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平成22年度 宇宙産業実態調査 ユーザー産業群規模及び日米欧宇宙
平成 22 年度 宇宙産業実態調査 ユーザー産業群規模及び日米欧宇宙産業比較 調査報告書 (平成21年度 調査結果) 平成 23 年 3 月 社団法人 日本航空宇宙工業会 目 次 ¾ はじめに ¾ 第1編 平成 22 年度ユーザー産業群規模調査 ¾ 第2編 平成 22 年度日米欧宇宙産業比較調査 i はじめに 平成 22 年度宇宙産業実態調査として、我が国及び海外の宇宙産業の規模、動向等を把握することを 目的に、下記事項を実施した。 (1) 平成 22 年度ユーザー産業群規模調査 (平成 21 年度調査結果) 宇宙開発の成果を利用し、宇宙産業の波及効果となるユーザー産業群の規模調査。 (2) 平成 22 年度日米欧宇宙産業比較調査 (平成 21 年度調査結果) 日米欧における産業比較として、宇宙機器産業の民需・官需・軍需別売上げ、及び輸出・輸入額等、 宇宙産業の比較調査。 以下、本報告書では、第 1 編として「平成 22 年度ユーザー産業群規模調査(平成 21 年度調査結果)」 についてまとめ、 第 2 編として「平成 22 年度日米欧宇宙産業比較調査(平成 21 年度調査結果)」とし てまとめている。 ii 第1編 平成 22 年度ユーザー産業群規模調査 (平成21年度 調査結果) 目 次 1. 市場規模推定結果 ............................................................................................................. 1 1.1 市場分野別市場規模概観 ............................................................................................. 2 1.2 市場規模推定結果 ....................................................................................................... 3 2. ユーザー産業群の概況....................................................................................................... 4 2.1 産業別市場概況 ........................................................................................................... 4 2.2 推計方法 ...................................................................................................................... 8 図表一覧 図 1-1 ユーザー産業群の市場規模 .................................................................................................. 1 表 1-1 ユーザー産業群の市場規模推定結果 ................................................................................... 3 表 2-1 ユーザー産業群の主な市場とその概況 ................................................................................. 4 表 2-2 市場規模推計方法 .................................................................................................................. 8 i ユーザー産業群データ集 1. 市場規模推定結果 宇宙産業ユーザー産業群とは、「宇宙利用サービス産業群から各種サービスを、宇宙関連民生機器 から民生機器を購入し利用することによって、自らの事業の効率化及び差別化を図り事業を行っている 産業」を指し、本編ではこのユーザー産業群の市場規模の推定を行った。 平成21年(2009年)度における宇宙産業ユーザー産業群の市場規模推定結果は、3兆1,696億円と なり、分野別内訳は、 図 1-1 に示す通り、通信・放送分野が2兆108億円(63%)、リモセン分野が 3,862億円(12%)、測位分野が7,727億円(24%)となった。 また、提供するサービスの内訳については、表 1-1に示すように、「サービス売上高」(*)の合計が 1兆4,030億円、「売り上げ全体中の当該サービス寄与分」(*)の合計が1兆7,667億円となった。 (*): 「サービス売上高」、「売り上げ全体中の当該サービス寄与分」の市場規模推定の考え方 については2.2項に示している。 45,000 40,000 (34,196) 35,000 (26,785) 億円 30,000 25,000 (21,782) 20,000 3,675 2,009 15,000 10,000 16,098 (28,670) 3,647 2,072 4,840 2,289 21,066 21,542 (31,172) 5,040 2,856 4,656 2,523 (38,341) (39,600) 5,580 3,239 6,282 (31,696) 3,576 7,727 測位 リモセン 3,862 23,993 26,301 29,522 通信・放送 29,742 20,108 5,000 0 (注)金額は四捨五入のため合計が一致しない場合がある。(以下同様) 図 1-1 ユーザー産業群の市場規模 1 ユーザー産業群データ集 1.1 市場分野別市場規模概観 平成20年(2008年)度に比較して、平成21年(2009年)度のユーザー産業群の市場規模は、全体で 7,904億円の減少(前年度比20%減)となった。分野別状況は以下の通りである。 (1) 通信・放送分野 通信・放送分野では、前年度比32%減となった。 全般的に地上インフラ(回線)に置き換わっている状態にあり、特に通信・放送分野における企業 内利用の市場規模が前年度から大幅減少したことが影響している。これは、企業内利用において衛 星を利用する企業が大きく減少していることにある。 (2) リモセン分野 リモセン分野では、前年度比8%増となった。また、商用高解像度衛星画像の利用による売上高 が公開されていないため表中の市場規模には含まれていないが、この分野は今後さらに拡大するこ とが見込まれている。 (3) 測位分野 GPS機能を活用したシステムの多様化が見られ、新規システムや従来システムの規模の増加が 見られる。この結果、測位分野では、GPS携帯地図情報サービスの増加や、車両盗難探知サービ ス・徘徊者探索サービスの増加や、農業分野での農業用位置情報システム、建設分野では建機用 GPSシステム、運輸分野では鉄道運転士支援システム等の分野へ利用が拡大しており、測位分野 として前年度比23%増となった。 2 ユーザー産業群データ集 1.2 市場規模推定結果 表1-1に、市場推定結果の一覧を示す。 表 1-1 ユーザー産業群の市場規模推定結果 市場規模[百万円] 利用分野 産業分類 サービス・製品 全産業 共通 売り上げ全体中の当 該サービス寄与分 554,186 1,456,598 企業内利用 (イントラネット・社内テレビ等) 中古車販売情報提供システム 商業 新聞(国際衛星版) 航空通信システム 運輸 船舶航行衛星通信システム 実況中継サービス(公営競技場利用) 通信・放送 サービス売上高 通信・放送 映画デジタル配信 衛星放送コンテンツ提供 公務 地域衛星通信システム 教育・研究 学校インターネット サービス 衛星授業(予備校等) 医療 遠隔地医療サービス 2,010,784 小計 地理情報システム(GIS) リモセン 気象予報情報 サービス 386,211 - 不動産、エンターテイメント、農林水産業、環境 【注1】 386,211 小計 船舶用 GPS システム(漁船) 農林水産 業 農業用位置情報システム 測量システム 建設 建機用GPSシステム 配車管理システム 測位 運輸 MTSAT 用衛星航法補強システム【注1】 462,538 310,113 鉄道運転士支援システム 公共 廃棄物確認システム【注1】 サービス 車両盗難探知サービス 徘徊者探索サービス GPS 携帯地図情報サービス 772,651 小計 合 (サービス売上高) (売り上げ全体中の当該 サービス寄与分) 1,402,935 1,766,711 計 3,169,646 総合計 【注1】 将来的な市場の伸びが想定されるため、項目としては抽出したが、現段階で市場規模の特定 が困難であることを示す。 3 ユーザー産業群データ集 2. ユーザー産業群の概況 2.1 産業別市場概況 ユーザー産業群として抽出した各市場の概況を表 2-1に示す。 表 2-1 ユーザー産業群の主な市場とその概況(1/4) 利用 分野 産業 分類 全産業 共通 通信・ 放送 商業 サービス・製品 概況 企業内利用 (イントラネット・ 社内テレビ等) 全国のあらゆるところへ放送番組を配信する分野、ニュースソー スを通信するなど広域性、同報性が求められるような分野では衛 星が利用されている。近年、企業内利用においては、地上系通信 システムへのシフトが進んでおり、利用企業が減少傾向にあり、 今後も広域性、同報性が求められる分野以外では、地上回線へ のシフトが進むものと考えられる。 中古車販売 情報提供システム 大容量・高速性・同報性の特長を活かした衛星回線利用の典型 事例であったが、地上系通信システムへのシフトが進み現在利用 している企業は 1 社となった。ただし、衛星利用とそれ以外の取引 比率が不明のため、全取引を記載した。 コンビニ店頭端末による 情報提供システム コンビニ店頭端末については、衛星通信利用から地上系通信シ ステム利用へとシフトしている。(表1-1の項目には含めていな い) 新聞 (国際衛星版) 衛星を利用した新聞社の国際サービスとしては、「国際版」「衛星 版」等の名前で利用されてきているが、地上系通信システムへの シフトが進みつつあり、「衛星版」の需要は縮小傾向にあるが、衛 星系通信と地上系通信の区分するデータが無いため、全量を引 用した。 航空通信システム 音声通信あるいはデータ通信の際にインマルサット、MTSATが 利用されている。航空機のMTSATの利用が減少したのを受け、 航空通信システムの市場が減少した。 船舶航行 衛星通信システム 航行衛星通信システムは、ほぼ100%の海運事業者で利用され ている。今後も一定の需要が見込まれるが、今年度は運賃収入 の減少により寄与分も減少した。 運輸 4 ユーザー産業群データ集 表 2-1 ユーザー産業群の主な市場とその概況(2/4) 利用 分野 産業 分類 サービス・製品 概況 実況中継サービス (公営競技場利用) 衛星回線の大容量、同報性を活かした好例ではあったが、全て の公営競技において、衛星回線から地上回線への利用へとシフ トしており、現在衛星を利用している競輪でも地上回線への移行 を予定している。 映画デジタル配信 劇映画市場は、ほぼ横ばいで推移しているが、デジタルシネマ市 場は、拡大傾向である。ただし、デジタルシネマ配信は、通信衛 星を用いたものと光ファイバーを用いたものとがあり、競合する可 能性が高い。 衛星放送コンテンツ提供 BS・CSデジタル放送の多チャンネル時代として、需要が安定し ている。 公務 地域衛星通信システム 各自治体の同システムへの予算額に大きな変動はないと予想さ れる。先行的に 2009 年度は 284 市町村に導入、2010 年度から は、補助などによって本格的にJ−ALERTが全市町村に設置さ れる予定である。 教育・ 研究 学校インターネット 学校における衛星の利用は、縮小の一途をたどっている。東工大 において高大連携で利用されている他は、衛星回線の利用は海 外のインターネット未整備の国との利用に限定される。 サービス 衛星授業(予備校等) 予備校の授業では、継続して利用されている。 医療 遠隔地医療サービス 特定の遠隔地では需要が高まるが、それ以外は地上回線に比べ コスト高となるため、衛星回線の利用は、特定の地域に限られる 見込み。 通信・ 放送 通信・ 放送 (続き) 5 ユーザー産業群データ集 表 2-1 ユーザー産業群の主な市場とその概況(3/4) 利用 分野 リモ セン 産業 分類 サービス・製品 概況 地理情報システム (GIS) 現状、電子地図を作成するためのデータソースとしては、衛星画 像データの利用率が約 10%、航空写真の利用率が約 90%とい われている。GoogleMapにより、衛星画像利用の低コスト化が 進み、衛星データ利用が広がり、市場も拡大している。 気象予報情報 気象予報事業は日本気象協会とウェザーニュースの2社寡占状 態である。 不動産、エンターテイメン ト、農林水産業、環境 商用高解像度衛星画像の販売が行われており、不動産、エンタ ーテイメント、農林水産業、環境関係の利用が行われている。現 在だいち(ALOS)をはじめとする衛星画像の利用が各分野にて広 がっているが、GIS(地理情報システム)等に組み込まれている場 合やユーザー個別に画像処理され販売されているため、市場規 模が特定できない。 サービス 6 ユーザー産業群データ集 表 2-1 ユーザー産業群の主な市場とその概況(4/4) 利用 分野 産業 分類 サービス・製品 概況 農業用位置情報システム トラクタ向けGPSガイダンスシステム等を含む農業用位置情報 システムが、トプコンなどから販売されているが、農業用位置情 報システムの中に様々な位置情報サービスが含まれており 区分が出来ない。また、今後機器として、ガイダンスシステムの 投入を予定しているメーカもある。 船舶用GPSシステム (漁船) 船舶用GPS機器の市場は、漁船とプレジャーボートが中心であ る。国内船舶市場は、年々縮小傾向にある上、すでに船舶のGP S搭載率は98%にも達しており、アフターマーケットに期待する のは難しい。 測量システム GPS測量機器の導入割合は増大するが、公共測量の需要は減 少傾向である。 農林 水産業 建設 建機用GPSシステム コマツ製作所などが建機にGPSシステムを導入している。 配車管理システム (宅配便/バス/タクシー) 宅配便配車管理システム:宅配便の売上は毎年上昇してきてお り、今後も安定した市場であると考えられる。 バス配車管理システム:公共交通機関の機能高度化を狙って、 インフラの整備が進められている。 タクシー配車管理システム:タクシー事業者において、業務効率 改善に向け、導入が進むと予想される。 しかし、バス、タクシーの売り上げが減少しているため、市場とし てはあまり成長が見込めない。 移動体の位置情報(GPS)を利用したサービス・製品は、今後新 たな市場として拡大すると予測されるが、現時点でこれらの市場 規模の特定は困難である。 MTSAT用 衛星航法補強システム MTSATによる通信、GPS補強信号放送、GPSを用いた監視等 を行うシステムは、アジア太平洋を中心とした航空交通需要の増 大、MTSATの新規利用により、航空航行分野での利用が見込 まれたが、市場規模としての特定が困難。 鉄道運転士支援システム 近畿日本鉄道が 2008 年 3 月 17 日から GPS Train Navi を導入。 西日本旅客鉄道、日本貨物鉄道(JR 貨物)でも同様のシステム を導入している。 廃棄物確認システム 現在は、環境省や自治体による試験運用レベルであり市場規模 の特定が困難であるが、将来的には、廃棄物処理の需要増加と ともに、GPSを利用したシステム需要も拡大する見込み。 車両盗難探知サービス 徘徊者探知サービス GPSと携帯電話による位置検索技術の登場によって、潜在的需 要が喚起された好例。安全保障、危機管理における活用は今後 も増加が見込まれる。子どもの安全確認のために利用が拡大し ている。 GPS 地図情報サービス 各携帯電話会社ともにGPSの導入が進んでおり、その比率が 6 割程度となった。スマートフォン市場全体も立ち上がり、今後の 需要増加が見込まれる。 測位 運輸 公共 サービス 7 ユーザー産業群データ集 2.2 推計方法 ユーザー産業群の現状の市場規模を、1)通信・放送、2)リモセン、3)測位分野の分類ごとに推計した。 市場規模は、提供するサービスにより「サービス売上高」及び設備投資額から類推される「売り上げ全体 中の当該サービス寄与分」を用いて示した。 「サービス売上高」とは、顧客に対してサービス・製品を提供し、その対価を得ている企業に計上された 売上高である。 「売り上げ全体中の当該サービス寄与分」とは、衛星回線の社内利用等のように、明示的な顧客が存 在しないようなサービス・製品に対する推定方法である。これは、「全設備投資額」に占める「当該サービ スを提供するために必要となる設備投資額」の割合を「当該サービス寄与率」と想定し、当該産業の市場 規模をこの「当該サービス寄与率」で按分した値をその市場規模とした。なお、各自治体で利用されてい る地域衛星通信システムや学校インターネット等のように、当該サービス利用事業者が営利を得ていない 場合には、「当該サービスを提供するために必要となる設備投資額」を市場規模とした。 表 2-2 市場規模推計方法 指標 サービス売上高 売り上げ全体中の 当該サービス寄与分 内容 事業者が顧客にサービスを提供することによって得られるサービスの売上高 (例:予備校の衛星授業料収入など) 産業全体の市場規模に「当該サービス寄与率」を乗じた値。 「当該サービス寄与率」は「当該サービスを提供するために必要となる設備投資 額」が「全設備投資額」に占める割合。 (例:一般企業の衛星通信回線利用など) 8 第2編 平成 22 年度日米欧宇宙産業比較調査 (平成21年度 調査結果) 目 次 1. 米欧指標データ................................................................................................................................ 1-1 1.1 米国 ............................................................................................................................................ 1-1 1.1.1 宇宙機器産業売上 ........................................................................................................... 1-1 1.1.2 宇宙機システム及び推進装置の売上 .............................................................................. 1-2 1.1.3 航空宇宙分野の国内需要先別売上高............................................................................ 1-4 1.1.4 輸出高 ............................................................................................................................... 1-5 1.1.5 輸入高 ............................................................................................................................... 1-6 1.1.6 宇宙分野研究開発費 ....................................................................................................... 1-7 1.1.7 宇宙分野設備投資額 ....................................................................................................... 1-9 1.1.8 宇宙産業人員数 ............................................................................................................ 1-10 1.1.9 宇宙機器産業と他産業の売上高比較 .......................................................................... 1-12 1.1.10 宇宙機器産業売上高対GDP比率 ............................................................................. 1-13 1.2 欧州 ......................................................................................................................................... 1-14 1.2.1 宇宙機器産業売上高 .................................................................................................... 1-14 1.2.2 欧州各国の宇宙機器産業売上高................................................................................. 1-15 1.2.3 分野別宇宙機器産業売上高 ........................................................................................ 1-17 1.2.4 産業分野別宇宙機器産業売上高 ................................................................................ 1-18 1.2.5 輸出高 ............................................................................................................................ 1-21 1.2.6 需要先別売上高 ............................................................................................................ 1-22 1.2.7 各国の宇宙機器産業人員数 ........................................................................................ 1-24 1.2.8 分野別宇宙機器産業人員数 ........................................................................................ 1-27 1.2.9 宇宙機器産業売上高対GDP比率 ............................................................................... 1-28 2. 日米欧の指標データ比較 ................................................................................................................ 2-1 2.1 宇宙機器産業売上高比較 ........................................................................................................ 2-1 2.2 輸出高比較 ................................................................................................................................ 2-3 2.3 輸入高比較 ................................................................................................................................ 2-4 2.4 産業人員数比較 ........................................................................................................................ 2-5 2.5 宇宙機器産業売上高対GDP比率 ........................................................................................... 2-6 3. 各国予算データ................................................................................................................................ 3-1 3.1 日本 ............................................................................................................................................ 3-1 3.1.1 日本の宇宙関連予算 ....................................................................................................... 3-1 3.1.2 旧NASDA/JAXA予算変遷 ......................................................................................... 3-2 3.2 米国 ............................................................................................................................................ 3-4 3.2.1 NASA予算....................................................................................................................... 3-4 3.2.2 米政府機関別宇宙関連予算 ........................................................................................... 3-7 3.2.3 ESA宇宙予算(ESA加盟国からの拠出金額) ............................................................ 3-10 3.2.4 各国宇宙予算 ................................................................................................................ 3-12 3.2.5 2010年度各国ESA拠出金と国内予算の比較 ........................................................... 3-14 i 3.2.6 欧州宇宙予算 ................................................................................................................ 3-14 4. 宇宙予算国際比較 ........................................................................................................................... 4-1 4.1 主な宇宙開発国の宇宙予算推移 ............................................................................................. 4-1 4.2 宇宙予算対GDP比率 ............................................................................................................... 