゴルフを再会し、この大会が7 回目のラウンド、ちょうどゴルフが楽しい盛りであったことも あり、「今回は参加者が少ない・・・、ニアピン・ ドラコンを取りまくり、そしてダブルぺリアが上手くハマればひょっと して優勝かも・ ・ ・」 という期待(妄想?)を抱いていたのですが、終わってみれば、ちょうど前を回っていた川崎先生、 石丸先生、山谷先生の足元にも及ばない、という結果でありました。 私は、酒井先生、上田先生、そして当日に飛び入り参加の田中新一先生と2 組目でしたが、ただ単に思い切り 振り回す私のスタイルが悪影響したのか、総じてスコアメイクというよりは、大会の趣旨でもある親睦を深めることに 意義があった楽しいラウンドであった様に思います。今後も継続的に参加したいと思った次第です。 ただし、今回の参加メンバーで、若手と言えるのが、田中祥孝先生、富樫先生と数少なく、北海道会の会員も 増加しているはずですので、もう少し、若手も参戦しては如何でしょうか。結構、楽しいですよ。 最後に、色々と労をとって頂いた厚生委員長の上田先生、有難うございました。 順 位 優 勝 準優勝 3 位 4 位 5 位 氏 名 川崎 毅一郎 大石 一良 石丸 修太郎 山谷 隆史 田中 祥孝 東 41 43 49 43 50 中 39 43 42 44 49 ★ベスグロ GROSS 80 86 91 87 99 H.D.CP 8.4 12.0 16.8 12.0 24.0 川崎 毅一郎 NET 71.6 74.0 74.2 75.0 75.0 80 第 171 号 平成 22 年 1 月 5 日 北海道CPAニュース (10) 9 月 28 日、今年もボウリング大会が開催されました。参加者は 22 名、2 ゲームでの合計得点を競う個人戦が行 われました。私は、3 年目にして初めて参加しましたが、女性はハンデを 30 ずつつけていただき、1 ゲーム目は 156、2 ゲーム目は 155 というなかなかの好成績で、3 位という 結果に大変満足しました。1 週間前にこっそり練習し た成果が出たようですが、練習時よりずっと良い成績でした。 同じレーンだった方々とはストライクが出るたびにハイタッチをするなどして盛り上がりましたし、また他のレーン でも拍手や「ワァー」、「 オー」、「 アー」 といった声が上がっておりましたので、連帯感のあるボウリング大会ができ たと思います。 ボウリング大会の後はというと、ボウリング会場と同じ建物にあるカラオケ屋で懇親会と成績発表が行われました。 カラオケ屋でしゃぶしゃぶを食べるという一風変わった懇親会でしたが、普段接する機会のないような先輩方とお 話することができて、とても有意義な時間を過ごすことができました。そして、今回の成績発表は最下位から順に されました。1 位と2 位の名字が同じというミラクルもあり、成績発表もなかなかの盛り上がりでした。 このような会を開催していただき、ありがとうございます。来年はさらにスコアを伸ばせるよう練習しておきたいと 思います。 順 1 2 3 4 5 位 位 位 位 位 位 氏 村上 村上 齋藤 大野 米倉 名 義和 康二 真希 悟 弘之 1G 167 176 156 137 138 2G 163 137 155 172 170 合計 330 313 311 309 308 ★ハイゲーム 村上 康二【176】 第 171 号 北海道CPAニュース 平成 22 年 1 月 5 日 (11) 平成 21 年 12 月 4 日に北海道会忘年会がサイバーシティビル「 北○」にて行われた。私は今回忘年会初参加 だったので少々緊張し参加した。今回の忘年会での私の一番の楽しみはビンゴ大会であった(諸先輩方とのお話 も楽しみであったが…)。というのも、この景気の影響が私の財布を直撃してしまい(景気のせいではなく私の無駄 使いの影響である)年の最後は景気の良い出来事で今年を締めくくりたいと考えていた。