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第7回 奈良市緑の基本計画市民懇話会

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第7回 奈良市緑の基本計画市民懇話会
第7回 奈良市緑の基本計画市民懇話会
●日
時:平成20年9月16日(火)
●場
所:奈良市役所
●参
加
北棟5階
午後6時30分から午後9時
第21会議室
者
【市民懇話会委員 (50音順)】
・岡本胤継 ・桑垣百合子
・田幡隆英 ・佃 直樹
・鉄田憲男
・中川 徹 ・橋本光男
・丸山国隆
・村上清二郎 ・山本素世
【アドバイザー】
・室賀泰二
【事務局】
・都市計画課、公園緑地課
・(株)総合計画機構
【次 第】
1.開 会
2.昨年度のまとめについて
3.今年度のスケジュールについて
4.西部丘陵地地域の緑の問題点・課題等
について意見交換
5.その他
6.閉 会
1.開会
・ 懇話会での意見は年内に取りまとめる必要があるので、今回を除くと年内は 3 回で懇話会と
しての取りまとめに向けて議論を進めていただきたい。まとまらないようであれば、会議の
回数を増やすこともありうる。
2.内容
■昨年度のまとめについて
<事務局説明>
・ 昨年度の策定委員会、市民懇話会の議論を受けて、緑の基本計画の形にまとめたものを資料
として配布しているので、目を通して意見があれば出していただきたい。
・ 策定委員会での意見を受けて、緑の基本計画では奈良市を 3 つの地域に分け、課題を整理し、
方針を定めることにする。
・ 市民懇話会では、特に西部丘陵地地域の緑の保全・創出について、市民を巻き込んでの活動
をどう展開していくかを中心に議論していただきたい。
■スケジュールについて
<事務局説明>
・ パブリックコメント 2 月実施に向けて、年内に計画案をまとめる必要がある。懇話会での議
論も年内に取りまとめていただきたい。
・ 現地視察については、あやめ池跡地を予定しているが、懇話会での議論の内容によっては西
部丘陵地地域の別の場所を視察することにしてもよい。
■西部丘陵地地域の緑の問題点及び課題等について
<室賀アドバイザー>
・ 今回配布資料は次回までに読んでおいてもらいたい。
1
・ 懇話会では西部丘陵地地域の緑について、政策の提案をしていきたい。
・ 緑には、窓辺の花、ベランダ~門周り・外構、庭~街路樹、駅前、公園、学校~里山、奥山、
と身近なものから遠くのものまで様々なレベルの緑がある。ここでは、庭から街路樹、駅前、
公園、学校の身近なレベルで議論してはどうか。
<委員意見>
《西部丘陵地地域で重要な緑》
・ 西部地域は、近鉄けいはんな線ができて利便性は高くなったが、一方で緑は破壊されている。
近鉄沿線の緑の破壊が進まないよう歯止めをかける必要がある。また UR 都市機構の鶴舞団
地の建て替え計画が進んでいるが、建て替えで新しくなるまちの緑がとうなるか、建物が高
くなることで眺望がさえぎられるのではと心配である。
←鶴舞団地の建て替えに関して地元説明会を開いたが、道路についての意見が多く、眺望に関
する意見は出てこなかった。このあたりでは春日山の遠望はあまり意識されていないのかも
しれない。(事務局)
・ 西部地域は住宅地であるが、まだ山も残っている。住んでいる人にとっては緑がなくなるこ
とにはなるが、開発と折り合いをつけていくことが必要ではないか。荒れた竹やぶのような
緑はなくなってきれいになったほうが良い。地価も高い西部地域では、緑はぜいたくで、家
の周りにはそれほど必要ではなく、遠望する生駒の山並みの緑のほうが大切だと感じる。
・ 西部地域の緑としてため池が重要である。10 数年前に富雄川があふれて富雄駅のホームまで
水に浸かったことがあった。開発でため池をつぶしてきたことが原因になっているのではな
いか。
←ため池とその周辺の緑の保水力は、治水や都市防災上重要な機能がある。そのような視点か
らも、まちなかの緑の保全は重要である。(室賀アドバイザー)
・ 新しい住宅地ができることにより、住民の癒しとなっている緑が減っていくことが気がかり
だ。
←生態系としての視点からの緑の保全も重要である。開発については、全国的な人口減少傾向
の中で、奈良市の人口は今以上に増える必要があるのか、これからは人口減少を前提に考え
たほうがよいのではないか。(室賀アドバイザー)
・ 歩行者には夏日陰となる緑が求められている。
←街路の緑は、街路そのものの緑(街路樹など)とその周りの近景となる緑の両方を考える必
要がある。(室賀アドバイザー)
《緑の保全・管理》
・ 西部地域は都市計画道路の整備が進み、開発されて便利になったが、緑は減った。しかし住