4-4 5. 需要動向........................................................................................................................................... 5-1 5.1 世界の宇宙産業の動向 ............................................................................................................. 5-1 5.1.1 分野別売上動向 ............................................................................................................... 5-1 5.1.2 衛星サービス分野別売上動向 ......................................................................................... 5-2 5.2 商業打上げ予測 ........................................................................................................................ 5-3 5.2.1 軌道別商業打上げ回数予測 ........................................................................................... 5-3 5.2.2 商用静止衛星/非静止衛星打上げ予測 .......................................................................... 5-4 5.2.3 商用静止衛星の重量別分布の実績と予想 ..................................................................... 5-5 6. 衛星とロケットの打上げ実績 ............................................................................................................ 6-1 6.1 商用静止通信衛星の現状......................................................................................................... 6-1 6.2 商用静止衛星企業別シェア ...................................................................................................... 6-2 6.2.1 商用静止衛星企業別受注数推移 ................................................................................... 6-2 6.2.2 商用静止衛星企業別受注残数推移 ............................................................................... 6-3 6.2.3 2008年商用静止衛星企業別受注残数シェア ............................................................... 6-4 6.2.4 国別商業打上げサービス受注数 ..................................................................................... 6-4 6.2.5 国別打上げサービス受注残数 ......................................................................................... 6-5 6.3 世界のロケット打上げ実績(2001~2010年) ......................................................................... 6-7 6.4 ロケット打上げ実績 .................................................................................................................... 6-9 6.4.2 国別衛星打上げ機数 .................................................................................................... 6-13 7. 企業別売上高 ................................................................................................................................... 7-1 7.1 売上上位50社リストと売上額(機器製造)................................................................................. 7-1 7.2 売上上位25社リストと売上額(固定衛星通信事業者) ............................................................. 7-3 8. 宇宙競争力指標 ............................................................................................................................... 8-1 8.1 概要 ............................................................................................................................................ 8-1 8.1 主要指標の分析 ........................................................................................................................ 8-2 8.1.1 政府の政策 ....................................................................................................................... 8-2 8.1.2 人的資源 ........................................................................................................................... 8-3 8.1.3 産業力 ............................................................................................................................... 8-3 ii 図一覧 図 1-1 米国宇宙機器産業売上額の推移 ................................................................................... 1-1 図 1-2 宇宙機システム、ミサイル及び宇宙機用推進装置の売上 .............................................. 1-3 図 1-3 軍事及び非軍事別売上推移 ........................................................................................... 1-3 図 1-4 国内需要先別売上高(航空宇宙分野) ........................................................................... 1-4 図 1-5 米国輸出高 ....................................................................................................................... 1-5 図 1-6 米国輸入高 ....................................................................................................................... 1-6 図 1-7 米国宇宙分野研究開発費 ............................................................................................... 1-8 図 1-8 米国宇宙分野設備投資額 ............................................................................................... 1-9 図 1-9 米国宇宙機器産業における全従業員の推移 .............................................................. 1-11 図 1-10 米国宇宙機器産業における全従業員の分野別人員比率(2007年) ...................... 1-11 図 1-11 宇宙機器産業と他産業売上高比較 ........................................................................... 1-12 図 1-12 宇宙機器産業売上高対GDP比率............................................................................. 1-13 図 1-13 欧州宇宙機器産業売上高(欧州全体) ...................................................................... 1-14 図 1-14 2008年と2009年の欧州主要国宇宙機器産業売上高比較 ................................... 1-15 図 1-15 欧州主要国宇宙機器産業売上高推移 ...................................................................... 1-16 図 1-16 欧州の分野別宇宙機器産業売上高 .......................................................................... 1-17 図 1-17 欧州の産業分野別宇宙機器産業売上高 .................................................................. 1-18 図 1-18 欧州の分野別宇宙機器産業売上高 .......................................................................... 1-19 図 1-19 欧州の分野別宇宙機器産業売上高比率(2009年) ................................................ 1-20 図 1-20 欧州の輸出割合 .......................................................................................................... 1-21 図 1-21 欧州の需要先別売上高の推移 .................................................................................. 1-22 図 1-22 欧州の内需需要先別売上高(2009年) .................................................................... 1-23 図 1-23 欧州の内需需要先別売上比率(2009年) ................................................................ 1-23 図 1-24 欧州宇宙機器産業人員合計の推移 .......................................................................... 1-24 図 1-25 欧州各国の宇宙機器産業人員数の推移 .................................................................. 1-25 図 1-26 欧州宇宙機器産業人員数.......................................................................................... 1-26 図 1-27 欧州宇宙機器産業人員割合(2009年) .................................................................... 1-26 図 1-28 欧州宇宙機器産業人員数(分野別) .......................................................................... 1-27 図 1-29 欧州各国の宇宙機器産業売上高対GDP比率 .......................................................... 1-29 図 2-1 宇宙機器産業売上高比較 ............................................................................................... 2-2 図 2-2 日米欧輸出高比較 ........................................................................................................... 2-3 図 2-3 日米輸入高比較 ............................................................................................................... 2-4 図 2-4 日米欧産業人員数比較 ................................................................................................... 2-5 図 3-1 日本の宇宙関連予算 ....................................................................................................... 3-1 図 3-2 旧NASDA/JAXAの予算と職員数 ................................................................................... 3-3 図 3-3 NASA予算の推移 ........................................................................................................... 3-5 図 3-4 全体予算内訳 ................................................................................................................... 3-6 図 3-5 米政府機関別宇宙関連予算 ........................................................................................... 3-8 iii 図 3-6 ESA主要加盟国からの拠出金額推移 ......................................................................... 3-11 図 3-7 ESA主要加盟国からの拠出金額割合推移 ................................................................. 3-11 図 3-8 各国宇宙予算推移 ........................................................................................................ 3-13 図 3-9 欧州各国宇宙予算(2010年度) .................................................................................. 3-13 図 3-10 欧州各国ESA拠出金と国内予算の比較(2010年度) ............................................ 3-14 図 3-11 ESA予算と国内宇宙予算の比率 .............................................................................. 3-15 図 3-12 民事及び防衛関連予算.............................................................................................. 3-16 図 4-1 主な宇宙開発国の宇宙予算推移 .................................................................................... 4-2 図 4-2 世界宇宙予算比較の推移 ............................................................................................... 4-3 図 4-3 日米欧の宇宙予算推移 ................................................................................................... 4-3 図 5-1 世界の宇宙産業の動向(分野別売上動向) ..................................................................... 5-1 図 5-2 衛星サービス分野別売上動向......................................................................................... 5-2 図 5-3 軌道別商業打上げ回数予測 ........................................................................................... 5-3 図 5-4 商用静止衛星/非静止衛星打上げ予測 .......................................................................... 5-4 図 5-5 商用静止衛星の重量別分布の実績と予想の推移 ......................................................... 5-6 図 6-1 運用中の商用静止衛星(東半球) ................................................................................... 6-1 図 6-2 運用中の商用静止衛星(西半球) ................................................................................... 6-1 図 6-3 商用静止衛星企業別受注数推移 ................................................................................... 6-2 図 6-4 商用静止衛星企業別受注残数推移 ............................................................................... 6-3 図 6-5 商用静止衛星企業別受注残数シェア(2008年) ........................................................... 6-4 図 6-6 国別商業打上げ受注数 ................................................................................................... 6-5 図 6-7 国別打上げサービス受注残数 ......................................................................................... 6-6 図 6-8 国別打上げサービス受注残数比率(2008年) ............................................................... 6-6 図 6-9 世界のロケット打上げ実績 ............................................................................................... 6-7 図 6-10 世界のロケット打上げ実績割合(2001~2010年) ..................................................... 6-8 図 6-11 世界のロケット打上げ実績(2006~2010年) ............................................................. 6-8 図 6-12 国別衛星打上げ機数(2001年~2010年) .............................................................. 6-14 図 6-13 各国の軍事、民事、商用衛星の比率(2001年~2010年) ..................................... 6-14 図 6-14 世界の衛星打上げ実績(2006~2010年) .............................................................. 6-15 図 7-1 売上上位50社の2009年と2008年の売上額(機器製造) ............................................ 7-2 図 7-2 売上上位25社の2009年と2008年の売上額(固定衛星通信事業者) ........................ 7-4 図 8-1 各国の宇宙競争力の比較 ............................................................................................... 8-2 図 8-2 政府の政策指標の各国比較............................................................................................ 8-2 図 8-3 人的資源指標の各国比較 ............................................................................................... 8-3 図 8-4 産業力指標の各国比較 ................................................................................................... 8-3 iv 表一覧 表 1-1 米国における宇宙機器産業売上..................................................................................... 1-1 表 1-2 宇宙機システム及び推進装置の売上 ............................................................................. 1-2 表 1-3 国内需要先別売上高(航空宇宙分野) ........................................................................... 1-4 表 1-4 米国輸出高 ....................................................................................................................... 1-5 表 1-5 米国輸入高 ....................................................................................................................... 1-6 表 1-6 NASA及び軍事部門プログラム別研究開発費 .............................................................. 1-7 表 1-7 米国宇宙分野設備投資額 ............................................................................................... 1-9 表 1-8 米国宇宙機器産業人員数 ............................................................................................ 1-10 表 1-9 宇宙機器産業と他産業の売上高比較.......................................................................... 1-12 表 1-10 宇宙機器産業売上高対GDP比率............................................................................. 1-13 表 1-11 欧州宇宙機器産業売上高(欧州全体) ...................................................................... 1-14 表 1-12 欧州各国の宇宙機器産業売上高 .............................................................................. 1-15 表 1-13 欧州の分野別宇宙機器産業売上高 .......................................................................... 1-17 表 1-14 欧州の産業分野別宇宙機器産業売上高 .................................................................. 1-18 表 1-15 欧州の分野別宇宙機器産業売上高(2009年) ........................................................ 1-19 表 1-16 欧州の輸出額(2009年) ............................................................................................ 1-21 表 1-17 欧州の需要先別売上高 .............................................................................................. 1-22 表 1-18 欧州宇宙機器産業人員数.......................................................................................... 