しかし、人生そんなにう まくはいかず、ビンゴ大会で 1 等を狙うも、リーチもかからず、当る気配は全くなかった。周りの方々のリーチの宣 言に戸惑いを覚え、焦る自分、結局、ビンゴのコールはできず 、ヤキモキした気持ちと残念賞(銅賞だったかな? ?)だけが残され、ビンゴ大会は締めくくられた。 何はともあれ、あっという間の有意義な 2 時間を皆様と過ごさせていただきとても幸せいっぱいであった。 一年間お疲れ様でした。来年もよろしくお 願いします。 第 171 号 北海道CPAニュース 平成 22 年 1 月 5 日 (12) 平成 21 年 12 月 9 日の午後 6 時半より札幌グランドホテルにおいて、平成 21 年度の公認会計士試験合格者 の東京実務補習所札幌支所の入所式と懇親会が、25 名の合格者の参加のもとで開催されました。一般財団法 人会計教育研修機構としての第 1 期生の入所です。 入所式は齊藤運営委員の司会のもと、寺嶋運営委員長の挨拶に始まり北海道会の森川会長が挨拶されたあ と、実務補習生2009 年期生を代表して日浦康介さんが力強く入所の辞を読み上げ、舟橋の閉式の辞で終了しま した。 引き続いて会場を変えて行われた懇親会では、坂野常任幹事の司会で始まり、籏本相談役がお祝いの言葉 を述べたあと酒井副会長の祝杯の音頭により開宴されました。入所式と懇親会を通じて、どなたの挨拶にも共通 しておりましたのは、未就職の合格者に対する配慮と励ましの言葉でした。 懇親会の会話の中にも思い出話などがありましたが、先輩同輩の皆さん、若い時代にそれぞれ色々な苦労が あったことを、しみじみ感じました。懇親会には当然、未就職合格者も参加しておりましたが、自己紹介も元気よく 皆さんとても明るいので少し安心しました。 懇親会は髙野副会長の乾杯でお開きとなりましたが、宴が終了しても参加者がしばらく会場を去らないという、 これまでに見られない現象もあり、とても良い懇親会だったと思います。 第 171 号 平成 22 年 1 月 5 日 北海道CPAニュース (13) さて、平成 21 年役員選挙につきましては、12 月 10 日に各役員候補者の届出がいずれも定数内で最終的に 確定し、その結果、役員選挙規程第 28 条の規定により投票を行わず、下記のとおり候補者全員を当選者と決定 いたしました。 なお、現在の役員の任期は、平成 22 年 6 月の北海道会総会までとなっております。 ● 新役員名簿 【任期:平成 22 年 6 月の北海道会総会∼平成 25 年 6 月の北海道会総会】 (五十音順) 役員の種別 選挙区 会 長 全 区 副会長 全 区 氏 ◎酒井 純 髙野 一夫 ◎秋田 英明 道央地区 幹 事 監 事 名 ◎廣瀬 一雄 ◎藤江 正祥 ◎山田 高規 ◎天羽 浩 ◎石川 信行 ◎石若 保志 上田 恵一 北澤 元宏 ◎後藤 道博 齊藤 寿徳 竹内 弘雄 田中 祥孝 ◎寺嶋 典裕 富樫 正浩 ◎水野 克也 道北部会 ◎西 俊輔 道東部会 ◎秋田 勝利 全 区 ◎太田 武司 ◎川上 洋司 (注) ◎印は新役員を示す。 新 業務職員のご紹介 3 年間、実務補習所でご尽力をいただいた根本まゆみさんが、平成 21 年 12 月 31 日をもって退職されました。大変ご苦労様でした。これからも健 康に留意され、ますますのご活躍を祈念します。 後任として、大西未佐子さんが平成 21 年 11 月 16 日付で業務職員とし て入社しました。引き続き、実務補習所の業務のご支援・ご協力を賜ります よう、よろしくお 願いいたします。 