民意識調査では緑についてある程度満足している。これは無関心の表れではないか。
「荒れた
竹林はいらないが快適な緑はほしい」ではなく、荒れた緑をきれいにしていくことが必要だ。
←自然を荒れたままにせず、本来あるべき姿に再生するために、人の手を加えることが必要だ。
保全と放置は違う。また無関心層をなくしていくことが重要である。
(室賀アドバイザー)
・ 奈良市の緑で問題を感じるのは、街路樹と近隣公園と、手入れされていない家の周りや庭の
緑だ。新たな緑を作るのも大切だが、今ある緑をシステム的にどう維持していくかが重要で
ある。行政任せではできないし、自治会だけでもできない。近くの竹林が荒れていれば何か
アクションを起こすことが必要だ。
2
・ 庭や生垣の剪定は、自分でできればよいが、頼むとお金がかかる。コストがかからないやり
方でないと緑を増やしきれいに維持することは難しい。
・ 住民は手入れをせず放置することは許されないという意識が必要だ。個人のものではあるが
空家や独居老人宅で手入れできなくなった庭の緑をどうにかできないか。
《ボランティア、市民活動のあり方》
・ 市のボランティア制度の応募状況は、どうなっているのか。
←公園ボランティア(応募単位 2 名から)は今年度の応募は 10 団体だった。今年の 4 月に発
足したグリーンサポート制度(活動する公園の面積に応じてお茶代程度の報奨金を出す)は
39 団体の応募があった。グリーンサポート制度は、市では財政状況が厳しく住民の要望に十
分にこたえる公園の清掃、除草・剪定ができないことから、地域団体に一定の作業をサポー
トしていただくもの。公園ボランティアはこれとは趣旨が異なり、数値的な目標は設定して
いない。800 名ほど登録されているが、高齢化が進み実際に活動しているのは半数くらいでは
ないか。若い人の参加があまりないので、今後公園ボランティアは減っていくことが予想さ
れる。(公園緑地課)
・ 大学や高校などカリキュラムにボランティアが組み込まれるなど、若い頃からボランティア
に参加していくようになれば、ボランティアの地位も向上するのではないか。
・ 学校でボランティアに参加した娘は「やってよかった」と言っていた。参加する機会をつく
ることが必要だ。
・ 大阪府ではヒーリングガーデナーという、障害者に公園を案内するボランティアがあり、学
生も参加している。母団体があるから参加数もふえている。組織作りが重要だ。また活動を
継続していくには行政の支援も必要だ。
・ ボランティアが長続きするためには、受け入れ側の受け入れ態勢と参加する楽しみがあるこ
とが必要だ。また若い人が参加するようにするには、市などの広報だけでなくあちこちに情
報を出すことが必要だ。
・ 活動の継続のためには、例えば 3 年目標の活動、1 年間の活動、スポット的イベントなどいろ
いろ組み合わせることが必要だ。
・ 何か新しいことがないと、同じことをずっと続けるのは難しい。
・ 例えば公園でのボランティアもそこを利用する立場から目的をもって活動し、楽しみもない
と続かない。
・ ボランティアにやってもらうのではなく、自分の住むまち、自分の周りは、自分できれいに
するのが基本だと思う。自分たちでやろうという動きを引っ張り出す動機付けを行政がやる
べきだ。
《ボランティア、市民活動の組織化、支援》
・ リーダーがいないと活動は始まらない。リーダー養成が重要である。
・ 自分のことは自分でという心がけだけでは難しい。ボランティアもイベント的なものには参
加しても、自分で活動を立ち上げて日常的に活動を継続させるのはなかなかできない。まと
まりのある組織、例えば地区懇談会のような、緑だけでなく地域の課題に取り組む組織が必
要ではないか。自治会が中心になるのか、協議会方式なのか、奈良市の地域づくりの政策は
どうなのか。
・ 自治会では組織化できないことが現状の問題なので、それを打開する具体的な方法が必要だ。
3
・ 行政で方針を定めることが必要だ。方針が定まれば、地域にあったやり方で地域が取り組む
ことができる。
・ 予算はないが、やることはやってくれでは活動は動かない。
・ NPO やいろいろな団体の横のつながりが必要だ。それぞれの活動を知らせることが大事だ。
例えば各小学校の取組みなどを広報で知らせれば、活動が広がるのではないか。
・ 行政も NPO も PR がうまくない。いろいろな能力がある人を発掘する必要がある。
・ プラットホームになるものが必要だ。
・ 奈良市に緑の相談所のようなものがあれば、情報がそこに集まり、組織のつながりもできる
のではないか。
・ HP など情報が集まるところがあれば、自治会以外でも活動が広がるのではないか。市民的な
インターネットの活用は重要だ。