1-24 表 1-19 欧州宇宙機器産業人員数(分野別) .......................................................................... 1-27 表 1-20 欧州各国の宇宙機器産業売上高対GDP比率(2009年) ....................................... 1-28 表 2-1 宇宙機器産業売上高比較 ............................................................................................... 2-1 表 2-2 日米欧輸出高比較 ........................................................................................................... 2-3 表 2-3 日米輸入高比較 ............................................................................................................... 2-4 表 2-4 日米欧産業人員数比較 ................................................................................................... 2-5 表 2-5 各国の宇宙機器産業売上高対GDP比率(2009年) .................................................... 2-6 表 3-1 日本の宇宙関連予算 ....................................................................................................... 3-1 表 3-2 旧NASDA/JAXAの宇宙予算 .......................................................................................... 3-2 表 3-3 NASA予算の推移 ............................................................................................................ 3-4 表 3-4 2012年度NASA予算:大統領要求額 ........................................................................... 3-5 表 3-5 米政府機関別宇宙関連予算推移 ................................................................................... 3-7 表 3-6 国防総省の主な宇宙予算 ................................................................................................ 3-9 表 3-7 ESA宇宙予算(ESA加盟国からの拠出金額) ............................................................ 3-10 表 3-8 欧州各国宇宙予算 ........................................................................................................ 3-12 表 3-9 欧州宇宙予算 ................................................................................................................ 3-14 表 4-1 主な宇宙開発国の宇宙予算推移 .................................................................................... 4-1 表 4-2 宇宙予算対GDP比率(2009年) .................................................................................... 4-4 表 5-1 世界宇宙産業分野別売上動向 ....................................................................................... 5-1 表 5-2 衛星サービス分野別売上動向......................................................................................... 5-2 v 表 5-3 軌道別商業打上げ回数予測 ........................................................................................... 5-3 表 5-4 商用静止衛星/非静止衛星打上げ予測 .......................................................................... 5-4 表 5-5 商用静止衛星/非静止衛星打上げ実績・予測(重量別分布) .......................................... 5-5 表 5-6 商用静止衛星の重量別分布の予想の推移算出根拠(2010年~2012年) ................ 5-6 表 6-1 商用静止衛星企業別受注数推移 ................................................................................... 6-2 表 6-2 商用静止衛星企業別受注残数推移 ............................................................................... 6-3 表 6-3 国別商業打上げ受注数 ................................................................................................... 6-4 表 6-4 国別打上げサービス受注残数 ......................................................................................... 6-5 表 6-5 世界のロケット打上げ実績 ............................................................................................... 6-7 表 6-6 国別ロケット打上げ実績(2001~2010) ....................................................................... 6-9 表 6-7 商業打上げ実績(2001~2010) ................................................................................ 6-10 表 6-8 民事打上げ実績(2001~2010) ................................................................................ 6-11 表 6-9 軍事打上げ実績(2001~2010) ................................................................................ 6-12 表 6-10 国別衛星打上げ機数(2001~2010) ...................................................................... 6-13 表 6-11 国別衛星打上げ割合(2001~2010) ...................................................................... 6-14 表 7-1 2009年宇宙関連売上高上位50社(単位:$M) .............................................................. 7-1 表 7-2 固定衛星通信事業者上位25社の売上額 ...................................................................... 7-3 vi 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 1. 米欧指標データ 1.1 米国 1.1.1 宇宙機器産業売上 宇宙機器産業の売上額は、2002年以降増加したが、2011年は減少する見込みである。米国の宇宙 機器産業の売り上げは2009年に$45B の規模に達している。 表 1-1 米国における宇宙機器産業売上 年 宇宙機器産業売上 (単位:Current $B) 年 宇宙機器産業売上 (単位:Current $B) 1991 29.2 2001 29.5 1992 29.8 2002 34.6 1993 28.4 2003 35.9 1994 26.9 2004 35.9 1995 27.4 2005 36.7 1996 29.0 2006 37.6 1997 30.8 2007 39.9 1998 31.6 2008 43.4 1999 30.5 2009 45.5 2000 29.7 2010p 45.5 2011e 45.1 p=見込値、e=予想値 注 :元データは、企業報告、「米国国家予算:The Budget of the United States Government 」、NASA・商務省・国防総省からのデータ、AIA 推定値等から、 AIA が独自に作成したものである。研究、開発、試験、評価が含まれている。 出典:AIA http://www.aia-aerospace.org/assets/Table1.pdf ( 単位:Current $B) 50 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0 29.2 29.8 28.4 26.9 27.4 29.0 30.8 31.6 30.5 29.7 29.5 36.7 34.6 35.9 35.9 図 1-1 米国宇宙機器産業売上額の推移 1-1 37.6 39.9 43.4 45.5 45.5 45.1 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 1.1.2 宇宙機システム及び推進装置の売上 宇宙機システム及び推進装置の売上の推移を示す。ここで「宇宙機システム」とは、人工衛星等の地 球大気を越えた宇宙空間で運用される人工物を意味する。分離可能なエンジンと推進装置はこの範疇 から除いているが、ロケット本体は含まれる。 「ミサイル及び宇宙機用推進装置」とは、ミサイルと宇宙機システム用のエンジン及び推進装置である。 この数値の元データにはミサイルと宇宙機システムが含まれている。 2005年以降、米国勢調査局がデータを公表していない。 表 1-2 宇宙機システム及び推進装置の売上 (単位:Current $M) 年 ミサイル及び宇宙機用推進装置 (Engine & Propulsion Units for Missiles and Space Vehicles) 宇宙機システム (Space Vehicle Systems) 軍用 非軍用 計 軍用 非軍用 合計 計 1991 6,770 3,745 10,515 1,869 1,938 3,807 14,322 1992 5,887 3,379 9,266 1,577 1,494 3,071 12,337 1993 4,175 3,142 7,317 1,619 2,970 4,589 11,906 1994 5,707 4,887 10,594 1,123 1,395 2,518 13,112 1995 4,782 6,532 11,314 1,035 1,329 2,364 13,678 1996 5,613 6,085 11,698 635 1,381 2,016 13,714 1997 4,919 9,724 14,643 558 2,129 2,687 17,330 1998 4,227 5,264 9,491 496 1,716 2,212 11,703 1999 5,107 3,915 9,022 526 1,593 2,119 11,141 2000 3,723 4,441 8,164 683 1,189 1,872 10,036 2001b 4,413 4,619 9,032 239 - 239 9,271 2002b 3,824 4,121 7,946 472 - 472 8,417 2003b 3,784 3,542 7,325 525 - 525 7,851 2004b 3,846 3,475 7,321 533 - 533 7,854 996 - 996 2005b S S 2006b D D 2007b D D 2008b D D S 6,759 S D D D 6,759 D D D D D D D D D D b : 2001 以降の非軍用ミサイル及び宇宙機用推進装置は、分離が困難なことからすべて宇宙機システムに含ま れている。 D : 米国勢調査局がデータの公表を避けたため。 S : 米国勢調査局とのデータと差異があるため公表せず 「宇宙機システム」にはロケット本体が含まれる。 「ミサイル及び宇宙機用推進装置」とは、ミサイルと宇宙機システム用のエンジン及び推進装置である。この数値 の元データにはミサイルと宇宙機システムが含まれている。 出典:「Facts & Figure 2009」AIA, p62, 63 1-2 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ ( 単位:Current $M) 20,000 合計 17,330 18,000 2,129 16,000 14,322 14,000 12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 558 13,67813,714 13,112 1,938 12,337 1,329 1,381 11,906 1,395 11,703 11,141 1,035 635 1,869 1,494 1,123 1,716 10,036 2,970 1,593 1,577 9,271 9,724 496 526 1,189 239 8,417 6,085 3,745 7,851 7,854 683 472 1,619 4,887 6,532 525 533 3,379 5,264 3,915 4,619 4,441 4,121 3,142 3,542 3,475 非軍用ミサイル及 び宇宙機用推進 装置 6,770 軍用宇宙機シス テム 5,887 5,707 4,175 2,000 4,782 5,613 4,919 4,227 5,107 4,413 3,824 3,784 3,846 3,723 軍用ミサイル及び 宇宙機用推進装 置 非軍用宇宙機シ ステム 2004 2003 2002 2001 2000 1999 1998 1997 1996 1995 1994 1993 1992 1991 0 図 1-2 宇宙機システム、ミサイル及び宇宙機用推進装置の売上 (単位: Current $M) 20,000 18,000 16,000 14,000 12,000 5,683 10,000 11,853 非軍事 6,282 7,861 7,466 4,873 6,112 6,980 5,508 8,000 軍事 5,630 4,619 6,000 4,000 8,639 7,464 5,794 6,830 2,000 4,121 3,542 3,475 5,817 6,248 5,477 5,633 4,723 4,406 4,652 4,296 4,309 4,379 図 1-3 軍事及び非軍事別売上推移 1-3 2004 2003 2002 2001 2000 1999 1998 1997 1996 1995 1994 1993 1992 1991 0 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 1.1.3 航空宇宙分野の国内需要先別売上高 国防総省向けの売上でかなりの部分は宇宙分野以外が含まれると見られる。参考までに国防総省の 宇宙関連予算を示す。NASA及び他の政府機関向けの売上では、大部分が宇宙予算と考えられる。 「他の政府機関」とは、エネルギー省、商務省等であるが、その割合はNASAと比較して僅かである。 表 1-3 国内需要先別売上高(航空宇宙分野) (単位:Current $B) 年 国防総省 向け売上 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009p 2010e 55.9 52.2 47.0 43.8 42.4 42.5 43.7 42.9 45.7 47.5 50.1 57.7 64.0 72.0 75.6 77.6 80.7 84.9 95.4 102.1 国防総省 宇宙関連予算 14.2 15.0 14.1 13.2 10.6 11.5 11.7 12.4 13.2 12.9 14.3 15.7 19.4 19.1 19.7 22.1 22.5 24.8 25.6 26.5 NASA及び 他の政府機関向け売上 11.7 12.4 12.3 11.9 11.4 12.4 12.8 13.3 13.4 13.4 14.5 16.4 15.5 17.2 17.3 17.2 18.7 21.3 22.5 22.1 NASA及び 他の政府機関予算 13.8 14.0 13.8 13.7 13.3 13.4 13.2 13.2 13.4 13.6 14.4 15.1 15.7 15.8 16.8 17.4 17.2 18.2 19.2 21.6 e:予想値 p:見込値 r:修正 出典:国防総省向け、及び NASA 及び他の政府機関向けの売上 AIA ホームページ http://www.aia-aerospace.org/assets/Table2.pdf 国防総省宇宙関連予算、NASA 及び他の政府関連予算は表3-5を参照 ( 単位:Current $B) 120 100 国防総省向け売上 80 60 NASA及び 他の政府機関向け売上 40 国防総省 宇宙関連予算 20 0 図 1-4 国内需要先別売上高(航空宇宙分野) 1-4 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 1.1.4 輸出高 米国の輸出は軍事用と非軍事用に分けられ、軍事用ではロケット及び関連部品が多く、非軍事用で は逆に宇宙機、衛星、及び関連部品が多い。輸出は2006年、2007年と増加しているが、非軍事用の 落込みで2008年は減少した。2009年から非軍事のデータは公表されていないが、軍事用の輸出は20 08年より増加している。 表 1-4 米国輸出高 (単位:Current $M) 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010p 非軍事用宇宙機、衛星、及び関連部品 Spacecraft, Satellites, & Parts 501 645 453 578 811 535 a a 非軍事用ロケット及び関連部品 Missiles, Rockets, & Parts 50 20 21 28 13 25 a a 軍事用宇宙機、衛星、及び関連部品 Spacecraft, Satellites, & Parts 26 117 146 139 114 139 189 129 軍事用ロケット及び関連部品 Missiles, Rockets, & Parts 884 998 1,084 1,452 1,359 1,425 1,509 1,862 1,461 1,780 1,704 2,197 2,297 2,124 1,698 1,991 合計 a:2009 年第一四半期より国勢調査局は統計をとっていない p:見込値 : ・「宇宙機」とは Spacecraft の訳で、シャトル、有人カプセル等を含む。 ・「衛星」とは Satellite の訳で、太陽、地球、月等を周回する人工物体 ・「ロケット及び関連部品」は、ミサイルを含む 出典:AIA http://www.aia-aerospace.org/assets/Table8.pdf データは、商務省のデータと AIA のデータを調整したもの。 注 (単位: Current $M) 2,500 28 2,000 20 1,500 50 645 501 1,000 500 117 578 13 25 811 21 453 139 114 129 535 139 189 146 1,862 26 884 998 1,084 2003 2004 2005 1,452 1,359 1,425 1,509 2006 2007 2008 2009 0 図 1-5 米国輸出高 1-5 2010p 非軍事用ロケット及び関連 部品 非軍事用宇宙機、衛星、 及び関連部品 軍事用宇宙機、衛星、及び 関連部品 軍事用ロケット及び関連部 品 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 1.1.5 輸入高 宇宙関係の輸入高は2005年から2007年まで増加したが、2008年から減少に転じ 2009 年は大幅に 減少した。2010年は過去最高の値となる見込みである。 表 1-5 米国輸入高 (単位:Current $M) 衛星、ミサイル、 ロケット及び関連部品 Spacecraft, Missiles, Rockets, and Parts 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010p 701 691 779 884 905 896 698 1,023 p:見込値 注 : ・商務省及び AIA 予測によるデータから AIA 算出 ・これまで米国から輸出され、逆輸入された金額も含む ・この値にはミサイルが含まれる 出典:http://www.aia-aerospace.org/assets/Table7.pdf (単位: Current $M) 1,200 1,023 1,000 800 884 905 896 779 701 691 2003 2004 698 600 400 200 0 2005 2006 2007 図 1-6 米国輸入高 1-6 2008 2009 2010p 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 1.1.6 宇宙分野研究開発費 NASAの研究開発費は、2009年をピークに減少すると予測されている。国防機関は2009年度より 減少すると予想されている。国防機関の2010年度の予算のうち、最も大きなものは GPS であり、次いで 次世代早期警戒衛星 SBIRS-High の予算である。2009年度まで多額の予算が割当てられていた次期軍 事通信衛星の TSAT はキャンセルされたため2010年度の予算は計上されていない。 表 1-6 NASA及び軍事部門プログラム別研究開発費 (単位:$M) プログラム NASA AIR FORCE Advanced EHF Defense Space Recon Program Defense Support Program DMSP EELV Global Positioning System Medium Launch Vehicles MILSATCOM (DISA) NPOESS NUDET Detection System Satellite Control Network SBIRS-High Space Test Program (STP) Space Radar (SR) System Spacelift Range System Titan Launch Vehicles TSAT Wideband Gapfiller Satellite 小計 ARMY NAVSTER GPS NAVY MUOS Satellite Communications 軍事部門合計 2008 11,795 2009e 12,815 2010e 12,348 612 7 707 363 331 38 24 583 50 (b) 25 777 21 3,538 386 34 916 334 288 41 17 542 48 (b) 12 791 52 3,431 464 27 1,005 258 397 84 21 513 47 (b) 10 71 2,897 - - - 593 715 4,846 515 651 4,597 388 474 3,759 EHF=超高周波数:Extremely High Frequency DMSP =防衛気象衛星 : Defense Meteorological Satellite Program EELV =次世代使い捨て型ロケット: Evolved Expendable Launch Vehicle NPOESS = 国家極軌道上作動環境衛星システム: National Polar-orbiting Operational Environmental Satellite System GPS=衛星ナビゲーションシステム: Global Positioning System SBIRS=宇宙赤外線システム : Space-Based InfraRed System TSAT=Transformation Satellite Communications MUOS=移動加入者対象衛星システム: Mobile User Objective Satellite System e:予想値 注 :NASA については Exploration, Science, & Aeronautics の値。 軍事部門プログラムは研究開発、試験、評価を含む 出典:AIA「Aerospace Facts and Figures 2009」, p72, 73 1-7 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ (単位:Current $M) 14,000 12,815 11,795 12,348 12,000 10,000 NAVY 8,000 Air Force NASA 6,000 4,846 4,597 4,000 1,308 1,166 2,000 3,538 3,431 2,897 2008 2009e 2010e 3,759 862 0 図 1-7 米国宇宙分野研究開発費 1-8 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 1.1.7 宇宙分野設備投資額 2004年から2006年の誘導ミサイル及び宇宙機、誘導ミサイル及び宇宙機部品の設備投資額は個別 に統計がとられていない。宇宙機推進装置及び関連部品に関しては2000年以降減少したが、2004年 を底に2005年以降増加している。 表 1-7 米国宇宙分野設備投資額 (単位:Current $M) 年 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 誘導ミサイル及び 宇宙機 Guided missile and space vehicle manufacturing 384 439 484 216 173 291 297 229 宇宙機推進装置及び 関連部品 Space vehicle propulsion units & parts manufacturing 誘導ミサイル及び宇宙機部品 Other guided missile and space vehicle parts manufacturing 合計 67 104 125 80 76 76 66 49 51 58 74 24 33 13 8 17 13 11 29 475 576 622 304 266 380 374 49 51 58 332 注 :機械設備投資のみ。データには誘導ミサイルが含まれている。 宇宙機にはロケットが含まれる。 出典:米国勢調査局データベース http://factfinder.census.gov/より抽出。2008年以降のデータは未公表。 ( 単位:Current$M) 700 13 600 33 500 誘導ミサイル及び宇宙 機部品 24 400 13 484 8 439 300 11 29 17 384 291 200 216 297 229 173 宇宙機推進装置及び 関連部品 100 0 67 1997 104 125 1998 1999 誘導ミサイル及び 宇宙機 80 76 76 66 49 51 58 74 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 図 1-8 米国宇宙分野設備投資額 1-9 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 1.1.8 宇宙産業人員数 宇宙機器産業の従業員数は2003年まで減少したが、2004年に増加に転じている。 