第 171 号 平成 22 年 1 月 5 日 北海道CPAニュース (14) ① 出身地(都道府県名) ② 所属事務所 ③趣 味 ④ 好きな言葉 ⑤ ひとこと(自己 PR 等) ① ② ③ ④ ⑤ おがさわら いちろう かなざわ ひより 小笠原 一郎 金澤 日和 北海道伊達市 あずさ監査法人 札幌事務所 ゴルフ・ フットサル 『努力は必ず報われるとは限らない』 ゴルフとフットサルのお誘いなら万難を排して 参加したいと思っておりますので、気軽に声を かけてください。 ◇ 転 員 岡田 友香 (平成 21 年 10 月 22 日) ◇ 転 員 池田 裕一 (東京会より 平成 21 年 10 月 1 日) 新日本有限責任監査法人 札幌事務所 出 準会員 碓井 孝介 (東京会へ 平成 21 年 11 月 25 日) 準会員 萩原 康宏 (東京会へ 平成 21 年 11 月 25 日) 会 員 夏目 達郎 (東京会へ 平成 21 年 12 月 4 日) ◇ 弔 会 開催日 平成 22 年 1 月 8 日(金) 会 場 札幌グランドホテル 新春全国研修会 (本部主催 衛星放送) 入 会 北海道 あずさ監査法人 札幌事務所 読書・ お菓子作り 謹厳実直 周りから信頼される会計士となるよう、日々精 進していきたいと思います。 新年交礼会 (北海道会主催) ◇ 新入会 会 ① ② ③ ④ ⑤ 開催日 会 場 平成 22 年 1 月 21 日(木) 1 日間 札幌:札幌後楽園ホテル 4 階「桜の間」 旭川: 旭川リサーチセンター 交流サロン室 帯広: 帯広大谷短期大学 401 教室 ※ 詳しくは『CPE LETTER12 月号』参照 IT 研修会 (北海道会主催) 開催日 平成 22 年 1 月 22 日(金) 会 場 札幌後楽園ホテル 品質管理研修会 (中小監査事務所連絡協議会・北海道会主催) 開催日 平成 22 年 2 月 5 日(金) 会 場 札幌グランドホテル マージャン 大会 (北海道会主催) 慰 員 柴口 幹男 氏 ご尊父 柴口 宗次 様 平成 21 年 11 月 25 日 ご逝去 86 歳 開催日 平成 22 年 2 月 5 日(金) 会 場 ハートランド 学校法人監査研修会 (北海道会主催) 開催日 平成 22 年 2 月 19 日(金) 会 場 札幌グランドホテル 租税研修会 (北海道会主催) 開催日 平成 22 年 3 月 2 日(火) 会 場 札幌グランドホテル 第 171 号 北海道CPAニュース 平成 22 年 1 月 5 日 (15) 第 171 号 北海道CPAニュース 平成 22 年 1 月 5 日 (16) 北海道会の皆様へ 公認会計士協同組合創立 50 周年記念式典 並びに祝賀会開催のご案内 公認会計士協同組合 (TEL 03―3515―8960) 公認会計士協同組合は、創立 50 周年の記念行事を次の要領で行いますので、ご案内申し上げます。 【記念式典及び祝賀会】 日 時 平成 22 年 2 月 6 日(土) 午後 2 時∼午後 5 時 場 所 ホテル グランドパレス4階 「 ゴールデンルーム」 (東京都千代田区飯田橋 1-1-1) 会 費 5,000 円 【記念紙の発行】 「協同組合ニュース50 周年記念特別号」 (協同組合 50 年史)の発刊 【図書購入券の贈呈】 「創立 50 周年記念図書購入券 5,000 円」を贈呈 詳しいご案内は「 協同組合ニュース新年号(平成 22 年 1 月 1 日発行)」に記載いたします。 編 集 後 記 昨年の流行語大賞は「政権交代」でした。流行語 と言うには少々違和感もあるのですが、どの様な分 野にも交代や変化、改善は必要とされるものです。 時には朝令暮改も勇気ある決断と言えるでしょう。 先月、実務補習所に難関を突破した新入所生を 迎えることができました。一方で就職環境は厳しさを 増しているようです。金融庁は、数年前に改正された 公認会計士試験制度を見直すとしていますが、経済 社会に貢献し得る若き有能な人材が、制度改正の荒 波に翻弄されて良いものかと考えさせられます。 (北海道会事務局長 工藤 秀人)