《緑の認定制度》
・ 提案として、保存樹の認定を、巨樹だけではなくもっと広げて、人とのつながりや有用性な
ど基準を設け、そこそこの木であれば認定するようにしてはどうか。看板をつけて PR し、年
1 回は整枝するシステムにすることができないか。
←まちなみ景観への貢献や希少性などの基準を設け、樹木や花壇なども含めた緑の認定制度を、
PR や管理システムもあわせた制度としてつくることが考えられる。(室賀アドバイザー)
《木の名札》
・ 小学校に植えてある木に名札をつければ、子どもの頃から緑に関心を持つのではないか。
・ 学校ビオトープづくりが広がっているので、そこに身近にある植物の名札をつけるといい。
・ 小学校の樹木、街路樹などに名札をつける奈良市の基準(記載内容など)を作ってはどうか。
・ 名札をただつけるだけでなく、名札作りへの参加や名札の活用(クイズラリーなど)が必要
だ。
《緑の質の基準化》
・ 緑の質が問題になる。開発に関しても、守る緑の基準をはっきりさせる必要がある。
・ 立地などからポイントになる緑がある。また、公園の緑、里山の緑などで植生、樹種、本数
など必要とされる基準がある。
・ コナラ、クヌギなど里山の植生は、人が利用するために作ったものだが、現在は利用されな
くなって荒れている。里山を維持するためには、それを利用する方法、少しでも売れるもの
をつくる(経済性)ことが必要である。いろいろ試みられているがなかなかうまくいかない。
・ 企業の CSR は、植樹はあるが保全はあまりきかない。
<室賀アドバイザーまとめ>
・ 緑に関する無関心層をなくすこと、きっかけづくりが重要である。
・ 参加しやすい制度となるよう、現在の公園ボランティア、グリーンサポート制度のチェック
が必要である。
・ 講座開催、リーダー養成、ボランティア活動支援など、誰がやるのか。
←今年度生涯学習財団が、青山地区で里山剪定講座を開催する。(事務局)
・ 実効性のある情報発信、PR が必要である。
・ 緑の認定制度をつくる提案があった。
・ どんな緑を守るのか、緑の質を考える基準が必要である。
4
■その他
<室賀アドバイザー>
・ 次回は、場所をイメージしながら、どんな活動があればよいか、どんな施策があればよいか、
一人 10 個づつ考えてきてもらいたい。
<委員意見>
・ 配付資料を拝見すると、これまで議論したことのごく一部しか反映されておらず空しくなる。
この会議で百出した意見が求められる方向性と違うのであれば、即座に事務局やアドバイザ
ーが軌道修正すべきである。
・
あと3回、1回150分としてもたった450分しか時間がない。私は仕事の忙しい中を会
議に参加しており、追加の会議などは回避したい。論点を絞り込み、不規則発言や無用な質
問を制限し、実効性のある議事進行を望む。民間企業では当然のことである。
【板書
1】
○近鉄けいはんな線
→開通にともなう緑の破壊、開発の波に流される危機
○学園前の鶴舞団地の再生
○住宅開発に伴う緑地の消失
→生態系への配慮
○都市開発との折り合い
○道路整備
街路景観の中の緑
○コミュニティづくり政策から
-
リーダー養成
○緑地の保全、ため池保全と治水の関係
○緑の満足ではなく、無関心では?
←講座というきっかけ
学校・公園の樹に名札
○緑の快適性とは?
○今ある緑の守り方
【板書
庭の木、花
2】
ex.独居老人の庭
○庭を守るために
コストの課題
個人の庭だから・・・
人の課題
個人の庭だけど・・・
○公園ボランティア
(800 名)
○グリーンサポート制度
(39 団体)
←使うための維持・整備
→ボランティアの社会性・立場・地位
※大学の必修課目
カリキュラム化
ヒーリングガーデナー(大阪府)
継続性
――
誰がするか、組織
行政支援
5
毎回ちがう面白さの提供
○みどりの認定制度
基準作り
PR!
管理システム
【板書
3】
“同好の集まり”という強み
楽しみを財産に
ボランティアの行動力
ボランティアの受け入れ体制
助け合う
まちのありよう
「協働」
「機能」させる工夫
→作り方
活かし方
経済的背景(産業)
CSR
企業参加
奈良市民の自覚
○緑の質の基準化
・立地条件
・文化性(里山)
・植生状況
【板書
4】
みどりの政策を誰が実現するのか
施策の受け皿
→
個人ではなく組織
施策の個別性、地域性
地域の課題
みどり
例えば自治会からなら
見守り
→
予算付け
NPO、市民活動の発信力!
・人材発掘
・地域プラットホームづくり
・情報集約拠点づくり
-
市役所内に?
市民 Web 活用
・地域の HP
・市民相互の横断的連携
6
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