表 1-8 米国宇宙機器産業人員数 (単位:人) 誘導ミサイル及び 宇宙機 部門 製造部門 非製造部門 全従業員 年 Guided missile and space vehicle manufacturing 宇宙機推進装置 及び関連部品 誘導ミサイル及び 宇宙機部品 Space vehicle propulsion units & parts manufacturing Other guided missile and space vehicle parts manufacturing 合計 1998 15,735 5,463 2,002 23,200 1999 14,478 5,320 1,802 21,600 2000 13,363 5,120 2,117 20,600 2001 11,922 4,985 1,793 18,700 2002 10,220 3,836 1,644 15,700 2003 10,590 3,187 1,323 15,100 2004 8,726 2,866 1,309 12,900 2005 12,857 4,010 4,033 20,900 2006 27,129 8,515 3,656 39,300 2007 33,068 9,652 4,480 47,200 1998 40,965 14,222 5,213 60,400 1999 38,609 14,186 4,806 57,600 2000 37,496 14,365 5,939 57,800 2001 36,850 15,408 5,542 57,800 2002 37,689 14,147 6,065 57,900 2003 38,644 11,628 4,827 55,100 2004 39,706 13,040 5,955 58,700 2005 33,342 10,399 10,459 54,200 2006 24,989 7,844 3,367 36,200 2007 19,827 5,787 2,686 28,300 1998 56,700 19,685 7,215 83,600 1999 53,087 19,505 6,608 79,200 2000 50,859 19,485 8,056 78,400 2001 48,772 20,393 7,335 76,500 2002 47,908 17,983 7,709 73,600 2003 2004 2005 2006 2007 49,235 48,432 46,199 52,118 52,895 14,815 15,905 14,409 16,359 15,439 6,150 7,263 14,492 7,023 7,166 70,200 71,600 75,100 75,500 75,500 注 :データには誘導ミサイル製造が含まれている。 出典:製造部門、非製造部門、全従業員の総数は AIA http://www.aia-aerospace.org/assets/Table9_YE09_Employment.pdf 宇宙機、宇宙機推進装置及び関連部品、誘導ミサイル及び宇宙機部品の割合は米国勢調査局データベース http://factfinder.census.gov/ より抽出。宇宙機、誘導ミサイル及び宇宙機部品にはミサイルが含まれる。 宇宙機にはロケットが含まれる。 1-10 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ ■全従業員数の推移図 85,000 83,600 79,200 80,000 78,400 76,500 75,000 75,100 75,500 75,500 2005 2006 2007 73,600 71,600 70,200 70,000 65,000 60,000 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 図 1-9 米国宇宙機器産業における全従業員の推移 ■2007年度全従業員の分野別人員比率 誘導ミサイル及び 宇宙機部品 Other guided missile and space vehicle parts manufacturing 10% 宇宙機推進装置及び 関連部品 Space vehicle propulsion unit and propulsion unit parts mfg 20% 誘導ミサイル及び 宇宙機 Guided missile and space vehicle manufacturing 70% 図 1-10 米国宇宙機器産業における全従業員の分野別人員比率(2007年) 1-11 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 1.1.9 宇宙機器産業と他産業の売上高比較 米国の産業は金融・保険・不動産、公務、教育・医療を中心に成長を続けているが、製造業は2008年 より減少している。宇宙機器産業は微増の傾向である。 表 1-9 宇宙機器産業と他産業の売上高比較 (単位:$B) 2000 GDP 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 9,951 10,286 10,642 11,142 11,868 12,638 13,399 14,078 14,441 14,266 金融・保険・不動産 1,998 2,155 2,222 2,316 2,410 2,606 2,778 2,891 2,975 3,040 公務 1,215 1,275 1,353 1,435 1,508 1,586 1,668 1,760 1,855 1,923 製造業 1,416 1,344 1,356 1,374 1,483 1,568 1,651 1,699 1,648 1,585 専門サービス 1,117 1,171 1,198 1,259 1,347 1,462 1,571 1,701 1,769 1,701 教育・医療 678 729 790 847 906 953 1,015 1,078 1,149 1,213 小売業 618 613 615 638 684 725 770 813 823 781 卸売業 686 704 731 769 795 839 875 886 840 820 建築 467 491 494 516 554 612 651 657 623 537 情報 418 451 500 509 564 593 593 633 653 639 芸術・娯楽 382 391 411 427 457 482 511 545 535 513 運輸・倉庫 301 303 302 320 347 370 395 405 419 389 その他サービス 278 264 285 290 303 318 332 345 341 335 公益事業 174 178 181 192 208 206 236 249 263 268 鉱業 109 119 109 135 159 192 229 254 317 241 農林水産業 96 99 94 116 143 127 122 145 160 133 宇宙機器産業 30 29 35 36 36 37 38 40 43 45 出典: ・GDP は International Monetary Fund, World Economic Outlook Database, October 2010 より ・全産業部分は http://www.bea.gov/industry/xls/GDPbyInd_VA_NAICS_1998-2009.xls ・宇宙機器産業部分は表 1-1 を参照 ($B) 金融・保険・不動産 3,500 公務 製造業 3,000 専門サービス 教育・医療 2,500 小売業 卸売業 2,000 建築 情報 1,500 芸術・娯楽 運輸・倉庫 1,000 その他サービス 公益事業 500 鉱業 農林水産業 0 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 図 1-11 宇宙機器産業と他産業売上高比較 1-12 2009 宇宙機器産業 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 1.1.10 宇宙機器産業売上高対GDP比率 米国のGDP(国内総生産)は、2009年は前年より減少したものの、堅実な成長を続けているが、宇宙 機器産業の売上げは微増である。これは、宇宙機器産業が一般の市場経済の動向とリンクしておらず、公 共事業的政府予算による売上げが大部分であることを示している。 米国では、一般市場に参入可能な宇宙機器産業として、宇宙旅行や商業ロケット打上げに期待してお り、米国議会では、これらの宇宙機器産業を支援するための規制緩和や関連法を整えている。 宇宙機器産業売上高の対 GDP 比率は近年減少をたどっており、2005年に0.3%を割ったが2008 年以降は0.3%台に回復している。 尚GDPとは、国内で 1 年間に新しく生みだされた生産物やサービスの金額の総和である。 表 1-10 宇宙機器産業売上高対GDP比率 (単位:Current $B) 年 GDP (A) 宇宙機器産業 売上合計(B) 1991 5,992 29.2 0.49% 1992 6,342 29.8 0.47% 1993 6,667 28.4 0.43% 1994 7,085 26.9 0.38% 1995 7,415 27.4 0.37% 1996 7,838 29.0 0.37% 1997 8,332 30.8 0.37% 1998 8,793 31.6 0.36% 1999 9,354 30.5 0.33% 2000 9,951 29.7 0.30% 2001 10,286 29.5 0.29% 2002 10,642 34.6 0.33% 2003 11,142 35.9 0.32% 2004 11,868 35.9 0.30% 2005 12,638 36.7 0.29% 2006 13,399 37.6 0.28% 2007 14,078 39.9 0.28% 2008 14,441 43.4 0.30% 2009 14,266 45.5 0.32% 2010p 14,704 45.5 0.31% (B)/(A)% 注 :宇宙機器産業売上合計は表1-1から転記。 p=見込値 出典:GDP は International Monetary Fund, World Economic Outlook Database, October 2010 より ( 単位:Current $B) 16,000 0.80% 0.70% 0.60% 0.50% 0.40% 0.30% 0.20% 0.10% 0.00% 12,000 8,000 4,000 2009 2010p 2008 2007 2006 2005 2004 2003 2002 2001 2000 1999 1998 1997 1996 1995 1994 1993 1992 1991 1990 0 図 1-12 宇宙機器産業売上高対GDP比率 1-13 GDP % 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 1.2 欧州 1.2.1 宇宙機器産業売上高 欧州宇宙機器産業は2006年以降増加していたが、2009年は前年より€211M 減少した。これは衛星 応用分野、及び打上げ分野ともに減少したことによる。 表 1-11 欧州宇宙機器産業売上高(欧州全体) (単位:€M) 年 連結売上 1996 4,555 1997 5,146 1998 5,321 1999 5,481 2000 5,561 2001 5,258 2002 4,726 2003 4,157 2004 4,693 2005 4,275 2006 4,671 2007 5,058 2008 5,667 2009 5,456 注:数字は Eurospace facts & figures, 2009 issues, Public data set(2009.8) 2009 年は 2009 details MS 2003.xls より (http://eurospace.pagesperso-orange.fr/F&F2009/Europe%20long%20series%20MS%202003.xls) ( 単位:€M) 6,000 5,146 5,000 5,321 5,481 5,667 5,561 5,258 4,726 4,555 5,456 5,058 4,693 4,671 4,275 4,157 4,000 3,000 2,000 1,000 0 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 図 1-13 欧州宇宙機器産業売上高(欧州全体) 1-14 2007 2008 2009 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 1.2.2 欧州各国の宇宙機器産業売上高 欧州宇宙機器産業売上高は、フランスが突出しており、2008年は2番目のドイツの約3倍であったが、 2009年はドイツが伸び、その差は縮まっている。フランス、ドイツ、イタリア、イギリスの宇宙機器産業売上 高は、2003年まで減少していたが、2004年には増加に転じ、2005年、2006年に落込みのある国もあ るが、2007年以降には増加していた。2009年はドイツ以外は落ち込んでいる。特にイギリス、イタリアの 下落幅は大きい。 表 1-12 欧州各国の宇宙機器産業売上高 (単位:€M) 国名 2000 2,702 906 860 381 135 196 104 107 50 24 41 30 19 2 5 0 5,561 フランス ドイツ イタリア イギリス スペイン ベルギー スイス スウェーデン オランダ オーストリア ノルウェイ デンマーク フィンランド ポルトガル アイルランド ルクセンブルグ 計 2001 2,369 890 876 385 144 183 103 115 63 26 39 42 15 2 5 0 5,258 2002 2,069 840 746 369 137 184 95 100 52 31 35 45 14 3 6 0 4,726 2003 1,846 619 684 308 212 123 85 102 75 31 24 30 12 2 5 0 4,157 2004 2,170 691 701 376 219 131 104 99 72 36 54 17 13 6 5 0 4,693 2005 1,890 616 741 394 184 119 67 86 69 34 38 17 10 4 7 0 4,275 2006 2,053 792 714 444 205 134 79 83 65 33 33 16 10 5 5 0 4,671 2007 2,386 810 773 409 193 153 89 87 57 37 22 17 12 3 4 4 5,058 2008 2,690 943 799 472 243 175 90 68 68 39 36 20 12 5 4 4 5,667 注:数字は Eurospace の Europe long series MS 2003.xls より (http://eurospace.pagesperso-orange.fr/F&F2009/Europe%20long%20series%20MS%202003.xls) ( €M) 3,000 2,658 2,500 2,000 1,500 1,000 500 1,150 665 212 211 180 105 81 78 37 32 23 13 4 4 0 2008 2009 図 1-14 2008年と2009年の欧州主要国宇宙機器産業売上高比較 1-15 3 2009 2,658 1,150 665 212 211 180 105 78 81 37 32 23 13 4 4 3 5,456 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ ( 単位:€M) 3,000 2,702 2,690 2,658 2,500 2,413 2,386 2,369 2,170 フランス 2,069 2,063 2,053 ドイツ 2,000 イタリア 1,925 1,890 1,846 イギリス スペイン ベルギー スイス スウェーデン 1,500 オランダ オーストリア ノルウェイ デンマーク 1,150 1,000 975 913 932 922 879 906 860 アイルランド 943 890 876 ルクセンブルグ 840 792 746 684 619 701 691 741 810 773 799 714 665 616 553 500 490 469 444 381 385 376 369 394 472 409 308 212 0 1997 1998 フィンランド ポルトガル 1,027 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 図 1-15 欧州主要国宇宙機器産業売上高推移 1-16 2009 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 1.2.3 分野別宇宙機器産業売上高 主要な宇宙機器産業は、衛星通信、ロケット開発及び製造、そして地球観測となっているが、近年地 球観測の売上高は衛星通信の半分以下になっている。最も成功している分野は衛星通信分野である。2 001年から衛星打上げ数の低下の影響でロケット開発製造が減少していたが、2004年より増加に転じ、 2008年まで増加したが、2009年に再び減少した。尚、データは、以下の条件で収集作成されている。 z 衛星、ロケットシステム、地球大気外部に向けた機器(ステーション、サウンディング気球等)等の 開発製造企業 専門的地球局開発、製造、運用(TT&C、EO データ、メテオ PDUS、SDUS 等の開発と運用)企業 ロケット打上げ運用(アリアンスペース、スターセム)企業(ユーロコットは対象外) 衛星オペレータ(SES、Eutelsat、Eumetsat 或いは inmarsat。放送やコンテンツ提供のサービスプ ロバイダ等)は含まない エンドユーザ向け地上装置企業(GPS 携帯端末、DTHアンテナ等) z z z z 表 1-13 欧州の分野別宇宙機器産業売上高 (単位:€M) 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 宇宙応用分野 衛星通信(静止衛星及び地上施設等) 1,706 1,762 1,536 1,264 1,577 1,412 1,625 1,973 2,208 2,112 ロケット開発及び製造 1,630 1,358 1,152 945 1,033 1,054 1,144 1,144 1,258 1,069 地球観測 998 838 908 678 842 814 852 820 867 938 宇宙インフラストラクチャ及び 有人プログラム 409 454 408 362 357 238 275 227 316 342 科学 425 439 276 476 444 348 383 387 415 443 支援及び試験 182 119 190 148 102 75 63 102 84 141 68 118 123 89 88 88 65 97 74 103 ナビゲーション/測位 85 109 80 164 213 213 230 272 406 278 微小重力 57 60 52 29 37 33 34 37 39 36 科学研究分野 その他 その他 合計 5,561 5,258 4,726 4,157 4,693 4,275 4,672 5,058 5,666 5,463 注:数字は Eurospace の Europe long series MS 2003.xls より (http://eurospace.pagesperso-orange.fr/F&F2009/Europe%20long%20series%20MS%202003.xls) 2009 年の合計が表 1-12 と合わないが、Eurospace 発表の数字に基づく。 (単位: €M) 衛星通信(静止衛星及び地上施設等) 2,500 ロケット開発及び製造 2,000 地球観測 宇宙インフラストラクチャ及び有人プログラム 1,500 科学 1,000 支援及び試験 その他 500 ナビゲーション/測位 0 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 図 1-16 欧州の分野別宇宙機器産業売上高 1-17 微小重力 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 1.2.4 産業分野別宇宙機器産業売上高 欧州の宇宙機器産業は衛星アプリケーションが50%以上を占めており、近年その割合は増加している。 2009年では61%を占めており、二番目の打上げシステム関連は20%であった。 尚、衛星アプリケーションは表 1−13 の衛星通信、地球観測、ナビゲーション/測位の合計、宇宙科学 関連は宇宙インフラストラクチャ及び有人プログラム、科学、微小重力の合計が対応する。 表 1-14 欧州の産業分野別宇宙機器産業売上高 (単位:€M) 産業分類 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 衛星アプリケーション 2,106 2,632 2,439 2,707 3,065 3,481 3,327 打上げシステム関連 945 1,033 1,054 1,144 1,144 1,258 1,069 宇宙科学関連 868 838 619 693 650 770 822 支援・試験関連 148 102 75 63 102 84 141 その他 89 88 88 65 97 74 103 4,157 4,693 4,275 4,672 5,058 5,666 5,463 合計 注:数字は Eurospace の Europe long series MS 2003.xls より (http://eurospace.pagesperso-orange.fr/F&F2009/Europe%20long%20series%20MS%202003.xls) 2009 年の合計が表 1-12 と合わないが、Eurospace 発表の数字に基づく。 ( 単位:€M) 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 500 0 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 図 1-17 欧州の産業分野別宇宙機器産業売上高 1-18 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 2009年の分野別宇宙機器産業売上高の第1位は衛星通信分野で全体の38.7%を占め、通信衛星 の製造が含まれている。2位はロケット開発及び製造の19.6%である。3位は地球観測の17.2%であ る。 表 1-15 欧州の分野別宇宙機器産業売上高(2009年) (単位:€M) 分野 売上額 宇宙応用分野合計 % 4,461 81.7% 衛星通信(静止衛星及び地上施設等) 2,112 38.7% ロケット開発及び製造 1,069 19.6% 地球観測 938 17.2% 宇宙インフラストラクチャ及び有人プログラム 342 6.3% 687 12.6% 科学 443 8.1% 支援及び試験 141 2.6% その他 103 1.9% 314 5.7% 278 5.1% 36 0.7% 5,463 100.0% 科学研究分野合計 その他 ナビゲーション/測位 微小重力 合計 注:数字は Eurospace の Europe long series MS 2003.xls より (http://eurospace.pagesperso-orange.fr/F&F2009/Europe%20long%20series%20MS%202003.xls) 2009 年の合計が表 1-12 と合わないが、Eurospace 発表の数字に基づく。 ( 単位:€M) 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 図 1-18 欧州の分野別宇宙機器産業売上高 1-19 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 図 1-19 欧州の分野別宇宙機器産業売上高比率(2009年) 1-20 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 1.2.5 輸出高 2009年の産業分野別の欧州域外の輸出額は€1,246M であり、宇宙産業の22.8%となっている。 表 1-16 欧州の輸出額(2009年) (単位:€M) 欧州内 欧州外への輸出 合計 衛星アプリケーション 1,948 1,133 3,081 打上げシステム関連 1,047 22 1,069 地上システム関連 348 38 386 宇宙科学関連 768 53 821 その他 100 100 合計 4,211 1,246 割合 77.2% 22.8% 5,457 注:数字は Eurospace の Europe long series MS 2003.xls より (http://eurospace.pagesperso-orange.fr/F&F2009/Europe%20long%20series%20MS%202003.xls) また、各国の輸出割合では、フランス、イギリスが高い。 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 欧州平均 フランス イギリス スウェーデン ノルウェイ ドイツ スイス イタリア スペイン デンマーク オーストリア ベルギー フィンランド オランダ アイルランド ルクセンブルグ ポルトガル 欧州内 欧州外 図 1-20 欧州の輸出割合 注:数字は Eurospace facts and figures, 2010 issue, July 2010 より 1-21 80% 90% 100% 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 1.2.6 需要先別売上高 欧州の最大の需要先はESAであり、2001年、2005年と落込む年もあるが2006年以降増加している。 またESAに次ぐ需要先である商用静止衛星向けは2003年に大きく落込んだが2006年より増加してい る。2008年は第3位の欧州軍事プログラムであったが、2009年は大きく落ち込み、第3位はアリアンス ペース契約となった。 表 1-17 欧州の需要先別売上高 (単位:€M) 需要先 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 ESA 1,530 1,342 1,492 1,545 1,527 1,338 1,434 1,449 1,502 1,831 欧州委員会 58 24 27 15 18 13 12 14 41 24 Eutelsat 0 0 78 74 110 91 65 28 33 58 654 707 577 524 594 524 428 512 505 516 0 0 77 48 56 75 87 92 143 na 欧州軍事プログラム 406 358 471 560 662 606 759 887 922 349 商用静止衛星売上 1,804 1,772 1,114 652 823 734 824 934 1,209 1,266 他の商用衛星売上 0 0 89 69 104 74 87 192 226 467 1,062 947 748 569 638 645 808 773 917 779 他の打上げサービス提供 0 0 2 17 38 64 35 39 46 17 その他 49 107 52 85 122 113 132 138 122 150 5,561 5,258 4,726 4,157 4,693 4,275 4,672 5,058 5,666 5,457 国内民事プログラム 民事多国間/デュアル・ユース プログラム アリアンスペース契約 合計 注:数字は Eurospace の Europe long series MS 2003.xls より (http://eurospace.pagesperso-orange.fr/F&F2009/Europe%20long%20series%20MS%202003.xls) ( 単位:€M) 2,000 1,800 ESA 欧州委員会 1,600 Eutelsat 1,400 国内民事プログラム 1,200 民事多国間/デュアル・ユースプログラム 欧州軍事プログラム 1,000 商用静止衛星売上 800 他の商用衛星売上 600 アリアンスペース契約 400 他の打ち上げサービス提供 200 その他 0 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 図 1-21 欧州の需要先別売上高の推移 1-22 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 2009年の欧州の主な需要先は、ESA(34%)、商用静止衛星売上(23%)、商用打上げ市場(アリア ンスペース契約+その他打上げサービス提供)(15%)が中心となっている。商業向け需要の相手先とし ては欧州、アジア、中東、米国等の官民衛星オペレータである。アリアンスペースの需要先は大部分が 商業向けとなっている。 (単位: €M) 1,831 2,000 1,800 1,600 1,400 1,266 1,200 1,000 779 800 516 600 467 349 400 200 24 58 150 17 0 0 図 1-22 欧州の内需需要先別売上高(2009年) 図 1-23 欧州の内需需要先別売上比率(2009年) 1-23 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 1.2.7 各国の宇宙機器産業人員数 2000年に産業の統廃合が積極的に行われ、2001年は人員が増加したがその後合理化が行われ、2 002年以降の減少となったと推測される。2006年以降は増加に転じている。 表 1-18 欧州宇宙機器産業人員数 (単位:人) 国名 2000 フランス 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 13,522 14,677 13,965 13,017 12,699 11,157 11,145 11,453 11,641 11,225 ドイツ 5,786 5,760 5,465 5,065 4,630 4,415 4,481 4,812 4,962 5,270 イタリア 5,770 5,618 5,413 5,100 4,770 3,814 3,738 3,963 3,985 4,490 イギリス 2,732 3,139 3,137 3,186 3,239 3,287 3,576 3,242 3,437 3,429 スペイン 1,340 1,469 1,449 1,971 2,022 1,896 1,901 1,915 2,095 2,231 ベルギー 1,351 1,305 1,223 1,123 1,193 1,189 1,187 1,288 1,284 1,523 スウェーデン 462 476 455 705 683 670 671 707 743 783 スイス 710 724 668 693 679 699 686 689 641 664 オランダ 412 402 361 511 543 505 559 491 460 610 ノルウェー 189 195 197 263 289 294 279 290 301 318 オーストリア 305 397 360 155 312 247 223 205 254 276 デンマーク 321 319 300 233 153 175 180 200 167 216 フィンランド 240 162 171 141 136 136 131 129 153 172 ポルトガル 22 37 39 24 80 55 73 53 109 101 アイルランド 45 47 51 48 48 45 42 42 42 30 27 27 31 ルクセンブルグ 合計 na na na na na na na 33,207 34,727 33,254 32,235 31,476 28,584 28,872 29,506 30,301 31,369 注:数字は Eurospace の Europe long series MS 2003.xls より (http://eurospace.pagesperso-orange.fr/F&F2009/Europe%20long%20series%20MS%202003.xls) (単位: 人) 37000 34,727 35000 33,254 33,207 33000 32,235 31,369 31,476 31000 30,301 29,506 28,584 29000 28,872 27000 25000 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 図 1-24 欧州宇宙機器産業人員合計の推移 1-24 2007 2008 2009 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ フランスの宇宙機器産業従事者数は、2002年から減少し2006年で減少は止まっている。フランスの 宇宙機器産業売上高は、2003年以降ほぼ減少が止まったようにみうけられるが、産業人員は2006年ま で減少した。その後増加に転じたが、2009年は再び減少している。イギリスは2000年を底に斬増してい る。ドイツとイタリアも2000年以降減少を続けたが、2005年から2006年にかけて底を打ったようである。 ( 単位:人) 16,000 14,000 12,000 フランス ドイツ イタリア イギリス 10,000 スペイン ベルギー スイス スウェーデン 8,000 オランダ オーストリア ノルウェイ デンマーク 6,000 フィンランド ポルトガル アイルランド ルクセンブルグ 4,000 2,000 0 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 図 1-25 欧州各国の宇宙機器産業人員数の推移 1-25 2009 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 2009年の宇宙機器産業人員数は、全欧州宇宙機器産業人員に対して、フランスは35.8%、ドイツ1 6.8%、イタリア14.3%となっており、この三カ国で67%程度を占めている。 (単位: 人) 14,000 12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 2,000 0 ス ペ イ ン ベ ル ギ ス イ ス ス ウ ェ デ ン 2008 オ ラ ン ダ オ ス ト リ ア 2009 ノ ル ウ ェ イ デ ン マ ー イ ギ リ ス ー イ タ リ ア ー ド イ ツ ー フ ラ ン ス ク フ ィ ン ラ ン ド ポ ル ト ガ ル 図 1-26 欧州宇宙機器産業人員数 オーストリア 1.0% オランダ スウェーデン 1.9% 2% スイス 2.5% ベルギー 4.9% デンマーク 0.7% ノルウェイ 0.9% フィンランド 0.5% ポルトガル 0.3% アイルランド 0.1% ルクセンブルグ 0.1% フランス 35.8% スペイン 7.1% イギリス 10.9% イタリア 14.3% ドイツ 16.8% 図 1-27 欧州宇宙機器産業人員割合(2009年) 1-26 ア イ ル ラ ン ド ル ク セ ン ブ ル グ 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 1.2.8 分野別宇宙機器産業人員数 宇宙機器産業人員数は2005年まで減少していたが、2006年より増加している。主な増加分野は人 工衛星分野と地上設備であり、打上げシステムは逆に減少している。尚、このデータは更新されておらず 2008年が最新である。 表 1-19 欧州宇宙機器産業人員数(分野別) (単位:人) 2003 2004 2005 2006 2007 2008 人工衛星分野 19,704 19,682 18,788 19,310 19,838 20,561 打上げシステム 8,913 7,878 6,716 6,436 6,412 6,336 地上設備 3,618 3,916 3,080 3,126 3,256 3,404 合計 32,235 31,476 28,584 28,872 29,506 30,301 注:数字は Eurospace facts and figures, 2009 issue, August 2009, Public data sets より ( 単位:人) 25,000 2003 2004 2005 2006 2007 20,000 15,000 10,000 5,000 0 人工衛星分野 打上げシステム 図 1-28 欧州宇宙機器産業人員数(分野別) 1-27 地上設備 2008 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 1.2.9 宇宙機器産業売上高対GDP比率 欧州の宇宙機器産業の売上高はGDPに対して平均0.05%であるが、フランスは突出しており、約 3 倍の0.14%である。 表 1-20 欧州各国の宇宙機器産業売上高対GDP比率(2009年) 国名 2009年のGDP 宇宙機器産業売上高 ($B) ($M) 対GDP比率 フランス 2,656 3,699 0.14% ドイツ 3,339 1,601 0.05% イタリア 2,118 925 0.04% イギリス 2,179 295 0.01% スペイン 1,468 293 0.02% ベルギー 472 250 0.05% スウェーデン 492 147 0.03% スイス 406 108 0.03% オランダ 797 112 0.01% ノルウェー 382 52 0.01% オーストリア 379 45 0.01% デンマーク 310 33 0.01% フィンランド 239 18 0.01% アイルランド 233 6 0.00% ポルトガル 222 5 0.00% 15,692 7,593 0.05% 合計 為替レートは€1=$1.39147 で算出した。 各国の GDP は International Monetary Fund, World Economic Outlook Database, October 2009 http//www.imf.org/external/data.htm より 宇宙機器産業売上高は表1-12を参照 1-28 日米欧宇宙産業比較データ集 1.米欧指標データ 0.20% 0.18% 0.16% フランス 0.14% ドイツ イタリア イギリス 0.12% スペイン ベルギー スイス 0.10% スウェーデン オランダ オーストリア ノルウェイ 0.08% デンマーク フィンランド ポルトガル 0.06% アイルランド 欧州合計 0.04% 0.02% 0.00% 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 図 1-29 欧州各国の宇宙機器産業売上高対 GDP 比率 1-29 2009 日米欧宇宙産業比較データ集 2.日米欧の指標データ比較 2. 日米欧の指標データ比較 2.1 宇宙機器産業売上高比較 日本の売上高は2001年までは米国の約10%で推移していたが、2003年以降は米国の約6%に低 下している。一方欧州に対しては、2002年までは60%以上を有していたが、2004年以降30%台に低 下し、2007年では26%まで落ちたが、2009年は30%台に戻った。 表 2-1 宇宙機器産業売上高比較 年 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010p 2011e 日本($M) 米国($M) 欧州($M) 合計($M) 3,102 29,040 32,142 3,109 30,811 33,920 2,888 31,646 34,534 3,060 30,533 5,809 39,403 3,414 29,708 5,120 38,242 2,962 29,499 4,685 37,146 2,699 34,624 4,488 41,811 2,083 35,857 4,743 42,683 2,031 35,933 5,856 44,013 2,020 33,600 5,301 41,115 2,021 34,900 5,914 43,083 1,925 36,300 6,978 45,458 2,504 43,370 8,350 54,546 2,882 45,470 7,593 55,945 2,897 45,520 48,417 3,102 45,140 48,242 \/$ 109.183 121.756 131.185 113.219 108.340 122.148 124.547 115.576 107.739 110.753 116.197 117.599 103.450 93.570 87.810 87.810 $/€ 1.0599 0.9207 0.8909 0.9495 1.1411 1.2478 1.2400 1.2661 1.3797 1.4736 1.3915 1.3255 1.3255 注 :p=見込値 e=予想値 出典: ・米国は表1-1、欧州は表1-11を参照 ・日本は日本航空宇宙工業会「平成 22 年度宇宙産業データブック」 ・2007年までの為替レートは日本銀行時系列データ 外国為替相場を用い、1 年間の平均値 をその年の為替レートとして用いた。2008年からは日本銀行が情報を公開していないため、 三菱 UFJ リサーチ&コンサルティングの年間平均為替の値を使った。2011年は2010年の為 替レートを適用している。 世界の宇宙機器売上高は、増減はあるものの安定しており、宇宙機器産業が政府発注にほとんど頼 っている「公共事業」であることを示している。欧米とも、宇宙機器産業促進のため、開発した宇宙技術を 民間企業に技術移転するための技術移転メカニズムの構築、異分野との交流、産学連携などによって、 宇宙機器産業の経済発展貢献のシナリオを検討している。 2-1 日米欧宇宙産業比較データ集 2.日米欧の指標データ比較 (単位: $M) 50,000 43,370 45,000 45,470 45,520 45,140 39,900 40,000 34,624 35,000 37,600 35,857 35,933 36,660 30,811 31,646 30,533 29,708 29,499 29,040 30,000 25,000 米国 20,000 欧州 日本 15,000 10,000 5,856 5,301 5,914 5,809 5,120 4,685 4,488 4,743 6,978 8,350 7,592 5,000 0 3,102 3,102 3,109 2,888 3,060 3,414 2,962 2,699 2,083 2,031 2,020 2,021 1,925 2,504 2,882 2,897 図 2-1 宇宙機器産業売上高比較 2-2 日米欧宇宙産業比較データ集 2.日米欧の指標データ比較 2.2 輸出高比較 米国の輸出高は2006年、2007年と増加し、2008年、2009年は減少した。日本の輸出高は、逆に2 005年から2007年まで減少し、2008年より増加している。欧州の輸出規模はほぼ米国と同じである。 表 2-2 日米欧輸出高比較 (単位:$M) 年 日本 米国 欧州 \/$ $/€ 2003 107 1,461 - 115.576 1.1411 2004 113 1,780 - 107.739 1.2478 2005 80 1,704 - 110.753 1.2400 2006 93 2,197 - 116.197 1.2661 2007 74 2,297 - 117.599 1.3797 2008 155 2,124 - 103.450 1.4736 2009 214 1,698 1,734 93.570 1.3915 ・米国の数値は表1-4を参照。この値にはミサイル関係が含まれる。 ・日本の数値は日本航空宇宙工業会「平成22年度宇宙産業データブ ック」より算出。 ・欧州は表 1-16より。2008 年までのデータはない。 ( 単位:$M) 2,500 2,297 2,197 2,000 1,500 1,780 2,124 1,734 1,698 1,704 1,461 1,000 500 107 113 93 80 74 155 214 0 2003 2004 2005 日本 2006 米国 2007 欧州 図 2-2 日米欧輸出高比較 2-3 2008 2009 日米欧宇宙産業比較データ集 2.日米欧の指標データ比較 2.3 輸入高比較 米国の輸入高は2004年以降増加の傾向にあったが、2008年は若干減少し、2009年は大幅に減少 した。一方日本の輸入高は2005年まで減少していたが2006年は増加に転じ、2008年は大幅に増加 したが2009年は若干減少した。 表 2-3 日米輸入高比較 (単位:$M) 年 日本 米国 \/$ 2003 350 701 115.576 2004 165 691 107.739 2005 158 779 110.753 2006 191 884 116.197 2007 192 905 117.599 2008 365 896 103.450 2009 296 698 93.570 ・米国は表1-5を参照。この値にはミサイル関係が含まれる。 ・日本の数値は日本航空宇宙工業会「平成 22 年度宇宙産業データ ブック」より算出。 ( 単位:$M) 1,000 905 884 900 896 779 800 701 698 691 700 600 500 400 365 350 296 300 165 200 191 158 192 100 0 2003 2004 2005 2006 日本 米国 図 2-3 日米輸入高比較 2-4 2007 2008 2009 日米欧宇宙産業比較データ集 2.日米欧の指標データ比較 2.4 産業人員数比較 日本の宇宙機器産業人員数の10年間の平均は、米国の約9%、欧州の約22%であるがその割合は 減少している。各国とも減少傾向にあったが、米国は2004年以降、欧州は2006年以降増加に転じた。 尚、米国はミサイル関連の人員を含んでいる。 表 2-4 日米欧産業人員数比較 (単位:人) 年 日本 米国 欧州 合計 1997 8,918 83,000 35,391 127,309 1998 8,346 83,600 34,882 126,828 1999 7,994 79,200 33,608 120,802 2000 7,148 78,400 33,207 118,755 2001 6,871 76,500 34,727 118,098 2002 6,733 73,600 33,254 113,587 2003 5,840 70,200 32,235 108,275 2004 6,378 71,600 31,476 109,454 2005 6,740 75,100 28,584 110,424 2006 6,593 75,500 28,872 110,965 2007 6,248 75,500 29,506 111,254 2008 5,188 77,600 30,301 113,089 2009 6,341 78,300 31,369 116,010 出典:日本:日本航空宇宙工業会「平成 22 年度宇宙産業データブック」 米国:http://www.aia-aerospace.org/assets/Table9.pdf。ミサイル関連を含む。 欧州:表 1-18を参照 ( 単位:千人) 90 84 83 79 80 78 77 76 75 74 78 78 76 72 70 70 60 50 40 35 35 34 35 33 33 32 31 31 30 30 29 29 30 20 10 8.9 8.3 8.0 7.1 6.9 6.7 6.4 5.8 6.7 6.6 6.2 5.2 6.3 0 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 日本 米国 2004 2005 欧州 図 2-4 日米欧産業人員数比較 2-5 2006 2007 2008 2009 日米欧宇宙産業比較データ集 2.日米欧の指標データ比較 2.5 宇宙機器産業売上高対GDP比率 2009年の各国の宇宙機器産業売上高対GDP比率を比較すると米国、フランスが突出しており、その 後続いて日本、ベルギー、ドイツの順である。日本と欧州平均はほぼ等しい。 表 2-5 各国の宇宙機器産業売上高対GDP比率(2009年) 2009年のGDP ($B) 国名 対GDP比率 14,266 45,470 0.32% フランス 2,656 3,699 0.14% ドイツ 3,339 1,601 0.05% イタリア 2,118 925 0.04% イギリス 2,179 295 0.01% スペイン 1,468 293 0.02% ベルギー 472 250 0.05% スウェーデン 492 147 0.03% スイス 406 108 0.03% オランダ 797 112 0.01% ノルウェイ 382 52 0.01% オーストリア 379 45 0.01% デンマーク 310 33 0.01% フィンランド 239 18 0.01% アイルランド 233 6 0.00% ポルトガル 222 5 0.00% 15,692 7,593 0.05% 5,069 2,882 0.06% 米国 欧州 宇宙機器産業売上高 ($M) 合計 日本 出典:米国は表1-1、欧州は表 1-20、日本は表2-1を参照 日本の GDP は International Monetary Fund, World Economic Outlook Database, October 2010 http//www.imf.org/external/data.htm より 2-6 日米欧宇宙産業比較データ集 3.各国予算データ 3. 各国予算データ 3.1 日本 3.1.1 日本の宇宙関連予算 2000年度以降、内閣官房予算が多いが、情報収集衛星関連である。国土交通省は運輸多目的衛星 調達であり、2006年2月に MTSAT-2 を打上げ、その後の予算は減少していたが、2010年度より静止気 象衛星関連の予算が増加しているが、2011年度は減少する見込みである。日本全体としては2007年 度以降増加している。尚、2009年度予算からは宇宙開発戦略本部事務局公表のデータであり、内閣府、 警察庁、外務省、防衛省の宇宙関係予算が示されている。 表 3-1 日本の宇宙関連予算 (単位:億円) 経済 内閣 文部 国交省 環境省 外務省 防衛省 合計 警察庁 総務省 農水省 内閣府 産業省 官房 科学 1,904 9 26 120 109 6 2,175 1,984 7 21 0 128 138 8 2,285 2,004 7 31 0 110 153 8 2,312 2,027 7 57 1 116 223 9 2,439 2,050 0 7 53 1 98 255 10 2,474 2,067 14 7 63 1 132 226 11 2,520 1,919 506 8 53 1 115 168 12 2,781 1,791 773 7 31 1 121 174 7 2,905 1,640 677 36 5 119 196 3 2,675 1,861 644 35 2 115 184 3 2,845 1,802 632 32 2 113 230 3 2,813 1,767 624 56 2 96 144 6 2,693 1,803 612 43 1 88 40 6 2,593 1,840 603 39 0 75 38 6 2,601 1,877 637 43 0 69 38 10 2,673 年度 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 1,966 2010 1,854 2011 1,770 注 2 8 5 643 636 672 7 8 8 46 44 39 25 11 9 91 91 67 115 110 99 11 17 15 2 2 2 580 3,488 609 3,390 413 3,099 :数値は内示ベースの値 2001 年に中央省庁再編が行われたため、表では郵政省と自治省は総務省、文部省と科学技術庁は文部科学省、 運輸省と建設省は国土交通省に加算して示している。 ( 単位:億円) 4,000 文部科学 3,500 内閣府 内閣官房 3,000 警察庁 2,500 総務省 農水省 2,000 経済産業省 1,500 国交省 環境省 1,000 外務省 防衛省 500 合計 0 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 図 3-1 日本の宇宙関連予算 3-1 日米欧宇宙産業比較データ集 3.各国予算データ 3.1.2 旧NASDA/JAXA予算変遷 1969年度以来、予算はほぼ毎年増加してきたが、2001年度、2002年度、2003年度と減少し、3機 関統合後の2004年度に増加し、以降微増となっている。一方、職員数は2003年度の3機関統合まで 増加していたが、2005年度より微減している。職員数一人当たりの予算額は2002年度まで年々増加し ていたが、3機関統合により大きく減少したが、その後増加する傾向にある。 表 3-2 旧 NASDA/JAXA の宇宙予算 年度 億円 職員数(B) 1969 1970 1971 1972 1973 1974 1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 31 103 106 187 296 480 624 738 798 799 860 912 991 1,109 1,102 1,115 1,124 1,073 1,149 1,137 1,260 1,360 1,428 1,471 1,588 1,721 1,760 1,768 1,803 1,851 1,909 2,166 2,082 2,066 2,046 923 928 933 938 943 949 955 961 967 979 1,019 1,038 1,057 1,079 1,088 1,090 1,090 1,718 (A)/(B) (億円/人) 年度 億円 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2,240 2,253 2,272 2,276 2,399 2,410 職員数(B) 1.163 1.239 1.219 1.343 1.442 1.504 1.541 1.653 1.780 1.798 1.735 1.737 1.751 1.770 1.840 1.910 1.872 1.183 注 :予算は決算報告書の収入の予算額 出典:http://www.jaxa.jp/about/iso/report/2010/2010pdf/p28-29.pdf http://www.jaxa.jp/about/finance/index_j.html 3-2 1,782 1,645 1,633 1,635 1,621 1,571 (A)/(B) (億円/人) 1.257 1.368 1,391 1.392 1.480 1.534 日米欧宇宙産業比較データ集 3.各国予算データ 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 1965 1970 1975 1980 1985 予算(億円) 1990 1995 職員数(人) 図 3-2 旧 NASDA/JAXA の予算と職員数 3-3 2000 2005 日米欧宇宙産業比較データ集 3.各国予算データ 3.2 米国 3.2.1 NASA予算 (1) NASA予算の推移 NASAの予算は政治に大きく左右されている。冷戦終結とともに、旧ソ連との宇宙競争が終結し、クリ ントン政権の宇宙政策を受けて1996年から予算が削減傾向に転じた。2000年からはブッシュ前大統領 の宇宙政策によって宇宙予算の削減傾向が(安定)増加傾向に転じた。ブッシュ前大統領の新宇宙計画、 その後「コンステレーション・プログラム」と呼ばれる計画のもとで、有人宇宙探査に向けて、月と火星ミッ ションの積極化により、予算増加が予想されたが、2010年オバマ政権によりコンステレーション・プログラ ムは打切られた。一方で、軍事部門との関係が強化され、民事と軍事の境界が曖昧になりつつある。 1993年辺りから NASA は合理化を推進し、職員の削減を実施した。その結果、職員一人当たりの予 算額は1993~2005年の間で約60%増加した。 表 3-3 NASA 予算の推移 年度 1962 1963 1964 1965 1966 1967 1968 1969 1970 1971 1972 1973 1974 1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 予算($M) 1,257 2,552 4,171 5,092 5,933 5,425 4,722 4,251 3,752 3,382 3,423 3,312 3,255 3,269 3,552 3,876 4,244 4,743 5,350 5,634 6,200 7,065 7,458 7,573 7,807 10,923 9,062 10,969 年度 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011* 2012* 2013* 2014* 2015* 2016* 予算($M)(A) 12,324 14,016 14,317 14,310 14,570 13,854 13,886 13,711 13,649 13,655 13,602 14,257 14,893 15,391 15,397 16,245 16,623 16,285 17,402 18,784 18,725 18,724 18,724 18,724 18,724 18,724 18,724 正規職員数(B) (A)/(B)($M/人) 23,695 22,403 20,856 20,279 18,973 17,899 17,939 18,049 18,143 18,095 18,130 18,061 16,644 - 0.604 0.650 0.664 0.685 0.723 0.763 0.761 0.754 0.786 0.823 0.849 0.852 0.966 出典: http://www.nasa.gov/pdf/516674main_FY12Budget_Estimate_Overview.pdf 注:e:予想値 2006年度以降の正規職員数のデータは公開されていない。 3-4 日米欧宇宙産業比較データ集 3.各国予算データ ( 単位:$M) 20,000 18,000 18,725 18,724 2010 2015 16,245 16,000 14,000 13,854 13,602 1995 2000 12,324 12,000 10,000 7,573 8,000 6,000 5,350 5,092 3,752 4,000 3,269 2,000 0 1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 2005 図 3-3 NASA予算の推移 (2) 2012年度NASA予算:大統領要求額 2012年度の大統領要求NASA予算では、スペースシャトルの引退を受け、運用予算が2012年度ま で減少している。一方宇宙技術は 2012 年度まで増額している。2012 年度以降の予算は一定となってい る。 表 3-4 2012年度NASA予算:大統領要求額 (単位:$M) 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 宇宙科学 4,497.6 4,469.0 5,016.8 5,016.8 5,016.8 5,016.8 5,016.8 航空技術 497.0 501.0 569.4 569.4 569.4 569.4 569.4 宇宙技術 275.2 327.2 1,024.2 1,024.2 1,024.2 1,024.2 1,024.2 宇宙探査 3,625.8 3,594.3 3,948.7 3,948.7 3,948.7 3,948.7 3,948.7 運用(STS, ISS, SFS) 6,141.8 6,146.8 4,346.9 4,346.9 4,346.9 4,346.9 4,346.9 180.1 182.5 138.4 138.4 138.4 138.4 138.4 3,017.8 3,018.8 3,192.0 3,192.0 3,192.0 3,192.0 3,192.0 452.8 448.3 450.4 450.4 450.4 450.4 450.4 36.4 36.4 37.5 37.5 37.5 37.5 37.5 教育 他省庁支援 建設、環境保全、等 会計監査 合計 18,724.5 18,724.3 18,724.3 18,724.3 18,724.3 18,724.3 18,724.3 注 : 2010 年度まで実績、2011 年以降予測 2011 年度は暫定予算の値 出典: http://www.nasa.gov/pdf/516674main_FY12Budget_Estimate_Overview.pdf 3-5 日米欧宇宙産業比較データ集 3.各国予算データ (3) 全体予算内訳 宇宙科学、宇宙技術、宇宙探査、運用、他省庁支援の割合が多く、全体予算の約94%を占めている。 運用は国際宇宙ステーション、スペースシャトルプログラム、宇宙航空支援であるが、シャトルの2011年 退役により2012年度より減少し、その分が宇宙技術を中心に振り向けられる見込みである。 ( 単位:$M) 20,000 18,000 16,000 14,000 会計監査 建設、環境保全、等 12,000 他省庁支援 教育 10,000 運用(STS, ISS, SFS) 宇宙探査 8,000 宇宙技術 航空技術 6,000 宇宙科学 4,000 2,000 0 2010 2011 2012 2013 2014 2015 図 3-4 全体予算内訳 3-6 2016 日米欧宇宙産業比較データ集 3.各国予算データ 3.2.2 米政府機関別宇宙関連予算 (1) 米政府機関別宇宙関連予算の推移 表 3-5 米政府機関別宇宙関連予算推移 (単位:$M) 年 1963 1964 1965 1966 1967 1968 1969 1970 1971 1972 1973 1974 1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 合計 5,433 6,828 6,953 6,968 6,707 6,526 6,005 5,366 4,775 4,611 4,863 4,683 4,965 5,376 6,046 6,587 7,314 8,759 10,054 12,520 15,674 17,448 20,277 21,768 26,562 26,742 28,563 27,582 27,999 29,020 27,901 26,820 23,946 24,911 24,973 25,519 26,644 26,518 NASA(a) 3,626 5,016 5,138 5,065 4,830 4,430 3,822 3,547 3,101 3,071 3,093 2,759 2,915 3,225 3,440 3,623 4,030 4,680 4,992 5,528 6,328 6,858 6,925 7,165 9,809 8,322 10,097 11,460 13,046 13,199 13,064 13,022 12,543 12,569 12,457 12,321 12,459 12,521 国防総省 1,550 1,599 1,574 1,689 1,664 1,922 2,013 1,678 1,512 1,407 1,623 1,766 1,892 1,983 2,412 2,738 3,036 3,848 4,828 6,679 9,019 10,195 12,768 14,126 16,287 17,679 17,906 15,616 14,181 15,023 14,106 13,166 10,644 11,514 11,727 12,359 13,203 12,941 商務省 43 3 12 27 29 28 20 8 27 31 40 60 64 72 91 103 98 93 87 145 178 236 423 309 278 352 301 243 251 327 324 312 352 472 448 435 575 575 エネルギー省 214 210 229 187 184 145 118 103 95 55 54 42 30 23 22 34 59 40 41 61 39 34 34 35 48 241 97 79 251 223 1 65 74 60 46 35 103 105 164 その他(b) 1 32 30 40 47 53 56 64 73 81 89 91 98 106 107 110 125 127 133 140 148 162 184 270 248 242 246 347 310 306 301 302 317 (次ページに続く) 3-7 日米欧宇宙産業比較データ集 3.各国予算データ 表 3-5 米政府機関別宇宙関連予算推移(続き) 年 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009E 2009RA 2010E 合計 28,692 30,807 35,053 34,901 36,475 39,526 39,735 42,995 44,810 18,564 29,540 NASA(a) 国防総省 13,304 13,871 14,360 14,322 15,234 15,765 15,568 16,502 17,282 18,179 852 商務省 14,326 15,740 19,388 19,115 19,690 22,114 22,487 24,795 25,595 0 26,463 577 644 649 745 807 860 912 862 1,074 74 1,350 エネルギー省 145 169 191 209 229 245 200 195 191 5 234 その他(b) 340 383 465 510 515 542 568 641 668 306 641 注 : E=予想値 RA:Recovery Act(日本の補正予算に相当。翌年以降の使用も可能) (a)航空輸送は除く (b)内務省、運輸省、農務省、国立科学財団、環境保護局 出典:AIA “AEROSPACE FACTS AND FIGURES 2009”p68 50000 45000 40000 35000 30000 25000 20000 15000 10000 5000 1963 1964 1965 1966 1967 1968 1969 1970 1971 1972 1973 1974 1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009E 2009RA 2010E 0 合計 NASA 国防総省 商務省 図 3-5 米政府機関別宇宙関連予算 3-8 日米欧宇宙産業比較データ集 3.各国予算データ (2) 国防総省の主な宇宙予算 国防総省の主な宇宙予算のうち、調達で顕著なのは Advanced EHF と EELV である。 表 3-6 国防総省の主な宇宙予算 (単位:$M) プログラム AIR FORCE Advanced EHF Defense Space Recon Program Defense Support Program DMSP EELV Global Positioning System Medium Launch Vehicles MILSATCOM (DISA) NPOESS NUDET Detection System Satellite Control Network SBIRS-High Space Test Program (STP) Space Radar (SR) System Spacelift Range System Titan Launch Vehicles TSAT Wideband Gapfiller Satellite 小計 ARMY NAVSTER GPS NAVY MUOS Satellite Communications 合計 調達 2008 RDT&E 150 183 116 1,092 252 117 114 16 48 399 (b) 131 0 312 2,930 136 214 63 3,343 調達 612 - 2009e RDT&E 166 159 - 7 707 363 331 38 24 583 50 (b) 25 777 21 3,538 593 715 4,846 8,189 98 1,350 135 6 106 28 65 1,763 (b) 101 22 3,999 112 343 118 4,572 386 34 916 334 288 41 17 542 48 (b) 12 761 52 3,431 調達 1,844 105 98 1,295 60 111 4 15 59 501 (b) 100 264 4,456 515 651 4,597 9,169 137 516 50 5,159 RDT&E=研究、開発、試験及び評価:Research, Development, Test and Evalution EHF=超高周波数:Extremely High Frequency DMSP =防衛気象衛星 : Defense Meteorological Satellite Program EELV =次世代使い切り型ロケット: Evolved Expendable Launch Vehicle NPOESS = 国家極軌道上作動環境衛星システム: National Polar-orbiting Operational Environmental Satellite System GPS=衛星ナビゲーションシステム: Global Positioning System SBIRS=宇宙赤外線システム : Space-Based InfraRed System TSAT=Transformation Satellite Communications MUOS=移動加入者対象衛星システム: Mobile User Objective Satellite System e:予想値 注 :NASA については Exploration, Science & Aeronautics の値。 NASA 以外は研究開発、試験、評価を含む 出典:AIA「Aerospace Facts and Figures 2009」, p72-73 3-9 2010e RDT&E 464 27 1,005 258 397 84 21 513 47 (b) 10 71 2,897 388 474 3,759 8,918 日米欧宇宙産業比較データ集 3.各国予算データ 3.2.3 ESA宇宙予算(ESA加盟国からの拠出金額) ESAの予算は、2002年と2003年の間に約€300M の減少があったが、2003年に出された白書で予 算増加の方針が出され、また欧州の経済環境の改善を受けて、2004年以降2006年まで増加した。20 07年には再度減少したが2008年以降増加している。 表 3-7 ESA宇宙予算(ESA加盟国からの拠出金額) (単位:€M) 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 フランス 615 680 680 680 685 685 753 556 716 681 ドイツ 535 680 603 653 631 555 578 533 648 626 イタリア 287 444 370 280 363 344 370 343 370 370 イギリス 141 128 150 230 241 203 243 265 269 255 ベルギー 113 140 148 181 190 150 145 138 161 160 スペイン 92 117 120 131 137 128 141 153 184 195 スイス 61 58 65 86 88 89 93 87 94 91 オランダ 59 70 76 70 72 64 75 98 99 95 スウェーデン 48 60 59 57 68 51 52 55 56 53 オーストリア 30 28 29 33 31 34 33 33 43 51 ノルウェー 21 26 29 26 39 29 43 44 45 60 デンマーク 24 28 22 28 29 25 26 24 28 31 カナダ 12 18 17 17 18 22 22 22 22 21 フィンランド 11 14 13 21 22 17 17 16 20 19 ポルトガル 3 6 6 11 12 12 13 17 16 19 アイルランド 7 8 11 12 12 12 12 13 13 15 2 4 4 4 5 9 11 13 11 1 7 8 10 11 11 15 16 0 1 1 1 1 1 7 10 1 1 1 1 1 2 2 ルクセンブルク ギリシャ チェコスロバキア 0 0 ポーランド その他 789 486 273 263 275 762 335 605 771 966 合計(A) 2,847 2,993 2,677 2,792 2,926 3,197 2,975 3,028 3,592 3,745 職員数(B) 1,797 1,915 (A)/(B) 1.584 1.563 注 : ・ESA の年間会計上、受領した金額を示す ・その他:第三者機関からの拠出金等、主に EU より ・数字は Eurospace 「European Space Directory 2010」 25th Edition p136 より 3-10 日米欧宇宙産業比較データ集 3.各国予算データ (単位: €M) 800 753 716 680 700 615 680 680 680 653 600 603 500 535 685 287 363 344 フランス 200 141 128 ドイツ 533 370 イギリス ベルギー 269 265 イタリア 370 370 343 243 241 626 578 280 230 648 556 555 370 681 631 444 400 300 685 255 スペイン 203 150 100 0 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 図 3-6 ESA主要加盟国からの拠出金額推移 100% 90% 80% 26.8% 50% 22.8% 23.2% 3.2% 4.0% 5.0% 3.9% 4.7% 4.3% 14.8% 4.5% 5.5% 5.6% 13.8% 4.7% 6.5% 4.7% 6.5% 8.2% 8.2% 10.0% 12.4% 10.1% 18.8% 34.3% 34.6% 8.2% 5.0% 4.6% 5.1% 4.5% 12.4% 8.7% 7.5% 11.3% 10.3% 22.7% 22.5% 23.4% 17.6% 18.0% 18.4% 19.9% 18.2% 2008 2009 2010 38.9% 4.7% 4.9% 4.0% 4.7% 6.3% 10.8% 40% 30% 25.0% 35.4% 37.4% 70% 60% 22.6% その他 5.2% 4.3% 6.8% 9.9% 19.4% 21.6% 17.4% 21.6% 22.7% 25.4% 24.4% 23.4% 21.4% 2001 2002 2003 2004 2005 2006 25.3% 0% 2007 図 3-7 ESA主要加盟国からの拠出金額割合推移 3-11 ベルギー イギリス イタリア ドイツ 16.7% 20% 10% スペイン フランス 日米欧宇宙産業比較データ集 3.各国予算データ 3.2.4 各国宇宙予算 2007年以降フランス、ドイツ、イタリア、スペインの4カ国で、全体の約90%を占めている。2002年以 降フランスは減少傾向にあったが2006年より微増の傾向にある。イタリアは2002年に大幅な増加があ ったがその後余り変化はない。ドイツは2003年以降増加していたが、2009年以降前年度と同額となっ ている。 表 3-8 欧州各国宇宙予算 (単位:€M) 国名 2001 フランス 2002 2003 1,800.0 1,083.0 1,040.0 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 690.1 681.5 691.6 713.2 856.6 703.5 720.0 ドイツ 158.0 100.0 270.0 340.0 415.0 416.0 458.0 460.0 460.0 460.0 イタリア 180.0 481.0 400.0 436.0 421.1 420.0 430.0 400.0 430.0 430.0 スペイン 30.0 9.0 10.1 14.5 226.0 311.0 300.0 300.0 300.0 300.0 イギリス 153.0 98.7 63.8 99.4 99.0 100.0 79.9 80.0 80.0 80.0 フィンランド 9.0 20.0 26.0 27.4 26.4 27.0 27.0 27.0 27.0 27.0 オランダ 40.0 35.0 30.0 24.0 23.7 24.0 25.0 25.0 25.0 25.0 ベルギー 30.0 20.0 20.0 20.0 20.0 20.0 25.0 25.0 25.0 25.0 オーストリア 5.2 29.0 30.0 23.2 18.8 16.6 17.0 18.0 18.0 20.0 スウェーデン 16.3 16.1 16.0 17.0 16.0 16.0 16.0 16.0 16.0 16.0 ノルウェー 7.6 3.8 5.5 6.8 6.2 6.2 8.0 8.0 8.0 8.0 デンマーク 4.0 4.0 3.0 3.3 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 スイス 2.2 2.1 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 ポルトガル 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.0 2,436 1,902 1,917 1,704 1,961 2,056 2,107 2,223 2,100 2,118 アイルランド 合計 注 :ESA 拠出金分は除く 数字は Eurospace 「European Space Directory 2010」 25th Edition p136 より 3-12 日米欧宇宙産業比較データ集 3.各国予算データ ( 単位:€M) 2,000 1,800 1,800 1,716 フランス ドイツ 1,600 イタリア 1,400 スペイン イギリス 1,200 1,083 フィンランド 1,040 オランダ 1,000 857 800 690 682 692 713 ベルギー 704 720 オーストリア スウェーデン 600 481 400 436 421 400 180 415 180 458 460 460 460 416 430 400 430 430 ノルウェー デンマーク スイス 340 200 0 420 ポルトガル 270 138 158 2000 2001 100 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 8 5 図 3-8 各国宇宙予算推移 ■2010年度各国宇宙予算 ( 単位:€M) 800 720 700 600 500 460 430 400 300 300 200 100 80 27 25 25 20 16 0 図 3-9 欧州各国宇宙予算(2010年度) 3-13 2 0 日米欧宇宙産業比較データ集 3.各国予算データ 3.2.5 2010年度各国ESA拠出金と国内予算の比較 フランスは、従来ESAへの拠出よりもCNESを中心に自国の宇宙プログラムに多額の資金を投入して きた。しかしながらCNESのESAとの協力強化表明を受けて、表3-7及び表3-8に示すように、2006 年度はほぼ半々になり、2007年度はESA拠出金のほうが多くなった。2010年度は再び自国宇宙予算 の方が多くなっている。ドイツ、イタリアにおけるESA拠出金と自国宇宙予算との割合は、ドイツがESA 拠出金、イタリアが自国宇宙予算が若干多くなっている。イギリスは約1対3でESA拠出金が多くなって いる。その他はESAへの拠出金が多くの割合を占めている。 (単位:€M) 1,600 1,401 1,400 1,200 1,086 720 1,000 460 800 各国宇宙予算 ESA拠出金 800 606 600 430 495 96 335 400 681 300 626 200 80 370 195 255 スペイン イギリス 510 0 フランス ドイツ イタリア その他 図 3-10 欧州各国ESA拠出金と国内予算の比較(2010年度) 3.2.6 欧州宇宙予算 表 3-9 欧州宇宙予算 (単位:€M) 年 総国内予算 ESA予算 民事予算合計 国防関連 総合計 2000 2,277 2,708 4,985 700 5,685 2001 2,436 2,847 5,283 550 5,833 2002 1,902 2,993 4,895 650 5,545 2003 1,917 2,677 4,594 700 5,294 2004 1,704 2,792 4,496 700 5,196 2005 1,961 2,926 4,887 1,045 5,932 2006 2,056 3,197 5,253 1,050 6,303 2007 2,107 2,975 5,082 1,050 6,132 2008 2,223 3,028 5,251 1,050 6,301 2009 2,100 3,592 5,692 1,100 6,792 注:数字は Eurospace 「European Space Directory 2010」 25th Edition p136 より 3-14 日米欧宇宙産業比較データ集 3.各国予算データ (1) ESA予算と国内宇宙予算 ESA予算と国内宇宙予算の比率は各国では差異があるものの、ESA加盟国全体で見ると2001年頃 まではESA予算が55%未満であったが、2002年以降ESA予算の割合が約60%となった。2007年か ら国内予算の割合が若干増加する傾向にあったが2009年はESA予算が増加した。 100% 90% 80% 70% 54.3% 53.9% 61.1% 58.3% 62.1% 59.9% 60.9% 58.5% 57.7% 63.1% 60% 50% ESA予算 総国内予算 40% 30% 20% 45.7% 46.1% 38.9% 41.7% 2002 2003 37.9% 40.1% 39.1% 41.5% 42.3% 2004 2005 2006 2007 2008 36.9% 10% 0% 2000 2001 2009 図 3-11 ESA予算と国内宇宙予算の比率 (2) 民事及び防衛関連予算 米国の宇宙関連予算では、民事が国防より3割程度低くなっているが、欧州の場合は、民事が国防の 5倍程度で推移している。米国の宇宙利用軍事化を促進する中、欧州もこれに追随する動きをしている。 欧州の国防関連予算は2005年に大幅に増加したが、その後微増傾向にある。近年、民事と軍事との境 界が曖昧になってきているため、軍事と民事を明確に分類することの意味が不透明になってくると思われ る。例として GMES やガリレオ衛星ナビゲーションプロジェクトである。 3-15 日米欧宇宙産業比較データ集 3.各国予算データ (単位: €M) 6,792 7,000 6,303 6,000 5,685 700 5,932 5,833 5,545 550 1,050 5,294 5,196 700 700 650 5,000 1,045 6,132 1,050 6,301 1,100 1,050 4,000 国防関連 民事予算合計 3,000 4,985 5,283 4,895 4,594 4,496 2003 2004 2,000 4,887 5,253 5,082 5,251 2006 2007 2008 5,692 1,000 0 2000 2001 2002 2005 図 3-12 民事及び防衛関連予算 3-16 2009 日米欧宇宙産業比較データ集 4.宇宙予算国際比較 4. 宇宙予算国際比較 4.1 主な宇宙開発国の宇宙予算推移 本データは、予算金額を単一通貨に置き換えて表したものであり、軍事予算を含んだものである。米 国のドル通貨を基準に為替換算した各国予算推移をまとめており、対米国予算比を見ることができる。従 って、各地域の通貨による予算額が増加しても、対ドル為替価格が低下した場合は、金額が減少するこ とになる。全体の比率で見ると、米国は75%から79%で推移していたが、2007年は72%に下がったが 2009年は78%に増加している。欧州は13~16%で推移している。日本は2000年に7.3%あったが、 以降漸減し、2006年に4%台まで低下している。ロシアは、2003年までは2%以下であったが、2004 年より約5%に急拡大し、日本と肩を並べ、2007年に更に7.5%に拡大し日本を追い越している。対米 比率は欧州が20%程度、日本が2000年の約10%から2009年の約5.6%に漸減している。 表 4-1 主な宇宙開発国の宇宙予算推移 (単位:Current $M) 年 米国 欧州 日本 ロシア カナダ 合計 \/$ $/€ 2000 26,518 5,234 2,567 598 223 35,141 108.340 0.9207 2001 28,692 5,197 2,379 668 216 37,151 122.148 0.8909 2002 30,807 5,265 2,148 712 230 39,162 124.547 0.9495 2003 35,053 6,041 2,461 856 239 44,650 115.576 1.1411 2004 34,901 6,483 2,611 2,496 250 46,741 107.739 1.2478 2005 36,475 7,356 2,432 2,480 265 49,008 110.753 1.2400 2006 39,526 7,981 2,232 2,532 261 52,532 116.197 1.2661 2007 39,735 8,460 2,212 4,139 307 54,853 117.599 1.3797 2008 42,995 9,286 2,584 4,421 312 59,597 103.450 1.4736 44,810 9,450 3,728 4,174 278 80,856 93.570 1.3915 2009 注 :可能な限り軍事宇宙関連予算も含んでいる。ロシア部分は予想値である。 日本は表3-1、米国は表3-5、欧州は表 3-9。 その他の数字は Eurospace 「European Space Directory 2010, 25th Edition p177。 4-1 日米欧宇宙産業比較データ集 4.宇宙予算国際比較 50,000 44,810 45,000 42,995 39,526 40,000 39,735 36,475 35,053 34,901 35,000 30,807 30,000 28,692 26,518 米国 25,000 欧州 日本 ロシア カナダ 20,000 15,000 10,000 7,356 6,041 5,234 5,197 7,981 598 0 2000 2,148 712 668 223 216 2001 4,421 4,174 6,483 4,139 2,379 9,450 5,265 5,000 2,567 9,286 8,460 2,461 2002 239 2003 2,432 265 250 2004 2,532 3,728 2,496 856 230 2,480 2,611 2005 2,232 2,212 307 261 2,584 2006 2008 2007 図 4-1 主な宇宙開発国の宇宙予算推移 4-2 312 278 2009 日米欧宇宙産業比較データ集 4.宇宙予算国際比較 100% 90% 80% 0.6% 1.7% 7.3% 14.9% 0.6% 1.8% 6.4% 0.6% 1.8% 5.5% 0.5% 1.9% 5.5% 13.4% 14.0% 13.5% 0.5% 0.5% 5.3% 5.6% 5.1% 5.0% 0.5% 4.8% 4.2% 15.0% 15.2% 13.9% 0.6% 0.5% 0.4% 7.5% 4.0% 7.4% 6.7% 4.3% 6.0% 15.4% 15.6% 15.1% 70% カナダ 60% ロシア 50% 日本 欧州 40% 75.5% 77.2% 78.7% 78.5% 74.7% 74.4% 75.2% 72.4% 72.1% 71.8% 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 米国 30% 20% 10% 0% 図 4-2 世界宇宙予算比較の推移 44,810 42,995 39,735 39,526 35,053 45,000 40,000 35,000 30,807 28,692 26,518 36,475 34,901 30,000 日本 25,000 欧州 20,000 米国 15,000 10,000 5,000 5,234 2,567 5,197 2,379 5,265 2,148 6,041 2,461 6,483 2,611 7,356 2,432 7,981 2,232 8,460 2,212 9,286 2,584 9,450 3,728 0 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 図 4-3 日米欧の宇宙予算推移 4-3 2008 2009 米国 欧州 日本 日米欧宇宙産業比較データ集 4.宇宙予算国際比較 4.2 宇宙予算対GDP比率 表 4-2 宇宙予算対GDP比率(2009年) 国名 GDP($B) 宇宙予算($M) 比率(%) 米国 14,266 44,810 0.31% 欧州 15,692 9,450 0.06% 日本 5,069 3,728 0.07% ロシア 1,232 4,174 0.34% カナダ 1,336 278 0.02% 注 :€1=$1.39147 出典:日本は表3-1、米国は表3-5、欧州は表3-8 その他の数字は Eurospace 「European Space Directory 2010」 25th Edition p177 GDP は International Monetary Fund, World Economic Outlook Database, Oct., 2010 http://www.imf.org/external/data.htm 4-4 日米欧宇宙産業比較データ集 5.需要動向 5. 需要動向 5.1 世界の宇宙産業の動向 5.1.1 分野別売上動向 Futron 社によると、世界の宇宙産業の中で、衛星サービスは2008年から2009年は約11%の成長を 示しており、宇宙産業のけん引役であるとしている。このことは International Space Business Council(以下 ISBC と略す)も衛星サービスが最も増加すると予想しており、毎年10%程度の増加を見込んでいる。また、 地上設備は、2004年~2009年の年率約17%で着実に成長している。 表 5-1及び図 5-1では、2004年から2009年に関しては、Futron社のState of the Satellite Industry Report, June 2010 を基にFutron社がまとめた宇宙産業の売上実績と、ISBCが2005年に発行したState of The Space Industryに示されている2004年から2010年の予測値を示している。尚ISBC発行のState of The Space Industryは2005年以降データの更新が行われていない。 表 5-1 世界宇宙産業分野別売上動向 (単位:$B) 産業分野 2004 2005 2006 2007 2008 2009 地上設備 22.8 25.2 28.8 34.3 46.00 49.90 打上げ産業 2.8 3.0 2.7 3.2 3.90 4.50 衛星製造 10.2 7.8 12.0 11.6 10.50 13.50 衛星サービス 46.9 52.8 62.0 72.6 84.00 93.00 合計 82.7 88.8 105.5 121.7 144.4 160.9 ISBCの予測 103.5 114.9 125.2 134.4 142.7 150.5 2010 158.9 出典: State of the Satellite Industry Report 2010, SIA/Futron State of The Space Industry, ISBC 尚、Futron 社の打上げ産業には Shuttle や ISS ミッションの売上は含まれていない。 (単位: $B) 180 160.9 160 144.4 142.7 140 125.2 120 100 158.9 150.5 114.9 103.5 82.7 134.4 121.7 衛星サービス 105.5 衛星製造 88.8 打上げ産業 80 地上設備 60 ISBCの予想 40 20 0 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 図 5-1 世界の宇宙産業の動向(分野別売上動向) 5-1 日米欧宇宙産業比較データ集 5.需要動向 5.1.2 衛星サービス分野別売上動向 売上で急成長が予想されている分野が DirecTV を代表とする直接衛星放送で、ISBC では米国外が 年率 6~16%、米国内では 6~12%程度で成長すると予想している。Futron 社によると2004年~2010 年の衛星放送は年率平均15%の成長を示しており、2010年以降もこの成長は維持されると予想される。 また、最も成長が期待されている分野は、ISBC が衛星ラジオとしている一方、Futron 社は衛星ラジオの 成長は鈍くなったとしている。 表 5-2 衛星サービス分野別売上動向 (単位:$B) サービス分野 実 績 予 測 注 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 衛星放送(DBS/DTH) 35.3 40.2 46.9 55.4 64.9 71.8 固定衛星通信 8.9 9.3 10.7 12.2 13.0 14.4 DARSラジオ 0.3 0.8 1.6 2.1 2.5 2.5 衛星ブロードバンド通信 0.2 0.3 0.3 0.4 0.8 1.0 衛星画像 0.4 0.5 0.4 0.4 0.7 1.0 移動衛星通信 1.8 1.7 2.0 2.1 2.2 2.2 合計 46.9 52.8 61.9 72.6 84.1 92.9 衛星放送(DBS/DTH) 36.9 42.1 47.4 52.4 55.5 59.8 64.2 固定衛星通信 7.2 7.6 8.0 8.4 8.8 9.3 9.7 DARSラジオ 0.3 0.8 1.6 2.4 3.2 4.1 5.0 衛星ブロードバンド通信 0.0 0.1 0.2 0.4 0.6 1.1 1.3 衛星画像 0.6 0.7 0.7 0.8 0.9 1.0 1.0 移動衛星通信 0.7 0.7 0.8 0.8 0.9 0.9 0.9 合計 45.8 52.0 58.7 65.1 69.8 76.1 82.3 :実績は State of the Satellite Industry Report 2010, SIA/Futron による。 予測は ISBC の State of The Space Industry による。 DBS: Direct Broadcast Satellite DTH: Direct-to-Home (単位:$B) 100 92.9 90 84.1 80 70 衛星画像 65.1 衛星ブロードバンド通信 58.7 52.8 46.9 移動衛星通信 76.1 69.8 61.9 60 50 82.3 72.6 DARSラジオ 52.0 固定衛星通信 45.8 40 衛星放送(DBS/DTH) 30 ISBC予測 20 10 0 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 図 5-2 衛星サービス分野別売上動向 5-2 日米欧宇宙産業比較データ集 5.需要動向 5.2 商業打上げ予測 5.2.1 軌道別商業打上げ回数予測 この情報はCOMSTAC 1 が作成しているデータである。 商業打上げ需要は、平均約6割が静止軌道への通信・放送衛星の打上げである。2012年以降は打 上げ数が減少すると予想している。 静止軌道への打上げ需要は年平均で15.6 回である。非静止軌道への打上げ需要は中型-大型打 上げロケットで年平均9.1回、小型ロケットで年平均2.8回となり、非静止軌道合計では11.9回である。 表 5-3 軌道別商業打上げ回数予測 (単位:回) 年 静止軌道 (中型-大型ロケット) 非静止軌道 (中型-大型ロケット) 非静止軌道 (小型ロケット) 打上げ合計 2010 15 11 3 29 2011 20 8 4 32 2012 18 9 4 31 2013 16 11 4 31 2014 16 12 2 30 2015 14 11 2 27 2016 15 9 2 26 2017 14 8 3 25 2018 14 6 2 22 2019 14 6 2 22 合計 156 91 28 275 出典:FAA/AST/COMSTAC「2010 Commercial Space Transportation Forecasts」 May, 2010 p2 注:静止軌道(中型-大型ロケット)の 2010~2019 年の合計は 156 であるが、原典では 157 となっている。 (単位: 回) 40 35 30 32 29 4 3 25 20 31 31 4 4 30 2 27 2 8 9 11 11 26 2 12 11 9 打上げ合計 25 3 8 22 22 2 2 6 6 15 10 20 15 18 16 16 2013 2014 非静止軌道 (小型ロケット) 非静止軌道 (中型‐大型ロケット) 静止軌道 (中型‐大型ロケット) 14 15 14 14 14 2015 2016 2017 2018 2019 5 0 2010 2011 2012 図 5-3 軌道別商業打上げ回数予測 1 the Commercial Space Transportation Advisory Committee。1984年に設立された商業宇宙輸送諮問委員会。 運輸省の中のFAA局長に米国商業宇宙輸送産業に関連する情報提供、助言、提言を行っている。 5-3 日米欧宇宙産業比較データ集 5.需要動向 5.2.2 商用静止衛星/非静止衛星打上げ予測 今後10年間の予測では合計で206機の商用静止衛星、262機の非静止衛星が打上げられる予測と なっている。商用静止衛星の場合、平均すると年20.6機で、最大が25機、最小が19機となっている。 非静止衛星の年平均は26.2機である。最大は2015年の44機、最低が2019年の11機となっている。 商用静止軌道衛星の全てが通信・放送サービス向けで、非静止衛星は通信衛星、科学衛星、リモートセ ンシング衛星などである。 静止商業通信衛星の需要は2011年をピークとし2013年は減少しその後ほぼ一定となる。 一方で非静止軌道衛星の需要は2011年と2014~2015年がピークとなって、2016年以降減少す る。 表 5-4 商用静止衛星/非静止衛星打上げ予測 (単位:機) 年 商用静止軌道衛星 (COMSTAC予想値) 非静止軌道衛星 (FAA予想値) 衛星合計 2010 20 24 44 2011 25 35 60 2012 23 26 49 2013 21 25 46 2014 21 41 62 2015 19 44 63 2016 20 30 50 2017 19 14 33 2018 19 12 31 2019 19 11 30 合計 206 262 468 出典:FAA/AST/COMSTAC「2010 Commercial Space Transportation Forecasts」 May, 2010 p2 注:商用静止軌道衛星の 2010~2019 年の合計は 206 であるが、原典では 207 となっている。 ( 単位:機) 70 62 60 63 60 49 50 44 35 40 30 41 26 24 50 46 44 30 25 33 31 14 12 11 20 10 20 30 25 23 21 21 19 20 19 19 19 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 0 2010 図 5-4 商用静止衛星/非静止衛星打上げ予測 5-4 非静止軌道衛星 (FAA予想値) 商用静止軌道衛星 (COMSTAC予想値) 日米欧宇宙産業比較データ集 5.需要動向 5.2.3 商用静止衛星の重量別分布の実績と予想 表5-5の2009年までは実績、2010年以降は予想である。2000年までは2,500kg~4,200kgクラ スが主要な衛星であったが、1999年より4,200kg~5,400kgクラスが、2004年より5,400kg以上クラス が出現し、4つのクラスに分散している。2010年~2019年の10年間において、衛星毎の平均需要が最 も高いのが2,500kg~4,200kgクラスの衛星で、次いで、5,400kg以上クラスの衛星、4,200kg~5,40 0kgクラスと続き、最も低いのが2,500kg以下の衛星である。 表 5-5 商用静止衛星/非静止衛星打上げ実績・予測(重量別分布) 年 2500kg以下 2500~4200kg 4200~5400kg 5400kg以上 合計 1993 4 6 0 0 10 1994 9 9 0 0 18 1995 4 14 0 0 18 1996 11 14 0 0 25 1997 7 21 0 0 28 1998 9 14 0 0 23 1999 1 16 2 0 19 2000 6 14 4 0 24 2001 3 6 5 0 14 2002 2 11 9 0 22 2003 4 6 5 0 15 2004 2 4 4 3 13 2005 3 3 4 6 16 2006 2 6 9 2 19 2007 4 5 6 3 18 2008 3 7 11 6 27 2009 3 9 2 8 22 2010 3 7 3 7 20 2011 1 4 7 13 25 2012 0 11 3 9 23 2013 2 7 6 6 21 2014 2 7 6 6 21 2015 2 6 6 5 19 2016 2 7 6 5 20 2017 2 6 6 5 19 2018 1 7 6 5 19 2019 2 6 6 5 19 2010-2019 合計 17 68 55 66 209 2010-2019 平均 1.7 6.8 5.5 6.6 20.9 出典:FAA/AST/COMSTAC「2010 Commercial Space Transportation Forecasts」 May, 2010 p13 注:2500~4200kg の 2010~2019 年の合計は 68 であるが、原典では 69 となっている。 5-5 日米欧宇宙産業比較データ集 5.需要動向 ( 単位:機) 28 27 25 24 4 2 4 2003 1998 1997 1996 1995 1994 3 1 2002 4 4 2 6 3 7 9 2 4 6 6 6 5 6 5 5 5 6 6 6 4200‐5400kg 2500‐4200kg 7 7 6 3 2 3 3 4 5 4 6 0 1993 11 6 9 2000 4 7 2001 11 9 1999 5 6 9 5 2500kg以下 11 7 7 6 7 6 7 6 2 2 2 2 2 1 2 2019 16 6 6 3 6 2018 10 5 5 11 2017 14 14 6 7 5400kg以上 19 19 19 2016 9 10 13 9 8 3 20 2015 14 18 19 2014 15 16 2 4 3 2008 14 15 0 13 21 21 20 2007 9 2006 2 14 21 2005 18 18 19 3 2009 19 2004 20 23 6 22 22 2013 23 3 1 0 2012 25 2011 25 2010 30 図 5-5 商用静止衛星の重量別分布の実績と予想の推移 表 5-6 商用静止衛星の重量別分布の予想の推移算出根拠(2010年~2012年) 出典:FAA/AST/COMSTAC「2010 Commercial Space Transportation Forecasts」 May, 2010 p12 5-6 日米欧宇宙産業比較データ集 6.衛星とロケットの打上げ実績 6. 衛星とロケットの打上げ実績 6.1 商用静止通信衛星の現状 現在運用中の商業静止通信衛星の軌道位置の状況は、東経20~30度、100~110度、西経100~ 110度と非常に込み入った軌道位置や、逆に西経150~160度のように1機も存在しない軌道位置もあ る。 東半球 16 14 12 機数 10 8 6 4 2 0 経度(東経) 図 6-1 運用中の商用静止衛星(東半球) 出典:平成22年度版衛星通信年報、2010 年 10 月現在。 西半球 18 16 14 12 機数 10 8 6 4 2 0 経度(西経) 図 6-2 運用中の商用静止衛星(西半球) 出典:平成22年度版衛星通信年報、2010 年 10 月現在。 6-1 日米欧宇宙産業比較データ集 6.衛星とロケットの打上げ実績 6.2 商用静止衛星企業別シェア 6.2.1 商用静止衛星企業別受注数推移 2004年は商業衛星メーカにとって低迷の年となった。2005年、2006年は増加したが、2007年以降 再び減少している。 表 6-1 商用静止衛星企業別受注数推移 企業 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 Thales Alenia Space(旧Alcatel Alenia Space) 2 2 2 2 3 5 2 3 6 3 Boeing Satellite Systems 5 1 2 3 1 4 5 Chinese Academey of Space Technology 3 2 EADS Astrium 2 Israel Aircraft Industries 1 Lockheed Martin Commercial Space Systems 5 2 2 4 1 2 1 7 7 1 2 5 1 4 MELCO Orbital Sciences 4 1 RSC Energia 2 7 3 2 1 1 3 3 4 3 1 1 1 1 NPO PM/Khrunichev 2 1 2 1 3 2 4 1 5 3 2 ISS Reshetnev Space Systems Loral 6 合計 25 推定価格($M) 10 4 1 5 6 5 6 7 5 23 8 23 26 21 19 32 25 2,380 1,010 2,190 1,346 2,578 4,425 2,585 3,631 - - 注 : ・受注キャンセル、発注保留分は含まない。 ・推定価格は最適な入手可能公開情報による AIA の推定値 出典:2001 年~2008年は AIA「Facts & Figures 2009」p74(ただし元データは Futron 社)。2009 年は Space News, Jan 4, 2010。2010 年は Space News, Jan 10, 2011。 35 32 30 Space Systems Loral 26 25 25 23 25 ISS Reshetnev RSC Energia 23 Orbital Sciences 21 NPO PM/Khrunichev 19 20 MELCO Lockheed Martin Commercail Space Systems 15 Israel Aircraft Industries EADS Astrium 10 10 Chinese Academey of Space Technology 8 Boeing Satellite Systems Thales Alenia Space(旧Alcatel Alenia Space) 5 0 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 図 6-3 商用静止衛星企業別受注数推移 6-2 日米欧宇宙産業比較データ集 6.衛星とロケットの打上げ実績 6.2.2 商用静止衛星企業別受注残数推移 表 6-2 商用静止衛星企業別受注残数推移 企業 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 Thales Alenia Space(旧Alcatel Alenia Space) 14 13 14 16 19 22 20 8 Boeing Satellite Systems 19 16 14 15 12 13 10 4 2 2 2 3 2 1 1 13 11 10 14 20 11 1 1 8 3 Chinese Academey of Space Technology EADS Astrium 8 10 Israel Aircraft Industries 1 1 Lockheed Martin Commercail Space Systems 10 11 1 15 12 16 MELCO 12 1 1 NPO PM/Khrunichev 3 3 4 2 1 4 4 3 Orbital Sciences 6 5 5 5 6 6 10 11 3 3 3 3 Reshetnev Company RSC Energia 2 2 2 2 2 Space Systems Loral 23 21 22 19 19 21 21 20 合計 86 84 91 84 93 97 98 68 9,375 9,176 9,818 10,670 10,890 13,102 推定価格($M) 9,240 10,120 2 注 : ・受注キャンセル、発注保留分は含まない。 ・受注済みの機数は含む。 ・推定価格は最適な入手可能公開情報による AIA 推定値 ・各年に発注された衛星と打上げられた衛星も含む 出典:AIA「Facts & Figures 2009」p74(ただし元データは Futron 社) 120 100 93 91 86 84 97 Space Systems Loral 98 RSC Energia 84 Reshetnev Company Orbital Sciences 80 68 NPO PM/Khrunichev MELCO 60 Lockheed Martin Commercail Space Systems Israel Aircraft Industries 40 EADS Astrium Chinese Academey of Space Technology Boeing Satellite Systems 20 Thales Alenia Space(旧Alcatel Alenia Space) 0 2001 2002 2003r 2004 2005 2006 2007 2008 図 6-4 商用静止衛星企業別受注残数推移 6-3 日米欧宇宙産業比較データ集 6.衛星とロケットの打上げ実績 6.2.3 2008年商用静止衛星企業別受注残数シェア 世界市場では米国が38機で56%のシェア、欧州は19機で28%のシェアを確保している。 図 6-5 商用静止衛星企業別受注残数シェア(2008年) 出典:AIA「Facts & Figures 2009」p74(ただし元データは Futron 社) 6.2.4 国別商業打上げサービス受注数 欧州はアリアンロケット打上げを手堅く受注している。米国は衛星を含む高度技術の海外輸出規制の 影響で衛星及び関連部品の海外輸出が減少し、欧州と立場が入れ替わったようである。 表 6-3 国別商業打上げ受注数 国名 1998 1999 中国 2 1 2000 2001 2002 インド 2003 1 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 3 3 1 1 1 2 2 1 2 1 1 日本 ロシア 2 9 米国 2 6 欧州 14 12 多国籍 合計 20 28 5 5 5 2 7 4 17 4 17 15 5 7 10 6 9 6 31 16 13 10 5 9 11 12 21 13 7 9 5 2 1 4 2 5 9 2 6 12 5 38 35 21 22 27 32 35 48 57 22 19 3 出典:1998 年~2008 年は AIA「Facts & Figures 2009」p75(ただし元データは Futron 社)。2009 年は Space News, Jan 4, 2010。2010 年は Space News, Jan 10, 2011。 注:この数字には政府ミッションの商用打上げも含まれる。 6-4 日米欧宇宙産業比較データ集 6.衛星とロケットの打上げ実績 60 57 48 50 多国籍 38 40 35 35 欧州 32 28 30 米国 ロシア 27 21 20 22 日本 22 インド 19 20 中国 10 0 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 図 6-6 国別商業打上げ受注数 6.2.5 国別打上げサービス受注残数 打上げサービス受注残(受注済み機数を含む)は、2002年まで欧州と米国がほぼ同数であったが、2 004年以降は米国が欧州の倍程度に急増している。また、ロシアは毎年数を増加させており、中国も20 04年以降は一定数を維持している。インドは2007年より大幅に増加している。 表 6-4 国別打上げサービス受注残数 国名 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 中国 6 7 7 7 7 3 8 11 9 10 5 1 2 2 1 12 8 4 11 インド 日本 8 8 ロシア 4 13 13 18 15 20 31 33 28 22 20 米国 58 55 47 68 60 46 93 95 92 78 99 欧州 46 40 46 53 55 27 46 45 43 43 42 多国籍 18 18 16 17 18 14 15 16 20 20 6 合計 140 141 129 163 155 111 195 202 193 189 191 出典:AIA「Facts & Figures 2009」p75(ただし元データは Futron 社) 注:この数字には政府ミッションの商用打上げも含まれる。 6-5 日米欧宇宙産業比較データ集 6.衛星とロケットの打上げ実績 250 195 200 163 150 140 202 193 189 191 多国籍 155 欧州 141 米国 129 ロシア 111 日本 100 インド 中国 50 0 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 図 6-7 国別打上げサービス受注残数 多国籍, 6機, 3% 中国, 5機, 3% インド, 8機, 4% 日本, 11機, 6% ロシア, 20機, 10% 米国, 99機, 52% 欧州, 42機, 22% 図 6-8 国別打上げサービス受注残数比率(2008年) 6-6 2008 日米欧宇宙産業比較データ集 6.衛星とロケットの打上げ実績 6.3 世界のロケット打上げ実績(2001~2010年) 2001年から2010年にかけて世界中でロケットが打上げられた回数は622回である。2001年から200 2年にかけ全体に増加したが、2004 年に減少し、2006 年からまた増加に転じた。2010 年は民事打上げ は変わらないものの、商業打上げ、軍事打上げが減少した。 表 6-5 世界のロケット打上げ実績 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 合計 商業打上げ 16 23 19 17 19 21 24 28 25 23 215 軍事打上げ 12 10 17 14 7 12 15 10 17 14 128 民事打上げ 29 28 25 22 26 29 26 28 33 33 279 合計 57 61 61 53 52 62 65 66 75 70 622 Commercial Space Transportation, FAA より作成 注 :回数計算は以下の条件による。 ・打上げに成功した場合のみを対象とした。部分的に成功した場合も成功とする。 ・商業打上げは、FAA が商業打上げとして分類したもの、またはペイロードに商業、又はそれに類する ものが含まれる場合。 ・軍事打上げは、FAA が Military, Intelligence, Classified に分類したもの、及び航法衛星、通信衛星で 軍関係機関が運用者となっているもの。ただし、実証実験衛星に関しては軍関係機関が打上げた場 合でも民事とした。 ・民事打上げは上記商業打上げ、軍事打上げに分類されないものとした。 80 75 70 70 65 61 60 62 61 57 33 53 28 10 25 29 33 28 29 22 民事打上げ 26 15 30 20 52 26 50 40 66 10 17 23 16 軍事打上げ 17 14 12 14 12 10 7 19 17 19 21 2003 2004 2005 2006 24 28 25 23 2009 2010 0 2001 2002 2007 2008 図 6-9 世界のロケット打上げ実績 6-7 商業打上げ 日米欧宇宙産業比較データ集 6.衛星とロケットの打上げ実績 2001~2010年の総打上げ機数の商業、民事、軍事の割合は、それぞれ34%(215機)、45%(279 機)、21%(128機)となっている。 商業打上げ, 215機, 34% 民事打上げ, 279機, 45% 軍事打上げ, 128機, 21% 図 6-10 世界のロケット打上げ実績割合(2001~2010年) 日本, 14機 その他, 19機 欧州, 30機 ロシア・ウクライナ, 141機 中国, 48機 米国, 103機 図 6-11 世界のロケット打上げ実績(2006~2010年) 6-8 日米欧宇宙産業比較データ集 6.衛星とロケットの打上げ実績 6.4 ロケット打上げ実績 2001年から2010年にいたるまでに打上げられたロケット(失敗も含む)を以下に示す。 表 6-6 国別ロケット打上げ実績(2001~2010) 国 ROCKET Athena 1 Athena 2 Atlas 1 Atlas 2 Atlas 3 Atlas 5 Delta 2 Delta 3 Delta 4 Falcon 1 米国 Falcon 9 Minotaur Minotaur IV Pegasus Pegasus XL Shuttle Titan 2 Titan 4 Taurus Zenit 3SL C(K)osmos C(K)osmos 3M Cyclone 2 Cyclone 3 Dnepr Dnepr M Molniya Proton Proton M ロシア・ウクライナ Proton K Rockot Soyuz Shtil START 1 Strela Volna Zenit-3SLB Zenit-2 Ariane 4 欧州 Ariane 5 Kaituozhe 1 LM 2C LM 2D LM 2F LM 3 中国 LM3A LM3B LM3C LM 4 LM 4B LM 4C H2 H2A 日本 H2B M5 PSLV インド GSLV GSLV MkII ブラジル VLS イスラエル Shavit 北朝鮮 Taepo Dong-1 イラン Safir 韓国 KSLV 年 合計 1 2001 59 1 2002 65 2003 63 2004 54 2005 55 2006 66 2007 68 2008 69 2009 78 2010 74 12 5 19 54 4 3 1 1 3 1 2 2 7 4 1 1 7 1 2 3 2 6 4 8 2 5 5 8 4 1 1 2 1 3 1 1 1 3 1 3 2 2 1 7 11 5 2 6 2 1 2 10 28 3 9 3 25 5 16 3 4 11 11 5 35 28 11 86 1 2 1 1 4 3 15 41 2 11 8 6 6 3 1 2 1 1 5 1 1 4 1 2 2 1 4 3 3 1 2 1 2 5 1 9 2 2 1 8 2 7 5 2 8 1 3 2 4 5 4 5 1 5 1 1 2 2 1 1 1 3 1 1 3 3 1 1 2 3 2 1 1 1 1 1 1 1 4 4 4 3 2 11 4 2 1 11 1 1 5 2 7 3 1 9 9 1 3 13 1 3 7 3 11 1 3 1 12 2 12 1 1 1 6 2 1 1 8 4 1 2 1 3 1 1 1 1 2 8 3 3 1 2 1 1 1 3 1 3 1 10 9 2 16 1 4 11 5 1 1 2 1 3 5 5 6 6 7 6 4 1 1 2 1 1 1 1 1 2 1 2 1 3 2 1 4 2 1 2 1 1 1 3 1 6 2 1 1 2 1 1 2 1 2 1 2 2 1 3 2 1 1 1 1 1 1 1 1 2 1 1 1 3 2 1 4 1 1 1 1 1 1 2 1 1 1 6-9 1 1 1 2 1 1 1 日米欧宇宙産業比較データ集 6.衛星とロケットの打上げ実績 (1) 商業打上げ実績 商業打上げの実績を以下に示す。尚、打上げ失敗は含まれていない。 表 6-7 商業打上げ実績(2001~2010) 国 ROCKET Athena 1 Athena 2 Atlas 1 Atlas 2 Atlas 3 Atlas 5 Delta 2 Delta 3 Delta 4 Falcon 1 米国 Falcon 9 Minotaur Minotaur IV Pegasus Pegasus XL Shuttle Titan 2 Titan 4 Taurus Zenit 3SL C(K)osmos C(K)osmos 3M Cyclone 2 Cyclone 3 Dnepr Dnepr M Molniya Proton Proton M ロシア・ウクライナ Proton K Rockot Soyuz Shtil START 1 Strela Volna Zenit-3SLB Zenit-2 Ariane 4 欧州 Ariane 5 Kaituozhe 1 LM 2C LM 2D LM 2F LM 3 中国 LM3A LM3B LM3C LM 4 LM 4B LM 4C H2 H2A 日本 H2B M5 PSLV インド GSLV GSLV MkII ブラジル VLS イスラエル Shavit 北朝鮮 Taepo Dong-1 イラン Safir 韓国 KSLV 年 合計 5 4 8 8 2001 16 2002 23 2003 19 2004 17 2005 19 2006 21 1 1 1 1 1 2 2 3 1 1 1 1 1 3 2 1 2007 24 2008 28 2009 25 2010 23 3 1 2 1 1 1 1 1 1 1 1 2 2 1 24 1 2 1 9 1 9 3 1 1 3 1 4 5 5 2 1 2 3 1 3 2 1 1 1 1 1 3 2 30 10 7 7 2 1 2 1 1 4 2 3 1 2 4 2 4 1 1 3 3 1 1 3 6 1 8 8 1 2 1 1 1 3 5 5 1 4 14 33 6 7 2 1 4 1 1 1 3 1 5 5 6 1 1 1 1 1 1 6-10 1 6 日米欧宇宙産業比較データ集 6.衛星とロケットの打上げ実績 (2) 民事打上げ実績 民事打上げの実績を以下に示す。尚、打上げ失敗は含まれていない。 表 6-8 民事打上げ実績(2001~2010) 国 ROCKET Athena 1 Athena 2 Atlas 1 Atlas 2 Atlas 3 Atlas 5 Delta 2 Delta 3 Delta 4 Falcon 1 米国 Falcon 9 Minotaur Minotaur IV Pegasus Pegasus XL Shuttle Titan 2 Titan 4 Taurus Zenit 3SL C(K)osmos C(K)osmos 3M Cyclone 2 Cyclone 3 Dnepr Dnepr M Molniya Proton Proton M ロシア・ウクライナ Proton K Rockot Soyuz Shtil START 1 Strela Volna Zenit-3SLB Zenit-2 Ariane 4 欧州 Ariane 5 Kaituozhe 1 LM 2C LM 2D LM 2F LM 3 中国 LM3A LM3B LM3C LM 4 LM 4B LM 4C H2 H2A 日本 H2B M5 PSLV インド GSLV GSLV MkII ブラジル VLS イスラエル Shavit 北朝鮮 Taepo Dong-1 イラン Safir 韓国 KSLV 年 合計 1 2001 29 1 2002 28 3 1 2 5 29 5 2 2003 25 2004 22 2005 26 2006 29 2007 26 2008 28 2009 33 2010 33 4 1 2 1 3 1 3 2 2 4 2 4 1 1 1 1 6 2 2 1 1 1 8 28 2 6 1 1 2 2 11 8 6 1 3 1 3 1 4 5 3 1 1 1 8 5 1 5 6 1 1 9 1 6 1 7 1 9 7 10 1 1 1 1 1 2 1 2 1 2 3 1 1 1 1 2 1 1 2 1 1 1 1 1 2 1 2 2 1 1 1 1 1 1 2 9 4 1 8 3 11 1 4 9 3 1 1 1 1 1 1 4 3 1 1 1 3 1 3 2 63 1 1 5 1 2 1 3 1 1 1 1 1 1 1 1 4 1 2 1 2 1 2 1 1 1 1 1 1 1 3 1 1 2 2 1 6 2 1 1 1 6-11 3 日米欧宇宙産業比較データ集 6.衛星とロケットの打上げ実績 (3) 軍事打上げ実績 軍事打上げの実績を以下に示す。尚、打上げ失敗は含まれていない。 表 6-9 軍事打上げ実績(2001~2010) 国 ROCKET Athena 1 Athena 2 Atlas 1 Atlas 2 Atlas 3 Atlas 5 Delta 2 Delta 3 Delta 4 Falcon 1 米国 Falcon 9 Minotaur Minotaur IV Pegasus Pegasus XL Shuttle Titan 2 Titan 4 Taurus Zenit 3SL C(K)osmos C(K)osmos 3M Cyclone 2 Cyclone 3 Dnepr Dnepr M Molniya Proton Proton M ロシア・ウクライナ Proton K Rockot Soyuz Shtil START 1 Strela Volna Zenit-3SLB Zenit-2 Ariane 4 欧州 Ariane 5 Kaituozhe 1 LM 2C LM 2D LM 2F LM 3 中国 LM3A LM3B LM3C LM 4 LM 4B LM 4C H2 H2A 日本 H2B M5 PSLV インド GSLV GSLV MkII ブラジル VLS イスラエル Shavit 北朝鮮 Taepo Dong-1 イラン Safir 韓国 KSLV 年 合計 4 1 6 17 2001 12 2002 10 2003 17 2004 14 1 1 2 2005 7 2006 12 2007 15 2008 10 2009 17 2010 14 3 2 1 1 2 3 2 3 2 1 2 2 1 1 3 7 3 1 2 1 1 9 4 7 3 8 3 2 14 1 14 3 1 1 3 1 2 2 1 1 2 2 1 1 2 2 1 2 2 2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 3 1 3 1 2 1 3 1 2 1 2 1 1 1 1 3 3 2 1 1 1 1 1 1 1 4 1 1 1 2 1 1 1 1 6-12 1 1 日米欧宇宙産業比較データ集 6.衛星とロケットの打上げ実績 6.4.2 国別衛星打上げ機数 各国の累積衛星打上げ数は、米国が全体の32%を占めている。ロシア・ウクライナは22%、欧州は1 6%である。国別の商用・民事・軍事の比率は、米国は28%が商用、53%が民事で19%が軍事、欧州 は35%が商用、47%が民事で18%が軍事、ロシア・ウクライナは10%が商用、43%が民事で47%が 軍事となっており、各国の宇宙開発の取り組みに顕著な特徴を示している。 米国 ロシア・ ウクライナ 欧州 中国 日本 多国籍企業 その他 合計 合計 区分 商用 軍事 民事 商用 軍事 民事 商用 軍事 民事 商用 軍事 民事 商用 軍事 民事 商用 軍事 民事 商用 軍事 民事 商用 軍事 民事 表 6-10 国別衛星打上げ機数(2001~2010) 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 8 6 7 8 4 12 13 9 13 1 9 5 4 4 7 2 7 12 16 12 5 8 24 27 13 21 7 1 3 2 3 1 5 2 8 9 11 6 7 11 10 11 11 6 8 7 9 7 6 7 12 10 9 2 2 1 5 3 10 7 8 5 1 2 5 4 5 2 9 7 7 11 2 3 7 13 5 1 2 1 1 1 1 1 5 7 10 5 6 6 12 5 14 1 2 1 2 2 1 1 1 1 2 1 2 1 1 9 4 1 5 9 5 4 3 7 3 4 1 1 3 1 3 3 2 2 2001 5 6 24 4 11 14 4 2 4 3 17 19 47 83 2 1 4 26 10 49 85 6 3 8 19 20 46 85 6 17 21 36 74 4 1 2 20 12 40 72 7 7 20 14 55 89 7 1 14 28 28 61 117 7 1 8 40 17 51 108 4 8 26 25 62 113 1 6 1 2 30 27 46 103 合計 85 57 299 157 21 95 202 86 51 26 145 68 5 4 80 71 12 6 66 48 23 24 1 46 5 113 62 243 193 929 493 929 Commercial Space Transportation, FAA より作成 注 :回数計算は以下の条件による。 ・ミッションに成功した場合のみを対象とした。 ・商用は FAA がペイロードを商用、又はそれに類するものと識別した場合。 ・軍事は、FAA が Military, Intelligence, Classified に分類したもの、及び航法衛星、通信衛星で軍関係機関が 運用者となっているもの。ただし、実証実験衛星に関しては軍関係機関が打上げた場合でも民事とした。 ・民事は上記商用、軍事に分類されないものとした。 ・国別は衛星の保有国によって分類。欧州には ESA、イタリア、英国、オランダ、ギリシャ、スウェーデン、スペイ ン、デンマーク、トルコ、ドイツ、ノルウェー、フランス、ルクセンブルクを含む。多国籍企業とはインテルサット 等を指す。その他には、イスラエル、韓国、インド、ブラジル等を含む。 6-13 日米欧宇宙産業比較データ集 6.衛星とロケットの打上げ実績 表 6-11 国別衛星打上げ割合(2001~2010) ロシア・ ウクライナ 米国 欧州 中国 日本 多国籍 企業 その他 計 商用 28% 10% 35% 6% 18% 96% 41% 26% 民事 53% 43% 47% 89% 73% 4% 55% 53% 軍事 19% 47% 18% 5% 9% 0% 4% 21% 350 299 300 57 250 202 200 157 150 95 145 100 50 86 85 21 0 68 51 80 4 71 5 軍事 113 5 26 66 6 48 12 民事 商業 62 24 0 1 23 46 図 6-12 国別衛星打上げ機数(2001年~2010年) 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 18% 19% 5% 0% 9% 4% 4% 47% 55% 47% 53% 89% 73% 96% 軍事 43% 41% 35% 28% 10% 6% 18% 図 6-13 各国の軍事、民事、商用衛星の比率(2001年~2010年) 6-14 民事 商業 日米欧宇宙産業比較データ集 6.衛星とロケットの打上げ実績 その他, 85機 日本, 38機 米国, 175機 中国, 51機 ロ シア・ウクラ イナ, 100機 欧州, 81機 図 6-14 世界の衛星打上げ実績(2006~2010年) 6-15 日米欧宇宙産業比較データ集 7.企業別売上高 7. 企業別売上高 7.1 売上上位50社リストと売上額(機器製造) 表 7-1 2009年宇宙関連売上高上位50社(単位:$M) Rank 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 Company Lockheed Martin Corp. Boeing Co. EADS Northrop Grumman Corp. Raytheon Co. Garmin Ltd. Thales Alenia Space CSC United Space Alliance L-3 Communications General Dynamics ATK Arianespace EchoStar Corp. Orbital Sciences Corp. Honeywell International ITT Corp. Loral Space & Communications Hughes Communications Inc. SAIC BAE Systems Jacobs Technology Inc. Mitsubishi Electric Corp. Ball Aerospace & Technologies Corp. Mitsubishi Heavy Industries Ltd. Stratos Global Telespazio SpA ViaSat Inc. OHB Technology Avio Group MacDonald, Dettwiler and Associates CapRock Communications Artel Inc. Tesat-Spacecom Israel Aerospace Industries Com Dev International Aerojet Gilat Satellite Networks RUAG Aerospace QinetiQ Goodrich Corp. Globecomm Systems Inc. iDirect Integral Systems Inc. MEI Technologies Inc. Swedish Space Corp. ND Satcom GmbH GMV RR Sat Barrios Technology Ltd. Carlo Gavazzi Space SpA 2009 Space Sales 10,900 7,310 6,878 6,010 4,609 2,946 2,902 2,300 1,817 1,700 1,669 1,600 1,475 1,175 1,125 1,080 1,030 1,009 1,007 1,000 798 788 770 626 553 553 532 496 416 416 410 312 252 251 250 229 229 228 218 215 181 170 161 160 142 138 130 100 94 83 78 2008 Space Sales 10,700 7,130 6,147 5,805 4,405 3,494 2,890 1,900 1,777 1,500 1,446 1,808 1,370 1,492 1,168 1,100 1,000 881 1,060 1,235 795 739 814 654 434 534 619 414 335 436 388 267 183 317 320 200 209 267 158 197 113 150 146 160 110 93 186 96 79 73 59 2009 Total Sales 45,189 68,281 61,373 33,755 24,881 2,946 2,902 16,100 1,817 15,600 32,000 4,808 1,475 1,904 1,125 30,908 10,900 1,701 1,010 10,800 34,200 2,066 36,354 689 31,873 644 532 688 461 2,439 954 359 275 251 2,900 229 787 228 1,653 2,588 6,700 170 161 160 142 138 130 143 94 83 78 2008 Total Sales 42,731 60,909 62,008 32,315 23,174 3,494 2,890 16,740 1,777 14,901 29,300 4,583 1,370 2,151 1,168 36,556 11,700 1,566 1,060 10,100 34,400 1,772 39,735 747 36,589 639 619 628 373 2,370 1,114 291 198 317 3,585 200 720 267 1,512 2,575 7,100 150 146 160 118 93 186 130 79 73 59 出典:Space News August 2, 2010 7-1 日米欧宇宙産業比較データ集 7.企業別売上高 0 Lockheed Martin Corp. Boeing Co. EADS Northrop Grumman Corp. Raytheon Co. Garmin Ltd. Thales Alenia Space CSC United Space Alliance L‐3 Communications General Dynamics ATK Arianespace EchoStar Corp. Orbital Sciences Corp. Honeywell International ITT Corp. Loral Space & Communications Hughes Communications Inc. SAIC BAE Systems Jacobs Technology Inc. Mitsubishi Electric Corp. Ball Aerospace & Technologies Corp. Mitsubishi Heavy Industries Ltd. Stratos Global Telespazio SpA ViaSat Inc. OHB Technology Avio Group MacDonald, Dettwiler and Associates CapRock Communications Artel Inc. Tesat‐Spacecom Israel Aerospace Industries Com Dev International Aerojet Gilat Satellite Networks RUAG Aerospace QinetiQ Goodrich Corp. Globecomm Systems Inc. iDirect Integral Systems Inc. MEI Technologies Inc. Swedish Space Corp. ND Satcom GmbH GMV RR Sat Barrios Technology Ltd. Carlo Gavazzi Space SpA 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 (単位: $M) 12,000 10,900 7,310 6,878 6,010 4,609 2,946 2,902 2,300 1,817 1,700 1,669 1,600 1,475 1,175 1,125 1,080 1,030 1,009 1,007 1,000 798 788 770 626 553 553 532 496 416 416 410 312 252 251 250 229 229 228 218 215 181 170 161 160 142 138 130 100 94 83 78 2009年宇宙関連売上 2008年宇宙関連売上 図 7-1 売上上位50社の2009年と2008年の売上額(機器製造) 7-2 日米欧宇宙産業比較データ集 7.企業別売上高 7.2 売上上位25社リストと売上額(固定衛星通信事業者) 2008年IntelsatがSESを抜いて1位となったが2009年の順位は変わっていない。売上高は全体的 に前年よりも増加している。 表 7-2 固定衛星通信事業者上位25社の売上額 (単位:$M) 2009 売上高 2008 Satellites Satellites 売上高 on Orbit on Order 順位 企業名 場所 1 lntelsat Luxembourg 2,500 2,360 52 8 2 SES Luxembourg 2,440 2,300 44 11 3 Eutelsat Paris 1,410 1,280 26 6 4 Telesat Canada 750 582 12 3 5 SkyPerfect JSat Corp. Japan 363 399 13 2 6 SingTel Optus Singapore / Australia 237 172 5 0 7 Hispasat Spain 216 194 4 3 8 Russian Satellite Communications Co. Russia 200 228 11 4 9 Star One Brazil 193 178 7 1 10 Arabsat Saudi arabia 189 158 4 3 11 Telenor Satellite Broadcasting Norway 177 125 5 0 12 AsiaSat HongKong 150 133 4 1 13 lndian Space Research Organisation/Antrix India 141 131 10 10 14 Nilesat Egypt 119 105 3 1 15 Thaicom Thailand 105 90 3 0 16 Satmex Mexico 102 93 3 1 17 Kt Corp. South Korea 92 86 1 1 18 APT Satellite Holdings Hong Kong 76 52 3 2 19 Gazprom Space Systems Russia 72 84 3 3 20 Amos-Spacecom Israel 70 71 3 2 21 Broadcasting Satellite System Japan 68 99 3 2 22 Measat Global Malaysia 68 59 4 1 23 Intersputnik Russia 58 52 0 0 24 EchoStar Corp. United States 53 44 6 2 25 PT Telkom Indonesia 50 35 2 1 出典:Space News July 5, 2010 7-3 日米欧宇宙産業比較データ集 7.企業別売上高 (単位: $M) 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 2,500 lntelsat 2,440 SES 1,410 Eutelsat 750 Telesat 363 SkyPerfect JSat Corp. 237 SingTel Optus 216 Hispasat 200 Russian Satellite Communications Co. 193 Star One 189 Arabsat 177 Telenor Satellite Broadcasting 150 AsiaSat 2009年売上 lndian Space Research Organisation/Antrix Nilesat Thaicom Satmex Kt Corp. APT Satellite Holdings Gazprom Space Systems Amos‐Spacecom Broadcasting Satellite System Measat Global Intersputnik EchoStar Corp. PT Telkom 141 2008年売上 119 105 102 92 76 72 70 68 68 58 53 50 図 7-2 売上上位25社の2009年と2008年の売上額(固定衛星通信事業者) 7-4 3,000 日米欧宇宙産業比較データ集 8.宇宙競争力指標 8. 宇宙競争力指標 8.1 概要 Futron 社の宇宙競争力指標(Space Competitiveness Index)は、宇宙機器産業における国際競争力を 定義、定量化および順位付けする解析フレームワークである。この手法は、ある国が宇宙事業を担う能力 を評価するように作られており、国際競争市場での相対的な能力を評価する。その戦略的な焦点により、 単なる経済予測をしのぎ、調査対象10カ国の宇宙関連の相対的な、強み、弱点、等を示している。調査 対象国は、ブラジル、カナダ、中国、欧州(全体)、インド、イスラエル、日本、ロシア、韓国および米国で ある。 Futron 社では、国家宇宙競争に対する3つの主要な指標として、政府の政策(Government)、人的資 源(Human capital)、産業力(Industry)を使っている。国際市場動向などの外部要因に関しては、その重要 性、影響度は認めるものの、固有の国家宇宙競争力と外部要因との融合を防ぐため、調査対象国固有 の宇宙および宇宙関連部門にのみ関係する指標で宇宙競争力を評価している。 主要な指標のうち「政府の政策」は、政府の宇宙政策、研究開発支援、宇宙予算に関するものであり、 民事宇宙プログラム予算、軍事宇宙指令体系、リモートセンシング政策・法整備、国際協調、民事・軍事 宇宙予算等からなる12項目の指標が設定されている。「人的資源」は、宇宙開発、利用に係る人的能力 に関するものであり、大学の関連プログラム数、関連研究所数、過去20年間の衛星製造数、現在運用中 の衛星数、エンドユーザ数等からなる12項目の指標が設定されている。「産業力」は、宇宙製品・サービ スの提供能力、資金力に関するものであり、年間の衛星製造数、受注残数、利用できる射場数、年間打 上げ数、世界75位企業までの宇宙売上高、民間の投資額等からなる17項目の指標が設定されている。 これらの指標について、各国毎に点数付けを行い、更に重み付けを行って集計している。重み付けは、 政府の政策に40%、人的資源に20%、産業力に40%が割りふられている。 以上のアプローチにより求められた各国の宇宙競争力の指標を図 8-1に示す。図から分るように米国 が 3 つの主要指標いずれにおいても他国を引き離している。また我が国は米国、欧州、ロシアに次いで 第4位である。この順位は2008年から変更はない。 8-1 日米欧宇宙産業比較データ集 8.宇宙競争力指標 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 米国 欧州 ロシア 日本 中国 カナダ インド 韓国 イスラエル ブラジル 政府の政策 人的資源 産業力 図 8-1 各国の宇宙競争力の比較 出典:Futron’s 2010 Space Competitiveness Index 8.1 主要指標の分析 宇宙競争力指標を構成する、政府の政策(Government)、人的資源(Human capital)、産業力(Industry) の各指標の各国比較を以下に示す。 8.1.1 政府の政策 政府の政策における各国の比較を図 8-2に示す。 45 米国 40 欧州 35 ロシア 30 日本 25 中国 20 カナダ 15 インド 10 韓国 5 イスラエル 0 2008 2009 2010 図 8-2 政府の政策指標の各国比較 出典:Futron’s 2010 Space Competitiveness Index 8-2 ブラジル 日米欧宇宙産業比較データ集 8.宇宙競争力指標 8.1.2 人的資源 人的資源における各国の比較を図 8-3に示す。 16 米国 14 欧州 12 ロシア 10 日本 8 中国 6 カナダ 4 インド 韓国 2 イスラエル 0 2008 2009 2010 ブラジル 図 8-3 人的資源指標の各国比較 出典:Futron’s 2010 Space Competitiveness Index 8.1.3 産業力 産業力における各国の比較を図 8-4に示す。 45 米国 40 欧州 35 ロシア 30 日本 25 中国 20 カナダ 15 インド 10 韓国 5 イスラエル 0 2008 2009 2010 図 8-4 産業力指標の各国比較 出典:Futron’s 2010 Space Competitiveness Index 8-3 ブラジル - 禁無断転載 - 平成 22 年度 ユーザー産業群規模調査 報告書 (平成 21 年度 調査結果) 平成 23 年 3 月 作成 社団法人 日本航空宇宙工業会 東京都港区赤坂 1丁目1番 14 号 TEL 03-3585-1481 この事業は、競輪の補助金を受けて実施したものです。 http://ringring-keirin.jp